JP2006162648A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像装置内における現像剤の搬送不良を極力抑制でき、また、構成が簡単で小型化が図れる現像装置を提供する。
【解決手段】 現像剤担持体と、現像剤を所定方向に搬送する現像剤供給搬送手段と、現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送する現像剤撹拌搬送手段と、現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において両手段間での現像剤受け渡しを可能とする仕切り板とを含み、更に、現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段とを、現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に延設するとともに、現像剤供給搬送手段の現像剤担持体に対応する領域の螺旋状リブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有し、小径の螺旋状のリブのピッチを、大径のリブのピッチよりも大きく構成した現像装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、感光体等の像担持体上に形成される静電荷潜像(以下、単に、潜像という)をトナー像として顕像化するための現像装置、及び、当該現像装置を具備した画像形成装置に関する。
像担持体表面を帯電手段により一様に帯電し、原稿、または、画像データに基づいて露光手段を作動させて前記像担持体上に潜像を形成し、次いで、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を現像領域に導き、接触、または、非接触現像により前記潜像をトナー像となした後、当該トナー像を転写手段により、例えば、用紙からなる転写材上に転写し、定着手段により加熱加圧することによって前記転写材に定着させる電子写真方式を利用した画像形成装置はよく知られている。
また、可回転の円筒状部材からなる現像剤担持体と、当該現像剤担持体に内蔵した位置固定の磁石、及び、二成分現像剤を撹拌して現像処理に必要な帯電量を付与するための第2撹拌手段と、前記第2撹拌手段によって撹拌搬送される帯電後の現像剤を前記現像担持体の軸方向に撹拌搬送する第1撹拌手段と、前記第1撹拌手段によって搬送される現像剤を受け取って前記現像剤担持体に供給するとともに、現像処理後、前記磁石の磁極配置により自動的に前記現像剤担持体から除去される現像剤を回収して前記第1撹拌手段に供給する現像剤供給手段とを有し、現像装置内において現像剤の循環搬送を行わしめる構成の現像装置も公知である。
そして、このような二成分現像剤を用いる現像方法においては、画像形成により消費されたトナー量に応じた量の新規なトナーを適宜に現像装置内に補給し、現像剤中のトナー濃度を一定レベルに維持する制御が行われている。
また、上述のような画像形成装置においては、画像の高画質化が求められており、このような要請に対して、例えば、トナー及びキャリアの小粒径化が図られている。
而して、粒子径が小さいトナー及び粒子径が小さいキャリアを主体とする二成分現像剤は、高画質化を達成するためには有用であるが、反面、現像剤それ自体の流動性が低下するので、現像剤を十分に混合撹拌することが困難となる。
例えば、新規な二成分現像剤が使用される場合であっても、または、当該現像剤が現像処理を繰り返し、消耗したトナーに対応する量のトナーが新たに補給された現像剤であっても、トナーが所定の帯電量を有する状態とならないまま現像に供されると、かぶりを発生して画質を低下せしめたり、又、トナー飛散が発生しやすくなる、という問題がある。
このような不具合は、特に、例えば印字率が高いカラー画像を連続して出力する場合に、顕著に生ずる。
また、市場においては画像形成装置の小型化が臨まれるが、そのためには現像装置も小型化する必要が生じ、一例として、従来、現像剤担持体に現像剤を供給したり、当該現像剤担持体から除去される現像剤を回収する手段として使用していた十字パドルの代わりに、例えば、撹拌搬送手段として用いていた螺旋状のリブを兼用する構成とした現像装置が考えられる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許第3311557号公報 特許第3323369号公報
しかしながら、上記の特許文献に開示された現像装置は、現像剤の撹拌を介してトナー比電荷(Q/M)を上昇させる有効なものであると思われるが、また撹拌手段の構成が極めて複雑であるという問題がある。
上述の如く、従来の現像装置における問題の低減を図る一策として、現像剤担持体の軸方向長さに対して、トナーの帯電に主体的な役割を果たす現像剤撹拌搬送手段と、現像剤担持体に対して現像剤を供給する現像剤供給搬送手段の軸方向長さを長くしたり、リブのピッチ(以下、スクリューピッチという)を大きくしたり、螺旋状のリブ(以下、スクリューという)の回転数を適宜に高く設定すること等により、例えば、小粒径である補給トナー、或いはリサイクルトナーの現像剤中における分散の迅速化や比帯電化の向上等を可能とすることが考えられる。
また、螺旋状のリブ(以下、スクリュー径という)の径については、特に、前記現像剤供給搬送手段のスクリュー径を大きくすることによって、前記現像剤担持体に十分な量の現像剤供給を行わせることが可能である。
