JP2006157936A - 信号処理用半導体集積回路および信号処理用半導体集積回路装置 - Google Patents

信号処理用半導体集積回路および信号処理用半導体集積回路装置 Download PDF

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信博 笠
Yoshiyasu Tashiro
嘉靖 田代
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Abstract

【課題】受信信号と局部発振信号とを合成して周波数を変換して信号処理を行なう信号処理用半導体集積回路において、スプリアスノイズによるCN比の劣化を低減することができる。
【解決手段】ノイズの発生源となるRF用の第1発振回路132およびIF用の第2発振回路131と、受信信号と上記第1発振回路の発振信号とを合成して周波数変換する第1ミキサ回路113と、上記第1ミキサ回路で周波数変換された信号を増幅する増幅回路115と、増幅された信号を復調する復調回路116と、送信信号と上記第2発振回路の発振信号とを合成して周波数変換する第2ミキサ回路122とを有する信号処理用半導体集積回路において、少なくとも上記第1ミキサ回路113および上記第1発振回路132の回路ブロックと、上記第2発振回路131および上記増幅回路115および上記復調回路116の回路ブロックとを半導体基板上において離間して配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路におけるクロストーク低減技術さらには複数種類の周波数帯の信号を受信し処理する信号処理用LSI(大規模半導体集積回路)に適用して有効な技術に関し、例えば携帯電話器に用いられるスーパーへテロダイン方式で受信信号を処理する無線通信用LSIに利用して有効な技術に関する。
携帯電話器に用いられる無線通信システムとして、例えば図11に示すようなスーパーへテロダイン方式の無線通信システムが知られている。図11の無線通信システムにおいて、100は信号電波の送受信用アンテナ、101は送受信切替え用のスイッチ、110はアンテナ100により受信された信号を増幅し復調する受信系回路、120はアンテナ100より送信する信号を変調し周波数変換する送信系回路、130はこれらの受信系回路110と送信系回路120に必要とされる局部発振信号を発生する発振系回路、140は受信信号から音声データを抽出したり音声データを電圧パルス列に変換したりするベースバンド信号処理回路、150はシステム全体を統括的に制御するマイクロコンピュータなどからなるシステムコントローラである。切替えスイッチ101は、システムコントローラ150からの制御信号TX/RXにより制御され、送信信号と受信信号とを切り替える。
上記受信系回路110は、アンテナ100より受信された信号から不要波を除去するSAWフィルタなどからなる帯域制限フィルタ(FLT)111と、フィルタ111を通過した信号を増幅する低雑音増幅回路(LNA)112と、増幅された受信信号と発振系回路130からの局部発振信号とを合成することにより中間周波数の信号にダウンコンバートするミキサ(MIX)113と、受信信号と局部発振信号の周波数差に相当する周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタ(BPF)114と、信号を所望のレベルに増幅する利得制御可能なプログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115と、所望の振幅に調整された信号をベースバンド信号(I/Q)に復調する復調器(DeMOD)などから構成されている。
上記送信系回路120は、ベースバンド信号処理回路140からベースバンド信号(I/Q)として入力された送信信号をRF信号に変調する変調器(MOD)121と、変調された信号を発振系回路130からの発振信号と合成することにより所望の送信周波数の信号にアップコンバートするミキサ(U−MIX)122と、周波数変換された送信信号を電力増幅してアンテナ100より送信させるパワーアンプ(PA)などから構成されている。
発振系回路130は、ミキサ113と122で使用されるRF信号生成用の電圧制御発振回路(RFVCO)131と、復調器116および変調器121で必要とされる中間周波数信号(周波数一定)を生成する電圧制御発振回路(IFVCO)132と、これらのVCO131,132からの帰還信号と水晶振動子を用いた周波数精度が高く温度依存性のない発振回路から供給される基準信号TCXOとの位相差を比較してそれぞれのVCOに対する制御電圧を生成するシンセサイザ(SYN)133と、RFVCO131で発生された発振信号を受信側のミキサ113と送信側のミキサ122に分配して供給するバッファ(BFF)134などから構成されている。なお、シンセサイザ(SYN)133とRFVCO131とにより、またシンセサイザ(SYN)133とIFVCO132とにより、それぞれPLL(フェーズ・ロックト・ループ)と呼ばれる閉ループの回路が構成される。
従来、図11の無線通信システムは、各回路ブロック112,113,115,116……のような単位で半導体集積回路化された10個程度のICチップにより構成されていた。このように送受信信号を処理するシステムを複数個のICチップにより構成すると、部品点数が多くなり実装面積が大きくなってしまう。ところが、特に携帯電話器のような携帯用電子装置は、小型化および低消費電力化が必須であり、部品点数を減らすことが重要な技術的課題である。
本発明者らは、携帯電話器の無線通信システムを構成するICなどの部品点数を減らすため、図11に示されている多数の回路ブロックのうち幾つかを1つの半導体チップ上に搭載したLSIの開発を行なった。図12は最初に考えた各回路ブロックのレイアウトを示す。同図において、図11に示されている符号と同一符号が付された回路ブロックは同一ブロックである。図11と図12を比較すると明らかなように、図12に示されている回路ブロックは図11と同様に、ほぼ送受信信号の流れに沿って配置されている。
