JP2006163172A - 近赤外線遮蔽体及びディスプレイ用前面板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 近赤外線吸収化合物の劣化を抑制し、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体及びそれを用いたディスプレイ用前面板を提供する。
【解決手段】 本発明の近赤外線遮蔽体は、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2とを備え、近赤外線吸収層2は、850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物と、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の近赤外線遮蔽体は、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2とを備え、近赤外線吸収層2は、850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物と、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含む。
【選択図】 図1
Description
本発明は、近赤外線遮蔽体及びその近赤外線遮蔽体を用いたディスプレイ用前面板に関する。
近年、大型テレビをはじめ種々の電子機器の表示パネルとして、プラズマディスプレイパネル(PDP)の需要が増大している。PDPは、2枚のガラス板の間にキセノンとネオンとを含む混合ガスが封入され、この混合ガスに高電圧をかけると紫外線が発生し、ガラス板に塗布された蛍光体にこの紫外線があたって発光する。
しかし、このとき紫外線以外に、波長850nm〜1100nmの領域の近赤外線や電磁波等も発生する。この近赤外線の波長領域は、近赤外線通信や他の電子機器のリモートコントロールに使用される波長領域と重複するため、これらの誤作動を引き起こす原因になる。そこで、PDPの前面板に、近赤外線を吸収する近赤外線遮蔽体を設けて、この近赤外線を吸収している。
この近赤外線遮蔽体は、例えば、基材上に近赤外線吸収化合物を含む近赤外線吸収層を配置した構成が知られている。特に、最大吸収波長が相違する近赤外線吸収化合物を2種類以上組み合わせて用いることにより、上記波長領域におけるほぼ全ての近赤外線を吸収対象にできる。このような近赤外線遮蔽体には、2種類以上の最大吸収波長が相違する近赤外線吸収化合物を同一の近赤外線吸収層に分散させた構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、複数の近赤外線吸収層を設け、その各層に1種類の近赤外線吸収化合物を分散させて、さらに各近赤外線吸収層の間にバリア層を設けた構成も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−21715号公報
特開2000−193819号公報
しかしながら、近赤外線吸収化合物は、熱や光によって劣化して、分光透過率や透過スペクトルが変化することがあるという問題があった。特に、特許文献1に記載の近赤外線遮蔽体は、異なる種類の近赤外線吸収化合物が塩置換等の相互干渉を起こして、近赤外線吸収能が低下するという問題があった。また、多くの近赤外線吸収化合物はイオン結合体又は錯体であるため、近赤外線吸収層に微量な不純物(例えば、塩素イオン等。)が含まれる場合、この不純物は相互干渉を促進させることがある。その結果、近赤外線吸収化合物の近赤外線吸収能はさらに低下するという問題もあった。
また、特許文献2に記載の近赤外線遮蔽体は、相互干渉を防止するバリア層が設けられているため、上述した近赤外線吸収化合物の相互干渉を防止できる。しかし、単一層の近赤外線遮蔽体と比べて層数が多いため、分光透過率が低下する、製造工程、製造コストが増加する等という問題があった。
本発明は、近赤外線吸収化合物の劣化を抑制し、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体及びそれを用いたディスプレイ用前面板を提供する。
本発明の近赤外線遮蔽体は、基材と、近赤外線吸収化合物を含む近赤外線吸収層とを備え、前記近赤外線吸収化合物は850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有し、前記近赤外線吸収層は前記基材の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体であって、前記近赤外線吸収層は、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする。
また、本発明のディスプレイ用前面板は、基板上に、前記近赤外線遮蔽体が配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体を提供できる。
また、本発明によれば、長期間高い近赤外線遮蔽性を有するディスプレイ用前面板を提供できる。
本発明の近赤外線遮蔽体の一例は、基材と、この基材の一方の主面に配置された近赤外線吸収層とを備える。上記近赤外線吸収層は、850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する近赤外線吸収化合物と、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含む。
近赤外線吸収層が上記化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことにより、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体を得られる。
