JP2006176548A - 摺動部材用ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる摺動部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 成形加工時において表面外観に優れる特定の無機充填材と、変性α−オレフィン共重合体を特定量配合することによって、摺動剤を使用することなく、耐衝撃性に優れ、かつ自己摩耗、および相手材の摩耗が少なく、摩擦係数が少ない摺動部材用ポリアミド樹脂組成物、およびそれからなる摺動部材を提供する。
【解決手段】 (a)ポリアミド樹脂35〜85重量%、(b)変性α−オレフィングラフト共重合体5〜15重量%、(c)粒子状ホウ酸アルミニウム5〜25重量%、(d)メタケイ酸カルシウムウィスカー5〜25重量%からなることを特徴としたポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (a)ポリアミド樹脂35〜85重量%、(b)変性α−オレフィングラフト共重合体5〜15重量%、(c)粒子状ホウ酸アルミニウム5〜25重量%、(d)メタケイ酸カルシウムウィスカー5〜25重量%からなることを特徴としたポリアミド樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は成形加工時において表面外観に優れる特定の無機充填材と、変性α−オレフィン共重合体を特定量配合することによって、寸法安定性、耐衝撃性に優れ、かつ自己摩耗、および相手材の摩耗が少なく、摩擦係数が少ない摺動部材を提供する摺動部材用ポリアミド樹脂組成物、およびそれからなる摺動部材に関する。
ポリアミド樹脂は、その優れた成形性、耐熱性、強靱性、耐薬品性、耐摩耗性などを利用して、自動車、電気・電子部品、家庭電化製品などの分野で広範に使用されている。なかでも、車両用外装部品や、家庭電化製品のハウジング、筐体など、外観が求められる部品にも、金属からの代替として使用されてきている。
中でも摺動剤添加ポリアミド樹脂はその優れた成形性、耐熱性、強靱性にあわせて高い摺動性、詳しくは摩擦係数が低く、相手材への攻撃性が軽減されることから、軸受け、ギア、カム、すべり板、ガイド部材等の材料に用いられている。
従来から合成樹脂系材料、例えば特許文献1または2にはナイロン系摺動材料としては二硫化モリブデン配合ナイロン、ポリエチレン配合ナイロン、ポリ四フッ化エチレン配合ナイロン等が利用されている。
中でも摺動剤添加ポリアミド樹脂はその優れた成形性、耐熱性、強靱性にあわせて高い摺動性、詳しくは摩擦係数が低く、相手材への攻撃性が軽減されることから、軸受け、ギア、カム、すべり板、ガイド部材等の材料に用いられている。
従来から合成樹脂系材料、例えば特許文献1または2にはナイロン系摺動材料としては二硫化モリブデン配合ナイロン、ポリエチレン配合ナイロン、ポリ四フッ化エチレン配合ナイロン等が利用されている。
また、特許文献3には摺動性に優れ、かつ機械強度を向上させる方法として、熱可塑性樹脂にポリエチレン、ウィスカー状強化繊維、変性ポリオレフィンを配合することが提案されている。
特開平2−219849号公報
特開昭63−207851号公報
特開平成8−283494号公報
しかしながら、二硫化モリブデン配合ナイロンの場合には、成形品の使用環境下において、ポリアミド成分の吸水による剛性低下が原因となり摩擦係数、自己摩耗量が増加し、また十分な耐衝撃性が得られないの問題がある。一方、ポリエチレンやポリ四フッ化エチレン含有ナイロンの場合には、吸水時の強度低下を抑制し、摩擦係数や摩耗量を低下させるが、耐熱性や機械強度を大きく低下させるという問題がある。また、熱可塑性樹脂にポリエチレン、ウィスカー状強化繊維、変性ポリオレフィンを配合する場合にはポリエチレンの配合による機械強度の低下が大きいためにウィスカー状強化繊維による補強効果は不十分であるという問題がある。
本発明は成形加工時において表面外観に優れる特定の無機充填材と、変性α−オレフィン共重合体を特定量配合することによって、上記に示すような摺動剤を使用することなく、耐衝撃性にすぐれ、かつ自己摩耗、および相手材の摩耗が少なく、摩擦係数が少ない摺動部材用ポリアミド樹脂組成物、およびそれからなる摺動部材を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリアミド樹脂、変性α−オレフィン共重合体、粒子状ホウ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウムウィスカーを特定量の割合で配合することにより、前記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、
(1)(a)〜(d)の合計を100重量%として、
(a)ポリアミド樹脂35〜85重量%、
(b)変性α−オレフィン共重合体5〜15重量%、
(c)粒子状ホウ酸アルミニウム5〜25重量%、
(d)ケイ酸カルシウムウィスカー5〜25重量%からなり、
(a)ポリアミド樹脂のサンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が2.0〜4.0であり、
