JP2006166748A - 給水機能付き培養装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、細菌、細胞などを培養環境の温度・湿度・雰囲気ならびに培養液のPHを一定に保って培養する際に用いられる培養装置の湿度保持手段に関し、培養装置の保湿にかかる給水作業の簡素化および給水に伴うコンタミネーションの防止効果の向上を図る。
【解決手段】従来は加湿バット8への給水に扉の開閉が伴ったが、培養空間5の環境に応じて、制御手段11が作動しポンプ12を動作させ、自動的に給水タンク2から加湿バット8に水を注入できることにより、扉の開閉なしに給水することが可能となり、コンタミネーションが予防できる信頼性の高い培養装置を提供できる。
【選択図】図3

Description

本発明は細菌、細胞などを培養環境の温度・湿度・雰囲気ならびに培養液のPHを一定に保って培養する際に用いられる培養装置の湿度保持手段に関するものである。
近年のバイオ、再生医療関連の分野の発達に伴い、培養装置を使用して細胞等を培養する作業が増加傾向にある。細胞等の培養を促進するためには、それぞれの細胞等に適した培養空間の環境を整備する必要があり、培養空間内の温度制御、湿度制御、雰囲気制御等を行なう培養装置が開発されている。
特に、培養条件としてCO(炭酸ガス・二酸化炭素)ガス濃度の厳格な濃度条件を要求する細胞培養を行なう場合には、温度制御及び湿度制御に加えて、培養空間内の炭酸ガス濃度を制御するものとしてCOインキュベータが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
これらの試験や培養は、長時間継続して行なわれるものであり、継続中には各試料の分析や観察、試薬の分注などの作業があり、培養装置の扉開閉に伴い培養室内の環境条件が一時的に大きく乱れることから、それらをすばやく復帰させる必要がある。また、湿度については高湿度を保つ必要性があり、培養室内に設置している加湿バットに定期的に滅菌水を注ぎ入れ、滅菌水からの自然蒸発による水蒸気により高湿状態を保持している。
特開平3−65176号公報
しかしながら、従来の培養装置は、実験者が自ら定期的に加湿バットに滅菌水を注入しなければならず、その場合、いったん扉を開け開口部を最大限に開いた上で、加湿バットを引き出さなければならない。扉開閉時、および滅菌水注入時は、空間上方からの埃やそれらに取り付いている細菌などが培養空間に入り込む可能性があり、これによりコンタミネーションの危険性を伴う。また、長期培養中、加湿バットに滅菌水の再注入を忘れた場合、培養室内の湿度が低下し、目的の培養物が得られないという危険性も考えられる。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、滅菌水を給水タンクに貯蔵し、給水タンクから培養室内への自動給水、加湿を可能とすることにより、扉の開閉頻度を極力少なくし、コンタミネーションの危険性を少なくするとともに、培養室内の湿度環境を自動的に一定に保持し、さらに、培養中の滅菌水の注入作業の手間が省け、使い勝手の向上を目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の培養装置は、独立した給水タンクと給水経路と加湿手段を備えた保湿手段を設け、独立した給水タンクに注ぎ入れた滅菌水の培養室内への供給が、扉の開閉を行うことなく行えるようにしたものである。
これによって、実験者は、保湿のために都度扉を開放する作業が極めて減少し、さらには扉開閉に伴う環境条件の悪化を防ぐばかりか、埃やそれに取り付いている細菌やウィルスの侵入防止やコンタミネーション防止も同時に行え、培養装置の信頼性を高めることができる。
本発明の培養装置は、独立した給水タンクと給水経路と加湿手段を備えた保湿手段により、扉を開閉することなく培養室内の湿度を長時間にわたり安定して保持でき、しかも、加湿バットへの水の注入時に伴う扉開閉に起因したコンタミネーションの原因となるカビやカビの胞子、浮遊菌などの侵入も防止できる。その結果、信頼性の高い培養空間環境が確保でき、また定期的に加湿バットへ水を注入する煩わしさを解消し、実験の作業性を向上させることができる。
