JP2006187712A - 高温排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 溶融炉から発生する高温の溶融排ガスを効果的に減温処理することができる高温排ガス処理方法及び装置を提供すること。
【解決手段】 本方法は、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温の溶融排ガスを、溶融排ガス減温塔9を用いて減温処理する方法であって、溶融排ガス減温塔9内に導入した上向流の溶融排ガスに随伴して、旋回流を形成するように冷却空気を冷却ガスノズル96から供給するとともに、溶融排ガス減温塔9内の頂部中央から下向きに延びる冷却水噴霧ノズル95から冷却水を噴霧することにより、溶融排ガスを減温処理するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温排ガスを減温処理する方法及びその装置に関するものである。
従来、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する1000℃以上もの高温排ガスを減温処理する方法として、スプレーノズルによる水噴射や空気噴射等の方法が用いられている。この場合、排ガス中の有害物質であるダイオキシン類の再合成が300〜400℃で著しいことから、排ガスは減温装置内で200℃以下の温度にまで冷却されることが必要である。
しかし、高温排ガス中には付着性のある塩類が多く含まれており、大量に水をスプレーノズルから噴射すると、未蒸発水が発生して減温装置内壁への水付着による塩類の固着が問題となる。このため、噴射した水を十分に蒸発させようとすると、減温装置が大型化するといった問題が生じてしまう。また、噴射する水が足りないと、高温排ガスが減温装置で十分に減温されないまま後段の排ガス処理設備に入り、その排ガス処理設備が損傷するといった新たな問題が生じる。そこで、例えば特許文献1では、排ガスが上昇流のとき、冷却水を上向きに供給することにより、冷却水の減温装置内面への付着を防ぐことを図っている。
一方、特許文献2では、空気冷却による方法を開示しており、特許文献3では、高温排ガスを旋回ベーンで旋回させつつ液噴射で冷却させる方法を開示している。
特許第3257466号公報 特許第3202453号公報 特開平10−267256号公報
しかし、特許文献1では、溶融炉からの高温排ガスでは、排ガス量に対する水噴射量が多量となり、その蒸発に時間がかかる。また、上昇流の排ガスが直接スプレーノズル表面にも接触しやすく、ノズル周辺のダスト固着の原因になるとともに、ノズル周辺にダストの固着が始まると、適切な粒径を保っての冷却水噴霧が困難となる。すなわち、塩類の融点近傍である700〜800℃の温度領域では、半溶融状態の塩類の減温装置内面及びスプレーノズル周辺への固着は非常に強く、その固着物は容易には脱落しない。しかし、水の蒸発速度の制限から、このような温度領域が生じるのは避けられない。また、減温装置の内壁に付着したダストを排出するためのダスト排出装置を備えている場合には、水噴射量が少ないと高温排ガスによりこのダスト排出装置の損傷速度が速くなる。
一方、特許文献2では、冷却後の排ガスが5倍以上にもなり、排ガス処理の下流工程が大型化してしまうといった問題がある。また、特許文献3では、溶融排ガスのように高温で少ない排ガスでは十分な旋回が得られず、また旋回ベーンへの塩類固着が問題となる。
本発明は、以上のような高温排ガス処置における課題を考慮してなされたものであり、溶融炉から発生する高温排ガスを効果的に減温処理することができ、かつ、スプレーノズル周辺や内壁面にダストが付着することなく、高温排ガスを減温処理することのできる高温排ガス処理方法及びその装置を提供するものである。
請求項1記載の発明は、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温排ガスを、減温装置を用いて減温処理する方法において、減温装置内に導入した上向流の高温排ガスに随伴して、旋回流を形成するように冷却ガスを供給するとともに、減温装置内の頂部から下向きに冷却水を噴霧することにより、高温排ガスを減温処理することを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温排ガスを減温処理する装置において、装置本体内に導入した上向流の高温排ガスに随伴して、旋回流を形成するように冷却ガスを供給する冷却ガスノズルと、装置本体内の頂部から下向きに冷却水を噴霧する冷却水噴霧ノズルとを備えたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明のように、装置本体を上下に延びる円筒状に形成し、装置本体下部に高温排ガスの入口ノズルを設けるとともに、前記入口ノズルの高さ以下の部位に装置本体下部の周方向に対して傾斜させた状態で冷却ガスノズルを設けることが好ましい。
請求項4記載の発明のように、装置本体頂部の周辺部に高温排ガスの出口ノズルを設けるとともに、装置本体頂部の中央部に冷却水噴霧ノズルを設けることが好ましい。
請求項5記載の発明のように、冷却水噴霧ノズルは、水滴噴霧角度が90度以下の角度となるように形成されていることが好ましい。
請求項6記載の発明のように、冷却水噴霧ノズルの先端部を、装置本体の内壁面から30cm以上突出させていることが好ましい。
請求項7記載の発明のように、冷却水噴霧ノズルの先端部を、装置本体の内壁面から50〜150cmの範囲内で突出させていることがより好ましい。
請求項1,2記載の発明によれば、減温装置に導入した上向流の高温排ガスに対して、これに随伴し、旋回流を形成するように冷却ガスが供給されるので、溶融炉からの高温排ガスのように少量で高温の排ガスに対しても、冷却ガスの旋回流によってその排ガスが旋回されるようになる。さらに冷却ガスを混合した上向流の高温排ガスと、逆向きに噴射される冷却水との強い攪拌作用によって、高温排ガスは効率的に減温処理される。
また、減温装置の装置本体頂部から冷却水が下向きに噴霧されるので、冷却水噴霧ノズルの先端部に排ガス中の塩類やダストが直接接触することがなくなりその冷却水噴霧ノズルの先端部に塩類等が固着しにくくなる。これにより、長時間運転しても冷却水を常に適切な状態で噴霧することができる。
また、冷却ガスと冷却水との両者による冷却を採用しているので、冷却ガスのみによる減温処理方法に比べて噴霧水量が少なくて済み、かつ、その噴霧水は強い攪拌作用で完全に蒸発してしまい、未蒸発水による減温装置内壁への塩類固着が発生しにくくなる。
その結果、減温装置の大型化が防止され、また減温装置からダストを排出するためのダスト排出装置を設けた場合でも、そのダスト排出装置が高温排ガスにより損傷するといった問題が生じなくなる。
請求項3記載の発明によれば、装置本体が上下に延びる円筒状に形成され、装置本体下部に高温排ガスの入口ノズルが設けられるとともに、前記入口ノズルの高さ以下の部位に装置本体下部の周方向に対して傾斜させた状態で冷却ガスノズルが設けられるので、装置本体内に導入した上向流の高温排ガスに対して、これに随伴し、旋回流を形成するように冷却ガスが供給される。
請求項4記載の発明によれば、装置本体頂部の周辺部に高温排ガスの出口ノズルが設けられるとともに、装置本体頂部の中央部に冷却水噴霧ノズルが設けられるので、冷却ガスを混合した上向流の高温排ガスと、逆向きに噴射される冷却水との強い攪拌作用が得られるようになる。
請求項5記載の発明によれば、冷却水噴霧ノズルの水滴噴霧角度を90度以下にすることで、水噴霧流の端流が装置本体の内壁面に到達しなくなり、その内壁面に未蒸発水分を付着させずに完全蒸発させることができる結果、ダストがより付着しなくなる。これにより、高温排ガスとの混合、滞留時間が長くなり、未蒸発水による減温装置内壁への塩類固着をより一層防止することができる。
請求項6,7記載の発明によれば、冷却水噴霧ノズルの先端部を内壁面から30cm以上、好ましくは50〜150cm突出させることで、排ガス流の変動や偏流により水噴霧流の端流が装置本体頂部の周辺部に設けられた排ガスの出口ノズルに到達するおそれがなくなる。これにより、未蒸発水が減温された排ガスとともに後段の排ガス処理設備へ同伴することもなく、完全蒸発させて減温処置することができる。
図1は、本発明の高温排ガス処理方法を実施する廃棄物焼却残渣の溶融処理施設の全体構成の一例を示したものである。
図1において、1は灰供給機、2は溶融炉としてのプラズマ溶融炉、6はスラグ冷却装置、7はスラグホッパ、9は減温装置としての溶融排ガス減温塔、10はバグフィルタ、11は溶融飛灰固化装置、12は固化物バンカ、14は溶融排ガス洗浄処理装置、15は再加熱器、16は誘引送風機である。
図1に示すように、灰供給装置1は、例えばスクリューコンベヤで、都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣としての灰を定量的にプラズマ溶融炉2に供給する。
