JP2006188265A - 容器の気密蓋構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 容器1の開口部2に設けた気密着脱外蓋4と、開口部2の周縁3に接着し、開口時に破って開封する気密シール8とよりなる蓋構造は、いったん気密シール8を破って開封すると、その時点から大きく明いた開口部2から湿気が容器1内に侵入して内容物を損なう。また、その後の頻繁なスプーン等での内容物の取り出し時に容器1内に湿気を呼び込む。
【解決手段】 本発明は、予め気密シール8に小さな取出孔9を設けておき、これに剥ぎ取り可能で、かつ気密性を有する取出孔シール10を接合し、更に、取出孔9には弾性蝶番式のフラップ蓋13を設けたので、最初の容器1の開封時、およびその後の頻繁な開蓋時に、開口部2から容器1内に湿気が侵入する量が格段に抑制される。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は、予め気密シール8に小さな取出孔9を設けておき、これに剥ぎ取り可能で、かつ気密性を有する取出孔シール10を接合し、更に、取出孔9には弾性蝶番式のフラップ蓋13を設けたので、最初の容器1の開封時、およびその後の頻繁な開蓋時に、開口部2から容器1内に湿気が侵入する量が格段に抑制される。
【選択図】 図2
Description
この発明はインスタントコーヒー、薬剤、工業用素材等の粉末物質を収納する容器において、容器を開蓋する都度に、容器内に侵入する湿気から内容物を保護するための容器の気密蓋構造に関するものである。
インスタントコーヒー等の蓋構造は、内容物を湿気から保護するために、気密式の外蓋と最初に使用するときに破って開口する気密シールとより構成されている。
ところで、上述の従来の気密蓋構成は、最初に使用するときに、開口部の周縁に接着した気密シールを、ナイフまたは手指等により、その全部または大部分を取り去って用いるのが一般的である。
しかしながら、この気密シールを取り去る作業を行うと、開口部が大きく露出し、その結果、容器内に湿気を呼び込む。さらに、その後内容物をスプーンで取り出すごとに、湿気が広く明いた開口部から容器内に侵入することなる。
また、最初に気密シールの全部ないし大部分を取り去るとき、容器の周縁に接着された気密シールが、周縁上に所どころ剥離されない状態で残るので、周縁の上面は凹凸状態となる。
従って、外蓋を容器に圧嵌めしたときに、この凹凸面の隙間が気密を損する原因となる。ひいてはこの隙間から容器内に湿気が侵入して内容物の品質の劣化をまねく。ことにインスタントコーヒー等は香りと味覚が著しく低下する。
本発明は上述の課題を解決するために、容器の気密シールに取出孔を設け、この小孔から必要量の内容物を振り出して取り出すことにより、容器内に湿気を呼び込まないようにした容器の気密蓋構造を提供しようとするものである。
本発明は、容器の開口部に設けた気密着脱外蓋と、開口部の周縁に接着し、開口時に破って開封する気密シールとよりなる蓋構造において、気密シールに取出孔を設け、この取出孔を剥離可能な取出孔シールにより密封するものである。
更に詳しく述べると、本発明は予め気密シールの適所に、内部のインタスタントコーヒー等の顆粒を振り出すための最小限の取出孔を設けておき、その上部から孔全体を隠蔽する形状の取出孔シールを被せ、取出孔と取出孔シールの夫々の外周部を熱圧着、接着剤、その他適宜な方法で接合する。この接合に当たっては、最初の使用時に取出孔シールのタグを手指で掴んで剥がせる程度の接着状態とする。
加えて、取出孔シールは最初の使用時までは取出孔の気密を完全に保持する状態で接合する。また更に、取出孔シールを取り去った後の頻繁な使用時においても、除湿効果を高めるためにフラップ蓋を設ける。このフラップ蓋は取出孔を弾性蝶番式に閉塞するものであって、使用時には内容物の自重により押し開き、不使用時には元に復帰して取出孔を塞ぐものである。
