JP2006189545A - 透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイ装置 - Google Patents

透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 フレネルレンズ30をフィルム化した場合でも、レンチキュラーレンズアレイ40の変形を防止することが可能な、透過型スクリーン20を提供する。
【解決手段】 映像光を略平行光に変換するフレネルレンズ30が光源側に配置され、映像光を単位レンズごとに発散させるレンチキュラーレンズアレイ40が観察者側に配置された透過型スクリーン20であって、フレネルレンズ30がフィルム状に形成され、レンチキュラーレンズアレイ40の観察者側には、ガラス材料からなる支持基板50が固着されている構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイ装置に関するものである。
透過型スクリーンを備えた背面投射型ディスプレイ装置として、リアプロジェクションテレビが知られている。リアプロジェクションテレビは、光源としてのプロジェクタから映像光を投射し、反射鏡により反射させて、略長方形平板状をなす透過型スクリーンの背面に入射させるものである。これにより、透過型スクリーンの正面に位置する観察者が、透過した映像光を観察することができるようになっている。
図4は、従来技術に係る透過型スクリーンの平面断面図である。透過型スクリーン920は、映像光を略平行光に変換するフレネルレンズ30が光源側に配置され、映像光を単位レンズごとに発散させるレンチキュラーレンズアレイ(拡散レンズアレイ)40が観察者側に配置されて構成されている(例えば、特許文献1および2参照)。
フレネルレンズ30は、基材32と、基材32の観察者側に配置されたフレネルレンズ31と、基材32の光源側に装着された第1拡散板33とを備えている。この第1拡散板33により、フレネルレンズ30の自立性(剛性)が確保されている。
一方、レンチキュラーレンズアレイ40は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基材42と、基材42の光源側に配置された紫外線硬化性樹脂からなるレンチキュラーレンズ41と、基材42の観察者側に固着された紫外線硬化性樹脂からなる第2拡散板43とを備えている。この第2拡散板43により、レンチキュラーレンズアレイ40の自立性が確保されている。
そして、フレネルレンズ30およびレンチキュラーレンズアレイ40の周縁部に配置した枠体(不図示)により両者が共締めされて、透過型スクリーン920が形成されている。
特開2002−236319号公報 米国特許第6307675号明細書 特許第3002477号公報 実開平1−117634号公報
上述したフレネルレンズ30の第1拡散板33は、比較的厚く形成される。そのため、透過型スクリーン920が重厚になり、なおかつコストが高くなる。しかも、第1拡散板33が厚くなると、透過型スクリーン920のフォーカスが甘くなり、解像度および鮮鋭度が悪くなる。
そこで、フレネルレンズ30のフィルム化が検討されている(例えば、特許文献3および4参照)。これは、基材32の光源側表面の粗面化等により第1拡散部を形成し、第1拡散板33を廃止して、フレネルレンズ30を厚さ0.8mm以下に薄型化するものである。これにより、透過型スクリーン920を軽薄化し、なおかつ低コスト化することができる。しかも、透過型スクリーン920の解像度および鮮鋭度を向上させることができる。
しかしながら、フレネルレンズ30のフィルム化により、レンチキュラーレンズアレイ40に変形が発生するおそれがある。
上述したレンチキュラーレンズアレイ40では、基材42と第2拡散板43との材料が異なる。これらの部材が熱や吸湿等により膨張すると、枠体により周縁部を固定されたレンチキュラーレンズアレイ40の中央部に反りが発生し、観察者側または光源側に突出変形することになる。従来の透過型スクリーン920では、フレネルレンズ30における第1拡散板33の剛性により、上記変形を押さえ付けていた。ところが、フレネルレンズ30のフィルム化に伴う剛性の低下により、レンチキュラーレンズアレイ40に上記変形が発生するのである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、フレネルレンズをフィルム化した場合でも、拡散レンズアレイの変形を防止することが可能な、透過型スクリーンの提供を目的とする。
