JP2006155483A - 物体検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外乱光の影響を受けても対象物体の検知を良好に行うことができる物体検知装置を提供する。
【解決手段】 撮影装置3は対象物体及び背景を撮影する。照射装置4は、対象物体に光を照射する。制御装置11は、照射装置4から光を照射するときに撮影装置3により撮影された画像に基づき濃淡変化を抽出する。また、制御装置11は、このときに抽出された濃淡変化に基づき、近接する濃淡変化をグループ化する。さらに、制御装置11は、照射装置4から光を照射しないときに撮影装置3により撮影された画像に基づき濃淡変化を抽出する。制御装置11は、照射装置4から光を照射するときに抽出され、且つ、照射しないときに抽出されなかった濃淡変化を含むグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体を検知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物体を検知する物体検知装置に関するものである。
従来、物体検知装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この物体検知装置において、撮像手段は照明手段が対象物体とその背景に光を照射したときの画像と通常の画像とを撮像して各々画像記憶手段に記憶させる。画像合成手段は画像記憶手段が記憶する2枚の画像の差分画像を求め、物体抽出手段はしきい値処理により画像合成手段で求めた差分画像から対象物体の領域を抽出する。つまり、この物体検知装置は、対象物体に照射する光に応じた明るさの差異、即ち光源(照明手段)に近い物体は光の照射の影響を受けやすいのに対し遠い物体(背景)は光の照射の影響を受けにくい特性を利用して、光源を対象物体の近傍に置いてこれを簡易に検知するものである。
詳述すると、一例として図5に光を照射したとき及び照射しないときに撮影された画像G11,G12をそれぞれ示したように、光源から近い対象物体Oは、光の照射の影響を受けて明暗が切り替わっており、光源から遠い物体(背景)Bは、光の照射の影響を受けることなく同等の明るさを維持している。従って、図5にこれら画像G11,G12の明るさ(濃度)を差分した画像G13を示したように、光源に近い対象物体Oの画像が抽出されている。
特開平9−259278号公報
ところで、この物体検知装置では、光源自身の光の量に比して強い外乱光が対象物体に照射する場合、自身の照射光の有無のみでは対象物体の明るさに差異が生じ得ず、その検知が困難になってしまう。
詳述すると、図6において、一例として対象物体Oの一部(対象物体Oを便宜的に上半分O1及び下半分O2に分割したとしてその下半分O2)に対して外乱光の影響が大きいものとする。この場合、図6に光を照射したとき及び照射しないときの画像G21,G22をそれぞれ示したように、外乱光の影響が小さい対象物体Oの上半分O1は、光の照射の影響を受けて明暗が切り替わるのに対し、外乱光の影響が大きい下半分O2は、光の照射の影響を受けることなく同等の明るさを維持している。従って、図6にこれら画像G21,G22の明るさを差分した画像G23を示したように、対象物体Oは、外乱光の影響が大きい一部(下半分O2)が欠けてその画像が抽出される。つまり、このように外乱光の影響を受ける状態では、対象物体Oの検知を良好に行えなくなってしまう。
本発明の目的は、外乱光の影響を受けても対象物体の検知を良好に行うことができる物体検知装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、対象物体及び背景を撮影する撮影手段と、前記対象物体に光を照射する照射手段と、前記照射手段から照射される光の量を制御する光量制御手段と、前記光量制御手段により前記光量が第1所定量に設定されたときの前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出された濃淡変化に基づき、近接する濃淡変化をグループ化するグループ化手段と、前記光量制御手段により前記光量が前記第1所定量よりも小さい第2所定量に設定されたときの前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第2抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出され、且つ、前記第2抽出手段により抽出されなかった濃淡変化を含む前記グループ化手段によりグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体を検知する検知手段とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の物体検知装置において、前記第2所定量は、零であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、対象物体及び背景を撮影する撮影手段と、前記対象物体に光を照射する照射手段と、前記照射手段による照射時に前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出された濃淡変化に基づき、近接する濃淡変化をグループ化するグループ化手段と、前記照射手段による非照射時に前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第2抽出手段とを備え、前記第1抽出手段により抽出され、且つ、前記第2抽出手段により抽出されなかった濃淡変化を含む前記グループ化手段によりグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体を検知することを要旨とする。
(作用)
請求項1又は3に記載の発明によれば、前記撮影手段で撮影した画像に基づき前記第1及び第2抽出手段により抽出される濃淡変化は、光が当たる部分に生じる。この際、前記照射手段から遠い物体(背景)は、該照射手段による光の照射に影響を受けない(照射手段の光の量に関わらず一定の濃淡変化を有する)ことから、前記第1及び第2抽出手段により抽出される濃淡変化に差異はない。つまり、前記第1抽出手段により濃淡変化として抽出された背景の輪郭は、前記第2抽出手段によっても濃淡変化として抽出される。一方、前記照射手段から近い物体(対象物体)は、該照射手段により照射される光の量が多い(第1所定量)ときにその輪郭が濃淡変化として前記第1抽出手段により抽出される。また、当該物体(対象物体)は、該照射手段により照射される光の量が少ない(第2所定量)とき、外乱光の影響が小さい部分であればその輪郭が濃淡変化として前記第2抽出手段により抽出されることはない。つまり、前記第1抽出手段により濃淡変化として抽出された対象物体の輪郭は、少なくともその一部に外乱光の影響が小さい部分が存在すれば、当該部分の輪郭が濃淡変化として前記第2抽出手段により抽出されることはない。従って、外乱光の影響を受けたとしても、前記第1抽出手段により抽出され、且つ、前記第2抽出手段により抽出されなかった濃淡変化を含む前記グループ化手段によりグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体の検知を良好に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、光量制御手段は、光量を多くするときの設定(第1所定量の設定)に際して前記照射手段からの光の照射を開始すればよく、光量を少なくするときの設定(第2所定量の設定)に際して前記照射手段からの光の照射を停止すればよいため、その光量制御をより簡易化することができる。
以上詳述したように、請求項1乃至3に記載の発明では、外乱光の影響を受けても対象物体の検知を良好に行うことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図2は、本発明が適用される自動車などの車両を示す概略図である。同図に示されるように、車両1の室内側の前方位置において、運転席と助手席との間に配置されているインナーミラー2には、撮影手段としての撮影装置3及び照射手段としての照射装置4が配設されている。上記撮影装置3は、例えばCCDカメラであって、対象物体としての運転者をその背景も含めて撮影しうるように設置されている。また、上記照射装置4は、例えば非可視光(赤外線など)の光を照射する光源であって、運転者にその背景も含めて光を照射しうるように設置されている。上記撮影装置3の撮影方向及び上記照射装置4による光の照射方向は同等に設定されている。
図1は、本実施形態の物体検知装置10の概略構成を示すブロック図である。同図に示されるように、この物体検知装置10は、前記撮影装置3及び照射装置4と、制御装置11とを備えている。そして、制御装置11は、各種処理を統括制御するCPU(Central Processing Unit )11a、各種プログラム及びデータが書き込まれたROM(Read-Only Memory)11b、プログラム実行時の作業領域となるRAM(Random Access Memory)11c等を備えている。この制御装置11は、光量制御手段、第1抽出手段、第2抽出手段、グループ化手段及び検知手段を構成する。
詳述すると、制御装置11のCPU11aは、撮影装置3に画像要求信号を出力することで同撮影装置3に運転者及び背景を撮影させ、その撮影により得られた画像をRAM11cに記憶する。また、CPU11aは、照射装置4に照射要求信号を出力することで同照射装置4から光を照射させる。さらに、CPU11aは、照射装置4から光を照射するときに得られた画像及び照射しないときに得られた画像を後述の態様で画像処理することで、対象物体である運転者を検知する。なお、CPU11aは、運転者の検知結果に基づきその運転状況を把握して、適宜の処理(例えば、運転者の視線が散漫と認められるときには、運転者の注意を促すためにシートベルトのテンションを増加させるなどの処理)を行いうるようにしてもよい。