請求項1に記載の発明は、一面が開口したほぼ箱型の筐体と、その筐体内部に形成されかつ一面が前記開口に面した培養室と、この培養室の前記開口を開閉する開閉自在な扉と、前記培養室内を高湿状態にする保湿手段を備えた培養装置において、前記保湿手段を、前記培養室から独立した給水タンクと、前記給水タンク内の液体をガスもしくはミストあるいは蒸気にして前記培養室内を加湿する加湿手段と、前記給水タンクと前記加湿手段を連通する給水通路より構成したものである。
かかる構成とすることにより、湿度保持を自動的に行うことが可能であり、培養中に湿度保持の関係から培養装置本体の扉を開閉する頻度を極力少なくすることができる。その結果、扉の開閉に起因したコンタミネーションの原因となるカビやカビの胞子、浮遊菌などの侵入が防止でき、信頼性の高い培養空間が得られる。
請求項2に記載の発明は、前記保湿手段に、前記培養室内の環境が所定の条件になったことを検知する環境検知手段と、前記環境検知手段の条件検知により前記保湿手段を駆動する制御手段を備えたものである。
したがって、例えば培養室内の湿度を湿度センサーにより検知し、それがある一定以下の条件になった場合に給水手段を制御し、それによって加湿手段を作動させることができる。その結果、独立した給水タンクに水を注入するだけで、培養室内の湿度を自動的に保持することができ、長時間にわたる培養環境の維持を自動的に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記給水タンクを、前記筐体に設けた所定位置に取付けたものである。
このように、給水タンクを独立して培養庫本体機器の所定位置に取付けることにより、給水タンク内蔵の構造設計が可能となる上、給水タンクから保湿手段までの給水経路の距離が短くなるでき、給水経路内に付着する可能性のあるカビの発生や汚れを低減することができる。
請求項4に記載の発明は、前記給水タンクを、前記筐体に対して着脱可能に取付けたもので、独立した給水タンクが着脱可能であることにより、給水タンクに水を注入する作業を培養装置から離れた場所でも行うことが可能であり、例えば滅菌された空間であるクリーンベンチの中で水を注入するならば、さらに滅菌効果が維持され培養空間の信頼性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記保湿手段に、前記給水タンクの水を液体状態で前記培養室内に供給する給水手段を備えたもので、保湿手段としてポンプ等の給水手段を用いて自動的に加湿バット等へ適正量供給することが可能となり、培養室内の湿度を最適に制御することができる。
請求項6に記載の発明は、前記保湿手段が、給水タンクの水をミストとして前記培養室内に噴射する手段を備えているもので、加湿手段としてミスト発生器を用い、粒子の細かいミストにより培養室内を迅速かつ均一に高湿保持することができ、培養空間の信頼性を向上させることができる。さらに、ミストの粒子の細かさがナノレベルに達すればますます培養空間に拡散しやすくなり、より均一な高湿保持が可能である。さらに、加湿バットが不要となるため、加湿バットにカビが付着し、培養環境を悪化させることがなくなり、さらに滅菌効果が維持され培養空間の信頼性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、前記保湿手段に、前記給水タンク内の残水量を検出する水量検知手段と、前記水量検知手段による前記給水タンク中の残水量が一定値以下になったことを検知したときに動作する報知手段を備えたものである。
かかる構成とすることにより、前記給水タンク中の水残量が一定以下になったことを検知し、給水タンクへの給水を報知する動作を行うことで、実験者は給水する時期を認識することができ、これにより前もって給水タンクに水を補給し、培養室内の湿度低下を防止することができる。
請求項8に記載の発明は、前記給水タンクおよび、給水経路、加湿手段に、抗菌処理を施したものである。