而して、現像剤担持体の左右両端部に対応するハウジングには、通常、現像剤の飛散を防止するために端部シール(磁気シールも含む)が準備されている。
そのため、現像剤担持体の表面と現像剤供給搬送手段の外径との間には、少なくとも5〜6mmの間隔が必然となり、この間隔は、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤担持体との間の現像剤の受け渡し・回収に支障をきたす危険がある。
現像剤の受け渡し・回収動作が円滑にできない場合、例えば、印字率の高い画像においては、形成された現像画像のページ内均一性が確保できないという問題を引き起こす。
本発明者等は、この問題に対処するため、現像剤担持体の現像領域に実質的に対応する現像剤供給搬送手段の部位(例えばスクリュー径)の最大外径を適宜の大きさになすとともに、現像剤担持体よりも軸方向において突出した領域に対応する部位においてはその外径を小径となすことにより、現像剤の受け渡し・回収等をスムーズに行わせることができることを究明した。
ところが、上記の構成は極めて有用ではあるものの、例えば、スクリュー径の違いから現像剤搬送が思わしく行かないことがあり、更なる改良の余地があることがわかった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、その主たる目的は、小粒径トナーを含む二成分現像剤であっても、現像装置内における現像剤の搬送不良を極力抑制でき、また、構成が簡単で小型化が図れる現像装置および当該現像装置を具備することにより高画質画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明の目的は、下記の構成によって達成することができる。
(請求項1)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
外径が小径の前記螺旋状のリブのピッチを、外径が大径の前記螺旋状のリブのピッチよりも大きく構成した、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項2)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
前記現像剤供給搬送手段の大径部における前記螺旋状のリブのピッチ間にパドル部材を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項3)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
前記現像剤供給搬送手段の大径部における前記螺旋状のリブのピッチをP1、
前記現像剤供給搬送手段の小径部における前記螺旋状のリブのピッチをP2、
前記現像剤撹拌搬送手段の螺旋状のリブのピッチをP3、としたとき、
P1<P3≦P2と設定するとともに、
前記現像剤撹拌搬送手段の螺旋状のリブのピッチ間にパドル部材を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項4)
トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
前記現像剤供給搬送手段における前記螺旋状のリブの径の変更箇所に対応した前記仕切り板の部分に開口を設けた、
ことを特徴とする現像装置。
(請求項5)
前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
請求項1乃至4に係わる現像装置の構成は、小粒径トナー、例えば重合法により製造されるトナーおよび小粒径キャリアを主成分とする二成分現像剤であっても、安定した循環搬送を行うことができる。
また、現像剤担持体と、当該現像剤担持体に対向する現像剤供給搬送手段の最大外径部を近接配置できるので、現像担持体に対する現像剤供給および現像担持体から除去される現像剤の回収を効率よく行うことができる。
更に、現像剤に関与する回転手段の数を最低限に抑えることにより現像装置の小型化を達成できる。
また、現像剤担持体の軸方向長さに比して、現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段の軸方向長さを長く構成したが、その、突出領域に該当する部分はトナー補給装置或いはトナーリサイクル装置の下部空間に納めることができるので、画像形成装置を大型化することもなく、一方においてその長い搬送路は、トナーの帯電を容易とする。
更に、請求項1の構成は、小径部の螺旋状のリブのピッチを他の領域に比して大きくしたので現像剤の嵩密度を低くでき、従って、補給トナーを当該部位に落下せしめる構成とした場合、トナーの現像剤中への迅速な分散ができるので、補給トナーに対する帯電付与も容易である。
請求項2の構成は、現像剤担持体に対向する現像剤供給搬送手段の螺旋状リブのピッチ間にパドル部材を設けたので、現像剤担持体に対する現像剤供給を十分に行うことができる。
請求項3の構成は、現像剤供給搬送手段の軸方向における現像剤中のトナー濃度をほぼ均一に形成することができる。
請求項4の構成は、現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間における現像剤の受け渡しを容易にし、一層安定した現像剤循環を可能とする。
また、請求項5に係わる画像形成装置は、前記した請求項に係わる現像装置の有用性を享受し、結果として、印字率の高い原稿、或いは、トナー消費の多い原稿であっても、未使用のトナーに比して帯電性能が劣るリサイクルトナーを含む現像剤が用いられる場合であっても、トナー飛散、かぶり、画像濃度ムラ等の発生を極力抑制でき、高画質の画像を安定して作製することができる。
