以下に、本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
上述した本発明のトリアジン誘導体には、2,4,6−トリス(9−オキソ−10(9H)−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(9−オキソ−12(7H)−ベンゾ[a]アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−クロロ−9−オキソ−10(9H)−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3−メトキシ−9−オキソ−10(9H)−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−メトキシ−9−オキソ−10(9H)−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(10−フェニル−ジヒドロフェナジン−5−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(10−フェニル−ベンゾ[a]ジヒドロフェナジン−5−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(10−フェニル−ジベンゾ[a,c]ジヒドロフェナジン−5−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(10−フェニル−ジベンゾ[a,i]ジヒドロフェナジン−5−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(10−メチル−ジヒドロフェナジン−5−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[10−(4−ジメチルアミノ)フェニル−ジヒドロフェナジン−5−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[10−(2−ピリジル)−ジヒドロフェナジン−5−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[10−(2−チエニル)−ジヒドロフェナジン−5−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[10−(1−ナフチル)−ジヒドロフェナジン−5−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(フェニルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(1−ナフチルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(1−アントリル)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(フルオロフェニルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(メトキシフェニルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(トリルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−N−{1,8−ナフタリックアンハイドライド−4−イル}イミノ−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(2−ピリジルイミノ)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−N−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)イミノ−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(9−ベンジリデン−10(9H)−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(2−ナフチリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(アントラセン−9−イリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(ジフェニルメチリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(2−ビフェニリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(メチルベンジリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(フルオロベンジリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(2−ピリジリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(2−チエニリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(9,9−ジフェニル−9,10−ジヒドロ−9−アクリジニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−(ジシアノメチリデン)−10(9H)−アクリジニル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3−メトキシ−4(1H)−ピリジノン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,4−ジシアノ−2,6−ジメチル−4(1H)−ピリジノン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2,6−ジメトキシカルボニル−4(1H)−ピリジノン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2,6−ビス(2−ピリジル)−4(1H)−ピリジノン−1−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジアセチル−2,6−ジメチル−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジエトキシカルボニル−2,6−ジメチル−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[3,3,6,6−テトラメチル−3,4,6,7,9,10−ヘキサハイドロ−1,8(2H,5H)−アクリジンジオン−10−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジシアノ−2,4,4,6−テトラメチル−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(1,5−ジシアノ−2,4−ジメチル−3−アザスピロ[5,5]ウンデカ−1,4−ジエン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジシアノ−2,6−ジメチル−4−フェニル−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[3,5−ジシアノ−4−(2−フリル)−2,6−ジメチル−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[3,5−ジシアノ−2,6−ジメチル−4−(3−ピリジル)−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[3,5−ジシアノ−2,6−ジメチル−4−(2−チエニル)−1,4−ジハイドロピリジン−1−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[9−イソプロピル−3,4,6,7,9,10−ヘキサハイドロ−1,8(2H,5H)−アクリジンジオン−1−イル]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス{8−フェニル−5,8−ジハイドロ−1H,3H−ジフロ[3,4−b:3,4−e]ピリジン−1,7(4H)−ジオン−1−イル}−1,3,5−トリアジンがある。
