JP2006155688A - 記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リーダピンのグラバーへの着脱時に、リーダピンに対して負荷をかけることなく、安定して着脱すること。
【解決手段】 グラバーホルダ(30)と巻取りリール(11)との間を、リーダピン(23)をグラバー(14)に結合した引き出し組立体(40)を移動中に、リーダピン(23)をロックするロック部材(リーダピンホルダ)(143)は、グラバー(14)がグラバーホルダ(30)で保持されている間は、リーダピンをロックしない退避位置にあって、グラバー(14)がグラバーホルダ(30)から離れるときにリーダピン(23)をロックするロック位置に移動するように移動可能に取付けられている。
【選択図】 図10
【解決手段】 グラバーホルダ(30)と巻取りリール(11)との間を、リーダピン(23)をグラバー(14)に結合した引き出し組立体(40)を移動中に、リーダピン(23)をロックするロック部材(リーダピンホルダ)(143)は、グラバー(14)がグラバーホルダ(30)で保持されている間は、リーダピンをロックしない退避位置にあって、グラバー(14)がグラバーホルダ(30)から離れるときにリーダピン(23)をロックするロック位置に移動するように移動可能に取付けられている。
【選択図】 図10
Description
本発明はDLT(Digital Linear Tape)やLTO(Linear Tape Open)に代表される記録再生装置に関し、特に、カートリッジ内に格納されているリーダピンをグラパーへ保持させる保持機構に関する。
この種の記録再生装置は、コンピュータシステムのバックアップ用として開発され、従来から種々のものが提案されている。例えば、LTOとしての記録再生装置は、特許文献1などに開示されている。
記録再生装置は、テープドライブとも呼ばれ、単一のリール(供給リール)を持つカートリッジを装填することができる。カートリッジはカセットとも呼ばれる。記録再生装置は、その内部に巻取りリールを内蔵している。カートリッジが記録再生装置に装填されると、カートリッジから磁気テープが引き出され、テープ移送経路を介して巻取りリールで巻き取られる。テープ移送経路は、カートリッジから引き出された磁気テープを磁気ヘッドに案内するためのものである。磁気ヘッドは、当該磁気テープとの間で情報を交換する。尚、巻取りリールはリールモータによって回転駆動される。
上記特許文献1に開示されているように、カートリッジは、ハウジングと、このハウジング内に収納した回転駆動可能な供給リールと、この供給リールのリールハブに巻き付けられた磁気テープと、この磁気テープの遊端領域で磁気テープに連結して結合位置に保持した結合素子とを備えている。結合素子はリーダピンとも呼ばれる。
カートリッジに収納した磁気テープを巻取りリールに巻き取ることができるようにするため、磁気テープを先ずリーダピンによって巻取りリールに送る。この目的のため、記録再生装置には引き出し素子が設けられている。この引き出し素子はリーダピンに結合することができる。引き出し素子はグラバーとも呼ばれる。
グラバーをリーダピンに結合することができるようにするため、記録再生装置にはグラバーを着脱自在に保持する保持手段が設けられている。この保持手段をスタンバイ位置と作動位置との間に移動自在にしている。保持手段の作動位置への移動によってグラバーの結合方向への移動と、グラバーとリーダピンとの結合とを生じる。一方、保持手段の作動位置からの退去移動によりグラバーの結合方向とは反対方向への移動と、グラバー及びリーダピンとの離脱を生じる。
グラバー及びリーダピンが結合した後に引き出し組立体を形成して、この引き出し組立体を保持手段から巻取りリールのリールハブまで移動することができるようにするため、記録再生装置に操作手段が設けられている。操作手段は引き出しテープによって簡単に形成される。この引き出しテープは上記テープ移送経路に沿って案内される。引き出しテープはリーダテープとも呼ばれる。
保持手段と巻取りリールとの間の引き出し組立体の移動中、グラバーおよびこのグラバーに結合したリーダピンは互いに連結状態に保持される必要がある。この連結を保証するために、グラバーにはロック素子が設けられている。このロック素子をグラバーに対して移動自在にしている。すなわち、ロック素子は、結合方向に交差する方向に移動自在にグラバーに取り付けられている。リーダピンがグラバーに結合された状態では、グラバーに対して移動自在のロック素子はリーダピンの一部に係合し、グラバー及びリーダピンを一緒に保持する。このとき、押圧ばねはロック素子をロック位置に向けて押圧し、リーダピンの中心位置に係合する。即ち、グラバー及びリーダピンが結合した状態にあるとき、ロック素子は押圧ばねによってばね負荷を受ける。とにかく、結合方向に交差する方向に移動自在であり、リーダピンの中心部分をグラバーのロック面に押し付けるロック素子は、リーダピンをグラバーに対して安定的にかつ信頼性高くロックすることができる。
前述したように、従来の記録再生装置では、リーダピンをグラパーに保持させせるリーダピン保持部品として、結合方向に交差する方向に移動自在なロック素子を使用している。
上述したように、従来のリーダピン保持部品(ロック素子)には、押圧ばねにより常にリーダピンを固定する方向の付勢力(押圧力)が加わっている。そのため、その付勢力(押圧力)よりも大きな力で、リーダピンをグラバーへ強引に着脱しなければならない。換言すれば、リーダピンへ負荷がかかってしまう。その結果、信頼性の低下を招いてしまう。また、リーダピンには磁気テープの遊端領域が巻き付けられている。その結果、リーダピンのグラバーへの着脱時に、ロック素子の先端がこの磁気テープの巻き付け部分に対して摺れることになる。このため、上記着脱を繰り返すうちに、リーダピンに巻き付けられている磁気テープの遊端領域がリーダピンから剥がれてしまうという虞もある。また、上記着脱を繰り返すので、ロック素子の先端が摩耗してしまう。その結果、リーダピンに対するロック素子の保持力が低下する虞があり、信頼性の低下を招いてしまう。
したがって、本発明の課題は、リーダピンのグラバーへの着脱時に、リーダピンに対して負荷をかけることなく、安定して着脱することができる保持機構を備えた記録再生装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、磁気テープの巻き付け部分がリーダピンから剥がれるのを防止することができる保持機構を備えた記録再生装置を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、リーダピンをグラバーに保持させるための保持部品が摩耗するのを防止することができる保持機構を備えた記録再生装置を提供することにある。