かかる構成により、給水タンクおよび、給水経路、保湿手段に用いる材料は抗菌処理を施してあることで、給水タンクから培養機内へと水が移動する経路において、菌やカビの発生を低減することができ、培養装置内の培養空間の信頼性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明は、前記給水タンクに用いる材料を、オートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)処理に耐え得る材料としたもので、給水タンクに用いる材料は、高圧および高温条件で行われる滅菌処理に耐え得る材料を用いることで、給水タンクに蒸留水を注入したものを、オートクレーブなどで滅菌処理することができ、滅菌能力が向上する。
請求項10に記載の発明は、前記培養室内の炭酸ガス濃度を検知し、給水タイミングを制御する手段を備えたものである。
このように、培養室内の炭酸ガス濃度を検知し、給水タイミングを制御する手段を整えることで、炭酸ガス濃度の変化に対応して湿度条件も変化させることができ、特に炭酸ガス濃度上昇時には湿度を上昇させることにより、培養室内の蒸気中に炭酸ガスを溶かすことで炭酸ガス濃度を低下させることができ、培養機器内の培養空間の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、それぞれ本発明の実施の形態1における給水機能付き培養装置の異なる外観図を示すもので、図1は通常時の外観斜視図を示し、図2は給水タンク分離時の外観斜視図である。また、図3は、本発明の実施の形態1における給水機能付き培養装置の断面図を示すものであり、図4は本発明の実施の形態1における給水機能付き培養装置の制御ブロック図を示すものである。
図1において、培養装置1は、側壁の一部を兼ねる給水タンク2を着脱可能に備えている。培養装置1は、細胞、細菌等の培養中において、扉3が開閉される時などに生じる培養空間5の培養環境変化により、培養空間5内の湿度が低下した時には、自動的に給水タンク2内の水を培養装置1内に設けられた後述する保湿手段に給水する制御構造を備えている。さらに、給水タンク2は、耐熱ガラス等のオートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)処理に耐え得る材料から構成されている。また、給水タンク2内に給水が必要とされる場合には、ブザーあるいは点滅ランプ等からなる報知手段4にその情報が反映される構成となっている。
図2において、給水タンク2は、前述の如く培養装置1に脱着可能と取り付けられており、前述の如く報知手段4により給水を促すサインが確認された時には、給水タンク2を培養装置1から取り外し、例えばクリーンベンチ等に持ち運んで、給水することができる。すなわち、給水タンク2の滅菌性が向上することから、保湿手段に給水される水の滅菌性が上がり、培養空間5の培養環境条件が向上する。
図3において、培養装置1の培養空間5は、一面が開口し、壁面内部に断熱材等を充填した筐体6と、前記開口を開閉する扉3によって構成されている。また、培養空間5内には、細胞などを培養するためのシャーレ、あるいは他の容器(図示せず)などを載せる棚7が適宜設けられている。また、培養空間5を高湿に維持するための滅菌水等を入れた加湿バット8が培養空間5の底面に設置されている。
さらに、培養装置1は、培養空間5内に、培養環境条件である湿度、炭酸ガス濃度をそれぞれ検出する湿度検知手段9、炭酸ガス濃度検知手段10を設けている。また、筐体6には、給水タンク2内の水を加湿バット8へ供給するための給水経路13、注水経路15およびこれら両経路13、15の間に設けられたポンプ12が設けられている。培養空間5の保湿手段は、加湿手段である加湿バット8、給水経路13、注水経路15(給水通路)および給水手段であるポンプ12によって構成されている。また、給水タンク2や給水経路13、ポンプ12、注入経路15、加湿バット8それぞれには、材料に抗菌抗カビ剤を添加、もしくは塗装することによって抗菌、抗カビ処理が施されている。
そして、培養空間5の培養環境条件を、湿度検知手段9、炭酸ガス濃度検知手段10が検知した場合、マイクロコンピュータを主体とする制御回路からなる制御手段11の指令により、給水タンク2の水は、給水経路13を経てポンプ12により、その水量を調節しながら注水経路15から、加湿バット8に給水される。
また、培養装置1には、給水タンク2内の水の残量を検出し、その検出結果を報知手段4へ出力する水量検知手段14が設けられている。
