JP2006189950A - 入力装置及び転動体の制動構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転動体近傍での磁気の影響を防止又は効果的に軽減でき、しかも、大型化を抑制又は防止できる入力装置又は転動体の制動構造を得る。
【解決手段】 本入力装置10では、ハウジング12内の電磁石86が作動すると、中空のボール42の内側に収容された磁性粉末96が電磁石86の磁力で下方へ引き寄せられる。このように磁性粉末96が下方へ引き寄せられることで、ボール42がボール42を転動可能に支持する支持体30、32、34の各シャフト40に押し付ける。これにより、シャフト40とボール42との間の摩擦が増加して、ボール42が制動される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、トラックボール等の転動体の転動速度や転動方向に基づいてモニタの画面を操作する入力装置や、転動するトラックボール等の転動体を制動するための転動体の制動構造に関する。
コンピュータに接続されたモニタの画面に表示されたポインタ(指示用の矢印等)を画面上で移動させたり、モニタの画面に表示された画像、例えば、地図画像等を移動させるための入力装置としては、所謂「マウス」や「トラックボール」等と称される入力装置が用いられており、その一例が下記特許文献1や下記特許文献2に開示されている。
このような入力装置は、通常、ボールを備えている。ボールは、基本的に一定の位置で転動自在にケースに収容されている。ケースにはボールの一部が露出する孔が形成されており、ボールのケースから露出した部分に対して任意の接線方向に押圧力を付与すると、その押圧方向を接線方向としてボールが転動する。
また、ケースの内側には、例えば、ロータリエンコーダ等により構成される検出手段が設けられており、この検出手段によってボールの転動方向及び転動速度が検出される。
検出手段によって検出されたボールの転動方向及び転動速度に基づいてコンピュータはモニタの画面に表示されているポインタを移動させたり、地図画像をスクロールさせる。
また、下記特許文献1や特許文献2に開示されている入力装置では、転動するボールに対して制動力を付与し、転動するボールに対してブレーキをかける構成が開示されている。
これらの特許文献1、2に開示されている構造では、例えば、ボールを鉄等の磁性体で形成し、ケース内部のボールの近傍に配置された電磁石を作動させ、電磁石にボールを吸引することでボールを制動している。
また、他の例では、ボールの近傍にボールに対して接離移動可能な摩擦パッドや制動片等を設け、電磁石を作動させた際に生じた磁力で摩擦パッドや制動片等をボールに接近移動させてボールに摩擦パッドや制動片等を押し付け、これによりボールを制動している。
特開昭62−75830号公報 特開平8−50534号公報
しかしながら、ボールを磁性体で形成して電磁石でボールを吸引することでボールを制動する構成では、ボールが磁化されてしまう。所謂「トラックボール」のように、ケースの上面からボールが露出する構成の場合、ケース上のボールの近傍に、例えば、磁気カード等の磁気記録媒体があると、磁化されたボールの磁気で磁気記録媒体に記録されたデータ等が破壊されてしまう可能性がある。
一方、ボールに対して接離移動可能な摩擦パッドや制動片等を電磁石の磁力でボールに押し付ける構成では、ケース内に摩擦パッドや制動片、更には、これらをボールに対して接離移動可能に支持又は保持する機構が必要になる。これにより、入力装置全体の構成が複雑になると共に、入力装置が大型化する。
本発明は、上記事実を考慮して、転動体近傍での磁気の影響を防止又は効果的に軽減でき、しかも、大型化を抑制又は防止できる入力装置又は転動体の制動構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る入力装置は、中空で磁気の内外への透過が可能な転動体と、前記転動体を転動自在に支持する支持手段と、前記転動体の転動速度を検出する検出手段と、前記転動体の内部に設けられた流動性を有する磁性体と、前記転動体の前記支持手段の側に設けられ、前記磁性体を引き付ける磁力を生成する磁力発生手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る入力装置では、支持手段に支持された転動体を回転させると、この回転体の転動速度が検出手段により検出される。このように、回転体の回転速度が検出手段によって検出されると、例えば、この検出結果に対応したレベルの電気信号が検出手段から出力され、更に、この出力された電気信号がコンピュータ等の制御手段に入力される。