ところが、図12に示されているように回路ブロックを半導体チップ上に単純に並べて配置したものにおいて、妨害波による試験を行なったところCN比(キャリア・トゥ・ノイズ・レシオ)が劣化することがあることが明らかになった。具体的には、アンテナより−99dBで希望波を入力した状態で−26dBである周波数の妨害波を入力したときCN比が劣化してビットエラーレートが所望のレベルを超えてしまうことがあることを見出した。
そこで本発明者らは、妨害波を入力したときにCN比が劣化する原因について検討した。以下、その検討結果について説明する。
図13は、妨害波を入力してCN比が劣化したときの妨害波と希望波の周波数分布を示す。図13において、fWが付されているのが希望波、fBが付されているのが妨害波、またfRFLOは図12のミキサ113で受信信号と合成されるRF局部発振信号、fIFWはfRFLOと合成されてダウンコンバートされた希望波、fIFLOは電圧制御発振回路(IFVCO)132で発生される中間周波数信号で、fIFLOは例えば540MHzのような周波数が選択される。そして、940MHzの希望波を入力した時にfRFLOを1165MHzとしたRF信号をミキサ113に供給して、受信信号を225MHzの中間周波数の信号fIFWにダウンコンバートしている状態で、fBが935MHzの妨害波を入力したところ、図13にfN1,fN2で示すようなノイズ成分が現われた。
このうちノイズ成分fN1はIFフィルタ114で除去することができるが、fN2は希望波fWをダウンコンバートした225MHzの信号fIFWと同一の周波数であるため、IFフィルタ114では除去することができずCN比が劣化しているのではないかと推測した。図12に示されているような発振回路(IFVCO)131とミキサ113とが同一チップ上に搭載されているLSIにおいては、発振回路(IFVCO)131からミキサ113へ半導体基板を通してクロストークによるノイズが伝達するおそれがあるので、CN比が劣化する原因となり得る。
そこで、本発明者らは、上記のようなノイズ成分は、妨害波と局部発振信号と中間周波数信号もしくはそれらの高調波同士が合成されたスプリアスノイズである、つまり、ノイズ成分の周波数fNは、次式
fN=A*fRFLO±B*fIFLO±C*fB
で表わされると考えた。ここで、A,B,Cは整数、「*」は掛算を意味している。そして、上式において、例えばfRFLO=1165MHz,fIFLO=540MHz,fB=935MHzの場合、A=−2,B=3,C=1とすると、fN=225MHzとなることから、「ノイズ成分は、妨害波と局部発振信号と中間周波数信号もしくはその高調波同士が合成されたものである」とした上記考えが正しいとの結論に達した。なお、本発明者らは、開発当初、図12のような回路ブロックからなるLSIをSOI(シリコン・オン・インシュレータ)基板上に搭載すれば基板を通して伝達するクロストークノイズを減らすことができるのではないかと考えたが、SOI基板を使用しただけでは、スプリアスノイズを低減する上では充分でないことも見出した。
さらに、上記LSIは、シングルスーパーへテロダイン方式の無線通信システムに使用する信号処理回路を想定したものであるが、中間周波数にダウンコンバートされた受信信号を第2のミキサでさらに低い周波数にダウンコンバートして復調するダブルスーパーへテロダイン方式を採用した場合には、合成される局部発振信号が増えるため、それらの信号もしくはその高調波との合成によるスプリアスノイズの組合せがさらに多くなり、偶然にスプリアスノイズが受信信号をダウンコンバートした信号の周波数と一致してCN比が劣化する場合がより頻繁に生じるおそれがあるという問題点を見出した。
この発明の目的は、受信信号と局部発振信号とを合成して周波数を変換して信号処理を行なう無線通信システムに好適な信号処理用半導体集積回路において、スプリアスノイズによるCN比の劣化を低減できるようにすることにある。
この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴については、本明細書の記述および添附図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、第1の回路ブロックと、第2の回路ブロックとが1つの半導体基板上に形成された半導体集積回路において、上記第1の回路ブロックと第2の回路ブロックは、半導体基板表面の各々絶縁分離帯で囲まれた第1の島領域と第2の島領域にそれぞれ形成され、上記第1の島領域と第2の島領域の能動素子形成箇所を除く基体領域には該基体領域よりも低抵抗の半導体領域が形成されているとともに、上記低抵抗の半導体領域は電圧端子に接続されるようにしたものである。
同一半導体基板上に形成されている回路同士は絶縁帯で電気的に分離されるが、高周波的にはこの分離用絶縁帯が容量として作用するので、回路間が容量で結合されているように見えるが、上記した手段によれば、回路間の結合容量が小さくなると共に複数の結合容量が直列形態で介在するようになるため、第1の回路ブロックから第2の回路ブロックに伝達されるクロストーク成分を低くすることができ、これによってノイズによる影響を低減できるようになる。
また、望ましくは、上記第1の島領域と第2の島領域との間の領域には、これらの島領域の互いに向き合う境界と並行するようにブロック間分離用の低抵抗の半導体領域が形成され、該ブロック間分離用の低抵抗の半導体領域は上記第1の島領域と第2の島領域との間の半導体領域よりも低抵抗の半導体領域とされ、電圧端子に接続されるようにする。これによって、2つの回路ブロック間の半導体基体の電位が固定され、第1の回路ブロックから第2の回路ブロックにノイズが伝達されにくくなる。
