JP2006157237A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 色がかったスミアを効果的に低減することができる撮像装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】 撮像装置には、アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子と、この撮像素子から電気信号を読み出すタイミングを制御する制御手段とが設けられている。制御手段は、間引き動作モードにおいて複数の画素のうちから選択的に読み出しを行う際に、例えば間引き率1/5の読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、赤色のスミアが目立たないように読み出しのタイミングを変化させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 撮像装置には、アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子と、この撮像素子から電気信号を読み出すタイミングを制御する制御手段とが設けられている。制御手段は、間引き動作モードにおいて複数の画素のうちから選択的に読み出しを行う際に、例えば間引き率1/5の読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、赤色のスミアが目立たないように読み出しのタイミングを変化させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、静止画像や動画像を撮像する際に用いられる撮像装置及びその制御方法に関する。
ディジタルカメラで用いられる撮像素子であるCCDイメージセンサには、一般に赤(R)、緑(G)、青(B)の3種の原色系のフィルタが備えられ、これらがベイヤ方式とよばれる方式により配列されている。この配列を図5に示す。即ち、Gが市松状に配置され、残りの部分にR及びBが配置されている。
撮像装置において、レンズにより集光された光はこれらのフィルタを通過した後、フォトダイオードという受動素子に照射され、光エネルギーが電気的エネルギーに変換される。この信号電荷は後段のA/Dコンバータ、信号処理回路等で映像処理され、静止画像又は動画像が再現される。
撮像素子の信号電荷を読み出す方法には、大きく分けて2種類ある。撮像素子の全画素に対応する信号電荷を読み出す全画素モードと、垂直方向に対して画素に対応する信号電荷を間引いて読み出す間引き動作モードである。間引き動作モードは、撮像素子の画素数列につき、1列を読み出す動作モードである。
ディジタルカメラにモニタとして設けられているLCDパネル等の表示装置(電子ビューファインダ(EVF:Electric View Finder))の画素数は、多くの場合、撮像素子の画素数の数10分の1程度である。このため、撮影しようとするシーンを表示する場合、撮影画像を表示する場合のいずれにおいても、撮像素子の全画素を用いた画像を表示することはできない。
また、1画面の全画素の情報を読み出すには時間がかかるため、全画素モードで読み出すと、撮影しようとするシーンを表示している間や動画撮影中に、映像がとぎれとぎれに見えるという等価残像現象が発生する。これに対し、間引き動作モードでは、間引いて読み出す分、1画面の情報を読み出す時間も短くなり、等価残像現象は目立たないレベルまで抑えられる。
よって、これらの理由により、撮影しようとするシーンを表示している間や動画撮影中には、一部の画素を間引いて読み出す間引き動作モードが用いられている。
また、CCDイメージセンサにおいては、スミアという現象が発生する。スミアとは、CCDイメージセンサにおいて垂直転送路に光が漏れる偽信号である。スミアでは、漏れる光の量に比例して偽電荷が発生する。これにより、垂直方向にほぼ同じ量の電荷が加算され、光の帯が垂直に延びているように見える。また、スミアが発生すると、信号電荷のみならず、本来電荷が含まれていないはずの電極から転送された信号にも電荷が発生してしまう。また、スミアに色がつくこともある。このような場合、質の高い映像を表示することが困難となる。但し、現在の技術では、CCDイメージセンサの構造上、スミアを完全に防止することはできない。
また、撮像素子の各色のフィルタには、図6に示すように、分光感度のレベルに差があることがある。このレベル差は映像処理回路において、ゲイン調整し、同じ量にするように処理が行われている。しかし、スミアはフィルタを通過せずに生じる信号電荷であるため、同じ量の電荷に対してゲイン調整が行われ、実際には大きさの異なる信号が扱われることになる。
本発明は、色がかったスミアを効果的に低減することができる撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本願発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明に係る撮像装置は、アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子と、前記撮像素子から電気信号を読み出すタイミングを制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置の制御方法は、アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子を備えた撮像装置の動作を制御する方法であって、間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから電気信号を選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子を備えた撮像装置の動作をコンピュータに行わせるプログラムであって、コンピュータに、間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから電気信号を選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とする。
