JP2006191716A - 回転機構の回転速度制御方法及び装置 - Google Patents

回転機構の回転速度制御方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷の変動に対して安定した回転速度の制御が可能となり、また小型化、小電力化することができ、回転数の安定化を図ることが可能となる回転機構の回転速度制御方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明は、任意に指定された目標回転速度でロータ2を駆動するエアタービン5を備えた回転機構の回転速度制御方法または装置において、前記ロータと同軸に、可動部である導体が配置された誘導モータ(7、8)と、前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力する電流入力手段14と、を有し、前記誘導モータに対する前記電流入力手段からの電流の入力によって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転機構の回転速度制御方法及び装置に関し、例えば回転する工具を用いて加工を行う加工装置のスピンドル機構等の回転機構の回転速度制御方法及び装置に関するものである。
従来において、高速の回転機構、例えば加工装置のスピンドル機構等の回転機構における動力源として、モータやエアタービンが用いられている。このうちエアタービンは、圧縮空気の圧力または流量を制御することで回転数を制御している。この回転数を制御する方法としては、例えばメカニカルな機構で気体の圧力や流量を調整するレギュレータによってエアタービンに供給する圧縮空気を調整し、回転数を目標値に設定する方法、あるいは図5に示すようにスピンドル機構に回転数の検出機構であるエンコーダを設け、検出した回転数と設定値である回転数指令値とを比較し制御する制御演算装置を設ける方法等がある。
さらに、特許文献1のように、エアタービンとDCモータとによりハイブリット化することで、早い周期に対する応答性の向上を図る提案もなされている。
特開平5−212060号公報
しかしながら、上記従来例において、DCモータを駆動源として回転機構を高速回転させる場合、永久磁石とコイルの相互作用によりコイル部に高い逆起電力が発生するため、コイルに電力を供給するアンプ部が大型化することになる。
また、誘導モータを駆動源とする場合には、力定数がDCモータと比較し小さいので、誘導モータ単体で高速回転させる力定数を得るには、モータ部が大型化し、あるいはモータ部分の発熱が問題となる。
また、エアタービンのみを駆動源とする場合には、メカニカルなレギュレータによってエアタービンに供給する圧縮空気の圧力や流量を調整する方法では、スピンドルの負荷変動により回転数が変化することに対し対応が困難であり、またスピンドル機構に回転数の検出機構を付加し、これをフィードバック信号として圧力制御弁を制御する場合にも、別途に回転数の検出機構が必要となり、また供給する空気の流量や圧力の制御でエアタービンの駆動力を変更することが必要となることから、早い周期で変動する負荷変動に対して応答が困難であった。
一方、上記特許文献1のようにエアタービンにDCモータをハイブリット化するものにおいても、永久磁石を用いたDCモータでは、エアタービンを主な駆動源として回転機構における回転体であるロータを回転させ、DCモータが駆動力を出していない場合でも、DCモータの永久磁石が回転するだけでコイル部分との相互作用により発電機として働き、逆起電力(誘導起電力)が発生する。
このように、DCモータ部が無負荷状態で運転されていてもこの逆起電力が発生するので、DCモータにより上記ロータの負荷変動分を制御する場合には、この逆起電力分の電圧をも与える必要がある。
このような逆起電力は、上記ロータの回転数と、DCモータ部の力定数に比例するため、数千〜数万rpmの高速回転中に負荷変動の制御をするためには、高電圧に対応したDCモータを制御するためのアンプと高圧電源が必要となる。
また、同期型とする場合には可動部にもコイルを必要とし、また、負荷変動をこのDCモータ部で制御するためには、可動部のコイルに回転に同期した電力を供給するので、前述の永久磁石を回転させるのと同様に、固定側のコイルに回転速度に対応した逆起電力が発生する。さらに同期型ではブラシ等の接触部が必要となり、高精度、高速回転をする上記ロータ等においては、この接触部の摩擦が問題となる。
本発明は、上記課題に鑑み、負荷の変動に対して安定した回転速度の制御が可能となり、また小型化、小電力化することができ、回転数の安定化を図ることが可能となる回転機構の回転速度制御方法及び装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、つぎのように構成した回転機構の回転速度制御方法及び装置を提供するものである。