本発明に係わる実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図、図2、図3は、本発明に係わる現像装置の実施の形態を示す概略図で、図2は平面図、図3は側面図である。
なお、説明に当たっては、デジタルカラー複写機からなる画像形成装置を示す図1の説明をした後に、現像装置の説明を行うこととする。
第1の実施の形態における画像形成装置は、装置本体上部に自動原稿送り装置1を有するとともに、内部に画像読み取り部2、画像形成部3、ベルトユニット4のためのベルト設置部、給紙部5、定着装置T、反転排紙・再給紙部6、および、反転搬送手段であるADU7を有している。
前記自動原稿送り装置1は、原稿を1枚ずつ送り出して画像読み取り位置へと搬送し、画像読み取りが終わった原稿を所定の場所に排出する装置である。
前記自動原稿送り装置1は、原稿を載置する原稿載置台101、載置された原稿を分離する原稿分離手段103、分離された原稿を搬送する原稿搬送部105、搬送された原稿を排紙する原稿排紙手段107、排紙された原稿を載置する原稿排紙台109、および、原稿の両面の画像を読み取る両面コピーモードにおいて、当該原稿の表裏面を反転させるべく使用されるローラ対からなる原稿反転手段111を有している。
処理プロセスがらみで述べるに、前記原稿載置台101上に載置された複数枚の原稿(不図示)は、原稿分離手段103によって1枚づつ分離され、前記原稿搬送部105を介して画像読み取り位置に向けて搬送される。
前記原稿読み取り位置は、前記原稿搬送部105の下方部に設けられており、そこで、画像読み取り装置2を構成するスリット201を介して、原稿の画像が読み取られ、読み取られた原稿は原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
なお、両面コピーモードにおいては、片面が読み取られて搬送されてくる原稿は前記原稿反転手段111により二点鎖線の矢印で示す方向に搬送され、進行方向における後端を咬んでいる状態で当該原稿反転手段111の駆動が停止された後の逆方向回転により前記原稿搬送部105を介して再度、画像読み取り位置に導かれ、しかる後、前記原稿排紙手段107によって原稿排紙台109上に排出される。
上記の工程は、原稿載置台101上に載置された原稿の枚数分繰り返される。
前記画像読み取り装置2は、前記スリット201、原稿を照射するためのランプ213と原稿からの反射光を反射させる第1ミラー215とを一体化してなる第1ミラーユニット205、第1ミラー215からの光を反射させる第2ミラー217と第3ミラー219とを略V字状に一体化してなる第2ミラーユニット207と、当該第3ミラー219からの反射光を撮像素子上に結像させる結像レンズ209、および、結像レンズ209によって結像された光像を光電変換して画像情報を得るライン状の撮像素子(以下、CCDという)211を有している。
前記画像情報は、適宜の画像処理を施された後、一旦、図示しないメモリに蓄積されるようになっている。
前記自動原稿送り装置1によって送られている原稿を、画像読み取り装置2で読み取る態様においては、第1ミラーユニット205及び第2ミラーユニット207は、図示の如き位置に固定されている。
前記画像読み取り装置2によって読み取られた各色毎の画像信号はメモリより順次取り出され、静電荷潜像形成手段である各露光光学系にそれぞれ電気信号として入力される。
前記画像形成部3は色分解画像に応じたトナー像を形成するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の4組の画像形成手段(以下、画像形成ユニットという)30を含む。
それぞれの画像形成ユニット30は、例えば、有機光導電体を含有させたポリカーボネイトなどの樹脂よりなる感光層をドラム状の金属基体上に設けてなる像担持体(以下、感光体ドラムという)310、スコロトロン形式からなる帯電器320、画像書き込み手段である露光光学系330、静電荷潜像を顕像化する現像装置8、転写手段340、転写後の感光体ドラム310の表面をクリーニングするブレード(クリーニング手段)を含むクリーニング装置350を主要構成要素とする。
前記現像装置8は、磁性キャリア(以下、単にキャリアという)と非磁性トナー(以下、単にトナーという)とを含む二成分現像剤を内蔵し、また、位置固定であって周方向に複数の磁極を配列せしめた磁石を内蔵する可回転、かつ、非磁性の円筒形状からなる現像剤担持体(現像スリーブ)等を有している。
なお、前記露光光学系330はレーザ光学系で構成される露光ユニットであり、また、前記転写手段340は後述する回転ベルト401を介して前記感光体ドラム310の周面一部に対向している。
上述した4組の前記画像形成ユニットの機械的構成は基本的に同じであるので、参照符号は1組みのユニットについてのみ付し、他は省略することとする。
それぞれの画像形成ユニット30は、ベルト設置部において縦方向に長く配設された、ベルトユニット4を構成するループ状の回転ベルト(以下、中間転写ベルトという)401の一平面(張設面)Aに沿って、上から、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の順に配列されている。
前記中間転写ベルト401と、当該中間転写ベルトを回転可能に懸架する支持ローラ405、406、407、および、バックアップローラ410等がベルトユニット4を構成し、また、前記バックアップローラ410は、中間転写ベルト401を挟んで当該バックアップローラと押圧しながら回転するように対向配置した転写ローラ510とで二次転写手段を構成している。
