JP2006159823A - オフセット印刷用ブランケット、及びエレクトロルミネッセンス素子、並びにそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高分子発光媒体層の厚さを均一に印刷できる、表面の平滑性を確保したオフセット印刷用ブランケット及び高分子EL素子並びにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】ブランケット1の最表面に高平滑層3を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の十点平均粗さRzが5nm以下であること。1)支持基材4上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする、2)液状の剥離層形成材料を固化し剥離層5とする、3)剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する、4)液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層3とする、5)剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として固化した高平滑層を基材2に積層する、各工程を含むこと。
【選択図】図2
【解決手段】ブランケット1の最表面に高平滑層3を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の十点平均粗さRzが5nm以下であること。1)支持基材4上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする、2)液状の剥離層形成材料を固化し剥離層5とする、3)剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する、4)液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層3とする、5)剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として固化した高平滑層を基材2に積層する、各工程を含むこと。
【選択図】図2
Description
本発明は、オフセット印刷用ブランケット及びその製造方法に関するものであり、特に、ガラス板等の基材上にオフセット印刷に用いたインクを高平滑に画像として形成する技術、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の製造において、インク化した有機発光材料を基材上に高平滑に画像(パターン)として形成するのに好適な技術に関する。
近年、電極間に高分子発光体を含む高分子発光媒体層が設けられた高分子エレクトロルミネッセンス素子(以下、エレクトロルミネッセンスのことをELと表記する)の開発が進められており、大量生産に適した具体的な製造方法も提案されている。高分子発光媒体層を設ける方法としては、例えば、凸版反転オフセット法を適用し、円筒状のロール(胴)に巻き付けたゴム製のブランケット周面(表面)に付着させた高分子EL材料インクを電極等に転写し、印刷することで高分子発光媒体層を設ける方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 また、凸版反転オフセット法で使用されるブランケットとしては、高分子発光媒体層の均一性を確保するために、例えば、特許文献2に記載されているような表面が鏡面のブランケットを用いることが考えられる。
特開2003−017248号公報
特開平08−112981号公報
EL素子などの印刷においては、印刷された印刷インクの厚さ(印刷膜厚)は数十nmの超薄膜となる。そのため、印刷膜厚にnmオーダーの平滑さが求められ、これをオフセット法で作製するにはブランケットの表面にも同等の平滑さが求められる。
一方、特許文献2に記載の製造法では、ブランケットの表面の平滑性は金型内に設置されるシートの表面の平滑性に依存するため、特にPETフィルムを用いた場合にはnmオーダーの平滑さは困難となる。例えば、表面粗さ1μm程度のブランケットを用いオフセット法で数十nmの超薄膜を印刷した場合、その印刷面は白抜けを起こしたり、ひどい厚みムラが生じてしまうため、EL素子などの印刷には適さない。
一方、特許文献2に記載の製造法では、ブランケットの表面の平滑性は金型内に設置されるシートの表面の平滑性に依存するため、特にPETフィルムを用いた場合にはnmオーダーの平滑さは困難となる。例えば、表面粗さ1μm程度のブランケットを用いオフセット法で数十nmの超薄膜を印刷した場合、その印刷面は白抜けを起こしたり、ひどい厚みムラが生じてしまうため、EL素子などの印刷には適さない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、高分子発光媒体層の厚さを均一に印刷できる、表面の平滑性を確保したオフセット印刷用ブランケット、及び高分子EL素子、並びにそれらの製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の算術平均粗さRaが1nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケットである。