また、表示品質に優れた背面投射型ディスプレイ装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る透過型スクリーンは、映像光を略平行光に変換するフレネルレンズが光源側に配置され、前記映像光を単位レンズごとに発散させる拡散レンズアレイが観察者側に配置されてなる透過型スクリーンであって、前記フレネルレンズはフィルム状に形成され、前記拡散レンズアレイの観察者側には透明部材が固着され、前記透明部材が、ガラス材料によって構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ガラス材料からなる透明部材の剛性により、レンチキュラーレンズアレイの変形を防止することができる。
また、本発明に係る他の透過型スクリーンは、映像光を略平行光に変換するフレネルレンズが光源側に配置され、前記映像光を単位レンズごとに発散させる拡散レンズアレイが観察者側に配置されてなる透過型スクリーンであって、前記フレネルレンズはフィルム状に形成され、前記拡散レンズアレイは、前記単位レンズを基材の光源側に配置して構成され、前記拡散レンズアレイの基材の観察者側には、透明部材が固着され、前記拡散レンズアレイの基材と、前記透明部材とが、環境特性の類似する材料によって構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、温度や湿度等の環境条件が変化しても、拡散レンズアレイの基材と支持基板とが同等に伸縮するので、拡散レンズアレイの変形を防止することができる。
また、前記拡散レンズアレイの基材と、前記透明部材とが、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体によって構成されていることが望ましい。
また、前記透明部材が、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体またはポリメタクリル酸メチルによって構成され、前記拡散レンズアレイの基材が、アクリルによって構成されていてもよい。
また、前記透明部材の少なくとも観察者側の表層部と、前記拡散レンズアレイの基材とが、ポリエチレンテレフタレートによって構成されていてもよい。
これらの構成によれば、拡散レンズアレイの変形を防止することができる。
また、前記透明部材は、スクリーン全体の剛性を確保しうる厚さに形成されていることが望ましい。
この構成によれば、支持基板により拡散レンズアレイの剛性を確保しうるとともに、拡散レンズアレイの変形を防止することができる。
また、前記透明部材の観察者側には、スクリーン全体の剛性を確保しうる支持基板が配置されていることが望ましい。
この構成によれば、支持基板により拡散レンズアレイの剛性を確保することができる。また、支持基板が拡散レンズアレイの透明部材に固着されていないので、支持基板の伸縮に起因して拡散レンズアレイに変形が発生するのを防止することができる。
一方、本発明に係る背面投射型ディスプレイ装置は、上述した透過型スクリーンを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、拡散レンズアレイの変形を防止しうる透過型スクリーンを備えているので、表示品質に優れた背面投射型ディスプレイ装置を提供することができる。
本発明の透過型スクリーンによれば、フレネルレンズをフィルム化した場合でも、拡散レンズアレイの変形を防止することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態につき、図面を参照しながら詳細に説明する。
(背面投射型ディスプレイ装置)
図1は、背面投射型ディスプレイ装置の一例であるリアプロジェクションテレビの側面断面図である。図1に示すリアプロジェクションテレビ10は、映像光を投射する光源としてのプロジェクタ12と、映像光を反射する反射鏡13,14と、映像光を背面から入射させ正面から出射させる透過型スクリーン20と、透過型スクリーン20の正面を外部に露出させつつ全体を覆う筐体11とを主として構成されている。なお、透過型スクリーン20の周縁部が枠体(不図示)に固定され、その枠体が筺体11に固定されて、透過型スクリーン20がリアプロジェクションテレビ10に配設されている。
(透過型スクリーン)
図2は、第1実施形態に係る透過型スクリーンの平面断面図である。一般に、透過型スクリーン20は、映像光を略平行光に変換するフレネルレンズ30が光源側に配置され、映像光を単位レンズごとに発散させるレンチキュラーレンズアレイ(拡散レンズアレイ)40が観察者側に配置されて構成されている。第1実施形態に係る透過型スクリーン20では、フレネルレンズ30がフィルム状に形成され、レンチキュラーレンズアレイ40の観察者側には透明部材が固着されている。そして、その透明部材は、スクリーン20全体の剛性を確保しうる厚さに形成されて、支持基板50として機能するようになっている。
(フレネルレンズ)
