JP2006165043A - 回路基板及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】応力緩和材を用いなくても配線層の表面上に搭載された半導体素子との間に発生する熱応力を緩和することができる回路基板を提供する。
【解決手段】金属からなる基板1の表面上に絶縁樹脂層2が形成され、絶縁樹脂層2の表面上に、基板1を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属からなる配線層6が形成される。配線層6を構成する金属の熱膨張係数が低いほど、また配線層6が厚いほど、配線層6の表面における熱膨張係数が低くなる。配線層6の表面における熱膨張係数が、配線層6の表面上に搭載される半導体素子の熱膨張係数に近い値となるように、配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さを選択する。
【選択図】図1
【解決手段】金属からなる基板1の表面上に絶縁樹脂層2が形成され、絶縁樹脂層2の表面上に、基板1を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属からなる配線層6が形成される。配線層6を構成する金属の熱膨張係数が低いほど、また配線層6が厚いほど、配線層6の表面における熱膨張係数が低くなる。配線層6の表面における熱膨張係数が、配線層6の表面上に搭載される半導体素子の熱膨張係数に近い値となるように、配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さを選択する。
【選択図】図1
Description
この発明は、回路基板に係り、特に半導体素子が搭載される回路基板に関する。
また、この発明は、このような回路基板を用いた半導体装置にも関している。
また、この発明は、このような回路基板を用いた半導体装置にも関している。
例えば特許文献1に示されている従来の半導体装置の構成を図4に示す。Alから形成された基板1の表面上に絶縁層2及び配線層3を順次形成することによりAl回路基板Aが形成されている。そして、配線層3の上にはんだ4を介して半導体素子5が接合されている。
基板1は熱伝導率の優れたAlから形成されているため、半導体素子5で発生した熱は配線層3及び絶縁層2を経て基板1へ伝わった後、この基板1から効率よく外部へ放散される。
基板1は熱伝導率の優れたAlから形成されているため、半導体素子5で発生した熱は配線層3及び絶縁層2を経て基板1へ伝わった後、この基板1から効率よく外部へ放散される。
ところで、半導体素子5に使用されているSi等の半導体材料の熱膨張係数に比べて、基板1を形成するAlはかなり大きな熱膨張係数を有しており、このため温度変化に対してAl回路基板Aと半導体素子5との間に熱応力が発生することが知られている。熱応力が大きくなると、半導体素子5に反りが発生したり、半導体素子5を接合するはんだ4に亀裂を生じるおそれがある。
このため、例えば自動車等、温度差が激しい環境で使用される半導体装置にあっては、半導体素子5とAl回路基板Aとの間にヒートスプレッダ等の応力緩和材を組み付けることにより熱応力の緩和を図ることが行われている。
このため、例えば自動車等、温度差が激しい環境で使用される半導体装置にあっては、半導体素子5とAl回路基板Aとの間にヒートスプレッダ等の応力緩和材を組み付けることにより熱応力の緩和を図ることが行われている。
しかしながら、このような応力緩和材の組み付けは、半導体装置の部品点数を増加して複雑化するだけでなく、半導体装置全体の熱抵抗が増加するという問題を引き起こしてしまう。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、応力緩和材を用いなくても配線層の表面上に搭載された半導体素子との間に発生する熱応力を緩和することができる回路基板を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような回路基板を用いて熱応力を緩和した半導体装置を提供することも目的としている。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、応力緩和材を用いなくても配線層の表面上に搭載された半導体素子との間に発生する熱応力を緩和することができる回路基板を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような回路基板を用いて熱応力を緩和した半導体装置を提供することも目的としている。
この発明に係る回路基板は、金属からなる基板と、基板の表面上に形成された絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層の表面上に形成された配線層とを備えており、配線層が、基板を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属から形成されたものである。