また、本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の十点平均粗さRzが5nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケットである。
また、本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の算術平均粗さRaが1nm以下で、且つ十点平均粗さRzが5nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケットである。
また、本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状の剥離層形成材料を固化し剥離層とする工程、
3)前記固化した剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状の剥離層形成材料を固化し剥離層とする工程、
3)前記固化した剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
また、本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状のままレベリングした剥離層形成材料を剥離層とし、剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
3)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
4)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状のままレベリングした剥離層形成材料を剥離層とし、剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
3)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
4)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
また、本発明は、上記発明によるオフセット印刷用ブランケットの製造方法において、前記剥離層は40℃において液相である金属若しくは金属化合物であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
また、本発明は、ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上にフロート板ガラスを積層し剥離層とする工程、
2)前記剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
1)支持基材上にフロート板ガラスを積層し剥離層とする工程、
2)前記剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法である。
また、本発明は、積層基材上に高分子エレクトロルミネッセンス材料をオフセット印刷法で積層する高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、請求項1又は2記載のオフセット印刷用ブランケットを用いて印刷することを特徴とする高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法である。
また、本発明は、請求項8記載の高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を用いて製造したことを特徴とする高分子エレクトロルミネッセンス素子である。
本発明のオフセット印刷用ブランケットによれば、オフセット法により膜厚数十nmの超薄膜を印刷する際にも厚さを均一にでき、白抜けもない良好な印刷が可能となる。例えば、高分子EL素子をオフセット法で製造する場合、高分子発光媒体層の厚さを均一にでき、表面の高平滑性を確保できるので、素子の発光ムラ及び短絡などの発生を防止でき、
歩留まりの大幅な向上を実現可能となる。
また、金属製の精密研磨した金型を用いる必要がなくなるため、極めて経済的に高平滑な表面を持つブランケットを作成することが可能となる。
歩留まりの大幅な向上を実現可能となる。
また、金属製の精密研磨した金型を用いる必要がなくなるため、極めて経済的に高平滑な表面を持つブランケットを作成することが可能となる。
以下に、本発明を、その実施形態に基づいて詳細に説明する。
はじめに、本発明のオフセット印刷用ブランケットについて説明する。本発明のオフセット印刷用ブランケットは、表面の算術平均粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.2nm以下のものである。または、十点平均粗さ(Rz)が5nm以下、好ましくは1nm以下のものである。あるいは、表面の算術平均粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.2nm以下、且つ十点平均粗さ(Rz)が5nm以下、好ましくは1nm以下のものである。ここで、本発明における算術平均粗さ(Ra)および十点平均粗さ(Rz)は、JIS B 0601に準拠して測定された値である。
