JP2006166376A - 携帯電話端末およびその電圧供給制御装置、ならびに電圧供給制御方法 - Google Patents

携帯電話端末およびその電圧供給制御装置、ならびに電圧供給制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 携帯電話端末から信号を送信する際に、RF特性を良好に保ちつつ、消費電流を抑制する。
【解決手段】 電源装置1500は、バッテリ1600および送信信号を増幅するパワーアンプ1330を有する携帯電話端末の電源装置である。電源装置1500は、バッテリ1600からの電圧を受けるとともに、所望の電圧を生成するDCDCコンバータ1520と、パワーアンプ1330への電圧の供給元を、バッテリ1600の電圧が所定の閾値以上の場合にDCDCコンバータ1520経由、所定の閾値より小さい場合にバッテリ1600からに切り替える電源供給元切り替え制御装置1530と、を含む。電源供給元切り替え制御装置1530は、パワーアンプ1330へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類される複数の送信モード毎に、異なる電圧の閾値を用いる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、携帯電話端末およびその電圧供給制御装置、ならびに電圧供給制御方法に関する。
従来、WCDMA方式の携帯電話端末では、送信パワーに応じてバッテリ電圧を電源装置内のDCDCコンバータで降圧し、信号が歪まない程度まで電圧を下げてパワーアンプ等の電力増幅回路に供給することで、パワーアンプの高電力付加効率化を行い、消費電流を下げる工夫を行っている。
特開2003−189603号公報
しかし、電圧をDCDCコンバータで降圧した後にパワーアンプに供給する場合、バッテリ電圧が下がってくると、DCDCコンバータの消費電流が増加し、必要電圧を供給できなくなるという課題があった。その結果、RF特性が劣化するという課題があった。
本発明はこうした点に鑑みてなされたもので、その目的は、携帯電話端末から信号を送信する際に、RF特性を良好に保ちつつ、消費電流を抑制する技術の提供にある。
本発明によれば、バッテリ、および送信信号を増幅する電力増幅回路を有する携帯電話端末の電圧供給制御装置であって、前記バッテリからの電圧を受けるとともに、所望の電圧を生成する電圧変換回路と、前記バッテリの電圧が所定の閾値以上の場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路経由で供給するとともに、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値より小さい場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路を経由せずに前記バッテリから供給するよう切り替える切り替え制御部と、を含み、前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類される複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることを特徴とする電圧供給制御装置が提供される。
ここで、電圧変換回路は、たとえばDCDCコンバータである。また、電力増幅回路は、たとえばパワーアンプ等、最も大きなパワー増幅を行う回路である。
バッテリの電圧が所定の閾値以上の場合には、バッテリ電圧を電圧変換回路で降圧して最適な電圧とした後に、電力増幅回路に供給することにより、電力増幅回路で信号が歪められることなく増幅することができる。これにより、消費電流を低減することができる。一方、バッテリの電圧が所定の閾値より小さい場合には、電圧変換回路の消費電流が増加したり、電圧変換回路の効率が悪化し、電力増幅回路が必要とする充分な電圧を供給できず、電力増幅回路で信号が歪められることなく増幅することが困難となり、RF特性の劣化が著しくなってしまう。そのため、バッテリの電圧が所定の閾値より小さい場合には、電圧変換回路経由での電圧供給をやめ、バッテリから直接電力増幅回路に電圧を供給することにより、電力増幅回路が必要とする充分な電力を供給することができ、RF特性劣化を回避することができる。
ところで、電力増幅回路により増幅される信号の種類によって、電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値が異なることがある。たとえば、本発明の電圧供給制御装置をHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)対応の携帯電話端末に用いる場合、HSDPA用の信号を伝送する場合(以下HSモードという)と、それ以外の場合(以下、通常モードという)では、電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値が異なる。このような場合に、電圧供給元を切り替えるためのバッテリ電圧の閾値が小さいと、通常モードの信号の送信時には電流削減効果が得られるが、逆にHSモードの信号の送信時にはRF特性劣化が生じてしまうことがある。また、電圧供給元を切り替えるためのバッテリ電圧の閾値が大きいと、HSモードの信号の送信時にはRF特性の劣化を抑えることができるが、通常モードの信号の送信時の消費電流が大きくなってしまうことがある。
本発明の電圧供給制御装置によれば、電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類された複数の送信モード毎に、電圧供給元を切り替えるためのバッテリ電圧の閾値を異ならせるため、モード毎に適切な閾値を設定することができ、RF特性の劣化を抑えることができるとともに、消費電流の抑制を行うことができる。
本発明の電圧供給制御装置において、前記複数の送信モードは、前記電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値に応じて分類することができ、前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値に応じて分類された前記複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることができる。
電力増幅回路におけるピーク対平均電力比(PAR:PEAK TO AVERAGE RATIO)が大きくなると、その分、電力増幅回路の最大出力パワーを大きく取り、信号を歪ませないようにする必要がある。そのため、ピーク対平均電力比の想定値が大きい場合には、ピーク対平均電力比の想定値が小さい場合よりも相対的に供給電圧を高くする必要がある。つまり、ピーク対平均電力比の想定値が大きい場合には、電力増幅回路に供給するのに必要な電圧の想定値も高くなる。
ここで、電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値が異なる場合の例として、たとえば、HSDPA用の信号を伝送する場合とそうでない場合、またはHSDPA用の信号を伝送する場合にβ比の組み合わせが異なる場合等が挙げられる。
本発明の電圧供給制御装置によれば、電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値に応じて分類された複数の送信モード毎に、電圧供給元を切り替えるためのバッテリ電圧の閾値を異ならせるため、モード毎に適切な閾値を設定することができ、RF特性の劣化を抑えることができるとともに、消費電流の抑制を行うことができる。
本発明の電圧供給制御装置において、前記複数の送信モードは、隣接チャネル漏洩電力比の想定値に応じて分類することができ、前記切り替え制御部は、隣接チャネル漏洩電力比の想定値に応じて分類された前記複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることができる。
隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage power Ratio)の想定値が異なる場合の例として、たとえば、HSDPA用の信号を伝送する場合とそうでない場合、またはHSDPA用の信号を伝送する場合にβ比の組み合わせが異なる場合等が挙げられる。また、隣接チャネル漏洩電力比は、電力増幅回路等の部品にも依存するため、隣接チャネル漏洩電力比の違いによりモードを異ならせることにより、より精度よくRF特性劣化を抑制することができる。
本発明の電圧供給制御装置は、前記複数のモード毎に、前記バッテリの電圧の閾値を記憶する記憶部をさらに含むことができ、前記切り替え制御部は、送信信号の送信モードと、前記記憶部に記憶された該当する送信モードに対応づけられた前記閾値とに基づき、前記電力増幅回路への電圧の供給元を切り替えることができる。
