JP2006165878A - コンテンツ配信システム、及びデータ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンテンツを構成する様々なデータとの共有関係を作り、かつそれらのデータの二次加工が容易となる配信用データを生成するとともに、これを一系統の通信手段によって容易に配信できるようにする。
【解決手段】 データサーバ100に記憶された動画、音声、画像、テキスト文、リンク等の表示情報にタイミングデータを加え、これらを1つにまとめるエンコード処理を所定のタイミングで行って配信用のコンテンツデータを生成する。生成されたデータはインターネット500を介してリアルタイムでユーザ端末200に配信される。ユーザ端末200では、配信されたデータをデコードし、エンコード前の個々のデータの状態に分解する。これらはタイミングデータに基づいて画面の定められた位置に再生・表示される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インターネット等の通信手段を介して情報配信を行うコンテンツ配信システムとその配信用プログラム、及び配信用データをエンコード・デコードするプログラムに関する。
近年のインターネットによるコンテンツ配信は、文字、静止画像、動画映像、リンク等、ばらばらな情報をHTML(Hyper Text Markup Language)上に配置して配信するものが主流となっている。ところが、動画映像を用いたコンテンツに関しては、その容量の大きさが問題となり、現状では、例えば、MPEG2(Moving
Picture Experts Group phase 2)やMPEG4(Moving Picture Experts Group phase 4)等のような圧縮技術により、文字情報・音声等を動画データの中に含めた形で圧縮して配信する技術が一般的に利用されている。また、デジタル放送に見られるように、衛星通信を利用して容量の大きい映像配信を行い、その他のテキスト文章情報やリンク情報はIP接続で配信することで、映像と文字情報の双方を配信するといった形態もある。
特開2002−112220号公報
しかしながら、これらの技術を利用したコンテンツ配信には、以下のような課題があった。MPEG等を利用して、動画や音声、文字情報を含むコンテンツ配信を行う場合、配信者側では、動画データに音声データや文字データ等を含めた形でMPEG形式に圧縮し、これを配信用のデータとしてデータサーバ上に保存しておく必要がある。ところがこのデータの一部を修正等の二次加工を施すような場合、その作業には極めて時間が掛かるという課題があった。具体的に言うと、二次加工を行う場合には、既に圧縮されたデータをそのまま加工することはできないため、まずは圧縮・符号化された配信用データを解凍・復号化する必要がある。そして、解凍・復号されたデータの中から更新したいデータを全データの中から検索・抽出し、その上で修正を行う。そして改めて圧縮・符号化し、データサーバ上に保存しなければならないのである。つまり、このような圧縮データによる配信を行う場合は、わずかなデータの修正・変更であっても、上記と同様の作業が必要となるため、その非効率さが問題となっていた。
また、デジタル放送のような衛星通信など利用する2系統のコンテンツ配信の場合は、確かに効率よくデータの配信を行うことは可能であるが、衛星通信を利用するための費用を考えると、一般ユーザが容易に利用できるものではなかった。
本発明の課題は、コンテンツを構成する様々なデータとの共有関係を作り、かつそれらのデータの二次加工が容易となる配信用データを生成するとともに、これを一系統の通信手段によって容易に配信することができるコンテンツ配信システムと、配信側のデータサーバに備えられるコンテンツ配信用プログラム、及びユーザ端末側に備えられるデコードプログラム等を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のコンテンツ配信システムは、
データサーバからユーザ端末にコンテンツを配信するために、前記データサーバと前記ユーザ端末とがインターネット等の通信手段を介して接続され、前記ユーザ端末からのコンテンツ配信要求に基づいて前記データサーバが前記コンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
配信される前記コンテンツは、動画や音声等の再生データおよび文字や静止画等の静止データとからなる表示用データと、これらの表示データ個々に対して再生・停止、表示・非表示のタイミングを定めるタイミングデータとからなる基礎データを含んで構成され、前記ユーザ端末の表示部において所定の時間をかけて再生表示されるものであり、
このコンテンツを配信する前記データサーバは、前記基礎データをそのデータ種に応じて個別の領域に記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶された前記基礎データを更新するデータ更新手段と、前記ユーザ端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、前記コンテンツを再生時間方向に複数に分割し、分割された時間範囲内に含まれる前記基礎データと、分割されたこれらのコンテンツの再生同期を図る同期データとを記憶してなる時分割データを生成する時分割データ生成手段と、その時分割データを構成する個々の前記基礎データを、該基礎データ単位で符号化することで前記時分割データ全体を圧縮するエンコード処理を行い、これを配信用データとするエンコード手段と、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信したときに、要求された前記コンテンツに対応する前記配信用データをストリーミング配信するコンテンツ配信手段とを備え、
前記コンテンツを受信する前記ユーザ端末は、前記データサーバに前記コンテンツ配信要求を行う配信要求送信手段と、前記データサーバから配信される前記配信用データのストリームを受信するコンテンツ受信手段と、受信した前記配信用データを復号化して前記時分割データを再現し、その時分割データを構成する前記基礎データを抽出可能な状態とするデコード処理を行うデコード手段と、再現された前記時分割データを構成する前記表示用データのそれぞれを、前記表示部の予め定められた位置に、前記タイミングデータに基づくタイミングで再生・停止、表示・非表示を行う表示手段と、
を備えることを特徴とする。
通常、動画・音声等の再生データと、テキスト文章や静止画、その他リンク等の静止データとからなるコンテンツを配信する場合には、静止データを再生データの一部として組み入れた形で圧縮されてデータサーバ側から配信される。従って、ユーザ端末側では再生データの中からテキスト文章やリンク等のデータのみを抽出することは極めて困難な作業であった。ところが、本発明のコンテンツ配信システムによれば、データサーバ側でエンコードされて配信されたデータは、ユーザ端末側の専用のデコーダ(デコード手段)でデコード処理することによって、エンコード前の個々のデータ、すなわち、動画、音声、テキスト文章、静止画、リンク等のコンテンツを構成する複数の表示用データやタイミングデータのそれぞれに分解することができるため、ユーザ側でこれら個々のデータの抽出が容易となり、コンテンツの二次加工が容易に可能となる。
