JP2006185899A - 固体高分子形燃料電池用のガス拡散用撥水性電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた撥水性及び電池性能を兼備する固体高分子形燃料電池用のガス拡散撥水性電極、その製造方法及びそれを具備した固体高分子形燃料電池を提供すること。
【解決手段】ガス拡散用撥水性電極は、固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極であって、1)前記電極が導電性多孔体であり、2)前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により形成された撥水領域を有する。この電極は、ガス拡散用電極である導電性多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により撥水領域を形成させることにより製造される。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極、その製造方法及びそれを具備した固体高分子形燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質膜の両面に触媒層を配置した構造であり、水素と酸素との電気化学反応により発電するシステムである。従来の内燃機関と異なり、発電時に水のみを発生し、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないため、次世代のクリーンエネルギーシステムとして注目されている。
燃料電池の種類の一つとして固体高分子形燃料電池がある。固体高分子形燃料電池は、電解質膜層として水素イオン伝導性高分子電解質膜を用い、その両面に触媒層を配置し、次いでその両面に電極基材を配置し、更にこれをセパレータで挟んだ構造を有する。電解質膜層の両面に触媒層を配置し、次いでその両面に電極基材を配置したもの(即ち、電極基材/触媒層/電解質膜/触媒層/電極基材の層構成のもの)は、電極−電解質膜接合体と称されている。
電気化学反応は、三相界面と呼ばれる電解質と反応ガスと触媒との界面で起こると考えられている。その反応の阻害要因として、フラッディング(燃料電池運転中に、酸化剤極側で生成した水により触媒表面が覆われ、反応ガスが触媒表面に到達できない現象)がある。このフラッディングの解決方法としては、電極に撥水性を付与し、生成水を速やかに排出することが有効であることが知られている。
具体的には、(1)撥水材であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系粒子が分散されたPTFE系分散液にカーボンペーパーを浸漬し、焼成して得られるカーボンシートに、触媒を担持させる方法、(2)カーボンペーパーを用いたシート状のガス拡散層上に、親水性カーボンブラック、撥水性カーボンブラック及びPTFEからなるシート状の反応層を、多孔質金属板を用いたプレス工程により圧延成型する方法が提供されている(特許文献1及び特許文献2)。
しかしながら、これらのいずれの方法にも種々の欠点がある。(1)の方法では、電極内部まで均一に撥水材を充填するのが非常に困難であるため、撥水材が電極内部に比べて電極表面に集中する。その結果、電極内部に生成水が滞留する問題が生じる。また、撥水材は通常絶縁性であるため、電極表面への撥水材の集中は電気性能の低下(最大出力密度の低下、電池内部抵抗の増大等)を起こすおそれがある。(2)の方法は、多孔質金属板によりプレス解除時の破損は防げるものの、プレス工程によりガス拡散層中の空隙構造が変化し、その結果、ガス拡散性能が低下するという問題が生じる。また、(1)及び(2)のいずれの方法でも、カーボンペーパーが多孔質であるために、PTFE系分散液又はカーボンブラック等の粉体によりガスの通り道であるカーボンペーパーの多孔質部を塞ぐおそれがある。
特開平7−130374号公報 特開平7−220734号公報
このように、電池特性を失わずに生成水を効率的に排出するための技術が切望されているものの、優れた撥水性及び電池特性を兼備した電極は未だ開発されるに至っていない。
従って、本発明は、これら従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、撥水性及び電池特性に優れた固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成を有するガス拡散用電極を用いることによって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示すガス拡散用電極及びその製造方法に係る。
1.固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極であって、
1)前記電極が導電性多孔体であり、
2)前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により形成された撥水領域を有する、
ことを特徴とするガス拡散用撥水性電極。
2.気相法が化学気相成長法である上記項1に記載のガス拡散用撥水性電極。
3.導電性多孔体が導電性繊維の集合体を含む上記項1又は2に記載のガス拡散用撥水性電極。
4.導電性繊維の集合体は、外表面の一部又は全部に撥水領域が形成されたものである上記項3に記載のガス拡散用撥水性電極。
5.撥水領域が、1)炭素含有基を有する有機金属化合物、2)炭化水素化合物、及び3)フッ素含有化合物の少なくとも1種により形成されている上記項1〜4のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
6.炭素含有基を有する有機金属化合物が、Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122を示す。)で示される有機シリコン系材料及び/又はその重合体である上記項5に記載のガス拡散用撥水性電極。
