JP2006175601A - 車両用ウインドゥ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保持部と止め具の基部との結合部から発生しうる異音の発生を防止すること。
【解決手段】車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる止め具20と、止め具をガラス板に対して保持する保持部14とを備える車両用ウインドゥ10の製造方法において、(a)ガラス板の表面層における保持部の形成領域に接着剤を塗布する工程と、(b)ガラス板と、基部を所定樹脂材料により形成した止め具とを、該止め具の基部がガラス板の保持部の形成領域に対向するように、射出成形型内にセットする工程と、(c)射出成形型内で、止め具の基部を内部に含む保持部用キャビティ空間に、止め具の基部と同種の樹脂材料からなる液状樹脂を射出充填して、ガラス板の保持部の形成領域上で止め具の基部周りに流動する液状樹脂により、止め具の基部に融着して該基部と一体となり、且つ、ガラス板の表面層に前記接着剤で固着される保持部を成形する成形工程とを含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する止め具と、止め具をウインドゥプレートに対して保持する保持部とを備える車両用ウインドゥ及びその製造方法に関する。
従来から、この種の車両用ウインドゥは知られている(例えば、特許文献1、2参照)。この種の車両用ウインドゥは、車体パネルの窓開口パネルの接着部に接着剤等で固定装着される。この際、車両用ウインドゥのウインドゥプレートに一体的に設けられた止め具(クリップ、ファスナー、リテーナ等とも称される)が、窓開口パネルの取付穴に装着される。これにより、車両用ウインドゥが窓開口パネルに対して仮止めされるので、接着剤硬化前の車両用ウインドゥの位置ずれや浮き上がりが防止される。
上述のような止め具は、一般的に、窓開口パネルの取付穴への装着性の観点からポリアセタール(POM)のような樹脂材料から形成され、取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する。止め具の基部は、ウインドゥプレートの表面層に接着剤を介して固着される保持部により保持される。保持部は、射出成形型内で止め具の基部の周縁を埋め込んで覆うように液状樹脂(例えばPVC)を流動させることにより、例えば、車両用ウインドゥの枠部と一体成形することができる。
特許第2554537号公報 実開昭63ー195911号公報
ところで、近年では、車両の静粛性に関わる商品性に対するカーメーカーやユーザの要求レベルが益々高くなっており、それに伴い、静粛性に影響を与えうる車両用の艤装品に対する商品性の要求が相当に高いものとなってきている。車両用ウインドゥについてもその例外ではなく、特に、車両用ウインドゥは、車外に取り付けられる艤装品であり、走行時の風圧や振動など過酷な環境に晒されるので、かかる過酷な環境下においても異音を発することの無い高い商品性が要求されることになる。
このような高い商品性を追求する状況の中、本願発明者が、上述の従来技術のように保持部により止め具の基部を埋め込んで覆う車両用ウインドゥに対して、試験を行ったところ、かかる構成の車両用ウインドゥでは、止め具に対して大きな力(こじり方向の力や引き抜き方向の力)が加わると、保持部と止め具の基部との結合部から僅かながら異音が発生することが判明した。かかる異音は、走行時に車両用ウインドゥに作用しうる各種力により発生するものであり、上述のような相当に高いユーザ等の要求レベルに対して障害となりうる。
そこで、本発明は、保持部と止め具の基部との結合部から発生しうる異音の発生を効果的に防止することができる車両用ウインドゥ及びその製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、所定形状に成形されたウインドゥプレートと、車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する止め具と、ウインドゥプレートに設けられ、前記止め具をウインドゥプレートに対して保持する保持部とを備える車両用ウインドゥの製造方法において、
ウインドゥプレートの表面層における前記保持部の形成領域に接着剤を塗布する塗布工程と、
ウインドゥプレートと、基部を所定樹脂材料により形成した前記止め具とを、該止め具の基部がウインドゥプレートの前記保持部の形成領域に対向するように、射出成形型内にセットする工程と、
