JP2006161361A - 扉自閉式蝶番 - Google Patents

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Yoshimi Sugino
吉美 杉野
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Abstract

【課題】がたつきや扉開閉時の音鳴りが生じない扉自閉式蝶番を提供することである。
【解決手段】固定部側の柱Bに取り付けられた翼板1bの筒部2bに連結軸部材としてのねじ軸3を固定し、ねじ軸3に螺合されたナット6を、扉Aに取り付けられた翼板1aの筒部2aに軸方向へ移動自在に回り止めし、ねじ軸3に圧縮コイルばね7を装着して、扉Aが開けられたときに、ナット6が圧縮コイルばね7を圧縮する方向へ移動するようにし、圧縮コイルばね7の弾性復元力で移動したナット6を押し戻して、ナット6を筒部2aに回り止めした翼板1aを回動させ、扉Aが自動的に閉じるようにすることにより、扉Aが開閉されるときの摺動部をねじ軸3とナット6の螺合部として受圧面積を広くし、摺動部での摩耗を抑制するとともに、摺動部の接触圧力も低くして、がたつきや扉開閉時の音鳴りが生じないようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、開けられた扉が自動的に閉じるようにする手段を設けた扉自閉式蝶番に関する。
建物や機械装置等に取り付けられる扉を回動可能に固定部へ支持し、扉側と固定部側とに取り付けられる2つの翼板に設けられた筒部を軸方向に連ね、これらの軸方向に連ねた筒部に連結軸部材を嵌挿して、2つの翼板を連結軸部材の回りに相対回動可能に連結した蝶番には、開けられた扉が自動的に閉じるようにする手段を、軸方向に連ねた2つの翼板の筒部に組み込んだものがある(例えば、特許文献1参照)。この扉自閉式蝶番は、従来多く用いられているシリンダとアームを組み合わせたドアクローザのように、扉の上部等に剥き出しとされないので、余分のスペースを必要とせず、扉の見栄えもよくすることができ、かつ、ドアクローザよりも安価に製造できる利点がある。
特許文献1に記載された扉自閉式蝶番は、一方の翼板の筒部に軸方向に移動自在で且つ相対回転不能に内嵌され、他方の翼板の筒部側の端面に所定角度の範囲に亙る傾斜案内面が形成された第1係合部材と、他方の翼板の筒部に軸方向に移動自在で且つ相対回転不能に内嵌され、前記傾斜案内面に沿って摺動可能な係合部が形成された第2係合部材とに、連結軸部材としての連結ピンを貫通させ、第1係合部材と第2係合部材のうちの一方を他方の係合部材側へ弾性部材で付勢することによって、扉が自動的に閉じるようにしている。
実開平6−82360号公報
特許文献1に記載された扉自閉式蝶番は、扉が開閉されるときに、第1係合部材の傾斜案内面と第2係合部材の係合部とを狭い受圧面積で摺動させるようにしているので、これらの摺動部での摩耗の進行が早く、摩耗に伴うがたつきが生じやすい問題がある。また、摺動部の接触圧力も高くなるので、扉開閉時の音鳴りも生じやすい。
そこで、本発明の課題は、がたつきや扉開閉時の音鳴りが生じない扉自閉式蝶番を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、扉側と固定部側とに取り付けられる2つの翼板に設けられた筒部を軸方向に連ね、これらの軸方向に連ねた筒部に連結軸部材を嵌挿して、前記2つの翼板を連結軸部材の回りに相対回動可能に連結し、これらの2つの翼板が相対回動して扉が開けられたときに、扉が自動的に閉じるようにする手段を、前記軸方向に連ねた2つの翼板の筒部に組み込んだ扉自閉式蝶番において、前記2つの翼板の連結軸部材をいずれか一方の翼板の筒部に固定されるねじ軸として、このねじ軸に螺合されたナットを、他方の翼板の筒部に軸方向へ移動自在に回り止めし、前記ねじ軸に圧縮コイルばねを装着して、前記扉が開けられたときに、前記ナットがこの圧縮コイルばねを圧縮する方向へ移動するようにし、この圧縮コイルばねの弾性復元力で移動したナットを押し戻して、前記ナットを筒部に回り止めした他方の翼板を相対回動させ、前記扉が自動的に閉じるようにした構成を採用した。
すなわち、2つの翼板の連結軸部材をいずれか一方の翼板の筒部に固定されるねじ軸として、このねじ軸に螺合されたナットを、他方の翼板の筒部に軸方向へ移動自在に回り止めし、ねじ軸に圧縮コイルばねを装着して、扉が開けられたときに、ナットがこの圧縮コイルばねを圧縮する方向へ移動するようにし、この圧縮コイルばねの弾性復元力で移動したナットを押し戻して、ナットを筒部に回り止めした他方の翼板を相対回動させ、扉が自動的に閉じるようにすることにより、扉が開閉されるときの摺動部をねじ軸とナットの螺合部として受圧面積を広くし、摺動部での摩耗を抑制するとともに、摺動部の接触圧力も低くして、がたつきや扉開閉時の音鳴りが生じないようにした。
前記ねじ軸のリード角を30〜60°とすることにより、2つの翼板の相対回動に伴ってナットをねじ軸上で双方向へスムーズに移動させることができ、かつ、その移動量を大きくして、圧縮コイルばねの圧縮量と弾性復元力を大きくすることもできる。
前記ナットを潤滑性樹脂で形成することにより、ねじ軸への給油を省略して、ナットをねじ軸上でスムーズに移動させことができる。
前記ねじ軸を前記固定部側に取り付けられる翼板の筒部に固定し、前記ナットを前記扉側に取り付けられる翼板の筒部に回り止めすることにより、ねじ軸を固定軸として回動する扉側の翼板を軽量にし、扉をより軽快に開閉させることができる。