プラズマ溶融炉2は、前記灰をプラズマトーチ3により発生した高温プラズマによって溶融する。その溶融スラグはスラグ排出口4から抜き出され、スラグ冷却装置6の図示しない水槽を潜らせて温度を下げた後、スラグホッパ7に導かれる。このスラグホッパ7から前記低温スラグをトラック8で施設外へ搬出されて、アスファルト混合物等に有効利用される。
一方、プラズマ溶融炉2からの高温の溶融排ガス(高温排ガス)は、炉側部5から排出され、下流側の溶融排ガス減温塔9に導かれる。詳しくは後述するが、ここで溶融排ガスは冷却水と冷却空気と混合されることにより、その温度が下げられる。
そして、低温化された溶融排ガスは、後段のバグフィルタ10で除塵され、溶融排ガス洗浄処理装置14により脱塩、脱硫処理された後、再加熱器5を経て誘引送風機16により外部に排出される。
一方、溶融排ガス減温塔9及びバグフィルタ10からそれぞれ排出されたダストは、溶融飛灰固化装置11で固化されて固化物バンカ12に導かれる。この固化物バンカ12から前記固化物をトラック13で施設外の固化物処理場に搬出する。
以下、本発明の一実施形態に係る排ガス処理装置としての溶融排ガス減温塔の構成例を示す。図2は溶融排ガス減温塔の縦断面図、図3は図2における部分拡大図、図4は図2におけるA−A線断面図、図5は図2におけるB−B線断面図、図6はC−C線断面図である。
図2〜図6に示すように、溶融排ガス減温塔9の塔本体(装置本体)91は上下に延びる円筒状に形成されている。その塔本体91下部には溶融排ガスの入口ノズル92が設けられるとともに、前記入口ノズル92の高さ以下の部位に塔本体91下部の周方向に対して略同じ向きに傾斜させた状態で6本の冷却ガスノズル96が設けられている。各冷却ガスノズル96は、塔本体91の周面壁を貫通して冷却空気ヘッダ96aに接続され、その冷却空気ヘッダ96aから冷却空気(冷却ガス)が供給されるようになっている。
また、塔本体91頂部の周辺部1箇所に溶融排ガスの出口ノズル93が設けられるとともに、塔本体91頂部の中央部に1本の冷却水噴霧ノズル95が設けられている。この冷却水噴霧ノズル95は、塔本体91の頂部の内壁面から下向きにノズル挿入長さLだけ突出しており、冷却水を噴霧角度αで噴霧できるようになっている。このノズル挿入長さLと噴霧角度αについては、後述する実験結果に基づいて設定される。
さらに、塔本体91の底部には、塔本体91の内壁に付着したダストをモータ97aで回転する羽根97bで掻き落として集めるためのダスト掻き寄せ機(ダスト排出装置)97が設けられるとともに、この掻き寄せたダストを排出するための排出口94が設けられている。
以下、溶融排ガス減温塔9の機能について説明する。
高温の溶融排ガスは、まず入口ノズル92により、図5に示すように、塔本体91の下部から周方向の接線に沿って導入される。
冷却空気は、図示しない送風機を用いて、塔本体91下部の外周に取り付けられた冷却空気ヘッダ96aに供給される。この冷却空気ヘッダ96aから適宜分散された冷却空気が、塔本体91内に突出した6本の冷却ガスノズル96により、図6に示すように、それぞれ塔本体91の周方向の接線に沿って、前記溶融排ガスに随伴して旋回流を形成するように吹き込まれる。この旋回流を形成するためには、冷却空気と混合された溶融排ガスの空塔速度(溶融排ガス減温塔9の塔本体91内の溶融排ガスと冷却空気との混合体の速度)を0.5m/sec以上とすることが望ましい。
冷却空気は、前記ダスト掻き寄せ機97の羽根97b等を冷却する役割も果たす。この冷却空気の供給量は、例えば溶融排ガスの入口ノズル92よりも若干上部に挿入された温度計96bの検出値に基づいて制御される。具体的には、冷却空気と溶融排ガスとの混合後の温度が400〜500℃になるように制御することにより、塔本体91の内壁への塩類の固着が生じやすい温度領域(700〜900℃)を回避して、この塩類固着を防止することができる。
冷却空気を混合した溶融排ガスは旋回流を形成しながら上昇していわゆる旋回上昇流となり、冷却水噴霧ノズル95により、図3,4に示すように、噴霧角度αで下向きに吹き込まれた冷却水との強い攪拌作用によって、200℃程度まで減温される。冷却水の供給量は、例えば溶融排ガスの出口ノズル93に設けた温度計93aの検出値に基づいて制御される。このとき冷却水は、排ガスと冷却空気との混合体の旋回上昇流とは逆向きに噴霧されるので、途中で完全に蒸発してしまい、装置本体91の内面壁に到達することがない。また、噴霧された冷却水を蒸発するのに十分な滞留時間を得ることができるため、この完全蒸発に要する塔本体91の高さを低くでき、コンパクト化できる。
