JP2006186795A - 奥行き信号生成装置、奥行き信号生成プログラム、擬似立体画像生成装置、及び擬似立体画像生成プログラム - Google Patents
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Abstract
【選択図】 図1
Description
さらに、非立体画像をブロック状に分割し、それぞれについて輝度積算、高周波成分積算、輝度コントラスト算出、彩度積算の計算を行うことにより画像の奥行き量を推定する手法も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
Y.Horry, K.Anjyo, K.Arai:"Tour Into the Picture:Using a Spidery Mesh Interface to Make Animation from a Single Image",SIGGRAPH'97 Proceedings,pp.225-232(1997) C.Tomasi and T.Kanade: "Shape and Motion from Image Streams under Orthography: A Factorization Method", Int. Journal of Computer Vision.Vol.9,No.2, pp.137-154(1992)
本発明は、高速処理を必要とする動画像を用いずに、静止画像のみを用いて、かつ簡便な処理によって、自然な擬似立体画像を生成することを可能とするための、奥行き信号生成装置、及び奥行き信号生成プログラム、擬似立体画像生成装置、及び擬似立体画像生成プログラムを提供することを目的とする。
(1)奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成するための奥行き信号を生成する奥行き信号生成装置であって、
基本となる複数のシーン構造のそれぞれについて奥行き値を示す複数の基本奥行きモデルを記憶する、及び/又は所定の計算式より算出して得る複数の基本奥行きモデルを記憶する記憶手段(5、6、7)と、
入力する前記非立体画像のシーン構造を推定するために、前記入力する非立体画像の画面内の所定領域における画素値の統計量を利用して、前記複数の基本奥行きモデル間の合成比率を算定する算定手段(2、3、4)と、
前記記憶手段から読み出した前記複数の基本奥行きモデルを、前記算定手段にて算定
した合成比率で合成して、現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像に対して時系列的に1枚以上前の非立体画像における合成基本奥行きモデルを生成する合成手段(8)と、
前記合成手段により生成した前記合成基本奥行きモデルと、前記現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像とから前記奥行き信号を生成する生成手段(10)と
を有することを特徴とする奥行き信号生成装置。
(2)奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成する擬似立体画像生成装置であって、
上記(1)記載の奥行き信号生成装置の生成手段から供給する奥行き信号に応じて前記非立体画像のテクスチャのシフトを対応部分の奥行きに応じた量だけ行うことによって左目用画像および/または右目用画像となる別視点画像を生成する別視点画像生成手段(11、12、13)を有し、
前記別視点画像生成手段により生成した別視点画像と、前記非立体画像との一方を左目用画像とし、他方を右目用画像として出力することを特徴とする擬似立体画像生成装置。
(3)奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成するための奥行き信号を生成する機能をコンピュータに実現させる奥行き信号生成プログラムであって、
入力する前記非立体画像のシーン構造を推定するために、前記入力する非立体画像の画面内の所定領域における画素値の統計量を利用して、擬似立体画像を生成するための基本となり所定の計算式で求められる、複数のシーン構造のそれぞれについて奥行き値を示す複数の基本奥行きモデルを、合成するための合成比率を算定する算定機能(S2、S3、S4)と、
前記複数の基本奥行きモデルを、前記算定機能にて算定した合成比率で合成して、現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像に対して時系列的に1枚以上前の非立体画像における合成基本奥行きモデルを生成する合成機能(S5)と、
