JP4311635B2 - 反射防止フィルムおよびディスプレイ用前面板 - Google Patents
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基材と、前記基材の一方の主面側に配置された3層からなる反射防止膜とを含み、
前記基材と前記反射防止膜との間にハードコート層をさらに含み、
前記反射防止膜が、前記基材の側から順に中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層から形成されている反射防止フィルムであって、
前記基材が、飽和ポリエステル系樹脂をフィルム状又はシート状に加工したものであり、
前記ハードコート層の材料が、多官能若しくは単官能のアクリレートモノマー、及び、多官能若しくは単官能のアクリレートオリゴマーの少なくとも1種を含有する放射線硬化型樹脂組成物であり、
前記中屈折率層の材料が、放射線硬化型樹脂組成物に無機微粒子を均一分散させたコーティング組成物であり、
前記中屈折率層の屈折率n m が、1.57以上1.63以下、前記屈折率n m と前記中屈折率層の厚さd m との積が、110nm以上140nm以下であり、
前記高屈折率層の材料が、放射線硬化型樹脂組成物に無機微粒子を均一分散させたコーティング組成物であり、前記高屈折率層の固形分全重量中、前記無機微粒子の含有量は50重量%以上65重量%以下であり、前記無機微粒子が酸化チタンであり、
前記高屈折率層の屈折率n h が、1.76以上1.84以下であり、前記屈折率n h と前記高屈折率層の厚さd h との積が、220nm以上250nm以下であり、
前記低屈折率層の材料が、熱硬化型樹脂組成物を含むコーティング組成物であり、
前記低屈折率層の屈折率n l が、1.35以上1.43以下、前記屈折率n l と前記低屈折率層の厚さd l との積が、120nm以上140nm以下であり、
前記反射防止フィルムは、
波長450nm以上650nm以下の範囲内における光の反射率が、0.05%以上1.0%以下の範囲内にあり、
波長650nm以上750nm以下の範囲内における光の反射率が、0.05%以上1.0%以下の範囲内にあり、
CIE1931XYZ表色系の色度図における反射光の色度点(x,y)が、0.22<x<0.32、0.20<y<0.30の領域にあることを特徴とする反射防止フィルムを提供する。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例を示す断面図である。本実施形態の反射防止フィルムは、基材1と、基材1の一方の主面上に形成されたハードコート層2と、ハードコート層2の上に形成された3層からなる反射防止膜3と、基材1の他方の主面上に形成された近赤外線吸収層4とを備えている。また、反射防止膜3は、基材1の側から順に中屈折率層3a、高屈折率層3b、低屈折率層3cから形成されている。
図2は、本発明のディスプレイ用前面板の一例を示す断面図である。本実施形態のディスプレイ用前面板11は、強化ガラスなどの基板12の一方の主面上に実施形態1の反射防止フィルム13が配置され、他方の主面上に電磁波遮蔽体14が配置されている。また、15は電極(アース)であり、電磁波遮蔽体14の金属層と接続している。このように、実施形態1の反射防止フィルム13を用いることにより、可視光線波長領域における反射率が低いとともに反射光の色味が制御されて表示品位が高く、かつ耐擦傷性に優れ、近赤外線吸収機能をも有するディスプレイ用前面板を提供できる。
基材として、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmの紫外線カット性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ製“ルミラーQT58”)を準備した。次に、シリカ超微粒子含有アクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(JSR製“デソライトZ7501”)100重量部とシクロヘキサノン35重量部とを混合攪拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記PETフィルムの一方の表面に、マイクログラビアコータ(康井精機製)を用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記PETフィルムの一方の表面に厚さ4μmのハードコート層を形成した。
実施例1の高屈折率層の形成工程において、アクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(三洋化成工業製“サンラッドH−601R”)の配合量を16.7重量部とし、さらに高屈折率含硫黄化合物(住友精化製“MPSMA”、屈折率1.69)を1重量部配合した以外は、実施例1と同様にして高屈折率層(固形分中に占める酸化チタン微粒子の量57重量%、屈折率1.81)を形成した。それ以外は実施例1と同様にして実施例2の反射防止フィルムを作製した。
ポリエステル樹脂(ユニチカ製“エリーテルUE3690”)100重量部、近赤外線吸収色素(日本化薬製“カヤソーブIRG−022”)9.5重量部、近赤外線吸収色素(日本触媒製“イーエクスカラーIR−12”)3.2重量部、ネオン光カット色素(旭電化工業製“アートクルズTY−100”)2.2重量部、シクロヘキサノン370重量部、トルエン185重量部、およびメチルエチルケトン62重量部を混合攪拌して、コーティング液を調製した。このコーティング液を実施例2の反射防止フィルムのコーティングしていない側のPETフィルム上に、前述のマイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥し、上記PETフィルムの表面に厚さ3μmの近赤外線吸収層を形成して、実施例3の反射防止フィルムを作製した。