はじめに、本発明のオフセット印刷用ブランケットについて説明する。本発明のオフセット印刷用ブランケットは、表面の算術平均粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.2nm以下のものである。または、十点平均粗さ(Rz)が5nm以下、好ましくは1nm以下のものである。あるいは、表面の算術平均粗さ(Ra)が1nm以下、好ましくは0.2nm以下、且つ十点平均粗さ(Rz)が5nm以下、好ましくは1nm以下のものである。ここで、本発明における算術平均粗さ(Ra)および十点平均粗さ(Rz)は、JIS B 0601に準拠して測定された値である。
このように、ブランケット表面のRaが1nm以下、または、Rzが5nm以下、あるいは、Raが1nm以下且つRzが5nm以下の高平滑な面であることにより、高分子EL材料インクを用いて印刷した際にその印刷膜厚を均一にできる。したがって、凸版転写オフセット法によりEL素子を作製した場合には高分子発光媒体層の厚さを均一にでき、表面の平滑性を確保できるので、発光ムラが少なくなる。
Raが1nm以下であることは、表面粗さが全体的になだらかであることを示し、発光ムラが発生しにくいことを表している。また、Rzが5nm以下であることは、局所的に大きな凹凸がない表面粗さであることを示し、発光ムラ以外にもダークスポットや短絡が発生しにくいことを表している。また、RaとRzが同時に低い値であることは、全体的にも局所的にも凹凸がない表面粗さであることを示し、発光ムラ、ダークスポット、短絡が発生しにくい薄膜を形成することができるブランケット表面を提供できる。
このような、表面が高平滑なオフセット印刷用ブランケットとしては、図1に示すように、基材2の上部に高平滑層3が設けられたオフセット印刷用ブランケット1が好ましい。
ブランケットの形状としては、一般的に印刷法に用いられるものでよく、シート状、フィルム状等、平板状のものを必要に応じて円筒状のロール(胴)に巻き付けて用いる。
ブランケットの形状としては、一般的に印刷法に用いられるものでよく、シート状、フィルム状等、平板状のものを必要に応じて円筒状のロール(胴)に巻き付けて用いる。
一般に精密研磨した金型やガラスの表面は、かなり高い平滑性を持つが傷が付きやすく、膜厚数十nmの超薄膜に求められる高平滑性を維持するのは難しい。また、金属の精密研磨にはかなりのコストがかかるため不経済である。そこで本発明では以下に述べる方法で高平滑面を容易に安価に形成することができる。
型6は、図2(a)に示すように、支持基材として容器4の底部上に液状の材料を、例えば、コーティングし、それを化学反応や液体成分の留去により固化させて剥離層5を形成し、作成する。剥離層5の表面は、固化する前の液状の時に重力によりレベリングされ高平滑な面を成している。
剥離層5の材料としては、高平滑層3との剥離性の点から剥離性が高く、撥油性、撥水性が大きい材料、具体的にはケイ素含有材料またはフッ素含有材料が好ましい。ケイ素含有材料としては、ジメチルシリコーン等のジアルキルシリコーンおよびその誘導体等が挙げられる。また、フッ素含有材料としては、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PC
TFE)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(THV)等のフッ素樹脂やこれらに架橋部分を導入した誘導体が挙げられる。
これらの材料を溶剤に溶解させたり加熱溶融させることにより、前述の液状の材料を得る。この溶剤としては、これらの材料を溶解若しくは分散させることが出来、且つ後々留去若しくは固化できる物であれば何を用いても良い。
TFE)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(THV)等のフッ素樹脂やこれらに架橋部分を導入した誘導体が挙げられる。
これらの材料を溶剤に溶解させたり加熱溶融させることにより、前述の液状の材料を得る。この溶剤としては、これらの材料を溶解若しくは分散させることが出来、且つ後々留去若しくは固化できる物であれば何を用いても良い。
容器4の底部からも剥離しやすいものを選択すれば、剥離層5が傷ついた際にそれを剥がし、新たに剥離層5を形成することにより容易に高平滑性が維持でき、また、ブランケット使用時の直前まで剥離層5を高平滑層3に張り付けておくことで保護層としても使用可能となり好ましい。
また、型6は、図2(a)に示すように、支持基材として容器4の底部上に液状になった金属若しくは金属化合物(以後、液体金属)を入れて剥離層5を形成し、作成する。液体金属の表面は重力によりレベリングされ高平滑な面を成している。この表面を型として用いることにより、目的のブランケットの高平滑化が達成される。また、固体の型(例えば金属金型など)では、表面に物がこすれたり微少な埃がのることにより修復困難な傷が付きやすいが、液体金属は表面に物理的な衝撃を受けてもすぐにレベリングにより高平滑な面に戻るため高平滑面の維持も容易である。
液状金属としては、常温で液状の水銀(融点マイナス38.87℃)やガリンスタン(融点マイナス19℃)や低融点のガリウム(融点29.78℃)等を用いることが出来る。また、これらは必要に応じて加熱しても良い。
