JP2006164155A - 印刷装置、ネットワーク接続装置、印刷制御方法及び印刷制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 クライアントからの要求を処理しながらも、処理能力の上限を超えることなく印刷要求の管理を行うことのできる印刷装置を提供する。
【解決手段】 クライアントからの印刷要求を受信し、順番制御を行う印刷制御システムにおいて、クライアントからリクエストを受信した際に、リクエストに対応した負荷係数を加算する加算手段と、リクエストを処理した際に、リクエストに対応した負荷係数を減算する減算手段と、上記加算手段・減算手段によって計算した負荷係数の合計を記憶する記憶手段と、負荷係数の合計が閾値を超える場合に、処理不能状態であることをクライアントに返信する返信手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図13
【解決手段】 クライアントからの印刷要求を受信し、順番制御を行う印刷制御システムにおいて、クライアントからリクエストを受信した際に、リクエストに対応した負荷係数を加算する加算手段と、リクエストを処理した際に、リクエストに対応した負荷係数を減算する減算手段と、上記加算手段・減算手段によって計算した負荷係数の合計を記憶する記憶手段と、負荷係数の合計が閾値を超える場合に、処理不能状態であることをクライアントに返信する返信手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図13
Description
本発明は、プリンタ装置に装着されるネットワークプリントサーバ及びプリンタ制御システムに関するものであり、特にその印刷制御システムに関するものである。
近年、クライアントコンピュータと印刷制御アプリケーションが連動して、ネットワークプリンタを管理する機能のほか、ネットワークの使用状態を監視する機能や、印刷データをスケジューリングする機能を有する印刷制御システムが考えられている(例えば、特許文献1)。
この印刷制御システムは、クライアントコンピュータからの印刷要求の順番制御を行い、印刷要求の開始から印刷終了までのジョブ追跡を行い、ユーザに印刷状況を詳細に通知する。
特開2003-345566号公報
しかしながら、上述したような制御システムでは、複数のユーザからのリクエスト処理を1つのネットワークカードで同時に行うことを可能にする反面、ネットワークカード上に実装された印刷制御システムに対する負荷の増大から、ネットワークカードの性能以上のリクエストを受信してしまい、結果、リクエストの処理時間が長くなってしまったり、最終的には処理できない状況においこまれてしまうという問題点があった。
また、さらには、受信可能なリクエストの上限をもうけたとしても、その際に優先したいリクエストまでもがはじかれてしまい、本来受信を優先したいリクエストについて、処理ができなくなってしまうという問題点があった。
本発明は上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ジョブを管理しつつもファーストプリントを迅速に行なうことのできる印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る装置は、印刷装置に装着可能な、前記印刷装置の制御モジュールと別個のCPUを備えるインテリジェント型ネットワークカードモジュールにあって、クライアントからの印刷要求を受信し、順番制御を行う印刷制御システムにおいて、クライアントからの印刷要求を受信する受信手段と、印刷要求にしたがって、印刷ジョブの登録管理を行う管理手段と、クライアントからのリクエスト要求を受信するリクエスト受信手段と、受信するリクエストの種類に対応した負荷係数対応表を記憶する記憶手段と、クライアントからリクエストを受信した際に、リクエストに対応した負荷係数を加算する加算手段と、リクエストを処理した際に、リクエストに対応した負荷係数を減算する減算手段と、上記加算手段・減算手段によって計算した負荷係数の合計を記憶する記憶手段と、負荷係数の合計の上限としての閾値を記憶する記憶手段と、上記負荷係数の合計と閾値とを比較する比較手段と、負荷係数の合計が閾値を超える場合に、処理不能状態であることをクライアントに返信する返信手段とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る他の装置は、
請求項1の印刷制御システムにおいてさらに、リクエストの種類に対応した負荷系数値が特定の数値の場合、リクエスト不可能状態をクライアントに返信せずに、必ずリクエスト処理を行うことことを特徴とする。
請求項1の印刷制御システムにおいてさらに、リクエストの種類に対応した負荷系数値が特定の数値の場合、リクエスト不可能状態をクライアントに返信せずに、必ずリクエスト処理を行うことことを特徴とする。
本発明によれば、クライアントからの要求を処理しながらも、処理能力の上限を超えることなく印刷要求の管理を行うことのできる印刷装置を提供することができる。
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(第1実施形態)
<システム構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷システムの全体構成を示すブロック図である。本印刷システムは、情報処理装置としてのクライアントコンピュータ101〜103と、印刷装置としてのネットワークプリンタ104、105とを含み、これらが互いに接続されていることにより、全体として印刷システムを構成している。
<システム構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷システムの全体構成を示すブロック図である。本印刷システムは、情報処理装置としてのクライアントコンピュータ101〜103と、印刷装置としてのネットワークプリンタ104、105とを含み、これらが互いに接続されていることにより、全体として印刷システムを構成している。
クライアントコンピュータ101〜103には、印刷制御プログラムが実行可能に格納されており、本印刷システムに含まれるネットワークプリンタ104、105を管理する機能のほか、ネットワークで使用されるファイルを蓄積したり、ネットワークの使用状態を監視したりする機能を有する。具体的には、クライアントコンピュータ101〜103は、自身により印刷ジョブを作成し、ネットワークプリンタ104、105のスケジューラにスケジュール要求を発行する機能、ネットワークプリンタ104、105のスケジューラからの指示により、印刷データの転送を開始する機能を有する。