この構成により最初の使用時までは、容器の気密が、外蓋、気密シール、取出孔シールにより完全に保たれ、最初の使用時にあたっては取出孔シールを手指で引き剥がせば、顆粒を振り出すための最小限の取出孔が現れる。また、フラップ蓋を設けた場合は取出孔は、ほぼ閉塞されている。
従って、従来のように必要以上に大きな開口部が出来ることはない。更に使用後に容器に外蓋を圧着スナップ嵌め、ねじ込み嵌め等の方法で被せれば、容器の周縁と外蓋のパッキンの作用により容器の気密は保障される。その後の頻繁な外蓋の開閉においても、開口部は従来の様に大きく開口していないので、取出孔より内部に侵入する湿気は僅かな量に抑制される。
本発明の容器の気密蓋構造は、容器の開口部に設けた気密着脱外蓋と、開口部の周縁に接着し、開口時に破って開封する気密シールとよりなる蓋構造において、気密シールに取出孔を設け、この取出孔を剥離可能な取出孔シールにより密封したものであるから、最初の使用時、および、その後の頻繁な使用時において、湿気が容器の内部に侵入する量は僅かに制限されるものである。
しかも、最初の使用時においては、取出孔の上面に剥離可能で、かつ気密状に接合した取出孔シールを手指で上方に引き破れば、直ちに粉体を取り出すための取出孔が形成される。かつ取出孔は粉体を取り出すための最小限の孔径に設定されているので、内部に侵入する湿気を僅少に抑制することができる。
また、その後の頻繁な使用時においても、粉体を取り出すときは、容器を傾けるだけで適量を振り出すことができるので、従来のごとく広く明いた開口部からスプーンで取り出すときの湿気の呼び込みが無い。
更に、従来は最初に気密シールの全部ないし大部分を取り去るとき、容器の周縁に接着された気密シールが周縁上に所どころ剥離されない状態で残り周縁の上面を凹凸状態にするが、本発明は気密シールを取り去る必要がなく、周縁上が凹凸面になることがないので、外蓋を容器に圧着したときに凹凸面の隙間から湿気が内部に侵入する虞れがない。
更に、取出孔にフラップ蓋を形成する場合は、その防湿効果は一層強力となる。取り扱い方法においても、フラップ蓋は粉体の排出に伴い自動的に開閉するので特別に開閉のための操作を必要としない。
また、当然不使用時にはフラップ蓋が自動的に取出孔を隙間なく閉塞する。しかも、フラップ蓋は気密シールに取出孔を形成するときに、気密シールに切り込み線を入れる工程で蓋が同時に形成されるので、製作コストの点においても優れたものである。
また、フラップ蓋の形成が切り込み線で行われることは、フラップ蓋間の隙間がなく、かつ重なり合いもないことを意味する。これはフラップ蓋の開閉動作がスムースに行われることに繋がる。
更に、この気密蓋構造を製作するにあたっては、取出孔に予め取出孔シールを接合した気密シールを、従来のごとく容器の開口部周縁に接着して完成するので、何ら特別の閉蓋装置を必要としない。
本発明に係る容器の気密蓋構造は以上のような効果を有するので、これをインスタントコーヒー、薬剤、工業用素材等の粉末物質を収納する容器に用いれば大きな効果を得ることが出来る。
本発明は気密シールの外周部付近に、内部のインタスタントコーヒー等の顆粒を振り出すための最小限の取出孔を設け、かつその上部から孔全体を隠蔽する形状の取出孔シールを被せ、取出孔と取出孔シールの夫々の外周部を熱圧着、接着剤、その他適宜な方法で接合したものである。
取出孔シールの接合は最初の使用時に、取出孔シールを、タグを手指で掴んで剥がせる程度の接着状態とし、かつ最初の使用時までは取出孔の気密を完全に保持する状態で接合する。更に、取出孔にフラップ蓋を設ける。このフラップ蓋は取出孔を弾性蝶番式に閉塞するものであって、一部が気密シールに弾性蝶番式に接続し、他部が取出孔を開閉自在に閉塞するものである。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1において、1は気密性の素材で形成した円筒状、角筒状等の容器で、上部に開口部2を有し、開口部2の上端に周縁3を設けてある。4は容器1の開口部2に冠着する外蓋で、水平な天板部5と垂直な環状袴部6とにより形成されている。容器1と外蓋4は、容器1の開口部2の外周部と、外蓋4の袴部6の内周部にそれぞれ複数個対応して形成した係脱凹凸条7により結合される。この結合に際しては、外蓋4の天板部5の下面と、容器1の周縁3とがパッキンAおよび後述する気密シール8を挟んで気密状に密着する。
