JP2006182775A - 有機金属錯体およびそれを用いたフォトエレクトロニクスデバイス、発光素子、発光装置 - Google Patents

有機金属錯体およびそれを用いたフォトエレクトロニクスデバイス、発光素子、発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燐光を発光することのできる物質を提供することを課題とする。また、色度の良い発光素子を提供することを課題とする。
【解決手段】一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体を提供するものである。本発明の有機金属錯体を発光物質として用いることによって、色純度の良い赤色系の発光を呈することのできる発光素子を得ることができる。また、本発明の有機金属錯体を増感剤として用いることによって、効率よく発光することのできる発光素子を得ることが出来る。
Figure 2006182775

【選択図】なし

Description

本発明は電流励起によって発光することのできる物質に関する。また、その物質を用いたフォトエレクトロニクスデバイス、発光素子、発光装置に関する。
有機化合物を用いた発光素子は、電界を加えることで有機化合物を含む層(または有機化合物膜)が発光する素子である。発光素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層(発光層)を挟んだものである。この素子に電圧を印加することにより、一対の電極から電子およびホールがそれぞれ発光層に輸送され、電流が流れる。そして、それらキャリア(電子およびホール)が再結合することにより、発光性の有機化合物が励起状態を形成し、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。
このような発光素子において、通常、有機化合物膜は1μmを下回るほどの薄膜で形成される。また、このような発光素子は、有機化合物膜そのものが光を放出する自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。従って、このような発光素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。また、例えば100〜200nm程度の有機化合物膜において、キャリアを注入してから再結合に至るまでの時間は、有機化合物膜のキャリア移動度を考えると数十ナノ秒程度であり、キャリアの再結合から発光までの過程を含めても1μ秒程度あるいはそれ以下で発光に至る。従って、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。さらに、このような発光素子はキャリア注入型の発光素子であるため、直流電圧での駆動が可能であり、ノイズが生じにくい。駆動電圧に関しては、まず有機化合物膜の厚みを100nm程度の均一な超薄膜とし、また、有機化合物膜に対するキャリア注入障壁を小さくするような電極材料を選択し、さらにはヘテロ構造(ここでは二層構造)を導入することによって、5.5Vで100cd/mの十分な輝度が達成されている(例えば、非特許文献1参照)。
こういった薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動などの素子特性に加え、有機化合物を用いた発光素子は、その発光色のバリエーションに富んでいることも大きな利点の一つと言える。その要因は、有機化合物自体の多様性である。すなわち、分子設計(例えば置換基の導入)等により様々な発光色の材料を開発できるという柔軟性が、色彩の豊かさを生んでいる。この色彩の豊かさを活かした発光素子の最も大きな応用分野は、フルカラーのフラットパネルディスプレイであると言える。なぜなら、赤色、緑色、青色という光の三原色を発光できる有機化合物は多数存在するため、それらをパターニングすることによって、容易にフルカラー化が達成できるからである。
前述したような、薄型軽量、高速応答性、直流低電圧駆動といった素子特性も、フラットパネルディスプレイにふさわしい特性と言える。しかし、近年さらなる発光効率を上げる試みとして、蛍光材料ではなく燐光材料を用いることが挙げられている。有機化合物を用いた発光素子においては、分子励起子が基底状態に戻る際に発光するが、その発光には励起一重項状態(S)からの発光(蛍光)と励起三重項状態(T)からの発光(燐光)が可能であり、蛍光材料を用いた場合はSからの発光(蛍光)のみが寄与する。
しかしながら、発光素子におけるSとTの統計的な生成比率は、S:T=1:3であると考えられている(例えば、非特許文献2参照)。従って、蛍光材料を用いた発光素子における内部量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、S:T=1:3であることを根拠に25%とされている。言い換えれば、蛍光材料を用いた発光素子の場合、注入したキャリアのうち少なくとも75%は無駄に浪費されるのである。
逆に言えば、Tからの発光、すなわち燐光を利用できれば発光効率は向上する(単純には3〜4倍)と考えられるが、一般的な有機化合物は室温において、Tからの発光(燐光)は観測されず、通常はSからの発光(蛍光)のみが観測される。有機化合物の基底状態は通常、一重項基底状態(S)であるため、T→S遷移は禁制遷移となり、S→S遷移は許容遷移となるからである。ところが近年、Tから基底状態に戻る際に放出されるエネルギー(以下、「三重項励起エネルギー」と言う)を発光に変換できる発光素子が相次いで発表され、その発光効率の高さが注目されている(例えば、非特許文献3参照)。
非特許文献3ではイリジウムを中心金属とする金属錯体(以下、「イリジウム錯体」と記す。)を発光物質として用いており、第3遷移系列元素を中心金属として導入していることが特徴であると言える。これらは、室温で励起三重項状態を発光に変換できる材料(燐光を発光することのできる物質)である。非特許文献3に示されるとおり、燐光を発光することのできる物質を用いた発光素子は、従来よりも高い内部量子効率を達成できる。そして、内部量子効率が高くなれば、発光効率(〔lm/W〕)も向上する。
しかしながら、非特許文献3で開示されたIr錯体は、緑色発光を呈するものだけしか開示されていない。したがって、現在、様々な色の燐光を発光することのできる物質の開発が望まれている。
C.W.タン、外1名、アプライド フィジクス レターズ、vol.51、No.12、913−915(1987) 筒井哲夫、「応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会・第3回講習会テキスト」、P.31(1993) テツオ ツツイ、外8名、ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライド フィジクス、vol.38、L1502−L1504(1999)
上記問題を鑑み、本発明は、燐光を発光することのできる物質を提供することを課題とする。また、本発明は、色純度の良い発光素子を提供することを課題とする。また、前記発光素子を用いた発光装置を提供することを課題とする。
本発明は、下記一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体を提供するものである。
Figure 2006182775
一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体としては、下記一般式(2)で表される有機金属錯体が挙げられる。
Figure 2006182775
(式中、Lはベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
上記構成において、前記Lは構造式(3)〜(9)のいずれかで表される配位子であることが好ましい。
Figure 2006182775
また、一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体としては、下記構造式(10)で表される有機金属錯体が挙げられる。
Figure 2006182775
また、本発明の一は、上記一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される有機金属錯体を含むことを特徴とするフォトエレクトロニクスデバイスである。
また、本発明の一は、一対の電極間に、上記一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される有機金属錯体を含む層を有することを特徴とする発光素子である。
また、本発明の一は、上記一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される有機金属錯体を発光物質として用いていることを特徴とする発光素子である。
また、本発明の一は、上記一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される有機金属錯体を蛍光性化合物の増感剤として用いていることを特徴とする発光素子である。
また、本発明の一は、上記の発光素子が複数配置されていることを特徴とする発光装置である。
また、本発明の一は、上記の発光素子を画素として用いていることを特徴とする発光装置である。
また、本発明の一は、上記の発光装置を表示部に用いていることを特徴とする電子機器である。
本発明によって、燐光を発光することができる有機金属錯体を得ることができる。また、本発明によって、発光物質または増感剤として用いることのできる有機金属錯体を得ることができる。
本発明の有機金属錯体を発光物質として用いることによって、色純度の良い赤色系の発光を呈することのできる発光素子を得ることができる。また、本発明の有機金属錯体を増感剤として用いることによって、効率よく発光することのできる発光素子を得ることが出来る。また、本発明の有機金属錯体は電子吸引基であるトリフルオロメチル基を有しているため、再結合効率のよい発光素子を作製することができる。
以下、本発明の実施の態様について図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、本発明において発光素子の一対の電極のうち、一方の電極の方が高くなるように電圧をかけた際、発光が得られる他方の電極を陽極として機能する電極と言い、他方の電極を陰極として機能する電極と言う。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の有機金属錯体について説明する。
