JP2006178682A - 機械翻訳装置、機械翻訳プログラム及びその機械翻訳プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 S20で、原文A1に続いて訂正原文A2が入力され、訂正原文A2についてS21で翻訳命令がされると、S22で翻訳され、表示部に訂正訳文B2が表示される。S23では、訂正原文A2より前に原文A1があるか否かが判別され、原文A1があれば、S24で、原文A1の訳文B1があるか否かが判別される。ここで訳文B1があれば、S25で、訂正原文A2が原文A1の手直しか否かが判別され、手直しであれば、S26で、原文A1と訂正原文A2とに手直しフラグを付与し、S27で訳文B1と訂正訳文B2とに互いの差分を識別表示する。
【選択図】 図5
Description
以下、本明細書では、先に入力された第一言語文を原文、その翻訳文を訳文、原文を訂正した第一言語文を訂正原文、その翻訳文を訂正訳文と言う。
そこで、特許文献1には、原文と訂正原文との相違する部分を抽出して差分情報を生成し、表示された差分情報の内容に基づいて、差分が閾値よりも大きい場合には訂正原文を機械翻訳し、閾値よりも小さい場合には、原文と訂正原文及びその差分情報と訳文とを表示して、訂正訳文の入力を受け付けることで、翻訳チェックを効率良く行おうとする翻訳支援装置の発明が開示されている。
(1)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字の数が所定数以下である。
(2)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字が表記の相違のみである。
(3)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、その順序のみが相違する。
(4)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語同士が同義語として辞書に記憶されている関係にある。
(5)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語の数が所定数以下である。
(1)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字の数が所定数以下である。
(2)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字が表記の相違のみである。
(3)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、その順序のみが相違する。
(4)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語同士が同義語として辞書に記憶されている関係にある。
(5)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語の数が所定数以下である。
そして、上記目的を達成する請求項9に記載の発明は、請求項5乃至8の何れかに記載の機械翻訳プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
特に、訳文と訂正訳文とを同時に比較できることで、原文をどう変更するとどのように翻訳されるかという機械翻訳の特性(癖)をユーザが把握しやすくなるため、使い勝手が良くなり、以後の翻訳作業の質の向上も期待できる。
請求項2及び6に記載の発明によれば、上記効果に加えて、逆翻訳を行って翻訳チェックを行う場合も、ユーザは、手直しによって逆翻訳結果がどう変わるかを一目で知ることができるため、同様に翻訳作業効率の向上に繋がる。
請求項4及び8に記載の発明によれば、上記効果に加えて、翻訳チェックを終了して適切な文章対を選択する際には、識別表示を確実に消去することができ、識別表示の消去忘れがなくなる。
そして、請求項9に記載の発明によれば、前記記録媒体を読み込むことで本発明を容易に実現して上記効果を奏することができる。
[機械翻訳装置の構成]
図1は、本発明の機械翻訳装置の一例を示す機能ブロック図で、機械翻訳装置1は、CPUやROM、RAM、HDD等を備え、翻訳等の処理を行うデータ処理部2と、キーボードやマウス等を備え、データ処理部に翻訳対象の原文や各種動作指令等を入力する入力部3と、CRT等を備え、入力された原文や翻訳後の訳文等を表示する表示部4と、レーザープリンタ等を備え、表示部に表示された文章等を印刷出力する印刷部5とを備えている。
また、データ処理部2では、翻訳部7で得られた翻訳結果を後述するように翻訳チェック処理可能な翻訳チェック部14が、ROMに格納したプログラムによって構成されている。