また、本発明のコンテンツ配信システムによれば、コンテンツを構成する基礎データ、具体的に言えば、動画データ、音声データ、テキスト文章データ、画像データ、リンクデータ、タイミングデータ等は、データサーバの複数のデータ格納領域に、そのデータの分類に応じて記憶される。そして、コンテンツが配信される際には、データサーバがこれらの基礎データの中からコンテンツに必要なものを選択し、選択された基礎データに対してエンコード処理を行い、配信用のデータを生成するように構成されている。従って、コンテンツの内容を修正する際には、修正が必要な基礎データのみをデータサーバ上で修正し、保存し直すだけでよい。データベースのデータが修正されていれば、配信時のエンコード処理において自動的に最新の基礎データが集められるため、配信側での煩雑な修正作業を必要としない。また、この場合、基礎データの製作を個別に行うことができるため、データごとに製作の分担ができ、それぞれに特化した製作者によって質の高いデータを製作することもできる。
また、このように生成された配信用のデータは、専用のデコーダによって、個々の基礎データに分解・復号化され、ユーザ端末に備えられる専用のブラウザ(表示手段)によって再生される。このブラウザは、分解された基礎データに含まれるタイミングデータを解析して、動画、音声の再生・停止や、その他の画像・テキスト文章、リンク等の表示・非表示をデータで定義されたタイミングで表示部に表示する。従って、デコードされた複数の再生データ(動画・音声等)や静止データ(画像・テキスト文書・リンク)等の表示用データを、1つの動画のように再生することが可能となる。
さらに、本発明の場合、例えばIP接続のみの1系統の接続でコンテンツを構成する全てのデータの配信が可能であるため、通信衛星とIP接続の2系統を利用する必要のない簡易な方法で、コンンテンツ配信が可能であるとともに、双方向通信も容易に実現できる。
また、本発明のコンテンツ配信システムでは、前記エンコード手段は、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信したことに基づいて、前記エンコード処理を開始して前記配信用データを形成し、前記コンテンツ配信手段は、前記エンコード手段が前記エンコード処理を完了した後、リアルタイムで前記配信用データを前記ユーザ端末に配信するものであってもよい。
コンテンツを構成する基礎データが、頻繁に更新されるような場合、基礎データが更新されるごとにエンコード処理を行い、その都度データサーバに保存する処理を行うことは、データサーバに大きな負荷が掛かる。上記構成によれば、コンテンツ配信要求が無いときにはエンコード処理は行われず、基礎データのみが更新される。そして、コンテンツの配信要求があった場合にはじめて、現在の最新の基礎データがエンコードされ、配信用データが生成されて、コンテンツが配信される。従って、データサーバにかかる処理負荷を低減することができる。また、サーバにおけるデータ記憶手段の使用容量も減じることもできる。
また、本発明のコンテンツ配信システムでは、前記エンコード手段は、前記データ更新手段によって、前記データ記憶手段に記憶された前記基礎データが更新されたことに基づいて、前記エンコード処理を開始して前記配信用データを形成し、その配信用データを前記データベースの配信用データ記憶手段に記憶するとともに、前記コンテンツ配信手段は、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信した後、前記データ記憶手段に記憶されている前記配信用データの中から、要求された前記コンテンツデータに対応する前記配信用データを、リアルタイムで前記ユーザ端末に配信するものであってもよい。
コンテンツの配信頻度が高い場合には、配信するコンテンツを構成する基礎データを時分割データごとに予めエンコードしてデータサーバに保存しておき、コンテンツ配信要求を受信するたびに保存されたデータを配信するようにすれば、データサーバの処理負荷を低減することができる。
また、本発明のコンテンツ配信システムでは、前記時分割データは、その先頭領域に他の時分割データとの同期を図るための前記同期再生データが記憶される一方、その残りの領域は少なくとも2つの記憶領域に分けられて、その第一記憶領域には前記静止データが、その第二記憶領域には前記再生データが記憶されるとともに、これらの第一記憶領域または第二記憶領域のいずれか一方に前記タイミングデータが記憶され、これらが1つにまとめられて形式化されてなるものであってもよい。
ストリーミング配信用に同期再生情報を含みつつ、残りのデータ領域を2つに分割し、タイミングデータをその双方のデータ領域のいずれにも記憶可能とすることで、配信するコンテンツの内容に合わせて、よりトラフィックが稼げる方を任意に選択する余地ができる。また、双方のデータ容量等の違いから起こる問題を回避し易くなる。
また、本発明のコンテンツ配信システムにおける前記ユーザ端末は、前記デコード手段によって分解されたそれぞれの前記基礎データを、個別に閲覧、または取得する基礎データ取得手段を備えるものであってもよい。
本発明のコンテンツ配信システムでは、データサーバから配信された時分割データはユーザ端末側でデコードすることにより、個々の基礎データに分解・復号化される。そのため、分解されたデータは、ユーザ端末で個々に取得することが可能となる。これにより、ユーザ側でのコンテンツデータの二次加工が容易となる。
また、本発明のコンテンツ配信システムでは、前記タイミングデータは、XML形式に記述されたプログラム文であってもよい。配信されたコンテンツに関するキーワードの入力により、キーワードに関連する内容部分からコンテンツの途中再生を行うことが可能となる。また、キーワードによって必要なデータを検索して取得することも可能となる。
また、本発明のコンテンツ配信システムを利用することで、本発明の陶磁器情報配信システムを構築することができる。この陶磁器情報配信システムは、コンテンツとして、前記データサーバのデータ記憶手段に記憶された陶磁器に関連する情報を、前記通信手段を介して前記ユーザ端末に配信するとともに、前記ユーザが前記コンテンツ配信要求を送信する際には、複数の表示言語の中から任意の言語を選択することが可能となる。
また、本発明のコンテンツ配信システムを利用することで、本発明の音楽供給方法音楽配信システムを構築することができる。この音楽配信システムは、コンテンツとして複数の曲目の演奏・歌手の声等の楽音情報を前記ユーザ端末に配信し、その複数の曲の楽音情報を前記ユーザ端末で順次連続的に流し続けることができる。
また、本発明のコンテンツ配信システムを利用することで、本発明の交通情報配信システムを構築することができる。この交通情報配信システムは、コンテンツとして、前記データサーバのデータ記憶手段に記憶された交通情報を、前記通信手段を介して移動体通信機器である前記ユーザ端末に配信することができる。
上記で述べたデータサーバやユーザ端末が行う処理をプログラムに基づいて行うことができる。本発明は、上記のエンコード手段が行う前記エンコード処理を実行するコンテンツ配信用プログラムや、データサーバでのエンコード処理によって生成されたデータに対して、デコード処理を実行するデコードプログラム、上記のデコード手段によって分解されたそれぞれの前記基礎データを、個別に閲覧、または取得を行う基礎データ取得用プログラムとして具体化してもよく、これらが記憶されたデータ記憶メディアであってもよい。