本発明の電圧供給制御装置において、前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路への電圧の供給元を、送信信号の送信パワーが所定の閾値以上か否かも考慮して、前記バッテリまたは前記電圧変換回路経由のいずれかに切り替え、前記複数の送信モード毎に、異なる前記送信パワーの閾値を用いることができる。
これにより、RF特性劣化の抑制および消費電流削減をより効果的に実現することができる。
本発明の電圧供給制御装置において、前記電圧変換回路は、前記バッテリの電圧が、前記複数のモードのいずれかの前記電圧の閾値以上の場合には、他の前記送信モードの前記電圧の閾値より小さい場合であっても、スイッチがオンに設定されるようにすることができる。
これにより、電圧変換回路のオンオフ時の立ち上がりに時間がかかる場合に、モードの切り替えによって、電圧供給元が電圧変換回路経由からバッテリから直接に、またはその逆に切り替わっても、スムーズな切り替えを行うことができる。
本発明によれば、上記いずれかに記載の電圧供給制御装置と、前記バッテリと、前記切り替え制御装置に、送信モードを通知するデジタル信号処理装置と、前記切り替え制御装置に、前記バッテリの電圧が各送信モードにおける前記電圧の閾値以上か否かを通知するCPU装置と、前記電力増幅回路を含むRF装置と、アンテナと、を含むことを特徴とする携帯電話端末が提供される。
本発明によれば、バッテリと、送信信号を増幅する電力増幅回路と、および前記バッテリからの電圧を受けるとともに、所望の電圧を生成する電圧変換回路と、を有する携帯電話端末の前記電力増幅回路への電圧供給を制御する方法であって、前記電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類される複数の送信モード毎に、異なる所定の閾値を用いて、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値以上の場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路経由で供給するとともに、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値より小さい場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路を経由せずに前記バッテリから供給するよう切り替えることを特徴とする電圧供給制御方法が提供される。
以上述べたように、本発明によれば、携帯電話端末から信号を送信する際に、RF特性を良好に保ちつつ、消費電流を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
以下の実施の形態において、携帯電話端末は、WCDMA(Wide-band Code Division Multiple Access)のHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)に対応可能である。WCDMAは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で承認された通信方式である。HSDPAは、WCDMAという通信方式に、受信状態により最適な変調方式に切り替える技術およびエラーを起こしたデータに対する再送回数を抑制する技術を取り込むことにより、携帯電話端末が受信できるデータ伝送レートを高速化した技術である。
(第一の実施の形態)
図1は、本実施の形態における携帯電話端末の構成を示すブロック図である。
携帯電話端末100は、CPU装置1000、デジタル信号処理装置1100、アナログ信号処理装置1200、RF装置1300、メモリ装置1400、電源装置1500、バッテリ1600、およびアンテナ1700を含む。
本実施の形態において、携帯電話端末100は、送信信号のモード、送信信号の送信パワー、およびバッテリ1600の電圧に応じて、RF装置1300内のパワーアンプに供給する電圧の供給元を電源装置1500のDCDCコンバータ経由、またはDCDCコンバータを経由することなくバッテリ1600からのいずれかに切り替える。これにより、RF特性(とくにACLR:Adjacent Channel Leakage power Ratio(隣接チャネル漏洩電力比))劣化と消費電流の抑制を行うことができる。
CPU装置1000は、デジタル信号処理装置1100、アナログ信号処理装置1200、RF装置1300、メモリ装置1400、および電源装置1500を制御する。また、CPU装置1000は、デジタル信号処理装置1100、メモリ装置1400、および電源装置1500等とデータの授受を行う。
RF装置1300は、無線信号の変復調を行う。
図2は、RF装置1300の構成を詳細に示すブロック図である。
RF装置1300は、デュプレクサ1310、アイソレータ1320、パワーアンプ1330、第一の減衰フィルタ1340、RFIC1350、第二の減衰フィルタ1360、および低ノイズアンプ1370を含む。
デュプレクサ1310は、送信信号と受信信号を分離するフィルタである。アイソレータ1320は、高いパワーの信号を逆流させないようにする。パワーアンプ(PA)1330は、入力信号を高いパワーの信号に増幅する。第一の減衰フィルタ(BPF)1340は、送信信号以外の信号を減衰させる。RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)1350は、信号の変復調回路、ベースバンドフィルタ、アンプ、およびPLLシンセサイザにより構成される。第二の減衰フィルタ(BPF)1360は、受信信号以外の信号を減衰させる。低ノイズアンプ(LNA)1370は、ノイズを低減するとともに信号を増幅する。
図3は、パワーアンプ1330の構成を詳細に示すブロック図である。
ここでは、HBT(ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)方式のパワーアンプ1330を示す。パワーアンプ1330は、駆動用アンプ1339a、出力用アンプ1339b、およびバイアス電圧回路1338を有する。パワーアンプ1330は、信号入力端子1331、信号出力端子1332、駆動用アンプ電源電圧端子1333、出力用アンプ電源電圧端子1334、バイアス電圧回路電圧端子1335、およびバイアス電圧調整用電圧端子1336の6つの信号の入出力端子を有する。
図1に戻り、アナログ信号処理装置1200は、AD/DA変換を行う、アナログ信号処理装置1200は、RF装置1300から送出された信号をAD変換してデジタル信号処理装置1100へ送出する。また、アナログ信号処理装置1200は、デジタル信号処理装置1100から送出された信号をDA変換してRF装置1300へ送出する。
デジタル信号処理装置1100は、デジタル信号処理を行う。また、デジタル信号処理装置1100は、変復調を行い、復号した信号をCPU装置1000へ送出する。また、デジタル信号処理装置1100は、送受信信号のパワー管理も行っており、送信パワーが設定閾値以上の場合、電源装置1500に通知する。
メモリ装置1400には、制御情報等が記憶されている。CPU装置1000は、制御に応じてメモリ装置1400から情報を読み出したりメモリ装置1400に情報を書き込んだりする。メモリ装置1400の内部構成の例については後述する。
電源装置1500は、CPU装置1000からの制御に従い、CPU装置1000、デジタル信号処理装置1100、アナログ信号処理装置1200、RF装置1300、およびメモリ装置1400への電源供給を行う。
図4は、電源装置1500の構成を詳細に示すブロック図である。
電源装置1500は、レギュレータ1510、DCDCコンバータ1520、電源供給元切り替え制御装置1530、電圧測定装置1540、およびスイッチ1550を含む。
レギュレータ1510は、バッテリ1600から電圧供給を受け、その電圧を平坦、定電圧化した後、CPU装置1000、デジタル信号処理装置1100、アナログ信号処理装置1200、RF装置1300、およびメモリ装置1400に電源供給を行う。たとえば、パワーアンプ1330のバイアス電圧回路電圧端子1335およびバイアス電圧調整用電圧端子1336(図3参照)には、レギュレータ1510で調整された電圧が供給される。
DCDCコンバータ1520は、バッテリ1600から電圧供給を受け、デジタル信号処理装置1100の制御に基づき、出力電圧を可変してパワーアンプ1330に電圧を供給する。本実施の形態において、DCDCコンバータ1520からの電圧は、パワーアンプ1330の駆動用アンプ電源電圧端子1333と出力用アンプ電源電圧端子1334へ供給される。以下、パワーアンプ1330への電圧供給という場合は、とくに明記しない限り、駆動用アンプ電源電圧端子1333および出力用アンプ電源電圧端子1334への電圧供給をいう。