そして、上記したトリアジン誘導体の少なくともいずれか一つと、無機化合物である金属酸化物等とを一対の電極間に設けた発光素子を作製することができる。このとき好ましくは、トリアジン誘導体と、金属酸化物とが混在した層を形成するとよい。
このようにトリアジン誘導体と、金属酸化物とを混在した層とすることにより、該層の膜を厚膜化する場合であっても、駆動電圧の上昇を防止できる。
またトリアジン誘導体と、金属酸化物とを混在した層に限定されず、トリアジン誘導体を含む層に加えて、別の有機化合物と、金属酸化物とが混在する層を有する場合であっても、該金属酸化物を有する層を厚膜化による駆動電圧の上昇を防止できる。
一般に、発光素子の層を厚膜化すると、駆動電圧が増加してしまうため、好ましくなかった。しかし、非常に薄い膜を有する発光素子は、厚膜化することで、電極間の短絡を防止でき、量産性の向上が期待されていた。そこで、本発明者らは、一対の電極間に有機化合物と、無機化合物である金属酸化物とを混在した層を形成することにより、発光素子の層を厚膜化しても駆動電圧の増加を防止できることを見出した。
このような金属酸化物は、バナジウム酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、レニウム酸化物、タングステン酸化物、ルテニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物が好適である。このような材料は、電子受容性物質としての機能を有する。
また電子供与性を示す物質としての機能を有する金属酸化物としては、リチウム酸化物(Li2O)、カルシウム酸化物(CaO)、ナトリウム酸化物(Na2O)、カリウム酸化物(K2O)、マグネシウム酸化物(MgO)等が挙げられる。その他電子供与性を示す物質としての機能を有する物質として金属フッ化物があり、具体的にはフッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等が挙げられる。
また本発明の発光素子において、金属酸化物以外に、上記金属元素を有する金属窒化物、金属窒化酸化物、金属フッ化物を用いることができる。
その結果、発光素子が有する層は厚膜化され、電極間の短絡することを防止でき、量産性を高めることができ、非常に好ましい。
また本発明のトリアジン誘導体と、金属酸化物等とが混在した層は、共蒸着法により作製することができる。具体的には、抵抗加熱蒸着同士による共蒸着法、電子ビーム蒸着同士による共蒸着法、抵抗加熱蒸着と電子ビーム蒸着による共蒸着法が挙げられる。このように上記混在した層は、同種方法を組み合わせて形成することができる。
また蒸着法と、異種方法と組み合わせてもよく、例えば抵抗加熱蒸着とスパッタリング法による成膜、電子ビーム蒸着とスパッタリングによる成膜等により混在した層を作製することができる。また、上記例はトリアジン誘導体と、金属酸化物との2種の材料を含む層を示しているが、3種以上の材料を含む場合も同様に、同種、異種方法を組み合わせて形成することができる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明のトリアジン誘導体を有する発光素子の構成について説明する。
本発明の発光素子は、図1に示すように、対向する第1の電極101、第2の電極102を有し、第1電極101から順に、第1の層111、第2の層112、第3の層113が積層されている。このような発光素子は、第2の電極102の電位よりも第1の電極101の電位が高くなるように電圧を印加すると、第1の層111から第2の層112へ正孔が注入され、第3の層113から第2の層112へ電子が注入される。正孔と、電子とが、第2の層112において再結合し、発光物質を励起状態にする。そして、励起状態の発光物質は、基底状態に戻るときに発光する。
次に、第1の層111から第3の層113、第1の電極101、及び第2の電極102について説明する。
第1の層111は、正孔を発生する層である。このような層としては、例えば、正孔輸送性物質と、その物質に対して電子受容性を示す物質とを含む層が挙げられる。また正孔輸送性物質に対して電子受容性を示す物質は、正孔輸送性物質に対して、モル比が0.5〜2(=正孔輸送性物質に対して電子受容性を示す物質/正孔輸送性物質)と成るように含まれていることが好ましい。
正孔輸送性物質とは、電子よりも正孔の輸送性が高い物質であり、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α−NPD)、4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:TPD)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−{4−(N,N−ジ−m−トリルアミノ)フェニル}−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DNTPD)等の芳香族アミン化合物や、フタロシアニン(略称:H2Pc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略称:VOPc)等のフタロシアニン化合物等の有機化合物を用いることができる。なお、正孔輸送性物質は、これらに限定されるものではない。
また、正孔輸送性物質に対して電子受容性を示す物質は、周期表第4族乃至第12族のいずれかの遷移金属の酸化物を用いることができる。中でも、周期表第4族乃至第8族のいずれかの遷移金属の酸化物は電子受容性の高いものが多く、特にバナジウム酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、レニウム酸化物、タングステン酸化物、ルテニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物が好適である。なお正孔輸送性物質に対して電子受容性を示す物質は、これらに限定されるものではない。
第1の層111は、蒸着法により形成することができ、混在する層を形成する場合には共蒸着法を用いることができる。例えば正孔輸送性物質と、その物質に対して電子受容性を示す物質(一例として上記金属酸化物)とが混在した第1の層111は、共蒸着法により作製することができる。第1の層111を形成する蒸着法は、抵抗加熱蒸着同士による共蒸着法、電子ビーム蒸着同士による共蒸着法、抵抗加熱蒸着と電子ビーム蒸着による共蒸着法、抵抗加熱蒸着とスパッタリング法による成膜、電子ビーム蒸着とスパッタリングによる成膜など、同種、異種方法を組み合わせて形成することができ、上記例は2種の材料を含む層を想定しているが、3種以上の材料を含む場合も同様に、同種、異種方法を組み合わせて形成することができることは、上述のとおりである。