本発明のコンテンツ配信システムは、コンテンツの配信、特に動画像や音声等の所定時間を掛けて再生される動的なデータ(再生データ)と、画像やテキスト文章、リンク等の所定のタイミングで表示・非表示がなされる静的なデータ(静止データ)との双方を含むデジタルコンテンツデータ(以下、コンテンツと略す)の配信に関するものである。配信されるコンテンツの内容に関しては特に限定はないが、配信されるコンテンツは、動画、音声、BGM、テキスト文章、リンク等の複数種のデータが、1つの画面上で平行して再生・表示されてなるものである。従って、例えば動画や音声、字幕等によるプロモーションや解説、音楽の楽曲や歌詞等をコンテンツとして配信することができる。
まず、本発明のコンテンツ配信システムの概要について説明する。本発明のコンテンツ配信システムは、図1に示すように、コンテンツ配信側のデータサーバ100と、それを受け取るユーザ側の端末(ユーザ端末)200とが、例えば、インターネット500を介して相互通信可能に接続されて構成される。このコンテンツ配信システム1では、所定のサーバに、複数のWEBページ群11、12、13・・・からなるWEBサイト10を置き、これをインターネット上に公開する。このWEBサイト10には、データサーバ100に対してコンテンツの配信要求をすることができるWEBページ11が設けられており、ユーザは、端末200に備えられるWEBブラウザによって、インターネット500を介してこのWEBページ11にアクセスし、閲覧することができる。そして、そのページ11の中から配信を希望するコンテンツを任意に選択・決定することによって、ユーザ自身の端末(本実施形態ではこれをパーソナルコンピュータとし、以下、これをPCとも略す)200に指定したコンテンツのストリーミング配信を受ける。
ユーザ端末200は、コンテンツのストリーミング配信を受けると、そのディスプレイ(表示部)220では、例えば、図1の31に示すような表示形態でコンテンツの再生が開始する。本発明の場合、配信されるコンテンツは、動画、音声、画像、テキスト文章(文字情報)、リンク等の複数の表示用データと、これらの個々のデータを再生・停止/表示・非表示するタイミングを定義するデータ(タイミングデータ)とを含んで構成される。表示用データの個々は、ブラウザ(表示手段)によってディスプレイ220上の定められた表示領域内に、タイミングデータに定められたタイミング、例えば、図2のようなタイミングで表示される。なお、本発明では、コンテンツはストリーミング配信されるため、コンテンツを構成するデータは、時間軸方向に分割した複数の時分割データからなる。これらの時分割データは、ユーザからの配信要求を受けた後に、データサーバ100から所定時間間隔おきに連続的に配信され、ユーザ端末200側はこれらを連続的に受信・再生し、ユーザはこれらを1つのコンテンツとして閲覧できる。
次に、本発明のコンテンツ配信システムの具体的な構成について説明する。図1、図5、図6に示すコンテンツ配信システム1は本発明の一実施形態であり、以下ではこの実施形態について説明する。
図1に示すコンテンツ配信システム1は、コンテンツ配信側のデータサーバ100(図5)と、それを受け取るユーザ側の端末(ユーザ端末)200(図6)とが、インターネット500により接続されて構成される。
データサーバ100は、図5に示すように、中央演算装置であり、各種プログラムの実行の主体的役割を果たすCPU101、ワークメモリとして使用されるRAM102、各種プログラムを記憶するROM103、インターネット等と外部接続するI/Oインターフェース104(本発明の配信要求受信手段に相当)、コンテンツを構成する各種基礎データが保存されるハードディスク(本発明のデータ記憶手段に相当。以下、HDDと略す)110等が、バスライン106を介して接続されて構成される。
HDD110には、ユーザに配信されるコンテンツを構成するための基礎データとして、動画データ、音声データ、文字データ、リンクデータ、タイミングデータ等が、データ種ごとに所定の格納領域に記憶されている。具体的には、図5に示すように、これらのデータを保存する領域として、動画格納領域111,音声データ格納領域112,文字データ格納領域113,リンクデータ格納領域114,画像データ格納領域115、タイミングデータ格納領域116等が設けられ、それぞれが対応する領域に記憶される。これらの基礎データは、個々が属する時分割データに関連付けられた形で記憶される。また、格納された基礎データは、データサーバが備える入力手段105(本発明のデータ更新手段)を用いてアクセスすることが可能となっており、必要に応じてこれらのデータの修正、例えばデータの変更・追加や、関連する時分割データの変更等を行うことができる。なお、これらの修正に関しては、コンテンツ配信側の管理者等が、インターネットに接続された外部端末(PC)300等の入力手段305によって、インターネットを介してアクセスして行ってもよい。この際には、IDやパスワードによる認証を必要とすることが望ましい。
ROM103には、エンコードプログラム103a(本発明のエンコード手段に相当)、時分割データ選択プログラム103b、配信用プログラム103c(本発明のコンテンツ配信手段、および時分割データ生成手段に相当)が記憶されている。時分割データ選択プログラム103bは、コンテンツを構成する時分割データの中から、所望の時分割データを特定するプログラムである。エンコードプログラム103aは、選択された基礎データをエンコード(圧縮・符号化)するプログラムである。配信用プログラム103cは、そのコード化されたデータを、コンテンツ配信を要求したユーザの端末200にストリーミング配信するプログラムである。これらのプログラムは、CD(Compact Disc)やフロッピーディスク、DVD(Digital Versatile Disk)等の所定のメディアに保存され、そのメディアからデータサーバ100にインストールすることができる。なお、これらのプログラムの詳細については後述する。
ユーザ端末200は、図6に示すように、インターネット500に接続可能な環境にある端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や携帯電話機、車両に搭載されるナビゲーション装置などとすることができる。なお、本実施形態では、ユーザ端末200はPCであるとして説明を行う。ユーザ端末200は、図6に示すように、中央演算装置であり、各種プログラムの実行の主体的役割を果たすCPU201、RAM202、I/Oインターフェース204(本発明の配信要求送信手段およびコンテンツ受信手段)、HDD205を備え、さらにキーボードやマウス等の入力部210、ディスプレイ等の画面表示手段やスピーカ等の音声出力手段を含む出力部220を備える周知のPCと同様にして構成される。
また、ユーザ端末200は、HDD205に、配信された時分割データをバッファリングするためのバッファ領域205aを備え、さらに、ブラウザ206(本発明の表示手段に相当)とそのヘルパーアプリケーションであるデコーダ207(本発明のデコード手段に相当)とを備える。データサーバ100から配信される基礎データは、デコーダ207によってデコードされ、そのデコードされたデータをブラウザ206が解析することによって、ユーザ端末200の出力部220、例えばディスプレイ等での表示が可能となる。さらに、配信されたコンテンツの基礎データを個別に取得するアプリケーションとして、データ取得ツール(データ取得プログラム)208を備える。