上記の画像形成ユニット30とベルトユニット4の構成とによる画像形成は次のようになされる。
画像形成プロセスの開始に伴って、反時計方向に回転する感光体ドラム310の表面は帯電器320により所定の極性に帯電される。
次いで、露光光学系330による第1の色信号、即ち、イエロー(Y)の画像信号に対応する露光が施され、当該イエロー(Y)の画像に対応する潜像が前記感光体ドラム310上に形成される。
前記潜像は現像装置8の現像剤による接触または非接触現像処理により反転現像されてイエロー(Y)のトナー像に変換された後、転写手段340の作用によって中間転写ベルト401上に転写される。
第1の色信号による画像形成開始から所定の時間後に順次開始される他の色信号による画像形成は上記と同様のプロセスにより、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(BK)の各画像形成ユニットによって行われ、それぞれのトナー像が前記イエロー(Y)のトナー像のある画像領域と重畳するように順次転写され、前記中間転写ベルト401上に重ね合わせのカラートナー像が形成される。
一方、転写処理終了後の前記感光体ドラム310の表面はクリーニング装置350で清掃され、新たな画像形成のための準備が整えられる。
なお、前記感光体ドラム310、あるいは、中間転写ベルト401に対する個々の画像形成プロセスの開始タイミングは、前記中間転写ベルト401の一方の側、本実施の形態においては外側であって、前記中間転写ベルトの回転方向に見て、前記転写ローラ510のある位置から1組目(イエロー)の画像形成ユニットが設けてある位置までの区間に付設したレジストセンサ413が、当該中間転写ベルト401に設けた、例えば、塗料を用いて形成した基準マークを検知した時を起点として計時を行い、所定時間経過毎に、順次、(Y)、(M)、(C)、(BK)プロセスを開始させるように構成してある。
前記レジストセンサ413による検知信号を取り込み、計時を監視するとともに、個々のプロセス等に関する制御はコンピュータを含む制御部(制御手段)Sで行う。
次に、中間転写ベルト上に形成されたカラートナー像が用紙Pに転写され、装置外に排紙されるまでの工程に絡めて、装置のその他の構成につき簡単に述べる。
前記中間転写ベルト401上における画像形成に対応した適宜のタイミングで、用紙Pが給紙部5の送り出し部501(511、521)に位置する給紙ローラ503(513、523)によって給紙され、重送防止ローラ506の部位を通ってレジストローラ551に向けて搬送される。
しかる後、前記用紙Pは、前記レジストローラ551の回転再開によって前記中間転写ベルト401上のカラートナー像領域と重畳するように再給紙され、二次転写部において前記バックアップローラ410と前記転写ローラ510とにより前記中間転写ベルトとともに押圧挟持されながらニップ部から送り出され、この間に、前記中間転写ベルト401上に担持(形成)されたカラートナー画像が前記用紙P上に転写される。
なお、転写に際しては、前記転写ローラ510と前記バックアップローラ410との間に適宜の転写バイアス電圧を印加するように構成することが望ましい。
トナー像が転写された前記用紙Pは、例えば、不図示の分離爪の作用を受けながら前記中間転写ベルト401から分離され、定着装置Tに向けて搬送される。
前記定着装置Tは定着ヒータを内蔵する定着ローラT1と、当該定着ローラと圧接しながら回転する圧着ローラT2とを有し、画像を形成しているカラートナーは、両ローラによる加熱・加圧により溶融され、用紙P上に定着される。
定着装置Tによる定着処理終了後の用紙Pは、その下流に設けてある排紙ローラ603により搬送され、装置本体外に設けてある排紙トレイ上に排出される。
一方、二次転写終了後の前記中間転写ベルト401の表面はブレードからなるクリーニング手段415によってクリーニングされ、新たなトナー像を担持する準備がなされる。
なお、現像処理により現像剤中のトナーが消費されるが、これは、現像装置8の適宜の場所にトナー濃度検知センサを設けておき、当該センサからの情報に基づいて前記現像装置内にトナーを供給するようになっており、公知技術で対応できる。
また、図において、通路切替部材601の実線位置は定着処理後に用紙Pの上下面を反転させて排出する場合に保持される位置であり、破線位置は、上述の如く、定着装置から送り出された用紙をそのまま排出する際に保持される位置である。
例えば、用紙Pの反転排出においては、前記定着装置Tから送り出された用紙Pは前記通路切替部材601の右側の辺に沿って下方に案内され、ローラ対602によって進行方向における後端が挟持された状態とされた後の当該ローラ対602の逆回転により上昇され、前記切替部材601の左側の辺を通って前記排紙ローラ603に達し、かつ、当該排紙ローラで排出されるように規制される。
更に、前記ADU7を用いる両面コピーモードの場合の用紙Pの挙動は、反転排出の場合と同様に、片面に画像が形成された定着処理後の用紙Pを前記切替部材601の右側の辺に沿って下方に導き、進行方向における用紙Pの後端をローラ対605により挟持した状態で搬送停止せしめた後、当該ローラ対605を逆回転せしめ、ガイド板Gに沿って上昇させ、複数のローラ対701、703、705を有するADU7に導くことで用紙Pの反転を達成する。
用紙Pの第2面に対する画像形成プロセスは前述と同じであり、前記定着装置Tから送り出された後の排出については前述した何れかを選択することになる。