かつ、(b)変性α−オレフィン共重合体のASTM D1238に従った、溶融温度230℃で測定したメルトフローレートが1.0〜2.0g/10minであり、
かつ、(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーの平均繊維長が220〜290μm、平均繊維径が10.0〜13.0μmであることを特徴とする
摺動部材用ポリアミド樹脂、
(2)ホウ酸アルミニウムが、9Al2O32B2O3、または2Al2O33B2O4で示され、その平均繊維径が3.0〜8.0μmである(c)粒子状ホウ酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の摺動部材用ポリアミド樹脂組成物、
(3)請求項1記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる摺動部材、
を提供するものである。
(1)(a)〜(d)の合計を100重量%として、
(a)ポリアミド樹脂35〜85重量%、
(b)変性α−オレフィン共重合体5〜15重量%、
(c)粒子状ホウ酸アルミニウム5〜25重量%、
(d)ケイ酸カルシウムウィスカー5〜25重量%からなり、
(a)ポリアミド樹脂のサンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が2.0〜4.0であり、
かつ、(b)変性α−オレフィン共重合体のASTM D1238に従った、溶融温度230℃で測定したメルトフローレートが1.0〜2.0g/10minであり、
かつ、(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーの平均繊維長が220〜290μm、平均繊維径が10.0〜13.0μmであることを特徴とする
摺動部材用ポリアミド樹脂、
(2)ホウ酸アルミニウムが、9Al2O32B2O3、または2Al2O33B2O4で示され、その平均繊維径が3.0〜8.0μmである(c)粒子状ホウ酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の摺動部材用ポリアミド樹脂組成物、
(3)請求項1記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる摺動部材、
を提供するものである。
本発明の摺動部材用ポリアミド樹脂組成物によれば、優れた耐衝撃性、摺動性を有する成形品を提供することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(a)とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とする樹脂である。その原料の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、(2,2,4−または2,4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるポリアミドホモポリマーもしくはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、とくに好適に用いられるポリアミド樹脂は、200℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン6T/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2ーメチルペンタメチレン)テレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンセバカミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン6T/610/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6T/12/66)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/12/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)およびこれらの混合物ないし共重合体などが挙げられる。
とりわけ好ましいものとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン610およびナイロン66/6I/6コポリマー、ならびにナイロン6T/66コポリマー、ナイロン6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/6コポリマー、ナイロン6T/12コポリマー、ナイロン6T/12/66コポリマー、ナイロン6T/12/6Iコポリマーなどのヘキサメチレテレフタラミド単位を有する共重合体から選ばれる少なくとも一種のポリアミドである。これらのポリアミド樹脂は成形性、耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて混合物として用いることも実用上好適である。
本発明において用いるポリアミド樹脂はサンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が2.0〜4.0の高分子量ポリアミド樹脂であり、好ましくはその相対粘度が2.0〜3.0のものである。2.0未満では成形加工時の機械強度が低下し、4.0を超えると成形加工時の表面外観が悪化し、相手材の摩耗量が増加するため好ましくない。
