JP2006165149A - 光起電力素子、光起電力素子集合体、光起電力素子モジュール、及び、それらの製造方法 - Google Patents

光起電力素子、光起電力素子集合体、光起電力素子モジュール、及び、それらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来の光起電力素子の中でも、金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなるタイプの光起電力素子の性能と耐久性を飛躍的に改良し、非常に低価格、高速生産可能であり、かつ高性能、高耐久性を有する光起電力素子を提供する。
【解決手段】 金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなる光起電力素子において、金属線を片面に多く浮かせて織った網状電極体11と、光起電力体1とを接合してなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光起電力素子、光起電力素子集合体、光起電力素子モジュール、及び、それらの製造方法に関するものである。その中でも特に、光によって発電することを目的とする太陽電池、及び太陽電池の製造方法に関するものである。
近年、環境問題への関心の高まりから、世界の太陽電池の年間生産量は増加の一途をたどっている。
この様な中、現在、最も普及しているタイプの太陽電池を図16に示す。図16の(a)は太陽電池の光入射面に垂直な方向から見た平面図であり、(b)はA−A’に沿った断面図である。(a)の実線で描かれたものが最小単位の太陽電池であり、破線はその太陽電池に接続される他の太陽電池の位置を示したものである。図の様に最小単位の太陽電池をいくつか接続することによって、大きな単位の太陽電池が形成される。最小単位の太陽電池は、次の構造を有する。まず、半導体層1に、拡散層2を形成することによってPN接合が形成されている。さらに、半導体層1の面上には、表面バスバー電極4、格子電極7が形成されている。また、これらの電極が形成された電極形成面とは、反対側の裏面上には裏面バスバー電極5、裏面電極6が形成されている。この裏面電極6は裏面を覆うように形成される場合や格子電極7の様に格子状に形成される場合がある。3は半導体表面のパッシベーション膜であり、入射光の反射防止機能も兼ね備えたものである。8は接続に使用されるインターコネクタであり、金属箔からなるものである。
このタイプの太陽電池が普及した理由は性能が向上し、生産コストが下がったためであるが、さらなる性能向上、生産コスト削減を目指して、現在も様々な努力が行われている。その一つの方向として、格子電極7を改良することが挙げられる。特許文献1、特許文献2は、その例である。
格子電極7はPN接合で発生した電力を集め、表面バスバー電極4に伝える役割を担う電極である。格子電極7はより細い格子の方が、太陽光を遮る量がより少ない。このため、より細い格子の格子電極を使用すれば、太陽電池の性能が向上すると考えられる。しかし、格子を単純に細くしてしまうと、格子の断面積が小さくなり、その電気抵抗が上昇するため、格子を伝わる電力の損失が増大してしまう。そこで、格子厚みは厚い方が良いことになる。ここで言う格子厚みとは光起電力体1の表面から測った格子電極の高さである。格子が細くても、格子の厚みが厚ければ、格子の断面積が大きくなるため、前述の損失の増大が無い。まとめると、太陽電池の性能を向上させるには、格子が細い方が良く、また、格子が厚い方が良いことになる。すなわち、格子の細さと、格子の厚みとの比、アスペクト比が大きいことが望まれる。(以下、単にアスペクト比とする。)特許文献1、および特許文献2はこのアスペクト比を大きくすることを目的としたものである。
格子電極7は銀ペーストを印刷焼成したものが一般的である。この場合、アスペクト比は大体0.3程度である。特許文献1は、この印刷焼成電極のアスペクト比を大きくすることを目的とするものである。印刷に使用するスクリーン版の改良により、アスペクト比を0.6程度まで大きくしている。
ところで、太陽電池に対して、太陽の位置は刻々と変化するものである。したがって、アスペクト比を余りに大きくすると、図17に示すように、太陽が傾いた際に格子電極7によって、光起電力体1表面に形成される影9が大きくなる。このため、太陽が傾いた際に、太陽電池の出力が大きく低下してしまい、好ましくない。太陽電池の出力の低下を少なく抑えるためには、アスペクト比は1程度が理想的である。
前述の特許文献2は格子電極7に金属線を使用して、アスペクト比を理想的な1にするアイデアである。実は格子電極7に金属線を使用する試みは、特許文献4、特許文献5にも挙げられているように、以前より行われている。これらは、金属を細線として予め形成したものを光起電力体表面に直接配線する技術である。アスペクト比が小さく成り易い印刷による配線技術や、リソグラフィーと真空成膜技術とを応用した配線技術等と比較して、これらの方法はアスペクト比がほぼ1に近い電極が得られる。しかし、このタイプの太陽電池は、現在においては広く普及するに至っていない。その理由の一つとして、金属線を高速で配線することが困難であり、十分なコストメリットが出せないことが挙げられる。
一方、性能向上と生産コスト削減を目指した努力の、もう一つの方向として、表面バスバー電極4、裏面バスバー電極5、及びインターコネクタ8を改良することが挙げられる。太陽電池ハンドブック(電気学会、太陽電池調査専門委員会 1985編)49項(3.3.3 電極形成)に記載されているように、バスバー電極、兼インターコネクタを金属線(49項ではリードワイヤと記載されている。)で形成し本数を増やすと、太陽電池の性能が向上することが一般的に知られている。しかし、現在、最も普及している太陽電池は、図16の様にバスバー電極が2本のものである。これは、インターコネクタ8の配線に手間がかかり、生産コストが上昇するため、インターコネクタを細くして、本数を増やしても十分なメリットが出せないためである。一部、インターコネクタの配線技術を改良してバスバーを3本に増やした太陽電池が製品化されているが、依然3本止まりである。
特許文献3のように、平行に配線した金属線を千鳥状に上下に開き、その隙間に光起電力素子を挟み込んで直列化するアイデアもある。しかし、このタイプの太陽電池も普及には至っていない。その理由の一つもまた、金属線を高速で配線することが困難であり、十分なコストメリットが出せないためである。
以上の様に金属線を格子電極やバスバー兼インターコネクタとして利用することは、太陽電池の性能向上に繋がることは、良く知られているが、いずれの場合も、金属線を高速で配線することの困難さから十分なコストメリットが出せず、普及に至っていない。
太陽電池への金属線の高速配線が困難な理由の一つは、既存の高速配線技術として半導体分野で普及しているワイヤボンディング技術が使えないことが挙げられる。ワイヤボンディングはリードフレームとチップの電極パッドとの間といった近距離間を配線するのに適した技術である。したがって、太陽電池の格子電極のように長距離を配線する必要がある部分への応用は困難である。また、ワイヤボンディング可能な金属線は一般に高価であり、その様な金属線を長距離に渡って太陽電池表面に配線した場合、コストメリットは出し難い。
このため、特許文献4、特許文献5、特許文献2、特許文献3では、金属線に接着被覆層を形成し、その金属線を平行に複数本並べて、光起電力体上に張り、それらを光起電力体上に加熱圧着するといった遅い配線方法が採られているのである。
ところが、金属線の高速配線を実現し、安価な金属線を格子電極やバスバー兼インターコネクタと使用しても十分なコストメリットを出せる可能性のあるアイデアの一つが特許文献6に開示されている。このアイデアは図18に示す様に、金属線10を織ってなる網状体を形成し、それを光起電力体1上に接合するといったものである。金属線の織物からなる網状体は、例えばスクリーン印刷版、ガスの高温処理用フィルタ、電磁波吸収シート等の様々な分野で利用されている。これらは織物業界の自動織機を応用した装置で形成される。したがって、非常に高速かつ、大面積で形成することが可能である。大面積で高速形成した網状体を、裁断し光起電力体上に接合すれば図18の太陽電池が完成する。これは特許文献4、特許文献5、特許文献2、特許文献3の配線方法と比較して、非常に高速な配線方法と言える。
しかし、このタイプの太陽電池は実現には至っていない。その理由として、金属線10と光起電力体1との接合が不十分となり易いことが挙げられる。