ネットワークプリンタ104、105は、クライアントコンピュータ101〜103から、印刷データを含む印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブを解析して印刷する物理的な装置としてのプリントデバイスである。ネットワークプリンタ104、105としては、電子写真方式を採用したレーザービームプリンタやインクジェット方式を採用したインクジェットプリンタや熱転写方式を利用したプリンタ等、あらゆる方式の印刷装置を採用することができる。
また、ネットワークプリンタ104、105は、複数のクライアントコンピュータ101〜103からの印刷要求を受け付け、受け付けた印刷要求の順序を決定し、印刷指示を発行する機能、ネットワークプリンタ104、105に転送された印刷ジョブ、ネットワークプリンタ104、105の状態を監視し、印刷の終了やプリンタ状態をクライアントコンピュータ101〜103に通知する機能を有する。
なお、本印刷システムに含まれる装置間の通信は、イーサネット(登録商標)ケーブルなどを利用した有線通信でもよいし、電波や光などを利用した無線通信でもよい。
<クライアントコンピュータ101〜103の内部構成>
図2は、図1に示したクライアントコンピュータ101〜103のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図2は、図1に示したクライアントコンピュータ101〜103のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図2において、CPU200は、HD(ハードディスク)205に格納されているアプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、オペレーションシステムや印刷制御プログラム等を読出して実行し、RAM202にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納するように制御を行うための制御手段である。
ROM201は、基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する記憶手段である。RAM202は、CPU200の主メモリやワークエリア等として機能する一時記憶手段である。
FD(フロッピー(登録商標)ディスク)ドライブ203は、後述する図5に示すように記憶媒体としてのFD204に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードするための記憶媒体読み込み手段である。なお、クライアントコンピュータ101〜103は、FDドライブ203に代えて、或いはFDドライブ203と共に、他の記憶媒体読込手段を備えてもよい。他の記憶媒体としては、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等、コンピュータが読み取り可能なあらゆる記憶媒体が挙げられる。
HD205は、大容量メモリとして機能する外部記憶手段であり、アプリケーションプログラム、プリンタドライバプログラム、オペレーションシステム、印刷制御プログラム、及び関係プログラム等を格納している。なお、クライアントコンピュータ101〜103ではスプーラがここに確保される。キーボード206は、ユーザが制御コマンド等を入力指示するための指示入力手段である。ディスプレイ207は、キーボード206から入力したコマンドや、ネットワークプリンタ104、105の状態等を表示する表示手段である。
尚、実際にはクライアントコンピュータ101〜103上で稼動するオペレーティングシステムを介して表示手段に表示指示がなされ、このオペレーティングシステムに本印刷処理プログラムによりリソースファイルの表示指示が行われる。
208はシステムバスであり、クライアントコンピュータ101〜103内のデータの流れを司るものである。またインタフェース209は、入出力手段であり、クライアントコンピュータ101〜103は、インタフェース209を介してネットワーク上の他の装置とのデータのやり取りを行う。
<メモリマップ等の説明>
図3は、図2に示したRAM202のメモリマップの一例を示す図であり、印刷制御プログラムが、RAM202にロードされ実行可能となった状態のメモリマップである。
図3は、図2に示したRAM202のメモリマップの一例を示す図であり、印刷制御プログラムが、RAM202にロードされ実行可能となった状態のメモリマップである。
印刷制御プログラム及び関係データは、予めFD204からHD205にインストールされて、HD205からRAM202にロードするようにしてもよいしFD204から直接RAM202にロードして実行させてもよい。さらに、印刷制御プログラムをROM201に記憶しておき、これをメモリマップの一部となすように構成し、直接CPU200で実行することも可能である。また、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアをもって、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
印刷制御プログラムは、クライアントコンピュータ101〜103においては、印刷データを転送したり、印刷ジョブの印刷先の変更を指示したり、印刷順序を変更したりする指示をするための制御を行う。
301は基本I/Oプログラムを記憶するための領域である。基本I/Oプログラムは、装置)の電源がONされたときに、HD205からオペレーションシステムがRAM202に読み込まれ、オペレーションシステムの動作を開始させるIPL(イニシャルプログラムローデイング)機能などを有しているプログラムである。
302はオペレーティングシステムを記憶する領域であり、303は印刷制御プログラムを記憶する領域である。304は、関係データを記憶する領域である。305はワークエリアで、CPU200が各種のプログラムを実行するための領域である。
図4は、図2に示したFD204のメモリマップの一例を示す図である。図4において、400はFD204のデータ内容であり、データの情報を示すボリューム情報401と、ディレクトリ情報402と、印刷制御プログラム403と、その関係データ404を含んでいる。
図5は、プリンタ104、105のハードウェア構成を説明するブロック図である。プリンタ104、105は、独立した制御系を有するネットワークプリンタサーバ520とプリンタコントローラ519とを含む。
ネットワークプリントサーバ520において、501はネットワークプリントサーバ用CPUである。ネットワークプリントサーバ520は、ローカルエリアネットワーク(LAN)512に接続されたホストコンピュータ等の複数の外部装置(不図示)と、所定のネットワーク通信プロトコルを用いて通信可能である。そのために、CPU501は、システムバス504に接続されるネットワークコントローラ(LANC)505を介して外部装置から送られる印刷データやプリンタ制御命令等の各種データ送受信要求を、書き換え可能なFlashROM503に記憶された制御プログラムに基づいて、統括的に制御する。また、CPU501は、拡張インタフェースコントローラ(EXPC)507を介して接続されるプリンタコントローラ519に対しても、適切なデータ転送制御を行なう。