このようにして入力された電気信号のレベルに基づいて、制御手段はモニタ等の画像出力手段に表示されたポインタ(指示用の矢印等)を転動体の回転速度に対応した速度で移動させたり、また、転動体の回転速度に応じて画像出力手段に出力された画像をスクロールする。
一方、転動体の支持手段の側には磁力発生手段が設けられ、この磁力発生手段の磁力が中空の転動体を通過する。これにより、転動体の内部に設けられた流動性を有する磁性体は磁力発生手段の側へ吸引される。
但し、磁性体は転動体内に収容されており、更に、転動体は支持手段に支持されているため、磁性体が磁力発生手段の磁力によって吸引されると、磁性体は磁力発生手段の磁力の大きさに応じた力で転動体を支持手段に押し付ける。
このように、転動体が支持手段に押し付けられることで支持手段と転動体との間の摩擦が増加し、このように増加した摩擦が転動体の転動を妨げるように作用する。
これにより、転動体は所謂「ブレーキ」がかけられた状態となり、例えば、転動体を手動で操作(転動)させるのであれば、操作感が重く感じられる。
ここで、本発明に係る入力装置では、上記のように、転動体の内部に収容された磁性体が磁力発生手段の磁力で吸引されることにより転動体の転動を制限する構成であり、磁力発生手段の周囲に磁界が形成されても転動体自体が磁化されることがない。このため、転動体がその周囲に磁界を形成することはなく、転動体の近傍に磁気カード等の磁気記録媒体が存在しても、この磁気記録媒体に記録されたデータが破壊されることがない。
しかも、転動体を制動する、しないに関わらず、転動体を支持する支持手段に対して、磁力発生手段の磁力で転動体を支持手段に押し付けることで転動体を制動するため、実質的に転動体を制動するためだけに設けた構成は磁力発生手段と磁性体だけである。しかも、磁性体は転動体の内部に収容されているため、例えば、本入力装置の各構成をケースやハウジングに収容する構造とした場合、ケースやハウジング内に磁力発生手段の配置スペースを確保すればよく、装置全体の複雑化や大型化が防止又は効果的に抑制される。
なお、本発明において、転動体は、1乃至複数の軸方向周りに回転する構造であればよく、例えば、転動体を如何なる方向へも転動可能な球形状にしてもよいし、1つの方向を軸方向とする軸周りにのみ回転可能な柱状としてもよい。
また、転動体の内部に収容する磁性体は、流動性を有して常に重力で転動体内部の下側に溜まる構成であれば、その態様に限定されるものではない。例えば、磁性体は、粉状、粒状態、液状等の何れであってもよい。
さらに、本発明において支持手段は、上記のように転動体を転動可能に支持する構成であれば、その支持の具体的な態様に限定されるものではない。例えば、支持手段を、転動体が転動可能に載置される皿状の構造としてもよいし、転動体の転動の軸心部分を貫通するシャフトを支持手段としてもよい。更には、転動体の外周部の複数箇所で接する複数の支持体により支持手段を構成してもよい。
また、本発明において検出手段は、基本的に転動体の転動速度を検出する構成であればよいが、更に、転動体の転動速度のみならず、例えば、転動方向をも検出する構成としてもよい。
さらに、本発明では、構成として支持手段と検出手段とを分けて説明したが、支持手段及び検出手段の何れか一方に他方の機能を付加して、実質的には一方のみを設ける構成としても構わない。
請求項2に記載の本発明に係る入力装置は、請求項1に記載の本発明において、前記支持手段とは反対側で前記転動体が外部に部分的に露出した状態で前記転動体を収容するハウジングを備え、前記ハウジングの内側で前記転動体の内部に前記磁性体を収容した、ことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係る入力装置では、支持手段に支持された転動体はハウジングに収容される。但し、転動体は支持手段とは反対側でその一部がハウジングの外部に露出する。したがって、例えば、その転動接線方向に転動体のハウジングから露出した部分を押圧することで転動体が転動する。
ここで、本発明に係る入力装置では、転動体の内部におけるハウジングの内側、すなわち、転動体のハウジングから露出した部分よりも転動体内部の支持手段側で磁性体が転動体に収容される。
したがって、本発明に係る入力装置では、磁性体がハウジングの外部に出ない。これにより、磁力発生手段の磁力で磁性体が磁化したとしても、ハウジングの外側の磁気記録媒体等への磁化した磁性体の影響が防止又は効果的に軽減される。
