JP2006153592A - 酸素センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸素センサにおいて、基体中から析出した陽イオンによるヒータパターンの侵食を抑制する。
【解決手段】 酸素センサにおいて、ヒータパターンの負極側部分としての負極側リードパターン23mの近傍に、該負極側リードパターン23mより電位の低い補助電極パターン23sを設け、基体としての芯ロッド22中から析出した陽イオンが、当該補助電極パターン23sに引き寄せられるようにした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、酸素センサに関する。
従来より種々の酸素センサが提案されている。特許文献1は、その一例としての酸素センサを開示する。
特許文献1の酸素センサでは、絶縁性材料からなる棒状の基体の周壁表面上に、酸素イオン伝導性の固体電解質層を介して対向配置された基準電極と測定電極とが形成されており、基準電極(内側電極)側の参照ガス中の酸素量を基準として、測定電極(外側電極)に接触する検出ガス中の酸素量が検出される。そして、この固体電解質層を活性化させるため、基体の周壁表面上には、さらに、ヒータパターンが形成されている。このヒータパターンによって測定部は約500℃〜1300℃に加熱される。
特開2000−321236号公報
しかしながら、上記従来の酸素センサでは、ヒータパターンを加熱したときに、基体中に含まれる微量のアルカリ金属や希土類等の陽イオン(例えばナトリウムイオン等)が、基体の周壁表面上に形成されたヒータパターンの負極側部分(通電加熱用電源の負極に近い部分)の近傍に析出し、当該負極側部分を侵食(腐食等)する場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、酸素センサにおいて、基体中から析出した陽イオンによるヒータパターンの侵食を抑制することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、酸素センサにおいて、ヒータパターンの負極側部分の近傍に、該負極側部分より電位の低い補助電極を設けたことを趣旨とする。
また、請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、上記補助電極を、基体とヒータパターンとの間に設けた構成としている。
また、請求項3の発明は、酸素センサにおいて、ヒータパターンの負極側部分に接するように多孔質のセラミック層を形成したことを趣旨とする。
請求項1の発明によれば、析出した陽イオンを上記補助電極側に引き寄せることができ、陽イオンによる当該負極側部分の侵食を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、上記補助電極を基体と負極側部分との間に設けたため、基体から析出した陽イオンが負極側部分に到達する前に補助電極側に引き寄せることができ、陽イオンによる当該負極側部分の侵食をより確実に抑制することができる。
請求項3の発明によれば、上記セラミック層の空孔部分に陽イオンを捕捉することができ、陽イオンによる当該負極側部分の侵食を抑制することができる。
以下、本発明を具現化した実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、内燃機関を搭載した自動車の排気管に装着された空燃比検出用の酸素センサを例示する。
(第1実施形態)まず、酸素センサの概略構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる酸素センサの断面図である。
ホルダ4には、円筒状の素子挿入孔3が形成され、この素子挿入孔3に円柱ロッド状の検出素子2が嵌挿されている。検出素子2は、素子挿入孔3を貫通してホルダ4の軸方向の両端面から露出しており、その一端側には酸素測定部2bが、また他端側には電極2aが形成されている。
酸素測定部2bは、ホルダ4に溶接やかしめ等で固定された有底円筒状で二重管構成のプロテクタ9内に挿入されている。プロテクタ9には、ガス流通用の小孔9aが形成されており、検出ガスは、この小孔9aを経由してプロテクタ9内に進入し、酸素測定部2bの周囲に到達する。
