JP2006154261A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電源投入時に定着装置を定着可能温度へ立ち上げるようにした画像形成装置において、迅速な立ち上げを可能にするとともに立ち上げ中に画像の読取を可能にする。
【解決手段】 電源スイッチSWが投入されると、立ち上がりモードに入り、定着装置を定着可能温度に上昇させるために、定着ヒータ33に対して1100Wの電力を供給するとともに、図示しない定着ローラを回転させながら、ローラ内の熱を均一化する。立ち上がりモード中にスキャナ部の動作、プロセスコントロール及び色合わせコントロールを順番に行うときは、その動作及びコントロールに要する電力の分だけ定着ヒータ33に供給する電力を低下させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 電源スイッチSWが投入されると、立ち上がりモードに入り、定着装置を定着可能温度に上昇させるために、定着ヒータ33に対して1100Wの電力を供給するとともに、図示しない定着ローラを回転させながら、ローラ内の熱を均一化する。立ち上がりモード中にスキャナ部の動作、プロセスコントロール及び色合わせコントロールを順番に行うときは、その動作及びコントロールに要する電力の分だけ定着ヒータ33に供給する電力を低下させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、未定着のトナー像を転写材上に定着させる定着装置を備えた、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関し、特に電源投入時に迅速な立ち上げを可能にするとともに立ち上げ中の画像読取を可能にした画像形成装置に関する。
このような画像形成装置は、像担持体(感光ドラム等)を備え、像担持体上に形成されたトナー像を転写器によって転写材(紙等)に静電的に転写し、その後、転写材上に形成された未定着のトナー像を加熱定着して永久画像とするための定着装置を備えている。この定着装置としては、トナー像を加熱溶融して転写材上に固着するもの、特に、互いに圧接し、少なくとも一方に熱源を備えた一対のローラの圧接ニップ部に転写材を搬送通過させてトナー像を加圧加熱して定着するものが広く実用化されている。
近年、画像形成装置の高速化への要求が高まっている。その実現のためには、定着ヒータの消費電力やモータの消費電力を増大させることが必要であるため、装置としての消費電力が増加する。さらに、カラー化や高精細化の要素が加わると、高圧負荷やモータ負荷が増大するので、消費電力がさらに増加する。周知のように、日本国内では一般的な100Vの商用交流電源コンセントから1本の電源コードでとれる電流は15A に制限されている。
ところで、このような画像形成装置は複数の動作モードを有しており、各動作モード時の負荷のオン/オフ状態によって、必要な消費電流は異なる。主な動作モードは、電源投入時の立ち上がりモード、立ち上がり後の待機モード、及び画像を作像するコピーモードである。待機モード時は、定着ヒータが設定温度に立ち上がり、モータなども停止しているので、必要な電流は少ない。コピーモード時は画像を作像し、転写紙を定着する必要があり、モータなどの駆動負荷も動作するので、定着ヒータもDC電源(プリント基板、モータ等)も必要な電流は増加する。また、立ち上がりモードでは、定着ローラなどの定着部温度を定着ヒータによって、室温からコピー動作が可能になる150 ℃〜200 ℃の設定温度まで上げなくてはならないため、必要な電流はさらに増加する。
市場の要求は、この立ち上がり時間を出来る限り短くすることである。そして、この要求を満たすための従来装置としては、装置全体の電流が電源コードに流せる範囲を超えない範囲で、定着ヒータに最大限の電流を供給するようにした定着ヒータ制御装置がある(特許文献1参照)。また、立ち上がりモード中はスキャナランプの容量分の電力を定着ヒータに振り替えることで、定着ヒータをより強く加熱するようにした画像形成装置用定着装置もある(特許文献2参照)。
立ち上がり前にスキャナ部を動作させて原稿読取を実施できれば、ユーザの待ち時間が短縮されるので、画像形成装置の使い勝手が向上する。しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置は立ち上がり前にスキャナ部を動作させることを考慮して定着ヒータに供給する電力を設定したものではない。また、特許文献2に開示された画像形成装置用定着装置では、立ち上がりモード中はスキャナランプの容量分の電力を定着ヒータに振り替えているので、立ち上がりモード中にスキャナ部を動作させることはできない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、電源投入時に定着装置を定着可能温度に立ち上げるようにした画像形成装置において、迅速な立ち上げを可能にするとともに立ち上げ中に画像の読取を可能にすることである。
