JP2006163520A - 故障予測監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 工場等に配設される複数の制御用コンピュータの故障予測を遠隔地から迅速かつ効率的に実行する。
【解決手段】 監視装置11において生成したメンテナンス情報送信命令をネットワーク50を介して接続された各コンピュータ12に対して所定の時間間隔で送信し、コンピュータ12は、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報をUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置12からメンテナンス情報送信命令を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワーク50を介して監視装置11に送信し、監視装置11は、受信した検査データを閾値と比較することにより、及び/又は受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ12毎に故障を予測する。
【選択図】図1
【解決手段】 監視装置11において生成したメンテナンス情報送信命令をネットワーク50を介して接続された各コンピュータ12に対して所定の時間間隔で送信し、コンピュータ12は、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報をUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置12からメンテナンス情報送信命令を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワーク50を介して監視装置11に送信し、監視装置11は、受信した検査データを閾値と比較することにより、及び/又は受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ12毎に故障を予測する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハードディスク等に代表される記憶装置が少なくとも実装された複数のコンピュータの故障につきネットワークを介して予測する故障予測監視システムに関する。
近年において、コンピュータ制御技術を用いて工場を自動化するFA(Factory Automation)が進展し、トランスファーマシンやFMS(Flexible Manufacturing System)等の加工機械の複雑化、自動化がますます進んできている。
一方、これら加工機械の故障診断は、従来において検査員が自ら実行していたため労力の負担が増大し、また必要な検査員の拡充に伴うコストも増大していた。このため、従来において、予め単一の加工機械等に診断プログラムを実装しておき、かかるプログラムに基づいて故障を診断する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、トランスファーマシン等の加工機械郡を使用した比較的規模の大きなシステムに対して故障診断を効率的に行うことができる故障診断システムも提案されている(例えば、特許文献3参照)。この故障診断システムでは、各加工機の状態情報を一つの中央制御装置で集中管理し、故障が発生したときに故障履歴データベースに基づいて診断を行うことができるため、非常に複雑な原因によって生じる故障等に対しても診断を行うことが可能となる。
ところで、上述した加工機械は、一般的に制御用コンピュータにより制御されるのが一般的である。即ち、加工機械は、かかる制御用コンピュータに格納されたプログラムにより、各種作業を自動的に実行することができ、また作業員からの作業命令もかかる制御用コンピュータに接続されたユーザインターフェースを介して実行されるのが通常である。このような制御用コンピュータが故障してしまうと、これに制御される加工機械自体が動作不能になり、工場全体の作業を停止せざるを得ない状況に陥る場合もある。このため、制御用コンピュータに関しては、加工機械と比較して、その故障の事前予測のニーズが高いといえる。
特開平3−78623号公報
特開平3−81894号公報
特開平6−190694号公報
しかしながら、制御用コンピュータの故障を予測するためには、サービスエンジニアがかかる制御用コンピュータが配設された工場まで赴いて作業を実施しなければならない。このため、サービスエンジニアの営業拠点が工場と遠隔地にある場合において、サービスエンジニアの労力の負担が特に大きくなるという問題点がある。また、工場によっては、配設すべき制御用コンピュータの数が増大してしまう場合もあり、全ての制御用コンピュータにつき故障予測を終了させるまでに長時間を要してしまうという問題点もあった。
このため、特に遠隔地から複数の制御用コンピュータを迅速かつ効率的に故障を予測できるシステムが従来より切望されていた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、工場等に配設される複数の制御用コンピュータの故障予測を遠隔地から迅速かつ効率的に実行することができる故障予測監視システムを提供することにある。
本発明を適用した故障予測監視システムは、上述した課題を解決するために、監視装置において生成したメンテナンス情報送信命令をネットワークを介して接続された各コンピュータに対して所定の時間間隔で送信し、コンピュータは、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報をUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置からメンテナンス情報送信命令を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワークを介して監視装置に送信し、監視装置は、受信した検査データを閾値と比較することにより、及び/又は受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ毎に故障を予測する。
即ち、本発明を適用した故障予測監視システムは、少なくとも記憶装置が実装された複数のコンピュータの故障につきネットワークを介して予測する故障予測監視システムにおいて、生成したメンテナンス情報送信命令を上記ネットワークを介して接続された各コンピュータに対して所定の時間間隔で送信する監視装置を備え、コンピュータは、各種プログラムコードをUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて実行するとともに、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報を上記オペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置からメンテナンス情報送信命令を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワークを介して監視装置に送信し、監視装置は、複数のコンピュータ毎にネットワークを介して検査データ又はメッセージ情報を受信し、この受信した検査データを閾値と比較することにより、及び/又は受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ毎に故障を予測する。