特許文献6の網状電極体は図2の(a)に示す様に織物であり、基本的に縦繊維12t及び横繊維12yから構成され、両者が交差してなるものである。この縦繊維12tと横繊維12yが交差する部分の摩擦力によって、織物の形状は保持されている。この摩擦力を十分に得るためには、各繊維に強いテンションを加え、縦繊維12tと横繊維12yが交差する部分において、縦繊維12tと横繊維12yが互いに押しつけられ合う様にしなければならない。そうでなければ、摩擦力が低下し、交差点が簡単にずれてしまうため、織物の形状を保持することが不可能である。各繊維に強いテンションを加えるためには、縦繊維12tと横繊維12yを密に織り込む必要がある。縦繊維12tと横繊維12yを密に織り込めば、次の様に織る工程において、各繊維に強いテンションが加わる。
図2の(b)に織機を横から見た図を示す。まず、ワープビームと呼ばれる円筒形の部品に、縦繊維12tを複数本、規則的に、密に巻きつける。次にこのワープビームから、先の複数の縦繊維12tを引き出し、ドロッパ、ヘルドを通して巻取りロールに巻いて、空中に張る。この時、複数の縦繊維12tは平行に並んで張られる。そして、張られた複数の縦繊維12tを、並んだ順で、ヘルドで規則的に上下に振り分ける。上下に振り分けることによって出来た上の縦繊維12tと下の縦繊維12tとの隙間に横繊維12yを通し、筬を使って図の左方の隙間が狭くなる方へと嵌め込む。この時、横繊維12yは、ほぼ直線状である。次の横繊維12yを嵌め込むために、先に、上下に振り分けた縦繊維12tの上下を、ヘルドを使って逆転させると、先に嵌め込んだ横繊維12yと、縦繊維12tが図2(a)の断面図の様に、直線状から波線状に折れ曲がる。そのため、折れ曲がった分だけ各繊維の長さが伸び、この伸びによって各繊維のテンションが上昇する。縦繊維12tと横繊維12yを密に織り込んだ方が、各繊維が直線状から波線状になった時の伸びが大きくなるため、より強いテンションが各繊維に加わる。
以上より、換言すると、特許文献6に開示された網状電極体11は金属線からなる織物であり、その形状を保持するために、織物を形成する各繊維は、必然的に密に織り込まれ、波線状に折れ曲がっている必要があることになる。しかも、特許文献6の網状電極体は図2の(a)に示す様に、織物の中で最も単純な平織りの織物である。これは、前述の織物を織る工程において、空中に並べて張った縦繊維12tを並んだ順に規則的に上下に振り分ける際に、隣接する縦繊維12tが必ず上下に振り分けられる様に、並んだ順に交互に、上下に振り分けて織られるものである。したがって、図2(a)の断面図の様に、縦繊維12tは横繊維12yの間を縫う様に折れ曲がり、正弦波の様に連続した波線状になっている。同様に、横繊維12yも横繊維12yの間を縫う様に折れ曲がり、正弦波の様に連続した波線状になっている。
この結果、この様な網状体を光起電力体に接合すると、図18のAA’断面図に示した様に金属線10と光起電力体1との接合面は図のBの部分のみとなる。これは、ほぼ点接触に近いものであり、接合面積が小さい。したがって、電気的接合、機械的接合ともに不十分となり易い。電気的接合が不十分であれば、太陽電池の直列抵抗成分が上昇し、性能が低下する。また、機械的接合が不十分であれば、耐久性が低下し、長期に渡って安定した性能を保持出来なくなる。AA’断面は横線10bに沿った断面であるが、縦線10aに沿った断面で見ても、この状況は同じであり、横線10bと同様に縦線10aと光起電力体との接合面も点接触に近く、電気的接合、機械的接合ともに不十分となり易い。
ところで、図19の様に縦線10a間の間隔と、横線10b間の間隔を広げて、網状体の開口率を上げることによって接合面Bにおける横線10bと光起電力体1との接合面積を大きくすることも考えられる。しかし、この場合、縦線10aと横線10bのテンションが容易に緩むため、交差点が簡単にずれるようになる。そして網状体が容易に型崩れしてしまう。
網状体が型崩れを起こせば、一つには生産性が著しく低下する。また、金属線10の間隔が不均一になり、太陽電池の性能が低下するという問題も発生する。なぜなら、金属線10の間隔が不均一になれば、間隔が狭まった部分での集電効率の上昇に対し、間隔が広がった部分での集電効率の低下が大きいため、全体の集電効率が低下し、ひいては太陽電池の性能が低下するからである。ここで言う集電効率とは、光起電力体で発生した電流が光起電力体の表面を、格子電極に向かって流れる際に引き起こすジュール損失の少なさのことである。
結局、図19の様に十分な面積を有する接合面Bを得るまで、縦線10a間の間隔と、横線10b間の間隔を広げることは出来ないことになる。
以上の様に特許文献6に開示されたタイプの太陽電池は、金属線10と光起電力体1との電気的接合不足による直列抵抗成分の上昇と、性能低下が発生し易い状況にあった。また、金属線10と光起電力体との機械的接合不足によって、長期に渡って安定した性能を発揮することが困難となり易い状況にもあった。
特開2004−195858号公報 特開2004−134656号公報 特開2004−140024号公報 特開平03−006867号公報 特開平08−046226号公報 特開平06−151915号公報
本発明は、上述したような従来の光起電力素子の中でも、金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなるタイプの光起電力素子の性能と耐久性を飛躍的に改良し、非常に低価格、高速生産可能であり、かつ高性能、高耐久性を有する光起電力素子を提供することを目的とする。
上記の目的を達成すべく本発明では、金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなる光起電力素子において、金属線を片面に多く浮かせて織った網状電極体と、光起電極体とを接合してなることを特徴とする。
また、前記網状電極体の織り方は、同種の組織点が上下、または左右に隣接する部分を有する組織図によって表現される織り方であることを特徴とする。
また、前記網状体の織り方は、多重織りであることを特徴とする。
また、前記網状電極体は目抜きを行って織ったものであることを特徴とする。
さらに、金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなる光起電力素子において、金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体と、光起電極体とを接合してなることを特徴とする。
また、前記網状電極体は前記金属線と透光性部材とを織ったものであることを特徴とする。
また、前記網状電極体は前記金属線を一種、または二種以上、織ったものであることを特徴とする。
さらに、本発明の光起電力素子集合体は、前記網状電極体によって、複数の前記光起電力体を並列接続してなることを特徴とする。
さらに、本発明の光起電力素子集合体は、前記網状電極体によって、複数の前記光起電力体、または前記光起電力素子集合体を直列接続してなることを特徴とする。
さらに、本発明の光起電力素子モジュールは、前記光起電力素子、もしくは前記光起電力素子集合体を、少なくとも透明樹脂で封止したことを特徴とする。
また、前記光起電力素子、もしくは前記光起電力素子集合体を、前記透光性部材と同種の透明樹脂で封止したことを特徴とする。
さらに、上記の目的を達成すべく本発明の光起電力素子、光起電力素子集合体、及び、光起電力素子モジュールの製造方法は、金属線を片面に多く浮かして織った網状電極体、または金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体を、光起電力体の表面上に接合する工程を有することを特徴とする。
また、金属線を片面に多く浮かして織った網状電極体、または金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体を、光起電力体の表面上に接合する工程と、前記光起電力体を透明樹脂で封止する工程とを同一工程で行うことを特徴とする。
本発明によれば、金属線よりなる網状電極体を光起電力体上に接合してなる従来の光起電力素子の性能、及び耐久性が飛躍的に改善される。また、これによって、非常に低価格、かつ高速生産可能であり、さらに高性能、高耐久性を有する光起電力素子を提供することが可能である。
以下に図を用いて、本発明について詳細に説明するが、本発明の光起電力素子、及び光起電力素子の製造方法はこれにより何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の光起電力素子の一例を模式的に示す概略図である。
図1の(a)において、1は光起電力体であり、11は金属線10を片面に多く浮かせて織った網状電極体である。光起電力体1の表面に網状電極体11が接合されて光起電力素子が完成する。光起電力体1に入射した光によって、発生した電力は網状電極体11を伝わって光起電力素子の外部に取り出される。