水量検知手段14の具体構成は、周知の構成でよいが、一例を説明すると、水の水位に基づく重量に反応し、出力する重量センサーを用いている。水量検知手段14の構成は、かかる構成に限らず、給水タンク2の重量を検知する原理、さらには光の透過原理等を用いた構成であっても良い。
これら培養装置1における一連の制御動作は、主に制御手段11が司り、図4に示すブロック制御回路によって行われる。
以上のように構成された培養装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず、培養装置1の培養空間5に培養を目的として細胞等を棚7に設置している場合、培養空間5の培養環境は温度およそ37℃前後、湿度は飽和状態に近い95%以上、二酸化炭素濃度はおよそ5%であるという条件で培養が行われる。前述の条件は、一般的な培養に用いられる条件であり、この条件は、対象物の種類、培養目的等に応じて多少異なる。
そして、個々の細胞に適合した条件下で何日間にもわたり培養している場合には、途中、細胞の培養液を交換したり、細胞を観察したりするために、扉3の開閉が伴う。
このような培養装置においては、前述の扉3の開閉に起因して培養空間5における培養環境が著しく悪化することがある。
しかしながら、本実施の形態1においては、例えば、湿度検知手段9が培養空間5内の湿度が95%以下であることを検知した場合には、制御手段11が自動的にポンプ12を作動し、その結果、給水タンク2内の水は、給水経路13を経て、注入経路15より加湿バット8に所定量供給される。前記供給する水量は、前記検出湿度値、あるいは培養空間5の温度、さらには連続培養時間等に応じて予め設定されており、加湿バット8から溢れないように制御される。
かかる制御により、加湿バット8の水の蒸散を促し、湿度を95%以上に再び維持させる。必要によっては、培養空間5内に送風手段を設け、該空間内空気を攪拌しても良い。
通常、加湿バット8に水を注入する作業は、培養期間中に実験担当者が常に細心の注意を払って培養条件を管理し、定期的に実験担当者が自ら行う作業であるが、扉3の開口部を最大にまで開き、底面から加湿バット8を取り出し、水を注入した後にまた扉3の開口部を最大にまで開き、培養装置5の底面に戴置するという行為は、培養期間中に培養温度、湿度を低下させることや、コンタミネーションの要因となるなど、培養環境を大きく悪化させる原因となっていた。
従って、培養空間5の湿度を湿度検知手段9により検知し、自動的に加湿バット8に水が注入され、湿度条件を復帰させる制御は、培養環境を向上させるためにも非常に効果的である。
また、培養期間中に培養装置1の培養空間5の炭酸ガス濃度が上昇し、炭酸ガス濃度検知手段10が例えば7%以上であることを検知した場合には、炭酸ガス濃度をわずかに低下させるために、培養空間5内に過剰な蒸気を充満させ、炭酸ガスを蒸気内にわずかに溶かすように、制御手段11が自動的にポンプ12を作動させる。
この場合においても、給水タンク2の水は、給水経路13を経て、注水経路15より加湿バット8に供給され、加湿バット8により水の蒸散が促される。このとき、培養空間5内の設けた送風手段にて内部空気を攪拌すればより効果は大きい。
このように、培養空間5について目的の細胞に適した湿度や炭酸ガス濃度の培養条件を決定し、制御手段11にあらかじめ記憶させておくことで、制御手段11は湿度検知手段9や炭酸ガス濃度検知手段10からの電気信号などに基づいてポンプ12を制御し、加湿バット8に給水する制御を行う。その結果、自動的に培養空間5は最適な状態に保持される。
しかしながら、培養期間中に給水タンク2の水が枯渇し、加湿バット8に水が供給できなくなると、培養空間5の環境は湿度が下がるなど大きく悪化し、培養している細胞などのサンプルにダメージを与えるばかりか、死滅させてしまう危険性がある。そこで、給水タンク2の水量が例えば、3分の1以下になった時に、前述の水量検知手段14がこれを検知し、制御手段11が自動的に報知手段4を作動させ、実験者に対して給水を知らせる。報知手段4は例えば、ランプの点滅や、警報アラーム、有線・無線などのネットワークを使った通知、固定電話や携帯電話、PHS、ポケベルによる通信などの手段が考えられる。