フレネルレンズ30は、基材32の光源側に、複数のフレネルレンズ31を配置して構成されている。基材32は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の光透過性を有する材料により、横長の略長方形状に形成されている。フレネルレンズ31は、アクリル等の光硬化性および光透過性を有する樹脂材料等からなる突条を、同心円状に配置して構成されている。このフレネルレンズ31は、当該部分に入射した映像光を屈折させ、略平行光に変換して出射させるものである。そのため、各フレネルレンズ31は、映像光の入射角度に応じた傾斜面を備えている。
一方、基材32の観察者側には、第1拡散部34が形成されている。第1拡散部34は、基材32の観察者側の表面にマット処理を施して、その表面を粗面化することにより形成されている。なお、基材32の観察者側に拡散フィルムを装着して、第1拡散部34を形成してもよい。このようなフレネルレンズ30は、厚さ0.2〜0.8mm程度のフィルム状に形成されている。
このフレネルレンズ30を製造するには、まず基材32となるPETフィルムの片面を粗面化する。なお、予め片面が粗面化されたPETフィルムを使用してもよい。次に、フレネルレンズ31の逆形状が形成された金型内に、基材32を配置するとともに、光硬化性樹脂を充填する。そして、基材32の背面から光を照射し、光硬化性樹脂を硬化させて、フレネルレンズ30を形成する。なお、フレネルレンズ31の逆形状が形成されたロールを用いて、フレネルレンズ30を連続形成することも可能である。なお、本実施例では、フレネルレンズに拡散部を設けたが、レンチキュラーレンズアレイが十分な拡散性を持っている場合、フレネルレンズは拡散性を必ずしも保有する必要はない。
(レンチキュラーレンズアレイ)
一方、レンチキュラーレンズアレイ40は、基材42の光源側に、複数のレンチキュラーレンズ41を配置して構成されている。基材42は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の光透過性を有する材料により、横長の略長方形状に形成されている。レンチキュラーレンズ41は、アクリル等の光硬化性および光透過性を有する樹脂材料等からなる、略半円柱状のシリンドリカルレンズである。そして、レンチキュラーレンズ41の長手方向をスクリーンの上下方向に一致させて、複数のレンチキュラーレンズ41がスクリーンの左右方向に並列配置されている。なお、各レンチキュラーレンズ41の配列ピッチは1.0mm以下(好ましくは0.2mm以下)に設定され、ファインピッチのレンチキュラーレンズアレイ40が構成されている。
また、基材42の観察者側には、光吸収性材料からなる遮光層45が設けられている。この遮光層45は、基材42の観察者側の表面であって、レンチキュラーレンズ41による映像光の非集光部に、ストライプ状に形成されている。その遮光層45を覆うように、第2拡散部46が形成されている。第2拡散部46は、光透過性を有する樹脂製接着剤の内部にシリカ等の光拡散材を分散させて構成され、レンチキュラーレンズ41による映像光の結像位置の近傍に形成されている。なお、基材42の観察者側に所定厚さの拡散フィルムを装着して、第2拡散部46を形成してもよい。
さらに、第2拡散部46を構成する接着剤を挟んで、基材42の観察者側に、透明部材(50)が固着されている。この透明部材は、スクリーン20全体の剛性を確保しうるように、ガラス材料により厚さ1〜2mm程度に形成されている。これにより、透明部材は、レンチキュラーレンズアレイ40の支持基板50として機能する。
支持基板50の観察者側には、第3拡散部52が形成されている。第3拡散部52は、支持基板50の観察者側の表面にマット処理を施して、その表面を粗面化することにより形成されている。なお、支持基板50の観察者側に拡散フィルムを装着して、第3拡散部52を形成してもよい。
(固着構造)
そして、フレネルレンズ30の周縁部にシール剤(不図示)が配設されて、フレネルレンズ30とレンチキュラーレンズアレイ40とが固着されている。また、シール剤によって両者間の周縁部が密閉封止され、両者間の中央部にはシール剤によって囲まれた空間が形成されている。この空間の内部圧力は、外部圧力より低く設定されている。これにより、フィルム状に形成されたフレネルレンズ30の中央部が、レンチキュラーレンズアレイから浮上るのを防止している。その結果、映像光の光路の乱れが防止され、映像光を所定位置で結像させることが可能になり、映像におけるボケの発生を防止することができるようになっている。