電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000およびデジタル信号処理装置1100の制御に基づき、パワーアンプ1330の電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由かDCDCコンバータ1520経由することなくバッテリ1600からかに切り替えるスイッチ1550を制御する。電圧測定装置1540は、バッテリ1600の電圧を測定し、CPU装置1000に通知する。
図1に戻り、バッテリ1600は、装置全体の各構成要素に電圧を供給する電池である。バッテリ1600は、後述するように、状況に応じて、RF装置1300のパワーアンプ1330に電圧供給を行う。アンテナ1700は基地局(不図示)からの信号を受信したり、携帯電話端末100から信号を送信する。
WCDMA対応の携帯電話端末100では、送信信号の送信パワーに応じて、バッテリ1600からのバッテリ電圧を電源装置1500内のDCDCコンバータ1520で降圧して最適な電圧とした後に、RF装置1300のパワーアンプ1330に供給するという処理が行われる。これにより、パワーアンプ1330が信号を歪ませることなく増幅することができる。また、これにより、バッテリ1600からパワーアンプ1330に供給されたDC電力が出力信号としてRF電力に変換される効率を高めることができる(高電力付加効率化)。その結果、消費電流を低減することができる。
しかし、バッテリ1600のバッテリ電圧があるレベルまで下がってくると、DCDCコンバータ1520の消費電流が増加してしまうこと、およびDCDCコンバータ1520の効率の関係で、パワーアンプ1330にDCDCコンバータ1520経由で電圧を供給すると、DCDCコンバータ1520を経由しないでバッテリ1600から電圧を供給する場合に比べて、0.1〜0.5V程度低い電圧しか供給できないという課題があった。そのため、とくに大きなパワーを出力させる場合、パワーアンプ1330が必要とする電圧を供給できず、パワーアンプ1330が信号を歪ませることなく増幅することが困難になり、RF特性の劣化が著しくなっていた。そのために、バッテリ1600のバッテリ電圧が所定値以下になった場合には、DCDCコンバータ1520経由での電圧供給をやめ、バッテリ1600からDCDCコンバータ1520を経由しないで電圧を供給するという手法が取られることがある。これにより、消費電流を低く抑えることができ、また、DCDCコンバータ1520を経由した場合よりもパワーアンプ1330に0.1〜0.5V程度高い電圧を供給することができる。そのため、RF特性劣化を回避することができる。
ところで、HSDPAでは、送信、受信に新たにHS−DPCCHというHSDPA制御情報伝達のためのチャネルが用意される。HSDPA対応の携帯電話端末では、従来の信号チャネルDPCCH(Dedicted Physical Control Channel;DPCH(Dedicated Physical Channel、DCH転送用物理チャネル)のひとつで制御情報用。ビットレート、SFともに可変)、およびDPDCH(Dedicated Physical Data Channel;DPCHのひとつでデータ転送用。ビットレート、SFともに可変)にHS−DPCCH信号が追加されて多重化され、受信および送信を行うことになる。
以下、HS−DPCCHを多重化し、受信したデータが正しく復号できた場合にACK信号、復号できなかった場合に再送要求となるNACK信号、または伝搬路の状況を示すCQI(Channel Quality Indicator)信号を基地局に伝送している状況をHSモード、それ以外を通常モードという。HSモードの場合、HS−DPCCH信号が追加されて多重化される影響で、パワーアンプ1330におけるPAR(PEAK TO AVERAGE RATIO;ピーク対平均電力比、以下単に「PAR」という)が通常モードと比較して大きくなる。たとえば、一般的に、通常モードではPARが約3dB、HSモードではPARが約5dBとなる。その分、RF装置1300内の送信経路で最も大きなパワー増幅を行うパワーアンプ1330の最大出力パワーを大きく取り、信号を歪ませないようにする必要がある。そのためには、HSモードの時には、通常モードの時よりも相対的に供給電圧を高くする必要がある。つまり、モードによって、パワーアンプ1330に供給するのに必要な電圧が異なることになる。
従来、たとえば、通常モードからHSモードに切り替わる際、または逆にHSモードから通常モードに切り替わる際に、バッテリ1600の電圧低下時または上昇時の適切なパワーアンプ1330への電圧供給元の切り替え制御は考慮されていなかった。このようなモード毎の適切なパワーアンプ1330への電圧供給元の切り替え制御を行っていないため、たとえばHSモードの時にRF特性劣化が生じたり、通常モードの時にパワーアンプ1330の低電力付加効率や消費電流増加が生じるということがあった。
本実施の形態において、以上のような課題を解決すべく、モード毎に、パワーアンプ1330への電圧供給元を切り替える際の基準となるバッテリ1600の電圧の閾値を異ならせるようにしている。
本実施の形態において、デジタル信号処理装置1100は、HS−DPCCH含む信号を多重化、拡散処理等を行いアナログ信号処理装置1200へ送出する。また、デジタル信号処理装置1100は、HSDPA受信信号を復号し、信号の復号状況(OKまたはNG)や伝搬路の状況を測定した結果に基づきACK信号、NACK信号、CQI信号等を作成してアナログ信号処理装置1200へ送出する。さらに、デジタル信号処理装置1100は、HS−DPCCH等の送信や受信信号のタイミング管理を行っており、通常モード、HSモードの送信タイミングを電源装置1500に通知する。
図5は、メモリ装置1400の内部構成の一例を示す図である。
本実施の形態において、メモリ装置1400は、HSモードおよび通常モードそれぞれについて、パワーアンプ1330の電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由かバッテリ1600かに切り替えるための電圧閾値を記憶する。各モードの電圧閾値は、測定値等に基づき決定することができる。
図1に戻り、CPU装置1000は、メモリ装置1400を参照して、バッテリ1600の電圧がHSモードの電圧閾値以下となった時、および通常モードの電圧閾値以下となった時ごとに電源装置1500に通知する。また、デジタル信号処理装置1100は、HSモードまたは通常モードであるかの正確なタイミングを電源装置1500に通知する。これにより、電源装置1500はモードに応じた電圧供給元切り替え制御を行うことができ、HSモードの時にRF特性を劣化させず、通常モードの時に消費電流を抑制することができる。
図6は、電源供給元切り替え制御装置1530がパワーアンプ1330の電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。以下、図1〜図5も参照して説明する。
デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードか通常モードかの通知、および送信パワーが閾値以上か否かの通知を行う。本実施の形態において、CPU装置1000は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードの場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否か、通常モードの場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否かの通知を行う。
まず、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、送信パワーが閾値以上か否かを判断する(S100)。送信パワーが閾値以上でない場合(S100のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S110)。