また係脱凹凸条7は、外蓋4を上方より押圧すると弾性的に係合し、外蓋4を僅かに回転させると弾性的に解除される。なお、容器1と外蓋4の係脱方法として、通常のネジ締め式を用いることも可能である。8は開口部2の周縁3に接着した気密シールで、開口部2を気密状に閉塞する。気密シール8の素材は、樹脂を含浸した紙、樹脂をコーティングした紙、または不透過性薄葉シート等が考えられる。なお、気密シール8は従来のものと同様に考えてよい。
9は気密シールに形成した取出孔で、粉体等の内容物を振り出し易いようにするために、開口部2の周縁3に近づいた適所に配置する。孔の形状は任意であるが、その孔径は内容物の性質、一回に取り出す量等を勘案して決定する。10は取出孔9の上面に被せて取出孔9を気密状に閉塞する取出孔シールで、取出孔9の孔径よりやや大径に形成し、このシールの外周縁部の下面と取出孔9の外周縁部の上面とを重ね、接着帯環11により気密状に接合する。
接合方法は、図2に示すように、最初の使用時に取出孔シールをそのタグ12を手指で摘んで剥ぎ取ることが可能な接着状態とし、かつ未開封時は気密状態を保つものとする。また接着帯環11は一周でよいが、より完全な気密状態を保持するために、図4に示すように、間隔的に2周以上設けることも考えられる。接着手段は熱圧着方法、接着剤を用いる等の一般的な接着方法を用いる。
次に、図5、図6、図7において本発明の他の実施例を説明する。
13は気密シール8の取出孔9に設けたフラップ蓋で、未使用時に取出孔9を簡易的に閉塞する。フラップ蓋13の形状は、例えば取出孔9の形状が、図5のように台形であれば、これと同形の台形となる。
この製作方法は、取出孔9を形成するときに、気密シール8に台形の底辺部14を残して他の3辺に切り込み線15を設けることによって行われる。切り残した底辺部14はフラップ蓋13において弾性蝶番式の作用を有する。
従って、図6に示すように容器1を傾けたときに、内部の粉体16がフラップ蓋13の背面を押すことにより取出孔9を開口して、粉体16が外部に取り出される。容器1を元の水平状態に戻せば、プラップ蓋13は底辺部14の弾性蝶番式の作用で水平状態に復帰して、取出孔と同一面上に位置して取出孔を閉塞する。
底辺部14に弾性蝶番式作用を持たせるためには、フラップ蓋13と連続する気密シール8の素材が、軽量でかつ弾性復元力を有するものであることが望ましい。
フラップ蓋13を気密シール8に連続させないで、別体のものを添着する場合においても、その素材は軽量でかつ弾性復元力を有するものが望ましい。
また、図5、図7、図8に示すように、フラップ蓋13を複数設けることも可能である。この場合は取出孔9を複数に区画し、その各区画部にフラップ蓋13を設けることになる。例えば区画部が2個であればフラップ蓋13は取出孔9の中心部から切り込み線15により左右に観音扉状に形成されるものである。3個以上の区画部であれば、取出孔9の中心部から、放射状に切り込み線15を設けることにより実現する。
これらの構成はいずれも切り込み線15により形成されるものであるから、フラップ蓋13が水平状態に復帰した時は、取出孔9または互いのフラップ蓋間13においてほとんど隙間が生じないので防湿効果が確かなものとなる。また隣接するフラップ蓋13とフラップ蓋13が開閉時に擦れ合う虞れもない。
更に、内容物の取出しが終わり外蓋4を容器1に圧着したときに、容器1の周縁3には気密シール8の外周が凹凸なく均一に接着されているので、重層した気密シール8とパッキンAの作用により確実な気密構造が形成される。
次に本発明の使用方法を説明する。
