JP2006166839A - 油脂性菓子生地及びその製造方法 - Google Patents

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Mitsutoshi Takahara
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Takatomo Chiwata
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Abstract

【課題】カカオマスを含み、且つ14重量%以上の乳固形分を含む油脂性菓子生地において、好ましい香味を有する油脂性菓子生地を製造する方法とその油脂性菓子生地を提供する。
【解決手段】カカオマスを含み、且つ14重量%以上の乳固形分を含む油脂性菓子生地の製造において、前記油性菓子生地を構成する原材料を、第1油脂性菓子生地と第2油脂性菓子生地に分割し、カカオマス全量のうち80重量%以上を第1油脂性菓子生地に由来する配合組成とし、第1油脂性菓子生地は30分以上24時間以内のコンチングを施し、また、乳固形分全量のうち80重量%以上を第2油脂性菓子生地に由来する配合組成とし、第2油脂性菓子生地はコンチングしないか、または30分未満だけコンチングを施して前記第1油脂性菓子生地と前記第2油脂性菓子生地を混合することを特徴とする油脂性菓子生地の製造方法とその製造方法により得られる香味良好な油脂性菓子生地を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、香味良好な、チョコレート生地などの油脂性菓子生地及びその製造方法に関するものである。
チョコレート生地などの油脂性菓子生地の製造方法は、従来以下の如く実施されている。即ち、カカオマス、砂糖、粉乳類、ココアバターなどの油脂類、及び乳化剤等を混合し、その後、口当たりを滑らかにする目的で、レファイナーやボールミル等で原料固形分が磨砕される。その後、必要に応じコンチングがなされる。コンチング終了後、最終の配合組成にすべく、油脂類、乳化剤、香料などが添加され、均質になるよう攪拌され、油脂性菓子生地が得られる。カカオマスを含有する油脂性菓子生地においては、通常コンチングがなされる。カカオマスを含む油脂性菓子の香味において、コンチングは、カカオマスに由来する好ましくない香気を散逸させ、香味を醸成する効果がある。
コンチングの方法はフリッセ型コンチェの如く機械的な攪拌力にて油性菓子生地を混練し、好ましくない香気の散逸を促進させるか、或いはペッツホールド型コンチェの如く油脂性菓子生地を薄膜状に噴出させ、表面積を増大させることにより好ましくない香気の散逸を促進させるなどの方法が実施されている。コンチングの時間は、油脂性菓子生地の配合組成、特にカカオマスの量や、用いるコンチング装置によって異なるが、通常30分〜24時間である。一方で、カカオマスを含まない油脂性菓子生地、例えばホワイトチョコレートでは、好ましくない香気を含まないため、コンチングを施す必要がない。そのため、コンチングを実施しないか、或いは実施しても短時間で処理がなされる。必要以上にコンチングを施した場合、乳成分の好ましい香気が散逸し、品質低下を招来する。
同様に、カカオマスを含む油脂性菓子生地であっても、乳成分を含む油脂性菓子生地にあっては、コンチングはカカオマスの好ましくない香気を散逸させるためには有効ではあるが、一方で、乳成分由来の好ましい香気の散逸は避けられないため、得られる油脂性菓子生地の香味を最適なものにすることは極めて困難である。特に乳固形分の多い油脂性菓子生地にあっては、この傾向が顕著である。
カカオマス由来の好ましくない香気の主体は、酢酸などの有機酸類であることが知られ、その好ましくない香気を低減する方法としては、1)カカオ豆に加水し、又は加水と同時に糖類もしくは乳固形分を添加する方法(特許文献1)、2)カカオ豆に、アルカリ性塩類の希薄溶液を吸収させ、蒸熱処理を施した後焙焼する方法(特許文献2)、3)カカオ豆又はその加工品にアンモニアを吸着せしめた後焙焼する方法(特許文献3)が知られている。
しかしながら、1)及び2)の技術はいずれも水の蒸発が不快臭の原因である酢酸等の有機酸類の蒸散を促進することを利用した技術であり、カカオ豆に多量の水を添加するため、焙焼に先立ち乾燥工程が必要であり、エネルギー損失が大きく、製造コスト的に好ましくない。また、水の蒸発に伴い、有機酸類以外の好ましい香気の散逸も避けられず、結果得られる油脂性菓子生地の品質も高いレベルには至らない。また、前記3)の技術では、カカオ豆に含まれる有機酸類をアンモニアにより中和し香味を改良するものであるが、アンモニアが香気の前駆物質となるため、生成する香気のバランスが通常のカカオマスとは異なる。そのため、汎用性の高いカカオマスとはなり得ず、結果得られる油脂性菓子生地の品質も、高いレベルには至らない。
