JP2006191256A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】CCDに大きな力を加えることがなく、組立性の良い放熱構造を提供する。
【解決手段】複数のCCD1とCCD1に対応する伝熱板3とCCDカバー2と板ばね6とプリズムベース5とで構成する。絶縁材料で構成したCCDカバー2には伝熱板挿入口を設ける。伝熱板3にはCCDカバー2の挿入口よりわずかに広い幅広部を設ける。板ばね6はプリズムベース5に固定する。CCD1にCCDカバー2を取り付けた後、伝熱板3の幅広部がCCDカバー2の挿入間口を通過するまで挿入する。この状態で、筐体の一部を伝熱板3に押し当てると板ばね6の反力により熱伝達が良好なものとなる。また、伝熱板3を固定しないのでCCD1に大きな力が加わることがなく位置精度を良好にできる。
【選択図】図1
【解決手段】複数のCCD1とCCD1に対応する伝熱板3とCCDカバー2と板ばね6とプリズムベース5とで構成する。絶縁材料で構成したCCDカバー2には伝熱板挿入口を設ける。伝熱板3にはCCDカバー2の挿入口よりわずかに広い幅広部を設ける。板ばね6はプリズムベース5に固定する。CCD1にCCDカバー2を取り付けた後、伝熱板3の幅広部がCCDカバー2の挿入間口を通過するまで挿入する。この状態で、筐体の一部を伝熱板3に押し当てると板ばね6の反力により熱伝達が良好なものとなる。また、伝熱板3を固定しないのでCCD1に大きな力が加わることがなく位置精度を良好にできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体撮像素子等を用いた固体撮像装置の放熱構造に関する。
従来、固体撮像素子(CCD)等を用いた固体撮像装置に対する放熱構成としては、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。図6は前記文献に記載された従来の固体撮像装置を示している。図6において従来の固体撮像装置は、複数(図6では3つ)のCCD1とCCDカバー12と伝熱板13、そしてプリズム4とプリズムベース5とで構成される。伝熱板13は、その一端がCCD1の背面のうち、植設された2列の端子部の間でかつ端子と接触しない位置に固着される。伝熱板13の他端は、プリズムベース5に設けられた固定部(図示せず)にビスなどで固定される。CCD1はそれぞれプリズム4に固着されていて、プリズム4はプリズムベース5に固着されている。CCDカバー12の材料には絶縁効果のある樹脂を用いる。またCCDカバー12には、CCD1の端子部を貫通させる2つ以上の長穴部と、伝熱板13がCCD1の撮像面とは反対の背面に直接当接するような開口部とが形成されている。これにより、CCD1の端子部が伝熱板13と接触してショートしないように、CCDカバー12をCCD1の端子部と伝熱板13との間に介在するように取り付けることができる。この状態で、それぞれのCCD1が撮像した画像を合成して1つの映像を作り出すため、CCD1の位置は、高い精度で保持される必要がある。
CCD1は使用中、かなりの熱を発生するので、この発生熱により温度上昇が生じやすい。CCD1の温度が上昇すると、暗電流の増加などにより撮像画像の画質低下を招く。したがって、CCD1を備えた撮像装置ではCCD1の熱を効果的に放出させて、CCD1の温度上昇をできるだけ抑制する必要がある。そのため、従来は図6に示すように、CCD1の背面にアングル形状の伝熱板13を取り付けて、その伝熱板13の端部をプリズムベース5に固定している。これによりCCD1の熱が、伝熱板13からプリズムベース5、装置の筐体へと伝達され、筐体の表面から外部に放出されるようにしている。
特開2001−119615号公報
しかしながら、前記従来の構成では以下のような課題があった。すなわち、伝熱板13をプリズムベース5の固定部に固定する際に、その一端を伝熱板13とCCD1背面とが面接触するような位置に保持しつつ他端をねじ等で固定する必要があり、組み立てに非常に時間がかかるという課題があった。また、それぞれのCCD1は精度良く固定されている必要があった。しかしながら、従来の固体撮像装置では伝熱板13を固定する際にCCD1に余計な力が加わってCCD1の位置精度を悪化させる場合があるという課題があった。また、伝熱板13を固定した後にも温度変化による膨張係数の違いから、伝熱板13がCCD1に力を加え位置精度を悪化させるという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、組立性が良く、CCD1の位置精度悪化を防止することのできる固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の固体撮像装置は、固体撮像素子と、挿入部と接触部とが折り曲げ部で略90°の角をなして接続されており、前記挿入部の前記折り曲げ部近傍に凸状の幅広部を設けた伝熱部材と、側面に前記挿入部を挿入するための挿入口が設けられており、前記固体撮像素子に取り付けられたときに前記固体撮像素子との間に前記挿入部を挿入可能な隙間を構成する絶縁部材と、被固定部に固定される固定部と前記接触部を押圧する押圧部とを有する弾性部材とを備え、前記幅広部の幅は、前記挿入口よりも広くかつ前記隙間の幅より狭く構成され、前記伝熱部材が前記挿入口から挿入されて前記幅広部が前記挿入口を通過した所定の位置において前記接触部と前記押圧部とが接触することにより、前記伝熱部材が前記押圧部と前記挿入口とで固定される構成とし、伝熱部材を固着することなく、固体撮像素子の熱を伝熱部材が移送する。この伝熱部材の取り付け構成によって、組立性が良く、固体撮像素子の位置精度悪化を防止する。