なお第1の層111に、その他の有機化合物を含んでいてもよい。その他の有機化合物には、ルブレン等が挙げられる。ルブレンを加えることにより、信頼性を向上させることができる。
この他、第1の層111は、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、コバルト酸化物、銅酸化物のような金属酸化物からなる層としてもよい。
第1の層111は、上記のように有機化合物と金属酸化物等とを有する層から形成する方が、導電性が高くなるため好ましい。導電性が高いと、第1の層111をより厚膜化することができる。
また有機化合物と金属酸化物等とを有する層を用いることによって、有機化合物層の結晶化を抑制することができ、抵抗の増加を伴わずに有機化合物層を厚く形成することが可能となる。そのため、基板上にゴミや汚れ等に起因する凹凸がある場合であっても、有機化合物層の厚膜化により凹凸の影響をほとんど受けない。従って、凹凸に起因するショート等の不良を防止することができる。
第2の層112は発光層を含む層である。発光層を含む層とは、発光層のみからなる単層でも多層でも構わない。具体的な多層は、発光層の他、電子輸送層、正孔輸送層、及び正孔注入層のいずれから選ばれた単数又は複数の層を含む。図1において、第2の層112は、発光層123の他、電子輸送層124、正孔輸送層122を含む多層の場合を示す。
発光層は、発光物質が、該発光物質の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを有する物質中に、分散して含まれた層であることが好ましい。但し発光層は、これに限定されるものではない。なお、エネルギーギャップとはLUMO準位とHOMO準位との間のエネルギーギャップをいう。また発光物質は、発光効率が良好で、所望の発光波長の発光をし得る物質を用いればよい。
本発明のトリアジン誘導体は、発光物質として用いることができるし、該発光物質の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを有する物質として用いることができる。
また発光物質を分散させるために用いる物質は、例えば、9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)等のアントラセン誘導体、または4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)等のカルバゾール誘導体の他、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジナト]亜鉛(略称:Znpp2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:ZnBOX)等の金属錯体等を用いることができる。但し、発光物質を分散状態にするために用いる物質はこれらの材料に限定されない。上記のように発光物質が分散した状態であると、発光物質からの発光が、濃度に起因して消光してしまうことを防ぐことができる。
このような第2の層112から、白色系の発光を呈するためには、例えば、第1の電極101から順に、TPD(芳香族ジアミン)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、そしてAlq3を蒸着法等により積層した構成を用いることができる。
その他にも、第1の電極101から順に、NPB、ペリレンをドープしたNPB、DCM1をドープしたビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、BAlq、Alq3を蒸着法等により積層した構成を用いることができる。
また、30wt%の2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)を電子輸送剤としてポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)に分散し、4種類の色素(TPB、クマリン6、DCM1、ナイルレッド)を適当量分散することで白色系の発光を得ることができる。
また第2の層112を積層型とし、一層目と二層目の発光材料を赤と青緑など、互いに補色となる関係を有する発光色を呈する材料により形成することで白色系の発光を得ることもできる。
なお以上に示した白色系の発光が得られる発光素子の他にも、発光層の材料を適宜選択することができる。例えば第2の層112を、赤(R)、緑(G)、青(B)の各発光材料から構成してもよい。
赤色系の発光を得たいときには、4−ジシアノメチレン−2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTI)、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJT)、4−ジシアノメチレン−2−tert−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCJTB)やペリフランテン、2,5−ジシアノ−1,4−ビス[2−(10−メトキシ−1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)エテニル]ベンゼン、ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナイト]イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir[Fdpq]2acac)等を用いることができる。但しこれらの材料に限定されず、600nmから700nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。
緑色系の発光を得たいときは、N,N’−ジメチルキナクリドン(略称:DMQd)、クマリン6やクマリン545T、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)等を用いることができる。但しこれらの材料に限定されず、500nmから600nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。
また本発明のトリアジン誘導体は、青色系の発光を呈する、発光層を含む層としても機能することができる。具体的には、本発明のトリアジン誘導体は、青色系の発光を呈する、発光層のホスト材料として用いることができる。そのため、本発明の発光素子は、一対の電極間に、本発明のトリアジン誘導体と、400nmから500nmの帯域に発光波長を有する発光物質とを含む層を有することにより、青系の発光を呈することができる。なお本発明のトリアジン誘導体は、ホスト、又はドーパントのいずれにも使用することができる。
また青色系の発光を得たいときは、本発明のトリアジン誘導体を含む層の他、9,10−ビス(2−ナフチル)−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)、9,9’−ビアントリル、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、9,10−ビス(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−ガリウム(略称:BGaq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)等を用いることができる。但しこれらの材料に限定されず、400nmから500nmに発光スペクトルのピークを有する発光を呈する物質を用いることができる。