本発明の有機金属錯体は、下記一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体である。
Figure 2006182775
一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体としては、下記一般式(2)で表される有機金属錯体が挙げられる。
Figure 2006182775
(式中、Lはベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
上記構成において、前記Lは構造式(3)〜(9)のいずれかで表される配位子であることが好ましい。
Figure 2006182775
また、一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体としては、下記構造式(10)で表される有機金属錯体が挙げられる。
Figure 2006182775
より具体的には、一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体としては、下記構造式(11)〜(18)で表される有機金属錯体が挙げられる。
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
Figure 2006182775
構造式(13)〜(17)で表される有機金属錯体には、幾何異性体と立体異性体が存在しうるが、本発明の有機金属錯体にはこれらの異性体も含まれる。
また、構造式(18)で示される有機金属錯体は、facial体とmeridional体の2つの幾何異性体が存在する。本発明の有機金属錯体にはこれらの異性体も含まれる。
以上に述べた本発明の有機金属錯体は、燐光を発光することができる。また、本発明の有機金属錯体は、発光材料として発光素子に適用することができる。また、本発明の有機金属錯体は、光増感剤として発光素子
に適用することができる。
本発明の有機金属錯体は、三重項MLCT遷移に対応する吸収が大きく、可視光域全体にわたり比較的強い吸収を持っている。そのため、本発明の有機金属錯体を、色素増感太陽電池の色素として用いるなど、可視光の吸収を利用するデバイスに用いることで、変換効率の高いデバイスを得ることができる。
また、本発明の有機金属錯体は、三重項MLCT(Metal to ligand charge transfer)吸収のピークと発光スペクトルのピークとの差、すなわちストークスシフトが小さい。このことから、励起状態の分子が安定であることが示唆される。つまり、本発明の有機金属錯体は、三重項MLCT励起状態の分子が安定であるため、色素増感太陽電池や発光素子などのフォトエレクトロニクスのデバイスに好適な材料である。なお、色素増感太陽電池とは、p−n接合の代わりに酸化物半導体と色素を用いて発電する太陽電池である。
また、本発明の有機金属錯体は、発光スペクトルの半値幅が比較的狭く、シャープなピークを示す。つまり、本発明の有機金属錯体は色純度の良い発光を与える。
以上のように、本発明の有機金属錯体は、発光素子に限らず、色素増感太陽電池など、様々なフォトエレクトニクスのデバイスに用いることができる。
(実施の形態2)
本発明の有機金属錯体は、配位子をオルトメタル化反応させることによって得ることができる。例えば、下記構造式(19)で表される配位子を有する有機金属錯体は、下記構造式(19)で表される配位子をオルトメタル化反応させることにより得られる。本形態では、この構造式(19)で表される配位子を用い、前記一般式(2)で表される有機金属錯体を合成する手法について説明する。
Figure 2006182775
なお、上記構造式(19)で表される配位子は、例えば、下記合成スキーム(A−1)のようにして合成することができる。
Figure 2006182775
このようにして得られた構造式(19)の配位子を用いて、本発明の有機金属錯体を合成する。この時の反応(オルトメタル化反応)としては、以下に示すような合成方法を用いればよい。
本発明の有機金属錯体は、イリジウムを中心金属として用いている。そのため、本発明の有機金属錯体を合成する場合は、中心金属原料として塩化イリジウムの水和物と、前記構造式(19)の配位子と混合して窒素雰囲気下にて還流することにより、まず塩素架橋の複核錯体を合成する(下記合成スキーム(A−2))。次に、得られた前記複核錯体と配位子Lとを混合して窒素雰囲気下にて還流することにより、塩素架橋を配位子Lで切断し、一般式(2)で表される本発明の有機金属錯体を得る(下記合成スキーム(A−3))。ここで、配位子Lについて特に限定は無いが、構造式(3)〜(9)のいずれかで表される配位子が好ましい。
Figure 2006182775
Figure 2006182775
また、一般式(2)で表される有機金属錯体において、イリジウムに配位させたモノアニオン性の配位子Lを、さらに、構造式(19)で表される配位子と置換させることにより、構造式(10)で表されるような本発明の有機金属錯体を得ることもできる。
なお、本発明で用いる有機金属錯体の合成法は、上記に示す合成方法に限定されるものではない。
(実施の形態3)
本発明の有機金属錯体を発光物質として用いた発光素子の態様について、図1を用いて説明する。
図1には、第1の電極151と第2の電極152との間に発光層163を有する発光素子が表されている。そして、発光層163には、一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される構造を含む本発明の有機金属錯体が含まれている。
このような発光素子において、第1の電極151側から注入された正孔と、第2の電極152側から注入された電子とは、発光層163において再結合し、有機金属錯体を励起状態にする。そして、励起状態の本発明の有機金属錯体は基底状態に戻るときに発光する。このように、本発明の有機金属錯体は発光物質として機能する。なお、本形態の発光素子において、第1の電極151は陽極として機能し、第2の電極152は陰極として機能する。
ここで、発光層163には、本発明の有機金属錯体が、本発明の有機金属錯体の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを有する物質からなる層中に、分散して含まれた層であることが好ましい。これによって、本発明の有機金属錯体からの発光が、濃度に起因して消光してしまうことを防ぐことができる。なお、エネルギーギャップとはLUMO準位とHOMO準位との間のエネルギーギャップを言う。
本発明の有機金属錯体を分散状態にするために用いる物質について特に限定はないが、2,3−ビス(4−ジフェニルアミノフェニル)キノキサリン(略称:TPAQn)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:α−NPD)のようなアリールアミン骨格を有する化合物の他、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)等のカルバゾール誘導体や、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジナト]亜鉛(略称:Znpp)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:ZnBOX)、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)等の金属錯体等が好ましい。
なお、本発明の有機金属錯体は、電子吸引性置換基であるトリフルオロメチル基を有しているため、色純度及び量子効率のよい発光素子を得ることができる。
また、再結合効率の高い発光素子を得ることができる。
また、第1の電極151について特に限定はないが、本形態のように、陽極として機能するときは、仕事関数の大きい物質で形成されていることが好ましい。具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)、または酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20wt%の酸化亜鉛を含む酸化インジウムの他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等を用いることができる。なお、第1の電極151は、例えばスパッタ法や蒸着法等を用いて形成することができる。
また、第2の電極152について特に限定はないが、本形態のように、陰極として機能するときは、仕事関数の小さい物質で形成されていることが好ましい。具体的には、リチウム(Li)またはマグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属等を含んだアルミニウム等を用いることができる。なお、第2の電極152は、例えばスパッタ法や蒸着法等を用いて形成することができる。
なお、発光した光を外部に取り出すために、第1の電極151と第2の電極のいずれか一または両方は、インジウムスズ酸化物等の可視光を透過する導電膜から成る電極、または可視光を透過出来るように数〜数十nmの厚さで形成された電極であることが好ましい。
また、第1の電極151と発光層163との間には、図1に示すように、正孔輸送層162を有していてもよい。ここで、正孔輸送層とは、第1の電極151から注入された正孔を発光層163へ輸送する機能を有する層である。このように、正孔輸送層162を設け、第1の電極151と発光層163とを離すことによって、発光が金属に起因して消光することを防ぐことができる。
なお、正孔輸送層162について、特に限定はなく、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)や4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)や4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などの芳香族アミン系(即ち、ベンゼン環−窒素の結合を有する)の化合物等によって形成されたものを用いることができる。
また、正孔輸送層162は、以上に述べた物質から成る層を二以上組み合わせて形成した多層構造の層であってもよい。
また、第2の電極152と発光層163との間には、図1に示すように、電子輸送層164を有していてもよい。ここで、電子輸送層とは、第2の電極152から注入された電子を発光層163へ輸送する機能を有する層である。このように、電子輸送層164を設け、第2の電極152と発光層163とを離すことによって、発光が金属に起因して消光することを防ぐことができる。