また本発明においてポリアミド樹脂の割合は(a)〜(d)の合計を100重量%として、35〜85重量%であることが必要であり、好ましくは40〜70重量%である。35重量%未満では成形加工時の表面外観が悪化するため相手材の摩耗量が増加する問題があり、また85重量%を超えると剛性が低下し自己摩耗量が増加するため好ましくない。
本発明における変性α−オレフィン共重合体は、結晶性ポリオレフィンを不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸誘導体でグラフト変性したものである。ここで用いられる不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸誘導体としては、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、フラン酸、ペンテン酸、ビニル酢酸、アンゲリカ酸などの一塩基性不飽和カルボン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(商品名:ナジック酸)、メチル−エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(商品名:メチルナジック酸)などの二塩基性不飽和カルボン酸、クエン酸、アコニット酸などの三塩基性不飽和カルボン酸、およびこれら一塩基性、二塩基性および三塩基性不飽和カルボン酸の誘導体、例えば酸ハライド、アミド、イミド、酸無水物、エステルおよび塩(ナトリウム塩、亜鉛塩など)などが挙げられる。これら不飽和カルボン酸誘導体の具体例としては、塩化マレニル、アクリルアミド、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、エンドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物(商品名:無水ナジック酸)、無水アコニット酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、シトラコン酸ジブチル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジグリシジルマレエート、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸亜鉛などが挙げられる。上記不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸誘導体の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、クエン酸、これら不飽和カルボン酸のナトリウム塩や亜鉛塩、無水マレイン酸、無水イタコン酸および無水ナジック酸が好ましく、無水マレイン酸および無水イタコン酸が特に好ましい。
また変性ポリオレフィンを得るために用いる結晶性ポリオレフィンとしては、エチレン単独重合体、あるいはポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ1−ペンテン、
ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ1−ヘプテン、ポリ1−オクテン、ポリ1−デセン、ポリ1−ドデセン、ポリ1−テトラデセン、ポリ1−ヘキサデセン、ポリ1−オクタデセンなどのα−オレフィンの単独重合体や、エチレンとこれらα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとこれらα−オレフィンとの共重合体もしくはこれらα−オレフィンの2種以上の共重合体などのエチレンまたはα−オレフィンの共重合体などを好適に挙げることができる。
ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ1−ヘプテン、ポリ1−オクテン、ポリ1−デセン、ポリ1−ドデセン、ポリ1−テトラデセン、ポリ1−ヘキサデセン、ポリ1−オクタデセンなどのα−オレフィンの単独重合体や、エチレンとこれらα−オレフィンとの共重合体、プロピレンとこれらα−オレフィンとの共重合体もしくはこれらα−オレフィンの2種以上の共重合体などのエチレンまたはα−オレフィンの共重合体などを好適に挙げることができる。
本発明において用いる変性α−オレフィン共重合体はASTM D1238に従った、溶融温度230℃で測定したメルトフローレートが1.0〜2.0g/10minであることが必要であり、好ましくは1.3〜1.7g/10minである。メルトフローレートが1.0g/10min未満では成形加工時の表面外観が悪化し、相手材の摩耗量が増加する問題があり、2.0g/10minを越えると樹脂組成物の十分な耐衝撃性が得られないため好ましくない。
また本発明において十分な耐衝撃性を付与するために、(b)変性α−オレフィン共重合体の配分量は(a)〜(d)の合計を100重量%として、5〜15重量%であることが必要で、好ましくは8〜12重量%である。添加量が5重量%未満であると十分な耐衝撃性が得られず、添加量が15重量%を越えると成形性が損なわれ、成形品自体の摩耗量が増加するため好ましくない。