本発明によれば、カートリッジ(20)内に収納された磁気テープ(22)を巻き取るための単一の巻取りリール(11)を備えた記録再生装置(10)であって、前記記録再生装置は、前記磁気テープ及び前記磁気テープの端部に接続されたリーダピン(23)を収納する前記カートリッジ(20)を装填することができ、前記記録再生装置は、前記巻取りリールにリーダテープを介して結合されたグラバー(14;14A;14B)と、前記リーダピンを前記グラバーに着脱する際に、前記グラバーを保持するグラバーホルダ(30:30A)と、前記グラバーホルダと前記巻取りリールとの間を、前記リーダピンを前記グラバーに結合した引き出し組立体(40;40A:40B)を移動中に、前記リーダピンをロックするロック部材(143;51;61)とを備え、前記ロック部材は、前記グラバーが前記グラバーホルダで保持されている間は、前記リーダピンをロックしない退避位置にあって、前記グラバーが前記グラバーホルダから離れるときに前記リーダピンをロックするロック位置に移動するように移動可能に取付けられていることを特徴とする記録再生装置が得られる。
上記記録再生装置において、前記グラバーホルダ(30;30A)は、前記グラバー側へ突出した係合突起(303;303A)を持つ。そして、前記グラバー(14;14A;14B)は、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて付勢する付勢手段(144;52;63)と、前記グラバーが前記グラバーホルダに保持されている間は、前記係合突起と係合して、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記ロック部材を前記退避位置に退避させる係合手段(143b;57)とを有することが好ましい。
上記記録再生装置の第1の態様によれば、前記ロック部材(143)は、グラバー本体(140)に、その背面から前方に延在する回動軸(140a)の周りに回転自在に取り付けられている。そして、前記付勢手段は、前記回動軸の周りに取り付けられて、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて回転する方向へ付勢するバネ(144)から構成される。前記係合手段は、前記ロック部材に取り付けられた、前記係合突起と係合する足(143b)である。
上記記録再生装置の第2の態様によれば、前記ロック部材(51)は、グラバー本体(140)に、上下方向に延在する回動軸(511)に回動自在に取り付けられている。前記ロック部材は係合部材(513)を持つ。前記付勢手段は、前記回動軸の周りに取り付けられて、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて回転する方向へ付勢するバネ(52)から構成されている。前記グラバー(14A)は、前記グラバー本体に対して、上下動自在に取り付けられた柱体(53)と、該柱体に固定して設けられて、前記係合部材と係合する係合面(541)を持つカム(54)と、前記柱体の周りに取り付けられて、前記柱体を下方へ付勢するスプリング(55)と、を更に備える。前記係合手段は、前記柱体に取り付けられた、前記係合突起(303A)と係合する足(57)である。
上記記録再生装置の第3の態様によれば、前記ロック部材(61)は、グラバー本体(140)に、水平方向に移動自在に取り付けられた第1のラックから構成される。前記付勢手段は、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて移動する方向へ付勢するバネ(63)から構成される。前記グラバー(14B)は、前記グラバー本体(140)に、その背面から前方へ延在する回動軸(64)に回動自在に取り付けられて、前記第1のラックと噛み合う第1のピニオン(66)と、前記回動軸に回動自在に取り付けられた第2のピニオン(67)と、前記グラバー本体に対して、上下動自在に取り付けられた柱体(53)と、該柱体に固定して設けられて、前記第2のピニオンと噛み合う第2のラック(54A)と、前記柱体の回りに取り付けられて、前記柱体を下方へ付勢するスプリング(55)と、を更に備える。前記係合手段は、前記柱体に取り付けられた、前記係合突起(303A)と係合する足(57)である。
尚、上記括弧内の符号は、本発明の理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
本発明では、ロック部材は、グラバーがグラバーホルダで保持されている間は、リーダピンをロックしない退避位置にあって、グラバーがグラバーホルダから離れるときにリーダピンをロックするロック位置に移動するように移動可能に設けられているので、リーダピンをグラバーに着脱する際、ロック部材は退避位置に置かれ、ロック部材の先端部とリーダピンとが摺ることがない。そのため、リーダピンをグラバーに着脱させるために大きな力は必要ない。換言すれば、リーダピンへ負荷をかけることなく、リーダピンをグラバーに容易に着脱することができる。その結果、記録再生装置の信頼性を向上させることができる。また、リーダピンをグラバーに着脱する際に、ロック部材の先端部とリーダピンとが摺れないので、リーダピンに巻き付けられている磁気テープの遊端領域の剥がれや、ロック部材の先端部の摩耗を防止することが出来る。その結果、テープドライブの信頼性を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
最初に図1を参照して、本発明が適用される記録再生装置であるテープドライブ10について説明する。尚、図1は上蓋を取り外した状態のテープドライブ10を示す斜視図である。
テープドライブ10は、カートリッジ20を受けるためのものであり、その内部に巻取りリール11を内蔵している。巻取りリール11はスプールとも呼ばれる。テープドライブ10は、共通のベースを有する略直方体形状のハウジング(シャーシ)12を有する。ベースは2つのスピンドルモータ(リールモータ)(図示せず)を有する。第1のスピンドルモータは、ハウジング12のベースに永久的に取り付けられたスプール(巻取りリール)11を有し、そのスプール11は、比較的高速で流れる磁気テープ(後述する)を受けるように大きさが定められている。第2のスピンドルモータ(リールモータ)は取外し可能なカートリッジ20を受けるように適合される。取外し可能なカートリッジ20は、テープドライブ10のハウジング12に形成されたリフト13を通してテープドライブ10の中に、矢印Aで示す挿入方向に沿って挿入される。