このように第2の層112を赤(R)、緑(G)、青(B)の各発光材料を有するように形成する場合、加えてカラーフィルターや色変換層を設け、各発光スペクトルのピーク等を調節してもよい。カラーフィルターや色変換層は、発光を外部に取り出す側に形成すればよく、薄膜トランジスタが形成される基板側、またはそれに対向する基板側のいずれにも設けることができる。
このような第2の層112は、蒸着法により作製することができ、混在する層を形成する場合には共蒸着法を用いることができる。第2の層112を形成する共蒸着法は、抵抗加熱蒸着同士による共蒸着法、電子ビーム蒸着同士による共蒸着法、抵抗加熱蒸着と電子ビーム蒸着による共蒸着法、抵抗加熱蒸着とスパッタリング法による成膜、電子ビーム蒸着とスパッタリングによる成膜など、同種、異種方法を組み合わせることができ、上記例は2種の材料を含む層を想定しているが、3種以上の材料を含む場合も同様に、同種、異種方法を組み合わせて形成することができることは、上述のとおりである。
第3の層113は、電子を発生する層である。本発明のトリアジン誘導体を、第3の層113、つまり電子を発生する層として適用することができる。このような層は、本発明のトリアジン誘導体を含む層の他、例えば、電子輸送性物質と、その物質に対して電子供与性を示す物質とを含む層が挙げられる。
なお電子輸送性物質とは、正孔よりも電子の輸送性が高い物質であり、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)等の金属錯体の他、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’ −ビス(5−メチル−ベンズオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)等を用いることができる。また第3の層113は、n型の半導体を用いて形成することができる。但し、電子輸送性物質はこれらに限定されない。
また、電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の中から選ばれた物質、具体的にはリチウム(Li)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)等を用いることができる。また、具体的な材料としては、上記アルカリ金属の酸化物またはアルカリ土類金属の酸化物、アルカリ金属の窒化物、アルカリ土類金属の窒化物等、具体的にはリチウム酸化物(Li2O)、カルシウム酸化物(CaO)、ナトリウム酸化物(Na2O)、カリウム酸化物(K2O)、マグネシウム酸化物(MgO)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)等が挙げられる。但し、電子輸送物質に対して電子供与性を示す物質は、これらに限定されない。なお、電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質は、電子輸送性物質に対して、モル比が0.5〜2(=電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質/電子輸送性物質)と成るように含まれていることが好ましい。
また、第3の層113は、酸化亜鉛、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、酸化スズ、酸化チタンのような物質からなる層であってもよい。
また本発明のトリアジン誘導体を、電子を発生する層として適用する場合であって、金属酸化物と混在した層を形成するとき、該金属酸化物にはリチウム酸化物(Li2O)、カルシウム酸化物(CaO)、ナトリウム酸化物(Na2O)、カリウム酸化物(K2O)、マグネシウム酸化物(MgO)、フッ化リチウム(LiF)のいずれかを用いると好ましい。その他、電子を発生する層として、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)のいずれかを用いてもよい。例えばリチウム酸化物を用いると、電子輸送性物質としてトリアジン誘導体が機能し、電子輸送性物質に対して電子供与性を示す物質としてリチウム酸化物が機能すると考えられる。
このような第3の層113は、蒸着法により作製することができ、混在する層を形成する場合には共蒸着法を用いることができる。第3の層103を形成する蒸着法は、抵抗加熱蒸着同士による共蒸着法、電子ビーム蒸着同士による共蒸着法、抵抗加熱蒸着と電子ビーム蒸着による共蒸着法、抵抗加熱蒸着とスパッタリング法による成膜、電子ビーム蒸着とスパッタリングによる成膜など、同種、異種方法を組み合わせて形成することができ、上記例は2種の材料を含む層を想定しているが、3種以上の材料を含む場合も同様に、同種、異種方法を組み合わせて形成することができることは、上述のとおりである。
このように第1の層111から第3の層113は、同一方法により形成することができる。特に、第1の層111から第3の層113は、マルチチャンバーを用いて形成することができる。そのため、大気解放することなく連続して形成することができる。このように大気解放することなく連続して第1の層111から第3の層113を形成することにより、界面等への不純物混入を低減することができる。
以上のような、発光素子において、第3の層113に含まれる電子輸送性物質の電子親和力と、第2の層112に含まれる層のうち第3の層113と接する層に含まれる物質の電子親和力との差は、好ましくは2eV以下、より好ましくは1.5eV以下とするとよい。また、第3の層113がn型の半導体からなるとき、n型の半導体の仕事関数と、第2の層112に含まれる層のうち第3の層113と接する層に含まれる物質の電子親和力との差は、好ましくは2eV以下、より好ましくは1.5eV以下とするとよい。このように、第2の層112と第3の層113とを接合することによって、第3の層113から第2の層112への電子の注入が容易になる。
なお、本発明は上記トリアジン誘導体を一対の電極間に有する発光素子を特徴としており、図1に示す発光素子構成に限定されるものではない。例えば、第3の層113に接して形成された電子輸送層124設ける構成を示すが、電子輸送層124を有しない場合もある。すると発光層123は、第3の層113と接する構成となる。この場合、該発光層123には、発光物質を分散状態とするための物質を用いるとよい。同様に、正孔輸送層122を有しない場合もあり得る。
また、Alq3等のように分散状態としなくても発光することができる物質を発光層123に用いることができる。Alq3等は、キャリアの輸送性の良い発光物質であるため、分散状態とすることなくAlq3のみからなる層を発光層として機能させることができる。この場合、発光層123が発光物質そのものに相当する。
また第2の層112において、第3の層113から第2の層112への電子の注入を容易にするため、電子注入層として機能する層を設けることもできる。同様に第2の層112において、第1の層111から第2の層112へ正孔の注入を容易にするため、正孔注入層として機能する層を設けることもできる。