前記合成機能により生成した前記合成基本奥行きモデルと、前記現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像とから前記奥行き信号を生成する生成機能(S6)と
をコンピュータに実現させることを特徴とする奥行き信号生成プログラム。
(4)奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成する機能をコンピュータに実現させる擬似立体画像生成プログラムであって、
上記(3)記載の奥行き信号生成プログラムの生成機能から供給する奥行き信号に応じて前記非立体画像のテクスチャのシフトを対応部分の奥行きに応じた量だけ行うことによって左目用画像および/または右目用画像となる別視点画像を生成する別視点画像生成機能(S7、S8、S9)を有し、
前記別視点画像生成機能により生成した別視点画像と前記非立体画像との一方を左目用画像とし、他方を右目用画像として出力する機能をコンピュータに実現させる擬似立体画像生成プログラム。
更に、画像を明確なブロックとして分けずに奥行き信号を生成するので、各ブロックの境界付近で不自然な立体画像となること無しに自然な擬似立体映像を得るための奥行き信号を生成することができる。
また、前述の奥行き信号生成装置、及び奥行き信号生成プログラムにて生成した前記奥行き信号を基に、別視点の画像を擬似的に作成し、原画像とともにステレオペアを構成する場合に、別視点画像の生成に必要な時間だけ、原画像を遅延させて同時化する必要がある。この場合に、前述のように擬似立体画像生成の対象となる非立体画像に対して時系列的に少なくとも1枚前の非立体画像から生成した、奥行き信号を生成する基となる合成奥行き基本モデルを、現在の非立体画像に対する奥行き信号生成に使用することにより、従来はこの遅延の為に少なくとも1画面分のメモリ容量が必要であったのに対して、本発明では画面内の数本の水平走査線分のメモリ容量で済むようになり、メモリ容量の削減が可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。図1は本発明の、奥行き信号生成装置、及び前記奥行き信号生成装置を内部に備える擬似立体画像生成装置の一実施の形態のブロック図である。また、図2は本発明の、奥行き信号生成装置を含んだ擬似立体画像生成装置の一実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
<基本奥行きモデル>
ここで、基本奥行きモデルについて説明する。
[タイプA]
基本奥行きモデルタイプAは、図3の座標系によれば各画素毎の奥行き量zは数式1で表される。rは球の半径、wは基本奥行きモデルAの画像の水平サイズ、hは基本奥行きモデルAの画像の垂直サイズであるとする。
この基本奥行きモデルタイプAでこのような凹面を使用する理由は、基本的にオブジェクトが存在しないシーンにおいては画面中央を一番遠距離に設定することにより違和感の少ない立体感及び適度な奥行き感が得られるからである。基本奥行きモデルタイプAが使用されるシーン構成の一例として、図6のようなシーンがあげられる。
[タイプB]
基本奥行きモデルタイプBは、図3の座標系によれば各画素毎の奥行き量zは数式2で表される。rは円筒、及び球の半径、wはモデル画像の水平サイズ、hはモデル画像の垂直サイズである。
[タイプC]
基本奥行きモデルタイプCは、図3の座標系によれば各画素毎の奥行き量zは数式3で表される。rは円筒の半径、wはモデル画像の水平サイズ、hはモデル画像の垂直サイズである。
<処理の詳細説明>
<奥行き信号生成装置>
次に、図1の実施の形態の動作について図2のフローチャートと共に詳細に説明する。まず、画像入力部(1)に擬似立体化を行う対象の非立体画像を入力する(ステップS1)。この非立体画像は、通常の静止画もしくは動画、即ち画像の奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられていない非立体画像で、例えば、8ビットで量子化されている画像データである。
(top_act−tps):(tpl−top_act)
の比率で基本奥行きモデルタイプA(TypeA)と基本奥行きモデルタイプB(TypeB)の合成比率を決定する。すなわち、TypeA/Bの合成比率は、基本奥行きモデルタイプC(TypeC)は使用せず、
TypeA:TypeB:TypeC =
(top_act−tps):(tpl−top_act):0
で合成比率を決定する。
(bottom_act−bms):(bml−bottom_act)
の比率で基本奥行きモデルタイプBと基本奥行きモデルタイプCの合成比率を決定し、基本奥行きモデルタイプAと基本奥行きモデルタイプCの合成比率を決定する。すなわち、TypeB/Cの合成比率は、基本奥行きモデルタイプA(TypeA)は使用せず、
