JP2006165829A - 固体撮像素子の駆動方法、固体撮像素子の信号処理装置および撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子の駆動方法、固体撮像素子の信号処理装置および撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マスタークロックの周波数の変更によって固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数が変わると、同じシャッターゲイン量から計算して求めたライン設定値等でも、クロック周波数の変化に応じてシャッター速度が変化するため、露光時間が異なるものとなってしまう。
【解決手段】自動露光制御において、所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度を決めるに当たって、CCDイメージセンサ12の実際の動作クロックの周波数が、制御の基準となるクロック(所定のクロック)周波数と異なる場合には、その周波数差に対応したクロックゲイン量を設定して不揮発性メモリ16に格納しておき、このクロック調整量をシャッターゲイン量に加味して最終的なシャッターゲイン量としてシャッター速度を決定するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像素子の駆動方法、固体撮像素子の信号処理装置および撮像装置に関し、特に電子シャッター機能を有する固体撮像素子の駆動方法、当該固体撮像素子の信号処理装置および当該固体撮像素子を撮像デバイスとして用いた撮像装置に関する。
ここで、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像素子、当該固体撮像素子の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系および当該固体撮像素子の信号処理回路を含むカメラモジュールや、当該カメラモジュールを搭載したカメラシステムを言うものとする。
固体撮像素子を撮像デバイスとして用いた撮像装置、例えばカメラシステムでは、固体撮像素子の出力信号を処理するカメラ信号処理回路において、ある一定期間、例えば1フレーム期間の輝度信号成分を積分することによって輝度検波値を求めて、当該輝度検波値を基に電子シャッター、AGC(Automatic Gain Control;自動利得制御)、絞りなどのゲイン量を制御することにより、撮像した画像の明るさを一定に保つための自動露光(AE;Automatic Exposure)制御が行われる。
また、固体撮像素子、例えばCCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像素子では、一般に、画素(光電変換素子)ごとに光電変換しかつ蓄積した信号電荷を、オーバーフロードレイン領域あるいは半導体基板側に掃き出す電子シャッター機能により、フィールド期間内における信号電荷の蓄積時間の制御を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。電子シャッターのシャッター速度は、固体撮像素子の1画素に対応したクロック周期(画素周期)、水平ライン(行)周期あるいはフレーム周期の単位で設定される。
特開平10−136271号公報
ところで、例えば携帯電話に搭載されるカメラモジュールでは、制御の基準となるマスタークロックを当該カメラモジュール内で生成するのではなく、携帯電話の仕様で決まる周波数のマスタークロックが携帯電話側から与えられることになる。この種のカメラモジュールなど、外部からマスタークロックが供給される撮像装置では、例えば携帯電話の仕様によってマスタークロックの周波数が変更されることがある。また、ハードウェアの制約や後段処理系の処理速度の制約など、カメラ信号処理の都合上、マスタークロックの周波数を落としたり、高くしたりすることも考えられる。
このように、マスタークロックの周波数の変更によって固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数が変わると、同じシャッターゲイン量から計算して求めたクロック設定値、ライン設定値あるいはフレーム設定値でも、図5に示すように、クロック周波数の変化に応じてシャッター速度(シャッター時間)が変化する(例えば、クロックの周波数が2倍(周期が1/2)に変化すると、シャッター速度も2倍(デシベル換算で6.02dB)に変化する)ため、露光時間が異なるものとなってしまい、露光制御に悪影響を及ぼすことになる。これは、実際に画の明るさに関係するのは、クロック数、ライン数あるいはフレーム数ではなく、露光時間だからである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数(周期)に依存せずに、露光制御を行うことが可能な固体撮像素子の駆動方法、固体撮像素子の信号処理装置および撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、電子シャッター機能を有する固体撮像素子の駆動に当たり、所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度についての第1のシャッター制御量を算出し、前記固体撮像素子の動作クロックの周波数と前記所定のクロック周波数との差に対応したクロック調整量を前記第1のシャッター制御量に加味して第2のシャッター調整量を求め、当該第2のシャッター調整量に基づいてシャッター速度を設定するようにしている。
