JP2006181360A - 野球のピッチングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 実際の野球の試合の臨場感が得られるピッチングシステムを実現する。
【解決手段】 ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、ピッチャーズマウンド側から樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像するビデオカメラ31を備え、ピッチャーズマウンドと樹脂板との間の9箇所の位置における各縞模様の光画像がビデオカメラ31に向けて反射される。CPU33は、各位置における垂直方向のミラーによって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像をビデオカメラ31が撮像したときは、樹脂板の方向のボールの位置、および、水平位置および垂直位置を検出する。プロジェクタ23は、CPU33によって検出されたボールの位置に同期して、捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板に表示する。網部材は、樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止める。
【選択図】 図3

Description

本発明は、野球のピッチングシステムに関し、特に、ピッチャーズマウンドからホームベースの方向にボールを投球して仮想の試合を楽しむ野球のピッチングシステムに関するものである。
ボール投球装置から発射されるボールをユーザがバットで打つための練習施設である野球のバッティングセンタは広く普及している。さらに、バッティングセンタにおける装置などの提案も多くなされている。これに対して、ボールを投げるための施設については、見かけることがほとんどない。この理由は明らかではないが、バッティングセンタにおける打撃については、機械が相手であるにもかかわらず、実際の試合と同様の臨場感が得られるからだと思われる。ところが、ボールを投げるためのシステム(以下、「ピッチングシステム」と称する)の場合には、現実のキャッチャーが捕球する訳ではないし、現実のバッターが打つ訳ではないので、実際の試合ほどの臨場感が得られないことが普及しない理由であると推定される。少なくともピッチャーに対する大衆の関心がバッターよりも低い訳でないことは確かである。なぜなら野球の試合の主役はピッチャーであり、野球をする者はマウンドに立って一度はピッチャーを経験したいと望むからである。
一方、ピッチングに関する装置などについてはいくつか提案がなされている。
例えば、ある提案の投球練習装置においては、ホームベースの後方に設置されたボールの衝撃を吸収する緩衝体と、この緩衝体の表面に画像を投影する映像装置と、この映像装置の画像を移動又は点灯させる操作部と、投球されたボールの通過した位置を検知する光電装置と、ボールの速度を計測するスピードガンと、光電装置の通過位置により得られるストライクボールの判定、およびスピードガンにより得られる球速を表示する表示装置とを具備した構成が記載されている。(特許文献1参照)
また、ある提案のアミューズメント装置においては、表示面の前面に耐衝撃性の透明板を配置した表示装置と、ボールや投てき物等の飛射体の表示面内又は表示面周囲に対する到達位置を検出する飛射体到達位置検出手段と、この手段により検出された飛射体の到達位置に応じて、表示装置に表示させる表示内容を変える表示制御手段とを設けて成る構成が記載されている。(特許文献2参照)
また、ある提案のピッチングゲーム機においては、投球目標となる画像を表示する画像表示手段と、画像表示手段が表示する投球目標に向かって投球されたボールを検知するボール検知手段と、ボール検知手段が検知したボールに基づいて、画像表示手段の表示画像を制御する画像制御手段とを備える構成が記載されている。(特許文献3参照)
また、ある提案のバーチャルゲーム装置においては、ボールの通過位置を検知する位置検知手段と、当該ゲームに関連して、ボールの通過位置に対応して、そのボールに対する打ち返し動作、捕球動作、又は逃避動作などの複数パターンの動画情報を記憶している記憶手段と、ボールの移動方向に配置されたスクリーンに記憶手段からの動画情報を映し出す映写手段と、位置検知手段からの検知情報に基づいて、記憶手段から最適パターンの動画情報を読み出し、この動画情報を映写手段に送出してスクリーンに映写させる制御手段と、を備えた構成が記載されている。(特許文献4参照)
特開平11−155992号公報 特開2000−153011号公報 特開2002−136629号公報 特開平11−299947号公報
しかしながら、上記特許文献4を除く他の特許文献1ないし特許文献3においては、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感を得るような構成にはなっていない。特許文献1においては、段落番号0022および図3に記載されているように、ピッチャーズマウンドに設置された操作部のスイッチによって、ミットの画像位置を移動させ、段落番号0023および図4に記載されているように、バッターの画像を左右に選択し、立つ位置を設定するようになっているが、実際の試合のような臨場感は得られない。また、特許文献2においては、段落番号0042および図15に記載されているように、ボールの当たる位置に応じて如何にうまくバッターをアウトにさせるかを競うようになっているが、実際の試合のような臨場感は得られない。また、特許文献3においては、段落番号0016、0019、および図1に記載されているように、投射プロジェクタは、対戦するバッター、キャッチャー、アンパイア、失投ゾーン、投げ勝ちゾーン、投球カウント、奪った三振の数を表示するとともに、打球音や観客の声援などの効果音を発生する構成になっているが、結局は、図1に示すように、奪三振の数を競うだけの表示であり、実際の試合のような臨場感は得られない。したがって、バッティングセンタやその他の施設に、このような臨場感の乏しいピッチングシステムを設置しても、多くの顧客を引き付けることは困難である。