さらに、上記第1の回路ブロックは発振回路を有し、上記第1の島領域と第2の島領域との間の領域には、絶縁分離帯で囲まれた第3の島領域が形成され、この第3の島領域にはノイズの発生源となる回路またはノイズが伝達されることで誤動作するおそれのある回路の何れにも属さない回路が集まった第3の回路ブロックが形成されるとともに、上記第3の島領域の能動素子形成箇所を除く基体領域には該基体領域よりも低抵抗の半導体領域が形成され、該低抵抗の半導体領域は電圧端子に接続されるようにしてもよい。このように構成すると、第3の回路ブックが形成された第3の島領域が、前記ブロック間分離用の低抵抗の半導体領域と同様な機能を果たし、2つの回路ブロック間の半導体基体の電位が固定され、第1の回路ブロックから第2の回路ブロックにノイズが伝達されにくくなる。
また、上記半導体基板は、支持基板上に絶縁層を介して半導体層が形成されたSOI基板とし、上記各島領域は上記半導体層に形成され、上記絶縁分離帯は上記半導体層を貫通して上記絶縁層に達するように形成されるように構成すると良い。このようにすると、ノイズの発生源となる回路が形成される半導体領域と、ノイズの影響を受け易い回路が形成される半導体領域とが完全に絶縁分離帯で分断されるため、半導体基体を通して伝わるノイズを一層低減することができる。
さらに、上記能動素子は上記半導体層内部に埋込み形成された低抵抗の埋込み半導体領域をコレクタ領域とする縦型バイポーラ・トランジスタであり、上記低抵抗の半導体領域は上記埋込み半導体領域と同一プロセスで形成されるようにするとよい。これによって、何ら新たなプロセスを追加することなく、ノイズに強い半導体集積回路を実現することができる。
より具体的な構成としては、第1発振信号を生成する第1発振回路と、第2発振信号を生成する第2発振回路と、上記第1発振回路および第2発振回路の制御電圧を生成する発振制御回路と、アンテナより受信された信号と上記第1発振信号とを合成して周波数を変換する第1ミキサ回路と、上記第1ミキサ回路で周波数変換された信号を増幅する増幅回路と、増幅された信号を復調する復調回路と、上記アンテナより送信する信号と上記第2発振信号とを合成して周波数を変換する第2ミキサ回路とを有する信号処理用半導体集積回路において、少なくとも、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路とを、半導体基板上において離間して配置する。これによって、第2発振回路からのスプリアスノイズによる第1ミキサ回路でのCN比の劣化が防止される。
また、送信する信号を変調して上記第2ミキサ回路で上記第2発振信号と合成される信号を生成する変調回路と、内部を制御する制御回路とをさらに備える場合には、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路とは互いに離間され、それらの回路間には、上記第2ミキサ回路と上記発振制御回路と上記変調回路と上記制御回路のいずれか一つまたはそれらを組み合わせたものが配置されるようにするのが望ましい。これによって、半導体基板上に無駄なスペースを生じさせることなく、スプリアスノイズによるCN比の劣化を防止することができる。
さらに、上記第1ミキサ回路で周波数変換された信号と上記第2発振回路で生成された上記第2発振信号を合成することにより第2段階の周波数変換を行なう第3ミキサ回路をさらに備える場合には、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路および上記第3ミキサ回路とは互いに離間されるようにすると良い。そして、その場合に、離間されたそれらの回路の間には、上記第2ミキサ回路と上記発振制御回路と上記変調回路と上記制御回路のいずれか一つまたはそれらを組み合わせたものが配置されるようにすると良い。これによって、ダブルスーパーヘテロダイン方式の無線通信システムを構成する信号処理用LSIにおいても、スプリアスノイズによるCN比の劣化を防止することができるとともに、半導体基板上に無駄なスペースを生じさせることがない。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、本発明に従うと、受信信号と局部発振信号とを合成して周波数を変換して信号処理を行なう信号処理用半導体集積回路において、スプリアスノイズによるCN比の劣化を低減することができるという効果がある。
次に、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、本発明を、携帯電話器に用いられる図11に示すようなシングルスーパーヘテロダイン方式の無線通信システムを構成する信号処理用半導体集積回路に適用した場合の一実施例を示すもので、図11に示されている回路ブロックのうち、受信系回路110(ただしフィルタ111および114を除く)と送信系回路120(ただしパワーアンプ123を除く)と発振系回路130およびシステムコントローラ150を1つの半導体チップ上に搭載するとともに、そのレイアウトを工夫することによってスプリアスノイズを低減するようにしたものである。フィルタ111および114を除いているのは、フィルタを構成する抵抗や容量などの素子は、チップ上に形成すると占有面積が大きくなるためディスクリートの外付け素子として接続するからである。また、パワーアンプ123を除いているのは、パワーアンプはシステムの中で一番電力を消費する回路であり、発生するノイズも大きいためである。
この実施例においては、図1に示されているように、受信系回路の低雑音増幅回路(LNA)112とダウンコンバート用のミキサ(MIX)113および発振系回路の電圧制御発振回路(RFVCO)132とがチップ200の一方の辺に沿って配置され、受信系回路の復調器(DeMOD)と発振系回路の電圧制御発振回路(IFVCO)131とがチップ200の他方の辺に沿って配置されている。そして、これらの回路ブロック間すなわちチップの中央にはシステムコントローラ150と上記電圧制御発振回路(RFVCO)132と(IFVCO)131からの帰還信号を受けてそれぞれの制御電圧を発生するシンセサイザ(SYN)133と送信系回路の変調器121が配置されている。なお、受信の際にはアップコンバート用のミキサ122は動作せず、送信の際にはダウンコンバート用のミキサ113は動作しなくてよいので、この実施例では、RFVCO132は受信信号と合成されダウンコンバートする発振信号を生成する発振器と送信信号と合成されてアップコンバートする発振信号を生成する発振器とを兼用しており、RFVCO132の発振信号をミキサ113と122に分配供給するバッファ(図11の符号134参照)は図1では、RFVCO132に含ませている。RFVCO132を送受信兼用するとする代わりに、受信信号と合成されダウンコンバートする発振信号を生成する発振器と送信信号と合成されてアップコンバートする発振信号を生成する発振器とを別々に設けてもよい。