高平滑層3は、図2(b)に示すように、型6に高平滑層3の液状の材料を流し込み、それを固化させることにより作製される。
高平滑層3の剥離層5側は、剥離層5のレベリング面の形を映し出すためにほぼ同じ平滑性となるが、反対の空気と接する面もレベリングにより平滑となる。両面が高平滑となることで厚みのムラもなくなる。
高平滑層3の剥離層5側は、剥離層5のレベリング面の形を映し出すためにほぼ同じ平滑性となるが、反対の空気と接する面もレベリングにより平滑となる。両面が高平滑となることで厚みのムラもなくなる。
液面の平滑性を維持するために、剥離層5および高平滑層3を形成する作業は振動や気流のないところで行うことが必要となる。そのために除震台やフードを用いるのが好ましい。また、塵や埃の混入はブランケットの傷や硬さの不均一の原因となるため、クリーンルームなどの清浄な環境で行うことが好ましい。
或いはまた、型6は、図2(a)に示すように、支持基材として容器4の底部上にフロート板ガラスを入れて剥離層5を形成し、作成する。フロート板ガラスの製造の際に溶融した金属(錫)の表面は表面張力により完全に近い平面が保たれている。従って、ガラスの平面度は良好なものであり、且つ表面は高平滑なものである。また、溶融した金属(錫)に接触していない面も、ガラスの表面張力及び自重によって優れた平面度及び高平滑を有する。 この表面を型として用いることにより、目的のブランケットの高平滑化が達成される。
高平滑層3の材料としては、インクの転写性の点から剥離性が高く、撥油性、撥水性が大きい材料、具体的にはケイ素含有材料またはフッ素含有材料が好ましい。ケイ素含有材料としては、ジメチルシリコーン等のジアルキルシリコーンおよびその誘導体やフルオロシリコーンゴム等のシリコーンゴムが挙げられる。また、フッ素含有材料としては、例えば、フッ化ビニリデン系フッ素ゴム(FKM)、テトラフルオロエチレン−プロピレン系フッ素ゴム(FEPM)、テトラフルオロエチレン−パープルオロビニルエーテル系フッ素ゴム(FFKM)、等のフッ素ゴムや四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化
プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(THV)等のフッ素樹脂やこれらに架橋部分を導入した誘導体が挙げられる。
プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(THV)等のフッ素樹脂やこれらに架橋部分を導入した誘導体が挙げられる。
また、高平滑層3の材料は、流し込みで形成を行うことから硬化や加硫の前に液体である必要がある。液状シリコーンゴム等の液体材料を用いる場合も含め、流し込みを行う際には前述の材料を溶剤に溶かしたり分散させたり、加熱溶融させても良い。この溶剤としては、これらの材料を溶解若しくは分散させることが出来、且つ後々留去若しくは固化できる物であれば何を用いても良い。
高平滑層3の液状の材料を型6に流し込んだ後に、化学反応や溶剤の留去などによりそれを固化させることで、目的の固体の高平滑層3を得ることが出来る。
高平滑層3の厚さは2mm以下であることが好ましい。高平滑層3の厚さが2mmを超えると、例えば、印刷時に溶剤による膨潤が起こる場合にはブランケットの厚みが変化し印圧が狂ったりパターン精度が落ちてしまう可能性がある。また不経済である。
高平滑層3の厚さは2mm以下であることが好ましい。高平滑層3の厚さが2mmを超えると、例えば、印刷時に溶剤による膨潤が起こる場合にはブランケットの厚みが変化し印圧が狂ったりパターン精度が落ちてしまう可能性がある。また不経済である。
基材2としては、例えば、既存のオフセット印刷用ブランケットを使用することができ、その材質としては高分子フィルムやゴムや繊維のようにある程度の柔軟性を有する材料で構成されることが好ましく、例えば、フッ素樹脂、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエーテルスルホン、シリコーン系エラストマー、フッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムまたはこれらの混合物が挙げられる。また、これらを積層させた構造をとってもよい。また、その下に遮蔽層や敷布、圧縮層などを設けても良い。
基材2と高平滑層3を張り合わせることにより、オフセット印刷用ブランケット1を得ることが出来る。この張り合わせは、基材2と高平滑層3の間に接着性の化合物を塗布し重ね合わせることで行っても良いし、どちらか一方が半硬化若しくは未硬化の状態で重ね合わせた後に硬化を完了させることにより行っても良い。
次に、本発明の高分子EL素子の製造方法について説明する。
図3に、この製造方法によって得られる高分子EL素子を示す。この高分子EL素子10は、透光性基板11と透明導電層12と正孔注入層13と高分子発光媒体層14と陰極層15とを具備するものである。
図3に、この製造方法によって得られる高分子EL素子を示す。この高分子EL素子10は、透光性基板11と透明導電層12と正孔注入層13と高分子発光媒体層14と陰極層15とを具備するものである。