次に電極について説明する。第1の電極101と第2の電極102とは、導電性を有する物質で形成する。また発光層からの光を外部に取り出す側に設けられた電極は、導電性に加えて透光性を有する必要がある。なお透光性を有するためには、非透光性を有する材料を、非常に薄く形成することによって、得ることもできる。
第1の電極101の材料は、アルミニウム(Al)の他、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSOと記す)、酸化亜鉛を含む酸化インジウム等の透光性材料の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、若しくはパラジウム(Pd)等の金属材料を用いることができる。但し、第1の電極101の材料は、これらに限定されない。
非透光性を有する上記材料を用いる場合であって、第1の電極101に透光性が必要なとき、上記材料を薄く形成してもよい。
また第1の電極101は、上記金属材料の単層、又は積層を用いることができる。そのため、第1の電極101に積層を用いる場合、上記材料を薄く形成し、その上に透光性材料を積層する構成を用いることもできる。勿論、薄い上記材料を単層で用いて、第1の電極101を形成してもよい。第1の電極101を薄く形成することにより、抵抗が高くなることを防止するため、補助配線を設けることもできる。また電極に積層を用いることで、高抵抗となることを防止できる。
また、第2の電極102の材料は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛を含む酸化インジウム等の透光性材料の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、若しくはパラジウム(Pd)等の金属材料を用いることができる。但し、第2の電極102の材料は、これらに限定されない。
非透光性を有する上記材料を用いる場合であって、第1の電極101に透光性が必要なとき、上記材料を薄く形成してもよい。
また第2の電極102は、上記金属材料の単層、又は積層を用いることができる。そのため、第二の電極102に積層を用いる場合、上記材料を薄く形成し、その上に透光性材料を積層する構成を用いることもできる。勿論、薄い上記材料を単層で用いて、第2の電極102を形成してもよい。第2の電極102を薄く形成することにより、抵抗が高くなることを防止するため、補助配線を設けることもできる。また積層を用いることで、高抵抗となることを防止できる。
第1の電極101、又は第2の電極102は、スパッタリング法や蒸着法等を用いて形成することができる。なお、蒸着法を用いる場合、第1の電極101、第1の層111から第3の層113、第2の電極102の作製において、適宜、大気解放することなく連続して形成することが可能となる。このように大気解放することなく連続して発光素子を形成することにより、界面等への不純物混入を低減することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる発光素子の構成について説明する。
図2に示すように、本実施の形態に示す発光素子は、対向する第1の電極101、第2の電極102を有し、第1電極101から順に、第1の層111、第2の層112、第3の層113、第4の層128が積層されており、第4の層128を設けたことを特徴とする。第4の層128は、第1の層111と同様の材料から形成することができ、その他の構成は、上記実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
このように第4の層128を設けると、第2の電極102を形成するときのダメージを低減することができる。
また、第4の層128に用いる金属酸化物としては、バナジウム酸化物、モリブデン酸化物、ニオブ酸化物、レニウム酸化物、タングステン酸化物、ルテニウム酸化物、チタン酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物等から選ばれた少なくとも一つが混在された層を用いるとよい。またこれら金属の窒化物であってもよいし、酸化窒化物であってもよい。これら金属酸化物等を用いると、厚膜化しても駆動電圧を高める必要がないからである。
そして第4の層128を厚膜化することにより、第2の電極102を形成するときのダメージのさらなる低減を期待できる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、トリアジン誘導体について説明する。
本発明のトリアジン誘導体は、一般式(8)で表される。
一般式(8)において、R19〜R21は、それぞれ独立して式(9)〜(15)で表されるいずれか一の基を表す。
式(9)で表される基において、R24、R25は、それぞれ独立、または結合して環を形成する。R24、R25とが独立であるとき、R24、R25とはそれぞれ、水素、または炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、または炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基のいずれか一を表す。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素及び硫黄のいずれかの原子を含む。
また、R24とR25とが結合して環を形成しているとき、その環は、炭素数3〜10(好ましくは炭素数6)の脂環を表す。脂環における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。脂環において炭素数があまり大きくなると、その化合物の融点(Tg)が大きく下がってしまうことがあり、取り扱いにくくなることがある。
また、R22、R23、R26、R27は、それぞれ独立、またはR22とR23、R26とR27とがそれぞれ結合して環を形成する。R22、R23、R26、R27とが独立であるとき、R22、R23、R26、R27とは、それぞれ、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、シアノ基、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基のいずれか一を表す。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
R22とR23、R26とR27とがそれぞれ結合して環を形成しているとき、それらの環は、それぞれ、炭素数3〜10(好ましくは炭素数6)の脂環を表す。脂環における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。脂環において炭素数があまり大きくなると、その化合物の融点(Tg)が大きく下がってしまうことがあり、取り扱いにくくなることがある。
式(10)で表される基において、R28〜R31は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基のいずれか一を表す。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
式(11)で表される基において、R32は、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、及び炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基のいずれかを表す。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。アリール基は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、またはハロゲン基等の置換基を有していてもよいし、無置換でもよい。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