本発明を適用した故障予測監視システムは、監視装置において生成したメンテナンス情報送信命令をネットワークを介して接続された各コンピュータに対して所定の時間間隔で送信し、コンピュータは、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報をUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置からメンテナンス情報送信命令を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワークを介して監視装置に送信し、監視装置は、受信した検査データを閾値と比較することにより、また受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ毎に故障を予測する。
これにより、本発明では、コンピュータの故障を予測するためだけに、サービスエンジニアがかかるコンピュータが配設された全ての工場へ赴いて作業を実施する必要がなくなり、明らかに故障が予測されたコンピュータのみに焦点を当ててメンテナンス作業を行うことができることから、サービスエンジニアの労力の負担を軽減させることが可能となる。特にこのサービスエンジニアの営業拠点が工場と遠隔地にある場合においてより有効となる。
また、工場によっては、配設すべきコンピュータの数が増大してしまう場合もあり、全ての制御用コンピュータにつき故障予測を終了させるまでに長時間を要してしまうが、本発明を適用した故障予測監視システムでは、ネットワークを介して複数のコンピュータを同時にしかも短時間で故障予測することができる点において有利となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、少なくとも記憶装置が実装された複数のコンピュータの故障につきネットワークを介して予測する故障予測監視システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した故障予測監視システム1は、図1に示すように、各工場19a,19b,・・・,19nに配設される加工機械13a,13b,・・・,13nをそれぞれ制御可能なコンピュータ12a,12b,・・・,12nと、このコンピュータ12に対してネットワーク50を介して接続される監視装置11と、監視装置11に対してネットワーク60を介して接続されるサービスセンター15と、このサービスセンター15と通信可能なリモートメンテナンスコンピュータ17とを備えている。加工機械13とこれに接続されるコンピュータ12と、監視装置11は、いわゆる顧客側に配設されるものであり、サービスセンター15がいわゆるメンテナンス業者側に配設されることになる。ただし、かかる場合に限定されるものではなく、監視装置11自体をメンテナンス業者側に配設するようにしてもよい。
監視装置11は、この故障予測監視システム1全体を制御するためのパーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション等のコンピュータで実現される。この監視装置11は、ネットワーク50を介して各コンピュータ12の故障を予測するとともに、その予測結果をサービスセンター15へ通知する。
コンピュータ12a〜12nは、ネットワーク50を介して接続された監視装置11による制御に基づいて、或いはコンピュータ12a〜12n自体を操作する作業員の命令に基づいて、所定の処理を実行するためのコンピュータである。このコンピュータ12は、各種プログラムコードをUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて実行する。ちなみに、この各種プログラムは、Tru64UNIX(登録商標)に基づいて実行するようにしてもよい。コンピュータ12は、ネットワーク50に対して複数に亘って接続されることにより、1台の監視装置11により複数のコンピュータ12の同時制御も可能となる。以下の説明において、各コンピュータ12a〜12nは、工場19内に配設された各加工機械13に対してそれぞれ個別に接続されることを想定して説明をするが、かかる構成に限定されるものではなく、一つの工場19内に配設された複数の加工機械13を一台のコンピュータ12により同時に制御するようにしてもよい。さらに、このコンピュータ12は、加工機械13に接続されていない場合も含まれる概念である。
加工機械13は、トランスファーマシンやFMS(Flexible Manufacturing System)等であり、コンピュータ12による制御に基づいて、各種材料の切削やプレス等の機械的加工を行う。この加工機械13は、さらにマシニングセンターや回動自在なアーム等を有するロボット等に適用されていてもよい。
サービスセンター15には、監視装置11と通信可能なデバイスが配設されている。このサービスセンター15を構成するデバイスとしては、例えばポケットベル15a,一般電話15b,携帯電話15c,PHS(Personal Handy Phone)15d,ファクシミリ15e等が適用される。サービスセンター15には、検査員が常駐し、監視装置11から送られてくる故障情報Ip2に基づいてコンピュータ12a〜12nの故障の前兆を判別することになるが、かかる場合に限定されるものではなく、上記各デバイス15a〜15dの代替として、故障情報Ip2を自動的に識別するためのPCやPDA(Personal Digital Assistants)等を利用するようにしてもよい。
リモートメンテナンスコンピュータ17は、サービスセンター15からの指示に基づいてネットワーク50を介して各コンピュータ12を制御するためのPCである。このリモートメンテナンスコンピュータ17は、サービスセンター15に常駐する検査員のキーボード等を介した直接入力により上記指示がなされる場合もあり、或いはサービスセンター17に配設されたPCやPDAを介して有線又は無線通信により上記指示がなされる場合もある。
ネットワーク50は、例えば監視装置11とコンピュータ12とを電話回線を介して接続されるインターネット網を始め、TA/モデムと接続されるISDN(Integrated Services Digital Network)/B(broadband)−ISDN等のように、情報の双方向送受信を可能とした公衆通信網、或いはSTBと接続される衛星通信網(Broadcasting)等である。ちなみにこの故障予測監視システム1を一定の狭いエリア内で運用する場合には、このネットワーク50を、LAN(Local Area Network)で構成してもよい。また、このネットワーク50につきいわゆる光ファイバ通信網で構成してもよい。また、このネットワーク50は、有線通信網に限定されるものではなく、無線通信網で実現するようにしてもよい。さらにこのネットワーク50は、静止画像に加えてMPEG画像をも送信できるようにしてもよい。かかる場合には、インターネットプロトコル(IP)に基づき、MPEGデータがある一つのチャネルから継続的に送信され、静止画像データは別のチャネルから一定時間毎に送信されることになる。