特開昭58−851号公報 特開昭61−195647号公報 特開昭58−98043号公報
本発明は、カカオマスを含み、且つ乳固形分を14重量%以上含む油性菓子生地において、カカオマス由来の好ましくない香味成分を低減させ、乳成分由来の好ましい香味を保持する油脂性菓子生地の製造方法とその製造方法によって製造される油脂性菓子生地の提供を課題としている。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記のような油脂性菓子生地とその製造方法を提供することにより課題を解決した。
すなわち、
(1)カカオマスを含み、且つ14重量%以上の乳固形分を含有する油脂性菓子生地の製造方法おいて、原材料を2つに分割し、第1油脂性菓子生地と第2油脂性菓子生地を、各々異なる条件でコンチングを実施して別々に調製した後に、前記両油脂性菓子生地を混合することを特徴とする油脂性菓子生地の製造方法。
(2)第1油脂性菓子生地がカカオマス全量のうち80重量%以上のカカオマスを含有し、第2油脂性菓子生地が乳固形分全量のうち80重量%以上の乳固形分を含有することを特徴とする(1)に記載の油脂性菓子生地の製造方法。
(3)第1油脂性菓子生地のコンチングを実施する時間が30分以上24時間以内であり、第2油脂性菓子生地のコンチングを実施する時間が0又は30分未満であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の油脂性菓子生地の製造方法。
(4)(1)乃至(3)のいずれかに記載の製造方法により得られる油脂性菓子生地。
本発明によれば、カカオマスを含み、且つ乳固形分を14重量%以上含む油脂性菓子生地において、カカオマス由来の好ましくない香気は十分に散逸させることが出来、且つ、乳成分由来の好ましい香気は過度に散逸することが無いため、結果として、カカオマス由来の香味と乳成分由来の香味が最適化され、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地が得られる。
本発明の対象となる油脂性菓子生地は、カカオマスを含み、且つ乳固形分を14重量%以上含む油脂性菓子生地である。乳固形分がこれに達しない油脂性菓子生地は、乳成分由来の香味が弱く、本発明の効果が十分に発現しない。カカオマスを含まない油脂性菓子生地は、元来コンチングが不要であるので、本発明の対象外である。
カカオマスを含み、且つ乳固形分を14重量%以上含む油脂性菓子生地は、チョコレート類の表示に関する公正競争規約に定める「チョコレート生地」、或いは「準チョコレート生地」であっても良いし、それに合致しない油脂性菓子生地であっても良い。用いるカカオマスの種類は特に限定されるものではなく、あらゆる種類のカカオマスが使用出来る。また、乳固形分として用いる乳製品の種類も特に限定されるものではなく、あらゆる種類の乳製品が使用出来る。例えば、生クリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、発酵乳、発酵乳パウダー、ミルククラム、ブロックミルク、牛乳などである。
それ以外の構成成分も特に制限されるところではなく、砂糖などの糖類、ココアバター、パーム脂などの油脂類、アーモンドなどのナッツ類、レシチンなどの乳化剤、バニリン、バニラ抽出物などの香料など、油脂性菓子生地に通常添加されるあらゆる原材料が使用出来る。
本発明によれば、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれるカカオマス全量のうち、そのカカオマス全量に対し、好ましくは80重量%以上を第1油脂性菓子生地に由来するよう、配合組成を設定する。また、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれる乳固形分全量のうち、その乳固形分全量に対し、好ましくは80重量%以上を第2油脂性菓子生地に由来するように配合組成を設定する。第1油脂性菓子生地に含まれるカカオマスの量、及び、第2油脂性菓子生地に含まれる乳固形分の量は、用いる製造ラインの制約、適性、或いは、用いる原料の制約、特性などに応じ適宜選択するが、発明の効果を十分に発現させるためには、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれるカカオマス全量のうち、100重量%を第1油脂性菓子生地に含み、また、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれる乳固形分全量のうち、100重量%を第2油脂性菓子生地に含むのがより望ましい。