次に、制御装置11(CPU11a)による対象物体(運転者)の検知態様について説明する。図3は、例えば対象物体(運転者)Oの一部(対象物体Oを便宜的に上半分O1及び下半分O2に分割したとしてその下半分O2)に対してのみ外乱光の影響が大きいものとして対象物体Oの検知態様を示す説明図である。同図では、便宜的に実際の対象物体O及び背景の物体B(図1参照)に対応して画像上での対象物体及び背景の物体に同一の符号を付している。
図3に、前記照射装置4により光を照射したとき及び照射しないときに対応して前記撮影装置3により撮影された画像G1,G2をそれぞれ示したように、照射装置4から遠い物体(背景)Bは、光の照射の影響を受けることなく同等の明るさを維持している。一方、照射装置4から近い対象物体Oにおいて、外乱光の影響が小さい上半分O1は、光の照射の影響を受けて明暗が切り替わるのに対し、外乱光の影響が大きい下半分O2は、光の照射の影響を受けることなく同等の明るさを維持している。
制御装置11のCPU11aは、これら画像G1,G2に対しエッジ処理を行うことで、各画像G1,G2の濃淡変化を抽出する。このエッジ処理は、各画像G1,G2を構成する画素において、例えば上下左右に隣り合う画素間の濃度(輝度)の偏差をしきい値判定することで、対象物体O等の輪郭を濃淡変化として抽出するものである。
前記照射装置4から遠い物体(背景)Bは、光の照射の影響を受けない(照射装置4の光量に関わらず一定の濃淡変化を有する)ことから、各画像G1,G2により抽出される濃淡変化に差異はない。つまり、図3に各画像G1,G2のエッジ処理により濃淡変化として抽出された輪郭の画像G3,G4を示したように、照射装置4から遠い物体(背景)Bの輪郭BDは、光の照射の影響を受けることなく同様に抽出されている。すなわち、画像G1により濃淡変化として抽出された背景の輪郭BDは、画像G2によっても濃淡変化として抽出される。
一方、照射装置4から近い対象物体O(上半分O1及び下半分O2)の輪郭ODは、画像G1により濃淡変化として抽出される。また、対象物体Oは、外乱光の影響が小さい部分(上半分O1)であればその輪郭OD1が画像G2により濃淡変化として抽出されることはない。つまり、画像G1により濃淡変化として抽出された対象物体Oの輪郭ODは、少なくともその一部に外乱光の影響が小さい部分が存在すれば、当該部分の輪郭(OD1)が画像G2により濃淡変化として抽出されることはない。なお、対象物体Oの外乱光の影響が大きい部分(下半分O2)の輪郭OD2は、光の照射の影響を受けることなく同様に抽出されている。
ここで、制御装置11のCPU11aは、各画像G3,G4において、近接する濃淡変化をグループ化する。具体的には、CPU11aは、上下左右で隣り合う、濃淡変化を有する一連の画素をグループ化する。例えば、画像G3では、CPU11aは、対象物体Oの輪郭ODや、背景の輪郭BDをそれぞれ1グループの画像情報と見なして登録する。そして、CPU11aは、画像G1において抽出され、且つ、画像G2において抽出されなかった濃淡変化(輪郭OD1)を含む画像G1においてグループ化された濃淡変化(輪郭OD)を、対象物体Oの輪郭ODとして検知する。
次に、前記制御装置11のCPU11aによる対象物体Oの検知態様について図4のフローチャートに基づき総括的に説明する。この処理は、例えば定時割り込みで実行される。なお、CPU11aは、この処理とは別のルーチンにおいて、照射装置4から光を照射するときの画像G1及び照射しないときの画像G2を所定のタイミングで順次取得してこれをRAM11cに記憶・更新している。
ここで、処理が図4のルーチンに移行すると、CPU11aは、S(ステップ)101においてRAM11cに記憶されている画像G1を読み込んで、これに基づき濃淡変化を抽出する。そして、CPU11aは、S102において抽出された近接する濃淡変化をグループ化する。
次に、CPU11aは、S103においてRAM11cに記憶されている画像G2を読み込んで、これに基づき濃淡変化を抽出する。そして、CPU11aは、S104において抽出された近接する濃淡変化をグループ化する。
そして、CPU11aは、S105において、画像G1により抽出され、且つ、画像G2により抽出されなかった濃淡変化を含む、S102でグループ化された濃淡変化(輪郭OD)に基づき、対象物体Oを輪郭ODとして検知する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、外乱光の影響を受けたとしても、画像G1により抽出され、且つ、画像G2により抽出されなかった濃淡変化(輪郭OD1)を含む前記グループ化された濃淡変化(輪郭OD)に基づき、対象物体Oを良好に検知することができる。