請求項1に係る発明は、電源投入により、定着ヒータに所定の電力を供給して定着装置を定着可能温度に立ち上げるようにした画像形成装置において、前記定着装置が前記定着可能温度に立ち上がる迄の間に画像読取を可能にするとともに、該画像読取中は該画像読取に要する電力量だけ前記定着ヒータへの電力供給量を低下させる制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。ここで、所定の電力は、定着装置の立ち上げ時に定着ヒータに供給することが可能な最大限及びその付近の電力を含む。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記定着装置が前記定着可能温度に立ち上がる迄の間に、作像条件を安定化するためのプロセスコントロール処理を前記画像読取と順次に実行可能にするとともに、該プロセスコントロール処理の実行中は該処理に要する電力量だけ前記定着ヒータへの電力供給量を低下させることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記定着装置が前記定着可能温度に立ち上がる迄の間に、作像条件を安定化するためのプロセスコントロール処理を前記画像読取と順次に実行可能にするとともに、該プロセスコントロール処理の実行中は該処理に要する電力量だけ前記定着ヒータへの電力供給量を低下させることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、電源投入から定着装置が定着可能になる迄の間に画像読取を実行し、定着ヒータへの供給電力量を画像読取動作に応じて細かく制御することにより、立ち上がり前の画像読取を可能にするとともに、迅速に立ち上げることができる。
請求項2に係る発明によれば、電源投入から定着装置が定着可能になる迄の間にプロセスコントロール処理と画像読取とを順次に実行し、定着ヒータへの供給電力量を細かく制御することにより、立ち上がり前の画像読取及び作像条件の安定化を可能にするとともに、迅速に立ち上げることができる。
請求項2に係る発明によれば、電源投入から定着装置が定着可能になる迄の間にプロセスコントロール処理と画像読取とを順次に実行し、定着ヒータへの供給電力量を細かく制御することにより、立ち上がり前の画像読取及び作像条件の安定化を可能にするとともに、迅速に立ち上げることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示す図である。
このカラー画像形成装置は、原稿読み取りのためのスキャナ部1と、このスキャナ部1で生成されるデジタル画像信号を電気的に処理する画像処理部2と、この画像処理部2からの各色の画像記録情報に基づいて画像を記録用紙等の転写材上に形成するプリンタ部3とから構成される。
図1は、本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示す図である。
このカラー画像形成装置は、原稿読み取りのためのスキャナ部1と、このスキャナ部1で生成されるデジタル画像信号を電気的に処理する画像処理部2と、この画像処理部2からの各色の画像記録情報に基づいて画像を記録用紙等の転写材上に形成するプリンタ部3とから構成される。
スキャナ部1は、原稿載置台4上の原稿を走査照明するランプ5を有し、このランプ5で照明された原稿からの反射光は、ミラー6,7,8を経て結像レンズ9に入射する。そして、結像レンズ9により、画像読取部である3ラインCCD10に結像され、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各成分毎にデジタル信号に変換して出力される。
スキャナ部1から出力されたR、G、Bの各成分のデジタル信号は、画像処理部2に送られ、必要な処理を施され、各色の画像記録情報、すなわち、Bk(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の信号に変換される。画像処理部2で変換された画像記録情報は、プリンタ部3に入力され、書込みユニット(露光装置)11へと送られる。書込みユニット11は、記録画像データに基づいて、M,C,YおよびBk記録用の各感光体ドラム12a ,12b ,12c および12d 上に、M,C,YおよびBk記録用の画像データで変調したレーザービーム光を走査投射し、静電潜像を形成する。各静電潜像は各現像器13a ,13b ,13c 及び13d により、M,C,YおよびBkトナ−のそれぞれで現像され、各色のトナー像(顕像)を形成する。