上記特許文献4には、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感を得るような効果が記載されてはいるが、投球されたボールを正確に判定するような構成にはなっていない。上記特許文献1ないし特許文献3においても同様に、投球されたボールを正確に判定するような構成にはなっていない。例えば、特許文献1においては、段落番号0015に記載されているように、ホームベース上の周囲四方に設置された光電管の光センサにより、投球されたボールの通過した位置を検知し、ストライクかボールかを判定するようになっている。特許文献2においても、段落番号0018および図3(A)に記載されているように、縦横にボールの直径よりも狭くした光軸が走る光電センサを設け、さらに、段落番号0019および図4に記載されているように、各光軸ごとに光電センサの発光部において異なる周波数で変調した赤外線を発光するようになっている。特許文献3においても、段落番号0018に記載されているように、筐体の開口部分に多数の光電スイッチを配置して、投球されたボールが開口部分を通過して遮光することによって、ボールの位置を検知するようになっている。特許文献4においても、段落番号0008に記載されているように、位置検出装置4(位置検出手段)は、複数組のXYセンサを略矩形の本体枠に設け、そのXYセンサは、レーザ光の発光部とレーザ光の受光部とからなる精密なレーザセンサであり、各複数組のレーザセンサを、本体の垂直方向と水平方向とにマトリックス状に配置した構成になっている。
しかしながら、特許文献1ないし特許文献4のように、光電管の光センサ、光電センサ、光電スイッチ、レーザセンサ(これらは全て「光電スイッチ」と称することができる)のように、光ビームの発光および受光に基づくボールの位置検知では、ボールの直径が約7.2cmであるので、少なくとも7cmの間隔ごとに、発光側の光軸と受光側の光軸とが1m以上離れた位置で合致することが必要である。たとえ特許文献2のように、各光軸ごとに異なる周波数で変調した赤外線を発光しても、発光側の光軸と受光側の光軸とが合致しなければ投球されたボールを正確に判定することはできない。しかし、1m以上離れた間隔をもって、発光部および受光部の機械的な配置軸同士を合致させた上に、さらに発光部および受光部の光軸同士を合致させることは、製造上において極めて至難のことであり、実際には不可能に近い。仮に実現できたとしても、そのための製造装置や検査装置の開発には膨大な費用と時間がかかることになる。このため、光電スイッチによって投球されたボールを判定する場合には、かなり大まかな判定結果しか得られない。したがって、光電スイッチを用いたピッチングシステムを設置しても、かなり大まかな判定結果しか得られなければ、顧客の不満が高まる一方であり、結局は顧客にそっぽを向かれて、利用されなくなることは明らかである。すなわち、上記特許文献4においても、投球されたボールを正確に判定できなければ、結果的には、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感を得るような構成を実現することができない。
さらに、投球を予約した顧客が多い場合に、投球の順番が来るまでその場所で長時間待たなければならないとすると、投球が可能な時刻まで漫然と待たされる顧客の精神的な苦痛が大きくなるので、次第に利用されなくなることは明らかである。
本発明は、投球されたボールを正確に判定することにより、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感が得られるピッチングシステムを実現して、バッティングセンタやその他の施設に設置することにより、多くの顧客の満足と高い評価を得るような堅実なスポーツビジネスを展開できるようにすることを目的とする。
本発明のピッチングシステムは、ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、ピッチャーズマウンド側から樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する撮像手段と、ピッチャーズマウンドと樹脂板との間におけるピッチングルームの複数の位置において、一方の壁側に設けられ、対向する他方の壁側における垂直縞状の領域の写像を撮像手段の方向に反射する垂直方向の光反射手段と、各位置における垂直方向の光反射手段によって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像を撮像手段が撮像したときは、樹脂板の方向のボールの位置を検出するとともに、樹脂板の方向のボールの各位置において当該撮像画像の中から抽出したボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板に表示する画像表示手段と、樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、を備えた構成になっている。
この場合において、天井側又は床側に設けられ、対向する床側又は天井側における水平縞状の領域の写像を撮像手段の方向に反射する水平方向の光反射手段をさらに備え、位置検出手段は、各位置における垂直方向の光反射手段によって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像を撮像手段が撮像したときに、当該遮光するボールの画像によって投球されたボールの水平位置、垂直位置、および前記樹脂板の方向のボールの位置を検出するような構成にしてもよい。
本発明のピッチングシステムは、ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、ピッチャーズマウンド側から樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する撮像手段と、ピッチャーズマウンドと樹脂板との間におけるピッチングルームの複数の位置において、天井若しくは床又は一方の壁側に設けられ、対向する床若しくは天井又は他方の壁側に向けて水平方向又は垂直方向に細長い帯状の光を照射する発光手段と、各位置の発光手段から照射された帯状の光を受けたボールの写像を撮像手段が撮像したときは、当該ボールの画像によって投球されたボールの水平位置、垂直位置、および樹脂板の方向のボールの位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板に表示する画像表示手段と、樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、を備えた構成になっている。
本発明のピッチングシステムは、ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、ピッチャーズマウンド側のプレートの略真後ろから樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する第1の撮像手段と、第1の撮像手段から水平方向に所定距離だけ離れて配置され、前記樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する第2の撮像手段と、第1の撮像手段によって撮像されたボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出するとともに、第1および第2の撮像手段によって撮像されたボールの画像の差に基づく三角測量によって樹脂板の方向のボールの位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板に表示する画像表示手段と、樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、を備えた構成になっている。