上記近赤外線吸収層は、最大吸収波長が相違する2種類以上の異なる近赤外線吸収化合物を含めば、850nm〜1100nmの波長領域におけるほぼ全ての近赤外線を吸収対象にできるのでより好ましい。
上記化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、ハロゲンイオンを捕捉する化合物であれば、近赤外線吸収化合物の劣化を促進させるハロゲンイオンが捕捉されるので、近赤外線吸収能の低下をより抑制でき、より好ましい。
上記近赤外線吸収層は、上記近赤外線吸収化合物を分散させる樹脂を含めば、この近赤外線吸収化合物を分散させて基材上に固定化できるのでより好ましい。上記樹脂は、ガラス転移温度が80℃以上であれば、上記近赤外線吸収化合物をより強く樹脂に固定化させ、耐熱性を向上させることができるのでさらに好ましい。
本実施形態の近赤外線遮蔽体は、Haze値が1%以下であれば、例えばPDPの前面板として使用した場合、画像の鮮やかさを損なわないのでより好ましい。なお、Haze値とは、プラスチックの内部や表面の曇りに関して、JIS K7105で規定された曇価で表した値である。
また、本実施形態の近赤外線遮蔽体は、上記近赤外線吸収層が配置された上記基材の主面の反対面に、ハードコート層と反射防止層とが配置されていれば、保護機能と反射防止機能とをさらに備えるのでより好ましい。また、従来、近赤外線吸収層、反射防止層は、それぞれ別々にディスプレイ用前面板のガラス基板に貼り合わせていたが、上記のように一枚の基材に近赤外線吸収層と反射防止層とを一体化して複合化することにより、前面板に貼り合わせる部材を削減することができる。
また、本発明のディスプレイ用前面板の一例は、基板上に、本実施形態の近赤外線遮蔽体が配置されている。これにより、長期間高い近赤外線遮蔽性を有するディスプレイ用前面板を得られる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の近赤外線遮蔽体の一例を示す断面図である。本実施形態の近赤外線遮蔽体は、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2から形成されている。
図1は、本発明の近赤外線遮蔽体の一例を示す断面図である。本実施形態の近赤外線遮蔽体は、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2から形成されている。
基材1は、透光性を有する材料であれば、その形状や製造方法等は特に限定されない。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、脂環式ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン酸系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂等の樹脂を、フィルム状又はシート状に加工したものを用いることができる。フィルム状又はシート状に加工する方法としては、押し出し成形、カレンダー成形、圧縮成形、射出成形、上記樹脂を溶剤に溶解させてキャスティングする方法等が挙げられる。基材1の厚さは、通常10μm〜500μm程度である。なお、上記樹脂には、酸化防止剤、難燃剤、耐熱防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤、帯電防止剤等の添加剤が添加されていてもよい。
近赤外線吸収層2は、近赤外線吸収化合物と、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含み、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。
上記ハイドロタルサイト類化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
(化1)
〔M2+ 1-xM3+ x(OH)2〕x+〔An- x/n・mH2O〕x- (1)
但し、式(1)の中で、M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+等の2価金属イオンを示し、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、In3+等の3価金属イオンを示し、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、サリチン酸イオン等のn価のアニオンを示し、xは0<x≦0.33の範囲の数字を示し、mは整数を示す。
〔M2+ 1-xM3+ x(OH)2〕x+〔An- x/n・mH2O〕x- (1)
但し、式(1)の中で、M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+等の2価金属イオンを示し、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+、In3+等の3価金属イオンを示し、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸イオン、サリチン酸イオン等のn価のアニオンを示し、xは0<x≦0.33の範囲の数字を示し、mは整数を示す。
より具体的なハイドロタルサイト類化合物には、例えば、Mg4Al2(OH)12CO・3H2O、Mg5Al2(OH)14CO3・4H2O、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg6Al2(OH)16HPO4・4H2O等を用いることができる。また、これらの脱結晶水物及びその焼成物を用いることもできる。