一方、転写紙は、給紙カセット14より転写ベルトユニットの転写ベルト15上に搬送され、各感光体ドラム上に現像形成された各色画像(顕像)が、転写器16a ,16b ,16c 及びび16d にて転写紙上に順に転写され、重ね合わさった後に、定着装置17によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。定着装置17は定着ローラ17a 及び加圧ローラ17b を備えており、定着ローラ17a には後述する定着ヒータが内蔵されている。
プリンタ部3は、上述の重ね合せ転写の色ズレ(色間ズレ)を防止するために、露光装置11によって各感光体ドラム12a ,12b ,12c および12d 上の手前(図2において紙面垂直方向の上側:フロント側)と奥(図2において紙面垂直方向の下側:リヤ側)に位置検出用のテストパターンを書き込み現像し、転写ベルト15上に転写し、転写ベルト15に転写したテストパタ−ンを、反射型光センサ20f (フロント側),20r (リア側)で読み取ることによって、各感光体ドラム12 a,12b ,12c ,12d に対する露光装置11の書き込み位置ずれ、傾き、倍率等を検知し、これらによる色ずれをなくすように、各感光体ドラムに対する露光装置11の書き込みのタイミング等を補正するように構成されている(位置合わせコントロール)。
図2は、本発明の実施形態に係るカラー画像形成装置における電源部のブロック図である。この図に示すように、電源部は、100Vの商用AC(交流)電源コンセントに接続された電源コードから100VのAC入力が供給されるAC制御部31と、電源スイッチSWを介して前記AC入力が供給されるPSU(電源供給ユニット)32と、それぞれAC制御部31のAC出力が供給される定着ヒータ33及び除湿ヒータ34と、PSU32 で生成されたDC(直流)出力が供給されるDC負荷(プリント基板、モータなど)35とを備えている。
この電源部において、電源スイッチSWがオンされると、AC入力がPSU32 に供給される。PSU32 では画像形成装置に必要なDC電圧(3.3V、5V 、12V 、24V など)を内蔵のコンバータで生成して、装置内のDC負荷35に供給するとともに、AC制御部31内のパワーリレー(図示せず)に24V のDC電圧を供給する。AC制御部31には図示しない制御部からのパワーリレーのオン/オフ信号が入力され、AC入力を定着ヒータ33に供給するか又は除湿ヒータ34に供給するかを切り換える。通常、電源スイッチSWがオンのときは定着ヒータ33に供給される。また、AC制御部31には図示しない制御部から定着ヒータ制御信号が供給されており、その制御信号に応じた電力を定着ヒータ33に供給することにより、定着装置を一定の温度に制御している。除湿ヒータ34の役割は、夜間等、電源スイッチSWオフ時の転写紙の除湿や、光学系などの結露防止である。
図3は図2における定着ヒータ33を制御するための構成を示すブロック図であり、図4はその動作波形の一部である。図3において、図2における除湿ヒータ34、及びPSU32 からAC制御部31のパワーリレーに供給する24V は省略した。また図3において太線の矢印はAC入力の流れを示し、細線の矢印は検知信号或いは制御信号の流れを示す。図3の制御部36は、本実施形態に係る画像形成装置の全体の制御を行うものであり、図2におけるDC負荷35の一つである。さらに、図3における第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52は図2における定着ヒータ33に相当する。後述するように、これらの定着ヒータに供給される電力はトライアックによりオン/オフされるが、フル点灯時、即ちオフ期間がない場合の消費電力は600Wである。また、これらのヒータを内蔵する定着ローラ17a はサーミスタ等の温度センサを備えており、その出力は制御部36へ供給されて、定着ローラ17a の温度を所定値に制御するために定着ヒータ33に供給する電力の制御に用いられる。