次に、上記コンテンツ配信システム1によるコンテンツ配信の具体的な流れを、図4を参照して説明する。
ユーザがコンテンツ配信側からのコンテンツ配信を受けるためには、ユーザ端末200によって、コンテンツの配信要求を行うことができるWEBページにアクセスする必要がある(S501)。本実施形態においては、ユーザはまずコンテンツ配信者側が管理・運営する所定のWEBサイト10(図1)のWEBページ11にアクセスして、そのページ11の中から、配信を希望するコンテンツを選択・決定する(S502)。ここでは、ユーザがコンテンツAの配信を希望するものとする。この場合、ユーザはテキストリンク「コンテンツAを見る」をマウスクリックすることで、データサーバ100にコンテンツAの配信要求を行う(S503)。
なお、このときユーザが選択できるコンテンツの数は1つであっても2以上であってもよく、選択した数のコンテンツが1回で配信されるようになっていても良い。また、このとき、データサーバ100への配信要求は、ID等の認証によってその可否がなされてもよい。また、そのときの配信要求がそのユーザの初回の配信要求である場合は、ユーザ端末のブラウザに専用のアプリケーションやプラグインのダウンロードや専用ソフトからのインストールを促すよう設定されていてもよい。
ユーザは、ユーザ端末200からコンテンツ配信要求(以下、単に配信要求とも言う)を行うと、データサーバ100がこれを受信する(S504)。その配信要求の受信に基づいて、データサーバ100のCPU101は配信用プログラム103c(図5参照)を実行し(S505)、コンテンツの配信を開始する(S506)。
ここで、配信されるコンテンツのデータ(以下、配信用データという)について詳説する。配信用に生成されるデータとは、コンテンツを構成する複数の時分割データをそれぞれ圧縮・符号化したバイナリデータのことであり、上記の配信用プログラム103cによって生成される。時分割データは、定められた容量以下となるように生成され、図3に示すようにデータが記憶される領域の先頭部分(以下、先頭領域とも言う)には、複数の時分割データを連続再生可能に復号(デコード)する同期再生データがその先頭領域に記憶される。さらにその後ろには、ヘッダ(第一記憶領域)とボディ(第二記憶領域)と呼ばれる2つの記憶領域にはその時分割データを構成する基礎データが記憶される。ヘッダには、XML形式で記述されたプログラム文と、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式で圧縮された画像データとが記憶される。ボディには、公知のMPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)等に圧縮された動画データや音声データ等の再生データが記憶される。ここで言うXML形式のプログラム文とは、動画、音声、画像、文字情報、リンク等の表示タイミングを定義するように構造化されたデータ、つまり上記のタイミングデータのことである。なお、本実施例におけるタイミングデータは、ヘッダとボディの容量差を考慮してヘッダに記憶されるとしているが、ボディの方に記憶されてもよい。その選択は、コンテンツ内容によって決定され、トラフィックや、ヘッダとボディとのデータの容量差による弊害を基に判断される。通常はボディに記憶される動画・音声データ等の再生データの方が容量が大きいため、本実施例においてはヘッダの方に記憶されている。
なお、ヘッダに記憶される画像データは、JPEGだけでなく、GIF(Graphic Interchange Format)、PNG(Portable Network Graphics)等で圧縮された画像データであってもよい。また、テキスト文章やリンク情報であるアドレス等のデータは、タイミングデータ中にXML形式で記述されて記憶される。
このような構造をなす時分割データは、データサーバ100にて生成される。生成される際には、先頭情報をなすデータとヘッダ及びボディに記憶されたデータに対して所定のエンコード処理を施し、これらを1つのバイナリデータに圧縮・符号化する。このようにして生成される複数の時分割データは、ユーザ端末200からのコンテンツ配信要求に基づいて、データサーバ100からユーザ端末200にMPEGストリームとして連続的に配信される。
MPEGストリーミング配信は、本実施形態では配信用プログラム103cを実行して行う。この配信用プログラム103cは、所望の時分割データを選択する処理を行う時分割データ選択プログラム103bと、エンコード処理を行うエンコードプログラム103aとをサブプログラムとして利用するメインプログラムであり、実際には他にも様々な形態のものが考えられる。なお、以下では、図7、図8のフローチャートに示す2通りの配信用プログラム処理の流れについて説明を行う。
まず、第一の配信用プログラム103cでは、配信者側がデータサーバ100に記憶される基礎データを修正・更新することに基づいて、配信用のデータを生成するためのエンコード処理を開始して、エンコードされたデータ(配信用データ)をデータサーバ100に記憶するプログラムされており、ユーザ端末から配信要求があると、要求のあったコンテンツに関連する配信用データがユーザ端末200へとストリーミング配信される。以下、その流れを図7のフローチャートを用いて説明する。
図7の配信用プログラム103cの場合、まず、S11において、ユーザからのコンテンツ配信要求の有無の判定が行われる。具体的には、ユーザが図1のWEBページ11の「コンテンツAを見る」というテキストリンクをクリックすることに基づいて、データサーバ100にコンテンツ配信要求信号が送信され、その信号がインターネット500を介してデータサーバ100のI/Oインターフェースで受信されたか否かをCPU101が判定する。
このとき、コンテンツ配信要求がない場合にはS13に進み、データサーバ100に記憶された基礎データの修正・更新の有無を判定する。これは、データサーバ100のHDD110にデータの保存処理がなされたか否かをCPU101が検出することで行う。具体的に言えば、HDD110の動画データ格納領域111、音声データ格納領域112、文字データ格納領域113、リンクデータ格納領域114、画像データ格納領域115、タイミングデータ格納領域116、時分割データ格納領域117に記憶された基礎データに上書き、あるいはデータの追加等の修正を行った際の、保存処理による保存信号の有無を、CPU101が判定することで行う。
S13にてデータサーバ100での基礎データの修正・更新がない場合はS11に戻る。修正・更新がある場合は、S14に進みエンコード処理を行った上でS11に戻る。S14のエンコード処理は、この第一の配信用プログラムにおいては、以下のような流れで行われる。