すなわち、本発明の回転機構の回転速度制御方法は、任意に指定された目標回転速度でロータを駆動するエアタービンを備えた回転機構の回転速度制御方法において、前記ロータと同軸に、可動部である導体が配置された誘導モータを有し、前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力することによって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御することを特徴としている。
また、本発明の回転機構の回転速度制御装置は、任意に指定された目標回転速度でロータを駆動するエアタービンを備えた回転機構の回転速度制御装置において、前記ロータと同軸に、可動部である導体が配置された誘導モータと、前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力する電流入力手段と、を有し、前記誘導モータに対する前記電流入力手段からの電流の入力よって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御することを特徴としている。
これらにより、上記誘導モータが負荷変動に対する回転安定の制御手段として機能させることができ、また、電流入力手段はロータが高速回転の場合でも、逆起電力に対する高電圧を発生させる必要がなくなる。
また、本願発明の回転機構の回転速度制御方法及び装置は、前記誘導モータ及び前記電流入力手段を有すると共に、前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出する回転速度差検出手段と、前記エアタービンへ供給する圧縮空気を制御する圧縮空気制御手段とを有する構成とし、前記誘導モータに対する前記電流入力手段からの電流の入力よって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御する一方、前記回転速度差検出手段によって検出された回転速度差に基づいて、前記圧縮空気制御手段により前記エアタービンへ供給する圧縮空気を制御することにより、エアタービンの駆動力を変更し、ロータを前記目標回転速度に制御するようにすることができる。
これらにより、誘導モータ部は負荷変動に対する回転安定の制御手段として働き、また誘導モータはロータの回転速度変動の検出器となるので、別途回転数の検出器を追加することなく、誘導モータから検出した回転数の検出信号をフィードバック信号としてエアタービンに対する圧縮空気の流量または圧力制御を行うことで、低周波数の負荷変動に対しエアタービンが負荷変動に応じた駆動力の制御を行う事が可能となる。したがって、誘導モータに電力を供給するアンプはロータが高速回転でも逆起電力に対する高電圧を発生する必要がなく、更に低周波の負荷変動に対し駆動力を発生する必要がないので、アンプを小型/小電力のものとすることができ、誘導モータ部の発熱も最小限とすることが可能となる。
また、本願発明の回転機構の回転速度制御方法及び装置は、前記誘導モータ及び前記電流入力手段を有すると共に、前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出する回転速度差検出手段と、前記回転数差検出部により検出された回転数差の大きさによって、前記電流入力手段に出力する進行波の波形信号の振幅を変更可能とした制御手段と、を有する構成とし、誘導モータに入力する電流の振幅を回転数差の大小により変化させるようにすることができる。
これらにより、目標回転数と回転数差が発生した場合に、誘導モータ部で発生する駆動力を微調整することができ、回転数の安定化を容易に図ることが可能となる。
また、本願発明のこのような回転機構の回転速度制御方法及び装置は、回転する工具を用いて加工を行う加工方法におけるスピンドル機構の回転速度制御方法及び装置等に、好適に適用可能である。
本発明によれば、負荷の変動に対して安定した回転速度の制御が可能となる。また、小型化、小電力化することができ、モータの発熱を抑制することが可能となり、また、回転数の安定化を図ることが可能となる。
上記した構成により、本発明の課題が達成されるが、その作動をより具体的に説明すれば、つぎのとおりである。
本発明においてはエアタービンと誘導モータとによりハイブリット化され、ロータを目標回転速度である任意の設定回転数で回転させる場合に、設定回転に見合った流量の圧縮空気をエアタービンに供給すると共に、誘導モータ部に対しても前記任意の設定回転数と同期する進行波が入力される。これによりロータが設定回転数で回転している場合には誘導モータに入力される進行波は、回転速度と同期しており誘導モータとしては無負荷運転となる。誘導モータにおいては無負荷運転では可動部に誘導電流は発生せず、コイルに逆起電力は生じない。したがって、誘導モータのコイル部に入力する電力は最小限ですむ。