素子挿入孔3の電極2a側には拡径部10が形成されており、この拡径部10に設けられたシール部5により、素子挿入孔3と検出素子2との隙間における気密が保たれている。具体的には、拡径部10にセラミック粉(例えば未焼結のタルク等)12を充填し、これをスペーサ(例えばワッシャ等)13を用いて奥側に押し込むことで、当該隙間が埋められる。
ホルダ4の電極2a側には有底円筒状の端子保持用硝子7が固定されており、この端子保持用硝子7により検出素子2の電極2a側が被覆されている。さらに、その端子保持用硝子7の外周を所定の間隙をもって覆うように、筒状のケーシング8が設けられている。このケーシング8は、ホルダ4の外周に全周レーザ溶接等で固定されており、当該レーザ溶接によってケーシング8とホルダ4との隙間における気密が確保されている。
また、ケーシング8の酸素測定部2bの反対側の端部には、略円柱状のシールラバー16が内装されており、このシールラバー16を複数(例えば4本)のリード線17が貫通して外部に導出されている。このシールラバー16はケーシング8のカシメ部8aによってケーシング8に固定されていると共に、このシールラバー16によってシールラバー16とリード線17との間、ならびに、シールラバー16とケーシング8との間の気密が確保されている。なお、シールラバー16としては、例えばフッ素ゴム等、耐熱性の高い材質を用いるのが好適である。
各リード線17の内側端部には、端子6が接続されており、この端子6が端子保持用硝子7に保持されている。各端子6は、弾性体として構成され、その弾性力により、検出素子2の表面に形成される各電極2aに端子6がより確実に当接し、この部分でより確実な導通が得られるようにしてある。
かかる構成の酸素センサ1は、ホルダ4のネジ部4bを排気管30のネジ孔31に螺入することにより排気管30に固定され、プロテクタ9で覆われた箇所が排気管30内に突出された状態で配置される。酸素センサ1と排気管30との間は、ガスケット19によってシールされる。
酸素センサ1の内部に形成される内部空間15は、シール部5、シールラバー16、および、ホルダ4とケーシング8との接合部分において、酸素センサ1外部に対して気密が確保されている。ただし、リード線17の内部における極めて微小な隙間(芯線と被覆との隙間等)を経由して酸素センサ1の外部と連通している。
上記構成の酸素センサ1において、排気管30内を流通する検出ガスがプロテクタ9の小孔9aより内部に流入すると、そのガス内の酸素が検出素子2の酸素測定部2bに入り込む。すると、酸素測定部2bによって検出ガスの酸素濃度が検出され、当該酸素濃度を示す電気信号に変換される。そして、この電気信号の情報が電極2a、端子6およびリード線17を経由して外部に出力される。
次に、酸素測定部2bの構成について説明する。図2は、検出素子の横断面図(図1のA−A断面図)である。
検出素子2は、基体としての芯ロッド22と、この芯ロッド22の外周面22aの所定領域(略半周に亘る領域)に形成されたヒータパターン23と、このヒータパターン23を覆うヒータ絶縁層24と、芯ロッド22の外周面22a上でヒータパターン23の反対側の位置に形成された酸素イオン伝導性の固体電解質層25と、この固体電解質層25の内面に形成された内側電極(参照電極)26と、固体電解質層25の外面に形成された外側電極(検出電極)27と、内側電極26の内面と芯ロッド22の外周面22aとの間に設けられた緩和層28と、固体電解質層25と外側電極27の外面に形成された緻密層29と、この緻密層29やヒータ絶縁層24の外面を全体的に覆う印刷保護層21と、この印刷保護層21の外面全体の領域を覆うスピネル保護層20とから大略構成されている。
芯ロッド22は、絶縁材料であるアルミナ等のセラミック材料により、中実円柱状に形成される。
ヒータパターン23は、タングステンや白金等の発熱性導体材料により形成される。このヒータパターン23には、4本のリード線17(図1)のうち2本が電気的に接続されている。外部電源によってこのリード線17を介してヒータパターン23を通電することで、ヒータパターン23のうち特にヒータ部23aが発熱し、これにより、固体電解質層25が昇温して活性化される。