カートリッジ20をリフト13の中に挿入すると、カートリッジ20は第2のスピンドルモータ(リールモータ)と係合する。第1および第2のスピンドルモータ(リールモータ)を回転する前に、後述するような、グラバー14とリーダピン(後述する)との結合によってカートリッジ20は永久的に取付けられたスプール(巻取りリール)11に接続される。カートリッジ20と永久スプール11との間に位置づけられた多くのローラ(ガイドローラ)15は、カートリッジ20と永久に取付けられたスプール11との間を磁気テープが比較的高速で前後に移動する際にそれを案内する。
テープドライブ10は、ヘッドアクチュエータ16をさらに含み、このヘッドアクチュエータ16は上記複数のローラ15によって規定されたテープ経路(図示せず)上に、巻取りリール11とカートリッジ20との間に位置づけられる。動作中は、磁気テープが巻取りリール11とカートリッジ20との間を前後に流れ、規定されたテープ経路上を流れる間にヘッドアクチュエータ16に密に近接する。
図2および図3を参照すると、カートリッジ20は、その右側壁21にアクセス開口21aが設けられている。このアクセス開口21aは、図示しないシャッタによって開閉可能になっている。カートリッジ20がテープドライブ10に装填されると、シャッタは自動的に開放位置に送られる。
カートリッジ20には、回転駆動可能な供給リール(図示せず)が収納されている。カートリッジ20は、この供給リールに巻き付けた磁気テープ22を収納する。カートリッジ20は、磁気テープ22の遊端部分で磁気テープ22に連結したリーダピン23を有する。カートリッジ20内において、リーダピン23は、2個の位置決めフォーク24によって結合位置に保持されている。
図4乃至図6を参照して、グラバー14をリーダピン23に結合することができるようにするため、テープドライブ10にはグラバー14を着脱自在に保持するグラバーホルダ30が設けられている。グラバーホルダ30は、回動軸301の回りに回動自在にシャーシ12上に取付けられている。
図4(A)、図5(A)、および図6(A)は、それぞれ、カートリッジ20がテープドライブ10に装填されたときのグラバーホルダ30の状態(スタンバイ状態)を示す平面図、正面図、および底面図である。図4(B)、図5(B)、および図6(B)は、グラバーホルダ30が回転してグラバー14がリーダピン23をチャッキングしている状態(作動状態)を示す平面図、正面図、および底面図である。
グラバーホルダ30は、図4(A)、図5(A)、図6(A)に示すスタンバイ位置と、図4(B)、図5(B)、図6(B)に示す作動位置との間で移動自在である。グラバーホルダ30の作動位置への移動によって、グラバー14の結合方向への移動と、グラバー14とリーダピン23との結合を生じる。グラバーホルダ30の作動位置からの退去移動により、グラバー14の結合方向とは反対方向への移動と、グラバー14とリーダピン23との離脱を生ずる。
グラバーホルダ30を移動するため、テープドライブ10は、カムギア31(図2)と、アーム32と、カムスライダー33とを備えている。カムギア31は、図示しないモータによってその中心軸の回りに回転駆動される。カムギア31には、図示しないカム溝が切られており、このカム溝内に、アーム32の一端部に設けられた第1の係合ピン321が挿入されている。また、アーム32は、シャーシ12に対して回動軸322の回りに回動自在に取付けられている。アーム32の他端部には、カムスライダー33の係合穴331に挿入される第2の係合ピン323が設けられている。カムスライダー33は、シャーシ12に対して回転自在に取付けられた3個のカムスライダー用ローラ34によって所定方向に移動可能に保持されている。換言すれば、カムスライダー用ローラ34は、カムスライダー33の移動方向を規定している。カムスライダー33は、L字形のスライダー溝332を持つ。このスライダー溝332には、グラバーホルダ30の下端から突出した係合突起302が挿入されている。
次に、図4乃至図6を参照して、グラバーホルダ30を回転させて、グラバー14がリーダピン23をチャッキングするときの動作について説明する。
カムギア31が回転すると、アーム32は、図4(A)の矢印Bで示されるように、その回動軸322の回りに反時計回りに回転する。このアーム32の反時計回りの回転により、カムスライダー33は、図4(A)の矢印Cに示される方向に移動する。カムスライダー33が移動すると、図6(B)に示されるように、グラバーホルダ30の係合突起302がカムスライダー33のスライダー溝332に沿って移動するので、グラバーホルダ30は、図4(A)の矢印Dで示されるように、その回動軸301の回りに時計回りに回転する。このグラバーホルダ30の回転により、グラバーホルダ30に保持されたグラバー14も回転し、図4(B)に示されるように、グラバー14はリーダピン23をチャッキングする。
グラバー14及びリーダピン23が結合した後に引き出し組立体40(図3)を形成して、この引き出し組立体40をグラバーホルダ30から巻取りリール11のリールハブまで移動することができるようにするため、テープドライブ10にはリーダテープ(図示せず)が設けられている。リーダテープはテープ移送経路に沿って案内される。このテープ移送経路は、上述したローラ15によって規定される。
リーダテープの一方の端部をグラバー14に連結し、他方の端部を巻取りリール11のリールハブに連結する。従って、巻取りリール11を図1の矢印Eで示す巻取り方向に駆動することによって、引き出し組立体40はグラバー14から巻取りリール11のリールハブまでリーダテープによって移動することができる。このとき、巻取りリール11のリールハブで、リールハブと引き出し組立体40とが互いに合体する。
引き出し組立体40がグラバーホルダ30から巻取りリール11のリールハブに向かって移動する間に、また反対方向に移動する間に、引き出し組立体40は、ローラ15およびヘッドアクチュエータ16に接触することなく移動させる必要がある。そのため、テープドライブ10は、ほぼテープ移送経路に隣接して延在し、かつ磁気テープ22の幅よりも大きい距離だけ互いに離間して配置された一対のレール17を備えている。
図7および図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るグラバー14について説明する。図7はグラバー14の分解斜視図であり、図8はグラバー14の組み立て斜視図である。
グラバー14は、グラバー本体140の一端側に、上記一対のレール17の案内チャネルに係合する一対の端部部分141を持つ。また、グラバー14は、グラバー本体140の他端側に、上記リーダピン23を引っ掛けるための一対のフック部142を持つ。
一方、リーダピン23は、上下端に一対の端部部分231(図5)を持つ。グラバー14にリーダピン23が結合された状態で、この一対の端部部分231は、上記一対のレール17の案内チャネルに係合する。
グラバーホルダ30と巻取りリール11との間の引き出し組立体40の移動中、グラバー14とリーダピン23とは互いに連結状態に保持されることが重要である。