TypeA:TypeB:TypeC =
0:(bottom_act−bms):(bml−bottom_act)
で合成比率を決定し、TypeA/Cの合成比率は、基本奥行きモデルタイプB(TypeB)は使用せず、
TypeA:TypeB:TypeC =
(bottom_act−bms):0:(bml−bottom_act)
で合成比率を決定する。
TypeA:TypeB:TypeC =
(top_act−tps)+(bottom_act−bms):
(tpl−top_act):(bml−bottom_act)
で合成比率を決定する。
更に、合成比率k1、k2、k3を
k1= TypeA/(TypeA+TypeB+TypeC)
k2= TypeB/(TypeA+TypeB+TypeC)
k3= TypeC/(TypeA+TypeB+TypeC)
で正規化する。
なおこの奥行きモデル合成においては、計算済みの基本奥行きモデルタイプをフレームメモリから呼び出すのでなく、その都度数式1〜3を用いた計算によって生成したものを使用しても構わない。また、その都度数式1〜3を用いた計算によって生成したものをフレームメモリに一旦記憶して、呼び出して使用しても構わない。
奥行きモデル合成部(8)で生成した合成基本奥行きモデルを加算器(10)に供給する。ここで、画像入力部(1)から入力する画像データの三原色信号(RGB信号)のうちの赤色信号(R信号)(9)と前記合成奥行きモデルとを、下記数式6の算出式を用いて重畳し、奥行き信号を生成する(ステップS6)。ここでは原画のR信号の1/10を重畳している。ここで、従来の処理では、現在の擬似立体画像生成の対象となっている入力画像データから生成した合成基本奥行きモデルと、現在の擬似立体画像生成の対象となっている入力画像データの赤色信号とを重畳するが、本実施例では現在の擬似立体画像生成の対象となっている入力画像データの赤色信号と、時系列的に少なくとも1枚前の非立体画像から生成した合成基本奥行きモデルとを重畳する。
<擬似立体画像生成装置>
次に、テクスチャシフト部(11)では前記奥行き信号生成装置(15)で生成した前記奥行き信号を用いて、画像入力部(1)から入力する非立体画像に対して別視点の画像を生成する(ステップS7)。例えば、入力する非立体画像に対して、左に視点移動した視差画像を生成する場合、画面より手前に表示するテクスチャについては、奥行きに応じた量だけ右に移動する。画面より奥に表示するテクスチャについては、奥行きに応じた量だけ左に移動する。このようにして生成した画像を左目画像、原画を右目画像とすることでステレオペアを構成する。ここでは、入力画像に対応する奥行き信号を8ビットの値Ydで表すものとする。このYdについて小さい値すなわち奥に位置するものから順に、その値に対応する部分の入力画像のテクスチャを(Yd-m)/n画素右にシフトする。ここで、mは画面上の奥行きに表示する奥行きデータであり、これより大きなYdに関しては画面より手前に、小さなYdに関しては奥に表示する。また、nは奥行き感を調整するパラメータであり、nを大きくすると、奥行き感が小さくなり、nを小さくすると奥行き感が大きくなる。これらのパラメータの具体例として、m=200, n=20などがあげられる。この場合、奥行き信号の値が200を境にして大きい場合、手前に表示され、奥行き信号の値が200より小さい場合奥に表示される。
以上の処理、手順により、別視点画像信号を生成できる。
このとき、ステレオペアをなす左右の画像のタイミングを合わせるため、左目用の別視点画像信号の生成に要した時間だけ、右目用の入力画像信号を遅延させて出力する必要がある。この遅延処理を同時化メモリ(14)にて行う。
別視点画像信号の生成において最も時間を要する処理は、奥行き信号を生成する基となる合成基本奥行きモデルを生成する部分であり、この生成処理で入力画面に対して少なくとも1画面分の表示時間に相当する遅延が発生する。また他の処理部でも、画面内の数本の水平走査線分の遅延が発生する。
従って、従来は少なくとも1画面分の表示時間に相当する容量の同時化メモリ(14)を使用して、ステレオペアをなす左右の画像のタイミングを合わせていた。
図17に本実施例の擬似立体画像生成装置から出力するステレオペアの画像の一例を示す。但し、ここでは、左右の違いをわかりやすくするための強調がなされている。
ここにおけるステレオ表示装置とは、偏光メガネを用いたプロジェクションシステム、時分割表示と液晶シャッタメガネを組み合わせたプロジェクションシステムもしくはディスプレイシステム、レンチキュラ方式のステレオディスプレイ、アナグリフ方式のステレオディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイなどを含む。特にステレオ画像の各画像に対応した2台のプロジェクタによるプロジェクションシステムを含む。