ヒータ絶縁層24は、絶縁性材料により形成され、ヒータパターン23の電気的絶縁を確保する。
固体電解質層25は、例えば、ジルコニアの粉体中に所定重量%のイットリアの粉体を混合させてペースト状にしたものをパターニングし、それを焼成して形成される。固体電解質層25は、内側電極26と外側電極27との間で、周囲の酸素濃度差に応じた起電力を発生させ、その厚さ方向に酸素イオンを輸送する。
そして、これら固体電解質層25、内側電極26、および外側電極27により酸素濃度を電気信号として取り出す検出部32が構成される。なお、検出部32およびヒータパターン23は、芯ロッド22を挟んで相互に対向する位置に設けられている。
内側電極26および外側電極27は、それぞれ導電性を有し、かつ酸素が透過できる金属材料(例えば白金等)によって形成される。これら内側電極26および外側電極27には、4本のリード線17(図1)のうち2本が1本ずつ電気的に接続されており、内側電極26と外側電極27との間に生じた出力電圧がこれらリード線17間の電圧として検出できるようになっている。
さらに、本実施形態では、内側電極26は、貴金属材料(例えば白金等)に例えばテオブロミン等の空孔形成剤を加えて混合したものをパターニングし、それを焼成することにより形成する。このように空孔形成剤を混合して形成することにより、焼成時に空孔形成剤(消失剤)が焼き飛ばされて電極内に空孔ができ、電極を多孔質構造とすることができる。
また、緩和層28は、ジルコニアとアルミニウムの混合材料に、さらに例えばカーボン等の空孔形成剤(消失剤)を加えて混合したものをパターニングし、それを焼成することにより形成し、多孔質構造とする。したがって、固体電解質層25を通じて内側電極26側に導入された酸素は、さらに、緩和層28内に進入することができる。
緻密層29は、検出ガス中の酸素が透過できない材料、例えばアルミナ等のセラミック材料によって形成されている。緻密層29は、電極用窓部(図示せず)を除き、固体電解質層25の外面を被覆している。
印刷保護層21は、緻密層29、ヒータ絶縁層24の外側全面を覆っている。そして、印刷保護層21は検出ガス中の有毒ガスやダスト等は透過させないが、検出ガス中の酸素は透過させることのできる材質、例えばアルミナと酸化マグネシウムの混合物のような多孔質構造体によって形成されている。
スピネル保護層20は、素子の外側全面を覆っており、検出ガス中の酸素を通過させることができ、印刷保護層21よりも粗い多孔質体によって形成されている。
次に、ヒータパターンならびにヒータパターンの負極側部分に近接して設けられる補助電極パターンについて説明する。図3は、基体としての芯ロッド上に形成されるヒータパターンの展開図、図4は、検出素子の横断面図(図1のB−B断面図)である。なお、図3の上下方向は検出素子2の周方向を示し、左右方向は検出素子の軸方向を示す。
ヒータパターン23は、酸素測定部2bを加熱すべく検出素子2の周方向に沿って往復するパターンとして形成されるヒータ部23aと、ヒータ部23aと電源(図示せず)の正極側とを接続する正極側リードパターン23pと、ヒータ部23aと電源の負極側とを接続する負極側リードパターン23mとを備える。正極側および負極側のリードパターン23p,23mは、いずれも検出素子2の軸方向に延伸する帯状電極として形成されている。
そして、本実施形態では、負極側リードパターン23mの近傍、具体的には、負極側リードパターン23mに対して検出素子2の周方向両側に所定の間隔をあけて隣接して、該負極側リードパターン23mと略平行に、帯状の補助電極パターン23sが形成されている。この補助電極パターン23sは、負極側リードパターン23mの負極に近い部分(端部側)に接続されており、この接続部から負極側リードパターン23mに沿って、負極側リードパターン23mとヒータ部23aとの境界部分付近まで延設されている。なお、本実施形態では、図4に示す各パターン23p,23m,23sは、全て芯ロッド22の外周面22a上に配置されており、同一のステップ(工程)で形成することができる。