射出成形型内で、前記止め具の基部を内部に含む保持部用キャビティ空間に、前記止め具の基部と同種の樹脂材料からなる液状樹脂を射出、充填して、ウインドゥプレートの前記保持部の形成領域上における前記止め具の基部周りに前記液状樹脂を流動させることにより、止め具の基部に融着して該基部と一体となり、且つ、ウインドゥプレートの表面層に前記接着剤で固着される前記保持部を成形する成形工程と、を含むことを特徴とする車両用ウインドゥの製造方法が提供される。
本局面による製造方法は、ウインドゥプレートの外周縁に沿って形成される枠部を更に備える車両用ウインドゥの製造方法に好適に適用される。この場合、前記塗布工程は、ウインドゥプレートの表面層における前記枠部の形成領域に接着剤を塗布することを含み、前記成形工程は、前記保持部用キャビティ空間が内在する、若しくは前記保持部用キャビティ空間が連通路を介して連通する、枠部用キャビティ空間を備える射出成形型内で、該キャビティ空間に前記液状樹脂を射出、充填して、ウインドゥプレートの表面層に前記接着剤で固着される前記保持部と枠部とを一体成形することを含んでよい。
また、前記止め具の基部を構成する前記所定樹脂材料は、前記保持部を構成する樹脂材料よりも硬度が高いものであってよい。
また、前記止め具の頭部は、前記所定樹脂材料の種類とは異なる種類の樹脂材料から構成されてよい。
また、本発明のその他の一局面によれば、所定形状に形成されたウインドゥプレートと、ウインドゥプレートに設けられ、車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する止め具と、ウインドゥプレートの表面層に接着剤を介して固着され、前記止め具をウインドゥプレートに対して保持する保持部とを備える車両用ウインドゥであって、
前記止め具の基部は、前記保持部を構成する樹脂材料よりも硬度の高い同種の樹脂材料により構成されており、
前記止め具の頭部と基部とは、種類の異なる樹脂材料からそれぞれ構成され、互いに対して変位不能に一体となっており、
前記止め具の基部と前記保持部とは、前記樹脂材料同士の融着結合により一体となっていることを特徴とする、車両用ウインドゥが提供される。
本発明によれば、射出成形型内で、止め具の基部を内部に含む保持部用キャビティ空間に、止め具の基部と同種の樹脂材料からなる液状樹脂を射出、充填して、止め具の基部に融着して該基部と一体となる保持部を成形することで、止め具の基部と保持部間で融着の無い構成に比して、保持部と止め具の基部との一体性が強化され、止め具に対して大きな力(こじり方向の力や引き抜き方向の力)が加わった際の異音の発生を効果的に防止することができる。また、止め具の基部は、保持部を構成する樹脂材料よりも硬度の高い同種の樹脂材料により形成することで、止め具に対して各種力が加わった際の基部の変形量が低減し、止め具のガタツキ(それに伴う異音の発生)をより効果的に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明による車両用ウインドゥ10の一実施例を示す全体図であり、図2は、図1のラインA−Aに沿った車両用ウインドゥ10の断面図である。図3は、止め具20の単品の側面及び上面を示す2面図である。
車両用ウインドゥ10は、いわゆる嵌め殺しタイプのモール一体型ウインドゥであり、例えば車両のリアガラス、サイドガラスや商用車(中型・大型トラック)の左ドアの下窓等として適用される。車両用ウインドゥ10は、ウインドゥ取付け用の接着剤により車両の窓開口パネルに接着・固定される。
車両用ウインドゥ10は、所定形状に形成されたウインドゥプレート12を備える。ウインドゥプレート12は、所定形状に成形された透明なガラス板若しくは同様の合成樹脂製の板材である。ウインドゥプレート12は、その周縁部の適切な表面領域に、外部からの視界を遮るための不透明着色層12b(典型的には、黒色のセラミックからなるプリント層)が形成されるのが好ましい。不透明着色層12bは、後述する保持部14及び枠部16の形成領域をカバーするように形成される。尚、ウインドゥプレート12には、耐候性を高める観点や、親水性や撥水性などの機能性を高める観点から各種適切な膜が、ウインドゥプレート12の表面層として形成されてもよい。
ウインドゥプレート12には、止め具20が設けられる。止め具20は、車両用ウインドゥ10の車両への装着時に、車両用ウインドゥ10を窓開口パネルに対して仮止めするためのものであり、ウインドゥ取付け用接着剤の硬化前における窓開口パネルに対する車両用ウインドゥの位置ずれや浮き上がりを防止する機能を果たす。