先ず、最初に使用するにあたっては、外蓋4を容器1から取り外す。続いて取出孔シール10をタグ12を手指で摘み引き上げて剥ぎ取る。次に容器1を取出孔9を下側にして傾ける。この時、取出孔9にフラップ蓋13が無い場合は、内部の粉体14はそのまま容器1の外部に落下して取り出される。取出孔9にフラップ蓋13がある場合は粉体14はフラップ蓋13を押しのけて容器1の外部に落下する。粉体14の取出しが終わったら外蓋4を容器1に圧着する。
1 容器
2 開口部
3 周縁
4 外蓋
8 気密シール
9 取出孔
10取出孔シール
11接着帯環
13フラップ蓋
2 開口部
3 周縁
4 外蓋
8 気密シール
9 取出孔
10取出孔シール
11接着帯環
13フラップ蓋
Claims (9)
- 容器の開口部に設けた気密着脱外蓋と、開口部の周縁に接着し、開口時に破って開封する気密シールとよりなる蓋構造において、気密シールに取出孔を設け、この取出孔を剥離可能な取出孔シールにより密封してなる容器の気密蓋構造。
- 取出孔と取出孔シールの外周部を熱圧着により、剥離可能で、かつ気密状に接合してなる請求項1に記載の容器の気密蓋構造。
- 取出孔と取出孔シールの外周部を接着剤により、剥離可能で、かつ気密状に接合してなる請求項1に記載の容器の気密蓋構造。
- 取出孔と取出孔シールの外周部を熱圧着により、二重乃至三重の接着帯環により剥離可能で、かつ気密状に接合してなる請求項2に記載の容器の気密蓋構造。
- 取出孔と取出孔シールの外周部を接着剤により、二重乃至三重の接着帯環により剥離可能で、かつ気密状に接合してなる請求項3に記載の容器の気密蓋構造。
- 気密シールに設けた取出孔に、一部が気密シールに弾性蝶番式に接続し他部が取出孔を開閉自在に閉塞するフラップ蓋を設け、かつ取出孔を剥離可能な取出孔シールにより密封してなる請求項1に記載の容器の気密蓋構造。
- 一部が気密シールに弾性蝶番式に接続し他部が取出孔を開閉自在に閉塞するフラップ蓋
において、取出孔を複数に区画して形成した各区画部に、フラップ蓋を互いの開閉作用を妨げることなく、しかも閉蓋時に隣接するフラップ蓋間に隙間が生じない状態で配設し、かつ取出孔を剥離可能な取出孔シールにより密封してなる請求項6に記載の容器の気密蓋構造。 - 取出孔を2分割に区画して形成した区画部に、フラップ蓋をそれぞれ配設してなる請求項7に記載の容器の気密蓋構造。
- 取出孔の中芯点から3本以上の放射線により形成される三角形状の複数分割の区画部に、フラップ蓋をそれぞれ配設してなる請求項7に記載の容器の気密蓋構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005002076A JP2006188265A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | 容器の気密蓋構造 |
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JP2005002076A JP2006188265A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | 容器の気密蓋構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017197201A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 芽依 金澤 | 蓋体 |
JP7517074B2 (ja) | 2020-10-23 | 2024-07-17 | 株式会社Ky7 | 蓋体 |
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- 2005-01-07 JP JP2005002076A patent/JP2006188265A/ja active Pending
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