本発明においては(C)粒子状ホウ酸アルミニウムと(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーを併用することが必要である。これらを併用することによって、各々単独で使用した場合には得られない優れた摺動性を得ることができる。
本発明で用いる(C)粒子状ホウ酸アルミニウムは、1つの結晶面のみを成長させることにより粒子状となった微細な単結晶粒子で、9Al2O32B2O3、または2Al2O33B2O4で示される組成からなるものであり、その平均粒径は3.0〜8.0μmのものが好ましい。
これらの粒子状ホウ酸アルミニウムは表面処理なしでも使用可能であるが、さらに補強効果を向上するためには、カップリング剤による表面処理によって粒子状ホウ酸アルミニウムとマトリックスである樹脂との濡れ性、結合性を改良することが有効であり、通常、アミノシランなどのシランカップリング剤で表面処理されているものが好適である。
本発明において、(C)粒子状ホウ酸アルミニウムの配合量は(a)〜(d)の合計を100重量%として、5〜25重量%であることが必要であり、好ましくは10〜20重量%である。添加量が5重量%未満であると本発明の摺動部材用ポリアミド樹脂組成物を摺動部材に成形した場合に摺動性・機械強度が不足するので好ましくなく、一方添加量が25重量%を越えると動摩擦係数が増加し、摺動性が低下する問題がある。本発明に用いられる粒子状ホウ酸アルミニウムは例えばアルボライトFA03(R)(四国化成(株)製)を使用することができる。これは平均繊維径3.0μmのもので、表面処理がされていない粒子状ホウ酸アルミニウムである。
本発明に用いる(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーは、組成がCaSiO2で示される単結晶繊維であり、その平均繊維長が220〜290μm、平均繊維径が10.0〜13.0μmであることが好ましい。平均繊維長が220μm未満では成形加工時の機械強度が低下するため好ましくなく、290μmを超えると相手材の摩耗量が増加するため好ましくない。
本発明において(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーの配分量は(a)〜(d)の合計を100重量%として、5〜25重量%であることが必要であり、好ましくは10〜20重量%である。添加量が5重量%未満であると摺動性・機械強度が不足するので好ましくなく、一方添加量が25重量%を越えると動摩擦係数が増加し、摺動性が低下する問題がある。
これらのメタケイ酸カルシウムウィスカーは表面処理なしでも使用可能であるが、さらに補強効果を向上するためには、カップリング剤による表面処理によってメタケイ酸カルシウムウィスカーとマトリックスである樹脂との濡れ性、結合性を改良することが有効であり、通常、アミノシランなどのシランカップリング剤で表面処理されているものが好適である。本発明に用いられるメタケイ酸カルシウムウィスカーは例えばSH600(キンセイマテック製)をそのまま使用することができる。これは平均繊維長が220〜290μm、平均繊維径が10.0〜13.0μmのもので、表面処理がされていないメタケイ酸カルシウムウィスカーである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミド、ビス尿素及びポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、結晶核剤、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、導電性粒子(カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ等)、難燃剤(例えば、赤燐、メラミンシアヌレート、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、着色防止剤(次亜リン酸塩等)、他の重合体を含有することができる。
次に本発明のポリアミド樹脂組成物を得る方法について例を挙げて説明する。本発明のポリアミド樹脂組成物は、各成分を公知の混練方法により溶融混練して得ることができる。溶融混練の方法には特に制限はなく、ポリアミド樹脂の溶融状態下で機械的剪断を行うことができればよい。その処理方法もバッチ式または連続式のいずれでも良いが、連続的に製造できる連続式の方が生産性の面から好ましい。具体的な混練装置にも制限はなく、例えば単軸または二軸の押出機、混練機、ニーダーなどが挙げられるが、特に二軸押出機が生産性の面で好ましい。スクリューアレンジはメタケイ酸カルシウムウィスカーおよびホウ酸アルミニウムウィスカーをより均一に分散させるためにニーディングゾーンを設けることが好ましい。また、溶融混練時に発生する水分や、低分子量の揮発成分を除去する目的で、溶融混練装置にベント口を設けることも好ましい。押出機を用いる場合には、供給口を2つ以上有する押出機を使用して、第一の(上流側の)供給口からポリアミド樹脂(a)と変性α−オレフィン共重合体(b)を供給して(a)、(b)成分を溶融混練した後、さらに下流側の供給口から(c)成分および(d)を配合することが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物を成形する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、押出成形、射出成形、射出圧縮成形、ブロー成形、プレス成形などが挙げられ、特に限定されないが、生産性などの点から射出成形や射出圧縮成形が好ましい。