本発明の固体撮像装置によれば、伝熱板を固定するためにねじ等を用いないので、組立途中の伝熱板の脱落を防止することができ、組立性を良くすることができる。更に、伝熱板を固着しないので、組立時にCCDに大きな力が加わることがなく、また、組立後の温度変化によってもCCDに力が加わることがないので、CCDの位置精度悪化を防止できる放熱構造が得られる。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態における固体撮像装置の斜視図である。また、図2は本実施の形態における固体撮像装置のCCDカバーと伝熱板の斜視図である。図1及び図2において、従来の固体撮像装置と同じ構成については同じ符号を用い、説明を省略する。
本実施の形態における固体撮像装置では、絶縁部材としてのCCDカバー2のうち、固体撮像素子としてのCCD1と対向する面には、CCD1の端子部の並びに略並行な2本の凸形状のリブ2aを外周に沿って設ける。リブ2aの高さは後述する伝熱板3の厚みよりも少し高くしておく。また、リブ2aの内側同士の間隔は、伝熱板3の幅よりも少し大きくしておく。これにより、CCDカバー2をCCD1に取り付けたとき、CCD1の背面とCCDカバー2との間に伝熱板3の形状よりもわずかに大きな隙間ができ、その隙間に伝熱板3を容易に挿入することができる。また、CCDカバー2には側面から伝熱板3を挿入する長方形を開口形状とした挿入口2bを両側に設けていている。挿入口2bの長手方向の間口は2列のリブ2aで構成されるお互いのリブ間の距離よりも幅が狭くなるように構成している。CCDカバー2の材料は樹脂などの絶縁材を用い、銅板を材料とする伝熱板3とCCD1の端子部との絶縁効果も兼ねている。
伝熱部材としての伝熱板3は、従来と同様に折り曲げ部にて90°折り曲げられたアングル形状で熱伝導性の板状部材とし、折り曲げ部から一方がCCDカバー2への挿入部3a、他方が後述する板ばねや筐体側との接触部3bとなっている。言い換えると伝熱板3は、挿入部3aと接触部3bとが折り曲げ部で略90°の角度をなして接続された部材である。放熱効果を均一にするために、3つの伝熱板3の厚みと接触部3bの面積は同じにするのが良い。また、伝熱板3の挿入部3aの側面には、折り曲げ部の近傍に板幅が他の箇所より広くなるように幅方向に2個一組となる突起を形成した幅広部3cを設ける。この幅広部3cを構成する2個の突起の頂点と頂点との距離は、CCDカバー2の伝熱板挿入口2bの幅よりもわずかに広く、かつCCDカバー2の2つの凸リブ2aの間隔よりも狭く構成する。伝熱板3をCCDカバー2の挿入口2bから挿入していく過程で、幅広部3cが挿入口2bまで至らない状態では、挿入口2bの高さと幅は伝熱板3のそれよりも広いので、抵抗なく挿入できる。さらに、幅広部3cが挿入口2bに至ると両者は接触するが、CCDカバー2を弾性変形させることで幅広部3cを挿入口の中へ押し入れる。幅広部3cを押し入れるときに加える力は、固着されたCCD1の位置精度を悪化させない小さな力となるよう挿入口2bと幅広部3cの形状及びCCDカバー2の剛性を設定する。
図4は、伝熱板と板ばねの関係を示す斜視図である。弾性部材としての板ばね6は3個の伝熱板3に対応する3本の押圧部6aと固定部(固定端)6bとを有していて、図3のように板ばね6の固定部6bを被固定部としてのプリズムベース5に固定し、3つの押圧部6aはそれぞれ伝熱板3が所定の位置、すなわち幅広部3cが挿入口2bを超えてCCDカバー2の内部に収まった位置まで挿入されたときに、伝熱板3の接触部3bと接触するよう構成している。なお、押圧部6aには、接触部3b側に凸状の凸部6cを設け、この凸部6cで接触部3bと接触するようにしてもよい。また、固定部6bはプリズムベース5の他に、例えば装置のフレームなど、筐体以外の構造を被固定部として固定してもよい。また、板ばね6の固定端から伝熱板3までのばね定数は、ほぼ同じになるよう固定部から押圧点までの長さをほぼ同じにするのが良い。
幅広部3cをCCDカバー2の挿入口2bを通過させて所定の位置まで挿入した状態でさらに伝熱板3を押し込むためには、伝熱板3に設けた幅広部3cがCCDカバー2の挿入口2bを変形させるような接触抵抗は無いが、その代わりに板ばね6の反発力に打ち勝つ力が必要となる。このように、伝熱板3が所定の位置にある状態では、伝熱板3を抜去する方向には前記の接触抵抗が、挿入する方向には板ばね6の反力が働き、伝熱板3の姿勢が保持される。
なお、所定の位置は、幅広部3cが挿入口2bを通過した直後であることが望ましい。そうすることにより、伝熱板3はCCDカバー2(の挿入口2b)と押圧部6とで挟持されて固定されるかたちとなる。また、所定の位置が幅広部3cが挿入口2bを通過した直後の位置である場合は、幅広部3cが挿入口2bを通過する前から接触部3bと板ばね6とが接触してもよい。その場合、伝熱板3が所定の位置まで挿入された状態で、伝熱板3は板ばね3によって抜去する方向に押圧されることになる。
この状態から、冷却部材としての筐体(図示せず)を伝熱板3の接触部3bに当接させ、さらに伝熱板3がCCDカバー2の内部に挿入される方向に一定量押し込む。これにより、板ばね6の反力が働き、伝熱板3は板ばね6と筐体とに挟持される。このような構成により、CCD1の熱は伝熱板3を伝って筐体に移送される。