上記亜鉛化合物としては、例えば、ZnO、ZnAl2O4等の亜鉛酸化物等を用いることができる。
上記酸化チタン化合物としては、例えば、TiO2、TiO、Ti2O3等のチタン酸化物、BaTiO3、CaTiO3、PbTiO3、Na2TiO3等のチタン複合酸化物等を用いることができる。
上記化合物群から選ばれる化合物は、例えば、近赤外線吸収化合物の不純物分析で検出される重金属やハロゲンイオン等を捕捉することにより、上記近赤外線吸収化合物の劣化を抑制できる。
上記近赤外線吸収化合物は、850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する化合物であれば、その構造等は特に限定されず、例えば、アミニウム系、アゾ系、アジン系、アントラキノン系、インジゴイド系、オキサジン系、キノフタロニン系、スクワリウム系、スチルベン系、トリフェニルメタン系、ナフトキノン系、ジイモニウム系、フタロシアニン系、シアニン系等の有機色素化合物を用いることができる。
基材1の一方の主面に近赤外線吸収層2を形成する方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いることができる。
本実施形態によれば、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体を得られる。
上記近赤外線吸収層2は、最大吸収波長が相違する上記近赤外線吸収化合物を2種類以上含むことがより好ましい。これにより、850nm〜1100nmの波長領域におけるほぼ全ての近赤外線を吸収対象にできる。上記2種類以上の近赤外線吸収化合物としては、例えば、相互干渉の少ないジイモニウム化合物とシアニン化合物又はフタロシアニン化合物とを組み合わせて用いることができる。
また、上記化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、ハロゲンイオンを捕捉する化合物である。これにより、近赤外線吸収化合物の劣化を促進させるハロゲンイオンが捕捉されるので、近赤外線吸収能の低下を抑制できる。特に、ハイドロタルサイト類化合物は、一般に、耐熱性に優れ、アニオン類だけでなく金属イオンをも補足することができる。その上、ポリマー中の触媒、モノマー、ハロゲン含有樹脂等に基因する酸性物質を不活性化することもできるので、より一層好ましい。
上記近赤外線吸収層2は、上記近赤外線吸収化合物を分散させ透光性を有する樹脂を含むことがより好ましい。これにより、近赤外線吸収化合物を分散させて基材上に固定化できる。この樹脂としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。また、これらの樹脂を2種以上ブレンドしたポリマーブレンドを用いることもできる。また、上記樹脂は、その添加量に特に限定されず、例えば、樹脂100重量部に対して上記化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物は0.01重量部以上5.0重量部以下の範囲、上記近赤外線吸収化合物は0.01重量部以上15重量部以下の範囲になるように用いればよい。特に、ガラス転移温度が80℃以上の樹脂を用いると、近赤外線吸収化合物が樹脂により強く固定化され、耐熱性を向上させることができるので好ましい。また、疎水性成分を含む樹脂を併用すれば、耐温湿度特性を向上させることができるのでより一層好ましい。
また、上記近赤外線吸収層2は、上記樹脂を溶解する溶剤をさらに含んでいてもよい。この溶剤は、上記近赤外線吸収化合物及び上記樹脂の溶解性を損なわなければ特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、トルエン、キシレン、テトラヒドロキシフラン等を用いることができる。
さらに、上記近赤外線吸収層2は、580nm〜620nmの波長領域に最大吸収波長を有する化合物をさらに含むことがより好ましい。これにより、例えばPDPのネオンの発光を吸収できる。ネオンの発光は、PDPの色再現性を低下させる原因のひとつであり、この近赤外線遮蔽体を用いてネオンの発光が吸収されれば、PDPの赤色をより鮮やかに発色させることができる。この化合物は、850nm〜1100nmの全波長領域において近赤外線吸収層2の分光透過率を変化させない化合物であれば特に限定されず、例えば、シアニン系、アズレニウム系、スクワリウム系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、オキサジン系、アジン系、チオピリウム系、ビオローゲン系、アゾ系、アゾ金属錯塩系、アザポルフィリン系、ビスアゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系等の有機色素化合物を用いることができる。また、近赤外線吸収層2が樹脂を含む場合に上記化合物は、その樹脂と上記近赤外線吸収化合物との相溶性を変化させない化合物を用いることがより一層好ましい。
本実施形態の近赤外線遮蔽体は、Haze値が1%以下であることがより好ましい。Haze値が1%以下であれば、例えばPDPの前面板として使用した場合、画像の鮮やかさを損なわないのでより好ましい。なお、Haze値とは、プラスチックの内部や表面の曇りに関して、JIS K7105で規定された曇価で表した値である。また、Haze値の調整は、近赤外線遮蔽体に添加するハイドロタルサイト類化合物等の添加量、粒径を調整することにより行うことができる。
本実施形態の近赤外線遮蔽体は、波長850nm〜1100nmの領域における分光透過率が、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。この範囲であれば、例えばリモートコントロールの誤作動の原因にならず、近赤外線遮蔽体の色変化の原因にもならないため好ましい。