ネットワーク60は、監視装置11とサービスセンター15とを接続するための有線、無線の通信網である。このネットワーク60の詳細については、上述したネットワーク50と同様である。
次に、監視装置11並びにコンピュータ12のブロック構成について説明をする。
監視装置11は、図2に示すように、実行すべき制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)22と、データの蓄積や展開等に使用する作業領域としてのRAM(Random Access Memory)23と、監視装置11全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、各種情報を表示するための表示部26と、ハードディスク等に代表され、情報を記憶するための記憶部27とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、通信I/F28と通信部29とが接続されている。
ROM22は、コンピュータの初期シーケンスやイニシャルプログラム等が格納されている。このROM22の代替として、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Read Only Memory)等の記憶媒体を適用するようにしてもよい。
RAM23は、監視装置11がコンピュータ12全体のハードウェア資源を制御するときの各種命令を一時的に記憶する。このRAM23の代替として、上記EEPROMやCD−R/RW等の記憶媒体を適用するようにしてもよい。
CPU24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、監視装置11内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。また、このCPU24は、操作部25を介した検査員等の操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。さらにこのCPU24は、後述するメンテナンス情報送信命令Ip1を始めとした各種命令を生成し、これを内部バス21、通信I/F28を介してコンピュータ12へ送信する。またこのCPU24は、コンピュータ12からの各種応答を通信I/F28、内部バス21を介して受信するとともに、その内容を解釈する。さらに、このCPU24は、コンピュータ12からの各種応答や、操作部25を介した検査員等の指令に基づく情報を表示部26を介して表示させるように制御するようにしてもよい。
表示部26は、CPU24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラと、かかる表示画像を実際に表示させるために表示面とにより構成されている。この表示部26を構成する表示面は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、プラズマディスプレイ(PD)、更にはエレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等によって実現される。
記憶部27は、ハードディスクで構成される場合において、CPU24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。この記憶部27には、監視装置11がコンピュータ12全体のハードウェア資源を制御するための制御プログラムが格納されている。この記憶部27には、ネットワーク50に接続されているコンピュータ12に関する情報が登録されているとともに、少なくとも故障を予測するためのメンテナンス参酌情報Mc1がコンピュータ12毎に記録されている。
通信I/F28は、ネットワーク50と接続するための回線制御回路と、コンピュータ12との間でデータ通信を行うための信号変換装置としてのモデムによって実現される。この通信I/F28は、内部バス21からの各種命令に変換処理を施してこれをネットワーク50側へ送出するとともに、ネットワーク50からのデータを受信した場合にはこれに所定の変換処理を施して内部バス21、或いはCPU24へ送信する。
通信部29は、ネットワーク60と接続するための回線制御回路と、コンピュータ12との間でデータ通信を行うための信号変換装置としてのモデムによって実現される。この通信部29は、内部バス21からのデータに所定の変換処理を施してこれをネットワーク60へ送出する。
コンピュータ12は、ROM32と、データの蓄積や展開等に使用する作業領域としてのRAM33と、監視装置11全体を制御するためのCPU34と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部35と、各種情報を表示するための表示部36と、情報を記憶するための記憶部37とが内部バス31にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、通信I/F38と通信部39とが接続されている。
以下、ROM32、RAM33、操作部35、表示部36の構成については、上述したRAM23、操作部25、表示部26の構成の説明を引用することにより、ここでの説明を省略する。
CPU34は、内部バス31を介して制御信号を送信することにより、監視装置12内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。また、このCPU34は、操作部35を介した作業員等の操作に応じて各種制御用の指令を内部バス31を介して伝達する。さらにこのCPU34は、監視装置11から送られてくる各種命令を識別し、これに応じて各種応答をするための信号を生成して、これを監視装置11へ送信する。このCPU34は、監視装置11からの各種命令や、操作部35を介した作業員等の指令に基づく情報につき表示部36を介して表示させるように制御してもよい。
記憶部37は、CPU34による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。この記憶部37には、UNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づく各種プログラムが格納されている。この記憶部37に記憶されている各種プログラムは、例えば接続された加工機械13を制御するためのプログラムや、CPU34からの制御に基づいて、コンピュータ12を構成する各構成要素32〜39の使用状況の識別動作を実行するためのプログラムが少なくとも格納されている。この記憶部37には、コンピュータ12内部で発生したエラーカウント、故障カウント、イベントカウント等を含む検査データ並びに、ユーザに対する警告メッセージ等を含むメッセージ情報が順次格納されていく。