本発明のピッチングシステムによれば、投球されたボールを正確に判定することにより、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感が得られるピッチングシステムを実現して、バッティングセンタやその他の施設に設置することにより、多くの顧客の満足と高い評価を得るような堅実なスポーツビジネスを展開できるという効果が得られる。
以下、本発明によるピッチングシステムの第1実施形態ないし第3実施形態について説明する。各実施形態のピッチングシステムは、例えば、ショッピングセンタ、デパート、バッティングセンタ、野球場、ゴルフ場、スポーツジム、その他の施設に設置される。
まず、第1実施形態のピッチングシステムについて、図1および図18を参照して説明する。図1は、第1実施形態におけるピッチングシステムに使用するピッチングルームPR100の内部を示す側面図であり、図2はピッチングルームの内部を示す平面図である。天井101の高さは一定であるが、床102の高さはピッチャーズマウンド側がホーム側よりも約38cmだけ高くなっている。図1および図2の右側にドア2があり、ドア2から少し離れた位置にボールを投球するピッチャーズマウンドが設けられ、ピッチャーズマウンドから奥側(図の左側)がホーム側になっている。
ピッチャーズマウンド側には、操作部6を含む制御システム1が設置されている。また、ピッチャーズマウンドの所定位置にプレート7が設けられ、ホーム側にはホームベース8が設けられている。図2において、プレート7およびホームベース8は、位置を明確に示すために床102から突出した状態になっているが、実際には床102に埋め込まれて床102と同じ高さの構造になっている。図には示していないが、プレート7には、プレーヤの足の圧力を検出するセンサが設けられている。なお、プレート7の後縁の位置からホームベース8の後縁の位置までの距離は約18.44mになっている。
ピッチングルームPR100の後方には、仮想の野球ゲームのための画像を表示するプロジェクタ23が設置されている。そして、プロジェクタ23の前には、プロジェクタ23によって投影された画像を映すためのスクリーンである樹脂板25が設けられている。樹脂板25は、例えば、ポリカーボネートなどで構成されている。樹脂板25の前側には、ホームベース8の後縁から8フィート(約2.5m)の位置、すなわち実際のキャッチャーボックスの後縁の位置に、投球されるボールを受け止める網部材26が設けられている。この網部材26は、例えばグラスファイバを混在させた樹脂製の網で構成されている。網部材26は、投球されたボールの衝撃を吸収して床102に落下させる。落下させるボールの位置は投球されたボールの球威と網部材26の張力特性および弾性特性に依存するが、1mないし2mの範囲に留まるように網部材26の張力および弾性が設定されている。この範囲の床102は、返球装置が設けられた位置に向かって低下するように傾斜しており、落下したボールは返球装置に案内される。返球装置については後述する。
なお、プロジェクタ23の代わりに、液晶又はプラズマの大画面の表示装置を設置してもよい。この場合には、樹脂板25は表示装置が見えるように透明なポリカーボネートなどで構成される。樹脂板25の前側にプロジェクタを設置して画像を投影してもよい。ただし、この場合には、投影される画像の光が網部材26を介在することになり、画質がわずかに劣化する。また、この実施形態の場合には、網部材26の後方に画像が表示されるので、その後方からの画像の光によって、約18m離れたピッチャーマウンドからは網部材26がほとんど目立たなくなる。これは、後方からの光によって網部材26の輪郭線が乱反射して実際よりも細く見えるからである。したがって、樹脂板25の後方にプロジェクタ23を設置することが望ましい。
マウンド側のプレート7の後方には、ビデオカメラ31およびビデオカメラ31の画角位置を調整するためのカメラ制御部32が配置されている。ビデオカメラ31は、X−Yアドレスを用いて撮像画面の任意の箇所をランダムに選択して、高速で読み出すことができるように、MOS型の撮像素子を用いたビデオルカメラで構成されている。ただし、投球されたボールの画像を高速で読み出すことが可能ならば、CCD型の撮像素子を用いたビデオカメラで構成しても構わない。
図1および図2に示すように、床102面には、ビデオカメラ31の撮像素子における色フィルタに合わせて、赤色、青色、又は緑色の縞模様で床102に直接に着色した領域、又は、着色したプレートを床102に固定した領域である9個のsx1ないしsx9の領域が設けられている。そして、sx1ないしsx9の領域に対向する天井101の面には、9個のミラーmx1ないしmx9が設けられ、各ミラーによって対応する水平方向の各縞模様の光画像がビデオカメラ31に向けて反射されるような構造になっている。同様に、マウンド側から見て左側の壁104の面には、ビデオカメラ31の撮像素子における色フィルタに合わせて、赤色、青色、又は緑色の縞模様で壁に直接に着色した領域、又は、着色したプレートを壁104に固定した領域である9個のsy1ないしsy9の領域が設けられている。そして、sy1ないしsy9の領域に対向する右側の壁103の面には、9個のミラーmy1ないしmy9が設けられ、各ミラーによって対応する垂直方向の各縞模様の光画像がビデオカメラ31に向けて反射されるような構造になっている。すなわち、対応する側の光画像をミラーによってビデオカメラ31に向けて反射して、各位置における水平方向および垂直方向における縞模様の光画像がビデオカメラ31によって全て撮像できる構成になっている。各ミラーにおける反射面の角度は固定でもよいが、調整可能な構造が望ましい。
なお、水平方向及び垂直方向の縞模様は、かならずしもビデオカメラ31の撮像素子における色フィルタに合わせる必要はない。例えば、黒色、茶色、橙色などのように、ボール色と異なる色であればよい。しかし、9カ所の縞模様の色を、例えば、赤、緑、青、赤、緑、青、赤、緑、青のように、位置ごとに撮像素子における色フィルタに合わせた場合には、MOS型の撮像素子を用いたビデオルカメラ31によって、各色の撮像信号を独立に読み出せるので、画像信号の処理回路が簡単な構成になるとともに、ホーム側方向の各位置をより正確に検出することができる。