S14のエンコード処理は、図9に示すような流れで行われる。まずS31で、データサーバ100のHDD110の中から修正・更新された基礎データが、どの時分割データに属するものであるかを検出する。ここでは、時分割データ選択プログラム103bを実行して、上記の保存信号に基づいて修正・更新された基礎データを検出して、その基礎データを含んで構成される時分割データを特定する。この場合、基礎データは属する時分割データに関連付けられた形でそれぞれのデータ格納領域に記憶されているため、上記保存信号をもとに基礎データを特定し、それと関連付けられた全ての時分割データを検出する。そして、S32では、検出された時分割データを時分割データ格納領域から読出してデコードし、S33で、そのデコードした時分割データから修正・更新前のデータを除き、修正・更新後のデータが新たに追加する。そして、S34で、再度時分割データの生成を行うエンコード処理を行う。具体的には、修正・更新がされなかったデータと修正・更新がされたデータとを、それぞれ記憶すべき領域(先頭領域、ヘッダ、またはボディ)に記憶して、これらを1つのバイナリデータとして圧縮・符号化する。エンコード処理が終了するとS35に進み、生成された時分割データ(エンコードデータ)を、それが属するコンテンツと関連付ける形で、HDD110内の時分割データ記憶領域119に上書き保存する。
このようにして、S14が終了すると再びS11に戻る。S11では、ユーザから配信要求があったときにS12に進み、その要求があったときにはS12にて、要求されたコンテンツに属する複数の時分割データを時分割データ記憶領域117から順次読み出して、これらをユーザ端末200にストリーミング配信する。
なお、データの修正・更新は、データサーバ100自身が備える入力手段105(例えば、キーボードやマウス等の周知の入力手段:本発明のデータ更新手段)から、予め定められたIDやパスワードを入力することでデータサーバ100にアクセスし、HDD110のデータ更新を可能とする(これらの入力手段が本発明のデータ更新手段に相当する)。つまり、HDD110に記憶された基礎データの更新は、更新対象となる基礎データに新たなデータを上書きすることによって可能となる。例えば、表示タイミングをそのままの状態とし、そのときに表示される画像データのみを変更する場合であれば、更新対象となる画像データのみを変更・更新し、対応する時分割データと関連付けて画像データ格納領域115に保存する。
次に、上記の第一の配信用プログラム103cとは異なる第二の配信用プログラム103cについて説明する。第二の配信用プログラム103cは、図8に示すように、データサーバ100にユーザ端末200からのコンテンツ配信要求があったときにエンコード処理を行うプログラムであり、そのエンコードされたデータ(配信用データ)を、ユーザ端末200にそのままリアルタイムで配信する。
この配信用プログラム103cの場合、まずS21で、ユーザからのコンテンツ配信要求の有無を確認する。配信要求がない場合は再度S21に戻り、あった場合にはS22に進みエンコード処理を行う。なお、配信要求の有無の確認は第一の配信用プログラムと同様とする。
S22のエンコード処理は、第一の配信用プログラムとは異なり、図10に示すような流れで行われる。まず、S41で、配信要求を受けたコンテンツに属する時分割データの検出を行う。このとき、時分割データ選択プログラム103bを実行するが、ここでのこのプログラム103bは上述した図9の場合とは異なり、配信要求信号に基づいて、配信要求がなされたコンテンツに属する全ての時分割データを検出する。そして、S42で、検出した時分割データを構成する基礎データをHDD110から読出す。この際、配信要求前にこれらの基礎データの修正があった場合には、修正前の基礎データに変わって修正後の基礎データが読み出されることとなる。そして、S43では、読み出されたこれらの基礎データを時分割データとするエンコード処理を行い、最新の時分割データ(エンコードデータ)を生成する。具体的には、読み出された基礎データを、それぞれ記憶すべき3領域(先頭領域、ヘッダ、またはボディ)に記憶して、これらを1つのバイナリデータとして圧縮・符号化する。エンコードが終了すると、S44に進み、更新された時分割データを、それが属するコンテンツに関連付けた形で、HDD110内の時分割データ記憶領域117に保存する。ただし、この第二の配信用プログラムにおいては、S44における時分割データの保存は行わなくともよい。むしろこの保存処理S44を省略することで、データサーバ100での処理負荷を低減することができ、HDD110の時分割データ格納領域が不要となり、その容量を減じることができる。なお、上述した図9のエンコード処理は予め作成されていた時分割データをデコードして、修正前と修正後の基礎データとを入れ替える形で行われているが、図9のエンコード処理も、ここで述べた図10のエンコード処理と同様に、時分割データを構成する基礎データ全てを改めて集め直してエンコードするようにしてもよい。これにより、上記のデコード処理(S32)を省略することができる。この場合は、S31を行った後S42、S43と同様の処理を経てS35に進むような処理が行われる。
S22にてエンコード処理が終わると、その時分割データはそのままリアルタイムでユーザ側へと配信される。
データサーバ100は、これらのプログラムを利用することで、配信するコンテンツのエンコード処理を行い、そのコンテンツをインターネット500を介してユーザ端末200に配信する。
図4の説明に戻る。上記のようにデータサーバ100にて配信用プログラム103cによって配信用データ(複数の時分割データ)の生成・配信(S503〜S505)がなされると、ユーザ端末200は配信されたそれらの時分割データをI/Oインターフェース204にて連続的に受信(S507)する。受信した時分割データは、HDD205のバッファ領域205aにバッファリングされ、その時分割データの先頭情報に基づいて、ヘッダとボディに記憶されたデータがデコーダ207によってデコードされる(S508)。これにより、時分割データはエンコード前の状態に復号される。つまり、動画データ、音声データ、画像データ、文章データ、リンクデータ、タイミングデータが、それぞれを個別に抽出可能な状態に復元される。
デコードされると、所定のブラウザ206によってヘッダに記憶されていたタイミングデータが解読される。具体的には、XML形式のプログラム文であるタイミングデータを、CSS(Cascading Style Sheet)を介してHTML形式で読み込む。これにより、ユーザ端末200のディスプレイ220上には、解読されたタイミングデータに基づいて、図1に示すように、所定のウインドウ31内に上記の再生・表示情報が表示される。これにより、例えば、図2に示すような所定のタイミングで動画、音声、静止画、テキスト文章、リンク等の再生・停止/表示・非表示がなされる。このようにして再生される時分割データは、同期再生データに基づいて再生が終わるごとに次の時分割データへと連続的に再生がなされ、これにより、ユーザはコンテンツAの全てを閲覧することができる(S508)。
なお、コンテンツ配信システム1では、データサーバ100からの配信用データから、コンテンツを構成する表示用データを、データとして取得することができる。これは、データ取得ツール(データ取得プログラム)208をユーザ端末200にインストールしておくことで実行可能となる。本実施形態の場合は、コンテンツの表示が終了すると、図1に示す終了画面32のように、例えば、「テキスト1を取得する」、「画像1を取得する」等のテキストリンクあるいはバナーリンク等の所定のリンクを表示させる。ユーザは、そのいずれかのリンクを選択(マウスクリック等)する(S510)ことにより、コンテンツに利用されたテキスト文章や画像(静止画)等をPC200上に個別に保存する(S511)ことができる。これらのデータ取得は、コンテンツの閲覧後に限らず、閲覧前であっても閲覧途中であっても良く、これらを取得するためのリンクをどのタイミングで表示させるかによって任意に設定できる。これらのタイミングはタイミングデータによって定めることができる。また、取得できるデータは、例えば、音声、動画等であっても良く、配信された基礎データのうちのどのデータであってもよい。