固体撮像素子の露光制御において、所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度(露光時間を決める一つの要素)を決めるに当たって、固体撮像素子の実際の動作クロックの周波数が、制御の基準となるクロック(所定のクロック)周波数ではなく、異なる場合には、その周波数差に対応したクロック調整量を設定しておく。そして、このクロック調整量を第1のシャッター制御量に加味して第2のシャッター調整量を求め、この第2のシャッター調整量を最終的なシャッター調整量として用いてシャッター速度を決定する。これにより、クロック周波数の変化(周波数差)分が吸収される。
本発明によれば、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度を決めるに当たり、固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数が、制御の基準となるクロックの周波数と異なる場合に、そのクロック周波数の変化分を吸収してシャッター速度を決定することができるため、固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数(周期)に依存せずに、露光制御を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る撮像装置の構成例を示すシステムブロック図である。図1において、被写体(図示せず)から入射した像光は、レンズ11を含む光学系によって固体撮像素子、例えばCCDイメージセンサ12の撮像面(受光面)上に結像される。
なお、固体撮像素子としては、CCDイメージセンサ12に限られるものではなく、他の電荷転送型固体撮像素子や、CMOSイメージセンサに代表されるX−Yアドレス型固体撮像素子であっても良い。
CCDイメージセンサ12は、CCD駆動回路13により、画素の各々で光電変換された信号電荷の垂直転送部への読出し駆動や、垂直転送部および水平転送部の転送駆動や、信号電荷の電気信号への変換などの駆動が行われる。
CCDイメージセンサ12から出力される撮像信号は、アナログフロントエンド(AFE)部14において、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)や、AGC(Automatic Gain Control;自動利得制御)などの処理が施された後、映像信号処理回路15に供給される。
映像信号処理回路15は、画像信号処理回路151、輝度検波部152、タイミングジェネレータ(TG)153、分周器154、マイクロコンピュータ155およびROM156等によって構成されている。
画像信号処理回路151は、CCDイメージセンサ12からアナログフロントエンド部14を介して供給される撮像信号(画像信号)に対して原色分離、ホワイトバランス、ガンマ補正などの信号処理を行う。
輝度検波部152は、ある一定期間、例えば1フレーム期間の輝度信号成分を積分(検波)することにより、被写体像の輝度(明るさ)に応じた輝度情報(明るさ情報)を得てマイクロコンピュータ155に与える。
画像信号処理回路151、輝度検波部152、タイミングジェネレータ153、マイクロコンピュータ155等の各部には、本システム、ひいてはCCDイメージセンサ12の動作の基準となるマスタークロックMCKが分周器154で所定の分周比で分周されて供給される。
タイミングジェネレータ153は、分周器154から与えられる分周クロックに基づいて、本カメラ信号処理回路15内で用いる同期信号(垂直同期信号VDおよび水平同期信号HD)や、CCD駆動回路13を介してCCDイメージセンサ12を駆動するための種々のタイミング信号、例えば読み出しパルス、垂直転送パルス、水平転送パルス、シャッタパルス等のパルス信号を生成する。
マイクロコンピュータ155は、シャッター速度の設定を含む自動露光制御を始め、システム全体の制御を司る。自動露光制御では、輝度検波部152から与えられる被写体像の明るさ情報(輝度情報)に応じて、アナログフロントエンド14におけるAGCのゲインを決めるAGC制御量や、電子シャッター動作時のシャッター速度を決めるシャッター制御量などを設定する制御が行われる。その詳細については後述する。
ROM156には、マイクロコンピュータ155による制御の下に実行する、本発明に係る露光制御のための拡張プログラムを始め、システム全体を制御するためのプログラムが格納される。
上記構成の撮像装置では、マスタークロックMCKとして、決められた周波数帯域内における所定の周波数のクロックが入力される場合を前提として各部の設計がなされることになる。すなわち、本撮像装置は、所定の周波数のマスタークロックMCKを制御の基準として設計されている。