7.フッ素含有化合物が、1)Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122、1≦e≦122を示す。)で示される有機フッ化シリコン材料及び/又はその重合体、2)Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、0≦d≦21、1≦e≦22を示す。)で示されるフッ化シリコン系材料及び/又はその重合体、並びに3)C(ただし、1≦a≦50、0≦b≦10、0≦c≦102、1≦d≦102を示す。)で示されるフッ素含有炭化水素系材料及び/又はその重合体の少なくとも1種である上記項5に記載のガス拡散用撥水性電極。
8.撥水領域が自己組織化単分子膜により形成されている上記項1〜4のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
9.自己組織化単分子膜が、下記一般式(1);
1XR2 (1)
(ただし、R1は、アルキル基又はアリール基を示す。R2は、水素、ハロゲン、又は−OR3(R3は、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を示す。)を示す。Xは、Si、Ti、Al、C又はSを示す。)
で示される化合物により形成されている上記項8に記載のガス拡散用撥水性電極。
10.撥水領域は、水に対する接触角が70〜170°である上記項1〜9のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
11.上記項1〜10のいずれかに記載のガス拡散用電極を具備する、固体高分子形燃料電池用の単位セル。
12.上記項11に記載の単位セルを具備する、固体高分子形燃料電池。
13.導電性多孔体表面の一部又は全部に撥水領域を有する固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極の製造方法であって、
前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により撥水領域を形成させる工程を備えた、固体高分子形燃料電池用ガス拡散用撥水性電極の製造方法。
14.前記気相法に先立って、導電性多孔体にプラズマ照射を行う、上記項13に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
15.プラズマ照射を酸素ガス、アルゴンガス、フッ素ガス、ヘリウムガス及び塩素ガスの少なくとも1種を含むガス雰囲気下で行う、上記項14に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
16.気相法が化学気相成長法である上記項13〜15のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
17.化学気相成長法がプラズマCVDである上記項16に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
18.化学気相成長法が熱CVDである上記項16に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
1.ガス拡散用撥水性電極
本発明のガス拡散用撥水性電極は、固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極であって、
1)電極が導電性多孔体であり、
2)前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により形成された撥水領域を有する、
ことを特徴とする。
(導電性多孔体)
本発明の導電性多孔体は、導電性を有し、かつ、多孔質のものであれば、特に制限されない。例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等が挙げられる。
本発明の導電性多孔体の形態は、繊維状、粒状等の集合体など特に限定されないが、ガス透過性の観点から、本発明では、導電性繊維の集合体を含むものであることが好ましい。
この導電性繊維としては、例えば、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛及び膨張黒鉛などの炭素体等が挙げられ、この中でも特に炭素短繊維が好ましい。導電性短繊維の平均繊維径は特に制限されないが、通常は1μm〜100μm程度、好ましくは5μm〜30μm程度、より好ましくは7μm〜15μm程度である。
導電性多孔体の形状は限定的でないが、固体高分子形燃料電池に用いられる観点から、通常はシート状である。
導電性多孔体の膜厚は特に制限されないが、通常は20μm〜400μm程度、好ましくは100μm〜300μm程度である。
導電性多孔体の体積抵抗率は通常1μΩ・cm〜200μΩ・cm程度であり、好ましくは1μΩ・cm〜15μΩ・cm程度である。なお、本発明における体積抵抗率は、JIS R 7601によって準拠して測定された値を示す。
空孔率は限定的でなく、通常は50〜98%程度、好ましくは75〜98%程度である。
本発明における導電性多孔体の表面とは、導電性多孔体の外部及び内部において、燃料ガス及び/又は空気が接触する全ての部分をいう。すなわち前記表面は、多孔体の外表面及び内表面からなる。
導電性多孔体表面は凹凸を有していてもよく、平坦であっても良いが、通常は凹凸を有している。
導電性多孔体には、導電性繊維等の結着性を向上させるため、バインダーが含まれていても良い。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂;フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂のほか、エラストマー、パルプ、パルプ等が挙げられる。エラストマーとしては、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・アクリロニトリル共重合体等のゴム;熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらの中でも、熱可塑性樹脂、ゴムが好ましい。