通信I/F38は、ネットワーク50と接続するための回線制御回路と、監視装置11との間でデータ通信を行うための信号変換装置としてのモデム等によって実現される。この通信I/F38は、内部バス31からの各種命令に変換処理を施してこれをネットワーク50側へ送出するとともに、ネットワーク50からデータを受信した場合にはこれに所定の変換処理を施して内部バス31を介してCPU34へ送信する。
通信部39は、加工機械13との間でデータを送受信するためのインターフェースで構成される。ちなみに、このコンピュータ12と加工機械13との通信を無線により行う場合には、この通信部39をアンテナで構成するようにしてもよい。この通信部30を介してCPU34から信号を送信することにより加工機械13を制御することが可能となる。
次に、コンピュータ12における記憶部37に格納される検査データ並びにメッセージ情報の詳細につき説明をする。
図3は、このコンピュータ12に実装されたオペレーティングシステムに基づいて生成すべき検査データを示している。コンピュータ12は、必要に応じて図3に示すようなUNIX(登録商標)又はVMS(登録商標)標準のエラーカウント情報や、後述するエラーログ情報を検査データとして生成することができる。
先ずエラーカウント情報につき説明をする。
エラーカウント情報は、図3(a)に示すように“Device”の項目においてコンピュータ12を構成する各デバイスの一覧が表示されている。例えば“CPU”の項目は、上述したCPU34に対応し、また“MEMORY”の項目は上述したRAM33に対応し、さらに“$9$DKA0”、“$9$DKA100”、“$9$DKA300”、“$9$DKA500”の各項目は、上述した記憶部37内の各記憶領域に対応している。
また“Error Count”の項目では、各デバイスにつきカウントされた累積的なエラー回数が示されている。この図3(a)に示す例において、“CPU”の項目においてエラー回数は“0”と表示されていることから、CPU34につきエラー回数が0であることを示している。同様に“MEMORY”の項目においてエラー回数は“0”と表示されていることから、RAM33につきエラー回数は0であることを示している。
これに対して、“$9$DKA0”の項目には、“1”が、また“$9$DKA100”の項目には、“3”が、さらに“$9$DKA500”の項目には、“1”が表示されている。即ち、記憶部37における各記憶領域において、かかる数値で示される回数のエラーが発生していることが分かる。
CPU34は、実際にこのエラーカウント情報を作成する際には、所定の時間間隔をおいて、RAM33や記憶部37、さらにはCPU34自体を検査する。そしてCPU34は、かかる検査を介して各デバイスにつきエラーを検出することができた場合には、当該デバイスのエラー回数に加算し、これを“Error Count”の項目に書き込むことになる。
例えば記憶部37につき検査を行う場合において、CPU34は、所定時間内において記憶部37やRAM33に対してアクセスエラーが発生したか否かを識別するようにしてもよいし、また記憶部37やRAM33に対するアクセスのリトライ回数をカウントし、かかるリトライ回数が所定の閾値を上回った場合に、アクセスエラーが生じたものとして判別するようにしてもよい。さらにCPU34は、記憶部37やRAM33に記録されたデータの読み出しエラー回数や、書き込みエラー回数を検査するようにしてもよい。またCPU34は、自己診断機能に基づいて自らの故障を診断するようにしてもよい。
このようにしてCPU34により、コンピュータ12を構成する各デバイスに対して順次検査が行われることにより、エラーカウント情報そのものも順次書き換えられることになる。エラーが多発するデバイスに関しては、CPU34による検査の度にエラー検出されることになり、これに応じてエラー回数が累積的に上がっていくことになる。
CPU34は、作成したエラーカウント情報を表示部36上へ表示させるようにしてもよい。これにより、コンピュータ12を操作する作業員は、かかる表示部36において表示されているエラーカウント情報を視認することにより、いかなるデバイスにつき累積的なエラーが多発しているかを瞬時に識別することが可能となる。
図3(b)は、上述した図3(a)に示すエラーカウント情報を生成してから一定時間経過した後に、CPU34により生成されたエラーカウント情報を示している。この図3(b)に示すように、“MEMORY”の項目においてエラー回数が2増加し、“$9$DKA0”の項目においてエラー回数が1増加し、さらに、“$9$DKA100”の項目においてエラー回数が3増加しているのが分かる。即ち、作業員は、かかるエラーカウント情報を表示部36を介して視認することにより、新たにRAM33についてエラーが検出されていることと、記憶部37においてエラーが増加したことを識別することができ、さらには、記憶部37における“$9$DKA100”の記憶領域において最もエラーが発生していることを識別することが可能となる。
なお、このコンピュータ12において、上述したエラーカウント情報等の検査データをそれぞれファイル化するようにしてもよい。これにより、コンピュータ12内で発生したエラーの履歴を容易に保存、管理することができ、またこれにつきネットワーク50を介して容易に送出することができ、或いはCD−R等の記録メディアを介して持ち運ぶことができる。このエラーカウント情報やエラーログ情報等の検査データのファイリングについてはCPU34による制御の下、コンピュータ12内で一定の時間間隔をおいて自動的に実行されるようにしてもよい。この生成されたエラーカウント情報やエラーログ情報のファイルは、記憶部37に順次格納されることになる。
次にコンピュータ12において生成されるメッセージ情報につき説明をする。
先ず、記憶部37に対する何らかの異常があった場合には、CPU34は表示部36を介して“soft errors”と表示させる。また、“soft errors”以外の何らかのエラーが検出された場合には、“Miscellaneous error”と表示させる。これらにつき所定時間内における検出頻度を識別することで、エラーの予測を行うことができる。また、記憶部37の故障がさらに進んだ結果、アクセス不能となった場合には、“failed”と表示する。
ちなみに、上述したメッセージの表示例は、オペレーティングシステム上に搭載されるアプリケーションプログラムに基づいて表示する例である。特に、このVMS(登録商標)、UNIX(登録商標)含めて上述したアプリケーションプログラムが搭載されていない場合であっても、かかるオペレーティングシステムそのものが故障の進展に応じたメッセージを表示することができる。
また、検査データとしてのエラーログ情報として、例えば、SUB-SYSTEM、UNITの欄において”_$1$DUA102“と表示することによりデバイスを指定し、さらにその下欄には”DRIVE ERROR”と表示することにより、そのエラー内容を詳細に示すことも可能となる。