止め具20は、図2、3に示すように、窓開口パネルの取付穴(図示せず)に差し込まれる頭部22及びその基部24を有する。頭部22と基部24とは、異なる種類の樹脂材料から構成される。頭部22は、取付穴への差込性の良い材料(表面の滑り性の良い樹脂材料)から構成され、典型的には、POM(ポリアセタール)のような樹脂材料から形成される。一方、基部24は、後述する保持部14と同種の樹脂材料から形成され、典型的には、PVC(ポリ塩化ビニル)やPVA(ポリ酢酸ビニル)、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アイオノマーのような熱可塑性合成樹脂から形成される。
止め具20の頭部22と基部24とは、図2、3に示すように、互いに対して隙間の無い係合により一体となっている。この構造は、例えば頭部22の根元付近に樹脂材料を射出して頭部22に基部24を一体化することで実現されて良い。図3に示す例では、頭部22の基部側の部位に、基部24の樹脂材料が充填される穴22aや凹部22bを形成することで、頭部22と基部24と一体性が強化されている。また、図3に示す例では、基部24に頭部22の基部側の円板状の部位22cが埋設されることで、頭部22と基部24と一体性が強化されている。
止め具20は、上記の機能が十分果たせるような適切な位置に適切な個数で配設される。止め具20は、典型的には、ウインドゥプレート12の外周部に、ウインドゥプレート12の外周縁に沿って点在するように設定される。この際、止め具20は、ウインドゥ取付け用の接着剤の塗布範囲よりもウインドゥプレート12の中心側に設定され、当該接着剤により、止め具20を介して窓開口パネルの取付穴から侵入しうる水をシールするようにする。
止め具20は、ウインドゥプレート12の表面層に接着剤を介して固着される保持部14により保持される。より具体的には、止め具20は、基部24が保持部14により保持されることで、ウインドゥプレート12に対して確実に固定される。この基部24と保持部14との結合態様については後に詳説する。
ウインドゥプレート12には、その外周縁に沿って枠部(ウインドゥモール)16が形成される。枠部16は、一般的には、図2に示すように、ウインドゥプレート12の縁部の車内外側表面とプレート端面を覆うコの字型断面で形成されるが、Lの字型断面で形成されて車外側表面を覆う部位が省略されてもよい。尚、図2に示す例では、枠部16には、窓開口パネルの取付部の縦壁に当接するシールリップ16aが形成されている。
枠部16と保持部14とは、典型的には、上述の止め具20の基部24と同種の樹脂材料から一体形成されるが、別個独立的に形成されてもよい。或いは、枠部16が保持部14とは別の種類の樹脂材料により別個独立的に形成されてもよい。この場合、枠部16は、保持部14が後述する如く射出成形されるのに対して、射出成形若しくは押出成形のいずれにより成形されるものであってよい。
また、枠部16と保持部14とは、図1、2に示すように、互いに離間して配置されるものであってよく、即ち、保持部14が枠部16から離れた島構造となっていてもよい。この島構造は、例えば上記した特許文献1(特許第2554537号公報)に開示される技術を用いて、枠部16と保持部14とが一体形成することにより実現されてもよく、或いは、枠部16と保持部14とが別個独立的に形成することにより実現されてもよい。尚、この島構造の場合は、ウインドゥ取付け用の接着剤は、ウインドゥプレート12の不透明着色層12b上に直接塗布されることになる。
或いは、枠部16と保持部14とは、互いに連続するものであってよく、即ち、保持部14が枠部16の一部を構成する構造となっていてもよい。尚、この構造の場合は、ウインドゥ取付け用の接着剤は、枠部16の一部として形成される接着剤充填部位(図示せず)に充填され、必要に応じて、ウインドゥプレート12の不透明着色層12b上に直接塗布されることになる。
次に、図4を参照して、上記の車両用ウインドゥの製造方法の一実施例を説明する。図4は、車両用ウインドゥの製造方法の主要処理を示す流れ図である。本例は、図1に示すような車両用ウインドゥ10を、枠部16と保持部14とを一体形成することで製造するものである。
先ず、ステップ100として、不透明着色層12bが形成されたウインドゥプレート12が用意され、ウインドゥプレートの不透明着色層12b上の保持部14の形成領域に接着剤が塗布されると共に、ウインドゥプレートの不透明着色層12b上の枠部16の形成領域に接着剤が塗布される。尚、この接着剤は、後工程で成形される枠部16と保持部14とをウインドゥプレートの表面層に固着させるためのものである。接着剤が塗布されると、必要に応じて当該接着剤を活性化させるための熱処理を経て、ステップ110に進む。