請求項3に記載の本発明に係る入力装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、コイルが通電されることで周囲に磁界を形成する電磁石を前記磁力発生手段とした、ことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る入力装置では、磁力発生手段が電磁石とされ、電磁石を構成するコイルが通電されることで周囲に磁界が形成される。このときの磁力により転動体の内部の磁性体が電磁石に引き付けられる。
ここで、電磁石はコイルが通電されれば磁力を発生し、通電を解除すれば磁力の発生が停止される。しかも、通電電流を増減することで磁力の強弱を調整できる。このため、制動及び制動の中止、更には制動の強弱等、転動体の制動制御の調節を容易にできる。
請求項4に記載の本発明に係る転動体の制動構造は、中空で内外に磁気の透過が可能に形成されて、所定の範囲で転動可能に設けられた転動体と、前記転動体を転動可能に支持する支持手段と、前記転動体の内部に収容された流動性を有する磁性体と、前記転動体の下側に設けられ、前記磁性体を引き付ける磁力を生成する磁力発生手段と、を備え、前記磁力発生手段の磁力で前記磁性体を吸引して、前記支持手段に前記転動体を押し付けることで前記転動体を制動する、ことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る転動体の制動構造によれば、所定の範囲で転動する転動体の下方に磁力発生手段が設けられ、磁力発生手段の周囲に磁界が形成される。このように、磁力発生手段の周囲に形成された磁界を構成する磁力線は、中空の転動体を通過する。
ここで、転動体は中空に形成されており、その内部には流動性を有する磁性体が収容されているため、磁力発生手段の磁力により磁性体が磁力発生手段の側、すなわち、転動体の下方へ磁性体が吸引される。
一方で、転動体は支持手段によって所定の範囲で転動可能に支持されるため、上記のように磁性体が下方へ吸引されると、磁性体が支持手段に対して転動体を下側へ押し付ける。このように転動体が支持手段に押し付けられることで、支持手段と転動体との間の摩擦が増加し、この摩擦により転動体が制動される。
ここで、本発明に係る転動体の制動構造では、上記のように、転動体の内部に収容された磁性体が磁力発生手段の磁力で吸引されることにより転動体の転動を制限する構成であり、磁力発生手段の周囲に磁界が形成されても転動体自体が磁化されることがない。このため、転動体がその周囲に磁界を形成することはなく、転動体の近傍に磁気カード等の磁気記録媒体が存在しても、この磁気記録媒体に記録されたデータが破壊されることがない。
しかも、転動体を制動する、しないに関わらず、転動体を支持する支持手段に対して、磁力発生手段の磁力で転動体を支持手段に押し付けることで転動体を制動するため、実質的に転動体を制動するためだけに設けた構成は磁力発生手段と磁性体だけである。しかも、磁性体は転動体の内部に収容されているため、例えば、本入力装置の各構成をケースやハウジングに収容する構造とした場合、ケースやハウジング内に磁力発生手段の配置スペースを確保すればよく、装置全体の複雑化や大型化が防止又は効果的に抑制される。
さらに、例えば、磁力発生手段を転動体とは独立して設けられることから、転動体とは全く独立して転動体の制動制御を行なうことができ、転動の制御が容易でその構成も簡素化できる。
なお、本発明において、転動体は、1乃至複数の軸方向周りに回転する構造であればよく、例えば、転動体を如何なる方向へも転動可能な球形状にしてもよいし、1つの方向を軸方向とする軸周りにのみ回転可能な柱状としてもよい。
また、転動体は、例えば、上記の請求項1に記載の本発明に係る入力装置の転動体のように一定の位置で転動する構造としてもよく、転動することで移動する構造としてもよい。
さらに、転動体の内部に収容する磁性体は、流動性を有して常に重力で転動体内部の下側に溜まる構成であれば、その態様に限定されるものではない。例えば、磁性体は、粉状、粒状態、液状等の何れであってもよい。
また、本発明において支持手段は、上記のように転動体を転動可能に支持する構成であれば、その支持の具体的な態様に限定されるものではない。例えば、支持手段を、転動体が転動可能に載置される皿状の構造としてもよいし、転動体の転動の軸心部分を貫通するシャフトを支持手段としてもよい。更には、転動体の外周部の複数箇所で接する複数の支持体により支持手段を構成してもよい。