また、アリール基と複素芳香環基とは、それぞれ他の芳香環または複素環が縮合したものであってもよい。
式(12)で表される基において、R33〜R36は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、及びハロゲン基のいずれか一を表してもよい。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。また、隣接するR33及びR34、R34及びR35、又はR35及びR36が結合して、芳香環を形成していてもよい。また芳香環は、オキソ基等を含んでいてもよい。
式(13)で表される基において、R36〜R39は、それぞれ独立、または結合して環を形成する。R36〜R39が、それぞれ独立であるとき、R36〜R39は水素を表す。R37とR38、R39とR40とがそれぞれ結合して環を形成しているとき、その環は芳香環を表す。なお、R37とR38の結合と、R39とR40との結合は、それぞれ独立している。
また、R41は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、及び炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基のいずれか一を表す。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。アリール基は、ジアルキルアミノ基等の置換基を有していてもよいし、または無置換でもよい。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
式(14)で表される基において、R42、R43は、それぞれ独立して、水素、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基、またはシアノ基を表す。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。アリール基は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、ハロゲン基等の置換基を有していてもよいし、または無置換でもよい。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
式(15)で表される基において、Yは、芳香環、複素環、または脂環を表す。なお、芳香環はオキソ基等の置換基を有していてもよいし、または無置換でもよい。また、複素環は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素環は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含むことが好ましい。R44、R45は、それぞれ独立、または結合して環を形成する。R44、R45が独立であるとき、R44、R45は、それぞれ、水素、炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜14)のアリール基、炭素数2〜18(好ましくは炭素数2〜10)の複素芳香環基、及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれか一を表す。なお本発明において、アルキル基は、鎖状や脂環式複素環基が含まれる。鎖状アルキル基を用いると、取り扱いが簡便であるため好ましい。アリール基及び複素芳香環基における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。
なお、複素芳香環基は、5員の単環、6員の単環、5員環及び6員環のいずれか一を含む多環、又は5員環及び6員環を含む多環であることが好ましい。またさらに複素芳香環基は、窒素、酸素、及び硫黄のいずれかの原子を含む。
また、R44とR45とが結合して環を形成しているとき、その環は炭素数3〜10(好ましくは炭素数6)の脂環を表す。脂環における、好ましい炭素数は、原材料やその取り扱いやすさを考慮して決定されている。脂環において炭素数があまり大きくなると、その化合物の融点(Tg)が大きく下がってしまうことがあり、取り扱いにくくなることがある。
式(9)〜(15)で表される基の具体例を構造式(16)〜(65)に示す。
以上のような、本発明のトリアジン誘導体は、発光素子を作製するための材料として用いることができる。このように本発明によって、発光素子を作製するための新たな材料を得ることができる。
本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせることができる。例えば、本発明のトリアジン誘導体と、金属酸化物等とが混在した層を有する発光素子を、共蒸着法により形成することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記発光素子を有する表示装置の構成について説明する。
図3は、信号線駆動回路302及び走査線駆動回路303といった駆動回路を、画素部300の周辺に設けた状態のパネルを示す。
走査線駆動回路303は、シフトレジスタ311、レベルシフタ312、バッファ313として機能する回路を有する。シフトレジスタ311にはゲートスタートパルス(GSP)、ゲートクロック信号(GCK)等の信号が入力される。なお、本発明の走査線駆動回路はこれに限定されない。
また信号線駆動回路302は、シフトレジスタ321、第1のラッチ322、第2のラッチ323、レベルシフタ324、バッファ325として機能する回路を有する。シフトレジスタ321には、スタートパルス(SSP)等の信号が、第1のラッチ322にはビデオ信号等のデータ(DATA)が、第2のラッチ323にはラッチ(LAT)信号等がそれぞれ入力される。なお、本発明の信号線駆動回路はこれに限定されない。
画素部300は、複数の画素を有し、各画素には上記した発光素子が設けられている。発光素子には、該発光素子への電流の供給を制御するための半導体素子がそれぞれ接続されている。発光素子を有する画素の断面については、以下の実施の形態で説明する。なお本発明の画素部は、これに限定されず、パッシブ型の構成を有してもよい。
このような信号線駆動回路302、走査線駆動回路303、画素部300は、同一基板上に設けられた半導体素子によって形成することができる。例えば、ガラス基板に設けられた薄膜トランジスタを用いて形成することができる。また、信号線駆動回路302や走査線駆動回路303は、ICチップを用いて、ガラス基板上に実装することもできる。
本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、発光素子を有する画素の断面について説明する。
図4は、発光素子への電流の供給を制御する半導体素子として、p型薄膜トランジスタ(TFT)を用いた断面図を示し、発光素子が有する第1の電極が陽極として機能し、第2の電極が陰極として機能する場合について説明する。
図4(A)に、TFT601がp型で、発光素子603から発せられる光を、第1の電極101側から取り出す場合の、画素の断面図を示す。図4(A)では、基板600上に設けられたTFT601は、半導体膜と、半導体膜上の絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、半導体膜中に形成された不純物領領域に接続される配線を有する。またTFT601が有する配線は、発光素子603の第1の電極101と電気的に接続されている。