(撥水領域)
撥水領域を構成する物質は、撥水性能を有する物質である限り、特に制限されない。例えば、炭素含有基を有する有機金属化合物;炭化水素化合物;フッ素含有化合物;窒素含有化合物等が挙げられる。これらの中でも、高撥水性を有する観点から、炭素含有基を有する有機金属化合物;炭化水素化合物;フッ素含有化合物が好ましい。
以下、これらについて、それぞれ説明する。
(i)炭素含有基を有する有機金属化合物
炭素含有基を有する有機金属化合物は、分子中に少なくとも一つ以上の金属−炭素結合を有するものであれば、特に制限はされない。
中心金属は特に制限されず、例えば、Si、Ti、Al、Zn、Cu、Ni、Co、Fe等及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。これらの中でも、Si,Ti及びAlの少なくとも1種が好ましい。より好ましくはSiである。
炭素含有基としては、例えばアルキル基等が挙げられる。アルキル基の炭素数は特に制限されない。本発明では、炭素数が1〜30の範囲内のものが好ましく、中でも炭素数1〜6がより好ましく、メチル基及びエチル基が最も好ましい。
好ましい具体例としては、Si(1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122)で示される有機シリコン系材料又はこれらの重合体が挙げられる。
有機シリコン系材料には、下記一般式(2)で表されるシラン、一般式(3)で表されるジシロキサン及び一般式(4)で表されるジシラザンが包含される。
Figure 2006185899
(R、R、R及びRは、同一又は異なって、アルキル基又はアルコキシル基を示す。R、R、R及びRのうち少なくとも1つはアルケニル基であってもよい。)
(RSi−O−Si(R (3)
(R及びRは、同一又は異なって、アルキル基又はアルコキシル基を示す。但し、3個のR及び3個のRのうち少なくとも2つは水素原子であってもよい。)
(R10Si−NH−Si(R11 (4)
(R10及びR11は、同一又は異なって、アルキル基又はアルコキシル基を示す。但し、3個のR10及び3個のR11のうち少なくとも2つは水素原子であってもよい。)
一般式(2)で表されるシランの具体例としては、テトラメチルシラン(TMS)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、テトラメトキシシラン(TMOS)、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、テトラエトキシシラン(TEOS)、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
一般式(3)で表されるジシロキサンの具体例としては、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO)等が挙げられる。
一般式(4)で表されるジシラザンの具体例としては、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
これらは、一種単独又は二種以上用いることができる。
これらの中でも、撥水性がより向上する観点から、特に分子内に炭素−珪素結合を多くもつ有機珪素化合物が好適に用いられる。具体的には、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO)、テトラメチルシラン(TMS)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等を挙げることができる。
さらに分子内に炭素−珪素結合をより多く有する観点から、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO;(CH33SiOSi(CH33)、テトラメチルジシロキサン(TMDSO;(CH32HSiOSiH(CH32)、テトラメチルシラン(TMS;Si(CH34)がより好ましい。
(ii)炭化水素化合物
炭化水素化合物はC及びHからなる限り、特に制限されず、例えば、炭化水素系材料又はその重合体等が挙げられる。
具体例としては、ポリエチレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等のポリオレフィン系材料及び/又はその重合体のほか、CH4、C22、C24、C26、C38等が挙げられる。
(iii)フッ素含有化合物
フッ素含有化合物としては、フッ素を含んでいる限り、特に制限されない。例えば、Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122、1≦e≦122を示す。)で示される有機フッ化シリコン材料又はその重合体;Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦d≦21、1≦e≦22を示す。)で示されるフッ化シリコン系材料又はその重合体;C(ただし、1≦a≦50、0≦b≦10、0≦c≦102、1≦d≦102を示す。)で示されるフッ素含有炭化水素系材料又はその重合体等が挙げられる。
具体的な例としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオロエチレン)、PVF(ポリビニルフルオリド)、ETFE(エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体)のほか、CF4、C22、C24、C26等が挙げられる。