この連結を保証するため、本実施の形態に係るグラバー14は、上記引き出し組立体40の移動中のみ、リーダピン23を保持(ロック)するためのリーダピンホルダ(ロック部材)143を備えている。このリーダピンホルダ(ロック部材)143は、固定バネ144によって、常にリーダピン23を保持(ロック)する方向に付勢されている。換言すれば、固定バネ144は、ロック部材143を、リーダピン23をロックするロック位置へ向けて付勢している。これらリーダピンホルダ143と固定バネ144は、固定板145によってネジ146にてグラバー本体140に取付けられている。
詳述すると、グラバー本体140は、ほぼ中央から前方へ突出した円柱状突起(回動軸)140aと、グラバー本体140の一端側から前方へ突出した係合突起140bと、円柱状突起(回動軸)140aと係合突起140bとの間に設けられて内周面にネジ溝が切られた円筒状突起140cとを持つ。一方、固定板145は、上記円柱状突起(回動軸)140aの先端部が挿入される第1の円形穴145aと、上記係合突起140bが挿入される第2の円形穴145bと、ネジ146を貫通して上記円筒状突起140cに螺合させるための第3の円形穴145cとを持つ。リーダピンホルダ(ロック部材)143は、上記円柱状突起(回動軸)140aが貫通する貫通穴143aを持つ。
グラバー本体140の円柱状突起(回動軸)140aは、固定バネ144、リーダピンホルダ(ロック部材)143aの貫通穴143a、及び固定板145の第1の円形穴145aをこの順番に貫通する。固定板145の第2の円形穴145aにグラバー本体140の係合突起140bが挿入される。そして、ネジ146が固定板145の第3の円形穴145cを介してグラバー本体140の円筒状突起140cに螺合される。
また、リーダピンホルダ143は、グラバー本体140の下端から外側下方へ突出した足143bを持つ。
一方、グラバーホルダ30は、図5(B)に示されるように、グラバー14を保持している間、リーダピンホルダ143の足143bに係合する係合突起(リーダピン解除用ボス)303を持つ。この係合突起(リーダピン解除用ボス)303は、グラバーホルダ30の底板から上方へ突出している。すなわち、この係合突起303は、リーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bと係合している間、上記固定バネ144の付勢力に抗して、リーダピンホルダ(ロック部材)143を退避位置(非保持位置)に退避させる役目を持っている。
次に、図2、図3に加えて、図9乃至図13を参照して、本実施の形態に係る保持機構の動作について説明する。図9はリーダピン23がグラバー14に挿入される前の状態を示す図であって、(A)はグラバー14の平面図、(B)はグラバー14の正面図、(C)はグラバー14の斜視図である。図10はリーダピン23がグラバー14に挿入されたときの状態を示す図で、(A)はグラバー14およびリーダピン23の平面図、(B)はグラバー14およびリーダピン23の斜視図である。図11はリーダピン23がグラバー14に固定された引き出し組立体40を示す図で、(A)は引き出し組立体40の平面図、(B)は引き出し組立体40の正面図、(C)は引き出し組立体40の斜視図である。但し、図9乃至図13では、動作を分かり易くするために、グラバー14の固定板145とネジ146の図示を省略してある。
また、図2はリーダピン23がグラバー14に挿入される前のテープドライブ10を示す平面図である。図3はリーダピン23がグラバー14に挿入されたときのテープドライブ10を示す平面図である。図12はリーダピン23がグラバー14に固定された引き出し組立体40を含むテープドライブ10を示す平面図である。図13は引き出し組立体40が巻取りリール11側へ移動されているときのテープドライブ10を示す平面図である。
最初に、図2及び図9を参照して、リーダピン23がグラバー14に挿入される前の状態について説明する。図9(B)に示されるように、リーダピンホルダ143は背面から後方へ突出した突起部143cを持つ。固定バネ144の一端144aは円筒状突起140cの外周面と係合し、固定バネ144の他端144bは突起部143cに係合している。従って、固定バネ144は、リーダピンホルダ(ロック部材)143を常にリーダピン23を保持する方向へ(すなわち、ロック位置へ向けて)付勢している。しかしながら、グラバーホルダ30の係合突起(ピンホルダ解除用ボス)303にリーダピンホルダ143の足143bが係合しているので、固定バネ144の付勢力に抗して、リーダピンホルダ143は退避位置(非保持位置)に退避している。
この状態において、カムギア31が回転することにより、図4(A)の矢印Dで示されるように、グラバー14が時計回りに回転する。
これにより、図3および図10に示されるように、リーダピン23がグラバー14の一対のフック部142に引っ掛けられる。このときには、グラバーホルダ30の係合突起303にリーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bが係合したままなので、リーダピン23は、リーダピンホルダ143の先端部143dと摺ることなく、スムーズにグラバー14に挿入される。
そのため、従来のように、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域がリーダピン23から剥がれてしまうとか、リーダピンホルダ143の先端部143dが摩耗してしまうことを防止することができる。従って、信頼性を向上できる。
この状態から、巻取りリール11を図1の矢印Eで示すように反時計回り(巻取り方向)に回転することにより、グラバー14が、図10の矢印Fで示されるように、リーダピンホルダ30から離れる方向へ移動する。これにより、グラバーホルダ30の係合突起303とリーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bとが係合しながら、図10(B)の矢印Gで示されるように、固定バネ144の付勢力により、リーダピンホルダ(ロック部材)143が円柱状突起(回動軸)140aを中心として反時計回りに回転する。
グラバー14が矢印Fで示す方向に移動し続けると、図11に示されるように、グラバーホルダ30の係合突起303とリーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bとの間の係合が解かれると共に、リーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bは、グラバー本体140の下端から前方へ突出したストッパ140d(図7)で係止する。これにより、リーダピンホルダ(ロック部材)143の先端部143dがリーダピン23と互いに短い距離だけ離間して対向する。これにより、リーダピン23はグラバー14に固定(ロック)されて引き出し組立体40を形成して、リーダピン23がグラバー14から離脱するのを防止することができる。