なお、電子輸送層164について特に限定はなく、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)など、キノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体等によって形成されたものを用いることができる。この他、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体等によって形成されたものであってもよい。また、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP;2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline)等を用いて形成されたものであってもよい。
また、電子輸送層164は、以上に述べた物質から成る層を二以上組み合わせて形成した多層構造の層であってもよい。
さらに、第1の電極151と正孔輸送層162との間には、図1に示すように、正孔注入層161を有していてもよい。ここで、正孔注入層とは、陽極として機能する電極から正孔輸送層162へ正孔の注入を補助する機能を有する層である。なお、正孔輸送層を特に設けない場合は、陽極として機能する電極と発光層との間に正孔注入層を設け、発光層への正孔の注入を補助してもよい。
正孔注入層161について特に限定はなく、モリブデン酸化物(MoOx)やバナジウム酸化物(VOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、タングステン酸化物(WOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物によって形成されたものを用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(CuPC)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層161を形成することができる。
また、正孔注入層および正孔輸送層に、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いてもよい。特に、有機化合物と、有機化合物に対して電子受容性を示す無機化合物とを含む複合材料は、有機化合物と無機化合物との間で電子の授受が行われ、正孔が発生するため、正孔注入性、正孔輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、発生した正孔の輸送に優れた材料であることが好ましい。具体的には、上述した芳香族アミン系の有機化合物であることが好ましい。無機化合物としては、有機化合物に対し電子受容性を示す物質であればよく、具体的には、遷移金属の酸化物であることが好ましい。例えば、チタン酸化物(TiOx)、バナジウム酸化物(VOx)、モリブデン酸化物(MoOx)、タングステン酸化物(WOx)、レニウム酸化物(ReOx)、ルテニウム酸化物(RuOx)、クロム酸化物(CrOx)、ジルコニウム酸化物(ZrOx)、ハフニウム酸化物(HfOx)、タンタル酸化物(TaOx)、銀酸化物(AgOx)、マンガン酸化物(MnOx)等の金属酸化物を用いることができる。
また、第2の電極152と電子輸送層164との間には、図1に示すように、電子注入層165を有していてもよい。ここで、電子注入層とは、陰極として機能する電極から電子輸送層164へ電子の注入を補助する機能を有する層である。なお、電子輸送層を特に設けない場合は、陰極として機能する電極と発光層との間に電子注入層を設け、発光層への電子の注入を補助してもよい。
電子注入層165について特に限定はなく、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物を用いて形成されたものを用いることができる。この他、Alqまたは4,4−ビス(5−メチルベンズオキサゾル−2−イル)スチルベン(BzOs)等のように電子輸送性の高い物質と、マグネシウムまたはリチウム等のようにアルカリ金属又はアルカリ土類金属とを混合したものも、電子注入層165として用いることができる。
また、電子注入層および電子輸送層に、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を用いてもよい。特に、有機化合物と、有機化合物に対して電子供与性を示す無機化合物とを含む複合材料は、有機化合物と無機化合物との間で電子の授受が行われ、電子が発生するため、電子注入性、電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、発生した電子の輸送に優れた材料であることが好ましい。具体的には、上述した電子輸送層に用いることができる材料であることが好ましい。無機化合物としては、有機化合物に対し電子供与性を示す物質であればよく、具体的には、アルカリ金属の酸化物またはアルカリ土類の酸化物であることが好ましい。例えば、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等を用いることができる。
以上に述べた本発明の発光素子において、正孔注入層161、正孔輸送層162、発光層163、電子輸送層164、電子注入層165は、それぞれ、蒸着法、またはインクジェット法、または塗布法等、いずれの方法で形成しても構わない。また、第1の電極151または第2の電極152についても、スパッタリング法または蒸着法等、いずれの方法を用いて形成しても構わない。
以上に述べたような本発明の発光素子は、本発明の有機金属錯体を用いているため、色純度の良い赤色の発光を呈することができる。また、本発明の発光素子は、燐光を発光させることができるため、発光効率が良い。また、キノキサリン誘導体から成る層に本発明の有機金属錯体を分散させた層を含む発光素子は、特に効率良く発光する。
(実施の形態4)
本発明の発光素子は、複数の発光層を有するものであってもよい。複数の発光層を設け、それぞれの発光層からの発光を混合することで、例えば白色光の光を得ることができる。本形態では、複数の発光層を有する発光素子の態様について図2、3を用いて説明する。
図2において、第1の電極751と第2の電極752との間には、第1の発光層763と第2の発光層765とを有する。第1の発光層763と第2の発光層765との間には、間隔層764を有することが好ましい。
第1の電極751の電位よりも第2の電極752の電位が高くなるように電圧を印加すると、第1の電極751と第2の電極752との間に電流が流れ、第1の発光層763または第2の発光層765または間隔層764において正孔と電子とが再結合する。生じた励起エネルギーは、間隔層764を介して第1の発光層763と第2の発光層765の両方に移り、第1の発光層763に含まれた第1の発光物質と第2の発光層765に含まれた発光物質を励起状態にする。そして、励起状態になった第1の発光物質と第2の発光物質とは、それぞれ基底状態に戻るときに発光する。
第1の発光層763には、ペリレン、2,5,8,11−テトラ−tert−ブチルペリレン(TBP)、4,4’−ビス[2−ジフェニルビニル]ビフェニル(DPVBi)、4,4’−ビス[2−(N−エチルカルバゾール−3−イル)ビニル]ビフェニル(BCzVBi)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(BAlq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−クロロガリウム(GamqCl)などの蛍光物質や、ビス[2−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(FIr(acac))、ビス[2−(4,6−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(FIr(pic))などの燐光物質に代表される発光物質が含まれており、450〜510nmに発光スペクトルのピークを有する発光が得られる。また、第2の発光層765には、本発明の有機金属錯体が発光物質として機能するように含まれており、第2の発光層765からは、580〜680nmに発光スペクトルのピークを有する発光が得られる。そして、第1の発光層763からの発光の発光色と第2の発光層765からの発光の発光色とは、第1の電極751と第2の電極752とのいずれか一若しくは両方を通って外部に射出する。外部に射出したそれぞれの発光は、視覚的に混合され、白色光として視認される。
第1の発光層763は、450〜510nmの発光を呈することのできる発光物質が、該発光物質のエネルギーギャップよりも大きなエネルギーギャップを有する物質(第1のホスト)から成る層中に分散した状態で含まれているか、または、450〜510nmの発光を呈することのできる発光物質から成る層であることが好ましい。第1のホストとしては、先に述べたα−NPD、CBP、TCTA、Znpp、ZnBOXの他、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)等を用いることができる。また、第2の発光層765は、本発明の有機金属錯体が、本発明の有機金属錯体のエネルギーギャップよりも大きなエネルギーギャップを有する物質(第2のホスト)から成る層中に、分散した状態で含まれた層であることが好ましい。第2のホストとしては、TPAQn、α−NPD、CBP、TCTA、Znpp、ZnBOX、Alq等を用いることができる。また間隔層764は、第1の発光層763または第2の発光層765または間隔層764において発生したエネルギーが第1の発光層763と第2の発光層765の両方に移動でき、且つ第1の発光層763と第2の発光層765のいずれか一方のみにエネルギーが移動しないようにするための機能を有するように形成されていることが好ましい。具体的には、間隔層764は、TPAQn、α−NPD、CBP、TCTA、Znpp、ZnBOX等を用いて形成することができる。このように、間隔層764を設けることで、第1の発光層763と第2の発光層765のいずれか一方のみの発光強度が強くなってしまい、白色発光が得られなくなるという不具合を防ぐことができる。
なお、第1の発光層763と第2の発光層765のいずれの層にどのような発光物質を含ませるかについて特に限定はなく、どちらの発光層に本発明の有機金属錯体を用いても良い。
また、本形態では、図2のように二層の発光層が設けられた発光素子について記載しているが、発光層の層数は二層に限定されるものでは無く、例えば三層であってもよい。そして、それぞれの発光層からの発光を組み合わせて、白色として視認されるようにすればよい。