かかる構成において、ヒータパターン23を通電すると、正極側リードパターン23p、ヒータ部23a、および負極側リードパターン23mには電流が流れる。よって、それら電流が流れる部分については、それら自身の電気抵抗(導電率)によって、正極側に近い位置ほど電位が高く、逆に負極側に近い位置ほど電位が低くなる。これに対し、補助電極パターン23sには、ヒータパターン23を通電加熱するときの電流は流れないため、通電加熱中であっても、補助電極パターン23sは、長手方向に沿ってほぼ等電位となる。したがって、通電加熱中は、負極側リードパターン23mの電位と補助電極パターン23sの電位とを、補助電極パターン23sが負極側リードパターン23mに接続される位置からの距離がほぼ同じとなる隣接点同士で比較すると、補助電極パターン23sの電位が負極側リードパターン23mの電位よりも低くなる。そして、これらの電位差は、ヒータ部23aに近くなるほど大きくなる。
さて、上記構成の酸素センサ1では、固体電解質層25を活性化すべく、ヒータパターン23を通電加熱すると、芯ロッド22中に含まれる微量の陽イオン(例えばナトリウムイオン)がヒータパターン23の負極側部分の近傍に析出する。このとき、陽イオンは、ヒータ部23aと負極側リードパターン23mとの境界部分に最も多く析出する。陽イオンは、ヒータ部23aによって加熱されて比較的温度が高い領域では動きやすい一方、比較的温度が低い領域では動きが鈍くなるため、それら領域の境界となる上記境界部分で留まり易くなるからである。
ここで、本実施形態では、上述したように、通電加熱時に当該負極側リードパターン23mより電位が低くなる補助電極パターン23sを、負極側リードパターン23mの近傍に形成している。したがって、芯ロッド22から析出した陽イオンは、より電位が低い補助電極パターン23s側に引き寄せられる。すなわち、本実施形態によれば、補助電極パターン23sを設けたことにより、ナトリウムイオン等の陽イオンがヒータパターン23の負極側部分(すなわち、負極側リードパターン23mやヒータ部23aの負極側部分等)に析出する量を減らし、当該陽イオンがこれらの電極を侵食するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、陽イオンの析出量が多いヒータ部23aと負極側リードパターン23mとの境界部分まで、補助電極パターン23sを延設してあるため、この境界部分で生じやすい陽イオンによる電極の侵食を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のように、補助電極パターン23sを、負極側リードパターン23mに対して芯ロッド22の外周面22aに沿う方向(検出素子2の周方向)に所定の間隔をあけて隣接配置すれば、これらを同一の工程で形成することができ、製造の手間が減り、製造コストを低減できるという利点がある。
(第2実施形態)図5は、本実施形態にかかる酸素センサの検出素子のヒータ部と負極側リードパターンとの境界部分の断面図(図1のB−B断面図に相当)である。なお、本実施形態にかかる検出素子2Aは、上記第1実施形態にかかる検出素子2と同様の構成要素を備えるとともに、当該検出素子2に替えて適用することができるものである。よって、それら同様の構成要素については同じ符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
本実施形態にかかる検出素子2Aの補助電極パターン23sは、基体としての芯ロッド22と負極側リードパターン23mとの間に設けられている。なお、補助電極パターン23sと負極側リードパターン23mとの間には、ヒータ絶縁層24が形成される。
かかる構成では、芯ロッド22から析出した陽イオンは、負極側リードパターン23mに到達する前に補助電極パターン23sに引き寄せられる。よって、本実施形態によれば、陽イオンによるヒータパターン23の負極側部分に対する侵食を、より確実に抑制することができる。
(第3実施形態)図6は、本実施形態にかかる酸素センサの検出素子のヒータ部と負極側リードパターンとの境界部分の断面図(図1のB−B断面図に相当)である。なお、本実施形態にかかる検出素子2Bは、上記第1実施形態にかかる検出素子2と同様の構成要素を備えるとともに、当該検出素子2に替えて適用することができるものである。よって、それら同様の構成要素については同じ符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