引き続き、巻取りリール11が巻取り方向Eへ回転することにより、図13に示されるように、引き出し組立体40はレール17に沿って巻取りリール11側へ移動する。
逆に、供給リールを回転駆動するためのリールモータを駆動することにより、磁気テープ22をカートリッジ20内に巻き戻すとする。この場合には、上述した磁気テープ22の巻取り動作とは逆の動作を行うことになる。すなわち、上記引き出し組立体40は、グラバーホルダ30で保持される直前において、相対的に図11(B)の矢印Hで示す方向から接近するグラバーホルダ30の係合突起303にリーダピンホルダ(ロック部材)143の足143bが係合する。この結果、図11(B)の矢印Iで示されるように、固定バネ144の付勢力に抗して、リーダピンホルダ(ロック部材)143が円柱状突起(回動軸)140aを中心にして時計回りに回転する。これにより、図10(B)に示されるように、リーダピンホルダ(ロック部材)143はリーダピン23を保持(ロック)しなくなる。
上述したように、上記実施の形態に係る保持機構では、リーダピン23をグラバー14に着脱する際、リーダピンホルダ(ロック部材)143は退避位置に置かれるので、リーダピンホルダ(ロック部材)143の先端部143dとリーダピン23とが摺ることがない。そのため、リーダピン23をグラバー14に着脱させるために大きな力は必要ない。換言すれば、リーダピン23へ負荷をかけることなく、リーダピン23をグラバー14に容易に着脱することができる。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。また、リーダピン23をグラバー14に着脱する際に、リーダピンホルダ(ロック部材)143の先端部143dとリーダピン23とが摺れないので、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域の剥がれと、リーダピンホルダ(ロック部材)143の先端部143dの摩耗とを防止することが出来る。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。
次に、図14乃至図18を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る保持機構について説明する。図示の保持機構は、グラバーおよびグラバーホルダの構成が、後述するように、図9乃至図11に図示した第1の実施の形態に係る保持機構から変更されている点を除いて、同一の構成を有する。従って、グラバーおよびグラバーホルダに、それぞれ、14Aおよび30Aの参照符号を付す。また、第1の実施の形態に係る保持機構と同様の機能を有するものには同一の参照符号を付す。
図14はリーダピン23がグラバー14Aに挿入される前の状態を示す図であって、(A)はグラバー14Aの平面図、(B)はグラバー14Aの正面図、(C)はグラバー14Aの斜視図である。図15はリーダピン23がグラバー14Aに挿入されたときの状態を示す図で、(A)はグラバー14Aおよびリーダピン23の平面図、(B)はグラバー14Aおよびリーダピン23の斜視図である。図16はリーダピン23がグラバー14Aに固定された引き出し組立体40Aを示す図で、(A)は引き出し組立体40Aの平面図、(B)は引き出し組立体40Aの正面図、(C)は引き出し組立体40Aの斜視図である。図17はリーダピン解除時の、グラバー14A、リーダピン23、およびグラバーホルダ30Aの配置関係を示す正面図である。図18はリーダピン固定時の、グラバー14A、リーダピン23、およびグラバーホルダ30Aの配置関係を示す正面図である。
グラバー14Aは、グラバー本体140に対して上下方向に延在する回動軸511を中心として回動自在に取り付けられたリーダピンホルダ(ロック部材)51を有する。リーダピンホルダ(ロック部材)51は、回動軸511から前方に延在してリーダピン23を保持するための保持部512を持つ。リーダピンホルダ(ロック部材)51は、回動軸511の背後に係合部材513を持つ。
リーダピンホルダ(ロック部材)51の回動軸511の上部の周りには、バネ52が取り付けられている。このバネ52の一端521は、グラバー本体140の天板から下方に突出した突起140eに係合し、バネ52の他端522は、保持部512の上面から上方に突出した突起512aに係合している。これにより、リーダピンホルダ(ロック部材)51は、バネ52により回動軸511を中心として常にリーダピン23を保持する方向(半時計回りの方向)に付勢されている。換言すれば、バネ52は、リーダピンホルダ(ロック部材)51をロック位置へ向けて回転する方向へ付勢している。
グラバー14Aは、グラバー本体140に対して上下方向に延在する円柱体53を有する。この円柱体53は、グラバー本体140の高さより長い長さを持つ。円柱体53の上端部531は、グラバー本体140の天板に空けられた円形穴を貫通して上下動自在であり、円柱体53の下端部(図示せず)は、グラバー本体140の底板に空けられた円形穴を貫通して上下動自在である。この円柱体53には、リーダピンホルダ(ロック部材)51の係合部材513と係合する係合面541を持つ台形状のカム54が取付けられている。このカム54の係合面541は、上端側よりも下端側が円柱体53から離れるような斜めの面をしている。リーダピン23がグラバー14Aに挿入される前では、図14(B)に示されるように、円柱体53の上端部531がグラバー本体140の天板の円形穴から上方へ突出した状態にある。このとき、リーダピンホルダ(ロック部材)51の係合部材513は、カム54の係合面541の下端側と係合する。その結果、リーダピンホルダ(ロック部材)51は、バネ52の付勢力に抗して、リーダピン23から退避した退避位置に置かれる。
また、円柱体53には、グラバー本体140の天板とカム54との間の周りにスプリング55が取付けられている。このスプリング55は、カム54を常に下方へ付勢している。更に、円柱体53には、グラバー本体140の底板とカム54との間にリング状のストッパ56が設けられている。このストッパ56には、グラバー本体140の前方及び下方へ突出したL字形の足57が固着されている。
一方、図17および図18に示されるように、グラバーホルダ30Aは、上記足57と係合する係合突起(リーダピン解除用ボス)303Aを持つ。この係合突起(リーダピン解除用ボス)303Aは、グラバーホルダ30Aの底板から上方へ突出している。そして、この係合突起303Aは、足57との係合を円滑に行えるような曲面形状をしている。
次に、図2、図3に加えて、図12乃至図18を参照して、第2の実施の形態に係る保持機構の動作について説明する。