一般に、このオペレーティングシステム自身が作成するメッセージ情報の方が、かかるオペレーティングシステム上に搭載されたアプリケーションプログラムに基づくメッセージ情報と比較して、より直近のデバイスの状況が反映されている。このため、実施の形態においては、かかるオペレーティングシステム自身が作成するメッセージ情報につきより重きを置いて故障予測するようにしてもよい。さらに、オペレーティングシステム自身が作成するメッセージ情報と、その上に搭載されるアプリケーションプログラムにより作成されるメッセージ情報との双方を参酌しつつ、故障予測するようにしてもよい。かかる場合においても、オペレーティングシステム自身が作成するメッセージ情報の内容に重きをおいてもよいことは勿論である。
CPU34は、上述の如く、記憶部37に対する故障の進展に応じて生成するメッセージ情報の内容を変え、これにつき表示部36を介して表示する。このため、かかる表示部36に表示されているメッセージ情報を視認した作業員は、その内容から、コンピュータ12内における記憶部37の故障の進展を判別することが可能となる。
また、CPU34は、記憶部37の故障の進展度合を識別する上で重要となるリトライの情報についても、メッセージ情報として含めるようにしてもよい。またCPU34は、上述した故障の進展度合以外に、例えば記憶部37の使用状況等のようなあらゆる情報につきメッセージ情報として生成するようにしてもよい。また、CPU34は、かかる記憶部37以外のROM32、RAM33、CPU34、操作部35、表示部36等、コンピュータ12を構成するあらゆるデバイスにつき、その使用状況や故障の進展に応じたメッセージ情報を生成するようにしてもよい。
次に、本発明を適用した故障予測監視システム1の動作について図4を用いて説明をする。
先ず、コンピュータ12は、ステップS11において、上述のようにエラーカウント情報やエラーログ情報を始めとした検査データや、各種メッセージ情報を内部生成する。
また監視装置11は、ステップS12において所定時間が経過した後に、ステップS13に移行して、ネットワーク50を介して接続された全てのコンピュータ12を検索する。
次に、監視装置11は、この検索した各コンピュータ12との間で双方向で命令/応答を送受信することにより物理リンク、論理リンクを始め各種通信リンクを確立していく(ステップS14)。
次にステップS15へ移行し、監視装置11は、ネットワーク50を介して各コンピュータ12に対し、メンテナンス情報送信要求Ip1を送信する。コンピュータ12はかかるメンテナンス情報送信要求Ip1を受けて、上述したステップS11において生成した検査データやメッセージ情報をネットワーク50を介して監視装置11へ送信する(ステップS16)。ちなみに、このステップS16において監視装置11は、メンテナンス情報送信要求Ip1を受けたときに未だ検査データやメッセージ情報をファイル化していない場合には、これをファイリングするようにしてもよい。かかる場合には、この生成したファイルをネットワーク50を介して監視装置11へ送信することになる。このステップS16を終了した時点において、監視装置11には、ネットワーク50を介して接続された全ての又は一部のコンピュータ12からそれぞれ検査データ、メッセージ情報を受信したことになる。
次にステップS17へ移行し、監視装置11は、受信した検査データやメッセージ情報に基づいて、コンピュータ12毎に故障を予測する。
この故障の予測について、検査データに基づいて実行する場合には、CPU24は、かかる検査データに示されているエラー回数を読み取り、これを予め設定されている閾値との間で比較する。例えば、例えば検査データとしてエラーカウント情報を用いる場合には、図3に示す“Device”の項目毎に閾値を予め設定して、これをメンテナンス参酌情報Mc1として、記憶部27へ記録しておく。そして、ステップS17へ移行した場合にかかる記憶部27に記録してあるメンテナンス参酌情報Mc1(閾値)を読み出し、エラーカウント情報における“Device”のエラー回数との間でこれを比較する。
例えば図5に示すように、上記閾値として、“CPU”につき“8”が、“MEMORY”につき“10”が、“$9$DKA0”につき“7”が、“$9$DKA100”につき“5”が、“$9$DKA300”につき“5”が、“$9$DKA500”につき“9”が設定されているものとする。この閾値を図5に示すエラー回数と比較した場合に、“$9$DKA100”の項目のみがエラー回数が閾値を上回る。CPU24は、かかる項目につき近い将来において故障が生じる可能性がある旨を予測することができる。
このように、ステップS17では、コンピュータ12を構成する各デバイスのエラー回数とメンテナンス参酌情報Mc1とを比較することにより故障を予測することができる。検査データとしてエラーログ情報を用いる場合についても同様にして故障予測を行うことが可能となる。
なお、このステップS17において、エラー回数が、メンテナンス参酌情報Mc1としての閾値を上回る項目が複数に亘って存在する場合においても、かかる複数の項目につき故障を予測することができる。
さらに、このステップS17において、単にエラー回数と閾値の大小関係を比較することにより故障予測をする場合に限定されるものではない。例えば、“Device”の項目に示されているエラー回数のうち所定のものを組み合わせることにより、異なる方向性から故障を予測するようにしてもよい。
また、この故障の予測について、メッセージ情報に基づいて実行する場合には、CPU24は、かかるメッセージ情報の内容を解釈することにより、コンピュータ12の故障を予測する。実際に、このステップS17におけるメッセージ情報の解釈は、受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて重み付けする。そして重み付けの結果に基づいてメッセージ情報の内容そのものを解釈する。
メッセージ情報の重み付けレートは、コンピュータ12側で生成されるメッセージ情報の内容に基づいて予め決定されるものであり、上述したメンテナンス参酌情報Mc1に含めて記憶部27に記憶されている。ステップS17へ移行した場合においてこの重み付けレートは、CPU24により記憶部27から読み出され、メッセージ情報を解釈する上で参酌されることになる。
この重み付けレートは、故障の進展に応じて高くなるように設定されていてもよい。例えば、記憶部37に対して何らかの異常があった場合に生成される“soft errors”というメッセージ情報に対しては重み付けレートとして“2”を割り当て、また“soft errors”以外の何らかのエラーが検出された場合に示される“Miscellaneous error”というメッセージ情報に対しては、重み付けレートとして“4”を割り当てる。
このように重み付けされたメッセージ情報につき、それぞれ割り当てられた重み付け値を識別することにより、監視装置11がコンピュータ12における各デバイスの故障の進展状況を識別することができる。
また、このメッセージ情報に割り当てられるべき重み付け値に対して、予め閾値を設定しておくようにしてもよい。そして全てのメッセージ情報につき重み付け値の割り当てが完了した後、これらを上記設定した閾値と比較するようにしてもよい。これにより、閾値を越えるような重み付け値が割り当てられたメッセージ情報がコンピュータ12から送られてきた場合には、かかるコンピュータ12につき近い将来故障が生じる旨を予測することができる。