本発明の組成物から作製される摺動部材としては、ブッシング、ベアリング、スリーブ、スリップシリンダー、ガイドレール、スイッチ部品、ギア、カムなどに好ましく用いることができる。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
[評価方法]
(1)ポリアミドの相対粘度
ポリアミド樹脂をサンプル濃度0.01g/mlとなるように98%濃硫酸溶液で溶解し、25℃で相対粘度を測定した。測定は2回行い、その平均値を求めた。
(1)ポリアミドの相対粘度
ポリアミド樹脂をサンプル濃度0.01g/mlとなるように98%濃硫酸溶液で溶解し、25℃で相対粘度を測定した。測定は2回行い、その平均値を求めた。
(2)メルトフローレート
ASTM D1238に従い測定を行った。
ASTM D1238に従い測定を行った。
(3)繊維長、繊維径
日立製作所製走査型電子顕微鏡S−2250Nにて、粒子状ホウ酸アルミニウム、及びメタケイ酸カルシウムウィスカーの観察写真(倍率:200倍)を撮影し、繊維長、繊維径を測定した。測定数100本の平均値を求めた。
日立製作所製走査型電子顕微鏡S−2250Nにて、粒子状ホウ酸アルミニウム、及びメタケイ酸カルシウムウィスカーの観察写真(倍率:200倍)を撮影し、繊維長、繊維径を測定した。測定数100本の平均値を求めた。
(4)一般機械特性
以下の標準方法に従って測定した。
以下の標準方法に従って測定した。
引張強度、引張伸び
ASTM D638に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を作製し、得られた試験片を用いて試験速度10mm/minで試験を行った。
ASTM D638に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて1号ダンベル型試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm))を作製し、得られた試験片を用いて試験速度10mm/minで試験を行った。
曲げ強度、曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて曲げ試験片(試験片厚み:1/4インチ(6.4mm))を作成し、得られた試験片を用いて試験速度3mm/minで試験を行った。
ASTM D790に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて曲げ試験片(試験片厚み:1/4インチ(6.4mm))を作成し、得られた試験片を用いて試験速度3mm/minで試験を行った。
Izod衝撃強度
ASTM D256に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて衝撃試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm)モールドノッチ)を作成し、試験を行った。
ASTM D256に準拠して行った。日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて衝撃試験片(試験片厚み:1/8インチ(3.2mm)モールドノッチ)を作成し、試験を行った。
(5)摩擦・摩耗試験
実施例、比較例で得られたポリアミド樹脂ペレットを日精樹脂工業射出成形機PS6 0E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて30×30×3mmの角板を成形し、ORIENTEC製鈴木式摩擦・摩耗試験機にて下記条件で試験を実施した。測定は5回行いその平均値を求めた。
実施例、比較例で得られたポリアミド樹脂ペレットを日精樹脂工業射出成形機PS6 0E9ASEで、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて30×30×3mmの角板を成形し、ORIENTEC製鈴木式摩擦・摩耗試験機にて下記条件で試験を実施した。測定は5回行いその平均値を求めた。
<試験条件>
周速:10cm/sec
荷重:40kg/cm2
相手材:S45Cリング(外径25.6mm、内径20.0mm)
潤滑:無潤滑
時間:24hr。
周速:10cm/sec
荷重:40kg/cm2
相手材:S45Cリング(外径25.6mm、内径20.0mm)
潤滑:無潤滑
時間:24hr。
[参考例1]ポリアミド樹脂B(相対粘度:1.90)の製造方法