最初に、図2及び図14を参照して、リーダピン23がグラバー14Aに挿入される前の状態について説明する。
バネ52は、リーダピンホルダ(ロック部材)51を常にリーダピン23を保持する方向へ(すなわち、ロック位置へ向けて回転する方向へ)付勢している。また、スプリング55は、カム54を常に下方へ付勢している。しかしながら、グラバーホルダ30Aの係合突起(リーダピン解除用ボス)303Aが、足57と係合しているので、スプリング55の付勢力に抗して円柱体53を上方へ押し上げて、カム54の係合面541の下端側でリーダピンホルダ51の係合部材513を係合する。その結果、バネ52の付勢力に抗して、リーダピンホルダ(ロック部材)51は退避位置(非保持位置)に退避している。
この状態において、カムギア31が回転することにより、図4(A)の矢印Dで示されるように、グラバー14Aが時計回りに回転する。
これにより、図3および図15に示されるように、リーダピン23がグラバー14Aの一対のフック部142に引っ掛けられる。但し、このときも、図17に示されるように、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aに足57が係合したままなので、リーダピン23は、リーダピンホルダ(ロック部材)51の保持部512の先端部512bと摺ることなく、スムーズにグラバー14Aに挿入される。
そのため、従来のように、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域がリーダピン23から剥がれてしまうことや、リーダピンホルダ(ロック部材)51の保持部512の先端部512bが摩耗してしまうことを防止することができる。従って、信頼性を向上できる。
この状態から、巻取りリール11を図1の矢印Eで示すように反時計回り(巻取り方向)に回転することにより、グラバー14Aが、図15の矢印Fで示されるように、グラバーホルダ30Aから離れる方向へ移動する。これにより、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aと足57とが係合しながら、図15(B)の矢印Jで示されるように、スプリング55の付勢力により、円柱体53が徐々に下降する。と当時に、バネ52の付勢力により、リーダピンホルダ(ロック部材)51はその回動軸511を中心として、図15(A)の矢印Kで示されるように、反時計回りに回転する。
グラバー14Aが矢印Fで示す方向に移動し続けると、図18に示されるように、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aと足57との間の係合が解かれると共に、円柱体53は、ストッパ56がグラバー本体140の底板に係止するので、その下降が止まる。このとき、カム54も下降し、その係合面541と係合しているリーダピンホルダ(ロック部材)51の係合部材513は、係合面541の上端側と係合することになる。これにより、リーダピンホルダ51の保持部512の先端部512bが、図16(A)に示されるように、リーダピン23と互いに短い距離だけ離間して対向する。これにより、リーダピン23はグラバー14Aに固定(ロック)されて引き出し組立体40Aを形成して、リーダピン23がグラバー14Aから離脱するのを防止することができる。
引き続き、巻取りリール11が巻取り方向Eへ回転することにより、図13に示されるように、引き出し組立体40Aはレール17に沿って巻取りリール11側へ移動する。
逆に、供給リールを回転駆動するためのリールモータを駆動して、磁気テープ22をカートリッジ20内に巻き戻すとする。この場合には、上述した磁気テープ22の巻取り動作とは逆の動作を行うことになる。すなわち、上記引き出し組立体40Aは、グラバーホルダ30Aで保持される直前において、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aに足57が係合する。この結果、図16(B)の矢印Lで示されるように、スプリング55の付勢力に抗して、円柱体53が上昇する。そのため、リーダピンホルダ(ロック部材)51は、その回動軸511を中心として、図16(A)の矢印Mで示されるように、バネ52の付勢力に抗して、時計回りに回転する。これにより、図15に示されるように、リーダピンホルダ51はリーダピン23を保持(ロック)しなくなる。
上述したように、上記第2の実施の形態に係る保持機構では、リーダピン23をグラバー14Aに着脱する際、リーダピンホルダ(ロック部材)51は退避位置に置かれるので、リーダピンホルダ(ロック部材)51の保持部512の先端部512bとリーダピン23とが摺ることがない。そのため、リーダピン23をグラバー14Aに着脱させるために大きな力は必要ない。換言すれば、リーダピン23へ負荷をかけることなく、リーダピン23をグラバー14Aに容易に着脱することができる。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。また、リーダピン23をグラバー14Aに着脱する際に、リーダピンホルダ51の保持部512の先端部512bとリーダピン23とが摺れないので、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域の剥がれることや、リーダピンホルダ(ロック部材)51の保持部512の先端部512bが摩耗することを防止することが出来る。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。
次に、図19乃至図21を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る保持機構について説明する。図示の保持機構は、グラバーの構成が、後述するように、図14乃至図16に図示した第2の実施の形態に係る保持機構から変更されている点を除いて、同一の構成を有する。従って、グラバーに14Bの参照符号を付す。また、第2の実施の形態に係る保持機構と同様の機能を有するものには同一の参照符号を付す。
図19はリーダピン23がグラバー14Bに挿入される前の状態を示す図であって、(A)はグラバー14Bの平面図、(B)はグラバー14Bの正面図、(C)はグラバー14Bの斜視図である。図20はリーダピン23がグラバー14Bに挿入されたときの状態を示す図で、(A)はグラバー14Bおよびリーダピン23の平面図、(B)はグラバー14Bおよびリーダピン23の斜視図である。図21はリーダピン23がグラバー14Bに固定された引き出し組立体40Bを示す図で、(A)は引き出し組立体40Bの平面図、(B)は引き出し組立体40Bの正面図、(C)は引き出し組立体40Bの斜視図である。