これに対して、スピンドルの回転数が負荷変動等で設定回転数から変動した場合には、誘導モータ部へ入力した進行波と可動部の回転数とにズレが生じ誘導モータ部でコイルが発生する磁界の進行波と可動部との速度差、すなわち“すべり”が発生する。この“すべり”によって誘導モータ可動部の導体に誘導電流が生じ、この誘導電流とコイルが発生する磁界の進行波との相互作用により誘導モータにはスピンドルを設定回転数へ回転数を修正するように駆動力を発生する。
更に、誘導モータのコイルには誘導モータ可動部に発生する誘導電流との相互作用により逆起電力が発生する。コイルに供給する電圧をモニタし、この電圧変動を任意の回転数からの回転数の変動として検出する回転数の検出機能とし、検出した速度差をエアタービンへ供給するエアの流量制御手段のフィードバック信号としてスピンドルの回転制御を行う制御演算機能とを持たせ、スピンドルの回転数を制御する。
この制御において、負荷変動による回転数の変動が早い周期の物に対しては誘導モータにより速度制御を行うことができ、また比較的低い周波数での変動に対してはエアタービンへ供給するエア流量を制御することによりスピンドル機構の制御が可能となる。
更に、目標回転速度とロータの回転速度とにズレが生じる場合の制御方法として、誘導モータコイルに入力する電流の振幅をも同時に変更する制御を行い、負荷変動による回転誤差を収束させる誘導モータ部の駆動力を増大させることで、更に高周波の負荷変動に応答して安定したロータの回転速度を得ることが可能となる。例えば、ズレが小さい場合には振幅の小さい波形の電流を入力しておくことで、設定回転速度でロータが回転している際の誘導モータのアンプの負荷と誘導モータのコイル部の発熱を少なくすることができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明を適用してスピンドル機構の速度制御装置を構成した。図1に本実施例におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す。
図1において、1はスピンドル機構、2はロータ、3はエアベアリング、4は回転軸中心である。
スピンドル機構1の回転部であるロータ2は、エアベアリング3で支持されており、これにより回転軸中心4を中心とした回転方向を可動方向としてそれ以外の動きを拘束されている。
5はエアタービン、6はエア供給口である。ロータ2に設けられたエアタービン5は、圧縮空気を受け、エア供給口6より供給される圧縮空気により、ロータ2に回転軸中心4を中心とした回転方向に回転させる、駆動力を与える。
7は誘導モータ可動部、8は3相コイル、9は配線である。
また、上記3相コイル8の構成例として、図4に3相2極のコイル配置の一例を示す。
誘導モータは誘導モータ可動部7及び3相コイル8により構成されている。誘導モータ可動部7は、円盤形でロータ2に同心で固定される。誘導モータの固定部である3相コイル8はU相コイル8a,V相コイル8b、W相コイル8cを、図4に示すように回転軸中心4の周りに、円盤型である誘導モータ可動部7の円周上にU,V、W相の順に設置し、この3相コイル8に120度づつの位相差をもつ電流を進行波として、配線を通して3相コイル8にそれぞれ与えることで磁界の進行波を発生し、誘導モータ可動部に発生する誘導電流(渦電流)との相互作用により、ロータに回転軸中心4周りの方向に駆動力を発生させる。
10は誘導モータアンプ(AMP)、11は回転数指令値、12は周波数変換演算部、13は進行波生成部である。
誘導モータアンプ10は、誘導モータ(7及び8)へ進行波の供給を行うアンプである。
この誘導モータアンプ10は、ロータ2の目標回転数である回転数指令値11によって、周波数変換演算部12において上記誘導モータ(7及び8)に与えるべき進行波の周波数に変換された周波数を基にして、上記誘導モータ(7及び8)に対して進行波の供給を行う。
また、14は電流アンプ部、15は電圧アンプ部、16は電流検出部、17は電流制御演算部である。
誘導モータアンプ10は、周波数変換演算部12により変換された周波数を、U,V、W相の進行波を生成する進行波生成部13、及びU,V、W相の進行波を、上記3相コイル8に供給する電流アンプ部14からなる。
進行波生成部13で生成される進行波は、周波数変換演算部12が出力する周波数または上記誘導モータ(7及び8)の3相コイル8の局数に比例した周波数で、120度づつ異なる位相の3相の信号を出力する。
電流アンプ部14はU,V,W相の3相からなる3相コイル8に対し、電圧を印加する電圧アンプ部15と3相コイル8の3相に流れる電流を検出する電流検出部16からなり、電流検出部16で検出した電流値を3相コイル8のそれぞれの相に流れる電流を指示値に制御する電流制御演算部17にフィードバックすることで、電流アンプ部14を形成し、進行波生成部13より入力される信号に従って、3相コイル8にロータ2の目標回転速度である回転数指令値11に同期した3相の進行波の電流を供給する。