以上説明したように、本発明では、転動体近傍での磁気の影響を防止又は効果的に軽減でき、しかも、大型化を抑制又は防止できる。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係る入力装置10(本発明の一実施の形態に係る転動体の制動構造を適用した入力装置10)の構成の概略が分解斜視図によって示されており、また、図2には本入力装置10の構成の概略が断面図によって示されている。
これらの図に示されるように、本入力装置10は全体的に非磁性体、例えば、合成樹脂材によって形成されたハウジング12を備えている。ハウジング12はベース部14を備えている。
ベース部14は平板状の底壁16を備えている。底壁16の周囲には周壁18が立設されており、ベース部14は図1及び図2の上方(矢印UP方向)へ向けて開口した浅底の箱状に形成されている。
ベース部14の底壁16上には各々が円柱形状に形成された複数の支持部20が立設されており、これらの支持部20上には回路基板22が配置されている。回路基板22には抵抗やコンデンサ、IC等の各種電子素子等がプリント配線等の配線部(何れも図示省略)を介して適宜に電気的に接続されており、これらの電気回路が図3に示される演算部24を構成している。
また、図1及び図2に示されるように、回路基板22上には支持手段としての支持機構26が設けられている。支持機構26はベースプレート28を備えている。ベースプレート28上(ベースプレート28の回路基板22とは反対側の面上)には、3つの支持体30、32、34が設けられている。
支持体30は平面視で略長方形の板状に形成された取付部36を備えている。取付部36の長手方向両端部からは支持壁38が上方へ向けて略直角に立設されている。また、支持体30には円柱形状のシャフト40が設けられている。シャフト40は取付部36上で取付部36に対して平行に(すなわち、シャフト40の軸方向が取付部36の長手方向に沿うように)軸方向両端が上記の支持壁38に回転自在に軸支されている。
支持体32、34もまた基本的には支持体30と同じ構成であるが、支持体32の取付部36の長手方向は、支持体30の取付部36の長手方向に対して直交しており、また、支持体34の取付部36の長手方向は、支持体30、32の各取付部36の長手方向に対して交差している。すなわち、支持体30〜34の各取付部36の長手方向に沿った線(図示省略)が成す形状は平面視で直角三角形状となる。
これらの支持体30〜34のシャフト40上には転動体としてのボール42が設けられている。ボール42は合成樹脂材等の非磁性材料により形成されている。ボール42の上下方向に沿った中央部よりも下側の外周面が支持体30〜34の各シャフト40に対して外接しており、ボール42がシャフト40上で任意の方向を軸方向とする軸周りに回転(転動)すると、各シャフト40がボール42との摩擦で回転する構造になっている。
また、支持体30を構成する一方の支持壁38の他方の支持壁38とは反対側には、検出手段としてのロータリエンコーダ44が設けられている。ロータリエンコーダ44は回転板46を備えている。
回転板46は円板状に形成されており、支持壁38を貫通して突出したシャフト40に同軸的且つ一体的に固定されている。回転板46には複数のスリット部(図示省略)が形成されている。
これらのスリット部は回転板の中心周りに一定角度毎に形成されており、このスリット部が形成された部位では回転板46の厚さ方向一方の側から他方の側へ光の透過が可能である。回転板46の近傍ではベースプレート28上に検出部48が設けられている。
検出部48は筐体が上方へ向けて開口した略凹形状に形成されており、この筐体の凹部を回転板46が通過している。筐体の凹部を介した一方の側には発光素子が設けられ、他方の側には受光素子(何れも図示省略)が設けられている。
発光素子から光が発せられているにも関わらず、受光素子が受光していない状態では、検出部48からLowレベルの検出信号が出力され、発光素子から発せられた光を受光素子が検出すると、検出部48から出力される検出信号がLowレベルからHighレベルに切り替わる。
検出部48は回路基板22上の電気回路、すなわち、演算部24に接続されており、検出部48から出力された検出信号が演算部24に入力される。
一方、支持体32を構成する一方の支持壁38の他方の支持壁38とは反対側には、検出手段としてのロータリエンコーダ54が設けられている。ロータリエンコーダ54は回転板46と同様の回転板56及び検出部48と同様の検出部58を備えている。検出部58もまた演算部24に接続されており、検出部58から出力された検出信号が演算部24に入力される。