グラバー14Bは、グラバー本体140の背面から前方へ延在する摺動軸62に対して水平方向(横方向)に移動自在に取り付けられたリーダピンホルダ(ロック部材)61を有する。このリーダピンホルダ(ロック部材)61は横方向に延在した矩形形状をしており、上端面に歯611が付けられた第1のラックで構成されている。リーダピンホルダ(ロック部材)61は、摺動軸62が挿入される横方向に延在した矩形の長穴611を持つ。リーダピンホルダ(ロック部材)61は、グラバー本体140の一端側に取り付けられたバネ63によって、リーダピン23を保持する方向へ付勢されている。換言すれば、バネ63は、リーダピンホルダ(ロック部材)61をロック位置へ向けて移動する方向へ付勢している。
グラバー14Bは、グラバー本体140の背面から前方へ延在する回動軸64に回動自在に取り付けられた第1及び第2のピニオン66及び67を有する。第1のピニオン66は、第2のピニオン67よりも手前側に設けられ、第2のピニオン67よりも径が大きい。第1のピニオン66は、リーダピンホルダ(第1のラック)61の歯611と噛み合うように設けられている。
このグラバー14Bでは、カム54の代わりに、第2のピニオン57と噛み合う第2のラック54Aを備えている。
グラバー14Bは、上述した以外については、図14乃至図16に図示したグラバー14Aと同様の構成を有している。
次に、図2、図3に加えて、図17乃至図21を参照して、第3の実施の形態に係る保持機構の動作について説明する。
最初に、図2及び図19を参照して、リーダピン23がグラバー14Bに挿入される前の状態について説明する。
バネ63は、リーダピンホルダ61を常にリーダピン23を保持する方向へ(すなわち、ロック位置へ向けて移動する方向へ)付勢している。また、スプリング55は、第2のラック54Aを常に下方へ付勢している。しかしながら、グラバーホルダ30Aの係合突起(リーダピン解除用ボス)303Aが、足57と係合しているので、スプリング55の付勢力に抗して円柱体53を上方へ押し上げている。その結果、バネ63の付勢力に抗して、リーダピンホルダ(ロック部材)61は退避位置(非保持位置)に退避している。
この状態において、カムギア31が回転することにより、図4(A)の矢印Dで示されるように、グラバー14Bが時計回りに回転する。
これにより、図3および図20に示されるように、リーダピン23がグラバー14Bの一対のフック部142に引っ掛けられる。但し、このときも、図17に示されるように、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aに足57が係合したままなので、リーダピン23は、リーダピンホルダ61の先端部61aと摺ることなく、スムーズにグラバー14Bに挿入される。
そのため、従来のように、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域がリーダピン23から剥がれてしまうことや、リーダピンホルダ61の先端部61aが摩耗してしまうことを防止することができる。従って、信頼性を向上できる。
この状態から、巻取りリール11を図1の矢印Eで示すように反時計回り(巻取り方向)に回転することにより、グラバー14Bが、図20の矢印Fで示されるように、グラバーホルダ30Aから離れる方向へ移動する。これにより、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aと足57とが係合しながら、図20(B)の矢印Jで示されるように、スプリング55の付勢力により、円柱体53が徐々に下降する。これにより第2のラック54Aも降下するので、この第2のラック54Aと噛み合っている第2のピニオン67が回動軸64の周りに反時計回りに回転する。その結果、この回動軸64に取り付けられた第1のピニオン66も、図20(B)の矢印Nで示されるように、反時計回りに回転する。この第1のピニオン66の反時計回りの回転により、第1のピニオン66と噛み合っているリーダピンホルダ(第1のラック)61は、図20の矢印Oで示されるように、バネ63の付勢力によって、リーダピン23を保持(ロック)する方向へ移動する。
グラバー14Bが矢印Fで示す方向に移動し続けると、図18に示されるように、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aと足57との間の係合が解かれると共に、円柱体53は、ストッパ56がグラバー本体140の底板に係止するので、その下降が止まる。これにより、リーダピンホルダ61の先端部61aが、図21(A)に示されるように、リーダピン23と互いに短い距離だけ離間して対向する。これにより、リーダピン23はグラバー14Bに固定(ロック)されて引き出し組立体40Bを形成して、リーダピン23がグラバー14Bから離脱するのを防止することができる。
引き続き、巻取りリール11が巻取り方向Eへ回転することにより、図13に示されるように、引き出し組立体40Bはレール17に沿って巻取りリール11側へ移動する。
逆に、供給リールを回転駆動するためのリールモータを駆動して、磁気テープ22をカートリッジ20内に巻き戻すとする。この場合には、上述した磁気テープ22の巻取り動作とは逆の動作を行うことになる。すなわち、上記引き出し組立体40Bは、グラバーホルダ30Aで保持される直前において、グラバーホルダ30Aの係合突起303Aに足57が係合する。この結果、図21(B)の矢印Lで示されるように、スプリング55の付勢力に抗して、円柱体53が上昇する。その結果、第2のラック54Aに噛み合っている第2のピニオン67が回動軸64の周りに時計回りに回転して、第1のピニオン66も、図21(B)の矢印Pで示されるように、回動軸64の周りに時計回りに回転する。この第1のピニオン66の時計回りの回転は、リーダピンホルダ(第1のラック)61を、その摺動軸62に沿って、図21(B)の矢印Qで示されるように、バネ63の付勢力に抗して、リーダピン23から離脱する方向へ移動させる。これにより、図20に示されるように、リーダピンホルダ(ロック部材)61はリーダピン23を保持(ロック)しなくなる。
上述したように、上記第3の実施の形態に係る保持機構では、リーダピン23をグラバー14Bに着脱する際、リーダピンホルダ(ロック部材)61は退避位置に置かれるので、リーダピンホルダ(ロック部材)61の先端部61aとリーダピン23とが摺ることがない。そのため、リーダピン23をグラバー14Bに着脱させるために大きな力は必要ない。換言すれば、リーダピン23へ負荷をかけることなく、リーダピン23をグラバー14Bに容易に着脱することができる。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。また、リーダピン23をグラバー14Bに着脱する際に、リーダピンホルダ(ロック部材)61の先端部61aとリーダピン23とが摺れないので、リーダピン23に巻き付けられている磁気テープ22の遊端領域の剥がれることや、リーダピンホルダ61の先端部61aが摩耗することを防止することが出来る。その結果、テープドライブ10の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明について好ましい実施の形態によって例を挙げて説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。