また、配信可能なコンテンツを複数備える場合には、図1の終了画面32上に、次にコンテンツを閲覧するためのリンクや、再度同じコンテンツを閲覧するためのリンクが設けられていてもよい。また、閲覧したコンテンツに関連する商品・サービス等の申し込みが可能なリンクを設けることもできる。この場合、そのリンクをユーザが選択することによって、商品・サービスの申し込みが可能もなる。例えば、そのリンクをクリックすることで申込用のフォーマットが記載されたWEBページを表示し、所定の記述事項を入力した上でデータサーバ100にその申し込みフォーマットを送信させることで、申し込み手続を行うようにしてもよい。
また、本実施形態においては、XML形式で記述されたタイミングデータが配信されるため、そのタイミングデータに、コンテンツを構成する動画、音声、画像(静止画)、文章、リンク等の具体的な文字情報をXML形式で記述しておけば、コンテンツを構成する基礎データの内容情報をキーワード検索することができる。従って、ユーザによる基礎データの抽出が、キーワード検索によって可能とすることができる。
以下、このようなコンテンツ配信システムを利用する実施例として、陶磁器に関連する情報を配信する場合、楽音情報を配信する場合について説明する。
まず、陶磁器に関連する情報を配信する場合は、例えば陶磁器の製造過程を解説するコンテンツの配信に利用することができる。この場合、例えば、陶磁器関連の情報を、日本語圏の人のみを配信対象とするのではなく、言語圏の異なる人、例えば英語圏と中国語圏の人に対しても配信を行うことを考えた場合に、本発明を利用することで利点が生まれる。本発明では、動画、音声、テキスト文章、リンク等は個別に保存されており、配信時にはこれらの中から所定のデータを選択して、選択された基礎データをまとめてエンコード処理することで配信用のコンテンツデータを生成する。従って、動画や画像(静止画)等のデータは、どの言語のコンテンツにも利用することができるため、音声やテキスト等に関してのみ、別言語のデータを用意しておけば良く、データベース100に無駄な容量を使わせないで済む。なお、異言語の他にも、大人向け・子供向けの解説用のものを用意したり、耳の不自由な方や目の不自由な方のためのバリヤフリー用のものを用意しておくことも可能である。
以下、その具体的な流れを図11を参照して説明する。まず、ユーザは、自身の端末200を利用して、図11の(a)に示すWEBページにアクセスする。ここでは、「陶磁器Aの製造過程の解説」というテキストリンクをクリックすることで、その内容のコンテンツ配信を要求することができるが、その際に、解説に用いられる言語の選択が可能となっている。ここでは、図11の(b)のように、例えば日本語を選択し、その上で「陶磁器Aの製造過程の解説」というテキストリンクをクリックしたものとする。
これにより、図5のデータサーバ100はコンテンツ配信要求を受信し、配信用プログラム103cが実行される。なお、この実施例における配信用プログラムは、上記第一の配信用プログラム(図7)であっても第二の配信用プログラム(図8)であってもよいが、本実施例では第二の配信用プログラムを利用するものとする。この場合、データサーバ100では、図8のS21でコンテンツ配信要求を受信すると、S22に進んでエンコード処理を開始する。このとき、そのとき要求されたコンテンツが日本語である場合には、どの言語においても共通の動画データと画像データと、さらに日本語の音声データと解説文章のテキストデータとを選択した形で、コンテンツを構成する時分割データを生成し、エンコードする。そして、その時分割データをそのままリアルタイムでユーザ端末200に配信する。
ユーザは、この時分割データを受信すると、バッファリングしつつ、所定のブラウザによって時分割データの連続再生、すなわちコンテンツの再生を行う。このとき、ユーザ端末200のディスプレイ220上には、コンテンツの表示データ(動画データ・音声データ・画像データ・テキストデータ・リンクデータ)が、タイミングデータに基づいて図2のようなタイミングで、かつ図11の(c)に示すような配置で表示される。
この場合、コンテンツは2つの時分割データからなり、まずは時分割データ1が再生される。これにより、まずは解説用の音声1が再生されるとともに、図11の(c)に示すように、画面内に表示されるウインドウの左側に、陶磁器の製造過程を示す動画1が再生される。このとき動画1が表示されるスペース内の下部には、字幕としてテキスト1も表示される。また、動画の表示スペースの下側には、このコンテンツの再生・停止・一時停止・早送り・巻戻しを実行するためのバーが表示される。ウインドウ右中央には、解説用の文章としてテキスト2の表示がなされる。そして、所定のタイミングが来ると、ウインドウ右上には画像1(静止画)が表示され、さらにその画像を説明する解説文としてテキスト3が、ウインドウ右中央に表示されていたテキスト2から切り替わる形で表示される。さらに時間が経過すると、その画像1は非表示となり、ウインドウ右下にリンクが表示され、時分割データ1の再生が終了する。時分割データ1が終了すると、時分割データ2の再生が始まる。時分割データも、図2に示すように、まずは音声2、動画1が再生され、さらに字幕としてテキスト4が表示される。所定のタイミングが来ると、解説用文書としてテキスト5が表示され、さらに時間が経過すると、テキスト6や画像2、リンク2が表示され、時分割データ2が再生を完了する。これをもってコンテンツの再生が終了する。
コンテンツが終了すると、画面上にはそのコンテンツの終了が表示されるとともに、次のアクションを実行するためのリンクが表示される。本実施例の場合は、図11(a)のように、配信されたコンテンツを再度再生する「リプレイ」、「申込み手続」、「解説文書の取得」、コンテンツ閲覧を終了する「終了する」というテキストリンクがウインドウの右中央に表示され、さらにその下に他サイトへの「リンク」が設けられており、これらのいずれかを選択することができる。ここで、「申込み手続」とは、陶磁器の購入や、陶磁器に関する書籍の注文、陶磁器の製造を学ぶための講座の申込み等であり、これを選択することによってコンテンツ配信側が定める所定のサービスに対して、オンラインでの申込みを行うことができる。この場合は、ユーザが、その端末200によって「申込み手続」というテキストリンクをクリックし、例えば図11の(e)に示すような所定のフォーマットに必要事項を入力した上で、送信ボタンをクリックすることで、申込み手続を行う。また、「解説文書の取得」とは、コンテンツ中で図11の(c)に表れている解説用のテキスト文章の取得である。つまり、コンテンツ閲覧中に画面上に表示された解説用のテキスト文章データをユーザ端末200に保存することである。この場合、「解説文書の取得」というテキストリンクをクリックすることによって、データ取得ツール(データ取得プログラム)が起動し、配信されたデータの中から解説用のテキスト文書の位置を特定して、そのデータを取得することができる。なお、取得できるデータは、テキスト文書のみではなく、動画、音声、画像等、配信されたコンテンツに含まれるあらゆる表示データを対象とすることもできる。