18は回転数差検出部である。回転数差検出部18は電流アンプ部14において、電流アンプ部14に対する指令と電流検出部16から検出された電流値とを比較し、位相と波形の大きさから、誘導モータ部で発生する逆起電力を検出し、ロータ2の実際の回転数と回転数指令値11との回転数差として出力する。
また、19は流量変換演算部、20は流量制御演算部、21は制御弁、22はエアコンプレッサ、23は1次エア(供給エア)、24は2次エア(制御エア)である。
流量変換演算部19は与えられた回転数指令値11からエアタービンに供給する圧縮空気の供給流量に換算する演算部であり、指令回転数となる圧縮空気の供給量を算出する。
流量制御演算部20は指令された流量と回転数差検出部18よりの信号を比較し、制御弁21に対する指令値を演算する。制御弁21はエアコンプレッサ22から供給される高圧の圧縮空気である1次エア23から指令値に従って変更し、エアタービンに供給する圧縮空気である2次エア24の流量を調整する。
つぎに、以上のような構成を有する本実施例のスピンドル機構の速度制御装置の動作について説明する。
まず、任意の指示値である回転数指令値11を与えることにより、周波数変換演算部12において、回転数指令値11と同期する進行波が生成され誘導モータアンプ10を介し、3相コイル8により誘導モータ可動部7に対し磁界の進行波を形成させる。
一方、流量変換演算部19にも与えられる回転数指令値11により、制御弁21を介してエアタービン5に制御エアである2次エア24が供給され、ロータ2に回転方向の駆動力を発生させる。
この際、任意の指示値である回転数指令値11を低い回転数から高い回転数に徐々に加速するように与えると、スピンドルは指令に従って加速する。
この時、誘導モータアンプ10では、回転数指令値11に同期した進行波と3相コイル8で発生する逆起電力の周波数に差が生じると、これを回転数差検出部18で回転数差として検出し、エアタービン5の流量制御のフィードバック信号として流量制御演算部20で比較しエアタービン5の駆動力により回転数の制御を行う。ロータ2の速度を徐々に上げるような加速では、回転数指令値11と実際のロータ2の回転速度の差は小さく且つ低周波数の変化であるので、流量制御が行われるエアタービンの駆動力の変更もこれに追従し、誘導モータアンプ10において大電力を出すことなく、ロータ2の回転速度は回転数指令値に追従する。
ロータ2の加速が終了し、回転数指令値11とロータ2の回転数が一致すると、誘導モータ(7及び8)では3相コイル8が発生する磁界の進行波と誘導モータ可動部7の速度が同期するので、誘導モータ可動部7に対し磁界進行波のすべりは発生しない。すべりがないので3相コイル8では逆起電力は発生せず、従って、誘導モータアンプ10が3相コイル8に供給するエネルギーは、コイル自体の損失分のみとなり、また回転数差検出部18で検出される回転数誤差もゼロとなり、ロータ2はエアタービン5に供給されるエアによって回転する。
これに対して、ロータ2の回転数が数千rpm〜数万rpmという高速回転において、負荷変動等によりロータ2の回転数が変化する場合、回転数変動で誘導モータにおける3相コイル8の磁界の進行波と、誘導モータ可動部7に発生するすべりにより、誘導モータ(7及び8)で大きな力が発生する。したがって、このような大きな力により、上記したエアタービン5の流量制御によって制御する場合と比較し、比較的高速に応答して回転数を回転数指令値に追従させることが可能となる。
しかしながら、この場合におても、誘導モータ(7及び8)での負荷変動の内、DC成分に近いところから低周波数領域での制御では、エアタービン5の駆動力を制御する流量制御が追従し、誘導モータは比較的高周波数の負荷変動にのみ駆動力を発生すればよい。このようなことから、例えば誘導モータアンプ10はロータ2及びエアタービン5無しで回転させた場合と比較し、誘導モータアンプ10の出力を小さくすることが可能となり、また誘導モータ(7及び8)で駆動力を最小限とすることができるので、誘導モータ(7及び8)の発熱も最小限とすることが可能となる。特に数千rpm〜数万rpmの高速回転では、基本的には摩擦が無いエアベアリング3においても、空気の剪断摩擦により低周波の負荷が生じる。
その際、本実施例の構成によれば、このような低周波の負荷変動に対しては、エアタービンの駆動力により修正することが可能となる。すなわち、このような低周波の負荷変動に対しても、誘導モータ(7及び8)の逆起電力より検出する回転数指令値11との差より、制御弁21で供給エアである2次エア24を変更することで、エアタービンの駆動力により修正することができる。