さらに、支持体30〜34の上側には、ベース部14と共にハウジング12を構成する蓋部60が設けられている。蓋部60は上底壁61と周壁62とにより構成されており、全体的には下方へ向けて開口した浅底の箱状に形成されている。
蓋部60の外周形状は上記のベース部14に対応しており、周壁62をベース部14の周壁18の上端(開口端)に嵌合可能に形成されている。ベース部14は上端に蓋部60が嵌合することで上端が閉止される。
蓋部60の上底壁61には内径寸法がボール42の外径寸法よりも小さな円孔あq64が形成されており、蓋部60をベース部14に嵌合させた状態では、上下方向に沿ったボール42の中央部よりも上側のボール42の一部が円孔64からハウジング12の外部に突出する。
また、回路基板22の下側には入出力インターフェース66が設けられており、入出力インターフェース66に回路基板22の電気回路、すなわち、演算部24が電気的に接続されている。入出力インターフェース66にはケーブル68の一端が電気的に接続されている。
ケーブル68は周壁18を貫通してハウジング12の外部に延びており、その他端は図3に示される制御手段としてのコンピュータ70に設けられた入出力インターフェース72に電気的に接続されている。図3に示されるように、入出力インターフェース72は直接又は間接的にCPU74に電気的に接続されており、入出力インターフェース72に入力されて適宜に変換された電気信号がCPU74に入力される。
CPU74はROM76やRAM78等に電気的に接続されており、入出力インターフェース72から出力された電気信号をROM76やRAM78等から読み込んだプログラムや記憶データ等に基づいて処理する。CPU74は画像表示画面を有するモニタ80に電気的に接続されており、上記の処理結果に応じた画像をモニタ80の画像表示画面に表示する。
また、コンピュータ70のCPU74はドライバ82に電気的に接続されている。ドライバ82は電源84に電気的に接続されていると共に、入出力インターフェース72に電気的に接続されている。
一方、図1及び図2に示されるように、上記の入出力インターフェース66は磁力発生手段としての電磁石86に電気的に接続されている。電磁石86はベース部14の開口方向及びその反対方向、すなわち、上下方向に沿って軸方向とされた円柱形状の鉄心88を備えている。
鉄心88の周囲にはコイル90が設けられている。コイル90の両端は入出力インターフェース66に電気的に接続されており、入出力インターフェース66からコイル90に電流が流されると、この電流の大きさに応じた強さの磁界が電磁石86の周囲に形成される構成になっている。
この電磁石86の鉄心88は、回路基板22に形成された円孔92の内側に同軸的に入り込んでいる。この円孔92に対してベースプレート28には円孔94が同軸的に形成されており、支持体30〜34の各シャフト40に外接したボール42の上下方向中央部より下側の一部が円孔94に同軸的に入り込んでいる。このため、鉄心88の軸方向上側側方にはボール42が配置された構造になっている。
ここで、図1及び図2に示されるように、ボール42は中空形状に形成されており、その内側には流動性を有する磁性体としての磁性粉末96が収容されている。磁性粉末96は、鉄等の磁性材料を粉末状に形成したもので、全体的な体積(すなわち、ボール42内の磁性粉末96の総量)はボール42の内側の容積よりも十分に小さく、ボール42の内部空間のうち、上底壁61よりも下側(すなわち、ハウジング12の内側)で磁性粉末96が溜まる程度の体積(量)とされている。
<本実施の形態の作用、効果>
本入力装置10では、例えば、ボール42の外周部のうち、円孔64から突出した部分をハウジング12の外側で上底壁61に対して略平行な任意の方向に押圧すると、この押圧方向及に対して略直交し、且つ、上底壁61に対して略平行な方向を軸方向とした軸周りにボール42が転動する。ボール42が転動すると、ボール42の外周部に接触している支持体30〜34の各シャフト40のうち、ボール42の転動方向に応じて少なくとも何れか2つが回転する。
支持体30のシャフト40及び支持体32のシャフト40は、ボール42の回転速度及びボール42の転動方向(すなわち、転動状態でのボール42の転動軸方向)に応じた速度で回転する。支持体30のシャフト40が回転すると、シャフト40に対して一体的にロータリエンコーダ44の回転板46が回転する。