本発明によれば、EVFに撮像しようとする対象や撮像している動画像を表示する際にスミアが発生しても、色がかったスミアを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像装置には、レンズ・絞り等を含む鏡筒1、鏡筒1を駆動する鏡筒制御ドライバ2、鏡筒1によって集められた光を電気エネルギーに変換する固体撮像素子3、固体撮像素子3を制御するタイミングジェネレータ4、固体撮像素子3より出力される画素信号をA/D変換するA/D変換回路5、A/D変換された画素信号を入力し、映像処理を行う映像処理回路6、及びシステム制御回路7が設けられている。システム制御回路7には、押しボタンスイッチ8が接続されており、このスイッチ8のオン/オフの状態の情報がシステム制御回路7に伝えられる。なお、固体撮像素子3はCCDイメージセンサである。また、本実施形態では、間引き動作モードでは、垂直方向に並んだ画素のうちから5分の1の画素のみを用いるものとする。
図2は、固体撮像素子3の構成を示す模式図である。固体撮像素子3には、各画素に対応するようにしてフォトダイオード31が格子状に配列されており、各フォトダイオード31に、画素フィルタ(図示せず)が設けられている。画素フィルタの色は、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかであり、これらが図5に示すベイヤ方式で配列されている。これらのフォトダイオード31により、各色の光の量に比例した電荷を蓄えることができる。
このような固体撮像素子3では、各フォトダイオード31に垂直転送電極32という4種類の電極(φV1A、φV1B、φV2A、φV2B)が接続されており、垂直方向に交互に配列され、垂直転送路が構成されている。フォトダイオード31に電荷が蓄えられた後、φV1A、φV2Aの垂直転送電極にのみ読み出しパルスとよばれるパルス電圧がかけられると、フォトダイオード31に蓄えられたマイナスの電荷が電気的作用により垂直転送電極(φV1A、φV2A)に移動する。このような電荷の移動が行われた後、その他フォトダイオード31に蓄えられた電荷は基板中に捨てられ、利用されない。
そして、垂直転送電極32に印加する電圧を、電荷が引き付けられる状態(+)、電荷が引き付けられない状態(−)に交互に入れ替えることにより、電荷を垂直方向に移動させる。このとき、電荷の混ざり及び逆流は生じない。ここで、φV1A及びφV1Bに印加する電圧、φV2A及びφV2Bに印加する電圧は、読み出しパルス電圧以外については、夫々の組において等しい。例えば、φV1Aに正の電圧を印加する時には、φV1Bにも正の電圧を印加する。
本実施形態では、全垂直転送電極に対するφV1A及びφV2Aを合わせ電極の数の割合は、上述のように、1/5であり、これが間引き動作モードの間引き割合となっている。従来の撮像装置では、この割合は一般的に1/4以下である。なお、読み出しパルスの印加によって電荷が引き付けられる+の電極(電荷許容電極)には、実際に信号電荷が引き付けられている電極と、電荷が存在せず実際には信号電荷が引き付けられない電極がある。以下、後者の電極には、「空電荷」という架空の電荷が引き付けられたものとして説明する。
また、図2に示すように、垂直転送電極32の終端には、複数の水平転送電極33から構成された水平転送路が接続されており、垂直転送電極32の終端から垂直方向に一段移動された電荷は、この水平転送路に移される。水平転送路には、φH1、φH2の電極が交互に並べられており、1個の水平転送電極33に対して、垂直方向に1列に並べられた複数の垂直転送電極32が対応している。
水平転送電極33においても、電極の+と−とを交互に入れ替えることにより水平方向に電荷が移動させられる。このとき、電荷の混ざり及び逆流は生じない。行をなす水平転送電極33の終端には出力アンプ部34が接続されている。出力アンプ部34は、コンデンサのチャージの原理で電荷を電圧に変換して出力する。この電圧は、図1に示すように、A/D変換回路5にシリアルで送信された後、映像情報処理回路6に入力されて画像が生成される。
垂直転送路から水平転送路へ電荷が移動する際は、電荷許容領域が1つ移動し水平転送が行われるのではなく、1個の信号電荷及び複数の空電荷が水平転送路に移動されて水平転送が開始される。つまり、移動の際に、信号電荷及び空電荷が合成される。以下、この合成された電荷を電荷パケットとよぶ。このような処理を行うのは、1つの電荷許容領域に対して水平転送処理をさせることは、処理時間及び消費電力の増大につながり、また、スミアが生じていなければ、空電荷は信号をほとんど含んでいないため、合成しても画像に影響は生じないという理由等による。
但し、本実施形態のように、間引き動作モード時の間引き割合が奇数分の1の場合には、奇数番目のパケットと偶数番目のパケットとの間で、合成される空電荷の数が相違する。例えば、1/4の間引き割合の場合には、常に1パケットに1個ずつ空電荷が合成されるが、本実施形態のように、1/5の間引きの場合には、合成される空電荷の数が、1個であったり、2個であったりする。このため、そのまま読み出したのでは、スミア等の影響がある場合に、表示される映像の質が低いものとなってしまう。