TFT601は層間絶縁膜608で覆われており、層間絶縁膜608上には開口部を有する隔壁609が形成されている。隔壁609の開口部において第1の電極101が一部露出しており、該開口部において第1の電極101、電界発光層605、第2の電極102が順に積層されている。なお本実施の形態における電界発光層605とは、上記実施の形態における第1の層111から第3の層113、さらに加えて第4の層128までを指す。すなわち、電界発光層605は、第1の電極101と、第2の電極102との間の層を指す。
層間絶縁膜608は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む絶縁膜(以下、シロキサン系絶縁膜と記す)を用いて形成することができる。なおシロキサンとは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。層間絶縁膜608に、低誘電率材料(low−k材料)と呼ばれる材料を用いていても良い。また層間絶縁膜608は、単層であっても、積層であってもよい。
隔壁609は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系絶縁膜を用いて形成することができる。有機樹脂膜ならば、例えばアクリル、ポリイミド、ポリアミドなど、無機絶縁膜ならば酸化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができる。感光性の有機樹脂膜を隔壁609に用い、第1の電極101上に開口部を形成し、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することで、第1の電極101と第2の電極102とが接続してしまうのを防ぐことができる。また隔壁609は、単層であっても、積層であってもよい。
図4(A)では、第1の電極101側へ発光を取り出すため、第1の電極101は、光を透過する材料または光を透過する程度の膜厚で形成する。さらに、第1の電極101は陽極として用いるのに適する材料で形成する。また上記透光性を有する材料の他に、例えばTiN、ZrN、Ti、W、Ni、Pt、Cr、Ag、Al等の1つまたは複数からなる単層膜の他、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との三層等を第1の電極101に用いることもできる。ただし透光性を有する材料以外の材料を用いる場合、光が透過する程度の膜厚(好ましくは、5nm〜30nm程度)で第1の電極101を形成する。
また第2の電極102は、光を反射もしくは遮蔽する材料及び光を反射もしくは遮蔽する程度の膜厚で形成する。さらに第2の電極102は陰極として用いるのに適する材料で形成する。すなわち、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などで形成することができる。具体的には、LiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、これらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li、Mg:Inなど)、およびこれらの化合物(フッ化カルシウム、窒化カルシウム)の他、YbやEr等の希土類金属を用いることができる。
電界発光層605は、単数または複数の層で構成されている。なお上記実施の形態では、各層の境目が明確な図(図1、図2参照)を示したが、必ずしも明確である必要はない。互いの層を構成している材料が一部混合し、界面が不明瞭になっている場合もある。
図4(A)に示した画素の場合、発光素子603から発せられる光を、白抜きの矢印で示すように第1の電極101側から取り出すことができる。
次に図4(B)に、TFT601がp型で、発光素子603から発せられる光を第2の電極102側から取り出す場合の、画素の断面図を示す。図4(B)では、発光素子603の第1の電極101と、TFT601が電気的に接続されている。また第1の電極101上に、電界発光層605、第2の電極102が順に積層されている。
第1の電極101は、光を反射もしくは遮蔽する材料及び光を反射もしくは遮蔽する程度の膜厚で形成する。さらに第1の電極101は、陽極として用いるのに適する材料で形成する。例えば、TiN、ZrN、Ti、W、Ni、Pt、Cr、Ag、Al等の1つまたは複数からなる単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との三層からなる構成等を第1の電極101に用いることができる。
また第2の電極102は、光を透過する材料または光を透過する程度の膜厚で形成する。さらに第2の電極102は、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などで形成することができる。具体的には、LiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、これらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li、Mg:Inなど)、およびこれらの化合物(フッ化カルシウム、窒化カルシウム)の他、YbやEr等の希土類金属を用いることができる。そして第2の電極102を、光が透過する程度の膜厚(好ましくは、5nm〜30nm程度)で形成する。なお、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などその他の透光性酸化物導電材料を用いることも可能である。また酸化珪素を含む酸化亜鉛、酸化珪素を含む酸化インジウムスズ(ITSO)、ITSOにさらに酸化亜鉛(ZnO)を混合したものを用いても良い。
電界発光層605は、図4(A)の電界発光層605と同様に形成することができる。
図4(B)に示した画素の場合、発光素子603から発せられる光を、白抜きの矢印で示すように第2の電極102側から取り出すことができる。
次に図4(C)に、TFT601がp型で、発光素子603から発せられる光を第1の電極101側及び第2の電極102側から取り出す場合の、画素の断面図を示す。図4(C)では、発光素子603の第1の電極101と、TFT601が電気的に接続されている。また第1の電極101上に電界発光層605、第2の電極102が順に積層されている。
第1の電極101は、図4(A)の第1の電極101と同様に形成することができる。また第2の電極102は、図4(B)の第2の電極102と同様に形成することができる。電界発光層605は、図4(A)の電界発光層605と同様に形成することができる。
図4(C)に示した画素の場合、発光素子603から発せられる光を、白抜きの矢印で示すように第1の電極101側及び第2の電極102側から取り出すことができる。
なお本発明の画素構成は、これに限定されない。例えば、発光素子603への電流を制御する半導体素子に、n型のTFTを用いることができる。この場合、第1の電極101を陰極とし、第2の電極102を陽極として機能させると好ましい。
また第1の電極101と、TFT601が有する配線との接続構成も、図4に限定されない。例えば、第1の電極101を形成した後、TFT601が有する配線を形成してもよい。またさらに第1の電極101と、TFT601が有する配線とを同時に形成することもできる。