図3は、第1実施形態の制御システム1の構成を示すブロック図である。この制御システム1を統轄的に制御するCPU33は、無線通信又は光ケーブルなどの有線通信によるシステムバスを介して、図1および図2に示したビデオカメラ31、カメラ制御部32、プロジェクタ23、操作部6を構成するスイッチ部36および表示部37などの他に、プログラムや初期データを記憶しているROM34、CPU33のワークエリアであるRAM35、返球制御部38、およびサウンドシステム39に接続され、これら各部との間でデータやコマンドを授受する。プロジェクタ23は、アニメ画像メモリ24に接続され、CPU33の制御によって指示されたアニメ画像のデータを読み出して表示する。スイッチ部36は、ゲームを開始するスタートスイッチ、停止するストップスイッチ、プレーヤの投球レベルを設定するレベルスイッチなどのスイッチ群の他に、プリペイドカードの挿入機構、携帯電話装置からの支払を受け付ける通信部などが設けられている。表示部37は、スイッチの操作に応じた表示の他に、ゲームの進行状態を示す画像が適宜に表示される。サウンドシステム39は、投球されたボールの捕球音、ボールが打たれたときの打球音、アンパイアの音声などの擬似音を発生する。返球制御部38については後述する。なお、図には示していないが、プレート7のセンサや後述する返球装置のセンサなど、各種のセンサを検出してCPU33に入力するセンサインタフェースがシステムバスに接続されている。
図4は、投球ごとに、プロジェクタ23によって樹脂板25に投影される画面の例を示している。図4において、投球されるボールを判定する判定画像25iaは、横7個および縦9個の区画に分割されており、投球したボールの位置に対応する内容の文字が表示されている。これらの文字には、ストライクを示すS、ボールを示すB1〜B5、シングルヒット(1塁打)を示す1、2塁打を示す2、3塁打を示す3、ホームランを示すH、ファールを示すFがある。判定画像25iaの左右には、左バッター又は右バッターの画像を示す打者画像25ibがある。判定画像25iaの下側には、投球するボールの球種、すなわち、ストレート、カーブ、シュート、スライダー、チェンジアップを示す球種画像25icがある。判定画像25iaの上側には、投球されたボールの判定結果、アウトカウント、得点スコアなどを示すスコア画像25idがある。表示される内容は、スイッチ部36で設定されたプレーヤのレベルに応じて決定される。
例えば、初級レベルの場合には、判定画像25iaストライクの領域は広くなり、球種画像25icには何も表示されない。中級レベルの場合には、判定画像25iaストライクの領域は少し狭くなり、球種画像25icにはストレート又はカーブが指示される。上級レベルの場合には、かなり高度な投球が要求される。図4に示すように、判定画像25iaストライクの領域は相当に狭く且つ細かくなり、球種画像25icには上記の全ての球種が指示される。さらに、ボールを示すB1〜B5については、判定結果はストライクである。ボールの到達位置がこの区画になったときは、バッターは空振りをすることを意味している。このように、上級レベルの場合にはボールになる投球も要求される。
図4において、上下左右の黒丸で示されたマークM1ないしM4および中央のマークは、実際には、赤、緑、又は青、すなわち色フィルタに合った色であり、ビデオカメラ31の画角位置を調整するためのマーク画像である。CPU33は、ビデオカメラ31によって撮像された5個のマーク画像の位置が所定の撮像位置になるようにカメラ制御部32に指示する。したがって、このマーク画像は、ビデオカメラ31の画角位置が調整された後、又は、画角位置が正しい場合には消去される。なお、図4の画面も、投球前の数秒ないし数十秒の時間だけ表示された後、後述するキャッチャーのアニメ画像に変わる。ただし、プレーヤのスイッチ操作によって、キャッチャーのアニメ画像を表示せずに、図4の画面を継続して表示することもできる。
図5は、RAM35にストアされるデータの内容を示している。図5(1)は両チームの得点を示すデータである。プレーヤの投球内容に応じて相手チームの得点は変化するが、同時に味方チームの得点も変化する。投球内容が良い場合には味方チームに多く得点が入り、悪い場合には得点は少ない。図5(2)は投球ごとに変化する判定結果を示すデータである。ストライク(S)、ボール(B)、アウトカウント(O)、三振の数(K)、フォアボール(WK)の他に、ヒット(H1、H2、H3)、ホームラン(HR)などのデータで構成される。図5(3)はボールのスピードを示すデータである。図5(4)はボールのコースの良否を示すデータである。図5(5)は判定結果を示すデータである。ボールのスピード、ボールのコースの良否、および、判定結果は、投球ごとに図4の25idに表示され、それに応じて変化するストライク(S)、ボール(B)、アウトカウント(O)が図4の25idおよびマウンド側の表示部37に表示される。
図6は、ホーム側を撮像したビデオカメラ31の撮像画像を示している。図6において、キャッチャー画像25ieは、プロジェクタ23によって樹脂板25に投影されたキャッチャーのアニメ画像を撮像したものである。水平方向に9個並んだ画像ix1ないしix9、および、垂直方向に9個並んだ画像iy1ないしiy9は、それぞれ図1および図2における9個のミラーsx1ないしsx9およびミラーsy1ないしsy9によって反射された対応する水平方向および垂直方向の各縞模様の光画像を撮像したものである。その他に、網部材26の前の1mないし2mの範囲における傾斜した床102、傾斜した床を転がるボール80、および返球装置28が撮像される。
図7は、投球されたボールが縞模様sx1の位置で水平方向の縞画像を遮光するときに、ビデオカメラ31によって水平方向の画像ix1をスキャンした場合に、時刻t0〜t5における撮像信号の推移を示す図である。いま、縞模様sx1が赤色であるとし、ビデオカメラ31において赤色の撮像信号をカットした場合、具体的には、緑色および青色の撮像信号のみを出力した場合には、ボールがsx1の位置に達する前の時刻t0においては、撮像信号はローレベルになっている。ボールがsx1の位置に達した時刻t1においては、ボールの先端によって縞画像がボールの白色で遮光される。したがって、撮像信号は遮光されたボールの先端の幅に応じたパルス幅でハイレベルになる。ボールがさらに進むと、時刻t2において撮像信号のハイレベルのパルス幅が広くなる。ボールがsx1の中心位置に達した時刻t3においては、撮像信号のハイレベルのパルス幅はボールの直径に対応する。その後は、時刻t4、t5に示すように、撮像信号のハイレベルのパルス幅は次第に狭くなり、ボールがsx1の位置を通過した後は、再び撮像信号はローレベルになる。したがって、ボールがsx1の位置を通過するときの水平方向のx座標がx1として検出される。ボールの進行方向すなわちマウンド側からホーム側の方向において、縞模様sx1の位置は垂直方向の縞模様sy1の位置と同じであるので、垂直方向の画像iy1をスキャンした場合にも、図8に示すように、ボールがsy1の位置を通過するときの垂直方向のy座標がy1として検出される。