なお、アップコンバート用のミキサ122は、受信信号へのスプリアスノイズ源とならないので、ダウンコンバート用のミキサ(MIX)113と同じ側に配置されている。また、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115は、ミキサ122と同様に、受信信号へのスプリアスノイズ源とならないが、復調器(DeMOD)からのノイズで誤動作することもないので、上記各回路ブロックの占有面積とチップの形状との関係から、復調器(DeMOD)やIFVCO132と同じ側に配置されている。
図1において、161は受信信号が入力される外部端子としてのパッド、162はフィルタ容量が接続されるパッド、163はベースバンド処理回路などからシステムコントローラ150へ供給される信号が入力されるパッド、164はシステムコントローラ150から送受信切替えスイッチ等へ供給される信号が出力されるパッド、165,166は復調器116からベースバンド処理回路へ供給される信号(I,Q)が出力されるパッド、167,168はベースバンド処理回路から変調器116へ供給される信号(I,Q)が入力されるパッド、169はアップコンバート用のミキサ122からの送信信号が出力されるパッドである。
この実施例においては、受信信号と合成される局部発振信号を発生するRFVCO132および局部発振信号を合成して受信信号をダウンコンバートするミキサ113と、中間周波数の信号を発生するIFVCO131および復調器116とが互いに離間して配置されているとともに、その間にこれらの回路以外のシステムコントローラ150やシンセサイザ133、変調器121などの回路ブロックが配置されているため、回路間が分離用絶縁容量で高周波的に結合されていても、その結合容量は極めて小さいと共に複数の結合容量が直列形態で介在するようになる。そのため、IFVCO131やIFVCO131の出力発振信号を復調器116へ伝達する信号配線221などから発生する発振信号やその高調波がミキサ113およびRFVCO131の出力発振信号をミキサ113へ伝達する信号配線222などに伝達されるクロストーク成分を低くすることができ、これによってスプリアスノイズによるCN比の劣化を低減できるようになる。
図2は、本発明を、ダブルスーパーヘテロダイン方式の無線通信回路に適用した場合の実施例を示すもので、図1に示されているシングルスーパーヘテロダイン方式の無線通信回路との回路上での相違は、ミキサ113の後段にミキサ113でダウンコンバートされた信号をさらにダウンコンバートする第2のミキサ117が設けられている点のみで、その他の構成はほぼ同一である。この実施例では、第1のミキサ113で受信信号とRFVCO132からの1165MHzのような発振信号とが合成されて225MHzのような第1中間周波数の信号にダウンコンバートされた後、第2ミキサ117でIFVCO131からの1080MHzのような発振信号を分周して作られた信号と合成されて45MHzのような第2中間周波数の信号にダウンコンバートされる。
本発明者らは、ダブルスーパーヘテロダイン方式の無線通信回路では、第2ミキサ117で発生する高調波が第1ミキサ113やRFVCO132に対してノイズとして入り込むことがCN比を劣化させる1つの大きな要因になっていることを見出した。このことは、開発当初は全く予想していなかったことである。
そこで、この実施例においては、上記第2ミキサ117を第1ミキサ113やRFVCO132と反対側の辺すなわち復調器121やIFVCO131と同一の側の辺に配置するようにしている。これによって、IFVCO131はもちろん第2ミキサ117やIFVCO131の出力発振信号を第2ミキサ117へ伝達する信号配線223などから発生する発振信号やその高調波が、第1ミキサ113およびRFVCO131の出力発振信号を第1ミキサ113へ伝達する信号配線222など伝達されるクロストーク成分を低くすることができ、その結果スプリアスノイズによるCN比の劣化を低減できるようになる。
なお、図1および図2のいずれの実施例においても、チップの中央にスプリアスノイズ源とならないシステムコントローラ150とシンセサイザ(SYN)133と変調器(MOD)121とが配置され、RFVCO132およびミキサ113と、IFVCO131および復調器116とが互いに離間して配置されるように構成されているが、これらの回路ブロック間配置される回路ブロックはこれに限定されるものでなく、システムコントローラ150、シンセサイザ133、変調器121、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115、アップコンバート用のミキサ122のいずれか一つあるいはこれらを任意に組み合せたものを、ノイズ源となる回路ブロックとその影響を受ける回路ブロックとの間に配置するようにしてもよい。
図3は、本発明の他の実施形態を示す。
この実施形態では、半導体基板200上に形成される回路を少なくとも2つに分けるとともに、図3(A)に示すように、半導体基板200の表面には周囲に溝を掘ってその内側に絶縁物を埋めてなる溝型分離帯231,232で囲まれかつ互いに離間された少なくとも2つの島領域241,242を設け、一方の島領域241にノイズの発生源となる回路を構成する素子、また他方の島領域242にノイズの影響を受ける回路を構成する素子をそれぞれ形成する。さらに、各島領域内241,242内に、図3(B)に示すように、低抵抗埋込み層251,252とこの埋込み層に接続された引出し領域261,262を設け、埋込み層251,252に接地電位のような直流的に安定した電位を印加するようにしたものである。