また、このメッセージ情報に割り当てられた重み付け値を上述のエラー回数に加算し、これを閾値と比較することにより、総合的に故障予測を行うようにしてもよい。
さらに、このメッセージ情報に関しては、その表示されるタイミング間隔に基づいて上述した故障予測を実行するようにしてもよい。一般に、故障が近づくにつれて、メッセージ情報が表示される間隔は徐々に短くなることから、かかるタイミング間隔を識別することで故障をある程度予測することも可能となるからである。
ちなみに、上述した検査データやメッセージ情報と比較するためのメンテナンス参酌情報Mc1(閾値)の設定方法については、監視装置11側においてコンピュータ12毎に、さらにはかかるコンピュータ12を構成するデバイス毎に(エラーカウント情報における“Device”の項目毎に)、自在に設定することができる。
例えば、ある一のコンピュータ12を構成するRAM33におけるエラー回数が時間に対して図6に示す傾向に基づいて増加していく場合を考える。この図6に示されるエラー回数が時間の経過に応じて増加してゆき、最終的にこれがD3に到達した場合に故障に至るものとする。
ここで、RAM33が図6中aで示される傾向に基づき、前半において故障が急激に進展する一方で、後半において故障がゆっくり進展していく場合には、閾値(=D1)をD3付近に設定しても、故障に至るまで時間的に余裕を持たせることができ、十分なメンテナンス時間を確保することが可能となる。
これに対して、RAM33が図6中bで示される傾向に基づき、前半において故障がゆっくりと進展する一方で、後半において故障が急激に進展していく場合には、閾値(=D2)をD1よりもさらに下に設定することにより、故障に至るまでの時間を十分に確保する必要があることが分かる。
このように各コンピュータ12を構成する各デバイスにつき、故障の進展傾向が予め分かっている場合には、それに応じた最適な閾値を設定しておくことにより、メンテナンス時間をも考慮した上で、さらなる効果的な故障の予測を行うことが可能となる。
なお、監視装置11におけるCPU24は、各コンピュータ12の種別毎に故障の進展傾向を学習するようにしてもよい。この故障の進展傾向は、検査データにおける数値の増加傾向、或いは生成されるメッセージ情報の傾向やその表示間隔をも含む概念である。
監視装置11内において、コンピュータ12の故障の進展傾向をその種別毎に識別し、これを記憶部27に記憶させておく。望ましくはネットワーク50に接続可能な全てのコンピュータ12の種別につき、その故障の進展傾向を識別し,記録しておく。ちなみに、この故障の進展傾向を記憶部27に記憶させる際には、これに応じた最適な閾値や重み付けレート等を含むメンテナンス参酌情報Mc1も対応付けて記録しておく。
次に、監視装置11は、ネットワーク50に新たに接続されたコンピュータ12が存在する場合には、その種別を順次識別する。そしてその識別した種別が、既に記憶部27に記録されている種別と同一である場合には、これに対応付けして記録されたメンテナンス参酌情報Mc1を用いて当該コンピュータ12につき故障予測する。
これにより、新たにネットワーク50に対してコンピュータ12が接続される度に、これに応じた最適な閾値や重み付けレートを設定する労力を軽減させることが可能となる。なお、このコンピュータ12の種別は、コンピュータの機種、インストールされているソフトウェア、オペレーティングシステム等の差異を含む趣旨である。
再び図4の説明に戻る。ステップS17においてCPU24による故障の予測が終了すると、ステップS18へ移行する。このステップS18では、ステップS17において故障が予測されたコンピュータ12、又はこれを構成する各デバイスが存在するか確認する。その結果、かかるコンピュータ12、又はこれを構成する各デバイスが存在する場合には、ステップS19へ移行し、それらが存在しない場合には、ステップS12へ戻り、上述の動作を繰り返すことになる。
ステップS19へ移行した場合には、監視装置11は、ネットワーク60を介してサービスセンター15との間で通信リンクを確立する。そして、監視装置11は、故障が予測されたコンピュータ12を故障情報Ip2として、これをサービスセンター15へ通知する。このステップS19における通知では、監視装置11により故障の予測されたコンピュータ12が複数存在する場合であっても、同様に行われる。また、故障情報Ip2においては、実際に故障の予測されたコンピュータ12に加え、さらにこの故障が予測されたコンピュータ12において実際に故障が生じる可能性があるデバイスに関する情報をも含められることになる。
即ち、本発明を適用した故障予測監視システム1では、この図4に示す処理が順次繰り返されることになる。コンピュータ12は、ステップS20へ移行した場合においてステップS11から一定時間経過していた場合には、再びステップS11へ戻り、検査データの生成やメッセージ情報の生成を実行することになる。また、監視装置11からのコンピュータ12の検索やリンクの確立も所定時間おきに実行されることになる。また、各コンピュータ12からネットワーク50を介して監視装置11に対して所定時間おきに検査データやメッセージ情報が送信されることになり、また監視装置11側においてもかかる検査データ等に基づいて故障予測を行うことができる。このため、この故障予測監視システム1が作動している限り、各コンピュータ12はネットワーク50を介して一定時間おきに故障の予測が行われることになる。
なお、サービスセンター15に通知された故障情報Ip2は、かかるサービスセンター15を構成するデバイス15a〜15dによって解読され、これに応じた情報をサービスセンター15に常駐する検査員に通知し、或いはかかる故障情報Ip2をリモートメンテナンスコンピュータ17へ通知する。かかる通知を受けた検査員は、故障の予測されたコンピュータ12が配置されている工場19へ赴いてメンテナンス作業を行うことも可能となる。また、故障情報Ip2を受信したリモートメンテナンスコンピュータ17は、ネットワーク50を介してかかる故障が予測されたコンピュータ12につき故障を回避させるための制御を実行することにより、メンテナンス作業を行うことが可能となる。
このように、本発明を適用した故障予測監視システム1を構成するコンピュータ12は、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報をUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに監視装置11からメンテナンス情報送信命令Ip2を受信した場合には、検査データ及びメッセージ情報をネットワーク50を介して監視装置11に送信し、監視装置11は、複数のコンピュータ12毎にネットワーク50を介して検査データ又はメッセージ情報を受信し、この受信した検査データを閾値と比較することにより、また受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、複数のコンピュータ12毎に故障を予測する。