次に、トナー像形成手段(現像手段)である現像装置の構成について、図2乃至図4を用いて詳細に説明する。
現像装置8は、現像剤担持体(現像スリーブ)800と、前記現像剤担持体800の長手方向に隣接して可回転に配設した現像剤供給搬送手段803と、前記現像剤供給搬送手段803の長手方向に隣接して可回転に配設した現像剤撹拌搬送手段805と、これらの部材を互いに軸方向にみて平行状態を保って軸支持するハウジング810と、前記ハウジングの上部を覆う開閉可能なカバー812とを有する。
また、前記現像剤供給搬送手段803及び現像剤撹拌搬送手段805は、現像剤担持体800の長さよりも長く構成してある。
そして、両手段の一方の端部位置を前記現像剤担持体の端部位置とほぼ同じ面内に位置づけることによって、他方の側において、ハウジング810共々、前記現像剤担持体800の端部よりも突出させてある。
換言すれば、図2の矢示の如くに、現像剤供給搬送手段803による現像剤の搬送方向(右側から左側に搬送)における下流側に突出させてある。参照符号802は突出領域を示す。
更に、前記現像剤供給搬送手段803および現像剤撹拌搬送手段手段805の高さ方向における位置は前記現像剤担持体800よりも低い位置に設定してある。
この構成は、後述の如く、現像剤担持体800に対する現像剤の供給および当該現像剤担持体から除去される現像剤の回収を容易とするものであるが、略水平位置に設けることもできる。
前記現像剤供給搬送手段803および現像剤撹拌搬送手段805は、軸Jの外周面であって、かつ、軸方向に所定の向き、所定のピッチを以て形成した、例えば図4にその一部を拡大して示すようなスクリュー(スクリュー形状)で構成してある。
前記現像剤供給搬送手段803を構成するスクリューにおいて、前記現像剤担持体800に対応する領域(以下、第1部位という)のスクリュー径を他の領域(突出領域;以下、第2部位という)におけるスクリュー径よりも大きく設定してある。
ここで、スクリュー径とは、図3に示す側面図で見て、現像剤供給搬送手段803或いは現像剤撹拌搬送手段805が回転されたとき、スクリュー外径の回転軌跡によって形成される円の直径を指す。
上記構成は、前記現像剤担持体800の周面に対して、前記現像剤供給搬送手段803の第1部位におけるスクリューの外径を、例えば3乃至4mmと近接配置せしめることを可能とし、以て、現像剤担持体800と現像剤供給搬送手段803との間における現像剤の供給・回収を容易とする。
換言すれば、現像担持体に対して十分な量の現像剤を供給できるので、印字率の高い原稿画像或いはトナー消費量の多い画像の現像処理を安定して行うことができ、また、除去された現像剤を効率よく回収して循環搬送路上に持ちきたすことができる。
なお、前記の構成において、前記第1部位のスクリューピッチ(スクリュー間ピッチ)P1よりも第2部位のスクリューピッチP2を大きく設定してある。
これは、前記第1部位により搬送されてくる現像剤が前記第2部位の流域において滞留することを防止し、あるいは、後記の現像剤撹拌搬送手段805の搬送機能を介して、現像剤のスムーズな循環搬送(移動)を可能ならしむるためである。
前記現像剤撹拌搬送手段805を構成するスクリューは基本的に前記現像剤供給搬送手段803の第1部位におけるスクリューとほぼ同じ構成(形状、外径の大きさ、スクリューピッチ)からなり、ほぼ同じ現像剤搬送能力を有する。
また、前記現像剤担持体800は、アルミニウムあるいはステンレスの如く非磁性金属材料からなる円筒状部材であり、その中に磁石(不図示)を位置固定で内蔵している。
上記構成は公知であるので図示しないが、現像処理後に現像剤担持体に担持されながら回転方向に搬送される現像剤が所定場所まで運ばれると、自動的に前記現像剤担持体800の周面から除去されるように、反発磁界が形成される磁極配置がなされている。
本実施例においては、図3における現像剤担持体800の右斜め下当たりの部分であって、現像剤供給搬送手段803が現像処理用の現像剤を前記現像剤担持体800に供給した後、除去された現像処理後の現像剤を回収しうる位置に設定してある。
参照符号801は端部シール(または端部シール部)であって、前記現像剤担持体800の両端部に近接したハウジング810の側壁上に設けられ、トナー等の飛散防止を抑制する。
808は、ハウジング810の底部から立ち上げて形成した仕切り板で、前記現像剤供給搬送手段803と現像剤撹拌搬送手段805との間に位置し、長手方向の両端の部分は現像剤の循環移動を許容すべく切り欠かれていて連通口(通路と同義)820、821を形成している。
切り欠きは図5に概念的に示すように、仕切り板の両端部上部を適宜の長さおよび深さをもって基部を残した矩形状に切り取った形状を有するが、現像剤の循環移動に支障がない範囲で自由な形状とすることができる。
現像剤供給搬送手段803による現像剤搬送方向に見て、前記仕切り板808の下流側端は前記第2部位の下流側途中で終端となっており、そこからハウジングの側壁までは解放状態に構成してある。
本明細書においては、この部分を、前記現像剤供給搬送手段におけるスクリュー径の変更箇所に対応した前記仕切り板の部分に設けた開口または開口部Kという。
そして、前記開口部Kに対応した前記現像剤供給搬送手段803の軸J上には、板状部材を径方向に突出してなるパドル(羽根)804を設けてある。板状部材の数は適宜設定できる。
現像剤の搬送方向に見て、前記現像剤撹拌搬送部材805の下流端部にも同様の構成を施すことができる。
前記開口部Kは、現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間での現像剤の受け渡しを一層行いやすくし、現像剤のスムーズな循環搬送に寄与する。