RAM502はCPU501の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。LED506はネットワークプリントサーバの動作状態を示す表示部として用いられており、例えばネットワークコントローラ505とローカルエリアネットワーク512の電気的な接続状態(LINK)やネットワーク通信モード(10Baseや100Base、全二重、半二重)等の各種動作状態をLEDの点滅パターンや色で示すこと可能となっている。
ネットワークプリントサーバ520は、ネットワーク接続装置としてのネットワークカードモジュールであって、拡張インタフェース517においてプリンタコントローラ519と分離可能になっている。つまり、ネットワークプリントサーバ520は、プリンタ104、105に対して着脱可能であり、同じ構成を持つ別のプリンタにネットワークプリントサーバ520を装着することも可能である。
プリンタコントローラ519において、508はプリンタコントローラ用CPUである。CPU508は、ROM509に記憶された制御プログラム等あるいはディスクコントローラ(DKC515)を介して接続された外部メモリ510に記憶された制御プログラムやリソースデータ(資源情報)等に基づいて動作する。CPU508は、システムバス511に接続される各種デバイスとのアクセスを統括的に制御する。ラスタコントローラ512は、ネットワークプリントサーバ520から受信した画像データに基づいて、印刷データを生成し、プリントエンジン516に対して印刷画像信号を出力する。
514はCPU508の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。
518は操作パネル(操作部)でネットワークプリンタ104、105の動作モード等の設定や印刷データの取り消し等の操作を行なうためのボタンおよびネットワークプリンタ104、105の動作状態を示す液晶パネルやLED等の表示部が配されている。
なお、プリンタエンジン516は既知の印刷技術を利用したものであれば良く、例えば電子写真方式(レーザービーム方式)やインクジェット方式、昇華方(熱転写)方式等を利用したものであればよい。
次に、クライアントコンピュータ101〜103のソフトウェア構成について説明する。図6は、クライアントコンピュータ101〜103におけるソフトウェア構成の一例を示す図である。それぞれの構成間の矢印は、アプリケーションから発行された描画コマンドを含む印刷ジョブが、どのように処理されるかを示したものである。また、各ブロックで示されたソフトウェア構成は、図2のCPU200によって実行され、所望の機能を実現する。
通常、Microsoft Word(登録商標)などの一般的なアプリケーションプログラム601は印刷の指示を受け付けると、一連の描画コマンドを、オペレーションシステムを介して生成する。オペレーションシステムを介して生成された描画コマンドを受け取ったPDLドライバ602は、一連の描画コマンドに基づいてネットワークプリンタ104、105で解釈可能なPDLファイルを含む印刷ジョブを生成する。なお、以下の説明ではPDLドライバを例に説明を行うが、これに限定されるものではなく、例えば、BDL(Band description Language)や、圧縮ビットマップを作成するプリンタドライバ、或いは、アプリケーション及びオペレーションシステムによりプリンタドライバを介さずに印刷データを生成する形態などにも適用可能である。
PDLドライバ602は、印刷ジョブをスプーラ603に渡す。ここではオペレーションシステムをウィンドウズ(登録商標)と仮定しているのでスプーラ603はウィンドウズ(登録商標)スプーラである。ただし、本発明を適用するコンピュータのオペレーションシステムはウィンドウズ(登録商標)に限定されるものではなく、描画命令を備えるものであればユニックスやリナックスなど他のオペレーションシステムも適用可能であることは言うまでもない。
スプーラ603は、ユーザがユーザインタフェースを介して指定したジョブ制御ポートモニタ604に印刷ジョブを渡す(矢印a)。また、プリンタドライバインタフェースを介して設定された用紙サイズ、ステープル指示等の印刷設定情報も、ジョブ制御ポートモニタ604に送信される。ジョブ制御ポートモニタ604はこれらの情報をジョブ制御プリントサービス605に送信する(矢印b)。
ジョブ制御プリントサービス605は、転送された印刷ジョブ及びデバイスの状態を管理する機能を備える。また、ネットワークプリンタ104、105から通知されるデバイス状態やジョブの状態などの情報を管理する機能や、ネットワークプリンタ104、105に対して所定の命令をする機能も備える。これは、複数のネットワークプリンタ104、105のデバイス情報やジョブ情報を管理する機能に相当する。
そして、印刷データをネットワークプリンタ104、105に送信する前に、ネットワークプリンタ104、105が持つ印刷ジョブの順序管理機能に印刷の要求を発行し、ネットワークプリンタ104、105からの印刷指示により、ネットワークプリンタ104、105に印刷データを送信する(矢印c、d、e)。
ネットワークプリンタ104、105は、印刷データの完了を確認すると印刷完了の通知をジョブ制御プリントサービス605に通知(矢印f)する。また、ネットワークプリンタ104、105の状態を通知する(矢印f)。
プリントマネージャ607は、ユーザが、ジョブ制御プリントサービス605内部でプリントジョブがどのような状態にあるかを調べたり、プリントジョブを操作したりするためのユーザインタフェースを提供するプログラムである。プリントマネージャ607は、ジョブ制御プリントサービス605のソフトウェアのインタフェース(API:Application Program Interface)を介して、ジョブ制御プリントサービス605と情報・指示をやり取りしている。
そして、主に、ジョブ制御プリントサービス605が管理するネットワークプリンタ104、105の状態情報をイベントとして取得する機能を備える。イベントの通知の種別としては、トナー残量が少なくなった警告、クライアントコンピュータ101〜103とデバイスとの通信障害、メモリ不足、排紙トレイ満載などのエラー/警告情報の通知や、エラー状態から正常状態に復帰した正常情報の通知などが想定される。ここでのジョブ制御プリントサービス605はネットワークを介して通信可能な各デバイス(印刷装置)の印刷実行中、電力制御状態、障害情報(紙ジャム)等のステータスの通知を受け付ける機能を備える。
