JP2006188915A - 道路橋梁伸縮装置の排水樋 - Google Patents

Abstract

【課題】雨水などの排水の桁下への落下という問題を生ずることのない新規な道路橋梁伸縮装置の排水樋を提供すること。
【解決手段】対面する側板間に設けられた道路橋梁伸縮装置の直下にある桁遊間に配され、かつゴム弾性特性を持つ構成材料から構成され、前記対面する側板にそれぞれが接合された一対の腕部を有するとともに、上面には排水用流路が形成されてなることを特徴とする道路橋梁伸縮装置の排水樋であり、好ましくは、その排水樋内部に、該排水樋長さ方向に延在する空隙部を有するように構成したこと。
【選択図】図１

Description

本発明は、道路橋梁伸縮装置の排水樋に関し、更に詳しくは、道路橋梁において道路橋梁伸縮装置が設けられている直下にある桁遊間に配されて使用される道路橋梁伸縮装置の排水樋に関するものである。

従来、地上に設置される道路橋等では、一定距離間隔で道路（道路橋の橋桁）の伸縮を吸収するための隙間部を形成し、この隙間部の継ぎ目間には、ゴム状弾性体などから成る伸縮体を備えた道路橋梁用伸縮装置を設置して、道路の伸縮の吸収、通過車両による衝撃の吸収等を図っている（特許文献１−３）。

かかる道路橋梁用伸縮装置が設置されている箇所もしくはその近傍においての雨水などの排水については、いまだ検討がなされていないのが実状であり、従来の伸縮装置付近では、雨水などの排水の桁下への落下が問題となることも多くあった。
特開２０００−２７３８１２号公報 特開２０００−９６５０５号公報 特開平８−２３２２０６号公報

本発明は、上述したような実状に鑑み、雨水などの排水の桁下への落下という問題を生ずることのない新規な道路橋梁伸縮装置の排水樋を提供せんとするものである。

上述した目的を達成する本発明は、以下の(1) の構成からなる。
（１）対面する側板間に設けられた道路橋梁伸縮装置の直下にある桁遊間に配され、かつゴム弾性特性を持つ構成材料から構成され、前記対面する側板にそれぞれが接合された一対の腕部を有するとともに、上面には排水用流路が形成されてなることを特徴とする道路橋梁伸縮装置の排水樋。

また、かかる本発明の道路橋梁伸縮装置の排水樋において、好ましくは、以下の(2) 〜(3) の構成からなるものである。
（２）内部に、排水樋長さ方向に延在する空隙部を有することを特徴とする上記(1) 記載の道路橋梁伸縮装置の排水樋。
（３）前記対面する側板に一対の腕部をそれぞれ接合させるに際して、ゴム加硫による接合・接着によって該接合が行われてなることを特徴とする上記(1) または(2) 記載の道路橋梁伸縮装置の排水樋。

本発明の道路橋梁伸縮装置の排水樋によれば、雨水などの排水の桁下への落下という問題を生ずることのない新規な道路橋梁伸縮装置の排水樋を提供することができ、その構造から、道路桁のより一層良好な、車両通過による衝撃の吸収特性や伸縮の吸収特性をも発揮することができものである。

以下、図面などを用いて、更に詳しく本発明の道路橋梁伸縮装置の排水樋について、説明する。

図１に断面モデル概略正面図を示したように、本発明にかかる道路橋梁伸縮装置の排水樋１は、対面する側板５、５′間に設けられた道路橋梁伸縮装置２（詳細は、図示していない）の直下にある桁遊間４に配され、かつゴム弾性特性を持つ構成材料から構成され、該対面する側板５、５′にそれぞれが接合された一対の腕部３、３′を有するとともに、その道路橋梁伸縮装置の排水樋１の上面８には、排水用流路６が形成されてなるものである。

該排水用流路６は、図示のものでは、緩いＶ字型の単一の溝である例を示しているものであるが、この例に限られず、溝断面が、Ｕ字型、Ｗ字型、Ｍ字型、凹部型、あるいはお椀型などを呈するもの、さらに、それらの断面形状の溝が複数本刻まれた構造としても良い。該流路は、通常の場合、流路幅（溝幅）が１０〜１００ｃｍ、流路深さ（溝深さ）が１０〜３０ｃｍの範囲内であるのがよい。

該道路橋梁伸縮装置の排水樋１は、ゴム弾性特性を有する構成材料で形成されていることから、また、図１に示したような一対の腕部３、３′で固定されてかつ略Ｖ字型の構造を呈することから、道路桁の良好な衝撃吸収特性を有し、かつ、その直上に設けられている道路橋梁伸縮装置２（図示していない）の存在とも相俟って、道路桁のより一層良好な衝撃吸収特性や伸縮特性をも発揮することができるものである。

本発明のかかる道路橋梁伸縮装置の排水樋１は、ゴム材料から形成されているのがよく、一般にはやはりゴム材料から形成される道路橋梁伸縮装置２とともに、加硫接合・接着によって対面する一対の側板５、５′に、一対の腕部３、３′が接合されるのがよく、そのような接着・接合によれば、非常に高い止水性能を発揮することもでき、また、いずれもゴム材料で形成することにより、錆の発生やクラックが発生することなどもほとんどなく、雨水の漏れや砂塵の侵入といった問題も実際上ない。

本発明の道路橋梁伸縮装置の排水樋を構成するゴム弾性特性を有するものとして、ゴム材料を用いる場合、特に限定されるものではないが、天然ゴム、クロロプレン系合成ゴム、スチレン・ブタジエン系合成ゴムなどを用いることができる。

一対の側板５、５′は、鋼製板などの剛性を有する板状のものであるのがよい。好ましくはステンレス・スチール製の板などである。

排水樋１の内部には、排水樋長さ方向に延在する空隙部７が設けられていてもよい。

そのように空隙部が設けられていると、該空隙内にゴムが入り込むことや該空隙をつぶして変形することが容易にできるので、道路桁のより一層良好な車両通過による衝撃の吸収特性や伸縮特性を発揮することができるものとなる。

本発明の道路橋梁伸縮装置の排水樋は、上下方向に複数段を設置して排水処理能力を高くすることも簡単であり、そのような使用をすることも好ましい。

図１は、本発明にかかる道路橋梁伸縮装置の排水樋の１実施例を示した概略断面モデル正面図である。

符号の説明

１：道路橋梁伸縮装置の排水樋
２：道路橋梁伸縮装置
３、３′：一対の腕部
４：桁遊間
５、５′：一対の側板
６：排水用流路
７：空隙部
８：排水樋の上面

Claims (3)

1. 対面する側板間に設けられた道路橋梁伸縮装置の直下にある桁遊間に配され、かつゴム弾性特性を持つ構成材料から構成され、前記対面する側板にそれぞれが接合された一対の腕部を有するとともに、上面には排水用流路が形成されてなることを特徴とする道路橋梁伸縮装置の排水樋。
2. 内部に、排水樋長さ方向に延在する空隙部を有することを特徴とする請求項１記載の道路橋梁伸縮装置の排水樋。
3. 前記対面する側板に一対の腕部をそれぞれ接合させるに際して、ゴム加硫による接合・接着によって該接合が行われてなることを特徴とする請求項１または２記載の道路橋梁伸縮装置の排水樋。

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