具体的には、カメラ信号処理回路15において、マスタークロックMCKを分周器154で分周して得られる分周クロックが、画像信号処理回路151やマイクロコンピュータ156の制御の基準になり、またタイミングジェネレータ153では、当該分周クロックに基づいて本カメラ信号処理回路15の制御の基準となる同期信号や、CCDイメージセンサ12を駆動制御する種々のタイミング信号の生成が行われることになる。
ここで、一例として、本撮像装置が携帯電話に搭載されるカメラモジュールである場合を考える。携帯電話に搭載されるカメラモジュールでは、制御の基準となるマスタークロックMCKを当該カメラモジュール内で生成するのではなく、携帯電話側からマスタークロックMCKが与えられることになる。
この種のカメラモジュールなど、外部からマスタークロックMCKが供給される撮像装置では、例えば携帯電話の仕様によってマスタークロックMCKの周波数が変更されることがある。また、ハードウェアの制約や後段処理系の処理速度の制約など、カメラ信号処理の都合上、マスタークロックMCKの周波数を落としたり、高くしたりすることも考えられる。
このように、マスタークロックMCKの周波数が変更によってCCDイメージセンサ12の動作の基準となるクロックの周波数が変わると、輝度検波部152である一定期間、例えば1フレーム期間の輝度信号成分を積分することによって輝度検波値を求めて、当該輝度検波値を基に電子シャッター、AGC、絞りなどのゲイン量を制御することにより、撮像した画像の明るさを一定に保つための自動露光制御において、先述したように、同じシャッターゲイン量から計算して求めたクロック設定値、ライン設定値あるいはフレーム設定値でも、クロック周波数の変化に応じてシャッター速度が変化する。
例えば、クロックの周波数が2倍(周期が1/2)に変化すると、シャッター速度も2倍(デシベル換算で6.02dB)に変化するため、露光時間が異なるものとなってしまい、露光制御に悪影響を及ぼすことになる。これは、実際に画の明るさに関係するのは、クロック数、ライン数あるいはフレーム数ではなく、露光時間だからである。ここに、シャッターゲイン量とは、ある基準に対するシャッター速度のデシベル換算した値を言うものとする。
そこで、本撮像装置においては、CCDイメージセンサ12の動作の基準となるマスタークロックMCKの周波数が変更された場合でも、マスタークロックMCKの周波数(周期)に依存せずに、露光制御を行えるようにするために、本撮像装置を設計するに当たって、制御の基準としている所定のクロック周波数に対する実際のマスタークロックMCKの周波数の周波数差(クロック速度の差)に対応したクロック調整量(以下、クロックゲイン量と呼ぶ)をあらかじめ求めて、カメラ信号処理回路15の外部に設けられた不揮発性メモリ16に格納しておく。
そして、シャッター速度を設定するに当たって、不揮発性メモリ16に格納されているクロックゲイン量をシャッター調整量に加味することで、クロック周波数の変化分を吸収し、固体撮像素子の動作の基準となるクロックの周波数(周期)に依存せずに、露光制御を行うようにすることを特徴としている。
次に、マイクロコンピュータ155による制御の下に実行される、自動露光制御の処理手順の一例について、図2のフローチャートの流れに沿って説明する。この自動露光制御の処理においては、露光制御に当たって、シャッター速度を決めるシャッターゲイン量およびAGCゲインを決めるAGCゲイン量の設定が行われることになる。
マイクロコンピュータ155は、先ず、輝度検波部152から輝度検波値(被写体像の明るさ情報)を取り込み(ステップS11)、この取り込んだ輝度検波値に基づいてシャッターゲイン量(第1のシャッター制御量)S1およびAGCゲイン量G1を計算して求め(ステップS12)、次いでこの求めたシャッターゲイン量S1をフリッカレスシャッターゲイン量Sfに置き換えてシャッター優先モードを設定する(ステップS13)。ここに、シャッター優先モードとは、シャッター速度を固定するモードである。
ここで、フリッカレスシャッターゲイン量(フリッカレスシャッター制御量)について説明する。
垂直同期信号の周波数が60Hz(フィールド周期が1/60sec)のNTSC方式に準拠した撮像装置を用いて、50Hzの商用電源で動作する蛍光灯の照明下で被写体を撮像すると、この撮像した画像をディスプレイに表示する際に再生画面がちらつくことがある。この再生画面のちらつきは、撮像装置のフィールド周期と蛍光灯の明るさの変動周期とが異なることに起因して発生するものであり、一般にフリッカと呼ばれている。
具体的には、蛍光灯の明るさの変動周期が1/100sec、撮像装置のフィールド周期が1/60secであるため、撮像装置のフィールド周期と蛍光灯の明るさの変動周期の最小公倍数が1/20secとなり、3フィールド周期で両者のタイミングが一致することになる。そして、3フィールド周期のフィールド相互間で撮像信号レベルが異なることにより、20Hzのフリッカが発生する。