前記ねじ軸が固定される筒部を軸方向両側に配して、ねじ軸をこれらの筒部に嵌着したカラーで固定し、前記ナットを回り止めした筒部をその軸方向内側に配して、その両端部に嵌着したブッシュを筒部の両端から突出させ、前記扉の慣性重量によるアキシアル荷重が、前記軸方向内側の筒部の両端から突出するブッシュの端面を、前記軸方向両側の筒部に嵌着したカラーに当接させて支持され、前記扉の慣性重量によるラジアル荷重が、前記ねじ軸の外径面に当接されるブッシュの内径面で支持されるようにすることにより、扉の慣性重量を安定して支持することができる。
本発明の扉自閉式蝶番は、2つの翼板の連結軸部材をいずれか一方の翼板の筒部に固定されるねじ軸として、このねじ軸に螺合されたナットを、他方の翼板の筒部に軸方向へ移動自在に回り止めし、ねじ軸に圧縮コイルばねを装着して、扉が開けられたときに、ナットがこの圧縮コイルばねを圧縮する方向へ移動するようにし、この圧縮コイルばねの弾性復元力で移動したナットを押し戻して、ナットを筒部に回り止めした他方の翼板を相対回動させ、扉が自動的に閉じるようにすることにより、扉が開閉されるときの摺動部をねじ軸とナットの螺合部として受圧面積を広くしたので、摺動部での摩耗を抑制できるとともに、摺動部の接触圧力も低くすることができ、がたつきや扉開閉時の音鳴りが生じないようにすることができる。
前記ねじ軸のリード角を30〜60°とすることにより、2つの翼板の相対回動に伴ってナットをねじ軸上で双方向へスムーズに移動させることができ、かつ、その移動量を大きくして、圧縮コイルばねの圧縮量と弾性復元力を大きくすることもできる。
前記ナットを潤滑性樹脂で形成することにより、ねじ軸への給油を省略して、ナットをねじ軸上でスムーズに移動させことができる。
前記ねじ軸を固定部側に取り付けられる翼板の筒部に固定し、ナットを扉側に取り付けられる翼板の筒部に回り止めすることにより、ねじ軸を固定軸として回動する扉側の翼板を軽量にし、扉をより軽快に開閉させることができる。
前記ねじ軸が固定される筒部を軸方向両側に配して、ねじ軸をこれらの筒部に嵌着したカラーで固定し、ナットを回り止めした筒部をその軸方向内側に配して、その両端部に嵌着したブッシュを筒部の両端から突出させ、扉の慣性重量によるアキシアル荷重が、軸方向内側の筒部の両端から突出するブッシュの端面を、軸方向両側の筒部に嵌着したカラーに当接させて支持され、扉の慣性重量によるラジアル荷重が、ねじ軸の外径面に当接されるブッシュの内径面で支持されるようにすることにより、扉の慣性重量を安定して支持することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この扉自閉式蝶番は、図1(a)、(b)に示すように、各蝶番は、扉Aに取り付けられた翼板1aの筒部2aと、固定部側の柱Bに取り付けられた翼板1bの筒部2bとを軸方向に連ね、これらの筒部2a、2bに連結軸部材としてのねじ軸3を嵌挿して、2つの翼板1a、1bをねじ軸3の回りに相対回動可能に連結したものである。
前記柱Bに取り付けられた翼板1bの筒部2bは軸方向の上下両側に配され、ねじ軸3は筒部2bに嵌着されたカラー4で固定されている。扉Aに取り付けられた翼板1aの筒部2aは筒部2bの軸方向内側に配され、両端部にブッシュ5が嵌着されており、これらのブッシュ5の内側でねじ軸3に螺合されたナット6が軸方向へ移動自在に回り止めされるとともに、上側のブッシュ5とナット6の間で圧縮コイルばね7がねじ軸3に装着されている。
前記ねじ軸3のリード角は30〜60°とされている。したがって、扉Aの開閉による翼板1aの回動に伴って、その筒部2aと一緒にナット6がねじ軸3の回りに回転するときに、ナット6が軸方向の双方向へスムーズに移動するとともに、その移動量を大きくして、後述するように、圧縮コイルばね7の圧縮量と弾性復元力を大きくすることができる。また、ナット6は潤滑性樹脂で形成され、ねじ軸3への給油を省略しても、軸方向へスムーズに移動するようになっている。
前記上下のブッシュ5の外側端面は筒部2aの両端から突出し、それぞれ上下のカラー4に当接されて、扉Aの慣性重量によるアキシアル荷重を支持するようになっている。また、各ブッシュ5の内径面はねじ軸3の外径面に当接され、扉Aの慣性重量によるラジアル荷重を支持するようになっている。
図2(a)、(b)に示すように、扉Aが開けられると、翼板1aの筒部2aと一緒にねじ軸3の回りに回転するナット6は上方へ移動し、圧縮コイルばね7を上側のブッシュ5との間で圧縮する。したがって、開けられた扉Aを放すと、ナット6は圧縮コイルばね7の弾性復元力で下方へ押し戻され、このとき、翼板1aの筒部2aがナット6と一緒にねじ軸3の回りに逆方向へ回転し、図1(a)、(b)に示したように、翼板1aが扉Aを閉じる方向に回動して、扉Aが自動的に閉じる。
上述した実施形態では、ねじ軸を固定部側に取り付けられる翼板の筒部に固定し、この筒部を扉側に取り付けられる翼板の筒部の両側に配したが、ねじ軸は扉側に取り付けられる翼板の筒部に固定することもできる。また、両翼板の筒部の配し方は実施形態のものに限定されることはなく、例えば、両翼板の筒部を1つずつとしてこれらを上下に配することもできる。
aは扉自閉式蝶番の実施形態を示す平面図、bはaの縦断正面図 aは図1(a)の扉を開けた状態を示す平面図、bはaの縦断正面図
符号の説明
1a、1b 翼板
2a、2b 筒部
3 ねじ軸
4 カラー
5 ブッシュ
6 ナット
7 圧縮コイルばね