また、第1の発光層763と第1の電極751との間には、図2に示すように電子輸送層762が設けられていてもよい。また、電子輸送層762の他、電子注入層761が電子輸送層762と第1の電極751との間に設けられていてもよい。また、第2の発光層765と第2の電極752との間には、図2に示すように正孔輸送層766が設けられていてもよい。また、正孔輸送層766と第2の電極752との間には正孔注入層767が設けられていてもよい。
また、図2を用いて説明したような発光素子の他、図3に表されるような、発光素子であってもよい。
図3の発光素子は、第1の電極771と第2の電極772との間には、第1の発光層783と第2の発光層788とを有する。第1の発光層783と第2の発光層788との間には、第1の層785と第2の層786とを有する。
第1の層785は正孔を発生する層であり、第2の層786は電子を発生する層である。第1の電極771の電位よりも第2の電極772の電位の方が高くなるように電圧を印加したとき、第1の電極771側から注入された電子と、第1の層785から注入された正孔とは、第1の発光層783において再結合し、第1の発光層783に含まれた発光物質が発光する。さらに、第2の電極側から注入された正孔と第2の層786から注入された電子とは第2の発光層788において再結合し、第2の発光層788含まれた発光物質が発光する。
第1の発光層783には、本発明の有機金属錯体が発光物質として機能するように含まれており、第1の発光層783からは、580〜680nmに発光スペクトルのピークを有する発光が得られる。また、第2の発光層788には、ペリレン、TBP、DPVBi、BCzVBi、BAlq、GamqClなどの蛍光物質や、Ir(CFppy)(pic)、FIr(acac)、FIr(pic)などの燐光物質に代表される発光物質が含まれており、450〜510nmに発光スペクトルのピークを有する発光が得られる。第1の発光層783からの発光と、第2の発光層788からの発光とは、第1の電極771または第2の電極772とのいずれか一若しくは両方から射出する。そして、両発光層からの発光は視覚的に混合され、白色光として視認される。
第1の発光層783において、本発明の有機金属錯体は、実施の形態4のように第2のホストに分散して含まれていることが好ましい。第2の発光層788についても、実施の形態4の第1の発光層763と同様にして形成されたものであることが好ましい。
第1の層785は、電子よりも正孔の輸送性が高い物質の中に、その物質に対し電子受容性を示す物質を含む層であることが好ましい。電子よりも正孔の輸送性が高い物質としては、正孔輸送層を形成するときに用いる物質と同様のものを用いればよい。また電子よりも正孔の輸送性が高い物質に対し電子受容性を示す物質としては、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(略称:F−TCNQ)等を用いることができる。
第2の層786は、正孔よりも電子の輸送性が高い物質の中に、その物質に対し電子供与性を示す物質とを含む層であることが好ましい。正孔よりも電子の輸送性が高い物質としては、電子輸送層を形成するときに用いる物質と同様のものを用いればよい。また正孔よりも電子の輸送性が高い物質に対し電子供与性を示す物質としては、リチウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、エルビウム、イッテルビウム等の希土類金属等を用いることができる。
また、第1の発光層783と第1の電極771との間には、図3に示すように、電子輸送層782が設けられていてもよい。また、電子輸送層782と第1の電極771との間には電子注入層781が設けられていてもよい。また、第1の発光層783と第1の層785との間には、正孔輸送層784が設けられていてもよい。また、第2の発光層788と第2の電極772との間には、正孔輸送層789が設けられていてもよい。また、正孔輸送層789と第2の電極772との間には正孔注入層790が設けられていてもよい。また、第2の発光層788と第2の層786との間には電子輸送層787が設けられていてもよい。
また、本形態では、図3のように二層の発光層が設けられた発光素子について記載しているが、発光層の層数は二層に限定されるものでは無く、例えば三層であってもよい。そして、それぞれの発光層からの発光を組み合わせて、白色として視認されるようにすればよい。
(実施の形態5)
本発明の有機金属錯体を増感剤として用いた発光素子の態様について、図4を用いて説明する。
図4には、第1の電極181と第2の電極182との間に発光層193を有する発光素子が表されている。そして、発光層193には、一般式(1)、(2)、構造式(10)のいずれかで表される構造を含む本発明の有機金属錯体と、本発明の有機金属錯体よりも長波長の発光を呈することのできる蛍光性化合物とが含まれている。ここで、蛍光性化合物とは、励起状態から基底状態に戻るときに蛍光を発光する物質である。
このような発光素子において、第1の電極181側から注入された正孔と、第2の電極182側から注入された電子とは、発光層193において再結合し、蛍光性化合物を励起状態にする。そして、励起状態の蛍光性化合物は基底状態に戻るときに発光する。この時、本発明の有機金属錯体は、蛍光性化合物に対し増感剤として作用し、蛍光性化合物の一重項励起状態の数を増幅する。このように、本発明の有機金属錯体を増感剤として用いることによって発光効率の良い発光素子を得ることができる。なお、本形態の発光素子において、第1の電極181は陽極として機能し、第2の電極182は陰極として機能する。
ここで、発光層193は、本発明の有機金属錯体と蛍光性化合物とが、本発明の有機金属錯体の有するエネルギーギャップよりも大きいエネルギーギャップを有する物質からなる層中に、分散して含まれた層であることが好ましい。これによって、本発明の有機金属錯体からの励起子が、濃度に起因して失活してしまうことを防ぐことができる。なお、エネルギーギャップとはLUMO準位とHOMO準位との間のエネルギーギャップを言う。
ここで、蛍光性化合物について特に限定はなく、マグネシウムフタロシアニン、フタロシアニン等の赤色〜赤外の発光を示す化合物が好ましい。
また、本発明の有機金属錯体と蛍光性化合物とを分散状態にするために用いる物質について特に限定はなく、実施の形態3において記載した、本発明の有機金属錯体を分散状態にするために用いることの出来る物質等を用いることができる。
また、第1の電極と第2の電極とについても特に限定はなく、実施の形態3に記載の第1の電極151、第2の電極152と同様のものを用いることがきる。
また、第1の電極181と発光層193との間には、図4に表されるように、正孔注入層191、正孔輸送層192等を設けてもよい。また、第2の電極182と発光層193との間にも、電子輸送層194、電子注入層195等を設けてもよい。
正孔注入層191、正孔輸送層192、電子輸送層194、電子注入層195は、それぞれ、実施の形態3に記載の正孔注入層161、正孔輸送層162、電子輸送層164、電子注入層165と同様のものを用いることができる。また、正孔注入層191、正孔輸送層192、電子輸送層194、電子注入層195と異なった機能を有する他の機能層等を設けてもよい。
以上に述べた発光素子は、本発明の有機金属錯体を増感剤として用いることによって得られるものである。
(実施の形態6)
本発明の有機金属錯体を含む本発明の発光素子は、良好な発光色を呈するため、本発明の発光素子を画素として用いることによって、色彩の良好な画像を映す機能を有する発光装置を得ることができる。また、本発明の発光素子は効率よく発光することができるため、本発明の発光素子を画素などに用いることによって、消費電力の低い発光装置を得ることができる。
本形態では、表示機能を有する発光装置の回路構成および駆動方法について図5〜8を用いて説明する。
図5は本発明を適用した発光装置を上面からみた模式図である。図5において、基板6500上には、画素部6511と、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とが設けられている。ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とは、それぞれ、配線群を介して、外部入力端子であるFPC(フレキシブルプリントサーキット)6503と接続している。そして、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とは、それぞれ、FPC6503からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。またFPC6503にはプリント配線基板(PWB)6504が取り付けられている。なお、駆動回路部は、上記のように必ずしも画素部6511と同一基板上に設けられている必要はなく、例えば、配線パターンが形成されたFPC上にICチップを実装したもの(TCP)等を利用し、基板外部に設けられていてもよい。
画素部6511には、列方向に延びた複数のソース信号線が行方向に並んで配列している。また、電流供給線が行方向に並んで配列している。また、画素部6511には、行方向に延びた複数のゲート信号線が列方向に並んで配列している。また画素部6511には、発光素子を含む一組の回路が複数配列している。
図6は、一画素を動作するための回路を表した図である。図6に示す回路には、第1のトランジスタ901と第2のトランジスタ902と発光素子903とが含まれている。
第1のトランジスタ901と、第2のトランジスタ902とは、それぞれ、ゲート電極と、ドレイン領域と、ソース領域とを含む三端子の素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有する。ここで、ソース領域とドレイン領域とは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソース領域またはドレイン領域であるかを限定することが困難である。そこで、本形態においては、ソースまたはドレインとして機能する領域につながる電極を、それぞれ第1電極、第2電極と表記する。