図1の(b)の左図は、網状電極体11の上面図であり、かつ、図1の(a)において、Bで示した四角の部分の拡大図である。また、図1の(b)の右図は、網状電極体11の下面図であり、かつ図1の(a)において、Bで示した四角の部分の拡大図である。この下面図に示した金属線10の表面が白い部分は、網状電極体11と光起電力体1との接合面を示したものである。図1の(c)の二つの断面図は、夫々、上面図のAA’線、CC’線に沿った断面図である。
図1の網状電極体の織り方は3枚斜紋織りと呼ばれ、金属線を片面に多く浮かせて織る織り方の一種である。図1の(c)のAA’断面を見ると、AA’線に沿った横繊維12yは、二対一の割合で縦繊維12tの上に載っていることが分かる。これに起因して、横繊維12yは、網状電極体11の中で、上面に偏って存在している。そして、AA’断面図のEで示した部分の様に、横繊維12yは、網状電極体11の表面(上面)に露出した部分を多く有することになる。逆に、CC’断面を見るとCC’線に沿った縦繊維12tは二対一の割合で横繊維12yの下になっていることが分かる。これに起因して、横繊維12tは、網状電極体11の中で、下面に偏って存在している。そして、CC’断面図のDで示した部分の様に、横繊維12tは、網状電極体11の表面(下面)に露出した部分を多く有することになる。この様に織物を構成する繊維が、織物の一方の表面に偏って存在し、その表面に露出する様に織物を織ることを、繊維が露出して、一方の表面に多く浮いて出ている様に見えることから、その繊維を片面に多く浮かして織ると言う。
金属線10を片面に多く浮かして織った網状電極体11を光起電力体1に接合することで、従来よりも網状電極体11と光起電力体1との接合面積が格段に大きくなる。従来の平織りの網状電極体と光起電力体との接合部は、前述の様に点での接合であった。これに対し、金属線10を片面に多く浮かして織った網状電極体11と光起電力体1との接合部を見ると、金属線10が片面に多く浮いた部分と光起電力体1との接合部分が、図1(b)図のDで示した部分(CC’断面図においても、同様にDで示した部分)の様に、点での接合ではなく、線での接合となっている。このため、従来と比較して、接合面積が格段に大きくなるのである。
上記の様に金属線10と光起電力体1との接合面積が大きくなれば、網状電極体と光起電力体1との間の接合抵抗が小さくなり、光起電力素子の性能が向上する。また、接合強度が大きくなり、信頼性も向上する。即ち、特許文献6に開示された金属線10を織って形成された網状電極体を有する光起電力素子の場合に発生する、性能と信頼性の問題が解決される。また、既存の織機を利用すれば、高い生産性も得られる。したがって、先に述べた発明が解決しようとする課題が解決される。
ところで図1の(b)の構造図は、上面図の一部を切り取って、さらに拡大したものである。この構造図は、網状電極体11を構成する基本単位であり、この基本単位を上下左右に繰り返し並べると、上面図の様に、織物の図が完成する。図1の(b)の組織図は構造図を、さらに簡略化して表現したものである。これは一般に意匠図とも呼ばれる。組織図を構成する個々の正方形は、織物の縦繊維と横繊維とが交差した点、織目を表しており、組織点と呼ばれる。9個の組織点の内、白色のものは、縦繊維12tが横繊維12yの上にあることを示しており、逆に有色のものは横繊維12yが縦繊維12tの上にあることを示している。組織点の分け方は図1の(b)の様に色分けによる場合が多いが、正方形の中に記号を記入して分けられる場合もある。いずれにしても、組織図の中に同種の組織点が上下、もしくは左右に隣接している部分がある場合に、その組織図の織物を織ると、組織点が上下、左右に隣接する部分で繊維が織物の片面に多く浮いた状態となる。
この様な組織図のバリエーションは無数に考えられる。代表例として、図2の(c)乃至(h)や、図3の(a)乃至(e)が挙げられる。図2は、構造図と組織図を一組として、一つの織り方を示したものである。また、これらは、各図を90度回したものと、白色部と有色部を交換したものも同一の織り方を示すものである。つまり、縦繊維と、横繊維とを交換しても良いし、表裏を裏返しても同じ織り方である。
図2の(c)、(d)、(h)は織物の表面に斜紋が現れることから、斜紋織りと呼ばれる。(c)、(d)は組織図が縦4枚、横4枚の計16個の組織点からなることから4枚斜紋織り、(h)は同様に8枚斜紋織りと呼ばれるが、斜紋がより際立っているため綾織りとも呼ばれる。図2の(e)、(f)、(g)は縦繊維、もしくは横繊維を表面に集中的に浮かせたもので朱子織りと呼ばれる。組織図で有色、もしくは、白色の組織点が飛び石状に現れるのが特徴である。(e)は5枚朱子織り、(f)は重ね朱子織り、(g)は8枚朱子織りである。
図3の組織図(a)は畦織りと呼ばれ、縦繊維、もしくは横繊維を複数本束ねて、平織りにしたものである。また、(b)はななこ織りと呼ばれ、縦繊維、横繊維の両方を複数本束ねて、平織りにしたものである。さらに、(c)は、ななこ織りの変化形であり、(d)は斜紋織りの変化形、(e)は朱子織りの変化形である。
本発明は、組織点が上下、左右に隣接する織り方であれば、ここに不記載の変化形も含めて、それらを除外するものでは無い。しかし、工業的に安定して、生産するためには、過度に複雑な組織のものは適さない。斜紋織り、朱子織り、畦織りが好適である。中でも朱子織りは金属線を、織物の表面に長く浮かすことが可能であるため、好ましい。
網状電極体を光起電力体の光入射面に接合する場合、網状電極体を構成する金属線の太さ、間隔等を調節することで、網状電極体を流れる電流によるジュールロスと、網状電極体が光を遮ることによるシャドウロスとのバランスをとる必要がある。つまり、光起電力体の発電能力に合わせて、網状電極体を構成する金属線の太さ、間隔等を最適な値に調節する必要がある。本件の網状電極体として、金属線を片面に多く浮かせながら、金属線と透光性部材とを織ったものが、前述のバランスをとるために好適である。
図4に示した網状電極体11は、金属線10と透光性部材14とを、図1の斜紋織りと同様に、金属線10を片面に多く浮かせながら織ったものである。網状電極体11と光起電力体1との接合部を見ると、金属線10が片面に多く浮いた部分と光起電力体1との接合部分が、図4(b)図のDで示した部分(CC’断面図においても、同様にDで示した部分)の様に、点での接合ではなく、線での接合となっている。このため、十分、接合面積が確保され、高性能で信頼性の高い光起電力素子となる。しかも、透光性部材14と金属線11との割合を調節することで、金属線11の間隔が容易に調節可能である。また、織物を構成する縦繊維と横繊維とを密に織り込むことが可能であるため、網状電極体11の形状を保持し易く、光起電力素子の製造工程において、網状電極体のハンドリング上の問題も回避可能である。金属線10と、透光性部材14は、必要に応じて複数種のものを組み合わせて使用しても良い。
本来、縦繊維と横繊維とを、等間隔に並べて織るべきところを、一部、縦繊維、もしくは横繊維を間引きして織る方法を目抜きと言う。この目抜きを行うことは、金属線と光起電力体との接合面積を、大きくし、本発明の光起電力素子の性能と信頼性を向上させる効果がある。図5の(a)は図4の網状電極体11の横繊維を規則的に目抜きしたものである。図5は図4(b)の下面図に相当する図である。図5(a)にDで示した網状電極と光起電力体との接合部は、図4(b)の下面図にDで示した接合部よりも大きい。したがって、図5の網状電極体を使った光起電力素子は図4のものよりも高性能で信頼性が高くなる。図5では、金属線10と透光性部材14とを織った例を挙げたが、金属線10のみを織って形成した網状電極体の場合も、目抜きの効果は同様である。
さらに、適度に目抜きを行うことにより、不用な繊維を省き、材料を節約することが可能であり、かつ、織る手間を短縮し、生産性を向上させることも可能である。図5の(b)は、(a)の網状電極体から、さらに縦繊維も省いたものである。この様にすれば、材料が少なくて済むことは明らかであり、かつ縦繊維を織機にセットする手間も少なくなることが明らかである。しかも、要所に透光性部材14を配置することによって、網状電極体の形状を保持可能としている。
二枚の織物を重ねた様に、一括して織り込んだものを二重織物と言う。さらに、複数枚の織物を重ねた様に、一括で織り込んだものは多重織りと言う。この様な多重織物を使用すると、金属線をより織物の片面に多く浮かせることが可能であるため、金属線と光起電力体との接合をさらに強固にする効果がある。図6はこの様な織物からなる網状電極体の例である。透光性部材14を密に織った(a)と、金属線10を荒く織った(b)の一部を互いに織り込みながら、一括で織ったものが図6の(c)である。金属線10は完全に図6(c)の織物の一面上に、偏って存在し、その面から浮き上がった状態である。この面を光起電力体の表面に圧着すれば、図6の(a)のシート全体で受けた圧力が、金属線10に集中して加わり、金属線10と光起電力体とが、より密着して、それらの接合が強固になる。図6では、金属線10と透光性部材14とを織った例を挙げたが、金属線10のみを織って形成した網状電極体の場合も、多重織物の効果は同様である。