AC制御部31は、AC電圧検知回路41と、その出力側に接続されたゼロクロス検知回路42と、その出力側に接続された第1のトライアック43及び第2のトライアック44とを備えている。AC電圧検知回路41は、AC入力の電圧を検知して制御部36へ供給するとともに、AC入力をそのままゼロクロス検知回路42へ供給する。ゼロクロス検知回路42は、AC電圧検知回路41から供給されたAC入力のゼロクロス点を検知して、図4(b)に示すようなゼロクロス検知信号を制御部36に供給するとともに、AC入力をそのまま第1のトライアック43及び第2のトライアック44へ供給する。制御部36は、AC電圧検知回路41から供給されたAC入力電圧及びゼロクロス検知回路42から供給されたゼロクロス検知信号に基づいて、第1のトライアック43及び第2のトライアック44をオン/オフ制御するための図4(c)に示すようなヒータトリガ信号を生成して、第1のトライアック43及び第2のトライアック44に供給する。第1のトライアック43及び第2のトライアック44は、AC入力をヒータトリガ信号によりオン/オフした図4(a)に示すようなヒータ駆動信号を第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52に供給する。
なお、図4は、第1の定着ヒータ51を点灯率50%で動作させる場合の波形を示しており、ゼロクロス検知信号(図4(b))に同期させてヒータトリガ信号(図4(c))を5/10半波分の割合で出力することにより、第1の定着ヒータ51を10半波中5半波オフにして実効電力値としてフル点灯時の50%の電流値に抑制している。ここで、第1の定着ヒータ51は、フル点灯時に600Wの消費電力であるから、図4の場合300Wの消費電力になる。
表1は本実施形態における画像形成装置の電源スイッチをオンにしたときに、図3の第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52に供給される電力、それらの点灯率、それらの定着ヒータ以外の負荷に供給される電力を動作モードに対応させて記載したものである。以下、この表を参照しながら、動作について説明する。
図2における電源スイッチSWがオンされると、制御部36の制御により立ち上がりモードに入る。立ち上がりモードに入ると、第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52に対して、第1のトライアック43及び第2のトライアック44を通して電力を供給するとともに、定着ローラ17a 及び加圧ローラ17b を定着駆動(モータ)させながら、ローラ内の熱を均一化する。
この時に画像形成装置の各部に供給される電力を表1のモード1に示す。モード1において、定着ヒータ以外の負荷に供給される電力は400Wであり、その内訳は電源オン時に常時必要な基板(制御部36)、PSU32 などに供給される電力が300Wであり、定着駆動用のモータの消費電力が100Wである。また、第1の定着ヒータ51は点灯率83%で点灯しており、その消費電力は500W、第2の定着ヒータ52は点灯率100 %で点灯しており、その消費電力は600Wである。
立ち上がりモードは定着ローラ17a の温度が予め設定されている定着可能温度に上昇する迄続けられるが、その途中でユーザがファクシミリ送信用原稿を原稿載置台4にセットして送信指令を実行したり(ファクシミリモード)、コピー用原稿を原稿載置台4にセットしてコピー指令を実行したり(コピーモード)、コンピュータに取り込むための原稿を原稿載置台4にセットして画像入力指令を実行した場合は(スキャナモード)、表1に示すモード2へ移行する。このモードでは、原稿載置台4に置かれた原稿に光源5からの光を照射し、反射光をCCD10 で読み取り、内部メモリ(図示せず)に記憶する。コピーモード時は定着装置の立ち上がりを待って画像形成を行う。スキャナモードおよびファクシミリモード時は接続された相手先に画像データを送信する。
モード2においては、スキャナ部1の動作に200Wの電力が必要となるため、第1の定着ヒータ51の点灯率をモード1のときの83%から67%に低下させて消費電力400Wとした、第2の定着ヒータ52の点灯率は表1における全モードで100 %であり、その消費電力は600Wの一定値である。
次に、プロセスコントロールと呼ばれる作像条件を安定化するための処理を実行する。この処理は感光体12や中間転写体15の作像動作を一定時間実行するものである。この時に画像形成装置の各部で消費される電力を表1のモード3に示す。モード3においては、プロセスコントロールを実行するため200Wの電力が必要となるため、第1の定着ヒータ51の点灯率をモード2のときの67%から50%に低下させて消費電力300Wとした。