なお、前記現像剤担持体800と現像剤供給搬送手段803とは、図3に示すように、ハウジング810内に形成された現像剤の収納撹拌部(以下、第1収納撹拌部という)815に収納されており、また、現像剤撹拌搬送手段805は、前記第1収納撹拌部815に隣接して形成された他の収納撹拌部(以下、第2収納撹拌部という)816に収容されている。
前記第1収納撹拌部815および第2収納撹拌部816には磁性キャリアと非磁性トナーとを含む適宜の量の二成分現像剤が収納される。
磁性キャリアは小粒径のコーティングキャリアであり、トナーは重合法により製造した小粒径のトナーが使用されている。但し、これは、本発明を限定するものではない。
前記現像剤供給搬送手段等の回転部材は画像形成装置本体側に設けられる駆動系から動力を貰い、歯車等を介して矢印方向に回転するように構成してあるが、動力伝達機構は公知の技術が使用できるため割愛してある。
本実施の形態においては、既出の感光体ドラム310に対向して配置される現像剤担持体800は、図2において、反時計方向(図1に示す感光体ドラムとは、両者の近接点でみて反対方向)、現像剤供給搬送手段803も反時計方向、そして現像剤撹拌搬送手段805は時計方向に回転する構成にある。
なお、前記現像剤供給搬送手段803の第1部位を構成する各スクリューピッチ間にパドルを1個設けることにより、現像剤担持体800との間での現像剤供給・回収能力を高めることができる。
また、前記第1部位のスクリューピッチP1、第2部位のスクリューピッチP2および現像材撹拌搬送手段を構成するスクリューピッチをP3としたとき、P1<P3≦P2と設定するとともに、スクリューピッチP3のスクリューピッチ間に各1個のパドルを配することによって、現像剤の円滑な循環搬送を図るとともに、トナーに対する帯電量付与を一層効率的に行わしめることができ、また、軸方向における現像剤中のトナー濃度を略均一に保つことができる。
更に、未使用のトナーを補給するに際して、前記第2部位上に補給トナーが落下するようにしておけば、当該第2部位の現像剤嵩密度は低いので、補給トナーの現像剤中への迅速な分散・混合を行うことができ、更に、前記現像剤撹拌搬送手段による撹拌作用により現像処理のために十分な帯電量を付与することができる。
この場合、補給トナーの落下位置は、図2において、前記現像剤供給搬送手段803を構成する軸Jに対して現像剤担持体側であることがトナーの舞上がりを抑制できることもあって好都合である。
図3において参照符号Zはブレードで、前記現像剤担持体800上に磁気的に吸着され担持される現像剤層の厚さを規制する。
上述の如き構成を有する現像装置の作動状態を以下に略記する。
現像剤担持体800、現像剤供給搬送手段803および現像剤撹拌搬送手段805に動力が伝達され、これらの手段が図3に示す方向に回転をはじめると、第2収納撹拌部816内に収納されている現像剤は、前記現像剤供給搬送手段により撹拌されながら軸方向左(現像剤の搬送方向にみて上流側)から右側(下流側)に向けて搬送される。
この間に、トナーは摩擦帯電によって帯電され、現像処理に必要な帯電量を得る。
やがて、前記現像剤撹拌搬送手段805の下流側端部に達した現像剤は、パドル804の作用を受けながら、連通口820を介して現像剤供給搬送手段803に受け渡され、第1収納撹拌部815内を前記と逆方向である軸方向に搬送される。
搬送中の現像剤は、順次、現像剤供給搬送手段の第1部位によって現像剤担持体800上に供給され、磁気吸着状態で担持されて現像処理に費やされる。
現像処理後の現像剤は内蔵してある磁石の反発磁界の作用により自動的に前記現像剤担持体上から除去され、再び、前記現像剤供給搬送手段によって下流側に搬送される。
ここで、現像剤担持体と現像剤供給搬送手段の回転方向により、供給される現像剤と回収される現像剤との混在は極力抑制される。
その後、第2部位に至った現像剤は前記第1部位のピッチよりも大きいピッチで送られ、連通口821および開口部Kを介して前記現像剤撹拌搬送手段に受け渡され、循環搬送される。
なお、現像処理後の現像剤をトナー濃度検知センサによって検出し、その検出値に基づいて、未使用のトナーをトナー補給機構(不図示)からカバー812上に設けられるトナー供給口を介して補給することにより、適正なトナー濃度をもった現像剤が維持される。
補給トナーの落下位置については前述したような位置が適当である。
次に、請求項に対応する実施例について説明する。
以下の実施例においては、図2の構成、即ち、トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送するスクリューからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌するスクリューとからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を現像装置の基本的構成とする。
(実施例1;請求項1に対応)
現像剤供給搬送手段803の第1部位のスクリュー径が30mm、第2部位のスクリュー径が24mm、また、現像剤撹拌搬送手段805のスクリュー径が30mmである構成をもった現像装置1を製造した。表中、第1部位のスクリュー径はP1、第2部位のスクリュー径はP2、現像剤撹拌搬送手段のスクリュー径はP3と各部位或いは手段のスクリューピッチと同じ表示として整合を図ってある。
また、第1部位のスクリュー径と現像剤撹拌搬送手段のスクリュー径とを28mmとした以外は前記現像装置1と同じ構成を有する現像装置2を製造した。