更に詳細な処理としては、プリントマネージャ609がジョブ制御プリントサービス605に対してデバイスを指定したイベントを発行し、ジョブ制御プリントサービス605は発行されたイベントに基づくデバイスのステータスを認識して、監視に基づく結果をプリントマネージャ609に通知する。
<印刷ジョブの流れ>
次に、図7を用いてアプリケーション601からネットワークプリンタ104、105までの印刷ジョブの流れについて説明する。ここで、図6と同じソフトウェア構成について同じ参照番号を付与しており、その機能については詳説しない。
次に、図7を用いてアプリケーション601からネットワークプリンタ104、105までの印刷ジョブの流れについて説明する。ここで、図6と同じソフトウェア構成について同じ参照番号を付与しており、その機能については詳説しない。
図7に示すように、概念的には、PDLドライバ602、スプーラ603、ジョブ制御ポートモニタ604は、ネットワークプリンタ104、105ごとに用意されている。本実施形態ではオペレーションシステムがウィンドウズ(登録商標)であるから、これらをまとめてウィンドウズ(登録商標)プリントシステム700と称する。
ジョブ制御プリントサービス605には、ネットワークプリンタ104、105に対応する数のプリントキュー701a、701b及び出力ポート702a、702bが含まれている。
印刷を行なう場合、アプリケーション601はプリンタを指定して印刷指示を発行する。この印刷指示に基づいてPDLドライバ602によって生成された印刷ジョブがジョブ制御ポートモニタ604からジョブ制御プリントサービス605に渡されると、その印刷ジョブ情報は、まずプリントキュー701a、bに保持され、出力ポート702aに印刷ジョブ受け付け指示を出す。出力ポート702a、bは、印刷するジョブを受け付けると、出力ポートに設定されたIPアドレスに該当する、ネットワークプリンタ104、105のスケジューラに対してスケジュールの要求を発行する。ネットワークプリンタ104、105のスケジューラは、複数のクライアントコンピュータ101〜103から受け付けたジョブのスケジューリング処理を行い、出力ポート702a、bに対して印刷指示を発行する。印刷指示を受け付けた出力ポート702はネットワークプリンタ104、105に印刷データを送信する。
図8は、ネットワークプリントサーバ520およびプリンタコントローラ519の各記憶デバイスに記憶された制御プログラムの構成を説明するブロック図である。なお各制御プログラムは、ネットワークプリントサーバ520およびプリンタコントローラ519の各CPU501、508によって解析され処理される。
801はネットワークプリントサーバ520の基本的なデータの入出力制御を統括するオペレーティングシステムである。オペレーティングシステム801は、プログラム/データ記憶部509との入出力制御を行なうファイルシステム805と、プリンタコントローラ519と拡張インタフェース517を介して通信制御を行なう拡張インタフェースドライバ807と、LAN512を介して外部装置と通信を行なうネットワークインタフェースドライバ806とを内包している。
802はアプリケーションプログラムインタフェース(API)であり、ネットワークプリントサーバ520で動作するユーザアプリケーション803やネットワークプリンタ104、105やユーザアプリケーションの登録・管理を行う管理アプリケーション等のアプリケーションプログラムに対してオペレーティングシステムが備える各種機能を提供する。アプリケーションプログラムインタフェース802は、印刷データの送受信機能を提供するデータ転送API、ビットマップ画像や表示メッセージ等のリソースデータの入出力制御を行なうリソース制御API、ネットワークプリンタ104、105の再起動や設定値の初期化や設定等の制御を行なうプリンタ制御API、印刷ジョブの取り消しや再印刷指示などを制御するジョブ制御API、ネットワークプリントサーバ520の再起動や設定値の初期化や設定、およびアプリケーションプログラムの起動、登録、削除を行なうプリントサーバ制御APIを備える。
812はプリンタコントローラ519の各種処理制御を統括するオペレーティングシステムであり、内部にプリントエンジンとの通信制御を行なうプリントエンジン制御部814およびネットワークプリントサーバ520から参照されるビットマップ画像やエラーメッセージ等の機種依存リソースおよびネットワークプリントサーバ上で動作する機種依存アプリケーションプログラム等を記憶する機種依存リソース/プログラム記憶部との入出力制御を行なうファイルシステム815を内包している。
813は拡張インタフェース制御部であり、拡張インタフェース517を介してネットワークプリントサーバ520との通信制御を行なう。さらに拡張インタフェース制御部は、制御種別毎に印刷データの入出力を制御するデータ転送論理インタフェース、機種依存リソース/プログラム記憶部509に記憶された各種データの入出力を制御するリソース制御論理インタフェース、ネットワークプリンタ104、105の再起動や設定値の初期化や設定等の制御を行なうプリンタ制御論理インタフェース、印刷ジョブの取り消しや再印刷指示などを制御するジョブ制御論理インタフェースを備えており、各論理インタフェースを介してネットワークプリントサーバ520から要求された命令をオペレーティングシステム812に対して転送し、その処理結果をネットワークプリントサーバ520に対して返信する。
811は、ネットワークインタフェースドライバ806がLAN512を介してクライアントコンピュータ101〜103からの通知を受け付けると受信の通知を受け付けるネットワーク制御部であり、どのクライアントコンピュータから通信があったかを判断することや、通信の制御を行うことができるモジュールである。
810は、クライアントコンピュータ101〜103が送信する印刷データを受け付けるプロトコルを制御するモジュールであり、受け付けた印刷データをプリンタコントローラ519に渡すことができる。また、アプリケーション803はプリントコントローラ519のプログラム記憶部816またはネットワークプリントサーバ520のプログラム記憶部808に格納される。ネットワークプリンタ104、105が起動するとプログラム記憶部808または、に格納されたアプリケーションが持つライセンスと、ライセンス記憶部809やプログラム記憶部816やライセンス記憶部817が持つライセンスと比較し一致しているかどうかを判断する。一致していた場合は適正アプリケーションプログラムであると判断し、アプリケーションプログラムをネットワークプリントサーバ520のRAM514にロードする。
次に、ネットワークプリントサーバ520が実行するアプリケーションであるデバイススケジューラ900のソフトウェア構成について説明する。