本実施形態にかかる検出素子2Bでは、負極側リードパターン23mに接するように多孔質のセラミック層40が形成される。このセラミック層40は、アルミナ等のセラミック材料に所定の空孔形成剤を加えて混合したものをパターニングし、それを焼成したり溶出させたりすることによって形成することができる。
芯ロッド22から析出した陽イオンは、セラミック層40の空孔を通ることができず、当該空孔に捕捉される。すなわち、本実施形態によれば、かかる多孔質のセラミック層40を負極側リードパターン23mに接するように形成したので、ナトリウムイオン等の陽イオンがヒータパターン23の負極側部分の近傍に析出してこれらを侵食するのを抑制することができる。
特に、本実施形態では、このセラミック層40が芯ロッド22の表面と負極側リードパターン23mとの間に介在するようにしている。こうすることで、芯ロッド22から析出した陽イオンは、負極側リードパターン23mに到達する前にセラミック層40に捕捉される。よって、本実施形態によれば、陽イオンによるヒータパターン23の負極側部分に対する侵食をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態では、負極側リードパターン23mをセラミック層40内に埋設し、負極側リードパターン23mの側面全周がセラミック層40で覆われるようにしている。こうすることで、負極側リードパターン23mの周面のほぼ全域について陽イオンが到達するのを抑制することができ、陽イオンによるヒータパターン23の負極側部分に対する侵食をより一層確実に抑制することができる。
(第4実施形態)図7は、本実施形態にかかる酸素センサの検出素子のヒータ部と負極側リードパターンとの境界部分の断面図(図1のB−B断面図に相当)である。なお、本実施形態にかかる検出素子2Cは、上記第3実施形態にかかる検出素子2Bと同様の構成要素を備えるとともに、当該検出素子2に替えて適用することができるものである。よって、それら同様の構成要素については同じ符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
本実施形態にかかる検出素子2Cでは、上記第3実施形態にかかる検出素子2Bの構成に、さらに補助電極パターン23sを追加したものである。具体的には、この検出素子2Cでは、セラミック層40内に形成した負極側リードパターン23mに対して、検出素子2Cの周方向両側に、所定の間隙をあけて補助電極パターン23sが形成されている。なお、この間隙も、セラミック層40で埋められるとともに、補助電極パターン23sもセラミック層40中に埋設されている。
かかる構成とすることで、上記第3実施形態による効果に加えて、上記第1実施形態で述べた補助電極パターン23sによる効果を得ることができ、陽イオンによるヒータパターン23の負極側部分に対する侵食を極めて効果的に抑制することができる。
図8は、上記第3および第4実施形態にかかる検出素子2B,2Cに設けられたセラミック層40の気孔率(体積百分率)と、保護対象となる電極(ヒータパターン23の負極側部分)の寿命時間との相関関係を示すグラフである。気孔が少ない状態だと、陽イオンを捕捉することができない分、侵食が進み、寿命が短くなる。他方、気孔が多すぎると、強度低下やその他の問題から寿命が短くなる。よって、セラミック層40の気孔率は1%〜50%程度とするのが好適である。
なお、本発明は、次のような別の実施形態に具現化することができる。以下の別の実施形態でも上記実施形態と同様の作用および効果を得ることができる。
(1)上記補助電極は、ヒータ部(の負極側部分)に隣接する位置まで延設してもよい。
(2)また、セラミック層その他の各層は、上記実施形態に記載した以外の材質、成分等あるいは製法を用いて形成もよい。
また、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)上記請求項3に記載の酸素センサでは、ヒータパターンの負極側部分の近傍に該負極側部分より電位の低い補助電極を設けるのが好適である。