この高分子EL素子10において、透光性基板11としては、ガラス基板やプラスチック製のフィルムまたはシートを用いることができる。プラスチック製のフィルムを用いれば、巻き取りにより高分子EL素子の製造が可能となり、安価に素子を提供できる。そのプラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート等を用いることができる。また、透明導電層12を成膜しない側にセラミック蒸着フィルムやポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物等の他のガスバリア性フィルムを積層してもよい。
透明導電層12の材料としては、インジウムと錫の複合酸化物(以下ITOという)が挙げられる。また、アルミニウム、金、銀等の金属が半透明状に蒸着されたものや、ポリアニリン等の有機半導体などが挙げられる。
また、正孔注入層13の材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチ
レンスルホン酸との混合物等の導電性高分子材料が挙げられる。
また、正孔注入層13の材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチ
レンスルホン酸との混合物等の導電性高分子材料が挙げられる。
高分子発光媒体層14は高分子発光体を含有する層であり、電圧の印加により発光する層である。高分子発光体としては、例えば、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N'-ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N'-ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系等の発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系などが挙げられる。
また、高分子発光媒体層14は必要に応じ、高分子発光体を含有する層以外に正孔注入層・正孔輸送層・電子ブロック層・正孔ブロック層・電子輸送層・電子注入層を含む積層構造をとっても良い。
正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層とは、正孔輸送性及び/若しくは電子ブロック性を有する材料を有する層であり、それぞれ透明導電層12から高分子発光媒体層14への正孔注入の障壁を下げる、透明導電層12から注入された正孔を陰極層15の方向へ進める、正孔を通しながらも電子が透明導電層12の方向へ進行するのを妨げる役割を担う層である。
これらの層に用いられる材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、PVK誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の高分子材料が挙げられる。また、ポリパラフェニレン(PPP)等のポリアリーレン系、ポリフェニレンビニレン(PPV)等のポリアリーレンビニレン系等の導電性高分子若しくはPS等の高分子に、アリールアミン類、カルバゾール誘導体、アリールスルフィド類、チオフェン誘導体、フタロシアニン誘導体等の低分子の正孔輸送性、電子ブロック性を示す材料を混合した物を用いても良い。
これらの層に用いられる材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、PVK誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物等の高分子材料が挙げられる。また、ポリパラフェニレン(PPP)等のポリアリーレン系、ポリフェニレンビニレン(PPV)等のポリアリーレンビニレン系等の導電性高分子若しくはPS等の高分子に、アリールアミン類、カルバゾール誘導体、アリールスルフィド類、チオフェン誘導体、フタロシアニン誘導体等の低分子の正孔輸送性、電子ブロック性を示す材料を混合した物を用いても良い。
正孔ブロック層、電子輸送層とは電子輸送性及び/若しくは正孔ブロック性を有する材料を有する層であり、それぞれ陰極層15から注入された電子を透明導電層12の方向へ進める。電子を通しながらも正孔が陰極層15の方向へ進行するのを妨げる役割を担う層である。これらの層に用いられる材料としては、電子輸送性ポリシラン、ポリシロール、含ボロンポリマー等の電子輸送性を有するもの、PPP等のポリアリーレン系、PPV等のポリアリーレンビニレン系等の導電性高分子若しくはポリスチレン等の高分子に、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)誘導体の電荷移動錯体、シロール誘導体、アリールボロン誘導体、ビスフェナントロリン等のピリジン誘導体、パーフルオロ化されたオリゴフェニレン誘導体、オキサジアゾール誘導体等の電子輸送性若しくは正孔ブロック性を有する材料を混合した物を用いても良い。
電子注入層とは電子注入性を有する材料を有する層であり、陰極層15から高分子発光媒体層14への電子の注入障壁を下げる役割を担う層である。
この層に用いられる材料としては、前述の電子輸送層に用いられるのと同様な材料の他に、フッ化リチウムや酸化リチウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や酸化物をPS等の高分子材料に混合した物を用いても良い。