第1油脂性菓子生地は、常法に従って、原料を混合し、その後、口当たりを滑らかにする目的で、レファイナーやボールミル等で原料固形分を磨砕する。その後、コンチングを実施する。コンチングに用いるコンチング装置は、特に制限されるものではなく、通常使用される装置、例えば、前記のフリッセ型コンチェや、ペッツホールド型コンチェが使用出来る。コンチングの時間は、カカオマス由来の好ましくない香気を散逸させるため、30分以上24時間以内である。30分以上のどの程度にするかは、処理する生地量、カカオマス含量、目的とする香味などによって異なり、適宜選択すれば良い。更に工業生産上の生産効率を考慮すると8時間以内が望ましい。コンチング後、最終の配合組成となるよう、必要に応じ、油脂類、乳化剤、香料などを添加し、第1油脂性菓子生地の完成に至る。
第2油脂性菓子生地は、第1油脂性菓子生地と同様、常法に従って原料を混合し、レファイナーやボールミル等で原料固形分を磨砕する。その後、コンチングは実施しないか、或いは、実施したとしても30分未満のコンチングを実施する。コンチングの有無は、第2油脂性菓子生地に含まれるカカオマス含量、及び、前段の磨砕の方法に応じ適宜選択する。レファイナ−にて磨砕した場合、レファイナ−通過後の原料混合物は、フレークと呼ばれる粉体状になっているため、これをフリッセ型コンチェの如き機械的攪拌を行うコンチング装置にて混練し、ペースト状にする必要があり、コンチングは必須である。但し、コンチング時間は30分未満に留める。30分以上コンチングを行うと、乳成分由来の好ましい香気が散逸するため、最終的に得られる油脂性菓子生地の品質は、従来の技術によって得られる油脂性菓子生地の品質と同等かそれ以下になり、好ましくない。ボールミルにて磨砕した場合は、磨砕後も原料混合物はペースト状態であるので、コンチングは不要である。コンチングを実施しない場合は、原料固形分の磨砕後、また、コンチングを実施した場合は、その後、最終の配合組成となるよう、必要に応じ、油脂類、乳化剤、香料などを添加し、第2油脂性菓子生地の完成に至る。
次いで、完成した第1油脂性菓子生地と第2油脂性菓子生地とを混合し、更に必要であれば、油脂類、乳化剤、香料などを添加し、最終的に所望する油脂性菓子生地の完成に至る。この油脂性菓子生地は、適切なコンチングにより、カカオマス由来の好ましくない香気が散逸し、また、乳成分由来の好ましい香気が過度に散逸することなく残存し、その結果、それら香味が最適化されており、特に乳成分由来の好ましい香味を有する品質となる。第1油脂性菓子生地と第2油脂性菓子生地の混合比率は、前記のように、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれるカカオマスのうち、その80重量%以上が第1油脂性菓子生地に由来し、また、最終的に所望する油脂性菓子生地に含まれる乳固形分のうち、その80重量%以上が第2油脂性菓子生地に由来する範囲であれば、特に制限されるところではなく、最終的に所望する油脂性菓子生地の品質に応じ、適宜選択する。得られた油脂性菓子生地は、そのまま成型して油脂性菓子製品とする。また、この油脂性菓子生地は、ビスケット、クッキーなどと組み合わせ複合油脂性菓子製品としたり、或いは、生クリームなどの含水物と混合し、乳化された菓子製品とするなど、油脂性菓子及びその加工品の製造に利用出来る。
カカオマス44重量部、砂糖43重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕し、フレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、12.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一となるように攪拌し、第1油脂性菓子生地を得た。
また、砂糖37重量部、全粉乳36重量部、ココアバター15重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕しフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、15分間コンチングを行った。その後、11.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一になるよう攪拌し、第2油脂性菓子生地を得た。
得られた第1油脂性菓子生地を30重量部と、第2油脂性菓子生地を70重量部とを混合し、更にその混合物99.9重量部とバニラ香料0.1重量部を混合し、カカオマス13.19重量%、乳固形分25.17重量%を含む、香味良好で、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地を得た。