そこで、本実施形態では、次のような規則を設けている。
(1) 垂直転送電極32の配列に関し、垂直方向においては、φV1*とφV2*とを交互に並べる(*は、A又はB)。また、φV1A及びφV2Aを一定の間隔(5行毎)で交互に並べる。更に、水平方向においては、全て同じ種類の電極とする。図2に示す垂直転送電極32は、この規則に従って配列されている。
(2) 間引き動作モードにおけるフォトダイオードから垂直転送電極への電荷の移動に関し、φV1Aからの読み出しを行った後に、φV2Aからの読み出しを行う。また、読み出しパルスは、電圧を+としている期間に瞬間的に発生させる。
(3) φV1*及びφV2*に印加する垂直転送のための電圧は、電荷が引き付けられる電圧(+)及び電圧が引き付けられない電圧(−)の2種類とし、φV1*とφV2*とで対にする。即ち、φV1*に電圧(+)を印加するタイミングでは、φV2*に電圧(−)を印加する。
(4) 転送タイミングのVレート(垂直転送レート)は、2Vごとに等しくする。
(1) 垂直転送電極32の配列に関し、垂直方向においては、φV1*とφV2*とを交互に並べる(*は、A又はB)。また、φV1A及びφV2Aを一定の間隔(5行毎)で交互に並べる。更に、水平方向においては、全て同じ種類の電極とする。図2に示す垂直転送電極32は、この規則に従って配列されている。
(2) 間引き動作モードにおけるフォトダイオードから垂直転送電極への電荷の移動に関し、φV1Aからの読み出しを行った後に、φV2Aからの読み出しを行う。また、読み出しパルスは、電圧を+としている期間に瞬間的に発生させる。
(3) φV1*及びφV2*に印加する垂直転送のための電圧は、電荷が引き付けられる電圧(+)及び電圧が引き付けられない電圧(−)の2種類とし、φV1*とφV2*とで対にする。即ち、φV1*に電圧(+)を印加するタイミングでは、φV2*に電圧(−)を印加する。
(4) 転送タイミングのVレート(垂直転送レート)は、2Vごとに等しくする。
次に、上述のように構成された撮像装置の動作について説明する。図3は、固体撮像素子3における電荷の変化の状態(特に、読み出し開始直後の状態)を示す模式図である。なお、四角(□)はプラスの電圧が印加されていることを示し、縦線(│)はマイナスの電圧が印加されていることを示している。また、塗りつぶされた四角はφV1Aを介して読み出された信号電荷(α)が含まれていることを示し、斜線が付された四角はφV2Aを介して読み出された信号電荷(β)が含まれていることを示す。また、空白の四角は空電荷が存在していることを示す。
図3に示すように、各電極φV1A、φV1B、φV2A、φV2Bは、上記の条件(1)を満たして配置されている。また、間引き動作モードは1/5間引きであるため、10個の垂直転送電極の中にφV1A及びφV2Aが1個ずつ配置されている。
そして、間引き読み出しを行うに当たっては、上記の条件(2)に基づいて、先ず、時刻t0において、φV1*(φV1A及びφV1B)に電圧(+)を印加し、φV2*(φV2A及びφV2B)に電圧(−)を印加する。
次に、時刻t1において、φV1Aに瞬間的に読み出しパルス電圧を印加する。この結果、φV1Aに対応するフォトダイオードから垂直転送電極に信号電荷(α)が移動する。このとき、電圧(+)はφV1A及びφV1Bに印加されているが、φV1Bには読み出しパルス電圧が印加されないため、ここから電荷が読み出されることはなく、空電荷が存在するようになる。
次に、時刻t2において、φV1*(φV1A及びφV1B)に電圧(−)を印加し、φV2*(φV2A及びφV2B)に電圧(+)を印加する。この結果、時刻t1において読み出された電荷は下方向に一段移動する。
次に、時刻t3において、φV2Aに瞬間的に読み出しパルス電圧を印加する。この結果、φV2Aに対応するフォトダイオードから垂直転送電極へ信号電荷(β)が移動する。このとき、電圧(+)はφV2A及びφV2Bに印加されているが、φV2Bには読み出しパルス電圧が印加されないため、ここから電荷が読み出されることはなく、既に信号電荷(α)が存在しているものを除き、空電荷のみが存在したままである。
そして、時刻t4において、φV1*(φV1A及びφV1B)に電圧(+)を印加し、φV2*(φV2A及びφV2B)に電圧(−)を印加する。この結果、時刻t3において読み出された電荷は下方向に一段移動する。
その後、時刻t5以降、同様にしてφV1*及びφV2*に対になる電圧を順次かけ信号電荷を一段ずつ下に下げていく。これを時刻t11以降で一般化したものを図4に示す。但し、「k=11,21,31,・・・」である。
図4に示すように、水平転送電極に信号電荷が渡され次第、水平転送を行い、出力アンプ部34を通じて信号電荷(α)及び信号電荷(b)をA/D変換器5に出力する。但し、このとき、水平転送電極には信号電荷だけではなく、空電荷も転送される。また、空電荷の数は、転送のタイミングに応じて変化する。
例えば、図4に示す例では、時刻tk+1〜tk+10のみについて検討すると、空電荷の合成の種類は次の3通りとなる。
(i)tk+3とtk+4との間、及びtk+9とtk+10との間に水平転送
時刻tk+3と時刻tk+4との間に水平転送が行われると、時刻tk+1において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、時刻tk+5及びtk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(β)に合成される。従って、αを含む電荷パケットについては、「1個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「2個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