ステップS100で、送信パワーが閾値以上の場合(S100のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、HSモードか通常モードかを判断する(S102)。HSモードの場合(S102のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、HSモードのバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S104)。ここで、バッテリ1600の電圧が、HSモードのバッテリ電圧閾値以下ではない場合(S104のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S110)。また、ステップS104において、バッテリ1600の電圧が、HSモードのバッテリ電圧閾値以下の場合(S104のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S108)。以下、DCDCコンバータ1520を経由することなく、バッテリ1600からパワーアンプ1330に電圧を供給することを、単に「電圧供給元をバッテリ1600とする」という。
ステップS102において、HSモードでない場合(S102のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S106)。ここで、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下ではない場合(S106のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S110)。また、ステップS106において、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下の場合(S106のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S108)。
以上の処理の後、処理を終了するか否かを判断し(S112)、処理を終了しない場合(S112のNO)、ステップS100に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、ステップS112で処理を終了する場合(S112のYES)、処理を終える。
図7は、HSモードおよび通常モードにおけるパワーアンプ1330の消費電流とバッテリ1600の電圧との関係を示す図である。ここでは、送信パワーが24dBmの例を示す。
前述したように、HSモードと通常モードとでは、PAR値が異なるため、パワーアンプ1330へ供給する最適な電圧、つまりRF特性を劣化させない電圧は、HSモードの方が通常モードより高くなる。そのため、HSモードにおいては、その分だけ通常モードよりも消費電流を多く必要とする。ここでは、HSモードの時には3.9V、通常モードの時には3.6Vの電圧をDCDCコンバータ1520からパワーアンプ1330へ供給する例を示す。
バッテリ1600の電圧が高い場合には、DCDCコンバータ1520経由でパワーアンプ1330に電圧を供給した方が、パワーアンプ1330の消費電流が低くなる。しかし、バッテリ1600の電圧が低くなるに従い、DCDCコンバータ1520経由でパワーアンプ1330に電圧を供給する際のパワーアンプ1330の消費電流が大きくなる。そのため、RF特性劣化させないように、バッテリ1600の電圧に応じて、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える必要がある。ここで、HSモードの時には通常モードの時より高い電圧をパワーアンプ1330へ供給する必要があるため、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える電圧も、HSモードの方が高くなる。このような場合、パワーアンプ1330への電圧供給元を切り替えるための閾値を、たとえば、HSモードの時には3.9V、通常モードの時には3.6Vとすることができる。
次に、図6および図7を用いて、送信パワー閾値が20dBm、HSモードの電源供給元切り替えのバッテリ1600の電圧閾値を3.9V、通常モードの電源供給元切り替えのバッテリ1600の電圧閾値を3.6Vとした場合の例を説明する。ここで、送信パワーを24dBmとする。
まず、デジタル信号処理装置1100は、送信パワーが24dBmで、送信パワー閾値20dBm以上のため、電源装置1500に送信パワーが閾値以上であることを通知する。これに基づき、電源装置1500の電源供給元切り替え制御装置1530は、送信パワーが閾値以上であると判断する(S100のYES)。
また、CPU装置1000は、電源装置1500の電圧測定装置1540から通知されるバッテリ1600の電圧が3.9V以下に下がった場合、HSモードのバッテリ電圧閾値以下となっているため、電源装置1500にHSモードのバッテリ電圧閾値以下を通知する。また、同時に、デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードか通常モードかを通知する。これらの通知に基づき、電源供給元切り替え制御装置1530は、HSモードである場合(S102のYES)、バッテリ電圧閾値以下であるので(S104のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える(S108)。また、電源供給元切り替え制御装置1530は、通常モードである場合(S102のNO)、バッテリ電圧閾値以下ではないので(S106のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由のまま維持する(S110)。
CPU装置1000は、電源装置1500の電圧測定装置1540から通知されるバッテリ1600の電圧が3.6V以下に下がった場合、通常モードのバッテリ電圧閾値以下となっているため、電源装置1500に通常モードのバッテリ電圧閾値以下を通知する。また、同時に、デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードか通常モードかを通知する。これらの通知に基づき、電源供給元切り替え制御装置1530は、HSモードである場合(S102のYES)、バッテリ電圧閾値以下であるので(S104のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600のまま維持する(S108)。また、電源供給元切り替え制御装置1530は、通常モードである場合も(S102のNO)、バッテリ電圧閾値以下であるので(S106のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える(S108)。
また、バッテリ1600が充電され、バッテリ1600の電圧が高くなった場合は、逆の処理が行われる。CPU装置1000は、電源装置1500の電圧測定装置1540から通知されるバッテリ1600の電圧が3.6Vより大きくなった場合、通常モードのバッテリ電圧閾値超えとなっているため、電源装置1500に通常モードのバッテリ電圧閾値超えを通知する。また、同時に、デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードか通常モードかを通知する。これらの通知に基づき、電源供給元切り替え制御装置1530は、通常モードである場合(S102のNO)、バッテリ電圧閾値超えであるので(S106のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由に切り替える(S110)。また、電源供給元切り替え制御装置1530は、HSモードの場合(S102のYES)、バッテリ電圧閾値超えか否かを判断し(S104)、電圧閾値以下の場合(S104のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600のまま維持する(S108)。
また、CPU装置1000は、電源装置1500の電圧測定装置1540から通知されるバッテリ1600の電圧が3.9Vより大きくなった場合、HSモードのバッテリ電圧閾値超えとなっているため、電源装置1500にHSモードのバッテリ電圧閾値超えを通知する。また、同時に、デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモードか通常モードかを通知する。これらの通知に基づき、電源供給元切り替え制御装置1530は、通常モードである場合(S102のNO)、バッテリ電圧閾値超えであるので(S106のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由のまま維持する(S110)。また、電源供給元切り替え制御装置1530は、HSモードの場合(S102のYES)、バッテリ電圧閾値超えか否かを判断し(S104)、電圧閾値超えであるので(S104のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由に切り替える(S110)。