901は、印刷するクライアントコンピュータ101〜103の接続状況や、クライアントコンピュータ101〜103に通知すべき情報を管理する通信接続管理部であり、接続しているクライアント情報をクライアント管理キューで管理する。通信接続管理部901は、プログラムアプリケーションインターフェース802のデータ転送API、ネットワークインタフェースドライバ806を経由してクライアントコンピュータ101〜103と通信を行う。
902は、クライアントコンピュータ101〜103から受け付けた印刷ジョブのスケジューリングを行うスケジュール管理部であり、ジョブ管理部903、デバイス管理部904を持つ。
903は、クライアントコンピュータ101〜103が発行したスケジュール要求や、クライアントコンピュータ101〜103が印刷したジョブを管理するジョブ管理部である。
904は、プリンタコントローラ519が持つプリンタの状態や受け付けた印刷ジョブの状態をイベントハンドラ905経由で受け付けるデバイス管理部であり、プリンタコントローラ519から受け付けたイベントを通信接続管理部901やジョブ管理部903に通知する。
図10は、通信接続管理部901が管理する情報を示す図である。
1002は、接続するクライアントコンピュータ毎に通信接続管理部901が割り振ったクライアントID、接続するクライアントコンピュータ101〜103のIPアドレス、接続するクライアントコンピュータ101〜103が登録したイベントの種類などの情報を持つクライアント情報である。イベントの種類とは、プリンタコントローラ519が発行するデバイス状態のイベントやジョブ状態のイベントの種類を表す。
1001は、接続したクライアントコンピュータ101〜103のクライアント情報をキューの形式で保持するクライアント管理キューである。クライアントコンピュータ101〜103とのセッションが開始されると、該当するクライアントコンピュータ101〜103の情報が本管理キューに登録され、切断すると該当するクライアント情報が削除されるようになっている。
図11は、クライアントコンピュータ101〜103が発行したスケジュール要求に付加するジョブ情報と、複数発生するジョブ情報を管理するジョブ管理キューを示す図である。これらの情報はジョブ管理部903において管理されている。
1102は、クライアントコンピュータ101〜103が印刷を開始するために発行するスケジュール要求に付加される印刷ジョブの情報である。このジョブ情報1102は、印刷ジョブのドキュメント名、ジョブ管理部903が発行したジョブID、クライアントコンピュータ101〜103で印刷を開始したユーザ名、ジョブのページ数、印刷ジョブの状況を表すジョブ状態、クライアントコンピュータ101〜103が転送する印刷データに含まれるジョブデータID、印刷を指示したクライアントコンピュータ101〜103のIPアドレスが登録される。
ジョブ状態は、クライアントコンピュータ101〜103が印刷のスケジュール要求を発行してからジョブがプリンタから無くなるまでの状態を表しており、印刷待機中、スケジュールアップ状態、転送中、転送済み、印刷完了などの状態が存在する。
ジョブデータIDは、印刷データに含まれるジョブのIDで、プリンタコントローラ519内でのジョブ状態を通知するときなど、付加させるIDである。
1101は、複数のジョブ情報1102を管理する管理キューであり、クライアントコンピュータ101〜103からのスケジュール要求を受け付けるとジョブ情報1102が管理キューに登録され、印刷ジョブが印刷終了すると、該当するプリンタ情報が削除されるようになっている。
図12では、クライアントコンピュータ101〜103のジョブ制御プリントサービス605が、ジョブを受け付け後、ネットワークプリンタ104、105にスケジュール要求を発行するところから、プリンタで印刷が終了するところまでのやり取りについて記載する。
ジョブ制御プリントサービス605は、印刷データを受け付けると、デバイススケジューラ900とセッション接続を開始する。そして、クライアントコンピュータ101〜103の情報を通知する接続要求コマンド、ジョブ/デバイス状態を通知してもらうためのイベント登録、デバイススケジューラ900がスケジュール管理するジョブの情報を取得するジョブリスト取得コマンドを発行する。
デバイススケジューラ900は、接続要求を受け付けると、クライアント情報をクライアント管理キュー1001に登録し、イベントの登録を受け付けると該当するクライアント情報の登録イベントに設定する。ジョブリスト要求を受け付けると、ジョブ管理キュー1101に登録されているジョブ情報のリストを送信する。
次に、クライアントコンピュータ101〜103が印刷を予約するためのスケジュール要求のコマンドを発行する。デバイススケジューラ900はスケジュール要求を受け付けると、ジョブ管理キュー1101にジョブ情報を登録する。ジョブ情報には、ドキュメント名等の情報を設定する。デバイススケジューラ900は、ネットワークプリンタ104、105が印刷データを受け付け可能になるとスケジュールアップを発行し、ジョブ制御プリントサービス605に対して印刷データの送信を開始するように促す。
また、スケジュールアップを発行すると、ジョブ情報1102のジョブ状態をスケジュールアップ状態に更新する。
ジョブ制御プリントサービス605は、スケジュールアップを受け付けるとネットワークプリントサーバ520の印刷データを受け付けるプロトコルを制御するモジュール810(LPD/RAW)に対して印刷データの転送を開始し、転送が始まるとデバイススケジューラ900に対して転送開始の通知を行う。デバイススケジューラ900は、転送開始通知を受けると、ジョブ情報1102のジョブ状態を転送中の状態に更新する。
LPD/RAWが印刷データを受け付けるとプリンタコントローラ519にデータを転送し、プリンタコントローラ519で印刷が開始される。プリンタコントローラ519は、印刷が開始されるとジョブの状態をデバイススケジューラ900に通知する。デバイススケジューラ900は、クライアント情報の登録イベントの情報を基に、クライアントコンピュータ101〜103にジョブの印刷状態を通知する。
また、ジョブ制御プリントサービス605は印刷データの転送が終了するとデバイススケジューラ900に対して、転送終了通知を送信する。デバイススケジューラ900は、転送終了通知を受けると、ジョブ情報1102のジョブ状態に転送済の状態に更新する。
プリンタコントローラ519で印刷処理が終了すると、ジョブの状態として印刷完了の通知をデバイススケジューラ900に通知する。デバイススケジューラ900は、クライアント情報の登録イベントの情報を基に、クライアントコンピュータ101〜103にジョブの印刷完了の状態を通知する。
ジョブ制御プリントサービス605は、上記通知により印刷が完了したことを確認すと、デバイスからの通知が必要なくなるので、デバイススケジューラ900からのイベント通知解除要求を発行する。イベント通知解除要求を受け付けた、デバイススケジューラ900は、クライアント情報の登録イベントにイベントを通知しない旨の情報を設定する。