網状電極体に必要に応じて、複数の金属線10を織り込んで構わない。そうすることで、集電効率の高い電極を形成可能である。例えば、細い金属線を格子電極として、太めの金属線をバスバーとして、その細い金属線と直交する方向に織り込めば、集電効率の高い網状電極体が容易に得られる。図7はその様な一例を示したものである。図7の(c)は図6と同様に、透光性部材14を密に織った(a)と、金属線10を重ねた(b)の一部を互いに織り込みながら、一括で織った多重織物である。図7の(c)を見ると、この例では、格子電極となる細い金属線10gが、バスバー電極となる太めの金属線10Bよりも、片面に多く浮いた状態になる様に織ってある。そのため、図7の(c)の網状電極体を光起電力体に圧着すれば、細い金属線10gが光起電力体に、強固に固定され、太めの金属線10Bは、その上に載った形になる。したがって、光起電力体で発生した電力は、まず、細い金属線10gからなる格子電極を伝わって、太めの金属線からなるバスバーに集まり、バスバーを伝って外に取り出される構造となる。そこで、光起電力体の性能に合わせて、細い金属線10gと、太い金属線10Bの太さ、間隔を調節すれば、集電効率の高い電極となる。
上記網状電極は公知の織機を使用して製作可能である。織機の種類としては、横繊維の挿入方法による分類として、シャトル織機、レピア織機、エアジェット織機、ウォータージェット織機、グリッパー織機が挙げられる。縦繊維を上下に開くための開口機による分類として、タペット織機、ドビー織機、ジャガード織機があり、一般に、タペット、ドビー、ジャガードと、順番に複雑な構造の織物が製作可能である。
本発明の、その他の形態を図8に示す。図8は搦み織りと呼ばれる織り方で出来た網状電極体である。搦み織りは、基本的には図8(a)の紗、(b)の絽、(c)の羅の3種類に分けることが出来る。(図の繊維の太さ、間隔は、分かり易く示してあるため、実際とは異なる。)普通の織物は縦繊維と横繊維は直角に交錯し、縦繊維同士は平行になっているが、搦み織りでは縦繊維同士が平行にならず、お互いに搦み合い、その間に横繊維を入れて織られている。この様な織り方をすれば、横繊維と縦繊維との交点における摩擦が、平織りの場合と比較して大きいため、各繊維に大きなテンションが加わった状態でなくとも、織物としての形状が保持可能である。したがって、金属線をこの様な、搦み織りで織って網状電極体を形成し、それを光起電力体に圧着すれば、金属線のテンションが緩いために、光起電力体1の表面に金属線10が十分、追随して接合される。さらに、縦繊維12tの間隔は、平織りの場合よりも格段に広げられるため、長距離に渡って、金属線が光起電力体に接合される。この様子を図8の(d)に示した。これは図8の(a)の網状電極体を光起電力体に接合して出来た光起電力素子の断面図であり、図8の(a)に示したAA’線分に沿った断面の図である。図8(d)のCで示した部分が長距離に渡って、金属線10が光起電力体1に接合された部分である。
本発明の網状電極体としては、紗、および絽が機械織りに適しているため好ましい。紗、および絽は通常の織機に、搦み織り特有の開口機をつけることによって織ることが可能である。
また、金属線と透光性部材とで搦み織りを行うことが、前述の通り効果的である。搦み織りの場合は特に横繊維12yとして金属線、縦繊維12tとして透明繊維を織り交ぜることが好ましい。これは、縦繊維12tは複雑に絡み合っているため、光起電力体表面に沿って、十分に追随することが出来ないからである。
さらに、二種以上の金属線によって、搦み織りを行うことも、前述の通り効果的である。搦み織りの場合は特に横繊維12yとして、細めの金属線、縦繊維12tとして太めの金属線を織り交ぜることが好ましい。こうすれば、横繊維12yは光起電力体表面に沿って、十分に追随することが可能であるため、格子電極としての機能を持つ。また、縦繊維12tは横繊維12yからなる格子電極が集めた電力を伝えるバスバーとしての機能を持つ。したがって、集電効率の高い電極を形成可能である。
本発明は、網状電極体を接合する光起電力体の表面に限定されない。網状電極体を接合する表面は、光起電力体の光入射面、非光入射面、もしくはその両方で有っても良い。どの場合であっても、発明の効果は得られる。ただし、光入射面、非光入射面、それぞれの場合に適した織り方を選択する必要が有る。
非光入射面に接合する場合は、網状電極体11に電流が流れることによって発生するジュールロスと、生産コスト、材料コストとをバランス良く小さくすることが可能な織り方が望ましい。その様な織り方としては、前述の透光性部材を使用せず、金属線のみで織る織り方が好適である。なぜならば、裏面において、網状電極体が透明である必要が無いためである。即ち、透明でかつ金属並の導電率を示す材料を探すことは困難であり、コスト的に金属線のみで織る方が安価である。
一方、光入射面に接合する場合は、前述した様に、網状電極体によるジュールロスとシャドウロスをバランス良く小さくするために、透光性部材を織り交ぜることが好適である。
また、本発明の網状電極体に共通して、その一部において、その他の部分とは織り方が異なる部分を有しても良いし、必要に応じて、ポリカーボネイト繊維の様な補強材を織り込んでも良い。さらに、網状体の上から金属箔などを接合しても構わない。
以下に用語の意味を説明する。
(金属線)
本発明は金属線の種類によって限定されないが、金属線として次のものが挙げられる。金属線は、線材として工業的に安定に供給されている。その製法としては、母材から、伸線工程を経て得る方法が一般的である。伸線工程は母材に熱を加えて行っても良いし、ダイスを通して引き伸ばす方法でも良い。伸線工程の他にアニール工程を設けても良い。また、圧延や、電解によって形成した箔材にスリットを入れて線材にする方法もある。この場合、その断面は矩形となる。
金属線の材質としては、例えば、銅、銀、金、白金、アルミニウム、モリブデン、タングステンなどの材料が、比抵抗が小さいため好適である。中でも、銅が、電気抵抗が低いうえに安価であることから最も使用される。また、金属線はこれらの金属の合金であってもよい。金属線の表面には、光起電力体と金属線との接着、金属線表面の腐食防止、酸化防止、電気的導通の改良などの目的で、薄い金属層や樹脂層が形成されることもある。また、防錆処理が施されていても良い。表面に形成される金属層としては、例えば、銀、パラジューム、銀とパラジュームの合金、金などの腐食されにくい貴金属や、ニッケル、錫、半田などの耐食性のよい金属を用いられる。その中でも、金、銀、錫、半田が湿度などの影響を受けにくいため、好適である。前記金属層の形成方法としては、例えば、メッキ法、クラッド法が一般に用いられる。金属線を被覆する導電性樹脂の厚みは、所望に応じて決定されるものであるが、例えば断面が円形の金属線であれば、直径の1%から10%の厚みが好適である。電気的導通、耐食性の効果、金属層厚みを考慮して金属層、樹脂層の比抵抗は、10Ωcm以下が好適である。具体的には、銀粒子とガラスフリット、有機ビヒクル等を混ぜた焼結系の銀ペースト、熱可塑性や熱硬化性樹脂に銀粒子や防錆処理済み銅粒子を分散した樹脂系導電性ペースト、銀の変わりにグラファイトを分散させたカーボンペースト、あるいは、主に溶剤と酸化銀からなる低温焼成型銀ペースト等が挙げられる。前記金属線の断面形状は円形が好ましいが、矩形や三角形等であってもよく所望に応じて適宜選択される。前記金属線の直径は、ジュールロスとシャドウロス等のロス全体が最小となるように設定して選択されるものであるが、例えば直径25μmから1mmまでの銅線が多く用いられる。より好ましくは、25μmから200μmとすることで効率のよい光起電力素子が得られる。25μmより細い場合は金属線が切れやすく製造が困難となり、また電気ロスも大きくなる。また、200μm以上であるとシャドウロスが増大する場合や、光起電力素子表面の凹凸が大きくなって、素子表面を樹脂封止する際にEVAなどの充填材を厚くしなければならなくなる場合がある。
(光起電力体)
入射する光のエネルギーを電力に変換する作用を有するものである。本発明は光起電力体の種類によって限定されないが、光起電力体として次のものが挙げられる。光起電力層単独体や、光起電力層と、光起電力層の形状を維持するための基板、電流を流すための電極層、光を反射させるための層等との複合体が公知である。