次に、楽音情報を配信する場合は、例えば、楽曲とその楽曲のプロモーションムービー、さらにはその楽曲のアーティストに関する情報を含むコンテンツを配信することができる。この場合、楽曲が配信されたユーザは、それを再生できるだけではなく、その楽曲をオンラインで購入可能とすることもできる。これにより、購入した楽曲やそのムービー、その他のアーティスト情報等のデータは、配信されたコンテンツに含まれるデータから直接得ることができるため、楽曲やムービーの再ダウンロードを必要としない。
このような楽曲に関するコンテンツの配信を希望する場合、まずユーザは、音楽配信を行うサイトにアクセスして、図12の(a)に示すような楽曲の選択を行うWEBページを開く。そしてそのWEBページの中から、視聴したい楽曲、あるいは購入希望の楽曲を選択し(この場合は、曲A〜Gの中から選択)、マウスクリックすることで、データサーバ100にコンテンツの配信要求を行う。
音楽配信を行う側のデータサーバ100は、コンテンツの配信要求を受信すると、配信用プログラム103cを実行する。データベース100のHDD110には、音声データとして配信される曲のメロディ(旋律)や音声等、音に関するデータが記憶され、さらに動画データとしてその楽曲に合わせて再生されるプロモーション用のムービー等が記憶されている。また、その楽曲を歌うアーティスト情報などのテキストデータや、そのアーティストの写真等の画像データ、アーティスト情報を提供する他サイトへのリンクデータ等も記憶される。配信用プログラム103cが実行されると、本実施例の場合は、上記の第一の配信用プログラムが実行される。従って、データベース100のHDDには、時分割データ格納領域117に、各楽曲のコンテンツがエンコードされた状態で記憶されており、コンテンツ配信要求を受信すると、要求された楽曲のコンテンツに関する、エンコードされた時分割データが選択され、これがそのままユーザ端末200にストリーミング配信される。
ユーザは、この時分割データを受信すると、バッファリングしつつ、所定のブラウザによって時分割データの連続再生、すなわちコンテンツの再生を行う。このとき、ユーザ端末200のディスプレイ220上には、コンテンツの表示データ(動画データ・音声データ・画像データ・テキストデータ・リンクデータ)が、時分割データのヘッダに記憶されたタイミングデータに基づいて、かつ図12の(b)に示すような配置で表示される。この実施例では、コンテンツは複数の時分割データからなり、図12の(b)に示すような表示が、コンテンツの再生開始から終了まで表示されつづける。つまり、コンテンツを構成する最初の時分割データの再生時には、楽曲が再生されるとともに、画面内に表示されるウインドウの左側には、プロモーションムービーの再生が同時に再生される。このときムービーが表示されるスペースの下部には、曲の再生に合わせて歌詞が表示される。また、動画の表示スペースの下側には、このコンテンツの再生・停止・一時停止・早送り・巻戻しを実行するためのバーが表示される。ウインドウ右中央には、アーティストを紹介する解説用の文章が表示され、ウインドウ右上にはそのアーティストの画像(静止画)が表示され、ウインドウ右下には他サイトへのリンクが表示される。
楽曲の再生が終了する、すなわちコンテンツが終了すると、画面上にはその楽曲の再生の終了が表示されるとともに、次のアクションを実行するためのリンクが表示される。本実施例の場合は、別の楽曲を選択するために同図(a)のWEBページに戻る「曲の選択」、楽曲、ムービーを購入するための「購入申込み手続」、アーティストの解説文章を取得する「解説文章の取得」、コンテンツ閲覧を終了する「終了する」というテキストリンクがウインドウの右中央に表示され、さらにその下に他サイトへの「リンク」が設けられており、これらのいずれかを選択することができる。ここで、「購入申込み手続」とは、楽曲、あるいはムービーや歌詞データまでを含めた楽曲の購入、あるいはそのアーティストのコンサートチケットの購入等を行うための申込みであり、これを選択することによってコンテンツ配信側が定める所定のサービスに対して、オンラインでの申込みを行うことができる。この場合は、ユーザが、その端末200によって「購入申込み手続」というテキストリンクをクリックし、例えば図12の(d)に示すような所定のフォーマットに必要事項を入力した上で、送信ボタンをクリックすることで、申込み手続を行うことができる。また、「解説文書の取得」とは、コンテンツ中で図12の(b)にて表示されたアーティストを解説するテキスト文章の取得である。つまり、コンテンツ閲覧中に画面上に表示されたアーティスト解説用のテキスト文章データをユーザ端末200に保存することである。この場合、「解説文書の取得」というテキストリンクをクリックすることによって、データ取得ツール(データ取得プログラム)が起動し、配信されたデータの中から解説用のテキスト文書を特定して、そのデータを取得することができる。なお、取得できるデータは、テキスト文書のみではなく、画像や歌詞等の配信されたコンテンツに含まれるあらゆる表示データを対象とすることができる。
また、本発明は上記以外にも利用することが可能である。例えば、天気情報、交通情報などをコンテンツとすることができる。また、その際に、ユーザ端末をユーザの所持する移動体通信機器、例えば、携帯電話機、カーナビゲーション装置等とすれば、ユーザはいかなる場所においてもこれらの情報を得られるため便利である。
天気情報の場合は、現在の天気を解説するテキスト文や、他の関連情報サイトへのリンク、さらに現在の天気図、降水量などを表示する画像データ、音声による解説等によってコンテンツを構成し、これを配信する。また、交通情報の場合は、高速道路、国道、県道等の交通情報を解説するテキスト文や、他の関連情報サイトへのリンク、画像による渋滞情報のMAP表示、音声による解説、所定地点の最近情報を表す動画等によってコンテンツを構成し、これを配信する。これらの情報は、ユーザにとっては、より新しい情報であることが重要となるため、配信されるコンテンツのデータはデータを時間経過に伴って頻繁に更新される必要がある。従って、ユーザのアクセス数、データサーバのスペック等についても考慮しつつ、上記の第一の配信用プログラムまたは第二の配信用プログラムのいずれを用いるかを選択する。
以上、本発明の実施例を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明のコンテンツ配信システムの概要例を示す説明図。 配信されるコンテンツの再生順序の一例を示す図。 時分割データの一例を説明する説明図。 本発明のコンテンツ配信システムによるコンテンツ配信の流れの一例を示す説明図。 本発明のコンテンツ配信システムを構成するデータサーバの一例を示す概略図。 本発明のコンテンツ配信システムを構成するユーザ端末の一例を示す概略図。 本発明の第一の配信用プログラムの流れの一例を示すフローチャート。 本発明の第二の配信用プログラムの流れの一例を示すフローチャート。 本発明のエンコードプログラムの流れの一例を示すフローチャート。 図9の変形例を示すフローチャート。 本発明のコンテンツ配信システムを利用して、陶磁器関連のコンテンツ配信を行う実施例を説明する説明図。 本発明のコンテンツ配信システムを利用して、楽曲に関連のコンテンツ配信を行う実施例を説明する説明図。