また、近赤外線吸収層2の厚さは、2μm以上15μm以下の範囲が好ましく、3μm以上10μm以下の範囲がより好ましい。近赤外線吸収層2の厚さが2μm未満の場合、波長850nm〜1100nmの領域における分光透過率を15%以下にするためには樹脂に対する近赤外線吸収化合物の添加量を増加させる必要があり、未溶解の近赤外線吸収化合物が生じてHaze値が大きくなるという問題が生じる場合がある。また、厚さが15μmを超える場合、波長850nm〜1100nmの領域における分光透過率を15%以下に維持できるものの近赤外線吸収層2中に遊離した溶剤が残る場合があり、この残存溶剤は、経時的に近赤外線吸収化合物を再溶解するため問題となりうる。
(実施形態2)
図2は、本発明の近赤外線遮蔽体の他の一例を示す断面図である。図2において、図1に示した近赤外線遮蔽体と同じ構成部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、同じ部材は同様の効果を有する。
図2は、本発明の近赤外線遮蔽体の他の一例を示す断面図である。図2において、図1に示した近赤外線遮蔽体と同じ構成部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、同じ部材は同様の効果を有する。
本実施形態の近赤外線遮蔽体は、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2と、この基材1の他方の主面に配置されたハードコート層3と、このハードコート層3の上に配置された反射防止層4から形成されている。また、上記反射防止層4は、屈折率の異なる3層から形成され、ハードコート層3側から中屈折率層4a、高屈折率層4b、低屈折率層4cの順に配置されている。
ハードコート層3の材料は、硬度が高く透光性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、ウレタン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化型樹脂組成物、電磁波硬化型樹脂組成物等を用いることができる。特に表面硬度が高い電磁波硬化型樹脂組成物を用いることがより好ましい。また、上記ハードコート層3は、無機微粒子をさらに含むことが好ましい。無機微粒子を含むことによってハードコート層3は、より高い表面硬度が得られるとともに、樹脂等の硬化による収縮を緩和できる。無機微粒子の材料としては、例えば、二酸化珪素(シリカ)、錫ドープ酸化インジウム、アンチモンドープ酸化錫、酸化ジルコニウム等を用いることができる。
基材1の上にハードコート層3を形成する方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いることができる。ハードコート層3の厚さは、1μm以上10μm以下が好ましく、2μm以上7μm以下がより好ましい。
反射防止層4の材料は、透光性を有する材料であれば特に限定されない。この反射防止層4の平均反射率は、波長450nm〜650nmの領域において0.05%以上1%以下の範囲、波長650nm〜750nmの領域において0.05%以上1.5%以下の範囲が好ましい。これにより、広い波長領域において反射率が低い近赤外線遮蔽体が得られる。また、例えば近赤外線遮蔽体をディスプレイ用前面板に用いた場合、ディスプレイの表示品位を高品質化できる。
ハードコート層3の上に反射防止層4を形成する方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いることができる。
中屈折率層4aは、屈折率nmが1.55以上1.65以下の範囲、より好ましくは1.57以上1.63以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。例えば、屈折率の高い無機微粒子を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物等を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂組成物又は電磁波硬化型樹脂組成物等の架橋可能な有機物を用いることができる。また、上記無機微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム等の微粒子を用いることができる。特に、高い導電性を有するITO微粒子又はATO微粒子を用いれば、中屈折率層4aの帯電を防止する効果が得られるのでより好ましい。
中屈折率層4aの屈折率nmとその厚さdmとの積nmdm(光学厚さ)は、110nm以上163nm以下の範囲が好ましく、125nm以上150nm以下の範囲がより好ましい。
高屈折率層4bは、屈折率nhが1.75以上1.85以下の範囲、より好ましくは1.76以上1.84以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。例えば、屈折率の最も高い無機微粒子である酸化チタン微粒子を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂組成物又は電磁波硬化型樹脂組成物等の架橋可能な有機物を用いることができ、この高屈折率層4bは、コーティング組成物が強固に架橋した膜として形成される。また、酸化チタン微粒子は光触媒作用が弱く、かつ屈折率も高いルチル構造の酸化チタン微粒子を用いることがより好ましい。アナターゼ構造の酸化チタン微粒子は、光触媒作用があり、紫外線の照射によりこの膜を構成する樹脂成分や基材等の有機物を分解してしまうからである。酸化チタン微粒子の量は、硬化後の高屈折率層4bの全重量の50重量%以上65重量%以下が好ましい。