最も多くは光起電力層が半導体接合からなるものである。半導体は材料の面で大きくシリコン系と、ガリウム砒素や硫化カドミウムに代表される化合物半導体系とに分けられる。また接合のバンド構造の面で、単純な同種のp型半導体とn型半導体との接合であるpn接合型、禁制帯の異なる異種半導体の接合からなるヘテロ接合型、半導体と金属のショットキーバリア型に分類される。結晶構造の面での分類では結晶系、多結晶系、薄膜微結晶系、薄膜アモルファス系に分類される。層構造の面では接合一層からなるシングル、接合二層を重ねて直列化したタンデム、さらに三層を重ねたトリプル等が公知である。薄膜系の基板としては、導電性基板、絶縁性基板のどちらでも使用可能である。導電性基板としてはステンレスやアルミ等の金属基板が好適である。絶縁基板としてはガラス、セラミック、樹脂による基板が挙げられる。光起電力体が薄膜系の場合、光入射側表面の導電率向上を目的として、ITO、Sn23等の透明導電性酸化物層を形成することが好適である。光起電力体が半導体基板系の場合、入射光の反射防止や、表面のパッシベーションを目的として、光入射表面にはシリコンの酸化膜や、窒化膜が、形成されることが多い。半導体基板系の反光入射側表面には、銀、アルミ等の太陽光に対して反射率の高く、導電率の高い層が用いられる。
(接合)
網状電極体と光起電力体との接合方法は、光起電力体と金属線によって適宜選択すれば良い。例えば図9に示した接合方法が挙げられる。
図9の(a)は金属線10sの表面に予め接着層10hを塗布し、それを光起電力体1の上に接合したものである。予め接着層10hを塗布した金属線10sで網状電極体を織り、それを光起電力体1上に接合しても良いし、先に金属線10sで網状電極体を織っておき、その後、接着層10hを形成して光起電力体1上に接合しても構わない。光起電力体が基板上に薄膜半導体層と透明電極層を積層してなる場合は、接着層10hとして樹脂系の銀ペーストやカーボンペースト、ITOペースト等の導電性ペーストが使用可能である。光起電力体が単結晶や多結晶の半導体基板からなる場合は、一般にその表面に窒化シリコンからなるパッシベーション層が形成されているため、接着層10sとしてはパッシベーション層をファイヤースルーすることが可能な焼結系の銀ペーストを選択することが好ましい。
図9の(b)は光起電力体1の上に導電性ペーストを印刷した印刷電極15を形成し、印刷電極15によって金属線10を光起電力体1上に接合したものである。
図9の(c)は次の方法によるものである。まず、光起電力体1の上に導電性ペーストによる印刷電極15を形成した後に、低融点金属からなる被覆16を印刷電極15に形成する。さらに、同様の低融点金属からなる被覆10hを有する金属線10sを上から加熱圧着する。
図9の(d)は金属線10を光起電力体1の表面に圧接し、その状態で透明樹脂20によって封止したものである。
前述のパッシベーション膜をファイヤーする様な400℃を超えるような工程の場合を除いて、図9のいずれの方法であっても、網状電極体を光起電力体1上に接合する装置としては、公知の加熱圧着装置が好適である。即ち、公知の真空ラミネータやロールラミネーター等を用いれば容易に熱圧着することが可能である。また、光起電力体1、網状電極体、封止樹脂を順に重ねてラミネートすることで、接合工程と同時に封止を行うことも可能である。接着層10hや、印刷電極15が紫外線や、常温で硬化するものである場合は、それぞれに適した装置であっても良い。その場合も、網状電極体を光起電力体に加圧し、圧着することが、金属線10をより光起電力体に強固に接合するためには好適である。
(光起電力素子集合体)
複数の並列された光起電力体の表面上に、一枚の網状電極体を接合することによって、複数の光起電力体間を並列接続することや、複数の並列された光起電力体間に網状電極体を挿入し、網状電極体を光起電力体の表面に接合することで複数の光起電力体を直列接続することによって、得られる光起電力素子の集合体である。図10に示したのはその一例である。まず、単結晶基板17からなる光起電力体を、図10(a)の様に点線で分割する。次にそれらを(b)に示すように並列に並べる。別途、金属線を片面に多く浮かせて織った、もしくは、搦み織りで織った、図10(c)の網状電極体11を(b)の複数の光起電力体に接合したものが(d)に示したものである。この様に金属線を織って作成した大きな網状電極体11で、複数の光起電力体を並列接合すれば、高性能、高信頼性の光起電力素子集合体を、非常に高速に作製することが可能であり、生産性が非常に向上する。
さらに、図10(d)の光起電力素子集合体を複数枚準備し、各光起電力体集合体の網状電極体11が光起電力体からはみ出した直列部Aの部分に、隣接する光起電力素子集合体を上から重ねて接合することで、(d)の光起電力素子集合体を複数枚、直列接続することが出来る。この様にして、(e)に示した大面積の光起電力素子集合体を効率的に作製することが可能である。図10では、網状電極体11の直列部Aは、その他の部分と同様の織り方で織られたものであるが、別の織り方で形成されていても良い。また、図10の(f)に示す様に、単に金属線の一部が延長されて、はみ出しているだけでも構わない。図10は一例であって、光起電力体は単結晶基板に限らず、先に説明した光起電力体全てに適用可能である。
(透光性部材)
透光性部材は網状電極体に織り込まれる部材であり、透明なものである。一般に光起電力素子は樹脂によって封止された状態で使用する。透光性部材は光起電力素子を樹脂封止する際に透明になるものであれば、特に制限は無い。つまり、封止樹脂に対して、表面濡れ性が良く、屈折率の差がほとんど無いものであれば使用可能である。例えばガラス長繊維や樹脂繊維が挙げられる。ガラス長繊維としては、樹脂の含浸性を高めるために表面処理を施したものが好適である。樹脂繊維としてはナイロン系、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系等が好適である。また、必要に応じて、経の異なる透光性部材や、種類の異なる透光性部材を織り込んでも構わない。さらに、その断面形状は円形、三角形、矩形等であっても良い。ガラスや樹脂の不織布を短冊状にカットしたものでも良い。
(封止、透明樹脂、光起電力素子モジュール)
一般に、光起電力素子、又は光起電力素子集合体は、透明樹脂によって封止される。ここで言う封止とは、光起電力素子、又は光起電力素子の周りに、透明樹脂で保護層を形成することである。この封止によって、光起電力素子、及び光起電力素子集合体に、機械的強度、耐湿性、耐候性、電気絶縁性、意匠性を持たせ、外部環境から保護することが可能となる。また、光起電力素子、又は光起電力素子集合体を透明樹脂で封止し、電力取り出し端子、電力取り出し線、バイパスダイオード等を取りつけたものを光起電力素子モジュールと言う。
図13の(a)の様に透明樹脂21のシートに光起電力層1と金属線を織った網状電極11を挟んで封止し、モジュールを形成することが可能である。従来、単に金属線と光起電力体1との接合と、封止を一括して行えば、金属線が蛇行して曲がり易く生産性が悪かった。一方、特許文献6の様に金属線を織った網状電極体と光起電力体との接合と、封止を一括して行えば、生産性は良いものの、特性と信頼性が低いことがあった。ところが、透明樹脂21のシートに光起電力層1と金属線を織った本発明の網状電極11を挟んで封止すれば、非常に生産性が高い上に、特性と信頼性も高いモジュールを形成することが可能である。
封止の構成は、透明樹脂シート21の他に、図13の(b)に示す様に、ガラス、フッ素樹脂シート等からなる表面保護層や、ガラス繊維、樹脂繊維を透明樹脂21中に入れた強化層、金属やセラミック等からなる基板が含まれていても良い。また、(c)に示す様に、強化ガラスやアクリル板等の透明基板、アルミフィルム、フッ素フィルム等の裏面保護層が含まれていても良い。さらに、(d)の様に光起電力体1がガラスや樹脂の基板上に形成したものであり、その裏面に網状電極体11があっても良い。
封止方法は液状樹脂をコートした後に硬化させる方法や、液状樹脂を型に流した後に硬化させる方法もあるが、透明樹脂21のシートをラミネートする方法等が好適である。
液状樹脂をコートする方法としてはスプレー塗布して硬化させる方法、スピンコートする方法、カーテンコートする方法が一般に公知である。また、フィルムラミネート法は真空ラミネート法と加圧ラミネート法、ロールラミネート法が挙げられる。真空ラミネート法は光起電力素子とフィルム樹脂の積層体を基板とラバーシートの間に挟み、基板とラバーシートの間のガスを排気しながら樹脂を加熱溶融させる方法である。加圧ラミネート法はラバーシートの上からガスによって加圧しながら樹脂を加熱溶融させる方法、ロールラミネート法は二つのロールでシートを挟み、加圧しながら加熱溶融させる方法である。また、真空加圧ラミネート法は基板とラバーシートの間を排気しながら、かつラバーシートの上からガスによって圧力を加えて樹脂を加熱溶融させる方法である。本発明においてはこれらどの方法であっても良い。