このフリッカは、電子シャッター機能を持つ固体撮像素子を用いた撮像装置において、フリッカの発生原因からして、シャッター速度を電源周期の半分の周期(1/100sec)、即ち蛍光灯の明るさの変動周期に同期させることで発生しなくなる。すなわち、電源周波数が50Hzの場合には、1/100secのシャッターゲイン量がフリッカレスシャッターゲイン量となる。
フリッカは、垂直同期信号の周波数が50Hz(フィールド周期が1/50sec)のPAL方式に準拠した撮像装置を用いて、60Hzの商用電源で動作する蛍光灯の照明下で被写体を撮像した場合などにも発生する。この場合には、シャッター速度を電源周期の半分の周期(1/120sec)に同期させることで発生しなくなる。すなわち、電源周波数が60Hzの場合には、1/120secのシャッターゲイン量がフリッカレスシャッターゲイン量となる。
因みに、電子シャッターのシャッター速度は、CCDイメージセンサ12の1画素に対応したクロック周期(画素周期)、水平ライン(行)周期あるいはフレーム周期の単位で設定される。すなわち、クロック数、ライン数あるいはフレーム数によってシャッター速度が決まることになる。
ステップS13でシャッターゲイン量S1をフリッカレスシャッターゲイン量Sfに置き換えてシャッター優先モードを設定した後、シャッターゲイン量S1からフリッカレスシャッターゲイン量Sfを差し引いた結果(S1−Sf)を、AGCゲイン量G1に加算することによってAGCゲイン量G2(=G1+S1−Sf)を算出する(ステップS14)。この処理により、シャッターゲイン量S1をフリッカレスシャッターゲイン量Sfに置き換えた際のシャッターゲイン量の差分をAGCゲインで補完することができる。
次に、不揮発性メモリ16に格納されているクロックゲイン量Cを読み出し、当該クロックゲイン量Cをシャッターゲイン量S1(=フリッカレスシャッターゲイン量Sf)に加味してシャッターゲイン量S2を計算する、具体的にはフリッカレスシャッターゲイン量Sfからクロックゲイン量Cを差し引いた結果(Sf−C)をシャッターゲイン量(第2のシャッター制御量)S2とする(ステップS15)。
次に、シャッターゲイン量S2からシャッター速度を決めるシャッター設定値、例えばシャッターライン数を計算して求める(ステップS16)。ここで、シャッター優先モードでは、仕様が所定の範囲、例えば1/10000〜1secの範囲で固定できると決まっており、2dB単位などで露光時間を制御できるようになっている。
一例として、露光時間を2dB単位で変化させると仮定した場合、ステップS16の処理では、(シャッターゲイン量S2+2dB×2dB単位の指定値)としてシャッターゲイン量S2をシャッターライン数に変換する処理を行う。ここでの処理は、ゲイン量(dB)をリニアな数値に変換するような処理となる。
最後に、ステップS14で算出したAGCゲイン量G2からAGCゲインを決めるAGC設定値を計算して求める(ステップS17)。
上述したように、自動露光制御において、所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度を決めるに当たって、CCDイメージセンサ12の実際の動作クロックの周波数が、制御の基準となるクロック(所定のクロック)周波数ではなく、異なる場合には、その周波数差に対応したクロックゲイン量を設定して不揮発性メモリ16に格納しておき、このクロック調整量をシャッターゲイン量に加味して最終的なシャッターゲイン量としてシャッター速度を決定することで、クロック周波数の変化分を吸収してシャッター速度を決定することができるため、CCDイメージセンサ12の動作の基準となるクロックの周波数(周期)に依存せずに、露光制御を行うことができる。
これにより、本撮像装置がカメラモジュールとして例えば携帯電話に搭載される場合において、携帯電話側からカメラモジュールに供給されるマスタークロックMCKの周波数が、例えば携帯電話の仕様によって本撮像装置の制御の基準となるクロック周波数でないときには、その周波数差に対応したクロックゲイン量を求め、当該クロックゲイン量を不揮発性メモリ16に格納しておくだけで、マスタークロックMCKの周波数の変更によってCCDイメージセンサ12の動作の基準となるクロックの周波数が変わったとしても、図3に示すように、その影響を受けてシャッター速度(シャッター時間)が変化するようなことがないため、正確な露光制御を行うことができることになる。
特に、例えば携帯電話の仕様によって制御の基準となるクロック周波数に変更が生じた場合であったり、あるいは制御の基準となるクロック周波数と異なる周波数のマスタークロックMCKを扱う例えば携帯電話に搭載するように場合であったりしても、カメラモジュールに対してはクロックゲイン量を変更するだけの最小限の変更で、クロック周波数の違い(変更)に簡単に対応できることになる。
しかも、クロックゲイン量だけの1つのパラメータを変更するだけで、シャッター優先モードなどの露光時間を任意の時間に固定する処理を容易に実現できるとともに、1/100sec(または、1/120sec)のフリッカレスシャッターを容易に実現できることになる。このことについて、一般的なフリッカレス処理の場合と比較してより具体的に説明する。