塔本体1内で発生したダストは、ダスト掻き寄せ機97のモータ97aで回転される羽根97bにより掻き落とされて集められ、ダスト排出口94より排出される。
以下に、本発明の実験結果を説明する。
このときの溶融排ガス減温塔9に入る排ガスの性状、噴霧条件等の実験条件は、表1に示すとおりである。
Figure 2006187712
この実験条件等による実験結果から、以下のように、冷却水噴霧ノズル95の最適な性能が得られた。なお、溶融排ガス減温塔9の塔本体91内の空塔速度は、前述したように、0.5m/sec以上としている。
図7は噴霧冷却水の軌跡を示す説明図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。ここでは溶融排ガス減温塔9の塔本体91へのノズル挿入長さL=100cmの冷却水噴霧ノズル95を用いて、噴霧角度α=30°(度)で噴霧した。
この噴霧した冷却水は、図7(a)(b)に示すように、溶融排ガスと冷却空気との混合体の上向流に随伴して旋回する間に当初47μmの水滴径が次第に減少し、塔本体91の内壁面に付着することなく、また溶融排ガスとともに未蒸発水が後段へ同伴することもなく蒸発が完了している。
図8はこのときの溶融排ガス減温塔内の温度分布を示す説明図である。同図に示すように、溶融排ガス減温塔9の塔本体91内に入った1344℃の溶融排ガスは、急激に300℃程度まで冷却され、溶融排ガス減温塔9の塔本体91の出口ノズル93付近では200℃まで減温されている。
そして、前記実験条件における冷却水噴霧ノズル95の噴霧角度αのみを変えて実験した結果、その噴霧角度αを90°以下の角度、好ましくは20〜40°の範囲内の角度とすることにより、ノズル挿入長さLの如何にかかわらず、水噴霧流の端流が塔本体91の側壁に到達しなくなり、その内壁面に未蒸発水分を付着させずに完全蒸発させることができる結果、ダストがより付着しなくなる。これにより、高温排ガスとの混合、滞留時間が長くなり、未蒸発水による減温装置内壁への塩類固着を防止できることが確認できた。
また、前記実験条件における冷却水噴霧ノズル95のノズル挿入長さLのみを変えて実験した結果、そのノズル挿入長さLを、30cm以上とし、好ましくは50〜150cmとすることにより、噴霧角度αの如何にかかわらず、排ガス流の変動や偏流により水噴霧流の端流が塔本体91頂部の周辺部に設けられた溶融排ガスの出口ノズル93に到達するおそれがなくなる。これにより、未蒸発水分が減温された溶融排ガスとともに後段の排ガス処理設備(バグフィルタ10等)へ同伴することもなく、確実に完全蒸発させて減温処理できることが確認できた。
以上のように、本実施形態によれば、溶融排ガス減温塔9に導入した上向流の溶融排ガスに対して、これに随伴し、旋回流を形成するように冷却ガスノズル96から冷却空気が供給されるので、溶融炉2から排出される溶融排ガスのように、少量で高温の排ガスに対しても、冷却空気の旋回流によってその排ガスが旋回されるようになる。さらに冷却空気を混合した上向流の溶融排ガスと、逆向きに冷却水噴霧ノズル95から噴射される冷却水との強い攪拌作用によって、溶融排ガスは効率的に減温処理される。
また、溶融排ガス減温塔9の塔本体91の頂部から冷却水が下向きに噴霧されるので、冷却水噴霧ノズル95の先端部に溶融排ガス中の塩類やダストが直接接触することがなく、そのノズル先端に塩類等が固着しにくくなる。これにより、長時間運転しても冷却水を常に適切な状態で噴霧することができる。
また、冷却空気と冷却水との両者による冷却を採用しているので、冷却空気のみによる従来の減温処理方法に比べて噴霧水量が少なくて済み、かつ、その噴霧水は強い攪拌作用で完全に蒸発してしまい、未蒸発水による溶融排ガス減温塔9の塔本体91の内周壁への塩類固着が発生しにくくなる。
その結果、溶融排ガス減温塔9の大型化が防止され、また溶融排ガス減温塔9内にダスト掻き寄せ機97を設けた場合でも、そのダスト掻き寄せ機97の羽根97b等が高温排ガスにより損傷するといった問題が生じなくなる。
なお、上記実施形態では、冷却ガスとして空気を用いているが、冷却効果を奏する他のガスを用いることもできる。