ボールがさらに進んで、水平方向のsx2〜sx9および垂直方向のsy2〜sy9の位置を順に通過すると、その8カ所の各位置におけるボールのx座標およびy座標が検出される。ビデオカメラ31はMOS型の撮像素子を備えているので、撮像画面の任意の箇所をランダムに選択して読み出すことができる。したがって、各位置のボールの座標を検出するたびに、次の位置を予測して検出範囲を限定することが可能になり、高速の読み出しを行うことができる。ボールの進行方向をz座標とすると、水平方向および垂直方向のsx1〜sx9およびsy1〜sy9の位置はあらかじめ設定されているので、x−y面に平行な撮像面の2次元の撮像素子を有するビデオカメラ31によって、飛翔するボールのx座標の位置、y座標の位置、およびz座標の位置からなる3次元の位置、および各z座標の時刻を検出することができる。図9は、ボールの検出位置P1,Pk(k=2〜7),P8,およびP9におけるx座標、y座標、z座標、および時刻t1,tk(k=2〜7),t8,およびt9を表した図である。
このように、飛翔するボールの3次元の位置と時刻を正確に検出することができるので、ボールの飛翔位置に同期して動いて、あたかもそのボールを捕球するようなキャッチャーのアニメ画像をプロジェクタ23から樹脂板25に投影することが可能になる。図10ないし図13は、状況に応じて動くキャッチャーのアニメ画像25ieを示す図である。図10は、投球前のキャッチャーのアニメ画像25ieであり、左手のミット画像25ie1、投球すべき位置を指示する投球位置指示画像25ie2、および、右手によって球種を指示する球種指示画像25ie3が表示されている。例えば、投球位置指示画像25ie2の位置にカーブを投球するという指示を示している。図11ないし図13は、投球されて網部材(図示せず)によって受け止められたボール80の位置に応じたキャッチャーのアニメ画像25ieを示す図である。
網部材で受け止められて落下したボール80は、図6に示したように、傾斜した床を転がって返球装置28に収容される。図には示さないが、ボール80が落下する途中においても、CPU33によって検出されるボール80の位置に応じて、ミット画像25i1が動くキャッチャーのアニメ画像25ieが表示される。さらに、ボール80が床に落下した後は、返球準備をするために動くキャッチャーのアニメ画像25ieが表示される。例えば、ミット画像25i1からボールを取り出すようなキャッチャーのアニメ画像25ieが表示される。
図14ないし図17は、返球装置28の構成および動作を示す図である。図14(1)は返球装置28の側面および一部の断面を示す図であり、図14(2)は上から見た平面図である。返球装置28は、基盤71、返球腕72、板状ばね73、回転部74、中継ギア部75、ステッピングモータ76、近接センサ77、弾性部材78、および図3の返球制御部38を介してCPU33によって制御される電子回路(図示せず)で構成されている。返球腕72は、成人の肘から手先までの腕の長さ程度であり、軸72aによってピッチャーズマウンドの方向に回動可能な状態で基盤71に取り付けられている。さらに、図14(1)の一部断面に示すように、返球腕72には球形の凹部72bが形成され、ボールを収容できるようになっている。凹部72bの中心には孔72cが形成され、近接センサ77によって凹部72bのボールの有無が検出される。返球腕72の先端に形成された突起72dは、回転部74のカム74aに係合することによって、板ばね73を下方向に湾曲させた状態になっている。回転部74は、ギア74bおよび中継ギア部75の機構によって減速されたステップピングモータ76の回転に応じて回転する。
図14(3)は、回転部74のカム74aに返球腕72の突起72dが係合した状態を、分かり易いように、平面に展開して表わした図である。図14(1)、(2)の状態は、図14(3)における丸数字1の位置に対応している。この状態のときに、ボールが返球腕72の凹部72bに収容されて、近接センサ77によって検出される。ボールが収容された後、CPU33の制御によってステッピングモータ76が駆動され、回転部74が中継ギア部75を介して回転する。その回転方向は、図14(2)において反時計回りの方向である。この方向は、図14(3)においては、平面で表わされた回転部74が点線の矢印の方向に移動する状態である。回転部74が移動することによって、突起72dが丸数字2の位置になると、カム74aの形状が垂直に上に向かって開口しているので、突起72dは係合から解放されることになる。その結果、返球腕72によって下側に湾曲された板ばね73は、一気に湾曲が解除されて、バネの反発力によって返球腕72をピッチャーズマウンドの方向に急激に回動する。
図15は、その急激な回動によって返球腕72がピッチャーズマウンドの方向にボール80を投擲する動作を示す図である。急激に回動された返球腕72は、ボール80を投擲した後、弾性部材78によって停止されてその衝撃が吸収され、再び回転部74の側に戻ることになる。回転部74は、返球腕72の突起72dを解放した後も回転しており、回転部74の側に戻された返球腕72の突起72dは、回転部74の上面に位置することになる。厳密には、返球腕72は板ばね73の上で振動し、その振動が収束した後に突起72dが回転部74の上面に位置することになる。その後は、CPU33の制御によって駆動されるステッピングモータ76によって、図14(3)における丸数字3の位置と突起72dとが一致する位置で回転部74が停止される。したがって、突起72dは再び回転部74のカム74aと係合する。図16は、ボールを返球した後の返球腕72の突起72dが、再び回転部74のカムに係合した状態を示す図である。近接センサ77は、返球腕72の突起72dが回転部74のカムに係合した状態を検出する。
図17は、実施形態の変形例であり、返球腕72のボール収容部72bの下側に螺旋状のスプリング79を設けたものである。スプリング79は、板ばね73を補強するものであるが、スプリング79を適切な弾性係数の構造にすれば、板ばね73に代えてスプリング79のみによって返球動作をすることも可能である。図18は、返球動作を行うキャッチャーのアニメ画像25ieを示している。図18に示すように、返球装置28によってボール80が返球されるのと同期して、キャッチャーのアニメ画像25ieも返球動作を行って、返球装置28から飛ばされたボール80の軌道に合わせて、キャッチャーのアニメ画像25ieの右手が動く。したがって、ピッチャーからは、あたかもキャッチャーの画像によってボール80が返球されたように見える。
なお、返球装置の構成はこの実施形態に限定されない。例えば、バッティングセンタに設けられているボール発射装置を実施形態の返球装置の位置に設けて、ボールが緩やかに発射できるように発射力を調整し、落下したボールを返球するような構成にしてもよい。