実施例1の中屈折率層の形成工程において、無機超微粒子含有アクリレート系紫外線硬化型コート材(JSR製“デソライトKZ7987C”)100重量部、メチルエチルケトン550重量部、およびシクロヘキサノン150重量部を混合攪拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を前述のハードコート層の上に、前述のマイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記ハードコート層の表面に厚さ85nmの中屈折率層(屈折率1.68)を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例1の反射防止フィルムを作製した。
実施例1の高屈折率層の形成工程において、アクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(三洋化成工業製“サンラッドH−601R”)の配合量を8重量部とした以外は、実施例1と同様にして高屈折率層(屈折率1.88)を形成した。それ以外は実施例1と同様にして比較例2の反射防止フィルムを作製した。
実施例1の低屈折率層の形成工程において、無機超微粒子含有アクリレート系紫外線硬化型コート材(JSR製“デソライトKZ7291G”)100重量部、メチルエチルケトン900重量部、およびシクロヘキサノン400重量部を混合攪拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を前述の高屈折率層の上に、前述のマイクログラビアコータを用いてコーティングして乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させて、上記高屈折率層の表面に厚さ95nmの低屈折率層(屈折率1.48)を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例3の反射防止フィルムを作製した。
分光光度計(日本分光社製“「Ubest V−570型”)を用いて、380nm〜780nmの可視光線波長領域における反射防止フィルムの反射防止膜側の反射率の測定を行い、450nm〜650nmの領域および650nm〜750nmの領域における最大反射率を測定した。
上記分光光度計を用いて、850nm〜1100nmの近赤外線波長領域における分光透過率の最大値を測定した。
スチールウール(#0000:超極細)に100g/cm2の荷重を加えて、ハードコート層を形成した側の反射防止フィルムの表面を10往復擦り、傷つきの度合いを目視にて判定した。その判定基準は、A:無傷、B:僅かに傷あり、C:全面に傷あり、D:コーティング層の一部が剥離、E:コーティング層が完全に剥離とした。
2 ハードコート層
3 反射防止膜
3a 中屈折率層
3b 高屈折率層
3c 低屈折率層
4 近赤外線吸収層
11 ディスプレイ用前面板
12 基板
13 反射防止フィルム
14 電磁波遮蔽体
15 電極
Claims (6)
- 基材と、前記基材の一方の主面側に配置された3層からなる反射防止膜とを含み、
前記基材と前記反射防止膜との間にハードコート層をさらに含み、
前記反射防止膜が、前記基材の側から順に中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層から形成されている反射防止フィルムであって、
前記基材が、飽和ポリエステル系樹脂をフィルム状又はシート状に加工したものであり、
前記ハードコート層の材料が、多官能若しくは単官能のアクリレートモノマー、及び、多官能若しくは単官能のアクリレートオリゴマーの少なくとも1種を含有する放射線硬化型樹脂組成物であり、
前記中屈折率層の材料が、放射線硬化型樹脂組成物に無機微粒子を均一分散させたコーティング組成物であり、
前記中屈折率層の屈折率n m が、1.57以上1.63以下、前記屈折率n m と前記中屈折率層の厚さd m との積が、110nm以上140nm以下であり、
前記高屈折率層の材料が、放射線硬化型樹脂組成物に無機微粒子を均一分散させたコーティング組成物であり、前記高屈折率層の固形分全重量中、前記無機微粒子の含有量は50重量%以上65重量%以下であり、前記無機微粒子が酸化チタンであり、
前記高屈折率層の屈折率n h が、1.76以上1.84以下であり、前記屈折率n h と前記高屈折率層の厚さd h との積が、220nm以上250nm以下であり、
前記低屈折率層の材料が、熱硬化型樹脂組成物を含むコーティング組成物であり、
前記低屈折率層の屈折率n l が、1.35以上1.43以下、前記屈折率n l と前記低屈折率層の厚さd l との積が、120nm以上140nm以下であり、
前記反射防止フィルムは、
波長450nm以上650nm以下の範囲内における光の反射率が、0.05%以上1.0%以下の範囲内にあり、
波長650nm以上750nm以下の範囲内における光の反射率が、0.05%以上1.0%以下の範囲内にあり、
CIE1931XYZ表色系の色度図における反射光の色度点(x,y)が、0.22<x<0.32、0.20<y<0.30の領域にあることを特徴とする反射防止フィルム。 - 前記高屈折率層は、屈折率が1.60以上1.80以下の範囲内にある有機成分を含む請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記反射防止膜が配置された前記基材の主面側とは反対側に近赤外線吸収層をさらに配置した請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 波長850nm以上1100nm以下の全領域において分光透過率が、0.1%以上20%以下である請求項3に記載の反射防止フィルム。
- 前記近赤外線吸収層と前記反射防止膜との間のいずれかの部分に紫外線吸収剤をさらに含む請求項3または4に記載の反射防止フィルム。
- 基板上に、請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムが配置されていることを特徴とするディスプレイ用前面板。
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