ここで、上記撥水領域が酸素原子及び珪素原子を含有する酸化珪素層である場合には、当該撥水領域中の酸素原子の割合は特に制限されないが、Si原子数100に対して上限が好ましくは50程度、より好ましくは25程度である。
酸素原子は、水分子との水素結合を容易に形成することから、撥水領域中に酸素原子を有すると、水分子を引き寄せる結果、撥水性が低下する原因となる。上記撥水領域において、酸素原子の濃度が上述した範囲内であることから、酸素原子による撥水性の低下を抑えることが可能となり、高撥水性能を発揮することが可能となる。
(iv)窒素含有化合物
窒素含有化合物としては、アミノ基を含んでいる限り、特に制限されない。例えば、メチルアミン、エチルアミン、メチルエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアミン等が挙げられる。
ここで、本発明の撥水領域の各部分における成分割合は、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)で測定された値である。XPSによる分析法を以下説明する。真空中で固体表面にX線を照射すると、X線によりエネルギ−を与えられた表面原子から電子が飛散する。この電子は、X線などの光照射によって発生するため光電子と呼ばれる。この光電子は、元素固有のエネルギ−を有するため、エネルギー分布を測定することにより元素の定性分析や定量分析が可能となる。また、表面から深いところで発生した光電子は、表面に出てくる前にそのエネルギーを失うため測定が困難であり、1000eVの運動エネルギーを有する電子の脱出深さは、数nm(数十原子層)であることから、最表面の情報を得ることが可能となる。
さらに、深部を測定するためには、表面をアルゴン等のイオンによりスパッタリングすればよい。元素の種類により選択的なスパッタリングが生じるため、定量の際には公知の補正方法を行えばよい。
(v)自己組織化単分子膜
本発明における撥水領域は、上述した他、自己組織化単分子膜であってもよい。
自己組織化単分子膜とは、通常、固体/液体界面又は固体/気体界面で、有機分子同士が自発的に集合して、会合体を形成しながら、自発的に単分子膜を形作っていく有機薄膜をいう。例えば、ある特定の材料でできた基板を、その基板材料と化学的親和性の高い有機分子の溶液又は蒸気にさらすと、有機分子は基板表面で化学反応して吸着する。その有機分子が、化学的親和性の高い官能基と、基板との化学反応を全く起こさないアルキル基との2つのパートからなり、親和性の高い官能基がその末端にある場合、分子は反応性末端が基板側を向き、アルキル基が外側を向いて吸着する。アルキル基同士が集合すると、全体として安定になるため、化学吸着の過程で有機分子同士は自発的に集合する。分子の吸着には、基板と末端官能基との間で化学反応が起こることが必要であることから、いったん基板表面が有機分子で覆われて単分子膜ができあがると、それ以降は分子の吸着は起こらない。その結果、分子が密に集合し、配向性のそろった有機単分子膜ができる。このような膜を本発明においては、自己組織化単分子膜とする。ここで、上記の基板と結合する反応性末端基を吸着基、外側を向いて配向する基を配向基とする。
ここで、上記自己組織化単分子膜形成物質は、下記の一般式(1)で示される化合物により形成されていることが好ましい。
XR (1)
(ここで、Rは、アルキル基、アリール基等であり、これらの基は置換基を有していてもよい。Rは、水素、ハロゲン、−OR(Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基等であって、置換基を有していてもよい。)等を示す。
Xは、Si、Ti、Al、C又はSを示す。)
より具体的には、例えば下記一般式(5)で示される化合物等が挙げられる。
(RX(R(5)
(ここで、Rは、アルキル基、アリール基等であり、これらの基は置換基を有していてもよい。Rは、水素、ハロゲン、−OR(Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基等であって、置換基を有していてもよい。)等を示す。Xは、Si、Ti、Al、C又はSを示す。mは1〜3の整数、nは1〜3の整数である。但し、XがSi、Ti又はCの場合、mとnとの合計は4である。XがAlの場合、mとnとの合計は3である。XがSの場合、mとnとの合計は2である。)
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、ノニル基、オクタデシル基等のアルキル基;フェニル基等のアリール基;シクロヘキシル等のシクロアルキル基;アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基;等の配向基である。炭素数は特に制限されないが、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜30である。また、部分的に分鎖基、多重結合等を含んでいてもよい。さらに、炭素に結合する基として、フッ素、塩素等のハロゲン、水素、窒素等を含んでいてもよい。Rが上記配向基であることにより、本発明の撥水領域は高い撥水性を有する。Rが有する置換基は限定的でないが、例えば、フェニル基等のアリール基、メチル基等のアルキル基が挙げられる。また、置換基の位置、数等は特に限定されない。
は、水素、ハロゲン、−OR等の吸着基である。
は、メチル基、エチル基等のアルキル基;アリル基等のアルケニル基;フェニル基等のアリール基等であって、置換基を有していてもよい。Rが有する置換基は限定的でないが、例えば、メチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。ここで、炭素に結合する基として、フッ素、塩素等のハロゲン、水素、窒素等を含んでいてもよい。また、置換基の位置、数等は特に限定されない。