時刻tk+3と時刻tk+4との間に水平転送が行われると、時刻tk+1において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、時刻tk+5及びtk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(β)に合成される。従って、αを含む電荷パケットについては、「1個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「2個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
(ii)tk+5とtk+6との間、及びtk+9とtk+10との間に水平転送
時刻tk+5と時刻tk+6との間に水平転送が行われると、時刻tk+1及びtk+5において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、時刻tk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(β)に合成される。従って、αを含む電荷パケットについては、「2個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「1個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
時刻tk+5と時刻tk+6との間に水平転送が行われると、時刻tk+1及びtk+5において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、時刻tk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(β)に合成される。従って、αを含む電荷パケットについては、「2個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「1個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
(iii)tk+7とtk+8との間、及びtk+9とtk+10との間に水平転送
時刻tk+7と時刻tk+8との間に水平転送が行われると、時刻tk+1、tk+5及びtk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、それ以前に水平転送路に到達した空電荷は既に転送されているため、空電荷は全く信号電荷(β)に合成されない。従って、αを含む電荷パケットについては、「3個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「0個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
時刻tk+7と時刻tk+8との間に水平転送が行われると、時刻tk+1、tk+5及びtk+7において水平転送路に到達した空電荷が信号電荷(α)に合成される。その後、時刻tk+9と時刻tk+10との間に水平転送が行われると、それ以前に水平転送路に到達した空電荷は既に転送されているため、空電荷は全く信号電荷(β)に合成されない。従って、αを含む電荷パケットについては、「3個」の空電荷が信号電荷(α)に合成され、βを含む電荷パケットについては、「0個」の空電荷が信号電荷(β)に合成される。
このような状況に対し、本実施形態では、赤(R)のカラーフィルタが付された画素から読み出された信号電荷がαであるかβであるかに応じて、転送タイミングを決定する。具体的には、信号電荷(α)が赤の画素から読み出されている場合には、上記(i)のタイミングで水平転送を行う。一方、信号電荷(β)が赤の画素から読み出されている場合には、上記(ii)又は(iii)のタイミングで水平転送を行う。
ところで、前述のように、スミアが発生すると、本来であれば信号が全く存在しないはずの電荷に若干信号が含まれてしまい、電荷パケットの量が増えてしまう。そして、電荷パケットにおける空電荷の合成量の違いにより、空電荷が多いパケットに対応する画素フィルタの色は、空電荷が合成された量だけ強調され、スミアに色がつくことになる。この結果、EVFに映し出される映像の質が低下してしまう。また、人間の目には、周波数が低い赤色の光は、周波数が高めの緑色及び青色の光よりも目立って感じられる。このため、空電荷が多いパケットに対応した電荷が赤色フィルタの電荷である場合、更にスミアが目立つようになってしまう。従来の撮像素子の画素の配置は、このようなスミアの赤色傾向は考慮されていない。
そこで、本実施形態では、上述のように、水平転送のタイミングを決定することにより、赤色のフィルタに対応する電荷パケットに空電荷が相対的に少なく合成されるようにする。この結果、赤色のスミアが目立たなくなり、より良好な映像を表示することができるようになる。
なお、上述の実施形態では、間引き率を1/5としているが、他の1/7、1/9等とした場合でも、同様にして、空電荷の合成の種類を列挙することが可能であり、また、空電荷の合成数と赤色のフィルタが付された画素との関係に基づいて、赤色のスミアが目立たなくなるように水平転送のタイミングを決定することができる。
また、図5に示すように、ベイヤ配列を採用している場合、赤色フィルタが付された画素を含む列には必然的に緑色フィルタが付された画素が含まれることになる。
ここで、図1を参照しながら、全体的な動作について説明する。