本実施の形態における携帯電話端末100によれば、パワーアンプ1330への電圧供給元を、DCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える、またはバッテリ1600からDCDCコンバータ1520経由に切り替える電圧閾値を、モード毎に設定することができるので、たとえばより大きいPARを有するHSモードのときにはRF特性劣化を抑制することができるとともに、通常モードのときには消費電流を削減することができる。
(第二の実施の形態)
第一の実施の形態においては、送信信号のモードがHSモードか通常モードかに応じて、パワーアンプ1330への電圧供給元切り替え制御を行う際の電圧閾値を異ならせる例を示したが、本実施の形態においては、さらに、モードを細分化して電圧閾値を異ならせる。本実施の形態において、たとえばβ比の組み合わせに基づく分類、またはPAR値に基づく分類、またはACLR値に基づく分類によってモードを細分化することができる。本実施の形態においても、携帯電話端末100は、第一の実施の形態と同様の構成要素を有する。
たとえば、β比の組み合わせ、PAR値、またはACLR値の違いにより、パワーアンプ1330に供給する最適な電圧の想定値、つまりRF特性を劣化させないための電圧の想定値が異なる。そのため、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替えるバッテリ電圧閾値もこれらの違いに応じて異ならせることが好ましい。これにより、パワーアンプ1330への電圧供給制御を細かに行えるため、消費電流の削減およびRF特性劣化の抑制をより効果的に実現することができる。
(a)β比の組み合わせ
たとえば、HSモードにおいて、DPDCHのβ比であるβd、DPCCHのβ比であるβc、HS−DPCCHのβ比であるβHSの値の組み合わせ方によって、パワーアンプ1330に供給する最適な電圧、つまりRF特性を劣化させない電圧が異なる。
ここで、β比は、通常モードで送信レート12.2kbpsで送信する場合、たとえば、3GPPリファレンスパラメータとしてβc:βd=8:15と規定されている。これは、信号チャネルDPCCH(制御)とDPDCH(データ)のパワー比では、−5.46dBとなる。これを、64kbps、144kbpsと送信レートを上げていくと、βc:βd=5:15、βc:βd=4:15となり、パワー比も−9.54dB、−11.48dBとなり、相対的に制御信号のパワーに対し、データ信号のパワーを大きくしていくことになる。HSモードの際には、このDPCCHとDPDCHに、HS−DPCCHが加わり、このHS−DPCCHのβ比であるβHSは、βHS=βc×10(a=(Δ(HS−DPCCH)÷20))の式で決定される。ここで、ΔHS−DPCCHは、パワーオフセットと呼ばれ、HS−DPCCHで送信するデータ内容によって異なる。基地局に送信するHS−DPCCHのデータには、受信したデータが正しく復号できた場合にACK信号、復号できなかった場合再送要求となるNACK信号、伝搬路の状況を示すCQI(Channel Quality Indicator)信号が含まれる。このACK信号、NACK信号、CQI信号データによって、パワーオフセット値はΔHS−DPCCH=0.33〜2.00と変化する。たとえば、送信レート12.2kbpsで、HS−DPCCH信号としてACK信号が送信される場合(ΔHS−DPCCH=0.53)、そのβ比は、βc:βd:βHS=8:15:4.27となる。上記β比は、基地局命令、それに基づく送信レート、通常モード、HSモードなどに応じてデジタル信号処理装置1100で決定されるものである。
たとえば、β比の組み合わせとして、βd=0、βc=15、βHS=15の時(以下「HSモード1」という)とβd=14、βc=15、βHS=1の時(以下「HSモード2」という)とすることができる。ここで、たとえば、HSモード1の場合、PAR=約5.2dB、HSモード2の場合、PAR=約4.7dBとなる。そのため、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520からバッテリ1600に切り替えるバッテリ電圧閾値もHSモード1とHSモード2で異ならせる必要がある。
図8は、データ信号であるDPDCH1〜DPDCH5と制御信号であるDPCCH、HSモードの制御信号であるHS−DPCCHの多重化方法を示す図である。
C1〜C5、Cc、CHSはチャネライゼーションコードと呼ばれ、このコードを信号に適用しておくことにより、復号時にこのコードを再度適用することでチャネル毎に信号分離が可能となる。βd、βc、βHSは、β比と呼ばれ、各信号のレベル調整を行い、β比を大きくするほどその信号は大きなレベルとなる。また、jは90度位相を回転させることである。これにより、多重化後のI信号とQ信号は位相が異なった信号となる。
図9は、本実施の形態におけるメモリ装置1400の内部構成の一例を示す図である。
ここで、メモリ装置1400は、HSモード1、HSモード2、および通常モードそれぞれに対応付けて、電圧供給元をDCDCコンバータ1520からバッテリ1600に切り替えるバッテリ電圧閾値を記憶する。ここで、HSモード1の電圧閾値は3.9V、HSモード2の電圧閾値は3.8V、通常モードの電圧閾値は3.6Vとなっている。
図10は、HSモード1、HSモード2、および通常モードにおけるパワーアンプ1330の消費電流とバッテリ1600の電圧との関係を示す図である。ここでは、送信パワーが24dBmの例を示す。
前述したように、HSモード1、HSモード2、および通常モードでは、PAR値が異なるため、パワーアンプ1330へ供給する最適な電圧、つまりRF特性を劣化させない電圧は、HSモード1、HSモード2、および通常モードの順で高くなる。そのためHSモード1、HSモード2、および通常モードの順で消費電流も多く必要とする。ここでは、HSモード1時には3.9V、HSモード2時には3.8V、通常モードの時には3.6Vの電圧をDCDCコンバータ1520からパワーアンプ1330へ供給する例を示す。
バッテリ1600の電圧が高い場合には、DCDCコンバータ1520経由でパワーアンプ1330に電圧を供給した方が、パワーアンプ1330の消費電流が低くなる。しかし、バッテリ1600の電圧が低くなるに従い、DCDCコンバータ1520経由でパワーアンプ1330に電圧を供給する際のパワーアンプ1330の消費電流が大きくなる。そのため、RF特性劣化させないように、バッテリ1600の電圧に応じて、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える必要がある。ここで、HSモード1、HSモード2、および通常モードの順で高い電圧をパワーアンプ1330へ供給する必要があるため、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える電圧も、HSモード1、HSモード2、および通常モードの順で高くなる。パワーアンプ1330への電圧供給元を切り替えるための閾値を、たとえば、HSモード1では3.9V、HSモード2では3.8V、通常モードのでは3.6Vとすることができる。
図11は、電源供給元切り替え制御装置1530がパワーアンプ1330の電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。
デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモード1、HSモード2、または通常モードかの通知、および送信パワーが閾値以上か否かの通知を行う。本実施の形態において、CPU装置1000は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモード1の場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否か、HSモード2の場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否か、通常モードの場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否かの通知を行う。
まず、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、送信パワーが閾値以上か否かを判断する(S200)。送信パワーが閾値以上でない場合(S200のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S212)。