本発明の透明樹脂には基本的に光起電力層に必要な光を透過すればいかなる樹脂も使用可能である。また樹脂の種類によってその効果が失われることは無い。具体的な樹脂名として、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレンアクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)、ブチラール樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
さらに、光起電力素子が太陽電池として屋外で使用するものであれば、その望まれる特徴として、透明度は400乃至800nmの可視光波長領域において80%以上である事、40℃、90%RHでの透湿度が0.01〜20g/m2・day程度であり高い耐湿性を兼ね備えている事が挙げられる。また、耐候性を向上させるために必要に応じて無機化合物を添加することも公知である。さらに、防湿性を高めるために分子を架橋し、網目構造を形成した硬化樹脂とすることが望ましい。硬化方法としては大気の湿気による湿気硬化型、イソシアネートによる硬化、ブロッキングイソシアネートによる加熱硬化がある。中でも、アクリル樹脂とオルガノシロキサンからなる無機ポリマーをブロッキングイソシアネートにより加熱架橋させる方法が好適である。ブロッキング剤の解離温度は80℃以上220℃以下が望ましい。80℃以下であると樹脂自体のポットライフが短くなる。220℃以上であると解離させる為の加熱がアクリル樹脂事態を熱劣化させ、光起電力素子に悪影響を及ぼす恐れがある。解離後のブロッキング剤は少なくとも一部は塗膜中に残存する為、塗膜組成物と着色反応しないものを選択すべきである。また、接着性を付与する為に、シラン系、チタン系、アルミ系カップリング剤を樹脂分に対して0.05乃至10%添加する事も可能である。好ましくはシラン系カップリング剤を0.05〜8.0%添加して用いる。具体的な塗膜形成方法としては、樹脂溶液をスプレーコーター、スピンコーター、カーテンコートにより光起電力素子上にコーティングを行って、溶剤を乾燥した後に加熱硬化させる。
前述の金属線と透光性部材とを織った本発明の網状電極体の場合には、透明樹脂は透光性部材と同種のものを使用することが好ましい。これは透光性部材と透明樹脂の屈折率の差が小さくなり、両者の界面での光の反射が少なくなるためである。
以下に本発明の光起電力素子、及び光起電力素子の製造方法の実施例を示すが、以下の実施例で本発明の内容が限定されるものではない。
(実施例1)
以下に示すように、図1に示した光起電力素子を作製した。まず、第一に次の要領で本例の光起電力体1を準備した。
基板として表面を洗浄した厚さ0.15mmのSUS430からなるロール状ステンレス基板を用意した。次に基板の表面上にタングステン、銀、酸化亜鉛の薄膜層(厚さ1μm以下)を公知のスパッタ法によって作製した。次に公知の電析法によって厚み約2μmの酸化亜鉛の層を形成し、さらに公知のCVD法によってn層、i層、p層の3層からなる厚さ約3μmの微結晶シリコン層を2層と、n層、i層、p層の3層からなる厚さ1μm以下のアモルファスシリコン層とを重ね光起電力層を形成した。最後に公知のスパッタ法によって厚さ70nmのITO層を形成した。この基板を切断することにより、光起電力体1(239mm×356mm)を作製した。この光起電力体1に対して、次の処理を行うことにより基板端部における光起電力層の短絡を防止した。
まず、光起電力体1の表面上に、ITO層のエッチング剤(FeCl3)含有ペーストを基板の外周に沿ってスクリーン印刷した後、純水洗浄することにより、ITO層の一部を除去しITO層からなる上部電極と、基板、タングステン、銀、酸化亜鉛からなる下部電極との電気的な分離を確実にした。
第二に次の要領で金属線10を準備した。原材料として直径4〜5mmの銅線の外周に厚み50μmの銀箔を貼り付けたものを準備した。次にそれを伸線装置により直径100μmの芯線に整形した。この芯線を連続的に作製しボビンに500g巻き取った。整形後の銀の被覆は厚み約1μmであった。次にエナメル線用のロールコータ装置により芯線の周りに導電性フィラーを含有する樹脂からなる被覆を形成した。被覆は完全硬化した内層と、金属線10を光起電力層上に接着固定するための外層の二層構造にした。
内層の形成方法は以下の通りである。まず芯線をボビンから巻き出し内層形成処理槽を通した。内層形成処理槽は内層用のフィラーを含有した樹脂を巻き上げている回転ロールと、フェルトよりなる。内層形成処理層に通された芯線はまず、回転ロールに接触する。この際に回転ロールが巻き上げている樹脂が芯線に塗布される。さらに芯線はフェルトに接触する。この際に余分な樹脂が除去される。さらに芯線は加熱炉を通過する。この際に塗布された樹脂が完全に硬化する。樹脂の塗布量の偏芯を防ぐために、この塗布、除去、硬化の一連の工程を複数回行った。芯線の巻取り側で樹脂が塗布された芯線の外径を測定し、その値をフィードバックさせて樹脂の粘度を調整した。フィードバックの機構は、樹脂の粘度を低下させて回転ロールが巻き上げる樹脂量が下げ、塗布量が減少させる機構である。樹脂の粘度調整は溶剤のキシレンを加えることで行った。使用した樹脂の構成は次の通りである。フィラーとして直径が30±20nmのカーボンブラックを使用した。カーボンブラックは体積密度35%に調整した。フィラーと樹脂の混合比は、混合物の重量を100として、ブチラール樹脂6.4重量部、クレゾール樹脂、フェノール樹脂、芳香族炭化水素系樹脂4.2重量部、硬化材としてジオールイソシアネート18重量部、溶剤としてキシレン18重量部、ジエチレングリコールモノメチルエーテルを12重量部、シクロヘキサノンを3.6重量部、さらにカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.7重量部ペイントシェーカーで混合分散して作製した。以上のようにして完成した内層の被覆の厚みは約5μm、抵抗率は約0.5Ωcmであった。
外層の形成方法は以下の通りである。内層が塗布された芯線を外層形成処理槽に通した。外層形成処理槽は外層用のフィラーを含有した樹脂を巻き上げている回転ロールと、ダイスよりなる。外層形成処理層に通された芯線はまず、回転ロールに接触する。この際に回転ロールが巻き上げている樹脂が芯線に塗布される。さらに芯線はダイスを通過する。この際に余分な樹脂が除去される。さらに芯線は加熱炉を通過する。この際に塗布された樹脂の溶剤が蒸発し樹脂が半硬化する。樹脂の塗布量の偏芯を防ぐために、この塗布、除去、硬化の一連の工程を複数回行った。回数を重ねるごとにダイスの穴径は大きくし、最終的に外層の厚みは20μmとした。使用した樹脂の構成は次の通りである。フィラーとして直径が30±20nmのカーボンブラックを使用した。カーボンブラックを35重量部、ウレタン樹脂41重量部、フェノキシ樹脂14重量部、硬化材として水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート6重量部、溶剤として芳香族系溶剤4重量部、さらにカップリング剤としてγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.7重量部ペイントシェーカーで混合分散して作製した。以上のようにして完成した外層の被覆の抵抗率は約0.5Ωcmであった。
第二に準備した金属線10を3枚斜紋織りで織って、網状電極体11を形成した。装置は既存のレピア機を使用した。網目のピッチは0.5mmになるように形成した。既存の高速の横編機を使用したため網状電極体11を高速で作製可能であった。また、形成した網状電極体11は形状保持力を十分に有するものであり、網状体を取り回ししている間に形状が崩れる様なことは無かった。
第三に次の要領で、光起電力体1上に金属線10からなる網状電極体11を接合した。図12にその様子を示した。まず(a)に示す様に前述の光起電力体1と、金属線10を織った網状電極体11を用意した。次に(b)に示す様に光起電力体1と網状電極体11とを重ねた。次に(c)に示す様に真空ラミネータに、(b)で出来たものを挿入した。この真空ラミネータはチャンバー18と、フッ素樹脂系のダイヤフラム19、加熱板20からなるものである。次に(d)に示す様にチャンバー18を加熱板20の上に重ねた。この状態でチャンバー18の中は真空になっており、ダイヤフラム19は上方に引き付けられた状態である。さらに、(e)に示す様に、チャンバーの中に大気を導入して、ダイヤフラム19によって、網状電極体11を光起電力体1に押し当てた。最後に(f)の様に真空ラミネータから光起電力体を取り出して、熱を冷ますことによって光起電力素子が完成した。