以上のように構成された固体撮像装置において、組み立て工程においては、伝熱板3に設けた幅広部3cとCCDカバー2の挿入間口との接触抵抗と板ばね6の反力とにより、伝熱板3が仮保持されるので、ねじ等の固定手段が不要で組み立て性が良い。また、伝熱板3を直接プリズムベースや筐体等に固着しないので、組立時および組立後の温度変化に対してもCCD1の位置精度悪化を防止することのできる放熱構造が得られる。
なお、伝熱板3の厚みと接触部3bの面積は、それぞれ同じである必要はなく、それぞれのCCD1の機能や配置によって異なる厚みや面積とすることもできる。
また、本実施の形態において、伝熱板3はすべてCCD撮像面側に折り曲げているが、図5のように伝熱板3の一部をCCD背面側に折り曲げ、接触部3bの面積を大きくすることもできる。
なお、本実施の形態では3つのCCDを有する固体撮像装置を例に説明したが、CCD1、CCDカバー2、伝熱板3の組は1つでも3つ以外の複数でもよい。その場合、板ばね6はその組の数だけ押圧部を備えるようにすればよい。また、板ばね6を複数用意し、それらにより複数の伝熱板3を分担して押圧するように構成してもよい。
なお、本実施の形態において、固体撮像素子としてCCDを例に説明したが、高精度に位置決めされた発熱部品であれば同様に適用できる。
本発明の固体撮像装置は、発熱電子部品を精度良く固着した構造において、位置精度を悪化させることなく放熱することが望まれる固体撮像装置などの用途に有用である。
1 CCD
2 CCDカバー
3 伝熱板
3a 挿入部
3b 接触部
3c 幅広部
4 プリズム
5 プリズムベース
6 板ばね
6a 押圧部
6b 固定部
6c 凸部
12 従来のCCDカバー
13 従来の伝熱板
2 CCDカバー
3 伝熱板
3a 挿入部
3b 接触部
3c 幅広部
4 プリズム
5 プリズムベース
6 板ばね
6a 押圧部
6b 固定部
6c 凸部
12 従来のCCDカバー
13 従来の伝熱板
Claims (3)
- 固体撮像素子と、
挿入部と接触部とが折り曲げ部で略90°の角をなして接続されており、前記挿入部の前記折り曲げ部近傍に凸状の幅広部を設けた伝熱部材と、
側面に前記挿入部を挿入するための挿入口が設けられており、前記固体撮像素子に取り付けられたときに前記固体撮像素子との間に前記挿入部を挿入可能な隙間を構成する絶縁部材と、
被固定部に固定される固定部と前記接触部を押圧する押圧部とを有する弾性部材とを備え、
前記幅広部の幅は、前記挿入口よりも広くかつ前記隙間の幅より狭く構成され、
前記伝熱部材が前記挿入口から挿入されて前記幅広部が前記挿入口を通過した所定の位置において前記接触部と前記押圧部とが接触することにより、前記伝熱部材が前記押圧部と前記挿入口とで固定される固体撮像装置。 - 前記固体撮像素子、前記絶縁部材及び前記伝熱部材を複数組備え、
前記弾性部材は前記複数組の数だけ押圧部を備えた請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記伝熱部材からの熱を放熱する冷却部材を備え、
前記接触部を前記冷却部材に当接させて前記弾性部材が前記伝熱部材を前記冷却部材に加圧する請求項1及び2のいずれかに記載の固体撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000367A JP2006191256A (ja) | 2005-01-05 | 2005-01-05 | 固体撮像装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005000367A JP2006191256A (ja) | 2005-01-05 | 2005-01-05 | 固体撮像装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006191256A true JP2006191256A (ja) | 2006-07-20 |
Family
ID=36797978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005000367A Pending JP2006191256A (ja) | 2005-01-05 | 2005-01-05 | 固体撮像装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006191256A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102243416A (zh) * | 2010-03-30 | 2011-11-16 | 佳能株式会社 | 包括作为发热源的电子部件的电子设备 |
-
2005
- 2005-01-05 JP JP2005000367A patent/JP2006191256A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102243416A (zh) * | 2010-03-30 | 2011-11-16 | 佳能株式会社 | 包括作为发热源的电子部件的电子设备 |
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