ステップS200で、送信パワーが閾値以上の場合(S200のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、HSモードか通常モードかを判断する(S202)。HSモードの場合(S202のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、HSモード1か否かを判断する(S204)。HSモード1の場合(S204のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S206)。ここで、バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下ではない場合(S206のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S212)。また、ステップS206において、バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下の場合(S206のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S214)。
ステップS204において、HSモード1でない場合(S204のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S208)。ここで、バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下ではない場合(S208のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S212)。また、ステップS208において、バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下の場合(S208のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S214)。
ステップS202において、HSモードでない場合(S202のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S210)。ここで、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下ではない場合(210のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S212)。また、ステップS106において、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下の場合(S210のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S214)。
以上の処理の後、処理を終了するか否かを判断し(S216)、処理を終了しない場合(S216のNO)、ステップS200に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、ステップS216で処理を終了する場合(S216のYES)、処理を終える。
(b)PAR値
以上の例では、β比の組み合わせによってモードを異ならせる形態を示したが、PAR値の違いによりモードを異ならせることもできる。たとえば、PAR=(5±0.5)dBをモード1、PAR=(3±0.5)dBをモード2、等とすることもできる。ここで、モードは、通常モードとHSモードに分類した後、HSモードを上記のようにモード1とモード2に分類することもできる。
(c)ACLR値
また、ACLR値の違いによりモードを異ならせることもできる。たとえば、ACLR≧38dBcをモード1、ACLR<38dBcをモード2とすることもできる。ここで、モードは、通常モードとHSモードに分類した後、HSモードを上記のようにモード1とモード2に分類することもできる。
ACLR値も、β比の組み合わせによって異なる。たとえば、βc:βd:βHS=5:15:10の場合、ACLR=39dBcとなり、モード1とすることができる。また、βc:βd:βHS=15:15:24の場合、ACLR=37dBcとなり、モード2とすることができる。
また、ACLR値は、パワーアンプ1330やRFIC1350等のRF装置1300の部品にも依存するため、ACLR値の違いによりモードを異ならせることにより、より精度よくRF特性劣化を抑制することができる。
本実施の形態における携帯電話端末100によっても、第一の実施の形態と同様の効果が得られる。また、たとえばβ比の組み合わせに基づく分類、またはPAR値に基づく分類、またはACLR値に基づく分類によってモードを細分化することができ、RF特性劣化を抑制するという点と消費電流を削減するという点をより効果的に実現することができる。
(第三の実施の形態)
本実施の形態において、パワーアンプ1330への電圧供給元切り替え制御を行う際の送信パワーの閾値もモードに応じて異ならせる点で、第一および第二の実施の形態と異なる。本実施の形態においても、携帯電話端末100は、第一の実施の形態と同様の構成要素を有する。
第一および第二の実施の形態において説明したようにしてモードを分類すると、モードによってRF特性と送信パワーの関係が異なることがある。モードによっては、送信パワーが高く、バッテリ1600の電圧が低下した場合でも、DCDCコンバータ1520経由の低い電圧をパワーアンプ1330に供給しても、RF特性劣化が生じないことがある。このような場合は、バッテリ1600から電圧を供給するよりも、DCDCコンバータ1520経由で電圧を供給した方が消費電流を削減することができる。
本実施の形態において、メモリ装置1400は、送信パワー閾値を、たとえば、HSモード1、HSモード2、通常モードの時といったモード毎に記憶する。
図12は、本実施の形態におけるメモリ装置1400の内部構成の一例を示す図である。
ここで、メモリ装置1400は、HSモード1、HSモード2、および通常モードそれぞれに対応付けて、電圧供給元をDCDCコンバータ1520からバッテリ1600に切り替えるバッテリ電圧閾値、および送信パワー閾値を記憶する。ここで、HSモード1の送信パワー閾値は20dBm、HSモード2の送信パワー閾値は21dBm、通常モードの送信パワー閾値は21dBmとなっている。各モードの電圧閾値は図9に示した例と同様である。
図13は、電源供給元切り替え制御装置1530がパワーアンプ1330の電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。
デジタル信号処理装置1100は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモード1、HSモード2、または通常モードかの通知、および送信パワーが各モードにおける閾値以上か否かの通知を行う。本実施の形態において、CPU装置1000は、電源供給元切り替え制御装置1530に、HSモード1の場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否か、HSモード2の場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否か、通常モードの場合にバッテリ1600の電圧が閾値以上か否かの通知を行う。
まず、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、HSモードか否かを判断する(S300)。HSモードの場合(S300のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、HSモード1か否かを判断する(S302)。HSモード1の場合(S302のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、送信パワーがHSモード1の閾値以上か否かを判断する(S304)。
送信パワーがHSモード1の閾値以上の場合(S304のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S310)。バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下の場合(S310のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S318)。
ステップS304において、送信パワーがHSモード1の閾値以上でない場合(S304のNO)、およびステップS310において、バッテリ1600の電圧が、HSモード1のバッテリ電圧閾値以下でない場合(S310のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S316)。