システム制御回路7は、A/D変換回路5から出力されてくる信号から空電荷の合成数と赤色のフィルタが付された画素との関係を割り出し、この結果に基づいて、赤色のスミアの色づきが目立たないような水平転送のタイミングを、上記(i)〜(iii)から選択して決定する。次いで、システム制御回路7は、タイミングジェネレータ4に指示を与え、タイミングジェネレータ4は、固体撮像素子3に対する水平転送駆動及び垂直転送駆動を行う。
また、ユーザが押しボタンスイッチ8のオン/オフすることをシステム制御回路7に監視させ、そのスイッチ8の操作に応じて、スミアの色づきが目立たないような(i)〜(iii)のタイミングを決定するようにしてもよい。この場合にも、その後に、システム制御回路7がタイミングジェネレータ4に指示を与え、タイミングジェネレータ4が固体撮像素子3に対する水平転送駆動及び垂直転送駆動を行う。なお、この撮像装置に防水装置を装着した際に、自動的に押しボタンスイッチ8が押されるような機構を設けてもよい。
一般的に、スミアは光の強さに比例するため、屋外等において、太陽光等の強い光が発生する個所にて特に目立つ。即ち、スミアは常に問題となっているのではなく、ユーザが必要であると感じたときに、押しボタンスイッチ8をオンにして、スミアが目立たなくなるような処理を行うようにしてもよい。一方で、海中では、海水が赤色光を吸収し、赤色光が目立たない。このような環境下では、スミアの赤色傾向にそれほど注意する必要はないのである。
なお、前述のように、従来の技術では、映像処理回路による処理によってもスミアを抑制することができないが、これに対し、ゲイン調整による電荷の大きさの違いと、空電荷の合成の違いによる電荷の大きさの違いとを打ち消しあうように画素の配置を行うことも不可能ではない。但し、このようなことを考慮した技術は今のところ存在していない。
なお、本発明の実施形態は、例えばコンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
1:鏡筒
2:鏡筒制御ドライバ
3:固体撮像素子
4:タイミングジェネレータ
5:A/D変換回路
6:映像処理回路
7:システム制御回路
8:押しボタンスイッチ
31:フォトダイオード
32:垂直転送電極
33:水平転送電極
34:出力アンプ部
2:鏡筒制御ドライバ
3:固体撮像素子
4:タイミングジェネレータ
5:A/D変換回路
6:映像処理回路
7:システム制御回路
8:押しボタンスイッチ
31:フォトダイオード
32:垂直転送電極
33:水平転送電極
34:出力アンプ部
Claims (8)
- アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子と、
前記撮像素子から電気信号を読み出すタイミングを制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記間引き動作モードにおいて、前記複数の画素が構成する複数の行のうちの奇数分の1から読み出しを行うようにタイミングの制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子は、
前記複数の画素が構成する列毎に設けられた複数の垂直転送路と、
前記複数の垂直転送路の一端に接続された水平転送路と、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 前記撮像素子は、前記水平転送路を介して外部に信号が出力されてから次に信号が出力されるまで、前記垂直転送路から前記水平転送路に転送された信号を合成することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記信号には、実際に読み出しが行われた画素からの信号だけでなく、間引き動作モードの際に読み出しの対象外とされた画素からの実質的に内容が存在しない信号も含まれていることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
- 前記読み出しのタイミングには、複数の候補が存在し、
前記制御手段は、前記複数の候補のうちから赤色の原色フィルタが付された画素におけるスミアが最も目立たなくなるタイミングを選択することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。 - アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子を備えた撮像装置の動作を制御する方法であって、
間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから電気信号を選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とする撮像装置の制御方法。 - アレイ状に複数の画素が配置され、3色の原色フィルタがベイヤ方式により画素毎に配列された撮像素子を備えた撮像装置の動作をコンピュータに行わせるプログラムであって、コンピュータに、
間引き動作モードにおいて前記複数の画素のうちから電気信号を選択的に読み出しを行う際に、読み出しの対象とする画素に付された原色フィルタの色に応じて、読み出しのタイミングを変化させることを特徴とするプログラム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2004
- 2004-11-26 JP JP2004342100A patent/JP2006157237A/ja active Pending
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