カカオマス40重量部、砂糖47重量部、ココアバター3重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、9.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一になるように攪拌し、第1油脂性菓子生地を得た。
また、砂糖45重量部、全粉乳28重量部、ココアバター18重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、15分間コンチングを行った。その後、8.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一になるよう攪拌し、第2油脂性菓子生地を得た。
得られた第1油脂性菓子生地を35重量部と、第2油脂性菓子生地を65重量部とを混合し、更にその混合物99.9重量部とバニラ香料0.1重量部を混合し、カカオマス13.99重量%、乳固形分18.18重量%を含む、香味良好で、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地を得た。
実施例2で得られた第1油脂性菓子生地を49.9重量部と、第2油脂性菓子生地を50.1重量部とを混合し、更にその混合物99.9重量部とバニラ香料0.1重量部を混合し、カカオマス19.94重量%、乳固形分14.01重量%を含む、香味良好で、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地を得た。
カカオマス32重量部、砂糖49.4重量部、全粉乳5.6重量部、ココアバター7.5重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕しフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一になるように攪拌し、第1油脂性菓子生地を得た。
また、カカオマス8重量部、砂糖42.6重量部、全粉乳22.4重量部、ココアバター14重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕しフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、15分間コンチングを行った。その後、12.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンを投入し、均一になるよう攪拌し、第2油脂性菓子生地を得た。
得られた第1油脂性菓子生地を49.9重量部と、第2油脂性菓子生地を50.1重量部を混合し、更にその混合物99.9重量部とバニラ香料0.1重量部とを混合し、カカオマス19.96重量%、乳固形分14重量%を含む、香味良好で、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地を得た。
比較例1
カカオマス13.19重量部、砂糖38.76重量部、全粉乳25.17重量部、ココアバター10.78重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、11.5重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンと0.1重量部のバニラ香料を投入し、均一になるように攪拌し、実施例1で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
比較例2
カカオマス13.99重量部、砂糖45.65重量部、全粉乳18.18重量部、ココアバター12.58重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、9重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンと0.1重量部のバニラ香料を投入し、均一になるように攪拌し、実施例2で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
比較例3
カカオマス19.94重量部、砂糖45.95重量部、全粉乳14.01重量部、ココアバター10.49重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、9重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンと0.1重量部のバニラ香料を投入し、均一になるように攪拌し、実施例3で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
比較例4