この層に用いられる材料としては、前述の電子輸送層に用いられるのと同様な材料の他に、フッ化リチウムや酸化リチウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の塩や酸化物をPS等の高分子材料に混合した物を用いても良い。
陰極層15の材料としては、有機発光媒体層の発光特性に応じたものを使用でき、例えば、リチウム、マグネシウム、カルシウム、イッテルビウム、アルミニウムなどの金属単体やこれらと金、銀などの安定な金属との合金などが挙げられる。また、インジウム、亜鉛、錫などの導電性酸化物を用いることもできる。
上述した高分子EL素子を製造する際の印刷法は、上述したオフセット印刷用ブランケ
ットの高平滑層の表面に高分子EL材料インクを塗布、乾燥させて高分子EL材料インクのインク塗膜を形成する。次いで、ロールにブランケットを巻き付けて、ロールを回転させながら、パターンが形成されたガラス板の版をインク塗膜に圧着させる。あるいは、あらかじめロールに巻き付けたブランケットに高分子EL材料インクを塗布、乾燥してインク塗膜を形成してもよい。
そして、版の凸部(画像のネガ版)に圧着したインク塗膜をブランケットから剥離させて、ブランケット上のインク塗膜をパターン(画像)状に形成する。このパターン状のインク塗膜を被転写体へ転写、印刷するといった印刷法である。
ットの高平滑層の表面に高分子EL材料インクを塗布、乾燥させて高分子EL材料インクのインク塗膜を形成する。次いで、ロールにブランケットを巻き付けて、ロールを回転させながら、パターンが形成されたガラス板の版をインク塗膜に圧着させる。あるいは、あらかじめロールに巻き付けたブランケットに高分子EL材料インクを塗布、乾燥してインク塗膜を形成してもよい。
そして、版の凸部(画像のネガ版)に圧着したインク塗膜をブランケットから剥離させて、ブランケット上のインク塗膜をパターン(画像)状に形成する。このパターン状のインク塗膜を被転写体へ転写、印刷するといった印刷法である。
正孔注入層13の形成は、高分子EL材料インクとして、前記導電性高分子材料を含有するインクを用いる。先ず、透明導電層付き透光性基板を用意し、その透明導電層を所定のパターンにエッチングし、次いで、パターン状に透明導電層が形成された透光性基板上に、導電性高分子材料を含有するインクを印刷して正孔注入層を設ける。このようにして、透光性基板と透明導電層と正孔注入層とを有する被転写体を得る。
次に、高分子発光媒体層14の形成は、高分子EL材料インクとして、前記高分子発光体を含有するインクを用いる。ブランケット上のパターン状のインク塗膜を、被転写体の正孔注入層に押圧部材により圧着させる。続いて、ブランケットが巻き付けられたロールを回転させるとともに、その回転に応じて被転写体を平行に移動させて、パターン状のインク塗膜を被転写体の正孔注入層上に順次転写、印刷して高分子発光媒体層を設ける。そして、その上に、陰極層を設けて高分子EL素子を得る。
上述した製造方法において、高分子発光媒体層14の形成における高分子EL材料インクとは、上述した高分子発光体が溶媒に溶解または分散したものである。高分子発光体を溶解または分散する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、水等の単独またはこれらの混合溶媒などが挙げられる。
また、高分子EL材料インクには、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
また、高分子EL材料インクには、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
以上説明した高分子EL素子の製造方法では、上述した表面が高平滑なオフセット印刷用ブランケットを用いて高分子EL材料インクを印刷するので、ブランケット上のインク塗膜の厚さを均一にできる。その結果、高分子発光媒体層の厚さを均一にでる。すなわち、表面の平滑性を確保でき、高分子EL素子の発光ムラを防止できる。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
<実施例1>
・型 :ガラス容器中に、THV220G(住友3M(株)製:フッ素樹脂)のアセトン溶液を入れ、静置してアセトンを蒸発させて剥離層とし、型を得た。
<実施例1>
・型 :ガラス容器中に、THV220G(住友3M(株)製:フッ素樹脂)のアセトン溶液を入れ、静置してアセトンを蒸発させて剥離層とし、型を得た。
・高平滑層 :TSE3032(A)(GE東芝シリコーン(株)製:2液型シリコーンゴム主剤)100重量部と、TSE3032(B)(GE東芝シリコーン(株)製:2液型シリコーンゴム硬化剤)10重量部とを混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を前述の型に静かに流し込み、全体を100℃で1時間加熱し硬化反応をさせた。これにより、厚さ200μmの高平滑層を得た。
・基材 :一般的に用いられるニトリルゴムと綿布の積層体を基材とした。
・ブランケット :基材にTSE3975(GE東芝シリコーン(株)製:接着性シリコーンゴム)を塗布し100μmの厚みの接着層を形成した。次いで、TSE3975塗布面側を上記表面層と向かい合わせになるように張り合わせ35℃で4時間加熱し、接着層を硬化すると共に高平滑層と架橋させた。型からTHVのフィルムごとこの積層体をガラス容器から引き剥がし、剥離層を保護フィルムとしたブランケットを得た。これにより作製されたブランケットは表面の十点平均粗さRzが2nm、算術平均粗さRaが0.3nmであった。