このように、培養空間5の保湿維持に伴う加湿バット8への水の注入を、ポンプ12を用いて行うことで、扉3を開閉することなく行うことができ、さらに、独立した給水タンク2が着脱可能なことで、滅菌性の高いクリーンベンチ内で給水タンク2に滅菌的に水を注入することができ、加湿バット8へコンタミネーションの可能性が極めて低い水を注入できる。また、給水タンク2の素材を、オートクレーブ処理に耐え得るものにした為、給水タンク2に蒸留水を入れたまま、オートクレーブ滅菌処理を施すことが可能となり、給水タンク2の水の滅菌性が上がる。また、給水タンク2や給水経路13、ポンプ12、注入経路15、加湿バット8に施した抗菌抗カビ処理により、培養空間5へのウィルスやカビの侵入を防止し、コンタミネーション防止が一層向上する。
なお、加湿バット8へ供給する水については、予め滅菌、殺菌されている滅菌水が好ましい。特にこの場合は、さらに培養空間5内の細菌やウィルスの繁殖を防止できる。
以上のように、本実施の形態1においては、独立した給水タンク2を備え、培養空間5の培養環境を湿度検知手段9や炭酸ガス濃度検知手段10などにより検知し、制御手段11によってポンプ12を作動させ、給水タンク2から加湿バット8に自動的に水を注入することを可能としたことで、加湿バット8に水を注入する際の扉3の開閉に伴うコンタミネーションの防止が図れるばかりか、加湿バット8に定期的に水を注入する手間が省け、作業効率の向上も図れる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における給水機能付き培養装置の断面図を示し、図6は同実施の形態2における給水機能付き培養装置の制御ブロック図である。なお、先の実施の形態1と同じ構成部品については同一の符号を付して説明を省略する。
図5において、先の実施の形態1と異なる点は、培養空間5の保湿手段を構成する加湿手段として加湿バット8に変えてミスト発生器16を用いた点である。ミスト発生器16は、高電圧により水を静電霧化させる方式であるが、その他遠心分離原理、あるいは振動分離原理等を応用した周知のものでも良い。
そして、培養空間5の環境を湿度検知手段9や炭酸ガス濃度検知手段10によって検知し、制御手段11によって給水タンク2の水をミスト発生器16に供給し、ミスト発生器16を作動させ、培養空間5にミスト状の水を噴射する。給水タンク2からミスト発生器16への給水は、自然給水であるが、必要によってはポンプ等の強制給水手段を用いても良い。
以上のように構成された培養装置1について、以下その動作、作用を説明する。
培養空間5内の湿度を保持するために、高電圧により水を静電霧化させるミスト発生器16を用いることにより、水をナノレベル(直径18nm程度)まで微細化させることができる。ミスト発生器16から噴射されたミストにより、培養空間5は壁面に大きな水滴がつくこともなく、高湿度状態が保持できる。
そして、培養期間中に培養空間5内に設けた棚7からシャーレなどの容器を取り出す際に扉3の開閉操作を行うが、その際、培養空間5内の湿度が一時的に低下する。これを湿度検知手段9が検知し、制御手段11によって、ミスト発生器16が作動する場合、微細化され、噴射したミストは、培養空間5を均一に飛散する。したがって、すばやい湿度復帰が可能であると同時に、安定した湿度環境が得られる。
一方、炭酸ガス濃度の上昇を炭酸ガス検知手段10が検知した場合も同様にして、水が微細化され噴射したミストが、培養空間5内の過剰な炭酸ガスと反応し、炭酸ガス濃度をわずかに低下させることが可能となる。
また、ナノレベルまで微細化されたミストは、培養空間5内に浮遊しているウィルス、塵埃を高確率で捕捉することも可能であり、培養空間5の信頼性をさらに向上させることができる。さらに、加湿手段としてミスト発生器16を用いることにより、培養室1の底面に設置している加湿バット8を排除することができ、加湿バット8内を根源として発生するカビによるコンタミネーションを低減することが可能であることに加え、定期的に行わなければならなかった加湿バット8の洗浄の必要性もなくなり、実験者は煩わしさから開放され作業効率が向上する。
なお、ミストの粒子の径については規定はしていないが、できる限り微細化されていることが好ましい。