次にステップ110として、ウインドゥプレート12及び止め具20が射出成形型内にセットされる。この際、止め具20の基部24は、ウインドゥプレートの保持部14の形成領域に対向するようにセットされる。セットが完了すると、射出成形型が閉められ、ステップ120に進む。尚、射出成形型は、枠部16及び保持部14の形状にそれぞれ対応したキャビティ空間を有する。セットが完了した状態では、保持部用キャビティ空間内に止め具20の基部24が含まれた状態となる。
次にステップ120として、射出成形型内で、保持部用キャビティ空間及び枠部用キャビティ空間に、止め具20の基部24と同種の樹脂材料からなる液状樹脂が射出、充填される。この際、ウインドゥプレート12上の保持部14の形成領域において止め具の基部周りに流動した液状樹脂が、止め具20の基部24を構成する樹脂材料と同種の樹脂材料であるが故に、止め具20の基部24に融着する。これにより、枠部用キャビティ空間内には、枠部16が成形されると共に、保持部用キャビティ空間内には、止め具20の基部24に融着して一体化する保持部14が成形される。尚、保持部用キャビティ空間及び枠部用キャビティ空間には、それらを連通する連通路を介して液状樹脂が同時に射出されるものであってよく、或いは、それぞれ別々のポートから液状樹脂が射出されるものであってもよい。前者の場合、次の離型工程後に、上記連通路により形成される部位が除去され、これにより、保持部14が枠部16から離れた島構造が実現される。
次にステップ130として、液状樹脂の硬化に要する適切な時間が経過後、射出成形型が開けられ、上述の如くウインドゥプレート12に一体成形された枠部16及び保持部14(止め具20)が離型される。その後、バリの除去等の後処理を経て、車両用ウインドゥ10が完成される。
以上のように、本実施例では、止め具20の基部24に、保持部14と同種の樹脂材料を用いることで、保持部14等を射出成形する際に基部24と保持部14とを融着して一体化させることができるので、基部24と保持部14との接合が強固となる。
本願発明者は、対照として、保持部14と異種の樹脂材料からなる止め具20(頭部22及び基部24)を用いて、上述と同様の方法で車両用ウインドゥ(以下、比較用車両用ウインドゥ)を製造した。これに対して試験を行ったところ、比較用車両用ウインドゥでは、止め具に対して大きな力(こじり方向の力や引き抜き方向の力)が加わると、保持部と止め具の基部との結合部から僅かながら異音が発生することが判明した。これは、比較用車両用ウインドゥでは、保持部と止め具の基部との間に実質的な隙間を無くすことができるものの、保持部と止め具の基部とが材料的に一体となっているわけではなく、それ故に、入力時の変形により保持部と止め具の基部間でガタツキが発生しやすいことによる。
これに対して、本実施例によれば、上述の如く、基部24と保持部14とが融着して料的に一体となっているので、保持部14と止め具20の基部24間でガタツキが発生し難く、上述のような異音が効果的に防止される。従って、本実施例により製造された車両用ウインドゥ10は、車両の走行時に風圧や振動などで各種力を受ける過酷な環境に晒される場合であっても、基部24と保持部14との結合部からの異音の発生が防止され、これにより、車両用ウインドゥ10の信頼性・商品性が向上する。
また、比較用車両用ウインドゥでは、不完全な硬化状態で離型した際等に止め具が保持部に対して変位し易く、それ故に保持部と止め具の基部間でガタツキが発生し易いため、硬化時間を十分に確保する必要があるのに対して、本実施例によれば、保持部14が不完全な硬化状態でも基部24と保持部14との間の十分な融着が確保されるので、離型時の入力による基部24と保持部14間のガタツキの発生を防止しつつ、硬化時間を短縮して生産性を高めることができる。
尚、本実施例において、基部24と保持部14との融着範囲は、基部24と保持部14との必要な融着強度が確保されつつ上述の異音が効果的に防止されるように決定される。従って、車両用ウインドゥ10に大きな力が作用することが想定される場合には、基部24と保持部14との融着範囲を増加すべく、基部24の表面に凹凸や穴等を形成してもよい。