次に、モード4へ移行して、前述した位置合わせコントロール(カラー画像を構成する4色間の主走査及び副走査の位置合わせ)を実行する。4つの感光体12a ,12b ,12c ,12d から中間転写体15へ基本画像パターンを転写し、その各色間のずれを検出して、感光体へのレーザ書込タイミングを調整したり、感光体の駆動モータの速度を調整したりして位置合わせを行う。各色間の微少な位置ずれを検出する必要があるので、コントロール精度を向上させるためにプロセスコントロール実施後の画像が安定した状態で実施することが好適である。動作的には、プロセスコントロールと同様に一定時間作像動作を実行する。表1に示すように、モード4の位置合わせコントロールの実行に必要な電力は、モード3のプロセスコントロールと同じであるから、第1の定着ヒータ51の点灯率はモード3と同じである。
モード4が終了すると、モード5へ移行して、作像動作を停止させ、第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52の点灯、並びに定着駆動のみオンにする。即ち、モード1と同じであり、第1の定着ヒータ51は点灯率83%で500W、第2の定着ヒータ52は点灯率100 %で600W、計1100W である。定着ローラ17a の温度が設定温度近くの一定値まで到達すると、定着駆動は停止し、定着ヒータのみ点灯する(モード6)。モード6では、第1の定着ヒータ51、第2の定着ヒータ52共に点灯率100 %で600W、計1200W である。やがて、設定温度に到達すると定着ヒータを消灯し、立ち上がりモードは終了する。
このように、電源スイッチSWをオンにした立ち上がりモード時に、全体で1500W の電力から、常時必要な300Wを除いた最大1200W を定着ヒータに割り当て、立ち上がりモード時に、スキャナ部3の動作、プロセスコントロール及び位置合わせコントロールを実行する場合は、それらの実行に要する電力を定着ヒータに割り当てた最大電力から振り替えるようにしたので、立ち上がり前に画像読取及び作像条件の安定化が可能になり、かつ電力の振替による立ち上がり時間の遅れを最小限に抑えることができる。
なお、以上の実施形態では、第1の定着ヒータ51のみ点灯率を変化させたが、第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52の双方の点灯率を変化させてもよい。また、以上の実施形態では、第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52の双方が定着ローラ17a に内蔵されているものとしたが、第2の定着ヒータ52を加圧ローラ17b に内蔵させてもよい。さらに、定着装置として、転写材の搬送方向前後に一対の定着ローラを備えたものを採用し、第1の定着ヒータ51及び第2の定着ヒータ52を一対の定着ローラに分配してもよい。
このように、本実施形態に係るカラー画像形成装置によれば、立ち上がりモード時においてスキャナ動作負荷の電力量によって、定着ヒータの電力量を可変制御することにより、効率的に電力を使用して、迅速に立ち上げることができる。特に、カラー画像形成装置では、比較的定着立ち上がり時間が長く、立ち上がりモード時に、プロセスコントロールや位置合わせコントロールを実行するときに、それらとスキャナ動作を排他的に制御して、定着ヒータ電力量を細かく制御することにより、迅速に立ち上げることができる。また、プロセスコントロールと位置合わせコントロールの実行前に、スキャナ動作を実行することにより、原稿読取を早く実施して立ち上がり時間を有効に利用し、ユーザを待たせないという市場要求に応えることができる。
1・・・スキャナ部、2・・・画像処理部、3・・・プリンタ部、33・・・定着ヒータ、31・・・AC制御部、36・・・制御部。
Claims (2)
- 電源投入により、定着ヒータに所定の電力を供給して定着装置を定着可能温度に立ち上げるようにした画像形成装置において、
前記定着装置が前記定着可能温度に立ち上がる迄の間に画像読取を可能にするとともに、該画像読取中は該画像読取に要する電力量だけ前記定着ヒータへの電力供給量を低下させる制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記定着装置が前記定着可能温度に立ち上がる迄の間に、作像条件を安定化するためのプロセスコントロール処理を前記画像読取と順次に実行可能にするとともに、該プロセスコントロール処理の実行中は該処理に要する電力量だけ前記定着ヒータへの電力供給量を低下させることを特徴とする画像形成装置。
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2004
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