なお、フレネルレンズ30とレンチキュラーレンズアレイ40との固着構造は上記に限られず、例えばフレネルレンズ30を構成する複数のフレネルレンズ31の頂部に接着剤を配設し、その接着剤によってフレネルレンズ30とレンチキュラーレンズアレイ40とを固着してもよい。また、フレネルレンズ30の表面に接着剤のラインを格子状に配設し、その接着剤によってフレネルレンズ30とレンチキュラーレンズアレイ40とを固着してもよい。また、フレネルレンズとレンチキュラーレンズアレイとは、必ずしも強固に固着されている必要はなく、投影される画像にボケが生じない程度に接近していればよい。特に、フレネルレンズが拡散作用を持たないか、あるいは拡散作用が弱い場合には、投影される画像にボケが生じにくいので、フレネルレンズとレンチキュラーレンズアレイとの距離が離れていてもよい。
本実施形態に係る透過型スクリーン20では、フレネルレンズ30の第1拡散部34、並びにレンチキュラーレンズアレイ40の第2拡散部46および第3拡散部52の、3個の拡散部が形成されている。そのうち、第2拡散部46が主たる拡散部として機能し、第1拡散部34および第3拡散部52が従たる拡散部として機能するようになっている。また、第1拡散部34から第2拡散部46までの距離は1mm程度に設定され、第1拡散部34から第3拡散部52までの距離は2mm以上(好ましくは3mm以上)に設定されている。このように各拡散部を配置することにより、映像のシンチレーションを防止しうるようになっている。
(映像表示方法)
次に、本実施形態に係る透過型スクリーンを備えた背面投射型ディスプレイ装置において、映像表示を行う方法につき、図1および図2を用いて説明する。
まず、図1に示すプロジェクタ12から映像光を投射する。この映像光は、反射板13および反射板14により反射されて、透過型スクリーン20の背面に入射する。
次に、図2に示す透過型スクリーン20において、フレネルレンズ30に入射した映像光は、まず第1拡散部34により弱く拡散され、基材32を透過して、各フレネルレンズ31に入射する。プロジェクタから放射状に投射された映像光は、各フレネルレンズ31の傾斜面で屈折されて、略平行光に変換される。その後、フレネルレンズ30から出射された映像光は、フレネルレンズ30に密接配置されているレンチキュラーレンズアレイ40に入射する。
レンチキュラーレンズアレイ40に入射した映像光は、単位凸レンズであるレンチキュラーレンズ41ごとに集光され、基材42の観察者側の表面付近に集まる。なお、遮光層45はレンチキュラーレンズ41による映像光の非集光部に形成されているので、映像光はストライプ状の遮光層45の隙間を透過する。そして、結像後の映像光は、レンチキュラーレンズ41ごとに放射状に発散される。しかも、第2拡散部46を透過する過程で映像光が強く拡散される。これにより、背面投射型ディスプレイ装置は広視野角を確保しうるようになっている。その後、映像光は支持基板50を透過し、第3拡散部52で弱く拡散されて、レンチキュラーレンズアレイ40から出射される。
以上により、背面投射型ディスプレイ装置の透過型スクリーンから映像光が出射され、観察者に到達することによって映像表示が行われる。
以上に詳述したように、第1実施形態に係る透過型スクリーン20は、フレネルレンズ30がフィルム状に形成され、レンチキュラーレンズアレイ40の観察者側に支持基板50が固着され、その支持基板50は、スクリーン20全体の剛性を確保しうるように、ガラス材料により所定厚さに形成されている構成とした。
この構成によれば、ガラス材料からなる支持基板50の剛性により、レンチキュラーレンズアレイ40の変形を防止することができる。すなわち、基材42が熱や吸湿等により膨張しても、枠体により周縁部を固定されたレンチキュラーレンズアレイ40の中央部に反りが発生することなく、その中央部が観察者側または光源側に突出変形するのを防止することができる。
具体的には、雰囲気温度が室温(25℃)から40℃に上昇しても、レンチキュラーレンズアレイ40の中央部における突出変形量を±5mm以下とすることができる。また、雰囲気温度が寒冷地運搬中の温度(−10℃)から40℃に上昇しても、同様に突出変形量を±5mm以下とすることができる。さらに、温度および湿度が25℃および0%から40℃および80%に同時に上昇しても、同様に突出変形量を±5mm以下とすることができる。
このように、レンチキュラーレンズアレイ40の変形を防止することができるので、レンチキュラーレンズアレイ40における映像光の光路の乱れを防止することができる。その結果、映像光を所定位置で結像させることが可能になり、映像におけるボケの発生を防止することができる。そして、このような透過型スクリーンを採用することにより、映像の表示品質に優れた背面投射型ディスプレイ装置を提供することができる。