符号の説明
1 コンテンツ配信システム
10 WEBサイト
11 WEBページ
100 データサーバ
103 ROM
103a エンコードプログラム(エンコード手段)
103b 時分割データ選択プログラム
103c 配信用プログラム(コンテンツ配信手段、時分割データ選択手段)
104 I/Oインターフェース(配信要求受信手段)
105 入力手段(データ更新手段)
110 ハードディスクドライブ(HDD、データ記憶手段)
200 ユーザ端末(PC)
203 ハードディスクドライブ(HDD)
204 I/Oインターフェース(配信要求送信手段、コンテンツ受信手段)
205a デコーダ(デコード手段)
205b ブラウザ(画面表示手段)
205c データ取得ツール(基礎データ取得用プログラム、基礎データ取得手段)
205d バッファ領域
210 入力部
220 出力部(出力手段)
500 インターネット(通信手段)

Claims (12)

  1. データサーバからユーザ端末にコンテンツを配信するために、前記データサーバと前記ユーザ端末とがインターネット等の通信手段を介して接続され、前記ユーザ端末からのコンテンツ配信要求に基づいて前記データサーバが前記コンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
    配信される前記コンテンツは、動画や音声等の再生データおよび文字や静止画等の静止データとからなる表示用データと、これらの表示データ個々に対して再生・停止、表示・非表示のタイミングを定めるタイミングデータとからなる基礎データを含んで構成され、前記ユーザ端末の出力部において所定の時間をかけて再生表示されるものであり、
    このコンテンツを配信する前記データサーバは、前記基礎データをそのデータ種に応じて個別の領域に記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶された前記基礎データを更新するデータ更新手段と、前記ユーザ端末からのコンテンツ配信要求を受信する配信要求受信手段と、前記コンテンツを再生時間方向に複数に分割し、分割された時間範囲内に含まれる前記基礎データと、分割されたこれらのコンテンツの再生同期を図る同期再生用データとを記憶してなる時分割データを生成する時分割データ生成手段と、その時分割データを構成する個々の前記基礎データを、該基礎データ単位で符号化することで前記時分割データ全体を圧縮するエンコード処理を行い、これを配信用データとするエンコード手段と、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信したときに、要求された前記コンテンツに対応する前記配信用データをストリーミング配信するコンテンツ配信手段とを備え、
    前記コンテンツを受信する前記ユーザ端末は、前記データサーバに前記コンテンツ配信要求を行う配信要求送信手段と、前記データサーバから配信される前記配信用データのストリームを受信するコンテンツ受信手段と、受信した前記配信用データを復号化して前記時分割データを再現し、その時分割データを構成する前記基礎データを抽出可能な状態とするデコード処理を行うデコード手段と、再現された前記時分割データを構成する前記表示用データのそれぞれを、前記表示部の予め定められた位置に、前記タイミングデータに基づくタイミングで再生・停止、表示・非表示を行う出力手段と、
    を備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
  2. 前記エンコード手段は、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信したことに基づいて、前記エンコード処理を開始して前記配信用データを形成し、
    前記コンテンツ配信手段は、前記エンコード手段が前記エンコード処理を完了した後、リアルタイムで前記配信用データを前記ユーザ端末に配信する請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  3. 前記エンコード手段は、前記データ更新手段によって、前記データ記憶手段に記憶された前記基礎データが更新されたことに基づいて、前記エンコード処理を開始して前記配信用データを形成し、その配信用データを前記データベースの配信用データ記憶手段に記憶するとともに、
    前記コンテンツ配信手段は、前記配信要求受信手段が前記コンテンツ配信要求を受信した後、前記データ記憶手段に記憶されている前記配信用データの中から、要求された前記コンテンツに対応する前記配信用データを、リアルタイムで前記ユーザ端末に配信する請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
  4. 前記時分割データは、その先頭領域に他の時分割データとの同期を図るための前記同期再生データが記憶される一方、その残りの領域は少なくとも2つの記憶領域に分けられて、その第一記憶領域には前記静止データが、その第二記憶領域には前記再生データが記憶されるとともに、これらの第一記憶領域または第二記憶領域のいずれか一方に前記タイミングデータが記憶され、これらが1つにまとめられて形式化されてなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  5. 前記タイミングデータは、XML形式に記述されたプログラム文である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  6. 前記ユーザ端末は、前記デコード手段によって抽出可能とされたそれぞれの前記基礎データを、個別に閲覧、または取得する基礎データ取得手段を備える請求項1ないし5のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  7. 前記コンテンツが陶磁器の製造過程の解説情報を含む陶磁器関連情報である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  8. 前記コンテンツが複数の曲目の演奏・歌手の声等の楽音情報である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  9. 前記コンテンツが交通情報であり、前記ユーザ端末は車両に搭載される移動体通信機器である請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコンテンツ配信システム。
  10. 請求項2または3に記載のエンコード手段が行う前記エンコード処理を実行するコンテンツ配信用プログラム。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載のエンコード処理によって生成されたデータに対して、請求項1に記載のデコード処理を実行するデコードプログラム。
  12. 請求項5に記載の前記デコード手段によって分解されたそれぞれの前記基礎データを、個別に閲覧、または取得を行う基礎データ取得用プログラム。
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