なお、第1実施形態の変形例として、垂直方向の縞模様の写像を反射する9個のミラーmy1ないしmy9、および、水平方向の縞模様の写像を反射する9個のミラーmx1ないしmx9のいずれか一方だけを設けて、ホーム側の方向(z軸方向)のボールの位置を検出することも可能である。ただし、この場合には、CPU33は、x軸方向およびy軸方向のいずれか一方のボールの位置は、ビデオカメラ31から出力される画像信号によって検出することになる。
以上のように、この第1実施形態のピッチングシステムは、ホームベース8の後方にほぼ垂直に配置された樹脂板25と、ピッチャーズマウンド側から樹脂板25の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像するビデオカメラ31を備えている。そして、ピッチャーズマウンドと樹脂板25との間の床102面には、9個のsx1ないしsx9の領域が設けられている。そして、sx1ないしsx9の領域に対向する天井101の面には、9個のミラーmx1ないしmx9が設けられ、各ミラーによって対応する水平方向の各縞模様の光画像がビデオカメラ31に向けて反射されるような構造になっている。同様に、マウンド側から見て左側の壁104の面には、9個のsy1ないしsy9の領域が設けられている。そして、sy1ないしsy9の領域に対向する右側の壁103の面には、9個のミラーmy1ないしmy9が設けられ、各ミラーによって対応する垂直方向の各縞模様の光画像がビデオカメラ31に向けて反射されるような構造になっている。CPU33は、各位置における垂直方向のミラーによって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像をビデオカメラ31が撮像したときは、樹脂板25の方向のボールの位置を検出するとともに、樹脂板25の方向のボールの各位置において、その撮像画像の中から抽出したボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出する。プロジェクタ23は、CPU33によって検出されたボールの位置に同期して、捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板25に表示する。網部材26は、樹脂板25から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止める。
したがって、投球されたボールを正確に判定することにより、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感が得られるので、バッティングセンタ、ショッピングセンタ、野球場などの施設に設置することにより、多くの顧客の満足と高い評価を得るような堅実なスポーツビジネスを展開できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図19は、第2実施形態におけるゲートの光学要素の構成を示している。図19(1)において、マウンドからホームまでの異なる位置に、一方の壁に発光部91を設けて、縦方向のスリット状の平行光92を対向する壁に向けて発光する。この場合において、各位置に応じて異なる色である赤(R)、緑(G)、青(B)の平行光92(R)、92G)、92(B)を発光する。ピッチャーズマウンドから図の矢印の方向に投球されたボール93は、各色の平行光の中を通過してホームベースの方向に飛翔する。
図19(2)は、各発光部91の構造を示している。光源94は、縦方向に長い線状のほぼ白色の光源である。光源94としては、例えば、細長い蛍光灯で構成される。光源94の前には、光源94の長さに対応した細長いシリンドリカルレンズ95が設けられ、光源94から発光した光をスリット状の平行光に収束する。シリンドリカルレンズ95のさらに前には、プラスチック又はガラスのカラーフィルタ96が設けられている。この場合、カラーフィルタの色は赤(R)、緑(G)、青(B)で構成されている。これは、ビデオカメラ31のカラーフィルタの色が原色系で構成されているという前提に立っている。例えば、図3のC、D、E、F、およびBのゲートのカラーフィルタの色を、それぞれ赤、緑、青、赤、および緑で構成する。第1実施形態に示した図1および図2の場合には、9カ所の位置に設けたカラーフィルタの色を、赤、緑、青、赤、青、緑、赤、緑、および青で構成する。したがって、各位置に対応した色の平行光が発光されることになる。
なお、光源に赤、緑、青のLEDアレイを設ければ、カラーフィルタ96は必要ない。
このように構成すれば、投球されたボールが各ゲートを通過するときは、各ゲートのカラーフィルタの色が白いボールの一部に照射されることになる。この結果、ビデオカメラ31で撮像されたボールの画像は、月の満ち欠けの輪郭に類似したカラー画像になる。さらに、ビデオカメラ31の内部においては、各ゲートに対応するボールの照射光のスペクトルとの関係がフラッシュメモリなどの不揮発性メモリに初期設定で記憶されるか、又は、DRAMなどのメモリに投球開始の時にそのつど記憶される。したがって、各ゲートのカラーフィルタの色は原色系又は補色系に限定する必要はないが、原色系又は補色系にすることにより撮像されたボールの画像の色分析処理が速くなる。
図20は、赤のカラーフィルタの位置を通過するボールの照射光の推移を示す図である。図20(1)は、検出位置にボールの中心が一致した状態の画像であり、ボールの左半分の外周に帯状の平行光線が照射され、ビデオカメラ31においては円弧状の赤い照射光R1が撮像される。ボールがさらに樹脂板25に近づくに従って、図20(2)〜(5)に示すように、赤い照射光の形状がR2〜R5に変化する。この結果、飛翔するボールの水平方向、垂直方向、および樹脂板25の方向のボールの位置を検出することができる。
なお、第2実施形態においては、一方の壁に設けて対向する壁に向けて平行光92を発光する構成にしたが、発光部91を天井に設けて対向する床に向けて平行光を発光する構成、又は、発光部91を床に設けて対向する天井に向けて平行光を発光する構成にしてもよい。
以上のように、この第2実施形態のピッチングシステムは、ホームベース8の後方にほぼ垂直に配置された樹脂板25と、ピッチャーズマウンド側から樹脂板25の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像するビデオカメラ31を備えている。そして、ピッチャーズマウンドと樹脂板25との間における9カ所の位置において、一方の壁104側に設けられ、対向する壁103側に向けて垂直方向に細長い帯状の光を照射する発光部91を備えている。CPU33は、各位置における照射光を受けたボールの写像をビデオカメラ31が撮像したときは、樹脂板25の方向のボールの位置を検出するとともに、樹脂板25の方向のボールの各位置において、その撮像画像の中から抽出したボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出する。プロジェクタ23は、CPU33によって検出されたボールの位置に同期して、捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板25に表示する。網部材26は、樹脂板25から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止める。なお、発光部91の位置は、壁103、104に限らず、天井101又は床102でもよい。