また、特に制限されるものでないが、図3の実施例においては、基板200として支持基板201の上に埋込み酸化膜202を介して単結晶シリコン層203を形成(エピタキシャル成長)したSOI基板を用いた場合が例として示されている。基板200として通常のシリコンチップを用いてもよいが、SOI基板を用いることで、基板を通して伝達されるノイズ量を小さくすることができる。
図4は図3の実施例の等価回路を示す。図4において、271は島領域241に接地電位を印加するための端子、272は島領域241上に形成されている回路に接地電位を印加するための端子、273は島領域241上に形成されている回路をノイズ源として等価的に表わしたもの、274は端子271―272間にノイズ源273と直列に接続される基体抵抗を表わしたものである。また、281は島領域242に接地電位を印加するための端子、282は島領域242上に形成されている回路に接地電位を印加するための端子、283は島領域242上に形成されている回路をノイズの影響を受ける素子として等価的に表わしたもの、284は端子281―282間にノイズの影響を受ける素子283と直列に接続される基体抵抗を表わしたものである。
さらに、図4において、291は島領域241と支持基板201との間の寄生容量、292は島領域242と支持基板201との間の寄生容量、293,294は島領域241,242とそれらの領域の間に介在する分離領域240との間の寄生容量、295は分離領域240と支持基板201との間の寄生容量、296,297は分離領域240の寄生抵抗、298,299は支持基板201の寄生抵抗をそれぞれ表わしたものである。
図4より、各島領域241,242の基体抵抗274,284が小さいほどノードn1,n2の電位が安定するため、島領域241では発生するノイズが小さくなり、島領域242では外部から入って来るノイズの影響を受けにくいことが分かる。ところで、図3の実施例では、前述したように、各島領域241,242には、低抵抗埋込み層251,252を設けているため、基体抵抗274,284が低くなり島領域241では発生するノイズが小さくまた島領域242では島領域241で発生したノイズの影響を受けにくくなっている。
また、図4より、図3の実施例のように分離領域240と支持基板201がそれぞれ固定電位に接続されていない場合には、ノードn3,n4の電位がフローティングになるため分離領域240の寄生抵抗296,297および支持基板201の寄生抵抗298,299が大きいほど島領域241から242へのノイズの伝達を減らすことができることが分かる。ところで、図3の実施例では、各島領域241,242には低抵抗埋込み層251,252を設けているが、分離領域240には低抵抗埋込み層を設けていないので、それだけ寄生抵抗296,297が大きくなってノイズが伝達しにくい構造になっている。ただし、この分離領域240全体に、複数のL字状の溝型分離帯を互いに並行して形成したり、格子状もしくは網状に広がる溝型分離帯を設けるようにしても良い。
なお、各島領域241,242の低抵抗埋込み層241,242に接地電位を与える端子271,281同士や各島領域241,242上の回路に接地電位を与える端子272,282同士は同一パッドから接地電位を供給するようにしても良いが、低抵抗埋込み層241,242に接地電位を与える端子271,281と各島領域241,242上の回路に接地電位を与える端子272,282は、それぞれ別個のパッドから接地電位を供給するようにするのが望ましい。また、この実施例では、低抵抗埋込み層241,242の電位を安定化させるため、接地電位を印加するようにしているが、安定化させるための電位は接地電位に限定されず、回路的に問題なければ電源電圧Vccなど他の定電圧を印加するようにしてもよい。
次に、図3の実施例における各島領域241,242への低抵抗埋込み層251,252の具体的な設け方について説明する。
前述したように、島領域241にはノイズの発生源となるIFVCO131や復調器116が、また島領域242にはノイズの影響を受けるRFVCO132やミキサ113を構成する素子がそれぞれ形成される。ところで、バイポーラ・トランジスタをアクティブ素子とする半導体集積回路では、素子特性を良くするため、図5(a),(b)のような埋込みコレクタNBL,PBLを有する縦型トランジスタが主流である。かかる縦型トランジスタにより島領域241,242に形成されるIFVCO131や復調器116等が構成されている場合、その埋込みコレクタNBL,PBLは通常電源電圧や接地電位などにバイアスされていることが多い。
一方、受動素子である容量や抵抗、コイルは、図5(c),(d),(e)に示すように、基板表面の絶縁膜上にアルミ層Al1,Al2,AL3やポリシリコン層P−Siなどにより形成されることが多い。そして、その場合、図5(c)〜(e)のように素子の下方の基板領域(図3の実施例では単結晶シリコン層203)には何の素子も形成されていない。そこで、この実施例では、容量や抵抗、コイルが形成される箇所並びに素子が形成されていない個所の単結晶シリコン層203内に、前述の低抵抗埋込み層251(252)とこの埋込み層251(252)に接続される引出し領域261(262)を設け、引出し領域を介して埋込み層に接地電位を印加して島領域241,242の電位を安定化するようにした。
しかも、この実施例では、上記埋込み層251,252を、図5(a)の縦型NPNトランジスタの埋込みコレクタNBLと同一プロセスで形成すとともに、低抵抗埋込み層251,252に接続される引出し領域261,262は、縦型NPNトランジスタの埋込みコレクタNBLに接続されるコレクタ引出し領域と呼ばれる領域の形成と同一プロセスで形成することで、プロセスの追加を回避するようにしている。