その後、ジョブ制御プリントサービス605は、デバイススケジューラ900との接続を終了するための切断要求を発行し、セッションを終了する。
デバイススケジューラ900は、切断要求を受け付けると、クライアント管理キュー1001から該当するクライアント情報を削除し、クライアントコンピュータ101〜103との処理を終了する。
図13では、クライアントからのリクエストパケットを受信したときのデバイススケジューラの処理の流れについて説明する。ここでは、デバイススケジューラがリクエスト処理を実行可能な状態にあるかどうかによっての処理の違いについていも説明する。
ステップS1301では、デバイススケジューラ900はクライアントコンピュータ101〜103からのリクエスト要求を受け付ける。ここでリクエスト要求とは、クライアントコンピュータからデバイスすけジュール900に送信される、スケジュール要求やキャンセル要求などすべての要求パケットのことを示す。
ステップS1302において、デバイススケジューラ900は、リクエスト受信が可能な状態かを判定し、受信可能な状態である場合には、ステップS1303に進む。受信可能な状態でない場合には、ステップS1306に進む。なお、ここでリクエスト受信可能な状態の判断とは、具体的には、リクエスト負荷係数が負荷閾値を超えている場合は、受信不可と判断し、負荷閾値を超えていない場合は、受信可能と判断することを示す。
ステップS1306では、ステップS1301において受け付けたスケジュール要求に対してリクエストビジーのコールバックを送信し、処理を終了する。
ステップS1303では、受信したリクエストの種類を判断し、対応付けられた負荷係数を加算する処理を行う。リクエストと負荷係数の対応については図22を用いて後述する。さらに、ステップS1304に進み、受信したリクエストの処理を行い、処理が完了した時点で、ステップS1305においてリクエスト負荷係数の減算を行い、処理を終了する。
次に、図22を用いて、リクエストの種類と負荷係数の対応について説明する。図22ではクライアントコンピュータから送信されるリクエストの種類と、それに対応した負荷係数の値を示している。例えば、スケジュール要求の場合は2となっており、スケジュール要求を受け付けた場合、デバイススケジューラはリクエスト負荷係数に2を加算することになる。またリクエストごとに負荷係数の値を変更することが可能になる。例えば処理負荷の大きいリクエストについてはジョブリクエスト要求のように10を設定することで、負荷の重み付けを行う。
このように、クライアントコンピュータからリクエストを受信した場合、リクエスト受信可能状態かどうかを判断し、リクエストに対してリクエストビジーを返信することで、処理能力を超えたリクエストの受信を防ぐことができる。またリクエストごとに負荷係数を変更可能となり、処理負荷の大きいリクエストの負荷の重み付けを行うことが可能となる。
図14では、デバイス管理からのジョブ状態通知イベントの受け付けからジョブ制御プリントサービス605からのジョブリスト要求の受け付けに対する、ジョブ管理部903の処理を示している。
ステップS1401では、通信接続管理部901やデバイス管理部904からの通知を受け付けると、デバイス管理部904からのジョブ状態通知であるか、ジョブリスト要求であるかを判断する。
デバイス管理部904からのジョブ状態通知であれば、ステップS1402に処理を移行し、該当するジョブ情報1102のジョブ状態を更新する。更にステップS1403に処理を移行し、印刷完了の通知であるかを判断する。印刷完了でなければ処理をステップS1404に移行し、接続管理部にジョブの状態のイベントをクライアントコンピュータ101〜103に発行するように通知する。
ステップS1403で、印刷完了の通知であれば、ステップS1405に処理を移行し、ジョブ管理キュー1101から該当するジョブを削除し、ステップS1406で、接続管理部にジョブの完了イベントをクライアントコンピュータ101〜103に発行するように通知し、処理をステップS1401に移行する。
ステップS1409で、ジョブ制御プリントサービス605からのジョブリスト要求の受け付けると、ステップS1409において、ジョブ管理キュー1101に登録されたジョブ情報のリストを要求元のクライアントコンピュータ101〜103に送信するように接続管理部にジョブ情報リストを通知する。
図15は、プリンタコントローラ519からのデバイス状態通知及びジョブ状態通知を、イベントハンドラを経由して受け付け、ジョブ管理部903や通信接続管理部901に通知するデバイス管理部904の処理について記載する。
ステップS1501では、デバイススケジューラ900が起動すると、デバイス管理部904がイベントハンドラを経由してプリンタコントローラ519に対して、デバイスの状態が変更した場合や、プリンタコントローラ519が処理する印刷ジョブの状態が変更したばあいにそれらの状態を通知するようにイベント登録の処理を行う。
ステップS1502では、プリンタコントローラ519で発生したイベントをイベントハンドラ経由で受け付けるとジョブのイベントであるかデバイスのイベントであるかを判断する。ジョブのイベントであれば、ステップS1503でジョブ管理部903にジョブイベントを通知し、ステップS1502に処理を移行する。デバイスのイベントであれば、処理をステップS1504に移行し、デバイスの状態をデバイス管理部904で保持した後、ステップS1505で通信接続管理部901にデバイスイベントを通知し、処理をステップS1502に移行する。
図16は、クライアントコンピュータ101〜103からの要求や通知、デバイス管理部904からの通知、ジョブ管理部903への要求や通知を処理する通信接続管理部901の処理の流れについて記載する。
ステップS1601では、クライアントコンピュータ101〜103やデバイス管理部904、ジョブ管理部903からの通知や要求を受け付け、どの通知や要求であるかを判断する。
ステップS1601において受け付けた要求やイベントがクライアントコンピュータ101〜103からの接続要求であれば、ステップS1602に移行し、クライアント管理キュー1001に通信接続管理部901で発行したクライアントIDと、要求を発したクライアントコンピュータ101〜103のIPアドレスを設定し、クライアント管理キュー1001にクライアント情報を登録する。
ステップS1601において受け付けた要求やイベントがクライアントコンピュータ101〜103からのイベント登録であれば、ステップS1603に処理を移行し、該当するクライアント情報の登録イベントに通知するイベントの種類を設定する。イベントの種類には、ジョブの状態の変化を通知するジョブイベント、デバイスの状態の変化を通知するデバイスイベントがある。