したがって、第1実施形態と同様に、投球されたボールを正確に判定することにより、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感が得られるので、バッティングセンタ、ショッピングセンタ、野球場などの施設に設置することにより、多くの顧客の満足と高い評価を得るような堅実なスポーツビジネスを展開できる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図21は、第3実施形態におけるピッチングルームPR100の内部を示す平面図である。第3実施形態において、ピッチングマウンドのプレート7の後方には、2つのビデオカメラ31a、31bが水平方向に並列して配置されている。ビデオカメラ31aは、プレート7の左右の中心とホームベース8の左右の中心とを結ぶ一点鎖線のほぼ延長線上に配置され、ビデオカメラ31bは、ビデオカメラ31aの右横に所定間隔だけ離れた位置に配置されている。図21に示すように、いま、投球されたボール80が矢印の方向に飛翔した場合を想定する。
図22は、ビデオカメラ31a、ビデオカメラ31bによって撮像されたボールの画像80ia、80ibを示す図である。2つのボールの画像80ia、80ibの間の距離は、ボール80がホームベース8側に近くなるほど短くなる。したがって、例えば、ボール80が網部材に到達したときに、2つのボールの画像80ia、80ibの間の距離がほぼゼロになるように、ビデオカメラ31aとビデオカメラ31bとの間隔を調整した場合には、2つのボールの画像80ia、80ibの間の距離d1,d2,d3,d4に基づく三角測量によって、ボール80のホーム側方向の位置を検出することができる。
以上のように、この第3実施形態のピッチングシステムは、ホームベース8の後方にほぼ垂直に配置された樹脂板25、ピッチャーズマウンド側のプレート7の略真後ろから樹脂板25の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像するビデオカメラ31a、ビデオカメラ31aから水平方向に所定距離だけ離れて配置され、樹脂板25の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像するビデオカメラ31bを備えている。CPU33は、ビデオカメラ31aによって撮像されたボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出するとともに、ビデオカメラ31aおよびビデオカメラ31bによって撮像されたボールの画像の差に基づく三角測量によって、樹脂板25の方向のボールの位置を検出する。プロジェクタ23は、CPU33によって検出されたボールの位置に同期して、捕球動作を行うキャッチャーの画像を樹脂板25に表示する。網部材26は、樹脂板25から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止める。
したがって、第1実施形態と同様に、投球されたボールを正確に判定することにより、実際の野球の試合を彷彿とさせるような臨場感が得られるので、バッティングセンタ、ショッピングセンタ、野球場などの施設に設置することにより、多くの顧客の満足と高い評価を得るような堅実なスポーツビジネスを展開できる。
なお、上記各実施形態における構成は、本発明の一例にすぎない。本発明の技術分野における通常の知識を有する技術者が上記各実施形態に基づいて想到することができる他の実施形態も本発明に包含されるものである。すなわち、本発明の技術的な範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神および観点を逸脱しない限り様々な変更が可能である。例えば、ソフトボール、サッカーボール、テニスボールの位置を検出することによって、検出した位置に対応する画像を表示して、仮想のゲームを楽しむことができる。
第1実施形態におけるピッチングルームの内部を示す側面図。 第1実施形態におけるピッチングルームの内部を示す平面図。 第1実施形態の制御システム1の構成を示すブロック図。 第1実施形態において投球ごとにプロジェクタによって樹脂板に投影される画面の例を示す図。 第1実施形態においてRAMにストアされるデータの内容を示す図。 第1実施形態においてホーム側を撮像したビデオカメラの撮像画像を示す図。 第1実施形態においてボールが水平方向の縞画像を遮光するときの撮像信号の推移を示す図。 第1実施形態においてボールが垂直方向の縞画像を遮光するときの撮像信号の推移を示す図。 第1実施形態においてボールの検出位置のx座標、y座標、z座標、および時刻を表した図。 第1実施形態において投球前のキャッチャーのアニメ画像を示す図。 第1実施形態において網部材にボールが到達したときのキャッチャーのアニメ画像を示す図。 第1実施形態において網部材にボールが到達したときのキャッチャーのアニメ画像を示す図。 第1実施形態において網部材にボールが到達したときのキャッチャーのアニメ画像を示す図。 第1実施形態における返球装置の構成および動作を示す図。 第1実施形態における返球装置の構成および動作を示す図。 第1実施形態における返球装置の構成および動作を示す図。 第1実施形態の変形例における返球装置の構成および動作を示す図。 第1実施形態においてボールの返球に同期したキャッチャーのアニメ画像を示す図。 第2実施形態におけるピッチングルームの一部を示す平面図。 第2実施形態におけるボールの撮像画像を示す図。 第3実施形態におけるピッチングルームの内部を示す平面図。 第3実施形態における撮像画像を示す図。
符号の説明
23 プロジェクタ
25 樹脂板
26 網部材
28 返球装置
31 ビデオカメラ
32 カメラ制御部
33 CPU

Claims (12)

  1. ピッチャーズマウンドおよびホームベースを収容するピッチングルームにおいて、前記ピッチャーズマウンドから前記ホームベースの方向にボールを投げて仮想の野球ゲームを楽しむピッチングシステムであって、
    前記ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、
    前記ピッチャーズマウンド側から前記樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する撮像手段と、