カカオマス19.96重量部、砂糖45.95重量部、全粉乳14重量部、ココアバター10.50重量部、レシチン0.25重量部を、常法通り混合し、レファイナ−(ビューラー社製)にて磨砕してフレークを得た。得られたフレークをフリッセ型コンチェ(ビューラー社製)に投入し、4時間コンチングを行った。その後、9重量部のココアバターと0.25重量部のレシチンと0.1重量部のバニラ香料を投入し、均一になるように攪拌し、実施例4で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
比較例5
第2油脂性菓子生地に施すコンチング時間が2時間である以外は、実施例1と同じ操作を行い、実施例1で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
比較例6
第2油脂性菓子生地に施すコンチング時間が6時間である以外は、実施例2と同じ操作を行い、実施例2で最終的に得られた油脂性菓子生地と同じ配合の油脂性菓子生地を得た。
試験例1
実施例1から4と比較例1から4を用いて下記のような試験を行った。すなわち、前記各実施例と配合が同じで、原材料を2分割せずに、コンチング時間を4時間という従来技術に従って調製された比較対照の油脂性菓子生地を得て、実施例1から4の油脂性菓子生地に対応する比較対照の油脂性菓子生地をそれぞれ比較例1から4とする。各実施例及び比較例の油脂性菓子生地について常法通りテンパリングを施し、5gの型で成型して油脂性菓子を得た。
各実施例由来の油脂性菓子とそれに対応する比較例由来の油脂性菓子を嗜好調査員に食させて、各実施例由来の油脂性菓子の香味比較評価試験を行った。評価は、嗜好調査員30名にて、対照とした油脂性菓子と同程度の香味であるものを0とし、やや良好なものを1、良好なものを2、やや劣るものを−1、劣るものを−2とする5段階の評点にて実施し、更に、被検油脂性菓子か、対照とした油脂性菓子かのいずれかを好むかを回答させた。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例1から4由来の油脂性菓子のいずれについても、対照より香味が優れ、嗜好的にも好まれる結果となり、本発明の有用性が示された。
Figure 2006166839

試験例2
比較例1、2、5及び6を使用して、試験例1と同様の試験を行った。配合が同じで従来の技術に従って調製された生地、即ち、比較例5由来の油脂性菓子に対しては比較例1由来の油脂性菓子を、比較例6由来の油脂性菓子に対しては比較例2由来の油脂性菓子をそれぞれ対照として、嗜好調査を実施した。当該嗜好調査は、各比較例の油脂性菓子生地を常法通りテンパリングを施し、5gの型で成型して得た油脂性菓子を用いた。評価は、嗜好調査員30名にて、対照とした油脂性菓子と同程度の香味であるものを0とし、やや良好なものを1、良好なものを2、やや劣るものを−1、劣るものを−2とする5段階の評点にて実施し、更に、被検油脂性菓子か、対照とした油脂性菓子かのいずれかを好むかを回答させた。その結果を表2に示す。表2に示されるように、比較例5と6由来の油脂性菓子はともに、対照と同程度かそれ以下の香味品質の油脂性菓子と評価された。すなわち、第2油脂性菓子生地のコンチングを施す時間が2時間及び6時間の場合は乳固形分由来の好ましい香味成分が失われて改善しないことが示された。
Figure 2006166839
本発明により、香味良好で、特に乳成分由来の香味が良好な油脂性菓子生地を製造することが出来、その特長を活かした油脂性菓子及びその加工品を製造することが可能となり、特にカカオマス及び乳製品を使用したチョコレート生地を使用した菓子製品に利用できる。














Claims (4)

  1. カカオマスを含み、且つ14重量%以上の乳固形分を含有する油脂性菓子生地の製造方法おいて、原材料を2つに分割し、第1油脂性菓子生地と第2油脂性菓子生地を、各々異なる条件でコンチングを実施して別々に調製した後に、前記両油脂性菓子生地を混合することを特徴とする油脂性菓子生地の製造方法。
  2. 第1油脂性菓子生地がカカオマス全量のうち80重量%以上のカカオマスを含有し、第2油脂性菓子生地が乳固形分全量のうち80重量%以上の乳固形分を含有することを特徴とする請求項1に記載の油脂性菓子生地の製造方法。
  3. 第1油脂性菓子生地のコンチングを実施する時間が30分以上24時間以内であり、第2油脂性菓子生地のコンチングを実施する時間が0又は30分未満であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油脂性菓子生地の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法により得られる油脂性菓子生地。
























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