・印刷 :予め、ITO付きガラス基板を用意し、そのITOを所定のパターンにエッチングした。次いで、エッチングした透明導電層上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物をグラビア印刷法により印刷して厚さ50nmの正孔注入層を設けた。このようにして、透光性基板と透明導電層と正孔注入層とを有する被転写体を得た。
一方、上述したブランケットの表面に、ポリアリーレンビニレン系高分子発光体であるポリ(2−メトキシ−5−(2'-エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)のトルエン溶液をバーコータにて塗布、乾燥して100nmのインク塗膜を形成した。次いで、インク塗膜が外側に位置するようにブランケットをロールに巻き付けた。
そして、高分子発光媒体層のネガ版の凸部を有するガラス板を、ロールに巻き付けられたブランケット上のインク塗膜に圧着し、凸部に圧着した部分のインク塗膜をブランケットから剥離させて、ブランケット上のインク塗膜をパターン状(高分子発光媒体層の形状)の形成した。
そして、高分子発光媒体層のネガ版の凸部を有するガラス板を、ロールに巻き付けられたブランケット上のインク塗膜に圧着し、凸部に圧着した部分のインク塗膜をブランケットから剥離させて、ブランケット上のインク塗膜をパターン状(高分子発光媒体層の形状)の形成した。
次に、ブランケット上の、このパターン状(高分子発光媒体層の形状)インク塗膜を、上記被転写体の正孔注入層に押圧部材により圧着させた。続いて、ブランケットが巻き付けられたロールを回転させるとともにその回転に応じて被転写体を平行に移動させて、インク塗膜を被転写体に順次転写して高分子発光媒体層を設けた。
この高分子発光媒体層の表面の十点平均粗さRzは2nm、算術平均粗さRaは0.3nmであった。次いで、陰極層としてフッ化リチウムおよびアルミニウムを真空蒸着によりそれぞれ0.5nm、200nm設けて、高分子EL素子を得た。得られた高分子EL素子に8Vの電圧を印可したところ、100cd/m2 のパターン化された発光を示した。この高分子EL素子の発光面を光学顕微鏡で500倍まで拡大して観察したところ発光ムラは一切見られなかった。同様の作業で10点のEL素子を作成したが、すべて発光ムラのない良好な素子であった。
<実施例2>
・型 :ガラス容器中にガリウムを入れ、全体を35℃に加熱しガリウムを溶融させ剥離層とし、型を得た。
・型 :ガラス容器中にガリウムを入れ、全体を35℃に加熱しガリウムを溶融させ剥離層とし、型を得た。
・高平滑層 :TSE3032(A)(GE東芝シリコーン(株)製:2液型シリコーンゴム主剤)100重量部と、TSE3032(B)(GE東芝シリコーン(株)製:2液型シリコーンゴム硬化剤)10重量部とを混合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を前述の35℃に保った型に静かに流し込み、全体を35℃で24時間加熱し硬化反応をさせた。これにより、厚さ200μmの高平滑を得た。
・基材 :一般的に用いられるニトリルゴムと綿布の積層体を基材とした。
・ブランケット :基材にTSE3975(GE東芝シリコーン(株)製:接着性シリコーンゴム)を塗布し100μmの厚みの接着層を形成した。次いで、TSE3975塗
布面側を上記高平滑層と向かい合わせになるように張り合わせ35℃で4時間加熱し、接着層を硬化すると共に高平滑層と架橋させた。これにより、本発明のオフセット印刷用ブランケットを製造した。これにより作製されたブランケットは表面の十点平均粗さRzが2nm、算術平均粗さRaが0.3nmであった。
布面側を上記高平滑層と向かい合わせになるように張り合わせ35℃で4時間加熱し、接着層を硬化すると共に高平滑層と架橋させた。これにより、本発明のオフセット印刷用ブランケットを製造した。これにより作製されたブランケットは表面の十点平均粗さRzが2nm、算術平均粗さRaが0.3nmであった。
・印刷 :印刷は、実施例1と同様に行った。得られた高分子EL素子に8Vの電圧を印可したところ、100cd/m2 のパターン化された発光を示した。この高分子EL素子の発光面を光学顕微鏡で500倍まで拡大して観察したところ発光ムラは一切見られなかった。同様の作業で10点のEL素子を作成したが、すべて発光ムラのない良好な素子であった。
<比較例1>
ガラス容器にPETフイルム(東レ(株)製:U35)を剥離層として敷き、型とした。このPETフイルムの十点平均粗さRzは722nm、算術平均粗さRaは64nmであった。それ以外はすべて実施例1と同様に操作を行い比較例1のブランケットを得た。このブランケットの十点平均粗さRzは650nm、算術平均粗さRaは60nmであった。
ガラス容器にPETフイルム(東レ(株)製:U35)を剥離層として敷き、型とした。このPETフイルムの十点平均粗さRzは722nm、算術平均粗さRaは64nmであった。それ以外はすべて実施例1と同様に操作を行い比較例1のブランケットを得た。このブランケットの十点平均粗さRzは650nm、算術平均粗さRaは60nmであった。