これにより、コンピュータ12の故障を予測するためだけに、サービスエンジニアがかかるコンピュータ12が配設された全ての工場19へ赴いて作業を実施する必要がなくなり、明らかに故障が予測されたコンピュータ12のみに焦点を当ててメンテナンス作業を行うことができることから、サービスエンジニアの労力の負担を軽減させることが可能となる。特にこのサービスエンジニアの営業拠点が工場と遠隔地にある場合においてより有効となる。
また、工場によっては、配設すべきコンピュータ12の数が増大してしまう場合もあり、全ての制御用コンピュータにつき故障予測を終了させるまでに長時間を要してしまうが、本発明を適用した故障予測監視システム1では、ネットワーク50を介して複数のコンピュータ12を同時にしかも短時間で故障予測することができる点において有利となる。
なお、本発明を適用した故障予測監視システム1は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば図7に示すように、コンピュータ12における記憶部37の構成を外付けとした外付ディスク51を設け、さらにこの外付ディスク51を介して予備のコンピュータ52を接続した故障予測監視システム2に適用するようにしてもよい。かかる場合において、外付ディスク51に実装された記憶手段は、コンピュータ12と予備のコンピュータ52との共有となる。
この故障予測監視システム2において、コンピュータ12内には記憶部37の構成を省略した場合を想定しているが、これに限定されるものではなく、実際にこのコンピュータ12内において実装されていてもよい。なお、コンピュータ52の構成については、コンピュータ12と同様であるため、ここでの説明を省略する。
スイッチ53は、コンピュータ12及びコンピュータ52に対する外付ディスク51の接続関係を切り替えるべく配設されたものである。このスイッチ53は、手動により切り替え可能としてもよいし、また上述したメンテナンスコンピュータ17からネットワーク50を介して切り替え可能としてもよい。さらにこのスイッチ53は、コンピュータ12とコンピュータ52のうち、電源が入っている方に自動的に切り替えられるように設定されていてもよい。
スイッチ53は、通常、図8(a)に示すように、コンピュータ12を外付ディスク51との間でオンラインとし、コンピュータ52を外付ディスク51との間でオフラインとなるように切替設定されている。即ち、このコンピュータ12からこの外付ディスク51に対してデータの書き込みや読み出しを自在に行うことができる状態とされ、外付ディスク51からはアクセスが制限される状態とされている。作業員は、このコンピュータ12並びに外付ディスク51を利用して、作業機械13の制御を行うことになる。
ここで、図8(b)に示すようにコンピュータ12において故障が発生した場合には、コンピュータ12側から外付ディスク51へのアクセスが不能となるとともに、元々オフライン設定されているコンピュータ52からも同様にアクセスが不能となってしまう。
このため、図8(c)に示すように、スイッチ53を、コンピュータ12と外付ディスク51との間でオフラインとし、コンピュータ52と外付ディスク51との間でオンラインとなるように切替設定する。
これにより、コンピュータ52側から外付ディスクへのアクセスが許可されることになり、外付ディスク51に記憶されているデータをコンピュータ52側から読み出すことができ、さらには、コンピュータ52からこの外付ディスク51に対してデータを記憶することが可能となる。
即ち、複数のコンピュータ12,52から単一の外付ディスク51に対してスイッチ53により切り替え可能とした故障予測監視システム2では、コンピュータ12内に実装されたデバイスの何れかが故障した場合に、スイッチ53を手動で、或いは自動的に切替制御することにより、コンピュータ52から外付ディスク51へのアクセス可能とすることができる。このため、故障したコンピュータ12内のデバイスをメンテナンスする間において、工場19の作業員は、コンピュータ52と外付ディスク51とを利用して加工機械13の制御を継続することが可能となる。これにより、コンピュータ12の故障の如何を問わず、作業を継続させることができることから、工場19内の全体的な作業効率を飛躍的に向上させることが可能となる。
また、仮に外付ディスク51が故障した場合に、サービスエンジニアは、かかる外付ディスク51のみを持ち出して点検を行うことができる。このため、コンピュータ12内に記憶手段を実装する場合と比較して、コンピュータ12の筐体から取り出す手間を省略できる分において効率を高めることが可能となる。
また、本発明では、コンピュータ12としてワークステーションを用いる場合において、さらに大きな効果を奏する。即ち、このワークステーションは、特に加工機械13の制御を実行する場合に頻繁に用いられる。ワークステーションは、CPU34や記憶部35の信頼性が高いのがその主たる理由である。仮に加工機械13が配設される工場等においてラインが停止してしまうのを極力回避するために、通常のPCと比較して壊れにくいワークステーションを用いるのが一般的といえる。また、加工機械13との間で通信を行うデバイスの選択性を高める観点からもコンピュータ12としてワークステーションが頻繁に用いられる。
このワークステーションは、上述の如きVMS(登録商標)系やUNIX(登録商標)系のオペレーティングシステムを主として用いるものであるため、これに特化した本発明は、特に有用といえる。
本発明では、上記コンピュータ12が、例えばデジタル・イクイップメント社(DEC)のPDPシリーズ等に代表されるミニコンピュータであっても同様に適用可能となる。
なお、このスイッチ53の切替については、上述の手順に基づいて故障が予測された際に、メンテナンスコンピュータ17から自動的に実行してもよいし、また故障予測されたコンピュータ12を識別したサービスエンジニアが実際に工場19へ赴き、スイッチ53の切替を実行するようにしてもよいし、電源が入っているコンピュータへ自動的に切り替えられるようにしてもよい。これにより、実際にコンピュータ12が故障に至るまでに前もってスイッチ53を切り替えることで、故障が発覚してから実際に作業を再開するまでのインターバルを極力排除することができ、また外付ディスク51が実際に故障する前にメンテナンスを行うことができるため、作業の中断を極力排除することが可能となる。
ちなみに、この故障予測監視システム2では、あくまでコンピュータ12における記憶部37に相当する部分を外付とする場合を例に挙げて説明をしたが、かかる構成に限定されるものではなく、コンピュータ12を構成するデバイスであれば、何れであってもこれを外付とし、コンピュータ52と共有するようにしてもよいことは勿論である。
1,2 故障予測監視システム
11 監視装置
12 コンピュータ
13 加工機械
15 サービスセンター
17 リモートメンテナンスコンピュータ
22,32 ROM
23,33 RAM
24,34 CPU
25,35 操作部
26,36 表示部
27,37 記憶部
28,38 通信I/F