図4は、一般的なフリッカレス処理の処理手順を示すフローチャートである。図4において、先ず、被写体像の明るさ情報(輝度検波値)を取り込み(ステップS21)、この取り込んだ明るさ情報に基づいてシャッターゲイン量およびAGCゲイン量を計算して求め(ステップS22)、次いでこの求めたシャッターゲイン量から、あらかじめパラメータとして持っている基準のライン数(または、クロック数)を基にシャッターライン数を計算する(ステップS23)。
次に、ステップS22で求めたAGCゲイン量から、AGCゲインを決めるAGC設定値を計算し(ステップS24)、ステップS23で算出したシャッターライン数を、あらかじめパラメータとして持っている1/100sec(または、1/120sec)のフリッカレスシャッターライン数に挿げ替える(ステップS25)。
次に、ステップS23で算出したシャッターライン数をフリッカレスシャッターライン数に挿げ替えることによって変化してしまうAGCゲインの変化分を補完するために、AGC設定値の再計算を行って最終的なAGC設定値を求める(ステップS26)。
この再計算において、ステップS23で算出したシャッターライン数をL1、ステップS25で挿げ替えたフリッカレスシャッターライン数をL2、ステップS24で算出したAGC設定値をG1とすると、最終的なAGC設定値G2は、
G2=G1+20Log10(L1/L2)
なる演算式を用いて算出される。
上述した一連の処理から明らかなように、一般的なフリッカレス処理では、基準のライン数や、1/100sec(または、1/120sec)のフリッカレスシャッターライン数などをパラメータとして持っていなければならなく、しかも撮影モード(オートモード/夜景モードなど)ごとに露光時間の制御範囲をテーブルとして持っていなければならない。例えば、通常のオートモードの場合には、1/10000〜1/10secの範囲で、夜景モードの場合には、1/10000〜1/10secの範囲など。
これに対して、本発明による先述したフリッカレス処理では、制御のパラメータとしてクロックゲイン量だけを持っていればよく、このクロックゲイン量を変更するだけで、マスタークロックMCKのクロック周波数が変化しても、特性を変えずに、いままでの動作モードの仕様と同じ動作をさせることができる。
なお、上記実施形態では、外部から入力されるマスタークロックMCKの周波数が固定である場合を前提としたが、システム起動後にダイナミックにマスタークロックMCKの周波数が変化した場合に対応する仕組みを構築することも可能である。
具体的には、マスタークロックMCKの周波数の変動許容範囲内において、所定の周波数ステップごとに制御の基準となるクロック周波数との差に対応したクロックゲイン量を複数求めて不揮発性メモリ16にマップとして格納しておく一方、外部から入力されるマスタークロックMCKの周波数を常時モニターしつつ、制御の基準となるクロック周波数との差を検出し、その周波数差に対応したクロックゲイン量を不揮発性メモリ16から読み出して露光制御のためのパラメータとして用いるようにすれば良い。
本発明に係る撮像装置の構成例を示すシステムブロック図である。 自動露光制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の効果の説明に供するシャッターゲイン量−シャッター速度との関係を示す図である。 一般的なフリッカレス処理の手順を示すフローチャートである。 従来の課題の説明に供するシャッターゲイン量−シャッター速度との関係を示す図である。
符号の説明
11…レンズ、12…CCDイメージセンサ、13…CCD駆動回路、14…アナログフロントエンド(AFE)部、15…映像信号処理回路、16…不揮発性メモリ、151…画像信号処理回路、152…輝度検波部、153…タイミングジェネレータ(TG)、154…分周器、155…マイクロコンピュータ、156…ROM

Claims (12)

  1. 電子シャッター機能を有する固体撮像素子の駆動方法であって、
    所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度についての第1のシャッター制御量を算出する第1ステップと、
    前記固体撮像素子の動作クロックの周波数と前記所定のクロック周波数との差に対応したクロック調整量を前記第1のシャッター制御量に加味して第2のシャッター調整量を求め、当該第2のシャッター調整量に基づいてシャッター速度を設定する第2ステップと
    を有することを特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
  2. 前記第2ステップでは、前記第1のシャッター制御量をフリッカレスシャッター制御量に置き換え、この置き換えたシャッター制御量に前記クロック調整量を加味する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の駆動方法。
  3. 前記第2ステップでは、前記フリッカレスシャッター制御量から前記クロック調整量を差し引いた結果を前記第2のシャッター調整量とする
    ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像素子の駆動方法。
  4. 前記第1ステップではさらに、前記被写体像の明るさ情報に基づいてAGCゲインについての第1のゲイン制御量を算出し、
    前記第2ステップではさらに、前記第1のシャッター制御量から前記フリッカレスシャッター制御量を差し引いた結果を前記第1のゲイン制御量に加算して第2のゲイン制御量とし、当該第2のゲイン調整量に基づいてAGCゲインを設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の駆動方法。
  5. 電子シャッター機能を有する固体撮像素子の信号処理装置であって、
    所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度についての第1のシャッター制御量を算出する算出手段と、
    前記固体撮像素子の動作クロックの周波数と前記所定のクロック周波数との差に対応したクロック調整量を前記第1のシャッター制御量に加味して第2のシャッター調整量を求め、当該第2のシャッター調整量に基づいてシャッター速度を設定する設定手段と
    を備えたことを特徴とする固体撮像素子の信号処理装置。
  6. 前記算出手段は、前記第1のシャッター制御量をフリッカレスシャッター制御量に置き換え、この置き換えたシャッター制御量に前記クロック調整量を加味する
    ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像素子の信号処理装置。
  7. 前記設定手段は、前記フリッカレスシャッター制御量から前記クロック調整量を差し引いた結果を前記第2のシャッター調整量とする
    ことを特徴とする請求項6記載の固体撮像素子の信号処理装置。
  8. 前記算出手段はさらに、前記被写体像の明るさ情報に基づいてAGCゲインについての第1のゲイン制御量を算出し、
    前記設定手段はさらに、前記第1のシャッター制御量から前記フリッカレスシャッター制御量を差し引いた結果を前記第1のゲイン制御量に加算して第2のゲイン制御量とし、当該第2のゲイン調整量に基づいてAGCゲインを設定する
    ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像素子の信号処理装置。
  9. 電子シャッター機能を有する固体撮像素子と、
    前記固体撮像素子の撮像面上に被写体の像光を結像させる光学系と、
    所定のクロック周波数を制御の基準とし、被写体像の明るさ情報に基づいてシャッター速度についての第1のシャッター制御量を算出する算出手段と、前記固体撮像素子の動作クロックの周波数と前記所定のクロック周波数との差に対応したクロック調整量を前記第1のシャッター制御量に加味して第2のシャッター調整量を求め、当該第2のシャッター調整量に基づいてシャッター速度を設定する設定手段を有する信号処理回路と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
  10. 前記算出手段は、前記第1のシャッター制御量をフリッカレスシャッター制御量に置き換え、この置き換えたシャッター制御量に前記クロック調整量を加味する
    ことを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  11. 前記設定手段は、前記フリッカレスシャッター制御量から前記クロック調整量を差し引いた結果を前記第2のシャッター調整量とする
    ことを特徴とする請求項10記載の撮像装置。
  12. 前記算出手段はさらに、前記被写体像の明るさ情報に基づいてAGCゲインについての第1のゲイン制御量を算出し、
    前記設定手段はさらに、前記第1のシャッター制御量から前記フリッカレスシャッター制御量を差し引いた結果を前記第1のゲイン制御量に加算して第2のゲイン制御量とし、当該第2のゲイン調整量に基づいてAGCゲインを設定する
    ことを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010268363A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
JP2014042352A (ja) * 2013-11-21 2014-03-06 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
JP2019204156A (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 三菱電機株式会社 内部クロック生成回路、撮像用モジュールおよび画像処理装置
CN114333661A (zh) * 2022-01-05 2022-04-12 苏州华兴源创科技股份有限公司 显示面板工业检测方法、系统、计算机设备及存储介质

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