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩90wt%、εカプロラクタム10wt%及び安息息酸0.012(モル/モル塩)を重合缶に投入し、さらに投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内充分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大1.75MPaに調節しながら最終到達温度は280℃とした。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、ポリアミド樹脂Bを得た。得られたポリアミドの98重量%硫酸中、25℃、0.01g/ml濃度で測定した溶液相対粘度は1.90、融点は242℃であった。
ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩90wt%、εカプロラクタム10wt%及び安息息酸0.012(モル/モル塩)を重合缶に投入し、さらに投入した全原料と同量の純水を加え、重合缶内充分窒素置換した後、撹拌しながら加温を開始した。缶内圧力は最大1.75MPaに調節しながら最終到達温度は280℃とした。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、ポリアミド樹脂Bを得た。得られたポリアミドの98重量%硫酸中、25℃、0.01g/ml濃度で測定した溶液相対粘度は1.90、融点は242℃であった。
[実施例1〜7]、[比較例1〜13]
以下に示す各材料を表1に示す割合で、東芝機械株式会社社製二軸押出機TEM−58を用いて、上流側の供給口からポリアミド樹脂および変性α−オレフィン共重合体を供給し、下流側の供給口から粒子状ホウ酸アルミニウムおよびメタケイ酸アルミニウムウィスカーを供給し、樹脂溶融温度を280℃、スクリュー回転を200rpmにて溶融混練後ペレット化した。得られたペレットを80℃、12時間の条件で真空乾燥した。乾燥したペレットを用いて、日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度を280℃、金型温度を80℃にて試験片と30×30×3mmの角板を成形し、絶乾時の一般機械特性、摺動特性評価を行った。
以下に示す各材料を表1に示す割合で、東芝機械株式会社社製二軸押出機TEM−58を用いて、上流側の供給口からポリアミド樹脂および変性α−オレフィン共重合体を供給し、下流側の供給口から粒子状ホウ酸アルミニウムおよびメタケイ酸アルミニウムウィスカーを供給し、樹脂溶融温度を280℃、スクリュー回転を200rpmにて溶融混練後ペレット化した。得られたペレットを80℃、12時間の条件で真空乾燥した。乾燥したペレットを用いて、日精樹脂工業射出成形機PS60E9ASEで、シリンダ温度を280℃、金型温度を80℃にて試験片と30×30×3mmの角板を成形し、絶乾時の一般機械特性、摺動特性評価を行った。
(a−1)ポリアミド樹脂A:”アミラン”CM3301(東レ社製、98%硫酸溶液中測定相対粘度:2.95)
(a−2)ポリアミド樹脂B:参考例1にて調整(98%硫酸溶液中測定相対粘度:1.90)
(a−3)ポリアミド樹脂C:”アミラン”CM6041(東レ社製、98%硫酸溶液中測定相対粘度:4.20)
(b−1)変性α−オレフィン共重合体A:”タフマー”MH7020(三井化学社製、メルトフローレート:1.5g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(b−2)変性α−オレフィン共重合体B:”タフマー”MH5010(三井化学社製、メルトフローレート:2.3g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(b−3)変性α−オレフィン共重合体C:”タフマー”MP0610(三井化学社製、メルトフローレート:0.7g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(c)粒子状ホウ酸アルミニウム:アルボライトFA03(R)(四国化成(株) 製、平均粒径:3.0〜8.0μm
(d−1)メタケイ酸カルシウムウィスカーA:SH600(キンセイマテック (株)製、平均繊維長:220〜290μm、平均繊維径:10.0〜13.0μm)
(d−2)メタケイ酸カルシウムウィスカーB:SH1800(キンセイマテック(株)製、平均繊維長:30〜35μm、平均繊維径:3.5μm)
(d−3)メタケイ酸カルシウムウィスカーC:SH400(キンセイマテック(株)製、平均繊維長:300〜360μm、平均繊維径:20μm)
ポリ四フッ化エチレン樹脂:テフロン(登録商標)6J(三井デュポンフロロケミカル(株)製)
ポリエチレン樹脂:ハイゼックス5000(三井化学工業(株)製)
変性ポリオレフィン:LDPE−g−AS(日本油脂(株)製)
(a−2)ポリアミド樹脂B:参考例1にて調整(98%硫酸溶液中測定相対粘度:1.90)
(a−3)ポリアミド樹脂C:”アミラン”CM6041(東レ社製、98%硫酸溶液中測定相対粘度:4.20)
(b−1)変性α−オレフィン共重合体A:”タフマー”MH7020(三井化学社製、メルトフローレート:1.5g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(b−2)変性α−オレフィン共重合体B:”タフマー”MH5010(三井化学社製、メルトフローレート:2.3g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(b−3)変性α−オレフィン共重合体C:”タフマー”MP0610(三井化学社製、メルトフローレート:0.7g/10min(ASTMD1238準拠、溶融温度230℃))