29,39 通信部
50,60 ネットワーク
11 監視装置
12 コンピュータ
13 加工機械
15 サービスセンター
17 リモートメンテナンスコンピュータ
22,32 ROM
23,33 RAM
24,34 CPU
25,35 操作部
26,36 表示部
27,37 記憶部
28,38 通信I/F
29,39 通信部
50,60 ネットワーク
Claims (9)
- 少なくとも記憶装置が実装された複数のコンピュータの故障につきネットワークを介して予測する故障予測監視システムにおいて、
生成したメンテナンス情報送信命令を上記ネットワークを介して接続された各コンピュータに対して所定の時間間隔で送信する監視装置を備え、
上記コンピュータは、各種プログラムコードをUNIX(登録商標)系又はVMS(登録商標)系のオペレーティングシステムに基づいて実行するとともに、その使用状況に応じた検査データ及びメッセージ情報を上記オペレーティングシステムに基づいて順次生成し、さらに上記監視装置から上記メンテナンス情報送信命令を受信した場合には、上記検査データ及び上記メッセージ情報を上記ネットワークを介して上記監視装置に送信し、
上記監視装置は、上記複数のコンピュータ毎に上記ネットワークを介して上記検査データ又は上記メッセージ情報を受信し、この受信した検査データを閾値と比較することにより、及び/又は受信したメッセージ情報を重み付けレートに基づいて解釈することにより、上記複数のコンピュータ毎に故障を予測すること
を特徴とする故障予測監視システム。 - 上記監視装置は、受信したメッセージ情報を上記重み付けレートに基づいて重み付けすることによりこれを数値化し、さらに上記検査データに対してこの数値化したメッセージ情報を含めて上記閾値と比較すること
を特徴とする請求項1記載の故障予測監視システム。 - 上記コンピュータは、上記検査データ及び上記メッセージ情報を上記オペレーティングシステムに基づいてファイル化し、上記監視装置から上記メンテナンス情報送信命令を受信した場合には、そのファイルを上記ネットワークを介して上記監視装置に送信すること
を特徴とする請求項1又は2記載の故障予測監視システム。 - 上記コンピュータは、上記記憶装置に対するアクセスのリトライの回数に基づく検査データを生成すること
を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の故障予測監視システム。 - 上記監視装置は、上記検査データにおける数値の増加傾向、或いは生成されるメッセージ情報の傾向を上記コンピュータ毎に学習する学習手段を備え、
上記学習手段により学習された各傾向に基づいてネットワークに接続されたコンピュータ毎に上記閾値又は上記重み付けレートを決定すること
を特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項記載の故障予測監視システム。 - 上記監視装置によるコンピュータ毎の故障の予測結果が通知される通信装置と、
上記通信装置から上記故障の予測結果が転送されるメンテナンス装置とをさらに備え、
上記メンテナンス装置は、上記転送された故障の予測結果に基づき、上記コンピュータの故障を回避させるための制御を上記ネットワークを介して上記コンピュータに実行すること
を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の故障予測監視システム。 - 上記コンピュータは、接続された外付ユニットに実装されたデバイスを他のコンピュータと共有し、
上記メンテナンス装置は、上記外付ユニットにアクセス可能なコンピュータ又は他のコンピュータを上記転送された故障の予測結果に基づき決定すること
を特徴とする請求項6記載の故障予測監視システム。 - 上記監視装置は、オペレーティングシステム自身が作成するメッセージ情報につき、その上に搭載されるアプリケーションプログラムにより作成されるメッセージ情報よりも重きをおいて解釈すること
を特徴とする請求項1〜7のうち何れか1項記載の故障予測監視システム。 - 上記コンピュータは、ワークステーション又はミニコンピュータであること
を特徴とする請求項1〜8のうち何れか1項記載の故障予測監視システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004350181A JP2006163520A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 故障予測監視システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004350181A JP2006163520A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 故障予測監視システム |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006163520A true JP2006163520A (ja) | 2006-06-22 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004350181A Pending JP2006163520A (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | 故障予測監視システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006163520A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011138251A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Fujitsu Telecom Networks Ltd | 監視制御ネットワークシステム |
DE102016001621A1 (de) | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Fanuc Corporation | Ausfallvorhersagesystem für eine Steuerung |
-
2004
- 2004-12-02 JP JP2004350181A patent/JP2006163520A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102016001621A1 (de) | 2015-02-19 | 2016-08-25 | Fanuc Corporation | Ausfallvorhersagesystem für eine Steuerung |
US9891975B2 (en) | 2015-02-19 | 2018-02-13 | Fanuc Corporation | Failure prediction system of controller |
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