上記に示した自己組織化単分子膜形成物質の中でも、下記一般式(6)で示される化合物が好適に挙げられる。
Figure 2006185899
(R12、R13、R14及びR15は、同一又は異なって、アルキル基又はアルコキシル基を示す。R12、R13、R14及びR15のうち少なくとも1つは、アルケニル基、アミノ基、ハロゲン又は水素であってもよい。)
具体的には、例えば、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクタデシルメチルジエトキシシラン、オクタデシルジメチルメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、オクタデシルメトキシジクロロシラン、オクタデシルメチルジクロロシラン、オクタデシルジメチル(ジメチルアミノ)シラン、オクタデシルジメチルクロロシラン、ノニルクロロシラン、オクテニルトリクロロシラン、オクテニルトリメトキシシラン、オクチルメチルジクロロシラン、オクチルメチルジエトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェニルジクロロシラン、フェニルジエトキシシラン、フェニルエチルジクロロシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、テトラデシルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、イソブチルメチルジクロロシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリクロロシラン、ヘキシルジクロロシラン、ヘキサデシルトリクロロシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)メチルジクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)ジメチルクロロシラン、エイコシルトリクロロシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリクロロシラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ドデシルジメチルクロロシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、デシルメチルジクロロシラン、デシルトリクロロシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルメチルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリクロロシランが挙げられる。
本発明においては、中でもオクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ノニルクロロシラン、オクテニルトリクロロシラン、オクテニルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、フェネチルトリクロロシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリクロロシラン、テトラデシルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリクロロシラン、ヘキサデシルトリクロロシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、エイコシルトリクロロシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリクロロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、デシルトリクロロシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルジメチルクロロシラン、シクロヘキシルメチルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリクロロシランが好ましい。
特にオクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
(ガス拡散用撥水性電極)
本発明のガス拡散用撥水性電極は、上記導電性多孔体の表面の一部又は全部に上記撥水領域を気相法により形成させてなるものである。気相法により形成させるため、撥水領域は上記導電性繊維等を完全に被覆することなく、導電性多孔体表面上に形成されている。
したがって、本発明のガス拡散用撥水性電極は、撥水性能、透過性能、通気性能等を有する。これにより、撥水しながら生成される水を透過させるため、電池反応により生じた水をスムーズにガス拡散用撥水性電極を介してセパレータのガス流路へ、そして電池外部へと排除できる。これにより、フラッディング問題を解決することができる。また、多孔体に存在する多孔質部が撥水領域によって塞がれることなく、結果、ガス拡散性能も劣化しない。これらにより、電池性能を向上させることができる。
また、本発明のガス拡散用撥水性電極は、導電性繊維の集合体の外表面の一部又は全部に撥水領域が形成されていることが好ましい。これにより、ガス拡散用撥水性電極はより一層優れた撥水性能、透過性能、通気性能等を有する。
上記導電性多孔体表面に対する撥水領域の平均付与量は、特に制限されず、所望の撥水領域形成物質、多孔体材料等に応じて適宜決定すればよい。通常は0.01mg/cm2〜3000mg/cm2であり、好ましくは0.05mg/cm2〜500mg/cm2である。
上記多孔体表面に形成される撥水領域の割合も多孔体がガス通気性及び導電性を有する限り特に制限はない。