ステップS1601において受け付けた要求やイベントがデバイス管理部904からのデバイスイベントやジョブ管理部903からのジョブイベントであれば、ステップS1604において、これらのイベントを通知すべきクライアントコンピュータ101〜103を認識するために、クライアント管理キュー1001に登録された全てのクライアント情報から、クライアント情報の登録イベントの設定を参照し通知すべきかどうかを判断する。通知すべきであると判断した場合には、クライアントコンピュータ101〜103のIPアドレスを保持し、ステップS1705において通知すべき全てのクライアントコンピュータ101〜103に対してイベントを送信する。
ステップS1601において受け付けた要求やイベントがクライアントコンピュータ101〜103からの切断要求であればステップS1606に処理を移行し、クライアント管理キュー1001から、該当するクライアントコンピュータ101〜103のクライアント情報を削除する。
図17は、ジョブ制御プリントサービス605が管理する印刷ジョブの情報と、複数のジョブの情報を管理するジョブ管理キューを表している。
1702は、自クライアントコンピュータで印刷したジョブの情報とデバイススケジューラ900にジョブイベントと登録すると通知される他のクライアントコンピュータの印刷ジョブのジョブ情報である。ジョブ情報1702には、印刷ジョブのドキュメント名、ジョブID、クライアントコンピュータで印刷を開始したユーザ名、ジョブのページ数、印刷ジョブの状況を表すジョブ状態、印刷データに含まれるジョブデータIDが含まれる。
ジョブ状態は、クライアントコンピュータ101〜103が印刷を開始してからジョブがプリンタから無くなるまでの状態を表しており、スプール中、印刷待機中、スケジュールアップ状態、転送中、転送済み、印刷完了などの状態が存在する。
ジョブデータIDは、印刷データに含まれるジョブのIDで、デバイススケジューラ900からのジョブイベントに設定される情報である。
1701は、複数のジョブ情報1702を管理する管理キューであり、自クライアントコンピュータで印刷したジョブのジョブ情報とデバイススケジューラ900から通知される他クライアントコンピュータのジョブ情報が登録される。
図18は、ジョブ制御プリントサービス605が管理するプリンタキュー、出力ポートの情報を表している。
1801は、ジョブ制御プリンタサービスが管理するそれぞれのプリンタキューの情報を表していて、プリンタ名などの情報が含まれている。
1802は、ジョブ制御プリンタサービスが管理するそれぞれの出力ポートの情報を表していて、印刷するデバイスのIPアドレスなどの情報が含まれている。
図19は、図12で示される印刷処理の流れで、クライアントコンピュータ101〜103のジョブ制御プリントサービス605が印刷データを受け付けてから、印刷データを転送するまでの流れを示している。
ステップS1901では、ジョブ制御ポートモニタから印刷ジョブを受け付けるか、デバイススケジューラ900から印刷データの転送の開始を指示するスケジュールアップのコマンドを受け付けるか判断する。ジョブ制御ポートモニタから印刷ジョブを受け付けるステップS1902に処理を移行し、スケジュールアップのコマンドを受け付けるとステップS1906に処理を移行する。
ステップS1902では、受け付けた印刷ジョブの情報をジョブ情報1702に設定し、ジョブ管理キュー1701に登録する。
ジョブ情報1702に設定する情報は、プリントシステムから取得したり、印刷データを解析して取得したりすることができる。
次に、ステップS1903では、デバイススケジューラ900に接続し、接続要求コマンドを発行する。クライアントコンピュータ101〜103が接続要求を発行すると、クライアントコンピュータ101〜103の情報がデバイススケジューラ900のクライアント管理キュー1001に登録され、以降、クライアントコンピュータ101〜103とデバイススケジューラ900間で情報のやり取りを行うことができる。
ステップS1904では、デバイススケジューラ900に対して、ジョブイベント、デバイスイベントを登録する。ジョブイベントを登録すると、自クライアントコンピュータが印刷したジョブや、他のクライアントコンピュータが印刷したジョブの状態の変化の通知がデバイススケジューラ900より通知されることになる。また、デバイスイベントを登録すると、ネットワークプリンタ104、105の状態の変化を通知されるようになる。
ステップS1905では、デバイススケジューラ900で管理しているジョブ管理キュー1101に登録されているジョブのリストを取得する。このジョブリストとジョブイベントにより、デバイススケジューラ900が管理するジョブの印刷状況を把握することが可能となる。
以上の処理により、印刷する準備が整い、ステップS1906において印刷するジョブの登録をデバイススケジューラ900に登録し、ステップS1901で次の指示まで待機する。
ステップS1901において、デバイススケジューラ900から印刷データの転送指示であるスケジュールアップのコマンドを受け付けると、ステップS1907に処理を移行する。ステップS1907では、印刷指示を受けたジョブの転送を開始しする。
印刷データの送信が開始されるとステップS1908において、デバイススケジューラ900に転送が開始されたことを通知するために、転送開始状態を通知する。
ステップS1909で印刷データの転送が終了するとステップS1910においてデバイススケジューラ900に転送が終了したことを通知する。
図20は、デバイススケジューラ900からの通知やコマンドを受け付けた場合のジョブ制御プリントサービス605の処理の流れについて説明している。
ステップS2001では、デバイススケジューラ900からジョブイベントの通知または、ジョブリストが返送されてくるかを判断しており、ジョブイベントが来ると、ステップS2002に処理を移行し、ジョブリストが来るとステップS2008に処理を移行する。
ステップS2008では、ジョブリストが返送されてくるとジョブ制御プリントサービス605が管理するジョブ管理キュー1701にジョブリストから得られたジョブ情報を設定する。
ステップS2002では、デバイススケジューラ900から通知されたジョブイベント通知の内、ジョブ完了通知であるか、ジョブ状態変更通知であるかを判断し、ジョブ状態変更通知であれば、ステップS2009において、該当するジョブ情報のジョブ状態を更新する。
ステップS2002において、受け付けたイベント通知がジョブ完了通知であれば、ステップS2003において、該当するジョブ情報を、ジョブ管理キュー1701から削除する。
ステップS2004では、ジョブ管理キュー1701に、印刷が終了していない自クライアントコンピュータのジョブが残されているかを確認し、残されていれば、まだデバイススケジューラ900とのやり取りが必要であるため、デバイススケジューラ900との接続を継続するために、ステップS2001に処理を移行する。