本例の光起電力素子を分析したところ、網状電極体11と光起電力体1との接合面は図1(b)にDで示した白色部分であった。
比較例(比較例1)として、実施例1と同様の金属線を、従来と同様に織った網状電極体による光起電力素子を作製した。図14に本比較例の光起電力素子を示す。図14は図1と同様の形式で、本比較例の光起電力素子の各部分を図示したものである。
本比較例の光起電力素子は、網状電極体を織る工程以外は実施例1と全く同じ方法で作成した。まず、実施例1と同じ金属線を作製した。次にそれを、実施例1と同様の織機にかけて、平織りで網状電極体を織った。この時の編み目のピッチは実施例1と同じ0.5mmとしたため、実施例1と同様に形状保持力を十分有する網状電極体であった。その後、実施例1と同じ真空ラミネータを使用して、網状電極体を光起電力体上に接合した。
本比較例の光起電力素子を分析したところ、網状電極体11と光起電力体1との接合面は図14(b)にDで示した白色部分であり、これは実施例1の接合面と比較して格段に小さいものであった。
また、他の比較例(比較例2)として、比較例1の編み目ピッチを3mmのものを作製した。この3mmのピッチは、実施例1と同様の金属線を織るためのピッチとしては、荒いものである。従って、金属線に十分にテンションが加わらず、本比較例の網状電極体は形状が極めて不安定であった。そのため、光起電力体の上に重ねる作業中に変形し、繊維間の間隔がずれてしまっていた。その後、実施例1と同じ真空ラミネータを使用して、網状電極体を光起電力体上に接合した。
比較例1、比較例2で作製された光起電力素子の特性を測定したところ、直列抵抗成分が大きく、変換効率が低い傾向にあることが分かった。また、比較例1の光起電力素子は、高温高湿度状態で保持すると、直列抵抗成分が大きくなる傾向も示した。実施例1で作製された光起電力素子は、比較例1、比較例2よりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。また、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、本発明の効果は明らかである。
(実施例2)
本例の光起電力素子を図4に示す。図4は図1と同様の形式で、本例の光起電力素子の各部分を図示したものである。本例の網状電極体11は、実施例1と同様の3枚斜紋織りの網状電極体を、実施例1と同様の金属線10と、透光性部材14とを使用して織ったものである。透光性部材14としては直径0.1mmの透明性の高いポリエステル糸を使用した。織目ピッチは実施例1と同様に0.5mmとしたため、実施例1と同様に網状電極体11の形状保持力は十分であった。本例の金属線10の太さと、光起電力体1の性能等から算出した、最も適当と考えられる金属線10のピッチは3mmであったため、縦繊維として、金属線10とポリエステル糸とを5対1の割合で織り交ぜた。横繊維は全てポリエステル糸とした。作製した光起電力素子の特性を実施例1と同様に測定したところ、本例の光起電力素子は実施例1のものよりも変換効率が高かった。分析した結果、本例の光起電力素子は実施例1のものよりも短絡電流が増加し、直列抵抗成分はほぼ同等であった。ここから、透光性部材を織り交ぜることの効果は明らかである。
本例の光起電力素子を分析したところ、網状電極体11と光起電力体1との接合面は図4(b)にDで示した白色部分であった。
比較例(比較例3)として、実施例2の網状電極体の織り方を、平織りに変更した光起電力素子を作製した。その他は全て実施例2と同様に行った。図15は、図1と同様の形式で、本比較例の光起電力素子の各部分を図示したものである。本比較例の光起電力素子を分析したところ、網状電極体11と光起電力体1との接合面は図15(b)にDで示した白色部分であり、これは実施例1の接合面と比較して格段に小さいものであった。
さらに、比較例3で作製された光起電力素子の特性を測定したところ、直列抵抗成分が大きく、変換効率が低い傾向にあることが分かった。また、比較例3の光起電力素子は、高温高湿度状態で保持すると、直列抵抗成分が大きくなる傾向も示した。実施例2で作製された光起電力素子は、比較例3よりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。また、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、本発明の効果は明らかである。
(実施例3)
本例の光起電力素子は、網状電極体のみが実施例2と異なり、その他は実施例2と同様に製作した。本例の網状電極体は、実施例2と同様に、金属線とポリエステル糸とを3枚斜紋織りにする際に、横繊維を適度に目抜きしたものである。この網状電極体の下面(光起電力体と接合する面)の拡大図を図5の(a)に示す。図5(a)にDで示した白塗りの部分は、本例の光起電力素子を分析した結果、分かった網状電極体と光起電力体との接合面である。図4(b)の下面図と、図5(a)とを比較すると、本例の接合面Dは、実施例2の接合面Dよりも格段に大きいことが分かる。また、光起電力素子の特性を測定したところ、実施例2のものよりも直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。さらに、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、目抜きの効果は明らかである。
(実施例4)
本例の網状電極体は、透光性部材14を細かく織った下地と、同時に上地として、金属線10を、荒く織り込んだ二重織物である。図7の(a)に下地単体、(b)に上地単体、それらを一括して織り込んだ二重織物を(c)に示す。装置はジャガード織機を使用した。上地は細い金属線10gと、太めの金属線10Bからなる。細い金属線10gには実施例1と同様の金属線を使用し、太めの金属線10Bには直径0.3mmの銀メッキ銅線を使用した。各金属線のピッチは、それぞれ3mmと40mmとした。下地には直径0.1mmの透明性の高いポリエステル糸を使用した。各繊維のピッチは0.75mmとした。下地の織り方は基本的には平織りとし、要所を金属線と織り込んだ。
本例の光起電力素子は、上記網状電極以外は実施例2と同様に作製した。作製した光起電力素子を分析したところ網状電極体と光起電力体の接合面の大きさは、実施例2よりも大きかった。この理由は、本例の金属線10の網状電極体片面に多く浮き出ているために、網状電極体を光起電力体表面に圧着する際に、圧力が効果的に金属線10に集中して加わったためと考えら得られる。
本例の光起電力素子の特性を実施例2と同様に測定したところ、実施例2のものよりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。さらに、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、二重織りの効果は明らかである。
(実施例5)
本例の網状電極体は、図8の(a)に示す様に、搦み織り(紗)で織ったものである。装置は公知の搦み織り機を使用した。横繊維12yとして、実施例2と同様の金属線を使用し、縦繊維12tとして実施例2と同様のポリエステル糸を使用した。横繊維12yのピッチは3mmとし、絡み合っている縦繊維12tのペアのピッチは10mmとした。完成した網状電極体の形状保持力は十分であり、光起電力素子の作製工程において、網状電極体の取り回しに問題は無かった。
本例の光起電力素子は、上記網状電極体以外は実施例2と同様に作製した。作製した光起電力素子を分析したところ、金属線と光起電力体との接合面積は実施例2と比較して格段に大きかった。また、作製した光起電力体の特性を、実施例2と同様に測定したところ実施例2のものよりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。さらに、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、二重織りの効果は明らかである。
(実施例6)
本例の光起電力素子集合体は、次の様に作製した。
まず、6インチのp型単結晶基板の表面に燐を熱拡散させてn層を形成し、pn接合を作製した。次に、n層の上に、真空成膜装置を利用して窒化珪素からなる反射防止膜を形成し、エッチング液で基板側面や裏面の余分なn層を除去した。さらに、裏面に銀ペーストと、アルミペーストとを、夫々所定の形状に印刷し、公知の焼成炉を使って、焼成させることによって、裏面電極を形成した。こうして完成した半導体基板17を図10の(a)に示した様に、正六角形を半分にした形に分割した。分割には公知のダイシングマシーンを利用した。分割した基板を図10の(b)の様に並列させた。