また、本発明においては、上記ガス拡散用撥水性電極表面上に水が存在する場合、当該電極は、水との接触角が70〜170°であることが好ましく、100〜160°であることがより好ましく、120〜150°であることが最も好ましい。上記接触角は、接触角測定装置(協和界面化学社製、型番CA−Z)を用いて測定するものである。具体的には、被測定対象物の表面上に、純水を一定量(一滴程度)滴下させ、一定時間(10秒間程度)経過後顕微鏡又はCCDカメラを用いて水滴形状を目視にて観察することにより、物理的に接触角を求める。
気相法は、気相を介する方法である限り特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、反応性スパッタリング法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(PVD法)、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の化学気相成長法(CVD法)などが挙げられる。この中でも、三次元堆積、基材との密着性や生産性の観点から、CVD法が好ましい。さらにプラズマCVD法及び熱CVD法がより好ましい。プラズマCVD法は、放電することによって反応装置内の反応ガスからプラズマを発生させる方法であればよい。熱CVD法は、高温にすることによって反応装置内の反応ガスを蒸発させる方法であればよい。
特に、上記炭素含有基を有する有機金属化合物、炭化水素化合物又はフッ素含有化合物等を用いてプラズマCVD法によって形成されたガス拡散用撥水性電極、又は上記自己組織化単分子膜を用いて熱CVD法によって形成されたガス拡散用撥水性電極が好ましい。
(単位セル)
本発明の固体燃料電池用の単位セルは、上記ガス拡散用撥水性電極を具備するものであれば良い。
単位セルは、通常、電解質膜を触媒電極層及びガス拡散用電極からなる電極で狭持し、さらにセパレータで狭持したものである。
本発明の単位セルは、挟持する2つのガス拡散用電極の少なくとも1つが本発明のガス拡散用電極であればよい。
上記電解質膜は、イオン伝導性のものであれば特に制限されず、公知のものが使用できる。例えば、炭化水素系イオン交換膜のC-H結合をフッ素で置換したパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー(PFS系ポリマー)等が挙げられる。上記PFS系ポリマーは電気陰性度の高いフッ素原子が導入されることにより、化学的に非常に安定し、かつスルホン酸基の乖離度が高いため、高いイオン導電性が実現できる。これらの中でも具体的に、Nafion(登録商標、DuPont社製)、Flemion(登録商標、旭硝子社製)、Aciplex(登録商標、旭化成社製)が好ましい。電解質膜の膜の厚さは通常10μm〜250μm、好ましくは15μm〜175μmである。
上記電極触媒層は、イオン伝導性の電解質、触媒活性成分、炭素材等を含むものであれば、特に制限されず、これらは公知のものが使用できる。
また、セパレータは、特に制限されず、公知のものが使用できる。セパレータの材質として、例えば、ステンレス鋼、銅、チタン、アルミニウム、ロジウム、タンタル、タングステン、金等の金属又はこれらの少なくとも1種を含む合金;グラファイト;樹脂にカーボンを練りこんだカーボンコンパウンドなどが挙げられる。これらの中でも、強度及び燃料電池の薄型化の観点から、上記金属又はこれらの少なくとも1種を含む合金が好ましく、ステンレス鋼及びチタンがより好ましい。また、セパレータには、めっき等の表面処理がなされていてもよい。
(燃料電池)
固体高分子形燃料電池は、単位セルを積層したものであり、本発明の固体高分子形燃料電池は、上記単位セルを1又は2以上具備するものであればよい。
2.ガス拡散用撥水性電極の製造方法
本発明の製造方法は、導電性多孔体表面の一部又は全部に撥水領域を有する固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極の製造方法であって、
前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により撥水領域を形成させる工程を備えている。
上記ガス拡散用電極表面に撥水領域を形成させる気相法は、気相を介して行う限り特に制限されない。例えば、反応性スパッタリング法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD法、熱CVD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法等のCVD法などの成膜法が挙げられる。本発明では、CVD法が好ましい。CVD法の中でもプラズマCVD法及び熱CVD法が好ましい。
(1)プラズマCVD法
プラズマCVD法を採用することにより、基材(導電性多孔体)に熱的ダメージが加わらない程度の低温(−20〜200℃程度の範囲)で所望の材料の撥水領域を形成でき、さらに原料ガスの種類・流量、成膜圧力、投入電力等によって、形成させる撥水領域の種類及び物性を制御できる。
本発明におけるプラズマCVD法の撥水領域形成条件を説明する。
基板である導電性多孔体の温度は特に制限されないが、通常−20〜100℃の範囲内、好ましくは−10〜50℃の範囲内である。
原料ガスとしては、所望の撥水領域を構成する物質を含有するガスであれば、特に制限はされない。
プラズマCVD法のエネルギー帯も、特に限定的でなく、高周波、超高周波、マイクロ波等を使用するものであってもよい。
ここで、プラズマCVD法により撥水領域を当該導電性多孔体表面に形成させる場合、当該撥水領域は、(i)炭素含有基を有する有機金属化合物(ii)炭化水素化合物及び(iii)フッ素含有化合物の少なくとも1種であることが好ましい。これにより撥水性の高い撥水領域を当該導電性多孔体表面に形成できる。これらに用いられる原料ガスは、上述した化合物をガス化したものを用いればよい。