なお、基板を形成する金属として銅またはアルミニウムを用い、配線層を形成する金属としてインバー、モリブデン及びタングステンのうちのいずれかを用いることができる。
また、この発明に係る半導体装置は、上記の回路基板の配線層の表面上に半導体素子を搭載したものである。
なお、基板を形成する金属として銅またはアルミニウムを用い、配線層を形成する金属としてインバー、モリブデン及びタングステンのうちのいずれかを用いることができる。
また、この発明に係る半導体装置は、上記の回路基板の配線層の表面上に半導体素子を搭載したものである。
この発明によれば、応力緩和材を用いなくても配線層の表面上に搭載された半導体素子との間に発生する熱応力を緩和することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態に係る回路基板Bの構成を図1に示す。金属からなる基板1の表面上に絶縁樹脂層2が形成され、この絶縁樹脂層2の上に配線層6が形成されている。配線層6の材料としては、基板1を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属が使用される。
実施の形態に係る回路基板Bの構成を図1に示す。金属からなる基板1の表面上に絶縁樹脂層2が形成され、この絶縁樹脂層2の上に配線層6が形成されている。配線層6の材料としては、基板1を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属が使用される。
ここで、熱膨張係数17.7×10−6/Kの銅からなる厚さ4.0mmの基板1の表面上にエポキシ樹脂からなる厚さ120μmの絶縁樹脂層2を形成し、さらに絶縁樹脂層2の表面上にNi含有率36%のインバー−36からなる厚さ105μmの配線層6を形成した。なお、インバー−36の熱膨張係数は、1.2×10−6/Kである。配線層6の表面における熱膨張係数を測定したところ、銅の熱膨張係数17.7×10−6/Kより低い15.9×10−6/Kを示した。
また、同じく熱膨張係数17.7×10−6/Kの銅からなる厚さ4.0mmの基板1の表面上にエポキシ樹脂からなる厚さ120μmの絶縁樹脂層2を形成し、この絶縁樹脂層2の表面上に形成される配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さとを種々変化させた場合の配線層6の表面における熱膨張係数を算出したところ、図2に示されるような結果が得られた。図2において、C1〜C9は、それぞれ配線層6の厚さを35μm、70μm、105μm、140μm、175μm、210μm、245μm、300μm及び350μmとした場合の配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の表面における熱膨張係数との関係を表している。
図2から、配線層6を構成する金属の熱膨張係数が低いほど、また配線層6が厚いほど、配線層6の表面における熱膨張係数が低くなることがわかる。したがって、配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さを選択することにより、配線層6の表面における熱膨張係数を調整して任意の値にすることができる。
この実施の形態の回路基板Bは、図4に示した従来の回路基板Aと同様の製造方法によって製造することができる。すなわち、配線層6となる金属フィルムと絶縁樹脂層2となる樹脂フィルムとをロール加工やプレス加工により接合し、さらにこの接合フィルムをプレス加工により基板1の表面上に接合することにより回路基板Bが製造される。あるいは、配線層6となる金属フィルムと絶縁樹脂層2となる樹脂フィルムと基板1とを同時にプレス加工して回路基板Bを製造することもできる。
従って、既存の製造ラインを使用することができ、低コストで大量生産することが可能となる。
従って、既存の製造ラインを使用することができ、低コストで大量生産することが可能となる。
この実施の形態の回路基板Bを用いて製造された半導体装置を図3に示す。回路基板Bの配線層6の表面上にはんだ4を介して半導体素子5が接合されている。
このような半導体装置に用いられる半導体素子5としては各種の素子があるが、例えばチップ抵抗は7×10−6/K程度の、チップコンデンサは10×10−6/K程度の、Si半導体回路チップは2.6×10−6/K程度の熱膨張係数をそれぞれ有している。そこで、配線層6の表面における熱膨張係数が、搭載される半導体素子5の熱膨張係数に近い値となるように配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さを選択して回路基板Bを製造し、この回路基板Bの配線層6の表面上に半導体素子5を搭載する。
このような半導体装置に用いられる半導体素子5としては各種の素子があるが、例えばチップ抵抗は7×10−6/K程度の、チップコンデンサは10×10−6/K程度の、Si半導体回路チップは2.6×10−6/K程度の熱膨張係数をそれぞれ有している。そこで、配線層6の表面における熱膨張係数が、搭載される半導体素子5の熱膨張係数に近い値となるように配線層6を構成する金属の熱膨張係数と配線層6の厚さを選択して回路基板Bを製造し、この回路基板Bの配線層6の表面上に半導体素子5を搭載する。