本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、カラーフィルターや色変換層等を設けた、フルカラー表示を行うパネルの断面構成について説明する。
図5に示すように、上記実施の形態で示した画素構成に基づき、フルカラー表示を行うため、赤色系の発光を呈する画素(R)、緑色系の発光を呈する画素(G)、青色系の発光を呈する画素(B)をそれぞれ形成することができる。なお図5において、各画素が有する半導体素子をそれぞれ601R、601G、601Bとし、電界発光層をそれぞれ605R、605G、605Bとする。
そして、対向基板610を用いて、封止を行う。すると、対向基板610と、基板600との間には、空間が形成される。空間は、窒素等の不活性ガスや樹脂で充填することができる。その結果、電界発光層への酸素や水分の侵入を防止できる。さらに、乾燥剤を適宜配置して、酸素や水分の侵入を防止してもよい。また対向基板610と、基板600との間隔を維持するためのスペーサを配置してもよく、該スペーサに乾燥剤としての機能をもたせてもよい。
対向基板610には、カラーフィルターや色変換層として、電界発光層605R、605G、605Bに対向する領域に、それぞれ607R、607G、607Bが設けられている。またTFT601R、601G、601Bに対向する領域には、ブラックマトリクスとして機能する樹脂611が設けられている。
このようにして、対向基板610側から光を取り出す発光装置を形成することができる。またカラーフィルター等を介して発光を取り出すことができるため、各RGBの発光スペクトルの幅を制御でき、表示のきれいな発光装置を提供することができる。
また本実施の形態では、電界発光層に、各RGBの発光を呈する材料を用いたが、これに限定されない。例えば、上述した白色の発光を呈する材料を用いてもよく、フルカラー表示を行うことができる。
図6には、基板600側にカラーフィルターや色変換層等を設けたフルカラー表示を行うパネルの断面構成を示す。その他の構成は、図5と同様であるため、説明を省略する。
図6に示すパネル断面構成の場合、基板600側から光を取り出す発光装置を形成することができる。
同様にして、図4(C)に示すような、基板600側及び対向基板610側から光を取り出す発光素子を形成する場合、基板600側、及び対向基板610側にカラーフィルター等を設ければよい。
このように、本実施の形態は、上記実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記表示装置に用いる画素回路について説明する。
図7(A)は、画素の等価回路図の一例を示したものであり、信号線6114、電源線6115、走査線6116、それらの交差部に、発光素子613、トランジスタ6110、6111、容量素子6112を有する。発光素子603には、上記実施の形態で示した構成を用いる。信号線6114には信号線駆動回路によって映像信号が入力される。トランジスタ6110は、走査線6116に入力される選択信号に従って、トランジスタ6111のゲートへの、該映像信号の供給を制御することができる。トランジスタ6111は、該映像信号の電位に従って、発光素子613への電流の供給を制御することができる駆動用トランジスタである。容量素子6112は、トランジスタ6111のゲート・ソース間の電圧を保持することができる。なお、図7(A)では、容量素子6112を図示したが、トランジスタ6111のゲート容量や他の寄生容量で賄うことが可能な場合には、設けなくてもよい。
図7(B)は、図7(A)に示した画素に、トランジスタ6118と走査線6119を新たに設けた画素の等価回路図である。トランジスタ6118により、トランジスタ6111のゲートとソースを同電位とし、強制的に発光素子613に電流が流れない状態を作ることができるため、全ての画素に映像信号が入力される期間よりも、サブフレーム期間の長さを短くすることができる。また駆動方法によって、図7(A)に示す画素であっても、強制的に発光素子613に電流が流れない状態を作ることができる。
図7(C)は、図7(B)に示した画素に、新たにトランジスタ6125と、配線6126を設けた画素の等価回路図である。トランジスタ6125は、そのゲートの電位が、配線6126によって固定されている。そして、トランジスタ6111とトランジスタ6125は、電源線6115と発光素子613との間に直列に接続されている。よって図7(C)では、トランジスタ6125により発光素子613に供給される電流の値が制御され、トランジスタ6111により発光素子613への該電流の供給の有無が制御できる。
なお、本発明の画素回路は、本実施の形態で示した構成に限定されず、デジタル階調以外にアナログ階調を用いることもできる。また本実施の形態は、上記の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本発明の発光装置を備えた電子機器として、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コンピュータ用のモニター、コンピュータ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等が挙げられる。その具体例について、図8を参照して説明する。
図8(A)に示す携帯情報端末機器は、本体9201、表示部9202等を含んでいる。表示部9202には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成された携帯情報端末機器を提供することができる。
図8(B)に示すデジタルビデオカメラは、表示部9701、表示部9702等を含んでいる。表示部9701には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成されたデジタルビデオカメラを提供することができる。
図8(C)に示す携帯電話機は、本体9101、表示部9102等を含んでいる。表示部9102には、本発明の発光装置適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成された携帯電話機を提供することができる。
図8(D)に示す携帯型のテレビジョン装置は、本体9301、表示部9302等を含んでいる。表示部9302には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成された携帯型のテレビジョン装置を提供することができる。またテレビジョン装置としては、携帯電話機などの携帯端末に搭載する小型のものから、持ち運びをすることができる中型のもの、また、大型のもの(例えば40インチ以上)まで、幅広いものに、本発明の発光装置を適用することができる。
図8(E)に示す携帯型のコンピュータは、本体9401、表示部9402等を含んでいる。表示部9402には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成された携帯型のコンピュータを提供することができる。
図8(F)に示すテレビジョン装置は、本体9501、表示部9502等を含んでいる。表示部9502には、本発明の発光装置を適用することができる。その結果、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成されたテレビジョン装置を提供することができる。
このように、本発明により、発光素子を厚膜化でき、さらに駆動電圧を高めることがなく低消費電力化が達成された電子機器を提供することができる。