この状態では、検出部48の発光素子から連続して光が発せられており、検出部48の発光素子と受光素子との間に回転板46のスリットが位置すると、発光素子の光がスリットを透過して受光素子にて受光される。但し、回転板46のスリットが検出部48の発光素子と受光素子との間に介在していない状態では、光が回転板46に遮られるため受光素子に光が到達しない。
上記のように、検出部48では受光素子に光が到達していなければLowレベルの検出信号を出力し、受光素子に光が到達すると検出信号がLowレベルからHighレベルに切り替わることから、検出部48からは回転板46の回転速度に応じたタイミングでパルス状の検出信号が出力される。
支持体32のシャフト40においても検出部58からシャフト40に設けられた回転板56の回転速度に応じたタイミングでパルス状の検出信号が出力される。演算部24では、検出部48、58の各々から出力された検出信号に基づいて、ボール42の転動方向及び転動速度を演算し、この演算結果に応じた電気信号を入出力インターフェース66に対して出力する。
入出力インターフェース66では電気信号が入力されると、この電気信号が入出力インターフェース66で適宜に変換されて入出力インターフェース66から出力される。
入出力インターフェース66から出力された電気信号はコンピュータ70側の入出力インターフェース72に入力され、CPU74に応じた電気信号に変換されて入出力インターフェース72から出力される。入出力インターフェース72から出力された電気信号はCPU74に入力される。
CPU74では、入力された電気信号がROM76やRAM78から予め読み込んだプログラムやデータ等に基づいて処理される。この状態で、例えば、モニタ80の画像表示画面にポインタ(指示用の矢印マーク等)が表示されているのであれば、CPU74での処理結果に基づいてポインタ(指示用の矢印マーク等)が、モニタ80の画像表示画面上を、ボール42の回転方向に応じた方向へボール42の回転速度に応じた速度で移動させられる。
また、この状態で、例えば、モニタ80の画像表示画面に地図等が表示されているのであれば、CPU74での処理結果に基き、モニタ80の画像表示画面に表示された地図画像が、ボール42の回転方向に応じた方向へボール42の回転速度に応じた速度でスクロールされる。
ここで、例えば、上記のポインタがROM76やRAM78から予め読み込んだプログラムによって予め設定されたモニタ80の画像表示画面上の所定の領域に到達した場合や、モニタ80の画像表示画面に表示された地図が予め設定された所定の場所を表示した場合等には、CPU74からドライバ82に対して所定のレベルの制動信号が出力される。
制動信号が入力されたドライバ82は制動信号の信号レベルに応じた大きさの制動電流を流す、ドライバ82から流れた制動電流は、入出力インターフェース72、66を介して電磁石86のコイル90に流される。このように制動電流がコイル90を流れると、コイル90の周囲に磁界が形成され、更に、この磁界によって鉄心88が磁化される。
このようにして、電磁石86の周囲に磁界が形成されると、ボール42の内部に収容された磁性粉末96が電磁石86に引き付けられる。ここで、磁性粉末96はボール42の閉鎖された内部空間に収容されているため、磁性粉末96は電磁石86の磁力に引き付けられることで、ボール42を下方へ押圧する。
ボール42が支持体30〜34の各シャフト40に押し付けられることでボール42と各シャフト40との間の摩擦力が増加し、この摩擦力の増加により、ボール42の転動が妨げられて制動される。これにより、ボール42を押圧して転動させる際のボール42の操作感が重くなる。
このように、本入力装置10を用いることで、モニタ80の画像表示画面上の所定の領域にポインタが到達した場合や、モニタ80の画像表示画面に表示された地図が予め設定された所定の場所を表示した場合等、モニタ80の画像表示画面に表示された画像に応じてボール42の操作感を変えることができる。
また、電磁石86のコイル90に流す電流の大きさ(電流値)を変えることで、電磁石86が周囲に形成する磁界の強さも変わる。したがって、モニタ80の画像表示画面上でのポインタの位置や、モニタ80の画像表示画面に表示されている地図画像のスクロール速度等の様々な条件等に応じて電磁石86のコイル90に流す電流の大きさを変えることで、転動するボール42に対する制動力の大きさを変えることができる。
さらに、本入力装置10ではボール42は合成樹脂材等の非磁性体により形成されているため、電磁石86のコイル90が通電されてもボール42が磁化されることはない。したがって、ハウジング12の外側でボール42の近傍に、例えば、磁気カード等の磁気記録媒体があっても、このような磁気記録媒体にボール42が影響を及ぼすことがなく、磁気記録媒体に記憶させたデータ等が破壊されることはない。