また、上記実施形態では、溶融排ガス減温塔9の塔本体91下部の周方向に対して略同じ向きに傾斜させた状態で6本の冷却ガスノズル96を設けたが、そのノズル形状やノズル本数はこれに限定されず、前記溶融排ガスに随伴して、旋回上昇流を形成するといった作用効果を奏する限り、さらに上向きの吹き出し角度を与えるようなノズル形状としてもよいし、ノズル本数を1〜5本、或いは7本以上設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、溶融排ガス減温塔9の塔本体91頂部の中央部に1本の冷却水噴霧ノズル95を設けているが、そのノズル形状やノズル本数はこれに限定されず、前記旋回上昇流と逆向きに冷却水を噴霧するといった作用効果を奏する限り、例えば塔本体91の側壁から前記中央部付近まで延びて下向きに屈曲するようなノズル形状としてもよいし、ノズル本数を2本以上設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、冷却空気の供給量と冷却水の供給量とをそれぞれ温度計93a,96bの検出値に基づいて制御することとしたが、溶融炉2からの溶融排ガスのガス条件(温度、ガス量)が殆ど変化しない場合には、手動調整のみで足りる。
本発明に係る高温排ガスの処理方法が適用される廃棄物焼却残渣の溶融処置施設の全体構成図である。 溶融排ガス減温塔の縦断面図である。 図2における部分拡大図である。 図2におけるA−A線断面図である。 図2におけるB−B線断面図である。 図2におけるC−C線断面図である。 実験による溶融排ガス減温塔内の噴霧水の軌跡を示す図である。 実験による溶融排ガス減温塔内の温度分布を示す図である。
符号の説明
1 灰供給装置
2 プラズマ溶融炉(溶融炉に相当する。)
7 スラグホッパ
9 溶融排ガス減温塔(減温装置、高温排ガス処理装置に相当する。)
91 塔本体(装置本体に相当する。)
92 溶融排ガスの入口ノズル
93 溶融排ガスの出口ノズル
94 ダスト排出口
95 冷却水噴霧ノズル
96 冷却ガスノズル
97 ダスト掻き寄せ機
10 バグフィルタ
11 溶融飛灰固化装置
12 固化物バンカ
14 溶融排ガス洗浄処理装置
15 再加熱器
16 誘引送風機

Claims (7)

  1. 都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温排ガスを、減温装置を用いて減温処理する方法において、
    減温装置内に導入した上向流の高温排ガスに随伴して、旋回流を形成するように冷却ガスを供給するとともに、減温装置内の頂部から下向きに冷却水を噴霧することにより、高温排ガスを減温処理することを特徴とする高温排ガス処理方法。
  2. 都市ゴミ及び/又は産業廃棄物の焼却残渣を溶融炉で溶融する際に発生する高温排ガスを減温処理する装置において、
    装置本体内に導入した上向流の高温排ガスに随伴して、旋回流を形成するように冷却ガスを供給する冷却ガスノズルと、装置本体内の頂部から下向きに冷却水を噴霧する冷却水噴霧ノズルとを備えたことを特徴とする高温排ガス処理装置。
  3. 装置本体を上下に延びる円筒状に形成し、装置本体下部に高温排ガスの入口ノズルを設けるとともに、前記入口ノズルの高さ以下の部位に装置本体下部の周方向に対して傾斜させた状態で冷却ガスノズルを設けることを特徴とする請求項2記載の高温排ガス処置装置。
  4. 装置本体頂部の周辺部に高温排ガスの出口ノズルを設けるとともに、装置本体頂部の中央部に冷却水噴霧ノズルを設けたことを特徴とする請求項2又は3記載の高温排ガス処理装置。
  5. 冷却水噴霧ノズルは、水滴噴霧角度が90度以下の角度となるように形成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の高温排ガス処理装置。
  6. 冷却水噴霧ノズルの先端部を、装置本体の内壁面から30cm以上突出させていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の高温排ガス処理装置。
  7. 冷却水噴霧ノズルの先端部を、装置本体の内壁面から50〜150cmの範囲内で突出させていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の高温排ガス処理装置。
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