原料ガスのうち炭素−珪素結合を多く有する有機珪素化合物を用い、かつ、上述の基材温度とすることにより、より優れた撥水領域が得られる。これは、上記(i)及び(iii)の化合物は、有機珪素化合物ガスの分解性が低く、膜中にアルキル基(通常は炭素数が1〜30である)又はフッ素が取り込まれやすくなるからである。また、上記(ii)の化合物は、撥水領域がCH結合のみで構成される結果、撥水効果の高い撥水領域を当該多孔体表面上に形成できるからである。
(2)熱CVD法
熱CVD法は、原料となる物質を気化し、基材上に均一になるように原料を送り込み、酸化、還元、置換等の反応を行うため、導電性多孔体表面の凹凸上に均一に形成することができる。
本発明における熱CVD法の好ましい条件としては、用いる導電性多孔体の耐熱温度以下であれば、高ければ高いほどよいが、50〜200℃であることが特に好ましい。これにより、上記撥水領域形成物質のアルコキシ基の加水分解反応がより促進され、導電性多孔体との反応性を高くできる。
本発明における熱CVD法により形成される撥水領域としては、自己組織化単分子膜が好ましい。自己組織化単分子膜の材料としては、上述した自己組織化単分子膜形成物質と同様である。
プラズマ処理
本発明は、上記気相法に先立って、導電性多孔体にプラズマ照射を行うことが好ましい。この前処理により、再現性よく導電性多孔体表面に撥水領域を付与できる。さらには、均一に撥水領域を付与できるため、撥水性能がより一層向上する。また、表面粗さを高め、基材自体の撥水性を上げることができるので、更なる撥水性の向上が認められる。
プラズマ照射は公知の方法に従って行えばよい。
プラズマ照射処理の雰囲気は限定されないが、例えば、酸素ガス、アルゴンガス、フッ素ガス、ヘリウムガス、塩素ガス等の少なくとも1種を含むガス雰囲気が好適に挙げられる。
使用するガスの割合は、導電性多孔体の性質に合わせて適宜決定できる。例えば、ドライエッチング性が高い多孔体に対しては、アルゴンガス及びヘリウムガスの割合を高くすればよい。有機物の不純物が多い多孔体に対しては、酸素ガス、フッ素ガス、塩素ガス等の割合を高めればよい。特に、炭素繊維等を多孔体とする場合は、酸素(50〜100容量%)及びアルゴン(0〜50容量%)を含む混合ガスを用いることが好ましい。
圧力も限定的でなく、通常0.1Pa〜20Pa程度で行えばよい。処理時間は圧力、雰囲気等に応じて適宜設定されるが、通常10秒〜300秒程度とすればよい。
本発明によれば、ガス拡散用電極が特定の構造を有するため、ガス拡散用電極の本来の性能(ガス拡散性、導電性等)を阻害することなく優れた撥水性を達成できる。すなわち、ガス拡散用電極に特定の撥水領域を形成させるため、電池反応の際に生じる水が拡散し、電極内の水の残存を防ぐこととなり、水による電極内の空隙の閉塞を防止できる。その結果、水のスムーズな排出を可能とすると同時に、燃料ガスのスムーズな供給及び拡散も可能となる。
これらにより、本発明の燃料電池は、長時間運転を行っても劣化しにくく、高い出力密度等を有する。
本発明の製造方法によれば、再現性よく、優れた電池性能を有するガス拡散用撥水性電極を製造することができる。
以下に実施例及び比較例を示して,本発明をさらに具体的に説明する。なお,本発明は,下記実施形態に限定されるものではない。
実施例1
(プラズマCVD工程による撥水領域形成)
導電性繊維の集合体を含む拡散用電極である導電性多孔体(東レ(株)社製、TGP−H−090、厚み280μm)に対して、熱CVDを行うことにより、テトラメチルシランからなる撥水領域(東京化成工業(株)社製 00256)を付与した。
具体的には、チャンバー内に上記導電性多孔体を設置した後、チャンバー内部の真空度を1.0×10-4Pa以下にした。次いで、原料ガスを反応チャンバー内に導入し、チャンバー全圧を10Paとした。原料ガスはテトラメチルシラン(チッソ(株)社製 T2050)とし、その使用量は上記導電性多孔体25cm2に対して0.2gとした。その後、13.56MHzの高周波の電圧を印加し、プラズマを生成させることにより、上記導電性多孔体の表面にテトラメチルシランからなるシリカ系撥水領域を形成した。形成時間は3秒間、電力は200W、金属板表面温度は50℃以下であった。
水滴接触角測定及びXPS組成分析により,撥水領域が導電性多孔体の外表面の炭素繊維及びバインダー上に形成されていることが確認された。撥水領域の厚さは平均6nmであった。
実施例2
実施例1の気相法による撥水領域形成に先立って、プラズマ処理装置(装置名「PED−401」、アネルバ社製)を用いて、導電性多孔体(東レ(株)社製、TGP−H−090、厚み280μm)に対して、成膜室内が0.5Paとなるまで真空引きを行ない、その後、酸素ガス雰囲気下でプラズマ処理を180秒間行った。処理条件は、電力200W、圧力10Paであった。上記プラズマ処理を行った以外は、実施例1と同様にして、本発明のガス拡散用撥水性電極を作製した。
水滴接触角測定及びXPS組成分析により、撥水領域が導電性多孔体の外表面の炭素繊維及びバインダー上に形成されていることが確認された。撥水領域の厚さは約7nmであった。
実施例3
実施例1の気相法による撥水領域形成に先立って、プラズマ処理装置(装置名「PED−401」、アネルバ社製)を用いて、導電性多孔体(東レ(株)社製、TGP−H−090、厚み280μm)に対して、成膜室内が0.5Paとなるまで真空引きを行ない、その後、アルゴンガス雰囲気下でプラズマ処理を180秒間行った。処理条件は、電力300W、圧力10Pa、背圧0.5Paの条件下であった。上記プラズマ処理を行った以外は、実施例1と同様にして、本発明のガス拡散用撥水性電極を作製した。
水滴接触角測定及びXPS組成分析により、撥水領域が導電性多孔体の外表面の炭素繊維及びバインダー上に形成されていることが確認された。撥水領域の厚さは約6nmであった。
比較例1
導電性多孔体(東レ(株)社製、TGP−H−090、厚み280μm)を比較例1のガス拡散用電極とした。
試験例1