ステップS302において、HSモード1でない場合(S302のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、送信パワーがHSモード2の閾値以上か否かを判断する(S306)。送信パワーがHSモード2の閾値以上の場合(S306のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S312)。バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下の場合(S312のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S318)。
ステップS306において、送信パワーがHSモード2の閾値以上でない場合(S306のNO)、およびステップS312において、バッテリ1600の電圧が、HSモード2のバッテリ電圧閾値以下でない場合(S312のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S316)。
ステップS300において、HSモードでない場合(S300のNO)、電源供給元切り替え制御装置1530は、デジタル信号処理装置1100からの通知に基づき、送信パワーが通常モードの閾値以上か否かを判断する(S308)。送信パワーが通常モードの閾値以上の場合(S308のYES)、電源供給元切り替え制御装置1530は、CPU装置1000からの通知に基づき、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下か否かを判断する(S314)。バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下の場合(S314のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元をバッテリ1600とする(S318)。
ステップS308において、送信パワーが通常モードの閾値以上でない場合(S308のNO)、およびステップS314において、バッテリ1600の電圧が、通常モードのバッテリ電圧閾値以下でない場合(S314のNO)、パワーアンプ1330への電圧供給元をDCDCコンバータ1520経由とする(S316)。
ステップS316およびステップS318の後、処理を終了するか否かを判断し(S320)、終了しない場合(S320のNO)、ステップS300に戻り、同様の処理を繰り返す。
本実施の形態における携帯電話端末100によっても、第一および第二の実施の形態と同様の効果が得られる。また、本実施の形態における携帯電話端末100によれば、パワーアンプ1330への電圧供給元を、DCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替える、またはバッテリ1600からDCDCコンバータ1520経由に切り替える送信パワー閾値を、モード毎に設定することができるので、RF特性劣化の抑制および消費電流削減をより効果的に実現することができる。
(第四の実施の形態)
本実施の形態において、DCDCコンバータ1520の電源をオンオフするタイミングを制御する点で、第一〜第三の実施の形態と異なる。本実施の形態においても、携帯電話端末100は、第一の実施の形態と同様の構成要素を有する。
DCDCコンバータ1520を利用しない場合にDCDCコンバータ1520の電源がオンとなっているままだと、消費電流が増加してしまう。そのため、消費電流削減のため、DCDCコンバータ1520を利用しない場合には、電源をオフにすることが好ましい。
しかし、DCDCコンバータ1520では、オンオフ時の立ち上がり、立ち下がりに時間がかかる。これは、DCDCコンバータ1520内部で周期的にスイッチをオンオフさせ、コイル、コンデンサ、ダイオードの特性を利用して電圧値を変更するスイッチング電源を使うのが一般的だからである。そのため、モード切り替え時にDCDCコンバータ1520を頻繁にオンオフすると、立ち上がり、立ち下がりのタイミング制御が困難で、過渡的にパワーアンプ1330への供給電圧が変動し、その結果として送信パワーが変動してしまう。
図14は、DCDCコンバータ1520の立ち上がりおよび立ち下がり特性を示す図である。DCDCコンバータ1520の電源オン時の0Vから3.5Vまでの立ち上がり時間が30〜100μs以上、電源オフ時の3.5Vから0Vまでの立ち下がり時間が100〜1000μs以上かかることがある。
図15は、モード切り替わりにより、パワーアンプ1330への電圧供給元がバッテリ1600からDCDCコンバータ1520経由、逆にDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替わる領域を示す図である。
ここでは、送信パワーが24dBmの例を示す。また、HSモードの時には3.9V、通常モードの時には3.6Vの電圧をDCDCコンバータ1520経由からパワーアンプ1330へ供給する例を示す。第一の実施の形態において図7を参照して説明したのと同様、このような場合、パワーアンプ1330への電圧供給元を切り替えるための閾値を、たとえば、HSモードの時には3.9V、通常モードの時には3.6Vとすることができる。
つまり、バッテリ1600の電圧が3.6Vから3.9Vの間では、HSモードの時にはパワーアンプ1330への電圧供給元がバッテリ1600で、通常モードの時にはパワーアンプ1330への電圧供給元がDCDCコンバータ1520となる。HSモードか通常モードかは、携帯電話端末100が送信するデータの種類等に応じて随時変更される。そのため、バッテリ1600の電圧がこの範囲にある際には、いったんHSモードになって、バッテリ1600からパワーアンプ1330へDCDCコンバータ1520を経由することなく電圧を供給するようになっても、またすぐに通常モードになってDCDCコンバータ1520経由でパワーアンプ1330へ電圧を供給する必要が生じ得る。
図16は、モード切り替え時にパワーアンプ1330への電圧供給元がバッテリ1600からDCDCコンバータ1520経由、逆にDCDCコンバータ1520経由からバッテリ1600に切り替わる場合のパワーアンプ1330への供給電圧を示す図である。ここで、バッテリ1600の電圧が、HSモードの電圧閾値以下で通常モードの電圧閾値より大きい場合、信号送信中にモードが切り替わると、パワーアンプ1330への電圧供給元がバッテリ1600とDCDCコンバータ1520経由とで随時変化する。このとき、DCDCコンバータ1520が常時オンとなっていないと、DCDCコンバータ1520をオンとしてからDCDCコンバータ1520から供給される電圧が一定になるのに時間がかかり、切り替えがうまく行えなくなってしまう。
図17は、携帯電話端末100において、パワーアンプ1330の電圧供給元を切り替える制御を行う手順、およびDCDCコンバータ1520のスイッチをオンオフするタイミングを制御する手順を示すフローチャートである。以下、図1〜図5も参照して説明する。
ここで、ステップS400〜ステップS410までの処理は、第一の実施の形態の図6のステップS100〜S110と同様の手順であるので、説明を省略する。
ステップS408の後、CPU装置1000は、バッテリ1600の電圧が他のモードの閾値以上か否かを判断する(S412)。バッテリ1600の電圧が、他のモードのバッテリ電圧閾値以下の場合(S412のYES)、DCDCコンバータ1520をオフにする通知を行う。これにより、DCDCコンバータ1520がオフとされる(S414)。ステップS412において、他のモードのバッテリ電圧閾値以下でない場合(S412のNO)、DCDCコンバータ1520をオフとすることなく、ステップS416に進む。
たとえば、バッテリ1600の電圧が3.9V以下に下がった場合、HSモードであれば(S402のYES)、バッテリ1600の電圧が、HSモードのバッテリ電圧閾値以下となり(S404のYES)、パワーアンプ1330への電圧供給元がバッテリ1600とされる(S408)。ここで、たとえばバッテリ1600の電圧が3.7Vの場合、通常モードのバッテリ電圧閾値以下ではないため(S412のNO)、DCDCコンバータ1520をオフすることなく、ステップS416に進む。
一方、バッテリ1600の電圧が3.6V以下に下がった場合、HSモードでも通常モードでも、バッテリ電圧閾値以下となるため(S412のYES)、DCDCコンバータ1520をオフとする(S414)。
本実施の形態における携帯電話端末100によっても、第一および第二の実施の形態と同様の効果が得られる。また、バッテリ1600の電圧がいずれかのモードの電圧閾値以上である間は、DCDCコンバータ1520をオンとしておくので、モードが切り替わったために、パワーアンプ1330への電圧供給元が切り替わる際に、スムーズな切り替えを行うことができ、パワーアンプ1330に安定的な電圧を供給することができる。