なお、配線に関しては、その構造は図5(e)のコイルの場合と同様であり、配線下方の単結晶シリコン層203には何の素子も形成されていないので、ここにも同様に低抵抗埋込み層251(252)を設けることができる。また、チップ上に形成される回路は、バイポーラ・トランジスタのみでなくMOSFETあるいはバイポーラ・トランジスタとMOSFETを組み合わせたいわゆるBi−CMOS回路により構成されることもあるが、その場合においても上記と同様にして受動素子や配線領域下方の基板領域(単結晶シリコン層203)に低抵抗埋込み層251(252)を設け、引出し領域261(262)により接地電位を印加して島領域241,242の電位を安定化するようにしてもよい。Bi−CMOS回路の場合、MOSFETが形成されるいわゆるウェル領域内に上記と同様な低抵抗埋込み層を設け、ウェルの電位を与える電極の下に引出し領域を設けて電位の安定化を図ることも可能である。
さらに、低抵抗埋込み層251(252)は縦型NPNトランジスタの埋込みコレクタNBLと同時に形成する代わりに、縦型PNPトランジスタの埋込みコレクタPBLと同時に形成するようにしてもよい。Bi−CMOS回路の場合、PチャネルMOSFETが形成されるウェル領域内の低抵抗埋込み層は埋込みコレクタNBLと同時に形成されるN型とされ、NチャネルMOSFETが形成されるウェル領域内の低抵抗埋込み層は埋込みコレクタPBLと同時に形成されるP型とされる。
図6は、図3の実施例を適用した場合の島領域241(242)の平面的なレイアウトの概略を示す。図6において、231(232)は島領域241(242)を囲むように形成された溝型分離帯、P−Si1〜P−Si3は抵抗を構成するポリシリコン、BJT1,BJT2はバイポーラ・トランジスタ、MOSはMOSFET、LLは配線、261a,261bは低抵抗埋込み層に接続される引出し領域、281は島領域241(242)低抵抗埋込み層に接地電位を印加するための端子、282は島領域241(242)に形成されている回路に接地電位を印加するための端子である。図6では、溝型分離帯231(232)の内側の、バイポーラ・トランジスタBJT1,BJT2およびMOSFET MOS1,MOS2を除く部分全体に低抵抗埋込み層が形成される。
なお、本実施例を図11に示されているようなスーパーヘテロダイン方式で受信信号を処理する無線通信システムを構成する複数の回路ブロックを1つの半導体チップ上に形成した信号処理用LSIに適用する場合には、図1や図2で説明した実施形態と組み合わせることが可能である。この場合、図3に示されている一方の島領域241にノイズの発生源となる前述のIFVCO131や復調器116を構成する素子を、また他方の島領域242にノイズの影響を受ける前述のRFVCO132やミキサ113を構成する素子をそれぞれ形成するようにすればよい。
ここで、ノイズの発生源にもノイズの影響を受けて誤動作する可能性のある回路のいずれにも属さないシステムコントローラ150とシンセサイザ(SYN)133、送信系回路の変調器121、アップコンバート用のミキサ122、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115はいずれの島領域に形成されても良い。ただし、これらの回路は、IFVCO131や復調器116が形成される島領域241またはRFVCO132やミキサ113が形成される島領域242のいずれか一方にまとめて搭載するのが望ましい。図3は、システムコントローラ150とシンセサイザ(SYN)133、送信系回路の変調器121、アップコンバート用のミキサ122、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115を島領域241に形成する場合のイメージを表わしていると見ることができる。
図7は、第2の実施形態の他の実施例を示す。
この実施例は、図3の実施例における島領域241と242の間の分離領域240に低抵抗埋込み層250と引出し領域260を設け、島領域241,242間の分離領域240の基体領域(単結晶シリコン層203)に接地電位を印加して電位を安定化させるようにしたものである。また、この実施例においては、引出し領域260が長くなるので、図7のように、引出し領域260の両端に各々専用のパッド270a,270bを設けて接続するように構成するのが望ましい。これによって、パッドから低抵抗埋込み層250までの寄生抵抗を減らして低抵抗埋込み層250の電位をより一層安定化させることができる。
図8に図7の実施例の等価回路を示す。この等価回路は図3の実施例の等価回路を示す図4とほぼ同じである。異なる点は、分離領域240の基体(単結晶シリコン層203)の電位すなわち図8に示されている基体抵抗296と297の結合ノードn3の電位が接地電位に固定される点である。図7の実施例に従うと、分離領域240に低抵抗埋込み層250が設けられ接地電位に固定されているため、図8に示されている基体抵抗296と297の結合ノードn3の電位が安定にされる。しかも、基体−支持基板間の寄生容量295を介して、支持基板すなわち図8のノードn4の電位の揺れも抑えられる。その結果、分離領域240の基体領域(単結晶シリコン層203)を通して島領域241から242へ伝達されるノイズを減らすことができるという利点がある。この実施例をスーパーヘテロダイン方式の信号処理用LSIに適用する場合にも、図1や図2で説明した実施形態と組み合わせることが可能である。
図9は、第2の実施形態のさらに他の実施例を示す。
この実施例では、図3や図7の実施例における島領域241と242の間に両者を離間させるように溝型分領域233で囲まれた第3の島領域243が設けるとともに、ノイズの発生源にもノイズの影響を受けて誤動作する可能性のある回路のいずれにも属さない回路を形成する。