[実施例2]
実施例2では、本発明を適用して実施例1とは別の形態のスピンドル機構の速度制御装置を構成した。
図2に本実施例におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す。
本実施例では、実施例1のように誘導モータを回転速度の検出器とせず、誘導モータのみで回転の負荷変動による回転制御を行うように構成した。なお、図2において、図1に示した構成と同様の構成には同一の符号を付し、重複部分の説明は省略する。
図2において、25は機械的なレギュレータであり、このレギュレータ25によってエアタービンに対する圧力及び流量を制御し、レギュレータ25は指定速度となるように、圧力または流量をオペレータが予め設定する。レギュレータに設定する圧縮空気の流量または圧力は予め、流量または圧力とエアタービン5の発生力によるロータ2の回転数との対応データを測定しておき、誘導モータへの回転数指令値とレギュレータ25に対する設定値が同じ回転数となるように設定する。これにより、回転数指令値とロータ2の回転数を一致させることが可能となる。
[実施例3]
実施例3では、本発明を適用して実施例1及び実施例2とは別の形態のスピンドル機構の速度制御装置を構成した。
図3に本実施例におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す。
本実施例においては、回転速度差の大きさにより、制御弁21の流量制御と共に誘導モータに供給する電流波形の振幅をも調整し、ロータ2の回転を目標回転数とする制御を行うようにした点で、実施例1及び実施例2と相違している。なお、図3において、図1に示した構成と同様の構成には同一の符号を付し、重複部分の説明は省略する。
図3において、26は制御演算装置、27は制御演算部、28は進行波演算部である。また、29は進行波周波数指令値、30は進行波振幅指令値、31は流量指令値、32は回転数差信号である。
制御演算装置26は、制御演算部27と進行波演算部28を有する。
進行波演算部28は、誘導モータに対する進行波の周波数指令値29と進行波振幅指令値30からUVW相の3相の正弦波を出力する演算を行うもので、120度づつ位相のずれた正弦波で振幅が進行波振幅指令値30の3相の信号を出力する。
制御演算部27は、入力信号である回転数指令値11と、3相の電流アンプ部14より回転数差検出部18が検出した回転数差信号32から進行波振幅指令値30と流量指令値31を算出する。この演算は及び予め測定したスピンドル機構の周波数応答特性から算出した制御演算式より、2入力/2出力の制御演算を行う。
また、進行波周波数指令値29は回転数指令値11と誘導モータのコイル部である3相コイル8の相数と局数より決定する。
進行波演算部28の出力である3相の信号は、電流アンプ部14に入力される。電流アンプ部14では回転数指令値11に同期した、進行波振幅指令値30に従う電流の進行波を誘導モータの3相コイル8に供給する。
また、流量指令値31に従い、制御弁21がエアタービン5へ供給する2次エア24を制御する。
このような構成とすることで、制御演算部27は回転数差検出部18により検出された回転数差の信号により電流アンプ部14に出力する進行波の波形信号の振幅を可変することが可能となる。
このように振幅を回転数差の信号で可変する場合には、この変更比率をスピンドル機構1のロータ2における回転速度の制御の安定性を考慮し、例えば回転速度差が小さい場合には振幅を小さく、また回転速度差が大きい場合には振幅を大きくすることで、回転速度差の大きさに対し、誘導モータ(7,8)が発生する駆動力の倍率を可変し、回転速度制御の安定性を上げると同時に、更にロータ2の負荷変動による回転速度の変動を小さくすることが可能となる。
本発明の実施例1におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す図。 本発明の実施例2におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す図。 本発明の実施例3におけるスピンドル機構の速度制御装置の構成を示す図。 本発明の実施例1における3相コイルの構成例である3相2極のコイル配置の一例を示す図。 従来例におけるエアタービンの構成例を示す図。
符号の説明
1:スピンドル機構
2:ロータ
3:エアベアリング
4:回転軸中心
5:エアタービン
6:エア供給口
7:誘導モータ可動部
8:3相コイル
8a:U相コイル
8b:V相コイル
8c:W相コイル
9:配線
10:誘導モータアンプ(AMP)
11:回転数指令値
12:周波数変換演算部
13:進行波生成部
14:電流アンプ部
15:電圧アンプ部
16:電流検出部
17:電流制御演算部
18:回転数差検出部
19:流量変換演算部
20:流量制御演算部