以上、本発明を実施の形態および実施例をもとに説明した。この実施の形態および実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
携帯電話端末100の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インターフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。実施の形態で説明した各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。たとえば、図4において、電源供給元切り替え制御装置1530が電源装置1500に含まれる構成を示しているが、電源供給元切り替え制御装置1530は、携帯電話端末100の他のブロックに含まれる構成とすることもできる。
実施の形態における携帯電話端末の構成を示すブロック図である。 RF装置の構成を詳細に示すブロック図である。 パワーアンプの構成を詳細に示すブロック図である。 電源装置の構成を詳細に示すブロック図である。 メモリ装置の内部構成の一例を示す図である。 電源供給元切り替え制御装置がパワーアンプの電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。 HSモードおよび通常モードにおけるパワーアンプの消費電流とバッテリの電圧との関係を示す図である。 データ信号であるDPDCH1〜DPDCH5と制御信号であるDPCCH、HSモードの制御信号であるHS−DPCCHの多重化方法を示す図である。 実施の形態におけるメモリ装置の内部構成の一例を示す図である。 HSモード1、HSモード2、および通常モードにおけるパワーアンプの消費電流とバッテリの電圧との関係を示す図である。 電源供給元切り替え制御装置がパワーアンプの電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。 実施の形態におけるメモリ装置の内部構成の一例を示す図である。 電源供給元切り替え制御装置がパワーアンプの電圧供給元を切り替える制御を行う手順を示すフローチャートである。 DCDCコンバータの立ち上がりおよび立ち下がり特性を示す図である。 モード切り替わりにより、パワーアンプへの電圧供給元がバッテリからDCDCコンバータ、逆にDCDCコンバータからバッテリに切り替わる領域を示す図である。 モード切り替え時にパワーアンプへの電圧供給元がバッテリからDCDCコンバータ、逆にDCDCコンバータからバッテリに切り替わる場合のパワーアンプへの供給電圧を示す図である。 携帯電話端末において、パワーアンプの電圧供給元を切り替える制御を行う手順、およびDCDCコンバータのスイッチをオンオフするタイミングを制御する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 携帯電話端末
1000 CPU装置
1100 デジタル信号処理装置
1200 アナログ信号処理装置
1300 RF装置
1310 デュプレクサ
1320 アイソレータ
1330 パワーアンプ
1331 信号入力端子
1332 信号出力端子
1333 駆動用アンプ電源電圧端子
1334 出力用アンプ電源電圧端子
1335 バイアス電圧回路電圧端子
1336 バイアス電圧調整用電圧端子
1338 バイアス電圧回路
1339a 駆動用アンプ
1339b 出力用アンプ
1340 第一の減衰フィルタ
1350 RFIC
1360 第二の減衰フィルタ
1370 低ノイズアンプ
1400 メモリ装置
1500 電源装置
1510 レギュレータ
1520 DCDCコンバータ
1530 電源供給元切り替え制御装置
1540 電圧測定装置
1550 スイッチ
1600 バッテリ
1700 アンテナ

Claims (8)

  1. バッテリ、および送信信号を増幅する電力増幅回路を有する携帯電話端末の電圧供給制御装置であって、
    前記バッテリからの電圧を受けるとともに、所望の電圧を生成する電圧変換回路と、
    前記バッテリの電圧が所定の閾値以上の場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路経由で供給するとともに、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値より小さい場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路を経由せずに前記バッテリから供給するよう切り替える切り替え制御部と、
    を含み、
    前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類される複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることを特徴とする電圧供給制御装置。
  2. 請求項1に記載の電圧供給制御装置において、
    前記複数の送信モードは、前記電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値に応じて分類され、
    前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路におけるピーク対平均電力比の想定値に応じて分類された前記複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることを特徴とする電圧供給制御装置。
  3. 請求項1に記載の電圧供給制御装置において、
    前記複数の送信モードは、隣接チャネル漏洩電力比の想定値に応じて分類され、
    前記切り替え制御部は、隣接チャネル漏洩電力比の想定値に応じて分類された前記複数の送信モード毎に、異なる前記電圧の閾値を用いることを特徴とする電圧供給制御装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の電圧供給制御装置において、
    前記複数の送信モード毎に、前記バッテリの電圧の閾値を記憶する記憶部をさらに含み、
    前記切り替え制御部は、送信信号の送信モードと、前記記憶部に記憶された該当する送信モードに対応づけられた前記閾値とに基づき、前記電力増幅回路への電圧の供給元を切り替えることを特徴とする電圧供給制御装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の電圧供給制御装置において、
    前記切り替え制御部は、前記電力増幅回路への電圧の供給元を、送信信号の送信パワーが所定の閾値以上か否かも考慮して、前記バッテリまたは前記電圧変換回路経由のいずれかに切り替え、前記複数の送信モード毎に、異なる前記送信パワーの閾値を用いることを特徴とする電圧供給制御装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の電圧供給制御装置において、
    前記電圧変換回路は、前記バッテリの電圧が、前記複数の送信モードのいずれかの前記電圧の閾値以上の場合には、他の前記送信モードの前記電圧の閾値より小さい場合であっても、スイッチがオンに設定されることを特徴とする電圧供給制御装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の電圧供給制御装置と、
    前記バッテリと、
    前記切り替え制御装置に、送信モードを通知するデジタル信号処理装置と、
    前記切り替え制御装置に、前記バッテリの電圧が各送信モードにおける前記電圧の閾値以上か否かを通知するCPU装置と、
    前記電力増幅回路を含むRF装置と、
    アンテナと、
    を含むことを特徴とする携帯電話端末。
  8. バッテリと、送信信号を増幅する電力増幅回路と、および前記バッテリからの電圧を受けるとともに、所望の電圧を生成する電圧変換回路と、を有する携帯電話端末の前記電力増幅回路への電圧供給を制御する方法であって、
    前記電力増幅回路へ供給すべき適切な電圧の想定値に応じて分類される複数の送信モード毎に、異なる所定の閾値を用いて、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値以上の場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路経由で供給するとともに、前記バッテリの電圧が前記所定の閾値より小さい場合に前記電力増幅回路への電圧を前記電圧変換回路を経由せずに前記バッテリから供給するよう切り替えることを特徴とする電圧供給制御方法。
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