なお、支持基板50をガラス材料で構成する代わりに、次述する第2実施形態と同様に、支持基板50としての透明部材と、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42とを、熱や吸湿等による膨張率などの環境特性が類似する材料で構成してもよい。この場合、環境条件が変化しても、支持基板50と基材42とが同等に伸縮するので、枠体により周縁部を固定されたレンチキュラーレンズアレイ40の中央部に反りが発生することなく、その中央部が観察者側または光源側に突出変形するのを防止することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る透過型スクリーンにつき、図3を用いて説明する。
図3は、第2実施形態に係る透過型スクリーンの平面断面図である。第2実施形態に係る透過型スクリーン220では、レンチキュラーレンズアレイ40の観察者側に透明部材48が固着され、透明部材の観察者側にスクリーン220全体の剛性を確保する支持基板50が配置されている。そして、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42と、透明部材48とが、環境特性の類似する材料によって構成されている。なお、第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態に係る透過型スクリーン220では、第2拡散部46の観察者側に、透明部材48が固着されている。この透明部材48は、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42と、熱や吸湿等による膨張率などの環境特性が類似する材料によって構成されている。
具体例を挙げれば、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42と支持基板50とを、透明性および耐候性に優れたメタクリル酸メチル(MMA)とスチレンとの共重合体(MS)で構成することが望ましい。その際、レンチキュラーレンズアレイ40のレンチキュラーレンズ41および基材42は、MS材料を用いて一体的に押出し成型すればよい。
また、透明部材をMS材料またはポリメタクリル酸メチル(PMMA)で構成し、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42をアクリルフィルムで構成してもよい。MS材料およびPMMA材料を構成するMMAと、アクリルとは、環境特性が類似しているからである。
さらに、従来技術と同様にレンチキュラーレンズアレイ40の基材42をポリエチレンテレフタレート(PET)で構成するとともに、透明部材の少なくとも観察者側の表層部をPETで構成してもよい。この場合には、従来のレンチキュラーレンズアレイ40の基材42を流用することができる。
一方、透明部材48の観察者側には、支持基板50が配置されている。この支持基板50は、スクリーン220全体の剛性を確保しうるように、MSやPMMA、ガラス等の材料により厚さ1〜2mm程度に形成されている。
支持基板50の観察者側には、第3拡散部52が形成されている。第3拡散部52は、支持基板50の観察者側の表面にマット処理を施して、その表面を粗面化することにより形成されている。なお、支持基板50の観察者側に拡散フィルムを装着して、第3拡散部52を形成してもよい。
なお、第2実施形態では、第2拡散部46から第3拡散部52までの距離が長くなるので、映像にボケが生じるおそれがある。そこで、支持基板50の光源側の表面に第3拡散部52を設けてもよい。この場合には、透明部材48を所定厚さに形成することによって、第2拡散部と第3拡散部との距離を適宜設定することが可能になり、映像におけるボケの発生を防止することができる。
そして、第1実施形態と同様に、フレネルレンズ30の周縁部にシール剤(不図示)が配設されて、フレネルレンズ30とレンチキュラーレンズアレイ40とが固着されている。また、シール剤によって囲まれた空間の内部圧力は、外部圧力より低く設定されている。さらに、その周縁部に配置した枠体(不図示)により、フレネルレンズ30、レンチキュラーレンズアレイ40および支持基板50が共締めされている。これにより、支持基板50は、レンチキュラーレンズアレイ40に固着されることなく、単に隣接配置されている。
以上に詳述したように、第2実施形態に係る透過型スクリーン220では、レンチキュラーレンズアレイ40の観察者側に透明部材48が固着され、透明部材の観察者側にスクリーン220全体の剛性を確保する支持基板50が配置され、レンチキュラーレンズアレイ40の基材42と透明部材48とが、環境特性の類似する材料によって構成されている構成とした。
この構成によれば、温度や湿度等の環境条件が変化しても、基材42および支持基板50が同等に伸縮する。その結果、枠体により周縁部を固定されたレンチキュラーレンズアレイ40の中央部に反りが発生することなく、その中央部が観察者側または光源側に突出変形するのを防止することができる。また、支持基板50がレンチキュラーレンズアレイ40に固着されていないので、支持基板50の伸縮に起因してレンチキュラーレンズアレイ40に変形が発生するのを防止することができる。