高屈折率層4bの屈折率nhとその厚さdhとの積nhdh(光学厚さ)は225nm以上325nm以下の範囲が好ましく、250nm以上300nm以下の範囲がより好ましい。
また、上記高屈折率層4b中の有機物成分の一部は、屈折率が1.60以上1.80以下の範囲、より好ましくは1.65以上1.75以下の範囲である有機物成分であることが好ましい。例えば上記酸化チタン微粒子の量を低減しても、屈折率を高めることができるからである。酸化チタン微粒子の量を低減することにより、高屈折率層4b中における有機物成分の架橋の低下を防止でき、有機物成分の硬化を促進し、この層の耐擦傷性を向上させることができる。上記有機物成分の屈折率が1.60未満では、高屈折率層4b中の微粒子量の低減効果が不十分となり、その屈折率が1.80を超えると反射光の黄色味が強くなる傾向があるので好ましくない。屈折率が1.60以上1.80以下の範囲にある高屈折率な有機物成分としては、芳香環、硫黄、臭素等を含む有機化合物等を用いることができ、より具体的には、例えば、ジフェニルスルフィドやその誘導体等を用いることができる。
低屈折率層4cは、屈折率nlが1.30以上1.47以下の範囲、より好ましくは1.35以上1.45以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。例えば、フッ素系又はシリコーン系有機化合物、二酸化珪素(シリカ)、フッ化マグネシウム等の無機微粒子等を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂組成物又は電磁波硬化型樹脂組成物等の架橋可能な有機物を用いることができる。特に、電磁波硬化型樹脂組成物として紫外線硬化型樹脂組成物を用いる場合には、窒素等の不活性ガスをパージして、酸素濃度が1000ppm以下になる条件下で紫外線照射を行うことが好ましい。これより、酸素による重合阻害を防止することができる。
低屈折率層4cの屈折率nlとその厚さdlとの積nldl(光学厚さ)は、110nm以上163nm以下の範囲が好ましく、125nm以上150nm以下の範囲がより好ましい。
本実施形態の反射防止層4は、外光の反射を低減できるものであれば、上述の構成に特に限定されるものではない。例えば反射防止層の層数は、反射の程度と反射光の品位、コストに応じて単層、二層、三層構造のように適宜層構造とすることが可能である。一般に、単層構造で反射防止を行うためには、屈折率と厚さの積である光学厚さはλ/4(λは波長を示す。)とする。二層構造の場合、人間の視感度の高い波長のみの反射率を低減させるためには、基材側から高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さはλ/4、λ/4とし、広い波長領域で反射率を低くするためには、基材側から高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さはλ/2、λ/4とする。三層構造の場合、より広い波長領域で反射率を低くするためには、基材側から中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さをλ/4、λ/2、λ/4とすればよい。
なお、実施形態1の近赤外線遮蔽体のみでもディスプレイ用の前面板の部材として使用できるが、実施形態2に示したように、反射防止機能等の複数の機能を備えた近赤外線遮蔽体を使用することがより好ましい。
(実施形態3)
図3は、本発明のディスプレイ用前面板の一例を示す断面図である。本実施形態のディスプレイ用前面板11は、基板12と、基板12の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体13及び他方の主面に配置された電磁波遮蔽体14と、電極(アース)15から形成されている。
図3は、本発明のディスプレイ用前面板の一例を示す断面図である。本実施形態のディスプレイ用前面板11は、基板12と、基板12の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体13及び他方の主面に配置された電磁波遮蔽体14と、電極(アース)15から形成されている。
基板12の材料は、透光性を有する材料であれば特に限定されず、例えば強化ガラス等を用いることができる。近赤外線遮蔽体13としては、例えば、実施形態2の近赤外線遮蔽体をそのまま用いることができる。
本実施形態のディスプレイ用前面板は、長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体の機能と、電磁波遮蔽体の機能とを有する。
本実施形態によれば、長期間高い近赤外線遮蔽性を有するディスプレイ用前面板を得られる。
(実施例)
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
基材として、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製“U−34”)を準備し、近赤外線吸収層の材料として、ジイモニウム化合物(日本カーリット社製“CIR−1081”、最大吸収波長1074nm)6重量部、シアニン化合物(住友精化社製“SD50−E04N”、最大吸収波長877nm)1重量部、及びシアニン化合物(住友精化社製“SD50−E05N”、最大吸収波長833nm)1重量部、ハイドロタルサイト〔Mg6Al2(OH)16CO3・4H2O〕(協和化学工業社製“DHT−4A”)0.5重量部、アクリル樹脂(三菱レイヨン社製“ダイヤナールBR−52”)100重量部、メチルエチルケトン125重量部、シクロヘキサノン460重量部を準備した。次に、これらの近赤外線吸収層の材料を混合・撹拌させたコーティング液を、乾燥後の厚さが4μmになるようにマイクログラビアコータを用いて、上記基材上に塗布して近赤外線吸収層を形成し、本実施例の近赤外線遮蔽体を作製した。