さらに、各島領域内241,242内に、図9(B)に示すように、低抵抗埋込み層253とこの埋込み層に接続された引出し領域263を設け、埋込み層253に接地電位のような直流的に安定した電位を印加するようにしたものである。なお、島領域243に設けられる低抵抗埋込み層253は、図5を用いて説明した図3の実施例における島領域241や242と同様に、バイポーラ・トランジスタ以外の容量や抵抗、コイル、配線並びに素子が形成されていない箇所に設けるようにする。
図10に図9の実施例の等価回路を示す。この等価回路は図7の実施例の等価回路を示す図8とほぼ同じである。異なる点は、チップ中央の島領域243の低抵抗埋込み層253の寄生抵抗301が、低抵抗埋込み層253に接続された引出し領域263に接地電位を与える端子270と図10に示されている基体領域(単結晶シリコン層203)−支持基板100間の容量295の結合ノードn3との間に付くのと、分離帯233を誘電体とする寄生容量302,303が、島領域241−243間の基体領域の寄生抵抗296と島領域242−243間の基体領域の寄生抵抗297との間に直列に接続される点である。
図10から分かるように、図9の実施例に従うと、ノードn3の電位が安定なほど基体領域(単結晶シリコン層203)を通して島領域241から242へ伝達されるノイズが少なくなる。ところで、図9の実施例においては、島領域241と242との間にスプリアスノイズ源とならない回路が形成される島領域243を設けその基体領域(単結晶シリコン層203)に低抵抗埋込み層253とこの埋込み層に接地電位を与える引出し領域263を設けているため、ノードn3の電位が安定するとともに、島領域243によって島領域241と242とがおおきく離間されるため、島領域241から242へ伝達されるノイズを減らすことができるという利点がある。
なお、図7の実施例においてはノードn3に分離領域240の低抵抗埋込み層250の寄生抵抗がついていないのに、図9の実施例においては島領域243の低抵抗埋込み層253の寄生抵抗301がついているのは、図7の実施例の場合には、低抵抗埋込み層253に接地電位を与える引出し領域263を大きくしているためである。従って、チップの面積に余裕があるときは、伝達するノイズの低減の観点から、図7のような分離領域240を設ける構成を採用するのが望ましく、チップの面積に余裕がないときは、図9のようなノイズ源とならない回路が形成される島領域243を設ける構成を採用するのが望ましいといえる。
この実施例も図1や図2で説明した実施形態と組み合わせることが可能である。その場合、島領域241にはノイズの発生源となる前述のIFVCO131や復調器116を構成する素子を、また島領域242にノイズの影響を受ける前述のRFVCO132やミキサ113を構成する素子を、さらに島領域243にはノイズの発生源にもノイズの影響を受けて誤動作する可能性のある回路のいずれにも属さないシステムコントローラ150とシンセサイザ(SYN)133、送信系回路の変調器121、アップコンバート用のミキサ122、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)115を構成する素子をそれぞれ形成するようにすればよい。
また、以上の実施例では、支持基板201の電位がフローティングになっているものについて説明したが、支持基板201の電位を固定するようにしても良いことはいうまでもない。そして、その場合には、支持基板201の不純物濃度を高くして寄生抵抗298,299を小さくするか支持基板201の裏面から全面的に固定電位を与えるようにするのが、スプリアスノイズを低減する上で望ましい。このように支持基板201の裏面から全面的に固定電位を与える構成は、「フリップチップ」形や「ダイパッド露出」形のパッケージなど、低インピーダンスでチップ裏面を実装基板に接続可能なタイプのパッケージで封止する場合に適用し易い。
一方、前記実施例のように支持基板201の電位がフローティングになる構成はプラスチックパッケージで封止する場合に採用されることがあると考えられる。従って、この方式は、プラスチックパッケージを用いてデバイスの価格を低く抑えたい場合に適用すると良い。
さらに、図3や図7の実施例においては、島領域242をL字状にレイアウトしているが、これに限定されるものでなく、回路の配置を工夫することで、島領域241および242をそれぞれ縦長もしくは横長のほぼ長方形に形成してその間に同じく縦長もしくは横長の分離領域240を設けるようにしても良い。同様に、図9の実施例においては、島領域243をL字状にレイアウトしているが、島領域241,242および243をそれぞれ縦長もしくは横長の長方形に形成するようにしても良い。また、図7と図9の実施例とを組み合わせることも可能である。さらに、実施例においては、半導体基板としてSOI基板をしたが、本発明を適用することにより、一般的なシリコン基板を用いても同様な効果を期待することができる。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるスーパーへテロダイン方式の携帯電話器の無線通信システムに用いられる無線通信用LSIに適用した場合について説明したが、本発明はそれに限定されるものでなく、2以上の発振回路を備え一方の発振回路で発生された発振信号を受信信号に合成して周波数を変換する方式の信号処理用LSIに広く利用することができる。
本発明をシングルスーパーヘテロダイン方式の無線通信システムを構成する信号処理用半導体集積回路に適用した場合の一実施例を示すレイアウト説明図である。 本発明をダブルスーパーヘテロダイン方式の無線通信システムを構成する信号処理用半導体集積回路に適用した場合の一実施例を示すレイアウト説明図である。 本発明の他の実施形態を示す平面図および断面図である。 図3の実施例の等価回路図である。 図3の実施例における各島領域の低抵抗埋込み層の具体的な構成例を示す断面図である。 図3の実施例を適用した場合の島領域の平面的なレイアウトの概略を示す平面図である。 第2の実施形態の他の実施例を示す平面図および断面図である。 図7の実施例の等価回路図である。 第2の実施形態のさらに他の実施例を示す平面図および断面図である。 図9の実施例の等価回路図である。 本発明を適用して有効な携帯電話器に用いられるスーパーへテロダイン方式の無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図11に示されている携帯電話器の無線通信システムを構成する回路ブロックの幾つかを1つの半導体チップ上に搭載したLSIにおける一般的な回路ブロックのレイアウト例を示す平面図である。 図11に示されている携帯電話器の無線通信システムに妨害波を入力してCN比が劣化したときの妨害波と希望波の周波数分布を示す説明図である。