このように構成された機械翻訳装置1において、例えば「向日葵が太陽に向かって咲いている。」と入力部から入力すると、図2(A)に示すように、表示部4の予め設定された表示エリアに当該日本語文(原文A1)が表示される。ここで、表示部4に表示された図示しない翻訳ボタンをクリック等して翻訳命令を入力すると、翻訳部7が原文A1を翻訳し、原文A1に対応して設定された訳文の表示エリアに、「A sunflower goes to the sun,and it is blooming.」と翻訳文(訳文B1)が表示されることになる。
次に、S13では構文解析部10において、形態素解析によって得られた単語の並びを解析プログラムによって解析し、単語を句にまとめたり、主語や目的語の係り先を決める等して、入力文のツリー構造を作成する。その後、S14では変換部11において、解析結果に基づき、ユーザ辞書及び翻訳辞書を参照しながら各単語に英訳を施す。そして、英訳された文は、S15で構文生成部12において、辞書を参照しながらS13で作成されたツリー構造に基づいて訳文のツリー構造を作成し、正しい構文を生成する。次にS16では、形態素生成部13で語尾変化等の調整を行って翻訳を終了し、訳文B1を表示部4において表示する(S17)。
こうして翻訳が終了した後、ユーザは得られた訳文B1が適切か否かをチェックする。訳文B1が適切でない場合、ユーザは、訳文B1を直接修正する他、原文A1を手直しした文(訂正原文)を再度翻訳し、得られた新たな訳文(訂正訳文)を訳文B1と比較して所望の訳文を採用する作業を行うことがある。この場合、翻訳チェック部14においては、原文と訂正原文とを比較して、訂正原文が原文の手直しに該当するか否かを判別し、手直しに該当すると判断された訂正原文が再翻訳された際には、訳文と訂正訳文とを比較して両者の差分を識別表示する翻訳チェック処理を実行する。以下、この翻訳チェック処理の手順を図5のフローチャートで説明する。
そして、S23では、翻訳された訂正原文A2より前に入力文(原文A1)があるか否かが判別される。ここで原文A1がなければ翻訳チェックは終了するが、原文A1があるので、S24で、原文A1の翻訳結果(訳文B1)があるか否かが判別される。ここで訳文B1がなければ翻訳チェックは終了するが、訳文B1があるので、S25で、訂正原文A2が原文A1の手直しか否かが判別され(判別手順)、手直しであれば、S26で、原文A1と訂正原文A2とに手直しフラグを付与し、S27で訳文B1と訂正訳文B2とに互いの差分を夫々識別表示する(識別表示手順)。この識別表示は、図2(B)に示すように、訳文B1の差分「goes to the sun,and it is blooming」と、訂正訳文B2の差分「is blooming toward the sun」とを他の部分と異なる色(例えば白)の四角枠内で抜き表示する反転表示Sである。
まず、S30で、原文A1と訂正原文A2とを比較して、訂正原文A2が原文A1と異なる文字数をカウントして変数Cに保存する。この文字数のカウントは、diff等の差分プログラムを用いた周知の差分抽出技術によって行えば良い。ここでは単純に異なる文字数をカウントする他、ひらがなとカタカナ等の表記違いを変換マトリックスで認識することでカウントしないようにすることもできる。
次に、S31において、比較終了後の変数が10を下回るか否かを判別する。ここで10を下回る数であれば、S32で手直しと判断される。また、S31の判別において、変数が10以上であれば、S33で原文A1と訂正原文A2とを形態素解析して、存在する単語(形態素)を比較する。存在する単語が同じであれば(S34でYES)、S32で手直しと判断され、存在する単語が同じでなくても、S35で形態素解析において異なる単語の数をカウントし、S36の判別でカウントされた変数Wが3を下回ると、S32で手直しと判断され、変数Wが3以上であれば、原文A1と訂正原文A2とは非類似(手直しでない)と判断される。
まず、S40で原文A1を形態素解析し、S41でその形態素解析の結果から単語ごとに切り出して保存する。次にS42で訂正原文A2を形態素解析して、S43で異なる単語数を0にリセットする。S44では、訂正原文A2の形態素解析の結果から単語を1つずつ取り出して、原文A1の形態素解析結果の単語と比較していく。
よって、S45の判別で一致する単語があれば、S46でまだ単語があるか否かが判別され、S45の判別で一致する単語がなければ、S47で異なる単語としてカウントされる。このS44からS47までの処理が、全ての単語で行われ(S46の判別で単語がなくなれば終了)、その比較結果が図6のS34,S36で判別されることになる。従って、形態素解析によれば、語順の違いだけであれば全ての単語が一致するため、手直し文となる。この場合、形態素解析辞書で吸収できる異形語や表記の相違(例えば図4で示した「ヒマワリ」と「向日葵」、「刈り取る」と「刈りとる」等)も同じ単語と判断される。