そして、それぞれの現像装置における現像剤供給搬送手段の第1部位におけるスクリューピッチP1、第2部位におけるスクリューピッチP2および現像材撹拌搬送手段のスクリューピッチP3を表1で示す3通りのピッチに振って、それらの構成による回転時の現像剤の搬送状態を観察した。
搬送状態は、現像剤担持体上の3点(手前側、中央部、奥側)において5cm2のジグをあて、現像剤を吸引してその重さを測定する方法により行った。
搬送状態は搬送量として表1に示されるが、これから理解されるように、スクリューピッチP1〜P3が同じ場合には現像装置の軸方向中央部から奥側(図2において軸方向中央部より右側の領域)において現像剤の搬送不良が見かけられたものの、現像装置1、2のいずれにおいてもスクリューピッチP2を大きく設定することにより搬送不良を解消しえた。
Figure 2006162648
用いた現像剤は、平均粒径が20〜60μmのコーティングキャリアと、平均粒径が3〜7μmの重合トナーを主成分とする二成分現像剤である。
なお、回転数は現像剤担持体;500rpm、現像剤供給搬送手段;400rpm、現像剤撹拌搬送手段;400rpmで、更に、現像担持体の直径は30mmの構成とした。
また、現像剤担持体の軸方向長さ(現像幅)は360mm、現像剤供給搬送手段の第1部位および第2部位の軸方向長さは、それぞれ370mm、100mm、現像剤撹拌搬送手段の軸方向有効長さは470mmである。
(実施例2;請求項2に対応)
実施例1に示したと同じスクリュー径を有する現像装置3、4を製造し、かつ、それら現像装置における現像剤供給搬送手段の第1部位と現像剤撹拌搬送手段のスクリューピッチ間に1つづつパドルを設けた構成と、設けなかった構成とに分け、回転時における現像剤の搬送状態を観察した。現像剤は実施例1に記載の現像剤と同じ組成ものを使用した。
搬送状態は搬送量として表2に示されるが、パドルがない構成においては現像装置の軸方向中央部から奥側(図2において軸方向中央部より右側の領域)において現像剤の搬送不良が見かけられたものの、パドルを設けることにより搬送不良をなくすことができた。
スクリューピッチはすべて30mmとし、測定方法、測定場所各部材の回転数等は実施例1の場合と同じである。
Figure 2006162648
(実施例3;請求項3に対応)
実施例1における現像装置1と同じスクリュー径を有する現像装置5を製造し、現像剤供給搬送手段の第1部位および第2部位のスクリューピッチP1、P2および現像剤撹拌搬送手段のスクリューピッチP3を表3に示す如くに振るとともに、スクリューピッチ間に1個設けられるパドルを当該表3に示すように組み合わせ、それら回転部材の作動時の、軸方向におけるトナー濃度差の変化を観測した。現像剤は実施例1に記載の現像剤と同じ組成ものを使用した。
上記は、作動時間中に新規トナーを一定で連続的に補給することにより行った。
Figure 2006162648
その結果を図6に示す。図6は、作動時間に対する補給トナーの軸方向における濃度差加算値を示す図で、横軸は作動時間を示し、縦軸は軸方向におけるトナー濃度差の加算値を表す。
図中、ライン1は表3の上段の構成(スクリューピッチ:P1が30mm、P2が45mm、P3が30mmパドルはなし)を、ライン2は中断に表示の構成を、そして、ライン3は表3の下段に示す構成に対応する。
図6から明らかなように、第1部位のスクリューピッチP1<現像剤撹拌搬送手段のスクリューピッチP3<現像剤供給搬送手段の第2部位のスクリューピッチP2とするとともに現像剤撹拌搬送手段805のスクリューピッチ間にパドルを設けた構成が、軸方向における現像剤中のトナー濃度を最も狭い範囲内に維持できる。
なお、ライン3に対応する表3の下段の構成において、スクリューピッチP3をP2に示すスクリューピッチとほぼ同じに、ほとんど同様の結果が得られる。
測定場所は現像剤担持体上の軸方向手前側と奥側であり、当該場所で現像剤を採取し、トナー濃度を測定した。
なお、現像剤担持体の回転数は500rpm、現像剤供給搬送手段および現像剤撹拌搬送手段の回転数は400rpm、パドルの高さは10mm、パドルの幅は15mmである。
(実施例4;請求項4に対応)
実施例1における現像装置1と同じスクリュー径を有する現像装置6を製造し、現像剤供給搬送手段の第1部位および第2部位のスクリューピッチP1、P2および現像剤撹拌搬送手段のスクリューピッチP3を表4に示す如くに振るとともに、現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向に見て、仕切り板の下流側端部の更に下流に開口部を設けた構成と設けない構成を組み合わせて、現像剤の現像剤の搬送状態を観察した。現像剤は実施例1に記載の現像剤と同じ組成ものを使用した。
搬送状態は搬送量として表4に示されるが、これから理解されるように、スクリューピッチP1〜P3が同じ場合には、前述した現像装置1の中の1構成と同様に現像装置の軸方向中央部から奥側において現像剤の搬送不良が見かけられた。
しかしながら、第2部位のスクリューピッチを第1部位および現像剤撹拌搬送手段のスクリューピッチよりも大きく設定するとともに、開口部を設けた構成においては、より一層安定した現像剤搬送を行うことができる。
Figure 2006162648
(実施例5;請求項5に対応)
図1に示される構成に従って、実施例1〜4に掲げた良好な結果を示す現像装置のそれぞれが搭載されたカラー画像形成用の画像形成装置を製造し、画像出力テストを下記の画像形成条件で行った。