ゲート信号線911と、書込用ゲート信号線駆動回路913とはスイッチ918によって電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ゲート信号線911と、消去用ゲート信号線駆動回路914とはスイッチ919によって電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ソース信号線912は、スイッチ920によってソース信号線駆動回路915または電源916のいずれかに電気的に接続するように設けられている。そして、第1のトランジスタ901のゲート電極はゲート信号線911に電気的に接続している。また、第1のトランジスタの第1電極はソース信号線912に電気的に接続し、第2電極は第2のトランジスタ902のゲート電極と電気的に接続している。第2のトランジスタ902の第1電極は電流供給線917と電気的に接続し、第2電極は発光素子903に含まれる一の電極と電気的に接続している。なお、スイッチ918は、書込用ゲート信号線駆動回路913に含まれていてもよい。またスイッチ919についても消去用ゲート信号線駆動回路914の中に含まれていてもよい。また、スイッチ920についてもソース信号線駆動回路915の中に含まれていてもよい。
また画素部におけるトランジスタや発光素子等の配置について特に限定はないが、例えば図7の上面図に表すように配置することができる。図7において、第1のトランジスタ1001の第1電極はソース信号線1004に接続し、第2の電極は第2のトランジスタ1002のゲート電極に接続している。また第2トランジスタの第1電極は電流供給線1005に接続し、第2電極は発光素子の電極1006に接続している。ゲート信号線1003の一部は第1のトランジスタ1001のゲート電極として機能する。
次に、駆動方法について説明する。図8は時間経過に伴ったフレームの動作について説明する図である。図8において、横方向は時間経過を表し、縦方向はゲート信号線の走査段数を表している。
本発明の発光装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とすることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間を1フレーム期間という。
1フレームは、図8に示すように、書き込み期間501a、502a、503a、504aと保持期間501b、502b、503b、504bとを含む4つのサブフレーム501、502、503、504に時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、保持期間において発光状態となっている。各々のサブフレームにおける保持期間の長さの比は、第1のサブフレーム501:第2のサブフレーム502:第3のサブフレーム503:第4のサブフレーム504=2:2:2:2=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレームを設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
1フレームにおける動作について説明する。まず、サブフレーム501において、1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。従って、行によって書き込み期間の開始時間が異なる。書き込み期間501aが終了した行から順に保持期間501bへと移る。当該保持期間において、発光するための信号を与えられている発光素子は発光状態となっている。また、保持期間501bが終了した行から順に次のサブフレーム502へ移り、サブフレーム501の場合と同様に1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。以上のような動作を繰り返し、サブフレーム504の保持期間504b迄終了する。サブフレーム504における動作を終了したら次のフレームへ移る。このように、各サブフレームにおいて発光した時間の積算時間が、1フレームにおける各々の発光素子の発光時間となる。この発光時間を発光素子ごとに変えて画素内で様々に組み合わせることによって、明度および色度の異なる様々な表示色を形成することができる。
サブフレーム504のように、最終行目までの書込が終了する前に、既に書込を終え、保持期間に移行した行における保持期間を強制的に終了させたいときは、保持期間504bの後に消去期間504cを設け、強制的に非発光の状態となるように制御することが好ましい。そして、強制的に非発光状態にした行については、一定期間、非発光の状態を保つ(この期間を非発光期間504dとする。)。そして、最終行目の書込期間が終了したら直ちに、一行目から順に次の(またはフレーム)の書込期間に移行する。これによって、サブフレーム504の書き込み期間と、その次のサブフレームの書き込み期間とが重畳することを防ぐことができる。
なお、本形態では、サブフレーム501乃至504は保持期間の長いものから順に並んでいるが、必ずしも本実施例のような並びにする必要はなく、例えば保持期間の短いものから順に並べられていてもよいし、または保持期間の長いものと短いものとがランダムに並んでいてもよい。また、サブフレームは、さらに複数のフレームに分割されていてもよい。つまり、同じ映像信号を与えている期間、ゲート信号線の走査を複数回行ってもよい。
ここで、書込期間および消去期間における、図6で示す回路の動作について説明する。
まず書込期間における動作について説明する。書込期間において、n行目(nは自然数)のゲート信号線911は、スイッチ918を介して書込用ゲート信号線駆動回路913と電気的に接続し、消去用ゲート信号線駆動回路914とは非接続である。また、ソース信号線912はスイッチ920を介してソース信号線駆動回路915と電気的に接続している。ここで、n行目(nは自然数)のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲート電極に信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に映像信号が入力される。なお、各列のソース信号線912から入力される映像信号は互いに独立したものである。ソース信号線912から入力された映像信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジスタ902に入力された信号によって、電流供給線917と発光素子903との導通又は非導通が決まり、発光素子903は発光または非発光が決まる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって発光素子903が発光する。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力されることによって発光素子903が発光する。
次に消去期間における動作について説明する。消去期間において、n行目(nは自然数)のゲート信号線911は、スイッチ919を介して消去用ゲート信号線駆動回路914と電気的に接続し、書込用ゲート信号線駆動回路913とは非接続である。また、ソース信号線912はスイッチ920を介して電源916と電気的に接続している。ここで、n行目のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲートに信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に消去信号が入力される。ソース信号線912から入力された消去信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。第2のトランジスタ902に入力された信号によって、電流供給線917と発光素子903とが非導通状態になる。そして、発光素子903は強制的に非発光となる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。
なお、消去期間では、n行目(nは自然数)については、以上に説明したような動作によって消去する為の信号を入力する。しかし、前述のように、n行目が消去期間であると共に、他の行(m行目(mは自然数)とする。)については書込期間となる場合がある。このような場合、同じ列のソース信号線を利用してn行目には消去の為の信号を、m行目には書込の為の信号を入力する必要があるため、以下に説明するような動作させることが好ましい。
先に説明した消去期間における動作によって、n行目の発光素子903が非発光となった後、直ちに、ゲート信号線と消去用ゲート信号線駆動回路914とを非接続の状態とすると共に、スイッチ918を切り替えてソース信号線とソース信号線駆動回路915と接続させる。そして、ソース信号線とソース信号線駆動回路915とを接続させる共に、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913とを接続させる。そして、書込用ゲート信号線駆動回路913からm行目の信号線に選択的に信号が入力され、第1のトランジスタがオンすると共に、ソース信号線駆動回路915からは、1列目から最終列目迄のソース信号線に書込の為の信号が入力される。この信号によって、m行目の発光素子は、発光または非発光となる。
以上のようにしてm行目について書込期間を終えたら、直ちに、n+1行目の消去期間に移行する。その為に、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線を電源916と接続する。また、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、ゲート信号線については、消去用ゲート信号線駆動回路914と接続状態にする。そして、消去用ゲート信号線駆動回路914から(n+1)行目のゲート信号線に選択的に信号を入力して第1のトランジスタに信号をオンする共に、電源916から消去信号が入力される。このようにして、(n+1)行目の消去期間を終えたら、直ちに、m行目の書込期間に移行する。以下、同様に、消去期間と書込期間とを繰り返し、最終行目の消去期間まで動作させればよい。
なお、本形態では、n行目の消去期間と(n+1)行目の消去期間との間にm行目の書込期間を設ける態様について説明したが、これに限らず、(n−1)行目の消去期間とn行目の消去期間との間にm行目の書込期間を設けてもよい。
また、本形態では、サブフレーム504のように非発光期間504dを設けるときおいて、消去用ゲート信号線駆動回路914と或る一のゲート信号線とを非接続状態にすると共に、書込用ゲート信号線駆動回路913と他のゲート信号線とを接続状態にする動作を繰り返している。このような動作は、特に非発光期間を設けないフレームにおいて行っても構わない。
(実施の形態7)
本発明の発光素子を含む発光装置の断面図の一態様について、図9を用いて説明する。