また、本発明のプログラムは、記録媒体から読み取られてコンピュータに取り込まれてもよいし、通信ネットワークを介して伝送されてコンピュータに取り込まれてもよい。
2 スケーリング部
3 上部の高域成分評価部
4 下部の高域成分評価部
5 合成比率決定部
6 フレームメモリ(基本奥行きモデルタイプA)
7 フレームメモリ(基本奥行きモデルタイプB)
8 フレームメモリ(基本奥行きモデルタイプC)
9 奥行きモデル合成部
10 加算部
11 スケーリング部
12 テクスチャシフト部
13 オクルージョン補償部
14 ポスト処理部
15 奥行き信号生成装置
Claims (4)
- 奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成するための奥行き信号を生成する奥行き信号生成装置であって、
基本となる複数のシーン構造のそれぞれについて奥行き値を示す複数の基本奥行きモデルを記憶する、及び/又は所定の計算式より算出して得る複数の基本奥行きモデルを記憶する記憶手段と、
入力する前記非立体画像のシーン構造を推定するために、前記入力する非立体画像の画面内の所定領域における画素値の統計量を利用して、前記複数の基本奥行きモデル間の合成比率を算定する算定手段と、
前記記憶手段から読み出した前記複数の基本奥行きモデルを、前記算定手段にて算定
した合成比率で合成して、現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像に対して時系列的に1枚以上前の非立体画像における合成基本奥行きモデルを生成する合成手段と、
前記合成手段により生成した前記合成基本奥行きモデルと、前記現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像とから前記奥行き信号を生成する生成手段と、
を有することを特徴とする奥行き信号生成装置。 - 奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成する擬似立体画像生成装置であって、
前記請求項1に記載の奥行き信号生成装置の生成手段から供給する奥行き信号に応じて前記非立体画像のテクスチャのシフトを対応部分の奥行きに応じた量だけ行うことによって左目用画像および/または右目用画像となる別視点画像を生成する別視点画像生成手段を有し、
前記別視点画像生成手段により生成した別視点画像と、前記非立体画像との一方を左目用画像とし、他方を右目用画像として出力することを特徴とする擬似立体画像生成装置。 - 奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成するための奥行き信号を生成する機能をコンピュータに実現させる奥行き信号生成プログラムであって、
入力する前記非立体画像のシーン構造を推定するために、前記入力する非立体画像の画面内の所定領域における画素値の統計量を利用して、擬似立体画像を生成するための基本となり所定の計算式で求められる、複数のシーン構造のそれぞれについて奥行き値を示す複数の基本奥行きモデルを、合成するための合成比率を算定する算定機能と、
前記複数の基本奥行きモデルを、前記算定機能にて算定した合成比率で合成して、現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像に対して時系列的に1枚以上前の非立体画像における合成基本奥行きモデルを生成する合成機能と、
前記合成機能により生成した前記合成基本奥行きモデルと、前記現在の奥行き信号生成の対象となっている非立体画像とから前記奥行き信号を生成する生成機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする奥行き信号生成プログラム。 - 奥行き情報が明示的にも又はステレオ画像のように暗示的にも与えられておらず、また時系列的に連続した複数の画像で動画を構成する非立体画像から擬似立体動画像を生成する機能をコンピュータに実現させる擬似立体画像生成プログラムであって、
前記請求項3に記載の奥行き信号生成プログラムの生成機能から供給する奥行き信号に応じて前記非立体画像のテクスチャのシフトを対応部分の奥行きに応じた量だけ行うことによって左目用画像および/または右目用画像となる別視点画像を生成する別視点画像生成機能を有し、
前記別視点画像生成機能により生成した別視点画像と前記非立体画像との一方を左目用画像とし、他方を右目用画像として出力する機能をコンピュータに実現させる擬似立体画像生成プログラム。
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