上記近赤外線遮蔽体の分光透過率を分光光度計(日本分光社製“U−Best V−570”)にて測定したところ、波長850nm〜900nmの領域における分光透過率は15%以下、波長900nm〜1100nmの領域における分光透過率は10%以下であった。また、Haze値は0.9%であった。
実施例1で用いたシアニン化合物に代えて、他のシアニン化合物(林原生物化学研究所製"NK124"、最大吸収波長928nm)0.4重量部、及びシアニン化合物(山田化学社製"IR−301"、最大吸収波長830nm)0.4重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽体を作製した。実施例1と同様の方法で分光透過率を測定したところ、波長850nm〜900nmの領域における分光透過率は15%以下、波長900nm〜1100nmの領域における分光透過率は10%以下であった。また、Haze値は0.9%であった。
基材に、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmの紫外線カット性PETフィルム(東レ社製“ルミラーQT58”)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽体を作製した。
次に、シリカ超微粒子を含有したアクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(JSR社製“デソライトZ7501”)100重量部と、メチルイソブチルケトン35重量部とを混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記PETフィルムの近赤外線吸収層側とは反対の表面に、マイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記PETフィルムの表面に厚さ4μmのハードコート層を形成した。
次に、無機超微粒子を含有したアクリレート系紫外線硬化型コート材(JSR社製“オプスターTU4005”)100重量部、多官能アクリレート(日本化薬社製“DPHA”)5重量部、及びシクロヘキサノン200重量部を混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記ハードコート層の上に、マイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記ハードコート層の表面に厚さ72μmの中屈折率層(屈折率1.60)を形成した。
続いて、酸化チタン超微粒子(石原テクノ社製“TTO55(A)”)30重量部、ジメチルアミノエチルメタクリレート(共栄社化学社製“ライトエステルDM”)1重量部、リン酸基含有メタクリレート(日本化薬社製“KAYAMER PM−21”)4重量部、及びシクロヘキサノン65重量部を混合した組成物を、サンドグラインドミルを用いて分散させて酸化チタン超微粒子分散体を調製し、これにアクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(三洋化成工業社製“サンラッドH−601R”)15重量部、メチルイソブチルケトン600重量部を配合分散してコーティング液を調製した。このコーティング液を上記中屈折率層の上に、マイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を500mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記中屈折率層の表面に厚さ130μmの高屈折率層(固形分中に占める酸化チタン微粒子の量60重量%、屈折率1.80)を形成した。
さらに、フッ素系ポリマー含有熱硬化型低屈折率反射防止材(JSR社製“オプスターTT1006”)100重量部とメチルイソブチルケトン20重量部とを混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記高屈折率層の上に、マイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、120℃で6分間熱処理を行い、上記高屈折率層の表面に厚さ92μmの低屈折率層(屈折率1.41)を形成した。以上のように、本実施例の近赤外線遮蔽体を作製した。
次に、この近赤外線遮蔽体の反射率を分光光度計(日本分光社製“U−Best V−570”)を用いて測定したところ、波長450nm〜650nmの領域における平均反射率は1%以下、波長650nm〜750nmの領域における平均反射率は1.5%以下であった。また、実施例1と同様の方法で、本実施例の近赤外線遮蔽体の分光透過率を測定したところ、波長850nm〜900nmの領域における分光透過率は15%以下、波長900nm〜1100nmの領域での分光透過率は15%以下であった。また、Haze値は0.9%であった。
(比較例)
ハイドロタルサイトを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、本比較例の近赤外線遮蔽体を作製した。実施例1と同様の方法で分光透過率を測定したところ、波長850nm〜900nmの領域における分光透過率は15%以下、波長900nm〜1100nmの領域における分光透過率は10%以下であった。また、Haze値は0.8%であった。
ハイドロタルサイトを用いなかったこと以外は実施例1と同様にして、本比較例の近赤外線遮蔽体を作製した。実施例1と同様の方法で分光透過率を測定したところ、波長850nm〜900nmの領域における分光透過率は15%以下、波長900nm〜1100nmの領域における分光透過率は10%以下であった。また、Haze値は0.8%であった。
<保存試験>