実施例1〜3及び比較例1の電極上に、純水を一滴滴下させ、10秒間経過後、顕微鏡、CCDカメラ等を用いて水滴形状を目視にて観察することにより、接触角を求めた。この結果を表1に記す。
Figure 2006185899
試験例2
実施例1〜3及び比較例1の電極上に、石鹸水を一滴滴下させ、10秒間経過後、顕微鏡、CCDカメラ等を用いて水滴形状を目視にて観察することにより、接触角を求めた。この結果を表1に併記する。
試験例3
実施例1及び比較例1の電極を用いて、シングルセル電池を作製した後、セル温度80℃、アノード加湿温度80℃、カソード加湿温度70℃の状態における電流電圧特性の測定及び長時間運転を行った。図2に実施例1及び比較例1の電流電圧特性の測定結果を示す。図3に、実施例1及び比較例1の長時間運転(測定電流7.5A(=300mA/cm2))の測定結果を示す。
実施例1を用いた燃料電池について、300mA/cm2の定格運転では730mVであった。この条件による定格運転での長時間運転においては500時間後の電圧低下率が3%であった。比較例1を用いた燃料電池について、電流電圧特性は300mA/cm2の定格運転で700mVであった。長時間運転においては500時間の低下率が40%であった。
図1は、層と水との接触角を示す。 図2は、実施例1及び比較例1の電流電圧特性の測定結果を示す。 図3は、実施例1及び比較例1の長時間運転の測定結果を示す。
符号の説明
1 水
2 層

Claims (18)

  1. 固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極であって、
    1)前記電極が導電性多孔体であり、
    2)前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により形成された撥水領域を有する、
    ことを特徴とするガス拡散用撥水性電極。
  2. 気相法が化学気相成長法である請求項1に記載のガス拡散用撥水性電極。
  3. 導電性多孔体が導電性繊維の集合体を含む請求項1又は2に記載のガス拡散用撥水性電極。
  4. 導電性繊維の集合体は、外表面の一部又は全部に撥水領域が形成されたものである請求項3に記載のガス拡散用撥水性電極。
  5. 撥水領域が、1)炭素含有基を有する有機金属化合物、2)炭化水素化合物、及び3)フッ素含有化合物の少なくとも1種により形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
  6. 炭素含有基を有する有機金属化合物が、Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122を示す。)で示される有機シリコン系材料及び/又はその重合体である請求項5に記載のガス拡散用撥水性電極。
  7. フッ素含有化合物が、1)Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、1≦c≦50、1≦d≦122、1≦e≦122を示す。)で示される有機フッ化シリコン材料及び/又はその重合体、2)Si(ただし、1≦a≦10、0≦b≦10、0≦d≦21、1≦e≦22を示す。)で示されるフッ化シリコン系材料及び/又はその重合体、並びに3)C(ただし、1≦a≦50、0≦b≦10、0≦c≦102、1≦d≦102を示す。)で示されるフッ素含有炭化水素系材料及び/又はその重合体の少なくとも1種である請求項5に記載のガス拡散用撥水性電極。
  8. 撥水領域が自己組織化単分子膜により形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
  9. 自己組織化単分子膜が、下記一般式(1);
    1XR2 (1)
    (ただし、R1は、アルキル基又はアリール基を示す。R2は、水素、ハロゲン、又は−OR3(R3は、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を示す。)を示す。Xは、Si、Ti、Al、C又はSを示す。)
    で示される化合物により形成されている請求項8に記載のガス拡散用撥水性電極。
  10. 撥水領域は、水に対する接触角が70〜170°である請求項1〜9のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のガス拡散用電極を具備する、固体高分子形燃料電池用の単位セル。
  12. 請求項11に記載の単位セルを具備する、固体高分子形燃料電池。
  13. 導電性多孔体表面の一部又は全部に撥水領域を有する固体高分子形燃料電池用のガス拡散用電極の製造方法であって、
    前記多孔体の表面の一部又は全部に、気相法により撥水領域を形成させる工程を備えた、固体高分子形燃料電池用ガス拡散用撥水性電極の製造方法。
  14. 前記気相法に先立って、導電性多孔体にプラズマ照射を行う、請求項13に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
  15. プラズマ照射を酸素ガス、アルゴンガス、フッ素ガス、ヘリウムガス及び塩素ガスの少なくとも1種を含むガス雰囲気下で行う、請求項14に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
  16. 気相法が化学気相成長法である請求項13〜15のいずれかに記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
  17. 化学気相成長法がプラズマCVDである請求項16に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
  18. 化学気相成長法が熱CVDである請求項16に記載のガス拡散用撥水性電極の製造方法。
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