符号の説明
100 送受信用アンテナ
101 送受信切替え用のスイッチ
110 受信系回路
111 帯域制限フィルタ(FLT)
112 低雑音増幅回路(LNA)
113 ダウンコンバート用ミキサ(MIX)
114 バンドパスフィルタ(BPF)
115 プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)
116 復調器(DeMOD)
120 送信系回路
121 変調器(MOD)
122 アップコンバート用ミキサ(UP−MIX)
123 パワーアンプ(PA)
130 発振系回路
131 RF信号用の電圧制御発振回路(RFVCO)
132 中間周波数信号用の電圧制御発振回路(IFVCO)
133 シンセサイザ(SYN)
134 バッファ(BFF)
140 ベースバンド信号処理回路
150 システムコントローラ
200 半導体基板
231,232,233 溝型分離帯
240 ブロック間分離領域
241,242,243 島領域
250,251,252,253 低抵抗埋込み層
260,261,262,263 引出し領域

Claims (7)

  1. 第1発振信号および第2発振信号を生成する第1発振回路と、
    第3発振信号を生成する第2発振回路と、
    上記第1発振回路および第2発振回路の制御電圧を生成する発振制御回路と、
    アンテナより受信された信号と上記第1発振信号とを合成して周波数を変換する第1ミキサ回路と、
    上記第1ミキサ回路で周波数変換された信号を増幅する増幅回路と、
    増幅された信号を上記第3発振信号を用いて復調する復調回路と、
    上記アンテナより送信する信号と上記第2発振信号とを合成して周波数を変換する第2ミキサ回路と、
    を有する信号処理用半導体集積回路であって、
    少なくとも、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路とを、半導体基板上において離間して配置したことを特徴とする信号処理用半導体集積回路。
  2. 送信する信号を上記第3発振信号もしくは第4発振信号を用いて変調して上記第2ミキサ回路で上記第2発振信号と合成される信号を生成する変調回路と、集積回路内部を制御する制御回路とをさらに備え、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路とは互いに離間され、それらの回路間には、上記第2ミキサ回路と上記発振制御回路と上記変調回路と上記制御回路のいずれか一つまたはそれらを組み合わせたものが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の信号処理用半導体集積回路。
  3. 上記第1ミキサ回路で周波数変換された信号と上記第2発振回路で生成された上記第3発振信号を合成することにより第2段階の周波数変換を行なう第3ミキサ回路をさらに備え、上記第1ミキサ回路および上記第1発振回路と、上記第2発振回路および上記増幅回路並びに上記復調回路および上記第3ミキサ回路とは互いに離間され、離間されたそれらの回路の間には、上記第2ミキサ回路と上記発振制御回路と上記変調回路と上記制御回路のいずれか一つまたはそれらを組み合わせたものが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の信号処理用半導体集積回路。
  4. 第1発振信号と第2発振信号とを形成する第1発振回路と、
    第3発振信号を形成する第2発振回路と、
    上記第1発振回路と上記第2発振回路供給されるべき制御電圧を形成する発振制御回路と、
    上記第1発振信号を用いて、アンテナからの信号の周波数を変換する第1ミキサ回路と、
    上記第1ミキサ回路からの出力信号を増幅する増幅回路と、
    上記第3発振信号を用いて、上記増幅回路からの出力信号を復調する復調回路と、
    上記第2発振信号を用いて、送信されるべき信号の周波数を変換する第2ミキサ回路とを有し、
    上記第1ミキサ回路と上記第1発振回路を含む第1グループと、上記第2発振回路、上記増幅回路及び上記復号回路を含む第2グループは、1つの半導体領域に形成され、互いに分離されていることを特徴とする信号処理用半導体集積回路装置。
  5. 上記第1ミキサ回路と上記第1発振回路は、絶縁バンドで囲まれ、絶縁領域を介して上記半導体領域に形成された第1島領域に形成され、上記第2発振回路、上記増幅回路及び上記復号回路は、絶縁バンドで囲まれ、絶縁領域を介して上記半導体領域に形成された第2島領域に形成され、上記第1島領域は、上記第1島領域の半導体領域よりも低抵抗で、所定の電位が供給される第2半導体領域を有することを特徴とする請求項4に記載の信号処理用半導体集積回路装置。
  6. 上記第2島領域は、上記第2島領域の半導体領域よりも低抵抗で、所定の電位が供給される第3半導体領域を有することを特徴とする請求項5に記載の信号処理用半導体集積回路装置。
  7. 上記第1島領域と上記第2島領域との間の半導体領域に形成され、上記第1島領域と上記第2島領域との問の半導体領域よりも低抵抗で、所定の電位が供給される第4半導体領域を有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の信号処理用半導体集積回路装置。
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