21:制御弁
22:エアコンプレッサ
23:1次エア(供給エア)
24:2次エア(制御エア)

Claims (9)

  1. 任意に指定された目標回転速度でロータを駆動するエアタービンを備えた回転機構の回転速度制御方法において、
    前記ロータと同軸に、可動部である導体が配置された誘導モータを有し、前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力することによって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御することを特徴とする回転機構の回転速度制御方法。
  2. 前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力することによって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御する一方、
    前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出し、検出された回転速度差に基づいて、前記エアタービンへ供給する圧縮空気を制御することによって、エアタービンの駆動力を変更し、ロータを前記目標回転速度に制御することを特徴とする請求項1に記載の回転機構の回転速度制御方法。
  3. 前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出し、検出された回転速度差の大きさによって、前記電流入力手段に出力する進行波の波形信号の振幅を、変更可能に制御することを特徴とする請求項1に記載の回転機構の回転速度制御方法。
  4. 前記回転機構の回転速度制御方法が、回転する工具を用いて加工を行う加工方法におけるスピンドル機構の回転速度制御方法であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機構の回転速度制御方法。
  5. 任意に指定された目標回転速度でロータを駆動するエアタービンを備えた回転機構の回転速度制御装置において、
    前記ロータと同軸に、可動部である導体が配置された誘導モータと、
    前記誘導モータに対し、前記目標回転速度と一致した速度で磁界の進行波を発生させる波形の電流を入力する電流入力手段と、
    を有し、前記誘導モータに対する前記電流入力手段からの電流の入力よって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御することを特徴とする回転機構の回転速度制御装置。
  6. 前記電流入力手段は、前記進行波を生成する進行波生成部と、前記進行波を前記誘導モータに対し供給する電流アンプ部と、
    を有し、進行波生成部で生成された進行波の出力に従って、電流アンプ部より前記目標回転速度に対応した回転指令値と同期した進行波の電流を、前記誘導モータに供給することを特徴とする請求項5に記載の回転機構の回転速度制御装置。
  7. 前記誘導モータ及び前記電流入力手段を有すると共に、前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出する回転速度差検出手段と、
    前記エアタービンへ供給する圧縮空気を制御する圧縮空気制御手段と、
    を有し、前記誘導モータに対する前記電流入力手段からの電流の入力よって、前記エアタービンにより駆動されるロータの回転速度の変動を制御する一方、
    前記回転速度差検出手段によって検出された回転速度差に基づいて、前記圧縮空気制御手段により前記エアタービンへ供給する圧縮空気を制御することにより、エアタービンの駆動力を変更し、ロータを前記目標回転速度に制御することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回転機構の回転速度制御装置。
  8. 前記誘導モータ及び前記電流入力手段を有すると共に、前記誘導モータから発生する逆起電力から、前記目標回転速度と前記ロータの回転速度の差を検出する回転速度差検出手段と、
    前記回転数差検出部により検出された回転数差の大きさによって、前記電流入力手段に出力する進行波の波形信号の振幅を変更可能とした制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の回転機構の回転速度制御装置。
  9. 前記回転機構の回転速度制御装置が、回転する工具を用いて加工を行う加工装置におけるスピンドル機構の回転速度制御装置であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の回転機構の回転速度制御装置。
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