(2)本実施形態では、対象物体O等に照射する光量の増減設定に際して、前記照射装置4からの光の照射を開始・停止すればよいため、その光量制御をより簡易化することができる。
(3)本実施形態では、照射装置4が照射する光を非可視光にしたことで、照射光によって運転者の目をくらませたりすることを防止できる。
(4)本実施形態では、外乱光の影響を受けやすい屋外であっても、良好に対象物体Oを検知することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、前記照射装置4からの光量を大小2段階の所定量(第1及び第2所定量)に切り替えうるのであれば、画像G2の取得に際して照射装置4からの光の照射を必ずしも停止する必要はない。
・前記実施形態において、撮影装置3及び照射装置4の搭載位置(インナーミラー2)は、撮影方向及び光の照射方向を互いに同等に設定できるのであればその他の位置に適宜変更してもよい。
・前記実施形態において、例えば、運転者の視線が散漫と認められるときには、運転者の注意を促すために、車載したホーンやブザー等を鳴らしてもよい。
・前記実施形態において、各種プログラム等の記憶先はROM11bに限らず、例えばEEPROM等の揮発性メモリを書き込み先として、当該プログラム等をバージョンアップ(更新)可能としてもよい。
・車両1の室内への不正侵入を監視するシステムに本発明を適用してもよい。
・屋内外において、適宜の対象物体を検知するシステムに本発明を適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(イ)請求項1〜3のいずれか1項に記載の物体検知装置において、前記照射手段が照射する光は、非可視光であることを特徴とする物体検知装置。この技術的思想によれば、照射光によって目をくらませたりすることを防止できる。
(ロ)請求項1〜3及び上記(イ)のいずれか1項に記載の物体検知装置において、前記第1及び第2抽出手段は、前記撮影手段で撮影した画像をエッジ処理して濃淡変化を抽出することを特徴とする物体検知装置。
本発明の一実施形態の概略構成を示すブロック図。 車両を示す概略図。 同実施形態の対象物体の検知態様を示す説明図。 同実施形態の対象物体の検知態様を示すフローチャート。 従来の対象物体の検知態様を示す説明図。 従来の対象物体の検知態様を示す説明図。
符号の説明
3…撮影手段としての撮影装置、4…照射手段としての照射装置、10…物体検知装置、11…光量制御手段、第1抽出手段、第2抽出手段、グループ化手段及び検知手段を構成する制御装置。

Claims (3)

  1. 対象物体及び背景を撮影する撮影手段と、
    前記対象物体に光を照射する照射手段と、
    前記照射手段から照射される光の量を制御する光量制御手段と、
    前記光量制御手段により前記光量が第1所定量に設定されたときの前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第1抽出手段と、
    前記第1抽出手段により抽出された濃淡変化に基づき、近接する濃淡変化をグループ化するグループ化手段と、
    前記光量制御手段により前記光量が前記第1所定量よりも小さい第2所定量に設定されたときの前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第2抽出手段と、
    前記第1抽出手段により抽出され、且つ、前記第2抽出手段により抽出されなかった濃淡変化を含む前記グループ化手段によりグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体を検知する検知手段とを備えたことを特徴とする物体検知装置。
  2. 請求項1に記載の物体検知装置において、
    前記第2所定量は、零であることを特徴とする物体検知装置。
  3. 対象物体及び背景を撮影する撮影手段と、
    前記対象物体に光を照射する照射手段と、
    前記照射手段による照射時に前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第1抽出手段と、
    前記第1抽出手段により抽出された濃淡変化に基づき、近接する濃淡変化をグループ化するグループ化手段と、
    前記照射手段による非照射時に前記撮影手段で撮影した画像に基づき濃淡変化を抽出する第2抽出手段とを備え、
    前記第1抽出手段により抽出され、且つ、前記第2抽出手段により抽出されなかった濃淡変化を含む前記グループ化手段によりグループ化された濃淡変化に基づき、対象物体を検知することを特徴とする物体検知装置。
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