上記工程で得られたブランケットを用い、上記実施例と同様の印刷実験を行ったところ、高分子発光媒体層表面の十点平均粗さRzは200nm、算術平均粗さRaは20nmであった。
得られた高分子EL素子に12Vの電圧を印可したところ、100cd/m2 のパターン化された発光を示した。この高分子EL素子の発光面を目視で観察したところ発光ムラが多数存在した。同様の作業で10点のEL素子を作成したが、6点が短絡を起こし発光が確認されず、残り4点では発光ムラが目視で確認され表示デバイスには不向きな素子となった。
得られた高分子EL素子に12Vの電圧を印可したところ、100cd/m2 のパターン化された発光を示した。この高分子EL素子の発光面を目視で観察したところ発光ムラが多数存在した。同様の作業で10点のEL素子を作成したが、6点が短絡を起こし発光が確認されず、残り4点では発光ムラが目視で確認され表示デバイスには不向きな素子となった。
1・・オフセット印刷用ブランケット
2・・基材
3・・高平滑層
4・・容器
5・・剥離層
6・・型
10・・高分子EL素子
11・・透明性基板
12・・透明導電層
13・・正孔注入層
14・・高分子発光媒体層
15・・陰極層
2・・基材
3・・高平滑層
4・・容器
5・・剥離層
6・・型
10・・高分子EL素子
11・・透明性基板
12・・透明導電層
13・・正孔注入層
14・・高分子発光媒体層
15・・陰極層
Claims (9)
- ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の算術平均粗さRaが1nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケット。
- ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の十点平均粗さRzが5nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケット。
- ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットであって、高平滑層表面の算術平均粗さRaが1nm以下で、且つ十点平均粗さRzが5nm以下であることを特徴とするオフセット印刷用ブランケット。
- ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状の剥離層形成材料を固化し剥離層とする工程、
3)前記固化した剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法。 - ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上に液状の剥離層形成材料を積層し、液状のままレベリングする工程、
2)前記液状のままレベリングした剥離層形成材料を剥離層とし、剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
3)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
4)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法。 - 前記剥離層は40℃において液相である金属若しくは金属化合物であることを特徴とする請求項5記載のオフセット印刷用ブランケットの製造方法。
- ブランケットの最表面に高平滑層を備えるオフセット印刷用ブランケットの製造方法であって、
1)支持基材上にフロート板ガラスを積層し剥離層とする工程、
2)前記剥離層上に液状の高平滑層形成材料を積層する工程、
4)前記液状の高平滑層形成材料を固化し高平滑層とする工程、
5)前記剥離層と接触していた面が外側になるように、ブランケットの最表面として前記固化した高平滑層を基材に積層する工程、
を含むことを特徴とするオフセット印刷用ブランケットの製造方法。 - 積層基材上に高分子エレクトロルミネッセンス材料をオフセット印刷法で積層する高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、請求項1又は2記載のオフセット印刷用ブランケットを用いて印刷することを特徴とする高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
- 請求項8記載の高分子エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を用いて製造したことを特徴とする高分子エレクトロルミネッセンス素子。
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JP2009248515A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Kinyosha Co Ltd | 印刷用ゴムブランケットおよびその製造方法 |
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2004
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