これにより、半導体素子5と回路基板Bとの間にヒートスプレッダ等の応力緩和材を組み付けなくても、温度変化に対して回路基板Bと半導体素子5との間に大きな熱応力が発生することを防止することができる。従って、自動車等の温度差が激しい環境で用いても、半導体素子5に反りが発生したり、はんだ4に亀裂が生じる虞がなく、信頼性が高く且つ長寿命の半導体装置が実現される。また、ヒートスプレッダを用いないため、部品点数が減少し、半導体装置構造が簡素となり、組み付け工数やコスト低減といった効果ももたらされる。
なお、基板1としては、半導体素子5で発生した熱を効率よく放出するために熱伝導率の優れた金属が好ましく、銅のほか、アルミニウムを使用することもできる。
また、配線層6を構成する金属としては、上述した熱膨張係数1.2×10−6/Kのインバー−36のほか、図2に示されるように、熱膨張係数4.5×10−6/Kのタングステン、熱膨張係数5.1×10−6/Kのモリブデン、熱膨張係数4.5〜6.0×10−6/K程度のインバー−42等を用いることができる。また、タングステンやモリブデンを含んだ合金、例えば銅−タングステン合金や、銅−モリブデン合金を用いてもよい。これらの金属は、いずれも基板1を構成する銅(熱膨張係数17.7×10−6/K)やアルミニウム(熱膨張係数23.5×10−6/K)より低い熱膨張係数を有しており、これらの金属で配線層6を形成することによって配線層6の表面における熱膨張係数を基板1の熱膨張係数より低くすることが可能となる。
さらに、絶縁樹脂層2の材料としては、エポキシ系樹脂のほか、フェノール系樹脂等、各種の樹脂を用いることができる。
1 基板、2 絶縁樹脂層、4 はんだ、5 半導体素子、6 配線層、B 回路基板。
Claims (4)
- 金属からなる基板と、
前記基板の表面上に形成された絶縁樹脂層と、
前記絶縁樹脂層の表面上に形成されると共に前記基板を形成する金属の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する金属から形成された配線層と
を備えたことを特徴とする回路基板。 - 前記基板を形成する金属が銅またはアルミニウムからなり、
前記配線層を形成する金属がインバーからなる請求項1に記載の回路基板。 - 前記基板を形成する金属が銅またはアルミニウムからなり、
前記配線層を形成する金属がモリブデンまたはタングステンまたはそれらを含む合金からなる請求項1に記載の回路基板。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の回路基板と、
前記回路基板の配線層の表面上に搭載された半導体素子と
を備えたことを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349984A JP2006165043A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 回路基板及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006165043A true JP2006165043A (ja) | 2006-06-22 |
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ID=36666740
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JP2004349984A Pending JP2006165043A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 回路基板及び半導体装置 |
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JP (1) | JP2006165043A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2009145109A1 (ja) * | 2008-05-29 | 2011-10-13 | 電気化学工業株式会社 | 金属ベース回路基板 |
-
2004
- 2004-12-02 JP JP2004349984A patent/JP2006165043A/ja active Pending
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JPWO2009145109A1 (ja) * | 2008-05-29 | 2011-10-13 | 電気化学工業株式会社 | 金属ベース回路基板 |
JP5517927B2 (ja) * | 2008-05-29 | 2014-06-11 | 電気化学工業株式会社 | 金属ベース回路基板 |
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