また、本実施例において、止め具20の基部24は、保持部14を構成する樹脂材料と同種であるが、好ましくは、それよりも硬度が高い樹脂材料から形成される。例えば、保持部14の樹脂材料(一体成形の場合、枠部16の樹脂材料と同一)が、硬度65のPVCであるとき、止め具20の基部24は、硬度90のPVCから形成される。このように、止め具20の基部24の樹脂材料は、枠部16等の樹脂材料と同一の樹脂材料である必要が無いため、枠部16等の樹脂材料の選択肢に対する制約にならない。また、基部24に硬度の高い樹脂材料を用いることで、上述のような過酷な環境下での各種入力による基部24の変形が生じ難くなるので、基部24と頭部22との間のガタツキ(これに伴う異音の発生)がより一層低減される。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、止め具20の頭部22と基部24とが射出成形により一体化されているが、頭部22と基部24とが実質的に互いに対して変位不能な構成であれば、如何なる構成に対しても適用可能である。例えば、頭部22と基部24とは、接着により一体化されて良く、若しくは、他の適切な結合手段を介して確実に結合されるものであってよい。また、頭部22と基部24とが、保持部14を構成する樹脂材料と同種の樹脂材料から形成されるものであってもよい(この場合、頭部22と基部24とは完全な一体物である)。
本発明による車両用ウインドゥ10の一実施例を示す全体図である。 図1のラインA−Aに沿った車両用ウインドゥ10の断面図である。 止め具20の単品の側面及び上面を示す2面図である。 本発明による車両用ウインドゥの製造方法の主要処理の一実施例を示す流れ図である。
符号の説明
10 車両用ウインドゥ
12 ウインドゥプレート
14 保持部
16 枠部
20 止め具
22 頭部
24 基部

Claims (5)

  1. 所定形状に成形されたウインドゥプレートと、車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する止め具と、ウインドゥプレートに設けられ、前記止め具をウインドゥプレートに対して保持する保持部とを備える車両用ウインドゥの製造方法において、
    ウインドゥプレートの表面層における前記保持部の形成領域に接着剤を塗布する塗布工程と、
    ウインドゥプレートと、基部を所定樹脂材料により形成した前記止め具とを、該止め具の基部がウインドゥプレートの前記保持部の形成領域に対向するように、射出成形型内にセットする工程と、
    射出成形型内で、前記止め具の基部を内部に含む保持部用キャビティ空間に、前記止め具の基部と同種の樹脂材料からなる液状樹脂を射出、充填して、ウインドゥプレートの前記保持部の形成領域上における前記止め具の基部周りに前記液状樹脂を流動させることにより、止め具の基部に融着して該基部と一体となり、且つ、ウインドゥプレートの表面層に前記接着剤で固着される前記保持部を成形する成形工程と、を含むことを特徴とする車両用ウインドゥの製造方法。
  2. ウインドゥプレートの外周縁に沿って形成される枠部を更に備える請求項1に記載の車両用ウインドゥの製造方法において、
    前記塗布工程は、ウインドゥプレートの表面層における前記枠部の形成領域に接着剤を塗布することを含み、
    前記成形工程は、前記保持部用キャビティ空間が内在する、若しくは前記保持部用キャビティ空間が連通路を介して連通する、枠部用キャビティ空間を備える射出成形型内で、該キャビティ空間に前記液状樹脂を射出、充填して、ウインドゥプレートの表面層に前記接着剤で固着される前記保持部と枠部とを一体成形することを含む、車両用ウインドゥの製造方法。
  3. 前記止め具の基部を構成する前記所定樹脂材料は、前記保持部を構成する樹脂材料よりも硬度が高い、請求項1又は2に記載の車両用ウインドゥの製造方法。
  4. 前記止め具の頭部は、前記所定樹脂材料の種類とは異なる種類の樹脂材料から構成される、請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用ウインドゥの製造方法。
  5. 所定形状に形成されたウインドゥプレートと、ウインドゥプレートに設けられ、車両の窓開口パネルの取付穴に差し込まれる頭部及びその基部を有する止め具と、ウインドゥプレートの表面層に接着剤を介して固着され、前記止め具をウインドゥプレートに対して保持する保持部とを備える車両用ウインドゥであって、
    前記止め具の基部は、前記保持部を構成する樹脂材料よりも硬度の高い同種の樹脂材料により構成されており、
    前記止め具の頭部と基部とは、種類の異なる樹脂材料からそれぞれ構成され、互いに対して変位不能に一体となっており、
    前記止め具の基部と前記保持部とは、前記樹脂材料同士の融着結合により一体となっていることを特徴とする、車両用ウインドゥ。
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