    前記ピッチャーズマウンドと前記樹脂板との間における前記ピッチングルームの複数の位置において、一方の壁側に設けられ、対向する他方の壁側における垂直縞状の領域の写像を前記撮像手段の方向に反射する垂直方向の光反射手段と、
    各位置における垂直方向の光反射手段によって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像を前記撮像手段が撮像したときは、前記樹脂板の方向のボールの位置を検出するとともに、前記樹脂板の方向のボールの各位置において当該撮像画像の中から抽出したボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を前記樹脂板に表示する画像表示手段と、
    前記樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、
    を備えたことを特徴とする。
  2. 請求項1のピッチングシステムにおいて、天井側又は床側に設けられ、対向する床側又は天井側における水平縞状の領域の写像を前記撮像手段の方向に反射する水平方向の光反射手段をさらに備え、前記位置検出手段は、各位置における垂直方向の光反射手段によって反射された垂直縞状の領域の写像を遮光するボールの写像を前記撮像手段が撮像したときに、当該遮光するボールの画像によって投球されたボールの水平位置、垂直位置、および前記樹脂板の方向のボールの位置を検出することを特徴とする。
  3. ピッチャーズマウンドおよびホームベースを収容するピッチングルームにおいて、前記ピッチャーズマウンドから前記ホームベースの方向にボールを投げて仮想の野球ゲームを楽しむピッチングシステムであって、
    前記ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、
    前記ピッチャーズマウンド側から前記樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する撮像手段と、
    前記ピッチャーズマウンドと前記樹脂板との間における前記ピッチングルームの複数の位置において、天井若しくは床又は一方の壁側に設けられ、対向する床若しくは天井又は他方の壁側に向けて水平方向又は垂直方向に細長い帯状の光を照射する発光手段と、
    各位置の前記発光手段から照射された帯状の光を受けたボールの写像を前記撮像手段が撮像したときは、当該ボールの画像によって投球されたボールの水平位置、垂直位置、および前記樹脂板の方向のボールの位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を前記樹脂板に表示する画像表示手段と、
    前記樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、
    を備えたことを特徴とする。
  4. 請求項3のピッチングシステムにおいて、前記発光手段は、細長い帯状の光を発光する光源、当該光源から発光された細長い帯状の光を収束するシリンドリカルレンズ、および当該シリンドリカルレンズで収束された細長い帯状の光の特定の波長を通過させる光学フィルタを備えたことを特徴とする。
  5. 請求項4のピッチングシステムにおいて、前記光学フィルタは、前記撮像手段の光学フィルタと略同一の分光特性を有することを特徴とする。
  6. ピッチャーズマウンドおよびホームベースを収容するピッチングルームにおいて、前記ピッチャーズマウンドから前記ホームベースの方向にボールを投げて仮想の野球ゲームを楽しむピッチングシステムであって、
    前記ホームベースの後方にほぼ垂直に配置された樹脂板と、
    前記ピッチャーズマウンド側のプレートの略真後ろから前記樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する第1の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段から水平方向に所定距離だけ離れて配置され、前記樹脂板の方向を2次元の固体撮像素子によって撮像する第2の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段によって撮像されたボールの画像によって投球されたボールの水平位置および垂直位置を検出するとともに、前記第1および第2の撮像手段によって撮像されたボールの画像の差に基づく三角測量によって前記樹脂板の方向のボールの位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段によって検出されたボールの位置に同期して捕球動作を行うキャッチャーの画像を前記樹脂板に表示する画像表示手段と、
    前記樹脂板から所定距離だけピッチャーズマウンド側に近い位置に配置されて、投球されたボールを受け止めるボール停止手段と、
    を備えたことを特徴とする。
  7. 請求項1、3又は6のピッチングシステムにおいて、投球されたボールが前記ホームベースの上方における所定の立体空間を通過したときは、当該ボールの投球内容を判定する投球判定手段をさらに備えたことを特徴とする。
  8. 請求項7のピッチングシステムにおいて、前記投球判定手段の判定結果に応じて仮想の野球試合を進行させる試合進行手段をさらに備えたことを特徴とする。
  9. 請求項1、3又は6のピッチングシステムにおいて、前記ボール停止手段によって受け止められて床に落下したボールを前記ピッチャーズマウンドの方向に返球する返球手段をさらに備えたことを特徴とする。
  10. 請求項9のピッチングシステムにおいて、前記返球手段は、前記ピッチャーズマウンドの方向に回動可能で且つばね部材によって上下方向に弾性を有するとともに、ボールを収容する収容部を有するボール投擲手段と、駆動信号に応じて前記ボール投擲手段を下方向に湾曲させるとともに、当該湾曲を一気に解除して前記収容部に収容されたボールを前記ピッチャーズマウンドの方向に返球させる機構制御手段とを有することを特徴とする。
  11. 請求項9のピッチングシステムにおいて、前記返球手段は、前記ピッチャーズマウンドの方向に開口部を有する筒部材と、前記筒部材の内部に設けられたスプリング部材と、前記開口部から前記筒部材の内部にボールが収容されたときは前記スプリング部材を前記筒部材の内部側に圧縮させるとともに、当該圧縮を一気に解除して収容されたボールを前記ピッチャーズマウンドに向かって返球させる機構制御手段とを有することを特徴とする。
  12. 請求項9のピッチングシステムにおいて、前記画像表示手段は、前記返球手段によって返球されるボールの位置に同期して手の画像を移動させながら返球動作を行うキャッチャーの画像を前記樹脂板に表示することを特徴とする。
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