このように、上記形態の機械翻訳装置1によれば、表示部4に原文と訳文とが表示されている場合に、入力部3により訂正原文が入力された際には、原文と訂正原文とを比較して、訂正原文が原文の手直しに該当するか否かを判別する判別手段と、その判別手段により原文の手直しに該当すると判断された際には、訳文と訂正訳文とを比較して、両者の差分を識別表示する識別表示手段とを備えたことで、ユーザは、手直しによって翻訳結果がどう変わるかを一目で知ることができ、適切な翻訳チェックを迅速に行うことが可能となって翻訳作業効率が向上する。
特に、訳文と訂正訳文とを同時に比較できることで、原文をどう変更するとどのように翻訳されるかという機械翻訳プログラムの特性(癖)をユーザが把握しやすくなるため、使い勝手が良くなり、以後の翻訳作業の質の向上も期待できる。
また、識別表示手段では、原文及び訳文の文章対と訂正原文及び訂正訳文の文章対との何れか一方が選択されて他方が削除される際には、差分の識別表示を解除する構成としているため、文章対の選択の際には識別表示を確実に消去でき、識別表示の消去忘れがなくなる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態での実施が可能である。以下、主な変更例について説明する。
例えば、図8(A)に示すように、「私は昨日彼女が出かけたことを知った。」との原文A1に対して、「I knew that she went out yesterday.」との訳文B1が出力され、この訳文B1のチェックのためにこれを逆翻訳して、「私は彼女が昨日出かけたことを知った。」という再原文A2を得たとする(同図(B))。この訳文B1では、「昨日」の係りについて、原文A1が「私が昨日知ったこと」を意図していても、再原文A2のように「彼女が昨日出かけたこと」ととられる可能性があり、訳文B1が適正ではないことになる。
そこで、訳文B1を手直しして、「Yesterday I knew that she went out.」と訂正訳文B2を入力し、これを逆翻訳すると、「昨日私は彼女が出かけたことを知った。」と再訂正原文A3が得られる(同図(C))。よって、原文A1と同趣旨の文であることが確認され、訂正訳文B2が選択されることになる。
よって、このような逆翻訳を利用した場合にも、差分が識別表示された再訂正原文A3と再原文A2とを比較することで翻訳の適否を容易に判断でき、翻訳チェックを迅速に行うことができる。特に、訳文をどう変更するとどのように逆翻訳されるかをユーザが把握しやすくなるため、使い勝手が良くなる。
さらに、識別表示は、上記形態のような反転表示によるものに限らず、点滅表示、アンダーライン、文字の大きさや字体の変更、枠や括弧で囲む、印を付記する等、目視できる態様であれば種々選択可能で、複数種の識別表示を併用して差分の長さ等によって使い分けることもできる。
但し、相違する文字の数の比較による差分抽出は、先の文に比べて後の文が短いと、全く異なる文でも手直しと判断されるおそれがあるため、少なくとも異なる単語で分割した形態素数の比較は採用するのが望ましい。
その他、本発明の機械翻訳装置は、上記形態のような専用品に限らず、例えば汎用のパーソナルコンピュータシステムにおいても、上記記録媒体やネットワーク上から本発明に係る機械翻訳プログラムを得ることによって同様に実現可能である。
Claims (9)
- 少なくとも第一言語による原文を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された原文を辞書を用いて第二言語による訳文に翻訳する翻訳手段と、
少なくとも前記入力手段により入力された原文と前記翻訳手段により翻訳された訳文とを表示する表示手段とを備えた機械翻訳装置であって、
前記表示手段に原文と訳文とが表示されている場合に、前記入力手段により前記原文が訂正された訂正原文が入力された際に、前記訂正原文と原文とを比較して、前記訂正原文が前記原文の手直しに該当するか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記原文の手直しに該当すると判断された際には、前記翻訳手段により前記訂正原文が翻訳された訂正訳文と、前記原文が翻訳された訳文とを比較して、両者の差分を識別表示する識別表示手段と
を備えたことを特徴とする機械翻訳装置。 - 前記翻訳手段により翻訳された第二言語による訳文を第一言語に逆翻訳する逆翻訳手段を備え、
前記判別手段は、前記入力手段により前記訳文が訂正された訂正訳文が入力された際に、前記訳文と訂正訳文とを比較して、前記訂正訳文が前記訳文の手直しに該当するか否かを判別し、