しかも、磁性粉末96の全体的な体積(すなわち、ボール42内の磁性粉末96の総量)は、ボール42の内側の容積よりも十分に小さく、ボール42の内部空間で磁性粉末96は上底壁61よりも下側に溜まる程度の量である。すなわち、ボール42内の磁性粉末96がハウジング12の外側に位置することはない。したがって、ハウジング12の外側でボール42の近傍に、例えば、磁気カード等の磁気記録媒体があっても、磁化された磁性粉末96が磁気記録媒体に与える影響は極めて少ないか、もしくは、影響はない。
さらに、本入力装置10では、ボール42を制動するための構造を有しない構成と比べた場合、ハウジング12内における構造の差異は実質的に電磁石86の有無である。このため、本入力装置10では、ボール42の制動機能を有しているにも関わらず、ハウジング12内には電磁石86を設けるスペースを確保すればよく、また、装置全体の構成が極端に複雑になることもない。これにより、装置全体の大型化を防止又は効果的に抑制できる。
なお、本実施の形態では、ボール42に収容する磁性体として粉末状の磁性粉末96を適用したが、ボール42に収容する磁性体は流動性を有していれば粉末状に限定されるものではない。したがって、ボール42に収容する磁性体は、液状でもよいし粒状でもよい。
また、本実施の形態では、磁力発生手段を電磁石86とした構成であったが、例えば、ボール42の下側に磁力発生手段としての永久磁石を設けると共に、永久磁石とボール42との間で介在する遮蔽位置と、この遮蔽位置から離脱して永久磁石がボール42に直接対向する離脱位置との間で往復移動可能な磁気遮蔽手段を備える構成としてもよい。
また、本実施の形態では、ボール42を転動体とした構成であったが、転動体の形状が球形に限定されるものではない。一定の範囲又は一定の位置で転動可能に設けられていれば、その形状は基本的に任意である。
さらに、本実施の形態は、請求項4に記載の本発明に係る転動体の制動構造を、一般的に「トラックボール」と称される入力装置10に適用したが、請求項4に記載の本発明の適用範囲がこのような入力装置10に限定されるものではなく、広く一般的に転動体を制動するための装置に適用できる。
本発明の一実施の形態に係る入力装置の構成の概略を示す分解斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る入力装置の構成の概略を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る入力装置と、コンピュータ並びにモニタとの関係を示すブロック図である。
符号の説明
10 入力装置
12 ハウジング
26 支持機構(支持手段)
42 ボール(転動体)
44 ロータリエンコーダ(検出手段)
54 ロータリエンコーダ(検出手段)
86 電磁石(磁力発生手段)
96 磁性粉末(磁性体)

Claims (4)

  1. 中空で磁気の内外への透過が可能な転動体と、
    前記転動体を転動自在に支持する支持手段と、
    前記転動体の転動速度を検出する検出手段と、
    前記転動体の内部に設けられた流動性を有する磁性体と、
    前記転動体の前記支持手段の側に設けられ、前記磁性体を引き付ける磁力を生成する磁力発生手段と、
    を備える入力装置。
  2. 前記支持手段とは反対側で前記転動体が外部に部分的に露出した状態で前記転動体を収容するハウジングを備え、
    前記ハウジングの内側で前記転動体の内部に前記磁性体を収容した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. コイルが通電されることで周囲に磁界を形成する電磁石を前記磁力発生手段とした、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の入力装置。
  4. 中空で内外に磁気の透過が可能に形成されて、所定の範囲で転動可能に設けられた転動体と、
    前記転動体を転動可能に支持する支持手段と、
    前記転動体の内部に収容された流動性を有する磁性体と、
    前記転動体の下側に設けられ、前記磁性体を引き付ける磁力を生成する磁力発生手段と、
    を備え、前記磁力発生手段の磁力で前記磁性体を吸引して、前記支持手段に前記転動体を押し付けることで前記転動体を制動する、
    ことを特徴とする転動体の制動構造。
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