次に、実施例1と比較例の近赤外線遮蔽体を用いて、温度80℃で500時間及び1000時間保存する試験を行い、この試験の前後の分光透過率を分光光度計(日本分光社製“U−Best V−570”)にて測定した。保存試験前と保存試験後との分光透過率の差を分光透過率変化として表1に示す。
次に、実施例1と比較例の近赤外線遮蔽体を用いて、温度80℃で500時間及び1000時間保存する試験を行い、この試験の前後の分光透過率を分光光度計(日本分光社製“U−Best V−570”)にて測定した。保存試験前と保存試験後との分光透過率の差を分光透過率変化として表1に示す。
表1より、実施例1は比較例に比べ、保存試験の前後における波長850nm、1000nm及び1100nmの分光透過率変化が小さいことが分かった。
以上より、本発明の実施例1の近赤外線遮蔽体は、比較例に比べ、長期間保存による近赤外線吸収能の低下を抑制できた。これから、近赤外線遮蔽体の実使用時においても、長時間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体を得られることが分かる。
さらに、実施例2及び実施例3の近赤外線遮蔽体についても、同様の保存試験を行ったところ、実施例1とほぼ同じ結果が得られ、同様の効果が得られることが分かった。
以上説明したように本発明は、製造工程を増加することなく、高温高湿等の条件下でも長期間使用しても近赤外線吸収能の低下を抑制できる近赤外線遮蔽体を提供できる。また、本発明によれば、長期間高い近赤外線遮蔽性を有するディスプレイ用前面板を提供できる。
1 基材
2 近赤外線吸収層
3 ハードコート層
4 反射防止層
4a 中屈折率層
4b 高屈折率層
4c 低屈折率層
11 ディスプレイ用前面板
12 基板
13 近赤外線遮蔽体
14 電磁波遮蔽体
15 電極
2 近赤外線吸収層
3 ハードコート層
4 反射防止層
4a 中屈折率層
4b 高屈折率層
4c 低屈折率層
11 ディスプレイ用前面板
12 基板
13 近赤外線遮蔽体
14 電磁波遮蔽体
15 電極
Claims (8)
- 基材と、近赤外線吸収化合物を含む近赤外線吸収層とを備え、前記近赤外線吸収化合物は850nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有し、前記近赤外線吸収層は前記基材の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体であって、
前記近赤外線吸収層は、ハイドロタルサイト類化合物、亜鉛化合物及び酸化チタン化合物からなる化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする近赤外線遮蔽体。 - 前記近赤外線吸収層は、最大吸収波長が相違する2種類以上の近赤外線吸収化合物を含む請求項1に記載の近赤外線遮蔽体。
- 前記化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物は、ハロゲンイオンを捕捉する化合物である請求項1に記載の近赤外線遮蔽体。
- 前記近赤外線吸収層は、前記近赤外線吸収化合物を分散させる樹脂を含む請求項1に記載の近赤外線遮蔽体。
- 前記樹脂は、ガラス転移温度が80℃以上である請求項4に記載の近赤外線遮蔽体。
- 前記近赤外線遮蔽体は、Haze値が1%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の近赤外線遮蔽体。
- 前記近赤外線遮蔽体は、ハードコート層と反射防止層とをさらに含み、前記ハードコート層と前記反射防止層とは、前記近赤外線吸収層が配置された前記基材の主面の反対面に配置されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の近赤外線遮蔽体。
- 基板上に、請求項1〜7のいずれか1項に記載された近赤外線遮蔽体が配置されているディスプレイ用前面板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004357017A JP2006163172A (ja) | 2004-12-09 | 2004-12-09 | 近赤外線遮蔽体及びディスプレイ用前面板 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007233323A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-09-13 | Adeka Corp | 光学フィルター |
JP2008115213A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Okura Ind Co Ltd | 塗工剤及びそれを用いた反射防止フィルム |
JP2010072414A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Konica Minolta Opto Inc | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び偏光板 |
-
2004
- 2004-12-09 JP JP2004357017A patent/JP2006163172A/ja not_active Withdrawn
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US8501843B2 (en) | 2005-06-24 | 2013-08-06 | Adeka Corporation | Optical filter |
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