前記識別表示手段は、前記判別手段により前記訳文の手直しに該当すると判断された際には、前記逆翻訳手段により前記訂正訳文が逆翻訳された再訂正原文と前記訳文が逆翻訳された再原文とを比較して、両者の差分を識別表示する請求項1に記載の機械翻訳装置。 - 前記判別手段は、前記原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とが以下のうち少なくとも1の関係を有する場合に、手直しと判別する請求項1又は2に記載の機械翻訳装置。
(1)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字の数が所定数以下である。
(2)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字が表記の相違のみである。
(3)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、その順序のみが相違する。
(4)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語同士が同義語として辞書に記憶されている関係にある。
(5)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語の数が所定数以下である。 - 前記識別表示手段は、前記原文及び訳文の文章対と前記訂正原文及び訂正訳文の文章対との何れか一方が選択されて他方が削除される際、或いは前記訳文及び再原文の文章対と前記訂正訳文及び再訂正原文の文章対との何れか一方が選択されて他方が削除される際には、前記差分の識別表示を解除する請求項1乃至3の何れかに記載の機械翻訳装置。
- 入力手段によって入力された第一言語による原文を、辞書を用いて翻訳手段により第二言語による訳文に翻訳し、前記原文及び訳文を表示手段に表示しながら翻訳処理をコンピュータに実行させるための機械翻訳プログラムであって、
前記表示手順の実行後、訂正された訂正原文が入力された際には、先に入力された原文と訂正原文とを比較して、前記訂正原文が前記原文の手直しに該当するか否かを判別する判別手順と、
前記判別手順において前記原文の手直しに該当すると判断された際には、前記翻訳手段により前記訂正原文が翻訳された訂正訳文と前記原文が翻訳された訳文とを比較して、両者の差分を識別表示する識別表示手順と
を備えたことを特徴とする機械翻訳プログラム。 - 前記翻訳手段により翻訳された第二言語による訳文を前記辞書を用いて第一言語に逆翻訳する逆翻訳手順を備え、
前記判別手順では、前記入力手段により前記訳文が訂正された訂正訳文が入力された際に、前記訳文と訂正訳文とを比較して、前記訂正訳文が訳文の手直しに該当するか否かを判別し、
前記識別表示手順では、前記判別手順により前記訳文の手直しに該当すると判断された際には、前記逆翻訳手順により前記訂正訳文が逆翻訳された再訂正原文と前記訳文が逆翻訳された再原文とを比較して、両者の差分を識別表示する請求項5に記載の機械翻訳プログラム。 - 前記判別手順では、前記原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とが以下のうち少なくとも1の関係を有する場合に、手直しと判別する請求項5又は6に記載の機械翻訳プログラム。
(1)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字の数が所定数以下である。
(2)原文と訂正原文との間、又は訳文と訂正訳文との間で相違する文字が表記の相違のみである。
(3)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、その順序のみが相違する。
(4)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語同士が同義語として辞書に記憶されている関係にある。
(5)原文と訂正原文、又は訳文と訂正訳文とを単語で分割した場合に、相違する単語の数が所定数以下である。 - 前記識別表示手順の実行後、前記原文及び訳文の文章対と前記訂正原文及び訂正訳文の文章対との何れか一方が選択されて他方が削除される際、或いは前記訳文及び再原文の文章対と前記訂正訳文及び再訂正原文の文章対との何れか一方が選択されて他方が削除される際には、差分の識別表示を解除する識別表示解除手順をコンピュータに実行させる請求項5乃至7の何れかに記載の機械翻訳プログラム。
- 請求項5乃至8の何れかに記載の機械翻訳プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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