図9において、四角の点線で囲まれているのは、本発明の発光素子12を駆動するために設けられているトランジスタ11である。発光素子12は、第1の電極13と第2の電極14との間に正孔を発生する層と電子を発生する層と発光物質を含む層とが積層された層15を有する本発明の発光素子である。トランジスタ11のドレイン領域と第1の電極13とは、第1層間絶縁膜16(16a、16b、16c)を貫通している配線17によって電気的に接続されている。また、発光素子12は、隔壁層18によって、隣接して設けられている別の発光素子と分離されている。このような構成を有する本発明の発光装置は、本形態において、基板10上に設けられている。
なお、図9に示されたトランジスタ11は、半導体層を中心として基板と逆側にゲート電極が設けられたトップゲート型のものである。但し、トランジスタ11の構造については、特に限定はなく、例えばボトムゲート型のものでもよい。またボトムゲートの場合には、チャネルを形成する半導体層の上に保護膜が形成されたもの(チャネル保護型)でもよいし、或いはチャネルを形成する半導体層の一部が凹状になったもの(チャネルエッチ型)でもよい。なお、21はゲート電極、22はゲート絶縁膜、23は半導体層、24はn型の半導体層、25は電極、26は保護膜である。
また、トランジスタ11を構成する半導体層は、結晶性、非結晶性のいずれのものでもよい。また、セミアモルファス等でもよい。
なお、セミアモルファスな半導体とは、次のようなものである。非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいるものである。また少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶粒を含んでいる。L−Oフォノンに由来するラマンスペクトルが520cm−1よりも低波数側にシフトしている。X線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)を終端させるため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%含んでいる。いわゆる微結晶半導体(マイクロクリスタル半導体)とも言われている。珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体としては、SiH、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることができる。この珪化物気体をH、又は、HとHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1000倍の範囲、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzである。基板加熱温度は300℃以下でよく、好ましくは100〜250℃である。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×1020atoms/cm以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019atoms/cm以下、好ましくは1×1019atoms/cm以下とする。なお、セミアモルファスなものを有する半導体を用いたTFT(薄膜トランジスタ)の移動度はおよそ1〜10cm/Vsecとなる。
また、半導体層が結晶性のものの具体例としては、単結晶または多結晶性の珪素、或いはシリコンゲルマニウム等から成るものが挙げられる。これらはレーザー結晶化によって形成されたものでもよいし、例えばニッケル等を用いた固相成長法による結晶化によって形成されたものでもよい。
なお、半導体層が非晶質の物質、例えばアモルファスシリコンで形成される場合には、トランジスタ11およびその他のトランジスタ(発光素子を駆動するための回路を構成するトランジスタ)は全てNチャネル型トランジスタで構成された回路を有する発光装置であることが好ましい。それ以外については、Nチャネル型またはPチャネル型のいずれか一のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよいし、両方のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよい。
さらに、第1層間絶縁膜16a〜16cは、図9(A)、(C)に示すように多層でもよいし、または単層でもよい。なお、16aは酸化珪素や窒化珪素のような無機物から成り、16bはアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む有機基)、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有する物質から成る。さらに、16cはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、第1層間絶縁膜16a〜16cは、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよい。
隔壁層18は、エッジ部において、曲率半径が連続的に変化する形状であることが好ましい。また隔壁層18は、アクリルやシロキサン、レジスト、酸化珪素等を用いて形成される。なお隔壁層18は、無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよいし、または両方を用いて形成されたものでもよい。
なお、図9(A)、(C)では、第1層間絶縁膜16a〜16cのみがトランジスタ11と発光素子12の間に設けられた構成であるが、図9(B)のように、第1層間絶縁膜16(16a、16b)の他、第2層間絶縁膜19(19a、19b)が設けられた構成のものであってもよい。図9(B)に示す発光装置においては、第1の電極13は第2層間絶縁膜19を貫通し、配線17と接続している。
第2層間絶縁膜19は、第1層間絶縁膜16と同様に、多層でもよいし、または単層でもよい。19aはアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む有機基)、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有する物質から成る。さらに、19bはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、第2層間絶縁膜19は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、または無機膜と有機膜のいずれか一で形成されたものでもよい。
発光素子12において、第1の電極および第2の電極がいずれも透光性を有する物質で構成されている場合、図9(A)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側と第2の電極14側の両方から発光を取り出すことができる。また、第2の電極14のみが透光性を有する物質で構成されている場合、図9(B)の白抜きの矢印で表されるように、第2の電極14側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第1の電極13は反射率の高い材料で構成されているか、または反射率の高い材料から成る膜(反射膜)が第1の電極13の下方に設けられていることが好ましい。また、第1の電極13のみが透光性を有する物質で構成されている場合、図9(C)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第2の電極14は反射率の高い材料で構成されているか、または反射膜が第2の電極14の上方に設けられていることが好ましい。
また、発光素子12は、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が高くなるように電圧を印加したときに動作するように層15が積層されたものであってもよいし、或いは、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が低くなるように電圧を印加したときに動作するように層15が積層されたものであってもよい。前者の場合、トランジスタ11はNチャネル型トランジスタであり、後者の場合、トランジスタ11はPチャネル型トランジスタである。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の発光装置について説明したが、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の発光装置であってもよい。パッシブ型の発光装置においても、低駆動電圧で動作する本発明の発光素子を含むことによって、低消費電力で駆動させることができる。
(実施の形態8)
本発明の発光素子を含む発光装置は良好な画像を表示することができるため、本発明の発光装置を電子機器の表示部に適用することによって、優れた映像を提供できる電子機器を得ることができる。また、本発明の発光素子を含む発光装置は発光効率が良いために低消費電力で駆動できるため、本発明の発光装置を電子機器の表示部に適用することによって、消費電力の少ない電子機器を得ることができ、例えば、待受時間等の長い電話機等を得ることができる。
本発明を適用した発光装置を実装した電子機器の一実施例を図10に示す。
図10(A)は、本発明を適用して作製したコンピュータであり、本体5521、筐体5522、表示部5523、キーボード5524などによって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでコンピュータを完成できる。
図10(B)は、本発明を適用して作製した電話機であり、本体5552には表示部5551と、音声出力部5554、音声入力部5555、操作スイッチ5556、5557、アンテナ5553等によって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことで電話機を完成できる。
図10(C)は、本発明を適用して作製したテレビ受像機であり、表示部5531、筐体5532、スピーカー5533などによって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでテレビ受像機を完成できる。
以上のように本発明の発光装置は、各種電子機器の表示部として用いるのに非常に適している。
なお、本形態では、コンピュータ等について述べているが、この他に、ナビゲイション装置、或いは照明機器等に本発明の発光素子を有する発光装置を実装しても構わない。
本実施例では、構造式(19)で示される2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリン(略称:CFDPQ)の合成方法について説明する。