ステップS2004で、自クライアントコンピュータのジョブがなければ、ステップS2005に処理を移行し、デバイススケジューラ900との接続を終了するための処理を開始する。
ステップS2005では、接続を開始したときにデバイススケジューラ900に登録したジョブイベント、デバイスイベントの登録解除を依頼する。デバイススケジューラ900は、この依頼によりクライアント情報のイベント登録の内容を削除する。このイベント登録の情報がなければ、デバイススケジューラ900が管理するジョブの状態が変化されてもイベントが通知されてくることはない。
次にステップS2006において、デバイススケジューラ900に対して切断の要求を発行する。デバイススケジューラ900が切断要求を受け付けると、クライアント管理キュー1001から該当するクライアント情報を削除する。
ステップS2007では、デバイススケジューラ900とのセッションを切断する処理を行い、処理をステップS2001で待機する。
以上のような処理を行なうことにより、ネットワークプリンタ内で印刷処理の順序を制御しつつもファーストプリントを迅速に行なうことができる。
なお、本実施形態では、ネットワークカードを着脱可能なネットワークプリンタについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネットワークカードの機能を実装したネットワークプリンタにも適用可能である。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態に、さらに、負荷係数が0の場合のリクエストが送信された場合の処理について説明する。
次に本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態に、さらに、負荷係数が0の場合のリクエストが送信された場合の処理について説明する。
図21は、クライアントからのリクエストパケットを受信したときのデバイススケジューラの処理の流れについて説明する。ここでは、負荷係数が0に設定されたリクエストが送信された場合の処理についても説明する。
ステップS2101では、デバイススケジューラ900はクライアントコンピュータ101〜103からのリクエスト要求を受け付ける。ここでリクエスト要求とは、クライアントコンピュータからデバイスすけジュール900に送信される、スケジュール要求やキャンセル要求などすべての要求パケットのことを示す。
ステップS2102において、デバイススケジューラ900は、受信したリクエストの負荷係数が0かどうかの判断を行う。0のリクエストの場合には、ステップS2104に進む。0以外のリクエストの場合にはステップS2103に進む。
ステップS2103において、リクエスト受信が可能な状態かを判定し、受信可能な状態である場合には、ステップS2104に進む。受信可能な状態でない場合には、ステップS2107に進む。なお、ここでリクエスト受信可能状態とは、リクエスト負荷係数が負荷閾値を超えている場合は、受信不可と判断し、負荷閾値を超えていない場合は、受信可能と判断する。
ステップS2107では、ステップS2101において受け付けたスケジュール要求に対してリクエストビジーのコールバックを送信し、処理を終了する。
ステップS2104では、受信したリクエストの種類を判断し、対応付けられた負荷係数を加算する処理を行う。さらに、ステップS1304に進み、受信したリクエストの処理を行い、処理が完了した時点で、ステップS1305においてリクエスト負荷係数の減算を行い、処理を終了する。
次に、図22を用いて、負荷係数が0のリクエストについて説明する。図22のジョブキャンセル要求のように負荷係数を0と設定したものが該当する。このように0と設定したものについては負荷係数が閾値を超えているかどうかに関係なく、リクエストを受け付ける。
なお上記実施例2では、必ず処理を行う負荷係数を0としたが、必ずしも0に限定するものではない。
このように、クライアントコンピュータからリクエストを受信した場合、リクエスト受信可能状態かどうかを判断し、リクエストに対してリクエストビジーを返信することで、処理能力を超えたリクエストの受信を防ぐことができるとともに、必ず処理を行いたい優先順位の高いリクエストに対しては負荷係数を0と設定することで、常に処理を行うことが可能となる。
Claims (2)
- 印刷装置に装着可能な、前記印刷装置の制御モジュールと別個のCPUを備えるインテリジェント型ネットワークカードモジュールにあって、クライアントからの印刷要求を受信し、順番制御を行う印刷制御システムにおいて、
クライアントからの印刷要求を受信する受信手段と、
印刷要求にしたがって、印刷ジョブの登録管理を行う管理手段と、
クライアントからのリクエスト要求を受信するリクエスト受信手段と、
受信するリクエストの種類に対応した負荷係数対応表を記憶する記憶手段と、
クライアントからリクエストを受信した際に、リクエストに対応した負荷係数を加算する加算手段と、
リクエストを処理した際に、リクエストに対応した負荷係数を減算する減算手段と、
上記加算手段・減算手段によって計算した負荷係数の合計を記憶する記憶手段と、
負荷係数の合計の上限としての閾値を記憶する記憶手段と、
上記負荷係数の合計と閾値とを比較する比較手段と、
負荷係数の合計が閾値を超える場合に、処理不能状態であることをクライアントに返信する返信手段と
を有することを特徴とする印刷装置および印刷制御システム。 - 請求項1の印刷制御システムにおいてさらに、リクエストの種類に対応した負荷系数値が特定の数値の場合、リクエスト不可能状態をクライアントに返信せずに、必ずリクエスト処理を行うことことを特徴とする印刷装置および印刷制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004358304A JP2006164155A (ja) | 2004-12-10 | 2004-12-10 | 印刷装置、ネットワーク接続装置、印刷制御方法及び印刷制御プログラム |
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Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015033081A (ja) * | 2013-08-06 | 2015-02-16 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置、表示方法、および表示プログラム |
-
2004
- 2004-12-10 JP JP2004358304A patent/JP2006164155A/ja not_active Withdrawn
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