一方、銀粒子、ガラスフリット、有機ビヒクル、溶剤等を含む銀ペーストを直径0.1mmの銅線にロールコーターによって塗布し、塗布した銀ペーストを仮焼付け炉(約200℃)で焼成させて細い金属線を作製した。この時、塗布したペースト層の厚みは20μmであった。さらに、直径0.15mmの銅線に、同様の銀ペーストを仮焼付けして太めの金属線も作製した。作製した太めの金属線を縦繊維12tとして使用し、細めの金属線を横繊維12yとして使用して、図8(a)の搦み織り(紗)を行い、網状電極体11を作製した。細めの金属線のピッチは3mm、太めの金属線のピッチは20mmとした。
次に、図10の(b)の基板の上に(c)の網状電極体11を、(d)に示す様に重ねて積層体を形成した。さらに、(d)の積層体を複数枚作成し、(d)に示した領域Aの上に、隣接する積層体が載る様に、作成した複数の積層体を順次並べて(e)に示す大積層体を得た。ただし、最後に並べる積層体の網状電極体だけは基板状に収まる大きさのものとした。
最後に図10の(e)の積層体の両面を石英の板で挟み込んで圧力を掛けた状態で、500℃の焼成炉に投入し、金属線10の表面に形成した銀ペースト層を完全に焼結させた。この時、基板表面に形成した窒化珪素膜を銀ペーストが貫通して、金属細線とn層との電気的コンタクトが形成された。また、それと同時に(b)に示した並列された基板の間が、網状電極体によって電気的に並列に接続され、かつe)に示した並列された複数の積層体((d)に示したもの)の間が、網状電極体によって電気的に直列に接続された。以上の様に、作製した網状電極体によって、一括して複数枚の基板(光起電力体)を直並列化可能であったため、非常に容易に大面積の光起電力素子集合体を製作可能であった。
比較例(比較例4)として、実施例6の細めの金属線を平織りにした網状電極体を使って光起電力素子集合体を作製した。平織りの織物を網状電極体として使用したこと以外は実施例6と同様に作製した。使用した織物の横繊維の間隔と、縦繊維の間隔は3mmとした。
比較例4で作製された光起電力素子の特性を測定したところ、直列抵抗成分が大きく、変換効率が低くい傾向にあることが分かった。また、比較例4の光起電力素子は、高温高湿度状態で保持すると、直列抵抗成分が大きくなる傾向も示した。実施例6で作製された光起電力素子集合体は、比較例4よりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。また、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、本発明の効果は明らかである。つまり、本発明によれば、高性能で、高信頼性を有し、さらに非常に生産性の高い光起電力素子集合体が得られた。
(実施例7)
図11に本例の光起電力素子を示す。本例の光起電力素子集合体は、半導体基板17を作製する際に、公知の多結晶基板を使用したことにおいてのみ、実施例6と異なる。
比較例(比較例5)として、比較例4と同様に光起電力素子を作製した。ただし、本比較例では実施例7と同様の半導体基板17を使用した。
比較例5で作製された光起電力素子の特性を測定したところ、直列抵抗成分が大きく、変換効率が低くい傾向にあることが分かった。また、比較例5の光起電力素子は、高温高湿度状態で保持すると、直列抵抗成分が大きくなる傾向も示した。実施例7で作製された光起電力素子集合体は、比較例5よりも、直列抵抗成分が小さく、変換効率が高かった。また、高温高湿度状態で保持しても直列抵抗成分の顕著な上昇は見られなかった。以上より、本発明の効果は明らかである。つまり、本発明によれば、高性能で、高信頼性を有し、さらに非常に生産性の高い光起電力素子集合体が得られた。
(実施例8)
本例の光起電力素子モジュールは、次の様に作製した。まず、実施例2のポリエステル糸の代わりにPMMA糸を使用して、網状電極体を作製し、実施例2と同様に作製した光起電力体の上に積層した。さらに、それらを二枚のPMMAの板で挟み込み、真空ラミネータで加熱融着させた。使用したPMMAの板は厚さ2mmであった。網状電極体と光起電力体との接合と同時に、樹脂封止工程も完了し非常に容易に製作することが可能であった。
比較例(比較例6)として、実施例2の光起電力素子を同様にPMMAで封止してモジュールを作成した。
実施例8の光起電力素子モジュールと比較例6の光起電力素子の短絡電流を比較したところ、実施例8の光起電力素子モジュールの短絡電流は、比較例6の光起電力素子の短絡電流値よりも大きかった。これは、比較例6ではPMMAとポリエステル糸界面での反射があるためである。
本発明の光起電力素子の一例を示す概略図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明の光起電力素子の別の例を示す概略図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明におけるの網状電極体を説明する図である。 本発明の実施態様を説明する図である。 本発明の光起電力素子集合体の一例を示す概略図である。 本発明の光起電力素子集合体の一例を示す概略図である。 本発明の光起電力素子の製法の一例を示す概略図である。 本発明の光起電力素子モジュールの一例を示す概略図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
1 光起電力体
2 拡散層
3 パッシベーション膜、反射防止膜
4 表面バスバー電極
5 裏面バスバー電極
6 裏面電極
7 格子電極
8 インターコネクタ
9 影、シャドウ
10 金属線
11 網状電極体
12 繊維
14 透光性部材
15 印刷電極
16 半田
17 半導体基板
18 チャンバー
19 ダイヤフラム
20 加熱板
21 透明樹脂

Claims (13)

  1. 金属線を片面に多く浮かせて織った網状電極体と、光起電極体とを接合してなることを特徴とする光起電力素子。
  2. 前記網状電極体の織り方は、同種の組織点が上下、または左右に隣接する部分を有する組織図によって表現される織り方であることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子。
  3. 前記網状電極体の織り方は、多重織りであることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素子。
  4. 前記網状電極体は目抜きを行って織ったものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光起電力素子。
  5. 金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体と、光起電極体とを接合してなることを特徴とする光起電力素子。
  6. 前記網状電極体は前記金属線を一種、または二種以上、織ったものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光起電力素子。
  7. 前記網状電極体は前記金属線と透光性部材とを織ったものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光起電力素子。
  8. 請求項1乃至7の、いずれか一項に記載の網状電極体によって、複数の前記光起電力体を並列接続してなることを特徴とする光起電力素子集合体。
  9. 請求項1乃至8の、いずれか一項に記載の網状電極体によって、複数の前記光起電力体、または前記光起電力素子集合体を直列接続してなることを特徴とする光起電力素子集合体。
  10. 請求項1乃至9の、いずれか一項に記載の光起電力素子、または光起電力素子集合体を、少なくとも透明樹脂で封止したことを特徴とする光起電力素子モジュール
  11. 請求項7乃至9の、いずれか一項に記載の光起電力素子、または光起電力素子集合体を、前記透光性部材と同種の透明樹脂で封止したことを特徴とする請求項10に記載の光起電力素子モジュール。
  12. 金属線を片面に多く浮かせて織った網状電極体、または金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体を、光起電力体の表面上に接合する工程を有することを特徴とする光起電力素子、光起電力素子集合体、及び光起電力素子モジュールの製造方法。
  13. 金属線を片面に多く浮かせて織った網状電極体、または金属線を搦み織り(捩り織り)で織った網状電極体を、光起電力体の表面上に接合する工程と、前記光起電力体を透明樹脂で封止する工程とを同一工程で行うことを特徴とする光起電力素子、光起電力素子集合体、及び光起電力素子モジュールの製造方法。
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