Claims (5)

  1. 扉側と固定部側とに取り付けられる2つの翼板に設けられた筒部を軸方向に連ね、これらの軸方向に連ねた筒部に連結軸部材を嵌挿して、前記2つの翼板を連結軸部材の回りに相対回動可能に連結し、これらの2つの翼板が相対回動して扉が開けられたときに、扉が自動的に閉じるようにする手段を、前記軸方向に連ねた2つの翼板の筒部に組み込んだ扉自閉式蝶番において、前記2つの翼板の連結軸部材をいずれか一方の翼板の筒部に固定されるねじ軸として、このねじ軸に螺合されたナットを、他方の翼板の筒部に軸方向へ移動自在に回り止めし、前記ねじ軸に圧縮コイルばねを装着して、前記扉が開けられたときに、前記ナットがこの圧縮コイルばねを圧縮する方向へ移動するようにし、この圧縮コイルばねの弾性復元力で移動したナットを押し戻して、前記ナットを筒部に回り止めした他方の翼板を相対回動させ、前記扉が自動的に閉じるようにしたことを特徴とする扉自閉式蝶番。
  2. 前記ねじ軸のリード角を30〜60°とした請求項1に記載の扉自閉式蝶番。
  3. 前記ナットを潤滑性樹脂で形成した請求項1または2に記載の扉自閉式蝶番。
  4. 前記ねじ軸を前記固定部側に取り付けられる翼板の筒部に固定し、前記ナットを前記扉側に取り付けられる翼板の筒部に回り止めした請求項1乃至3のいずれかに記載の扉自閉式蝶番。
  5. 前記ねじ軸が固定される筒部を軸方向両側に配して、ねじ軸をこれらの筒部に嵌着したカラーで固定し、前記ナットを回り止めした筒部をその軸方向内側に配して、その両端部に嵌着したブッシュを筒部の両端から突出させ、前記扉の慣性重量によるアキシアル荷重が、前記軸方向内側の筒部の両端から突出するブッシュの端面を、前記軸方向両側の筒部に嵌着したカラーに当接させて支持され、前記扉の慣性重量によるラジアル荷重が、前記ねじ軸の外径面に当接されるブッシュの内径面で支持されるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の扉自閉式蝶番。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102373852A (zh) * 2010-08-09 2012-03-14 牟群芳 新型自闭折页
US11454057B2 (en) * 2017-11-07 2022-09-27 Polyplastic Group B.V. Hinge and cabinet provided with a hinge

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