画像形成条件は、各色トナー像に係わる画像形成ユニットのいずれについても同じに設定した。
なお、現像剤は実施例1に記載の現像剤と同じ組成のものを使用した。
<画像形成条件>
・プロセス速度(V):220mm/sec(1分間当たりの画像形成枚数が50枚)
・現像剤供給搬送手段および現像剤撹拌搬送手段の回転速度:400rpm
・現像剤担持体(現像スリーブ)の回転数:300から500rpmの範囲内で調整して、感光体ドラム上の単位面積当たりのトナー付着量(M)が0.4mg/cm2となる状態とした。
・感光体ドラムと現像スリーブとの最近接距離:0.3mm
・現像バイアス:交流バイアス(AC)成分と直流バイアス(DC)成分を重畳したバイアス
・交流バイアス成分:Vac=1.0kVpp、fac=3kHz、波形=正弦波
・直流バイアス成分:−500
・現像スリーブによる現像剤搬送量:25±2mg/cm2
・現像スリーブの軸方向における磁気ブラシの形成幅:340mm
・トナー補給制御:現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向からみて下流側の端縁から80mm上流側の位置にトナー濃度センサ(透磁率センサ)を設け、その検知結果に応じてトナー補給を制御した。
・トナー補給速度:最大30g/min
・感光体表面電位:最大露光部電位(VL):−50V
帯電電位(VH):−650
画像出力を視認した結果、本発明に係わる画像形成装置によれば、画像かぶりや画像濃度ムラ等の発生を抑制でき、高画質画像を安定して得ることができた。
なお、画像形成装置に実施の形態についてはカラー画像形成装置を例として説明したが、本発明はモノクロ画像形成装置でもよく、更に、リサイクルトナーを使用する態様の画像形成装置であってもよい。
本発明に係わる画像形成装置の第1の実施の形態を示す概略図である。 図2は本発明に係わる現像装置の実施の形態を示す概略平面図である。 図3は本発明に係わる現像装置の実施の形態を示す概略側面図である。 図4は前記現像剤供給搬送手段および現像剤撹拌搬送手段を構成するスクリュー形状を示す一部拡大図である。 図5は仕切り板に設けられる切り欠きを概念的に示す図である。 図6は作動時間に対する補給トナーの軸方向における濃度差加算値を示す図である。
符号の説明
1 自動原稿送り装置
2 画像読み取り部
3 画像形成部
4 ベルトユニット
5 給紙部
6 反転排紙・再給紙部
8 現像装置
800 現像剤担持体
803 現像剤供給搬送手段
805 現像剤撹拌搬送手段
808 仕切り板
810 ハウジング
812 カバー

Claims (5)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
    外径が小径の前記螺旋状のリブのピッチを、外径が大径の前記螺旋状のリブのピッチよりも大きく構成した、
    ことを特徴とする現像装置。
  2. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
    前記現像剤供給搬送手段の大径部における前記螺旋状のリブのピッチ間にパドル部材を設けた、
    ことを特徴とする現像装置。
  3. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
    前記現像剤供給搬送手段の大径部における前記螺旋状のリブのピッチをP1、
    前記現像剤供給搬送手段の小径部における前記螺旋状のリブのピッチをP2、
    前記現像剤撹拌搬送手段の螺旋状のリブのピッチをP3、としたとき、
    P1<P3≦P2と設定するとともに、
    前記現像剤撹拌搬送手段の螺旋状のリブのピッチ間にパドル部材を設けた、
    ことを特徴とする現像装置。
  4. トナーとキャリアとを含む現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の長手方向に隣接して設けられ、当該現像剤担持体に現像剤を供給しながら所定の軸方向に搬送する螺旋状のリブからなる現像剤供給搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段の長手方向に隣接して設けられ、前記現像剤供給搬送手段による現像剤の搬送方向と逆方向に現像剤を搬送しながら撹拌する螺旋状のリブからなる現像剤撹拌搬送手段と、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段との間に設けられ、かつ、その両端部において前記現像剤供給搬送手段と現像剤撹拌搬送手段との間で前記現像剤の受け渡しを可能とする連通口を有する仕切り板とを含み、更に、前記現像剤供給搬送手段と前記現像剤撹拌搬送手段とを、前記現像剤供給搬送手段による現像剤搬送方向において下流側に相当する側に延設して、前記現像剤担持体の端部よりも突出する構成とするとともに、前記現像剤供給搬送手段の軸方向であって、前記現像剤担持体を介しての現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径を非現像領域に対応する領域の螺旋状のリブの径よりも大径とした構成を有する現像装置であり、
    前記現像剤供給搬送手段における前記螺旋状のリブの径の変更箇所に対応した前記仕切り板の部分に開口を設けた、
    ことを特徴とする現像装置。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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