なお、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態では、拡散レンズアレイとしてレンチキュラーレンズアレイを採用したが、複数の単位レンズがマトリクス状に配列されてなるマイクロレンズアレイを採用することも可能である。また、拡散レンズアレイとして、第1のシリンドリカルレンズアレイおよび第2のシリンドリカルレンズアレイが交差するように配置されてなるクロスレンチレンズアレイを採用してもよい。さらに、拡散レンズアレイとして、映像光を反射して拡散させる複数の単位レンズが配列されてなるプリズムレンズアレイを採用してもよい。
また、上述した各実施形態では、レンチキュラーレンズアレイにおけるレンチキュラーレンズおよび基材を個別に形成したが、同一材料により一体的に形成することも可能である。同様に、フレネルレンズにおけるフレネルレンズおよび基材を同一材料により一体的に形成することも可能である。
リアプロジェクションテレビの側面断面図である。 第1実施形態に係る透過型スクリーンの平面断面図である。 第2実施形態に係る透過型スクリーンの平面断面図である。 従来技術に係る透過型スクリーンの平面断面図である。
符号の説明
20‥透過型スクリーン 30‥フレネルレンズ 40‥レンチキュラーレンズアレイ 50‥支持基板

Claims (8)

  1. 映像光を略平行光に変換するフレネルレンズが光源側に配置され、前記映像光を単位レンズごとに発散させる拡散レンズアレイが観察者側に配置されてなる透過型スクリーンであって、
    前記フレネルレンズはフィルム状に形成され、
    前記拡散レンズアレイの観察者側には透明部材が固着され、
    前記透明部材が、ガラス材料によって構成されていることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 映像光を略平行光に変換するフレネルレンズが光源側に配置され、前記映像光を単位レンズごとに発散させる拡散レンズアレイが観察者側に配置されてなる透過型スクリーンであって、
    前記フレネルレンズはフィルム状に形成され、
    前記拡散レンズアレイは、前記単位レンズを基材の光源側に配置して構成され、
    前記拡散レンズアレイの基材の観察者側には、透明部材が固着され、
    前記拡散レンズアレイの基材と、前記透明部材とが、環境特性の類似する材料によって構成されていることを特徴とする透過型スクリーン。
  3. 前記拡散レンズアレイの基材と、前記透明部材とが、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記透明部材が、メタクリル酸メチルとスチレンとの共重合体またはポリメタクリル酸メチルによって構成され、
    前記拡散レンズアレイの基材が、アクリルによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の透過型スクリーン。
  5. 前記透明部材の少なくとも観察者側の表層部と、前記拡散レンズアレイの基材とが、ポリエチレンテレフタレートによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の透過型スクリーン。
  6. 前記透明部材は、スクリーン全体の剛性を確保しうる厚さに形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  7. 前記透明部材の観察者側には、スクリーン全体の剛性を確保しうる支持基板が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の透過型スクリーンを備えたことを特徴とする背面投射型ディスプレイ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008176178A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Toppan Printing Co Ltd 透過型スクリーン

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JP2008176178A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Toppan Printing Co Ltd 透過型スクリーン

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