(c)粒子状ホウ酸アルミニウム:アルボライトFA03(R)(四国化成(株) 製、平均粒径:3.0〜8.0μm
(d−1)メタケイ酸カルシウムウィスカーA:SH600(キンセイマテック (株)製、平均繊維長:220〜290μm、平均繊維径:10.0〜13.0μm)
(d−2)メタケイ酸カルシウムウィスカーB:SH1800(キンセイマテック(株)製、平均繊維長:30〜35μm、平均繊維径:3.5μm)
(d−3)メタケイ酸カルシウムウィスカーC:SH400(キンセイマテック(株)製、平均繊維長:300〜360μm、平均繊維径:20μm)
ポリ四フッ化エチレン樹脂:テフロン(登録商標)6J(三井デュポンフロロケミカル(株)製)
ポリエチレン樹脂:ハイゼックス5000(三井化学工業(株)製)
変性ポリオレフィン:LDPE−g−AS(日本油脂(株)製)
実施例1〜4の組成における動摩擦係数は0.30〜0.33と低摩擦であり、相手材比摩耗量は0であった。実施例5〜6の組成における動摩擦係数は0.35〜0.36と低摩擦であり、相手材比摩耗量は0.006〜0.007と低かった。一方、比較例1の組成における動摩擦係数は0.35と低摩擦であるが、変性α−オレフィン共重合体が配合されていないため耐衝撃性が劣る結果であった。本発明に用いられるウィスカーをそれぞれ単独で使用した場合、比較例2〜3でわかるように動摩擦係数が0.45であり、粒子状ホウ酸アルミニウムとメタケイ酸カルシウムウィスカーを併用した実施例1〜2と比較し摺動性が大きく劣る結果であった。比較例4〜7の組成においては、用いている各成分の組成比が請求項に示す範囲外であり、いずれも動摩擦係数、および比摩耗量が大きく摺動性が劣る結果であった。相対粘度が1.90であるポリアミド樹脂Bを用いた比較例8では成形加工時の剛性が低下することにより、動摩擦係数が増加し、一方相対粘度が4.20であるポリアミド樹脂Cを用いた比較例9では樹脂組成物の成形時における表面外観が大きく悪化したために相手材比摩耗量が増加し、それぞれ摺動性に劣る結果であった。メルトフローレートが2.3g/10minである変性α−オレフィン共重合体Bを用いた比較例10では成形加工時の剛性が低下することにより、動摩擦係数が増加し、メルトフローレートが0.7g/10minである変性α−オレフィン共重合体Cを用いた比較例11では樹脂組成物の成形時における表面外観が大きく悪化したために相手材比摩耗量が増加し、それぞれ摺動性に劣る結果であった。比較例12〜13においては、平均繊維長、および平均繊維径が請求項に示す範囲外であるメタケイ酸カルシウムウィスカーB〜Cを用いたためにいずれも動摩擦係数、比摩耗量が増加する結果であった。
Claims (3)
- (a)〜(d)の合計を100重量%として、
(a)ポリアミド樹脂35〜85重量%、
(b)変性α−オレフィン共重合体5〜15重量%、
(c)粒子状ホウ酸アルミニウム5〜25重量%、
(d)メタケイ酸カルシウムウィスカー5〜25重量%からなり、
(a)ポリアミド樹脂のサンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が2.0〜4.0であり、
かつ、(b)変性α−オレフィン共重合体のASTM D1238に従った、溶融温度230℃で測定したメルトフローレートが1.0〜2.0g/10minであり、
かつ、(d)メタケイ酸カルシウムウィスカーの平均繊維長が220〜290μm、平均繊維径が10.0〜13.0μm
であることを特徴とする摺動部材用ポリアミド樹脂。 - ホウ酸アルミニウムが、9Al2O32B2O3、または2Al2O33B2O4で示され、その平均繊維径が3.0〜8.0μmである(C)粒子状ホウ酸アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の摺動部材用ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1記載のポリアミド樹脂組成物からなることを特徴とする摺動部材。
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---|---|---|---|
JP2004368522A JP2006176548A (ja) | 2004-12-20 | 2004-12-20 | 摺動部材用ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる摺動部材 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009038038A1 (ja) | 2007-09-19 | 2009-03-26 | Fujifilm Corporation | アセチレン化合物、その塩、その縮合物、及びその組成物 |
-
2004
- 2004-12-20 JP JP2004368522A patent/JP2006176548A/ja active Pending
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