こうすれば、析出した陽イオンを、セラミック層で捕捉するのに加えて、当該補助電極側に引き寄せることができるため、陽イオンによってヒータパターンの負極側部分が侵食されるのをより確実に抑制することができる。
(ロ)上記請求項3に記載の酸素センサでは、ヒータパターンの負極側部分を上記セラミック層内に形成するのが好適である。
こうすれば、ヒータパターンの負極側部分の周面のほぼ全域について陽イオンが到達するのを抑制することができるため、陽イオンによってヒータパターンの負極側部分が侵食されるのをより確実に抑制することができる。
(ハ)上記請求項1、2、または上記(イ)に記載の酸素センサでは、上記補助電極を、ヒータパターンによる主加熱部分(ヒータ部)とヒータパターンのリード部分(リードパターン)との境界部分に設けるのが好適である。
こうすれば、陽イオンが留まりやすい上記境界部分で、陽イオンを補助電極に引き寄せることができるので、陽イオンによって負極側部分が侵食されるのをより確実に抑制することができる。
(ニ)上記請求項1、2、または上記(イ)に記載の酸素センサでは、上記補助電極を、ヒータパターンの負極側部分に対して基体表面に沿う方向に所定の間隔をあけて隣接配置するのが好適である。
こうすれば、補助電極とヒータパターンの負極側部分とを同一の工程で形成することができ、製造の手間が減り、製造コストを低減することができる。
(ホ)上記請求項1、2、上記(イ)、(ハ)、または(ニ)に記載の酸素センサでは、上記補助電極を、ヒータパターンの負極側の端部に接続するのが好適である。
こうすれば、補助電極とヒータパターンの負極側部分との電位差をより大きくし、補助電極による陽イオンを引き寄せる効果を高めることができる。
本発明の実施形態にかかる酸素センサの断面図(軸方向に沿った断面図)。 本発明の実施形態にかかる酸素センサの酸素測定部の断面図(図1のA−A断面図)。 本発明の第1実施形態にかかる酸素センサのヒータパターンの一例を示す展開図。 本発明の第1実施形態にかかる酸素センサの酸素測定部の断面図(図1のB−B断面図)。 本発明の第2実施形態にかかる酸素センサの酸素測定部の断面図(図1のB−B断面に相当する断面の図)。 本発明の第3実施形態にかかる酸素センサの酸素測定部の断面図(図1のB−B断面に相当する断面の図)。 本発明の第4実施形態にかかる酸素センサの酸素測定部の断面図(図1のB−B断面に相当する断面の図)。 本発明の第3および第4実施形態にかかる酸素センサに含まれるセラミック層における気孔率と保護対象電極(ヒータパターンの負極側部分)の寿命との相関関係を示すグラフである。
符号の説明
1 酸素センサ
2,2A,2B,2C 検出素子
22 芯ロッド(基体)
23 ヒータパターン
23a ヒータ部
23m 負極側リードパターン(負極側部分)
23s 補助電極パターン(補助電極)
25 固体電解質層
40 セラミック層

Claims (3)

  1. 絶縁性材料によって形成された基体と、該基体上に形成されたヒータパターンとを備え、該ヒータパターンを通電加熱することにより基体上に形成された酸素イオン伝導性の固体電解質層を活性化させ、該固体電解質層を介して対向配置される一対の電極間の電位差から酸素濃度を検出する酸素センサにおいて、
    前記ヒータパターンの負極側部分の近傍に、当該負極側部分より電位の低い補助電極を設けたことを特徴とする酸素センサ。
  2. 前記補助電極を、基体と負極側部分との間に設けたことを特徴とする請求項1に記載の酸素センサ。
  3. 絶縁性材料によって形成された基体と、該基体上に形成されたヒータパターンとを備え、該ヒータパターンを通電加熱することにより基体上に形成された酸素イオン伝導性の固体電解質層を活性化させ、該固体電解質層を介して対向配置される一対の電極間の電位差から酸素濃度を検出する酸素センサにおいて、
    前記ヒータパターンの負極側部分に接するように多孔質のセラミック層を形成したことを特徴とする酸素センサ。
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