Figure 2006182775
〔ステップ1:中間体aの合成〕
Figure 2006182775
上記スキーム(A−4)にしたがって、マグネシウム2.67gとTHF(Tetrahydrofran)3mlを懸濁させ、少量の1,2−ジブロモエタンを加えた。4−ブロモベンゾトリフルオリド25.00gにTHF110mlを加えた溶液を滴下し、加熱還流下2時間撹拌した。室温に冷却した溶液に1,4−ジメチルピペラジン−2,3−ジオン7.82gを添加し、加熱還流下6時間撹拌した。室温に冷却した溶液に10%塩酸200mlを加え、有機層をクロロホルムにて分取した。硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン系)で精製し、中間体aを得た(黄色粉末、収率30%)。
〔ステップ2:本発明の配位子2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリン(略称:CFDPQ)の合成〕
Figure 2006182775
上記スキーム(A−5)にしたがって、得られた中間体a2.36gと1,2−フェニレンジアミン0.74gにクロロホルム100mlを加え、加熱還流下8時間撹拌した。室温に冷却した溶液を10%塩酸、次いで飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮し、本発明の配位子2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリン(略称:CFDPQ)を得た(淡黄色粉末、収率91%)。
本実施例では、実施例1で合成したCFDPQを用いて、構造式(11)で示される本発明の有機金属錯体(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリナト−N,C2’]イリジウム(III)(略称:[Ir(CFdpq)(acac)])の合成方法について説明する。
Figure 2006182775
〔ステップ1:複核錯体(略称:[Ir(CFdpq)Cl])の合成〕
Figure 2006182775
上記スキーム(A−6)にしたがって、まず、2−エトキシエタノール30mlと水10mlとの混合液を溶媒として、配位子CFDPQを2.59g、塩化イリジウム塩酸塩一水和物(IrCl・HCl・HO)を0.74g混合し、窒素雰囲気下で15時間還流することにより、複核錯体[Ir(CFdpq)Cl] を得た(褐色粉末、収率48%)。
〔ステップ2:本発明の有機金属化合物(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリナト−N,C2’]イリジウム(III)(略称:[Ir(CFdpq)(acac)])の合成〕
Figure 2006182775
上記スキーム(A−7)にしたがって、2−エトキシエタノール15mlを溶媒として、上記で得られた[Ir(CFdpq)Cl] を1.24g、アセチルアセトン(Hacac)を0.18ml、炭酸ナトリウムを0.61g混合し、窒素雰囲気下にて16時間還流することにより、本発明の有機金属化合物(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリナト−N,C2’]イリジウム(III)(略称:Ir(CFdpq)(acac))を得た(暗い赤色粉末、収率3%)。NMRのデータを以下に示す。H−NMR.δ(CDCl):8.17(m,8H),7.95(brm,4H),7.76(td,2H),7.56(td,2H),7.17(d,2H),6.94(dd,2H),6.67(s,2H),5.30(s,1H),1.63(s,6H)
得られたIr(CFdpq)(acac)のジクロロメタン中における吸収スペクトルおよび発光スペクトルを図11に示す。図11において、横軸は波長(nm)、縦軸は強度(任意単位)を表す。本発明の有機金属化合物Ir(CFdpq)(acac)は370nm、482nm、570nm(ショルダー)、および620nmに吸収ピークを有している。また、発光スペクトルは665nmに発光ピークを有する赤色発光であった。また、発光スペクトルの半値幅が比較的狭く、シャープなピークを示しており、色純度の良い発光であった。
なお、得られたIr(CFdpq)(acac)は長波長側にいくつもの吸収ピークが観測される。これは、オルトメタル錯体等によく見られる有機金属錯体特有の吸収であり、一重項MLCT(Metal to ligand charge transfer)遷移、三重項π−π遷移、三重項MLCT遷移などに対応すると類推される。特に、最も長波長側の吸収ピークが可視領域においてブロードな裾を引いており、三重項MLCT遷移特有の吸収スペクトルであると考えられる。すなわち、Ir(CFdpq)(acac)は三重項励起状態への直接光励起や項間交差が可能な化合物であることが分かった。
また、得られたIr(CFdpq)(acac)を含むジクロロメタン溶液に酸素を含む気体を注入し、酸素を溶存させた状態でIr(CFdpq)(acac)を発光させたときの発光強度を調べた。また、得られたIr(CFdpq)(acac)を含むジクロロメタン溶液にアルゴンを注入し、アルゴンを溶存させた状態でIr(CFdpq)(acac)を発光させたときの発光強度を調べた。その結果、Ir(CFdpq)(acac)由来の発光は酸素を溶存させた状態における発光強度よりもアルゴンを溶存させた状態における発光強度の方が強いという、燐光を発光する物質と同様の傾向を示すことが分かった。このことから、Ir(CFdpq)(acac))由来の発光は燐光であると考えられる。
本実施例で合成したIr(CFdpq)(acac)は、図11で示したように、三重項MLCT遷移に対応する吸収が大きく、可視光域全体にわたり比較的強い吸収を持っている。そのため、本発明の有機金属錯体を、色素増感太陽電池の色素として用いるなど、可視光の吸収を利用するデバイスに用いることで、変換効率の高いデバイスを得ることができる。
また、本実施例で合成したIr(CFdpq)(acac)は、三重項MLCT吸収のピーク(620nm)と発光スペクトルのピーク(665nm)との差、すなわちストークスシフトが小さい。このことから、励起状態の分子が安定であることが示唆される。つまり、本発明の有機金属錯体は、三重項MLCT励起状態の分子が安定であるため、色素増感太陽電池や発光素子などのフォトエレクトロニクスのデバイスに好適な材料である。
また、本実施例で合成したIr(CFdpq)(acac)は、溶媒と混ぜてペースト状にすることができるので、ペースト状にして塗布することもできる。
本実施例では、構造式(13)で示される本発明の有機金属化合物ビス[2,3−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)キノキサリナト−N,C2’](ピコリナト)イリジウム(III)(略称:Ir(CFdpq)(pic))の合成方法について説明する。Ir(CFdpq)(pic)の合成スキームを(A−8)に示す。
Figure 2006182775
Figure 2006182775
原料として、実施例2のステップ1で得られた複核錯体([Ir(CFdpq)Cl])を用いる。まず、ジクロロメタン30mlを溶媒として、[Ir(CFdpq)Cl]を1.77g、ピコリン酸(Hpic)を0.82g混合し、窒素雰囲気下にて14時間還流した。次に、得られた反応溶液をエバポレーターにて濃縮乾固し、メタノール溶媒にて再結晶を行った。得られた粉末をメタノール、次いでヘキサンにて洗浄し、本発明の有機金属化合物Ir(cfdpq)(pic)を得た(茶色粉末、収率80%)。
また、得られた化合物のH−NMRのデータを以下に示す。H−NMR δ(CDCl):8.65(m,1H),8.37(d,1H),8.19(m,3H),8.08(m,1H),7.90(m,4H),7.83(m,1H),7.76(m,1H),7.62(m,2H),7.39(d,1H),7.30(m,2H),7.21(m,2H),7.15(m,2H),7.06(dd,1H),6.99(s,1H),6.93(m,1H),6.34(s,1H)。
得られた本発明の有機金属化合物Ir(CFdpq)(pic)の分解温度T をTG−DTAにより測定したところ、T =350℃であり、良好な耐熱性を示すことがわかった。
また、得られたIr(CFdpq)(pic)のジクロロメタン中における室温での吸収スペクトルおよび発光スペクトルを図12に示す。図12において、横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度(任意単位)および発光強度(任意単位)を表す。本発明の有機金属化合物Ir(CFdpq)(pic)は374nm、441nm、486nm、553nm(ショルダ)、606nmに吸収ピークを有している。また、発光スペクトルは637nmに発光ピークを有する赤色発光であった。また、発光スペクトルの半値幅は50nmと非常に狭く、シャープなスペクトルを示しており、色純度の良い発光であった。
なお、得られたIr(CFdpq)(pic)は長波長側にいくつもの吸収ピークが観測される。これは、オルトメタル錯体等によく見られる有機金属錯体特有の吸収であり、一重項MLCT(Metal to ligand charge transfer)遷移、三重項π−π遷移、三重項MLCT遷移などに対応すると類推される。特に、最も長波長側の吸収ピークが可視領域においてブロードな裾を引いており、三重項MLCT遷移特有の吸収スペクトルであると考えられ。すなわち、Ir(CFdpq)(pic)は三重項励起状態への直接光励起や項間交差が可能な化合物であることが分かった。
また、得られたIr(CFdpq)(pic)を含むジクロロメタン溶液に酸素を含む気体を注入し、酸素を溶存させた状態でIr(CFdpq)(pic)を発光させたときの発光強度を調べた。また、得られたIr(CFdpq)(pic)を含むジクロロメタン溶液にアルゴンを注入し、アルゴンを溶存させた状態でIr(CFdpq)(pic)を発光させたときの発光強度を調べた。その結果、Ir(CFdpq)(pic)由来の発光は酸素を溶存させた状態における発光強度よりもアルゴンを溶存させた状態における発光強度の方が強いという、燐光を発光する物質と同様の傾向を示すことが分かった。このことから、Ir(CFdpq)(pic)由来の発光は燐光であると考えられる。