以上のように、本実施の形態2においては、ミスト発生器16を保湿手段として用いることにより、培養空間5の培養環境をより向上させることが可能であり、さらには、従来培養空間5内のカビの発生やコンタミネーションの要因の一つであった加湿バット8が不要となるため、カビの発生やコンタミネーションの低減がさらに可能となり、培養空間5の信頼性が一層向上できる。
以上のように、本発明にかかる培養装置は、生物、化学などの微生物や細胞を扱う理化学実験や医療分野、特に再生医療などの基礎実験、臨床実験等に使用することができ、さらに家庭用としても発酵食品などの発酵に利用することができる。
本発明の実施の形態1における給水機能付き培養装置の通常時の外観斜視図 同実施の形態1における給水機能付き培養装置の給水タンク分離時の外観斜視図 同実施の形態1における給水機能付き培養装置の断面図 同実施の形態1における給水機能付き培養装置の制御ブロック図 本発明の実施の形態2における給水機能付き培養装置の断面図 同実施の形態2における給水機能付き培養装置の制御ブロック図
符号の説明
1 培養装置
2 給水タンク
3 扉
4 報知手段
5 培養空間
6 筐体
7 棚
8 加湿バット
9 湿度検知手段
10 炭酸ガス濃度検知手段
11 制御手段
12 ポンプ
13 給水経路
14 水量検知手段
15 注入経路
16 ミスト発生器

Claims (10)

  1. 一面が開口したほぼ箱型の筐体と、その筐体内部に形成されかつ一面が前記開口に面した培養室と、この培養室の前記開口を開閉する開閉自在な扉と、前記培養室内を高湿状態にする保湿手段を備えた培養装置において、前記保湿手段を、前記培養室から独立した給水タンクと、前記給水タンク内の液体をガスもしくはミストあるいは蒸気にして前記培養室内を加湿する加湿手段と、前記給水タンクと前記加湿手段を連通する給水通路より構成した給水機能付き培養装置。
  2. 前記保湿手段は、前記培養室内の環境が所定の条件になったことを検知する環境検知手段と、前記環境検知手段の条件検知により前記保湿手段を駆動する制御手段を備えた請求項1に記載の給水機能付き培養装置。
  3. 前記給水タンクは、前記筐体に設けた所定位置に取付けられる請求項1または2に記載の給水機能付き培養装置。
  4. 前記給水タンクを、前記筐体に対して着脱可能に取付けた請求項1から3のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  5. 前記保湿手段は、前記給水タンクの水を液体状態で前記培養室内に供給する給水手段を備えている請求項1から4のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  6. 前記保湿手段は、給水タンクの水をミストとして前記培養室内に噴射する手段を備えている請求項1から4のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  7. 前記保湿手段は、前記給水タンク内の残水量を検出する水量検知手段と、前記水量検知手段による前記給水タンク中の残水量が一定値以下になったことを検知したときに動作する報知手段を備えている請求項1から6のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  8. 前記給水タンクおよび、給水経路、加湿手段に、抗菌処理を施した請求項1から7のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  9. 前記給水タンクに用いる材料を、オートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)処理に耐え得る材料とした請求項1から8のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
  10. 前記培養室内の炭酸ガス濃度を検知し、給水タイミングを制御する手段を備えた請求項1から9のいずれか一項に記載の給水機能付き培養装置。
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