10 記録再生装置(テープドライブ)
11 巻取りリール
14,14A,14B グラバー
140 グラバー本体
140a 回動軸(円柱状突起)
143 リーダピンホルダ(ロック部材)
143b 足(係合手段)
144 固定バネ(付勢手段)
20 カートリッジ
22 磁気テープ
23 リーダピン
30,30A グラバーホルダ
303,303A 係合突起(リーダピン解除用ボス)
40,40A,40B 引き出し組立体
51 リーダピンホルダ(ロック部材)
511 回動軸
513 係合部材
52 バネ(付勢手段)
53 円柱体
54 カム
54A 第2のラック
541 係合面
55 スプリング
57 足(係合手段)
61 リーダピンホルダ(ロック部材、第1のラック)
63 バネ(付勢手段)
64 回動軸
66 第1のピニオン
67 第2のピニオン
11 巻取りリール
14,14A,14B グラバー
140 グラバー本体
140a 回動軸(円柱状突起)
143 リーダピンホルダ(ロック部材)
143b 足(係合手段)
144 固定バネ(付勢手段)
20 カートリッジ
22 磁気テープ
23 リーダピン
30,30A グラバーホルダ
303,303A 係合突起(リーダピン解除用ボス)
40,40A,40B 引き出し組立体
51 リーダピンホルダ(ロック部材)
511 回動軸
513 係合部材
52 バネ(付勢手段)
53 円柱体
54 カム
54A 第2のラック
541 係合面
55 スプリング
57 足(係合手段)
61 リーダピンホルダ(ロック部材、第1のラック)
63 バネ(付勢手段)
64 回動軸
66 第1のピニオン
67 第2のピニオン
Claims (5)
- カートリッジ内に収納された磁気テープを巻き取るための単一の巻取りリールを備えた記録再生装置であって、前記記録再生装置は、前記磁気テープ及び前記磁気テープの端部に接続されたリーダピンを収納する前記カートリッジを装填することができ、前記記録再生装置は、
前記巻取りリールにリーダテープを介して結合されたグラバーと、
前記リーダピンを前記グラバーに着脱する際に、前記グラバーを保持するグラバーホルダと、
前記グラバーホルダと前記巻取りリールとの間を、前記リーダピンを前記グラバーに結合した引き出し組立体を移動中に、前記リーダピンをロックするロック部材とを備え、
前記ロック部材は、前記グラバーが前記グラバーホルダで保持されている間は、前記リーダピンをロックしない退避位置にあって、前記グラバーが前記グラバーホルダから離れるときに前記リーダピンをロックするロック位置に移動するように移動可能に取付けられていることを特徴とする記録再生装置。 - 前記グラバーホルダは前記グラバー側へ突出した係合突起を持ち、前記グラバーは、
前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて付勢する付勢手段と、
前記グラバーが前記グラバーホルダに保持されている間は、前記係合突起と係合して、前記付勢手段の付勢力に抗して、前記ロック部材を前記退避位置に退避させる係合手段とを有することを特徴とする、請求項1に記載の記録再生装置。 - 前記ロック部材は、グラバー本体に、その背面から前方に延在する回動軸の周りに回転自在に取り付けられており、
前記付勢手段は、前記回動軸の周りに取り付けられて、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて回転する方向へ付勢するバネから構成され、
前記係合手段は、前記ロック部材に取り付けられた、前記係合突起と係合する足であることを特徴とする、請求項2に記載の記録再生装置。 - 前記ロック部材は、グラバー本体に、上下方向に延在する回動軸に回動自在に取り付けられており、前記ロック部材は係合部材を持ち、
前記付勢手段は、前記回動軸の周りに取り付けられて、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて回転する方向へ付勢するバネから構成され、
前記グラバーは、前記グラバー本体に対して、上下動自在に取り付けられた柱体と;該柱体に固定して設けられて、前記係合部材と係合する係合面を持つカムと;前記柱体の周りに取り付けられて、前記柱体を下方へ付勢するスプリングと;を更に備え、
前記係合手段は、前記柱体に取り付けられた、前記係合突起と係合する足であることを特徴とする、請求項2に記載の記録再生装置。 - 前記ロック部材は、グラバー本体に、水平方向に移動自在に取り付けられた第1のラックから構成され、
前記付勢手段は、前記ロック部材を前記ロック位置へ向けて移動する方向へ付勢するバネから構成され、
前記グラバーは、前記グラバー本体に、その背面から前方へ延在する回動軸に回動自在に取り付けられて、前記第1のラックと噛み合う第1のピニオンと;前記回動軸に回動自在に取り付けられた第2のピニオンと;前記グラバー本体に対して、上下動自在に取り付けられた柱体と;該柱体に固定して設けられて、前記第2のピニオンと噛み合う第2のラックと;前記柱体の回りに取り付けられて、前記柱体を下方へ付勢するスプリングと;を更に備え、
前記係合手段は、前記柱体に取り付けられた、前記係合突起と係合する足であることを特徴とする、請求項2に記載の記録再生装置。
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JP (1) | JP2006155688A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018158839A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 三ツ星ベルト株式会社 | 搬送ベルト |
-
2004
- 2004-11-25 JP JP2004340386A patent/JP2006155688A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018158839A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 三ツ星ベルト株式会社 | 搬送ベルト |
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