本実施例で合成したIr(CFdpq)(pic)は、図12で示したように、三重項MLCT遷移に対応する吸収が大きく、可視光域全体にわたり比較的強い吸収を持っている。そのため、本発明の有機金属錯体を、色素増感太陽電池の色素として用いるなど、可視光の吸収を利用するデバイスに用いることで、変換効率の高いデバイスを得ることができる。
また、本実施例で合成したIr(CFdpq)(pic)は、三重項MLCT吸収のピーク(606nm)と発光スペクトルのピーク(637nm)との差、すなわちストークスシフトが小さい。このことから、励起状態の分子が安定であることが示唆される。つまり、本発明の有機金属錯体は、三重項MLCT励起状態の分子が安定であるため、色素増感太陽電池や発光素子などのフォトエレクトロニクスのデバイスに好適な材料である。
本実施例では、実施例3で合成した本発明の有機金属錯体Ir(CFdpq)(pic)を発光物質として用いた発光素子について、具体的に例示する。なお、本実施例では、図1の符号を引用して説明する。
まず、ガラス基板上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物をスパッタリング法によって成膜し、第1の電極151を形成した。第1の電極151の厚さは110nmとなるようにし、大きさは2mm角となるようにした。
次に、第1の電極151が形成された面が下方となるように、第1の電極151が形成されたガラス基板を真空蒸着装置内に設けられたホルダーに固定した。
真空装置内を1×10−4Paとなるように減圧した後、第1の電極151上に、α−NPD(4,4’−Bis[N−(1−naphthyl)−N−phenylamino]biphenyl)と三酸化モリブデンとを共蒸着することによって正孔注入層161を形成した。正孔注入層161の厚さは50nmとした。なお、NPBと三酸化モリブデンとの比率は、質量比で4:1(=NPB:三酸化モリブデン)となるように調節した。
次に、正孔注入層161の上に、NPBを10nm蒸着することにより、正孔輸送層162を形成した。
さらに、正孔輸送層162の上に、CBP (4,4’−N,N’−dicarbazol−biphenyl)とIr(CFdpq)(pic)とを含む発光層163を、共蒸着法によって形成した。発光層163の厚さは30nmとなるようにし、CBPとIr(CFdpq)(pic)との質量比は1:0.025(=CBP:Ir(CFdpq)(pic))となるようにした。これによって、Ir(CFdpq)(pic)はCBPを基質(マトリックス)とした層の中に含まれた状態となる。このような場合、Ir(CFdpq)(pic)はゲスト、CBPはホストと、称される。
次に、発光層163上に、BCP(Bathocuproine; 2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline)を10nm蒸着することにより、電子輸送層164を形成した。なお、本実施例のように、ホストよりもイオン化ポテンシャルが大きく、発光層として機能する層(本実施例では発光層163)から陰極として機能する電極(本実施例では第2の電極152)へ正孔が突き抜けてしまうことを防ぐ作用が大きい場合の電子輸送層のことを、特に正孔阻止層と呼ぶことがある。
さらに、電子輸送層164上に、AlqとLiとを含む電子注入層165を共蒸着法によって形成した。電子注入層165の厚さは50nmとなるようにした。また、AlqとLiとの質量比は1:0.01(=Alq:Li)となるようにした。
最後に、電子注入層165の上に、アルミニウムから成る第2の電極152を形成した。第2の電極152の厚さは200nmとなるようにした。
以上のようにして作製した発光素子は、第1の電極151の電位が第2の電極152の電位よりも高くなるように電圧を印加したときに電流が流れ、発光層163において電子と正孔とが再結合して励起エネルギーが生成され、励起されたIr(CFdpq)(pic)が基底状態に戻るときに発光するものである。
この発光素子を、グローブボックス内において、窒素雰囲気下で、発光素子が大気に曝されないように封止する作業を行った後、発光素子の動作特性について測定した。なお、測定は室温(25℃に保たれた雰囲気)で行った。
測定結果を図13〜15に示す。図13は電流密度−輝度特性について、図14は電圧−輝度特性について、図15は輝度−電流効率特性について、それぞれ調べた結果である。図13において横軸は電流密度(mA/cm)、縦軸は輝度(cd/m)を表す。また、図14において横軸は電圧(V)、縦軸は輝度(cd/m)を表す。また、図15において横軸は輝度(cd/m)、縦軸は電流効率(cd/A)を表す。これらの結果から、本実施例の発光素子は、7.6Vの電圧を印加した時に、25.4mA/cmの電流密度で電流が流れ、1020cd/mの輝度で発光することが分かった。この時の電流効率は4.03cd/Aであった。また、この時のCIE表色系における色度座標は(x,y)=(0.68,0.30)であり、本実施例の発光素子は色純度の良い赤色を呈することが分かった。
なお、本実施例で作製した発光素子に対し、25mA/cmの電流密度で電流を流した際の発光スペクトルを図16に示す。図16において横軸は波長(nm)、縦軸は発光強度(任意単位)を表す。図16より、本実施例の発光素子は629nmに発光スペクトルのピークを有し、Ir(CFdpq)(pic)に由来した発光を呈していることが分かった。
本発明の発光素子について説明する図。 本発明の発光素子について説明する図。 本発明の発光素子について説明する図。 本発明の発光素子について説明する図。 本発明を適用した発光装置について説明する図。 本発明を適用した発光装置に含まれる回路について説明する図。 本発明を適用した発光装置の上面図。 本発明を適用した発光装置のフレーム動作について説明する図。 本発明を適用した発光装置の断面図。 本発明を適用した電子機器の図。 本発明の有機金属錯体の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 本発明の化合物のスペクトルを示す図。 本発明の発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。 本発明の発光素子の電圧−輝度特性を示す図。 本発明の発光素子の輝度−電流効率特性を示す図。 本発明発光素子の電流密度−輝度特性を示す図。
符号の説明
10 基板
11 トランジスタ
12 発光素子
13 第1の電極
14 第2の電極
15 層
16 第1層間絶縁膜
17 配線
18 隔壁層
19 第2層間絶縁膜
151 第1の電極
152 第2の電極
161 正孔注入層
162 正孔輸送層
163 発光層
164 電子輸送層
165 電子注入層
181 第1の電極
182 第2の電極
191 正孔注入層
192 正孔輸送層
193 発光層
194 電子輸送層
195 電子注入層
501 サブフレーム
502 サブフレーム
503 サブフレーム
504 サブフレーム
751 第1の電極
752 第2の電極
761 電子注入層
762 電子輸送層
763 発光層
764 間隔層
765 発光層
766 正孔輸送層
767 正孔注入層
771 第1の電極
772 第2の電極
781 電子注入層
782 電子輸送層
783 発光層
784 正孔輸送層
785 第1の層
786 第2の層
787 電子輸送層
788 発光層
789 正孔輸送層
790 正孔注入層
901 第1のトランジスタ
902 第2のトランジスタ
903 発光素子
911 ゲート信号線
912 ソース信号線
913 書込用ゲート信号線駆動回路
914 消去用ゲート信号線駆動回路
915 ソース信号線駆動回路
916 電源
917 電流供給線
918 スイッチ
919 スイッチ
920 スイッチ
1001 第1のトランジスタ
1002 第2のトランジスタ
1003 ゲート信号線
1004 ソース信号線
1005 電流供給線
1006 電極
501a 書き込み期間
501b 保持期間
504b 保持期間
504c 消去期間
504d 非発光期間
5521 本体
5522 筐体
5523 表示部
5524 キーボード
5531 表示部
5532 筐体
5533 スピーカー
5551 表示部
5552 本体
5553 アンテナ
5554 音声出力部
5555 音声入力部
5556 操作スイッチ
6500 基板
6503 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
6504 プリント配線基板(PWB)
6511 画素部
6512 ソース信号線駆動回路
6513 書込用ゲート信号線駆動回路
6514 消去用ゲート信号線駆動回路

Claims (11)

  1. 一般式(1)で表される構造を含む有機金属錯体。
    Figure 2006182775
  2. 一般式(2)で表される有機金属錯体。
    Figure 2006182775
    (式中、Lはベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
  3. 前記Lは構造式(3)〜(9)のいずれかで表される配位子であることを特徴とする請求項2に記載の有機金属錯体。
    Figure 2006182775
  4. 構造式(10)で表される有機金属錯体。
    Figure 2006182775
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機金属錯体を含むことを特徴とするフォトエレクトロニクスデバイス。
  6. 一対の電極間に、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機金属錯体を含む層を有する発光素子。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機金属錯体を発光物質として用いることを特徴とする発光素子。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機金属錯体を蛍光性化合物の増感剤として用いていることを特徴とする発光素子。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の発光素子が複数配置されていることを特徴とする発光装置。
  10. 請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の発光素子を画素として用いていることを特徴とする発光装置。
  11. 請求項9または請求項10に記載の発光装置を表示部に用いていることを特徴とする電子機器。
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