JP2006153503A - 複屈折測定装置および応力分布測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度の1/4波長板を用いることなく、安価な位相板を使用しても高精度の測定結果が得られる複屈折測定装置および応力分布測定装置を提供する。
【解決手段】複屈折測定装置は、単色光を発生する光源部2と、光源部2からの光を直線偏光に変換するための偏光子3と、試料Sの光入射側に設けられ、偏光子3からの光に対して位相差Δを付与するための位相板4と、試料Sの光出射側に設けられ、試料Sからの光に対して位相差Δを付与するための位相板5と、位相板5からの光から直線偏光を取り出すための検光子6と、検光子6からの光を電気信号に変換するための撮像素子7と、撮像素子7からの電気信号に、各位相板の位相差Δを用いた計算式を適用して、試料Sの複屈折分布を算出するための信号処理部8などで構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】複屈折測定装置は、単色光を発生する光源部2と、光源部2からの光を直線偏光に変換するための偏光子3と、試料Sの光入射側に設けられ、偏光子3からの光に対して位相差Δを付与するための位相板4と、試料Sの光出射側に設けられ、試料Sからの光に対して位相差Δを付与するための位相板5と、位相板5からの光から直線偏光を取り出すための検光子6と、検光子6からの光を電気信号に変換するための撮像素子7と、撮像素子7からの電気信号に、各位相板の位相差Δを用いた計算式を適用して、試料Sの複屈折分布を算出するための信号処理部8などで構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高分子材料、ガラス、誘電体結晶、液晶など、透明材料における複屈折分布を測定できる複屈折測定装置に関する。また本発明は、複屈折分布に基づいて試料の応力分布を測定できる応力分布測定装置に関する。
物質中を光が通過するとき、光の振動面の向きによって伝搬速度が異なる現象を複屈折という。高分子配向膜、液晶、光学結晶などは、一般に複屈折性を示す。また、光学的に等方性の物質であっても、外部からの応力が加わったり、応力が残留した場合に異方性を示すことがあり、これを光弾性効果という。
複屈折の大きさは、光の位相差として定義することができ、位相差は波長で規格化することも可能である。例えば、90°の位相差はπ/2ラジアンに相当し、2πで規格化すると1/4波長となる。
従来の複屈折測定では、光源、偏光子、1/4波長板、試料、1/4波長板、検光子、撮像素子という順で配置された光学系を採用している。
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Liu, T., Asundi, A., and Boay, C.G., "Full field Automated Photoelasticity Using Two-load-step Method", Opt. Eng., 40-8 (2001), pp.1629-1635
従来、大面積の試料について複屈折測定を行う場合、測定エリアに渡って均一に高精度の90°位相差を示す1/4波長板を使用しなければならない。しかしながら、1/4波長板のサイズが大きくなると、位相差が均一でなくなり、測定誤差となって現れる。例えば、水晶を用いた1/4波長板は高精度の位相差を示すが、高価であり、せいぜい5mm〜30mmのサイズのものしか入手できない。
また、一般の1/4波長板は波長依存性を有し、特定の波長については90°位相差を示すものの、別の波長については90°とは異なる位相差を示すようになる。
大面積で波長依存性が少なく、高精度の1/4波長板は、製造が困難で、非常に高価なものであるため、測定装置のコスト上昇をもたらす結果となる。
非特許文献2では、1/4波長板の誤差の影響を最小とする位相シフト法を提案している。非特許文献3では、この位相シフト法を改良している。しかしながらそれらの方法では、1/4波長板を用いることが前提であり、その位相誤差を完全に取り除くことはできない。また、直線偏光を用いた位相シフト法では、1/4波長板を用いないが、等色線位相値の計算に逆余弦関数を用いるため、その後の位相接続に問題が生じる。
本発明の目的は、高精度の1/4波長板を用いることなく、安価な位相板を使用しても高精度の測定結果が得られる複屈折測定装置および応力分布測定装置を提供することである。
本発明に係る複屈折測定装置は、単色光を発生する光源部と、
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して位相差Δを付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して位相差Δを付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、各位相板の位相差Δを用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする。
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して位相差Δを付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して位相差Δを付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、各位相板の位相差Δを用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る複屈折測定装置は、波長λ1または波長λ2(≠λ1)の単色光を選択的に発生可能な光源部と、
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、位相差Δ1および位相差Δ2を用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする。
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、位相差Δ1および位相差Δ2を用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る応力分布測定装置は、上記の複屈折測定装置を備え、
信号処理部は、算出した複屈折分布に基づいて、試料の応力分布を算出することを特徴とする。
信号処理部は、算出した複屈折分布に基づいて、試料の応力分布を算出することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子から得られた電気信号に対して、各位相板の位相差Δを用いた演算式を適用することによって、高価な1/4波長板を用いた場合と同様に、高い精度の測定結果が得られる。その結果、安価で大きなサイズの位相板を使用することが可能になり、測定エリアの拡大、測定装置の低コスト化が図られる。
図1は、本発明に係る複屈折測定装置を示す構成図である。複屈折測定装置は、光源部2と、偏光子3と、位相板4,5と、検光子6と、撮像素子7と、信号処理部8と、表示部9と、入力部10などで構成される。試料Sは、位相板4と位相板5との間に配置される。ここでは理解容易のため、光軸方向をz軸、紙面垂直方向をx軸、紙面上方をy軸とした直交座標系を併せて図示している。
光源部2は、例えば、レーザや、白色光源と単色フィルタの組合せなど、単色光を発生する光源と、光源からの光を適切なビーム径に変換するレンズなどを備える。本実施形態では、試料Sを通過した光の強度測定であるため、光源部2からの出力光は、APC(Automatic Power Control)回路を用いて安定化されていることが好ましい。
偏光子3は、光源部2からの光を直線偏光に変換する機能を有する。光源部2からの光がランダム偏光や円偏光であっても、偏光子3によってy方向に平行な直線偏光に変換される。
位相板4は、試料Sの光入射側に設けられ、偏光子3からの光に対して位相差Δを付与する機能を有する。位相板5は、試料Sの光出射側に設けられ、試料Sからの光に対して位相差Δを付与する機能を有する。
検光子6は、位相板5からの光から直線偏光を取り出す機能を有する。
撮像素子7は、二次元配列した画素を有するCCDカメラなどで構成され、検光子6を通過した光の強度分布を電気信号に変換する。
信号処理部8は、パーソナルコンピュータなどで構成され、撮像素子7からの電気信号をデジタル信号に変換してメモリに記憶するとともに、各位相板4,5の位相差Δを用いた演算式を適用して、試料Sの複屈折分布を算出する。信号処理部8は、算出した複屈折分布に基づいて応力分布を算出することも可能であり、これにより試料Sの応力分布も測定可能となる。
表示部9は、ディスプレイやプリンタなどで構成され、信号処理部8からの演算結果を使用者に表示する。
入力部10は、キーボードやポインティングデバイスなどで構成され、使用者が信号処理部8へデータやコマンドを入力するために使用される。
本実施形態では、任意の位相差を生じさせる位相板4,5を用いた位相シフト光弾性法を採用している。この方法では、等色線および等傾線の位相値だけではなく、波長板の位相値(リターデーション)も同時に決定することができる。そのため、位相板4,5として、高精度で高価な1/4波長板の代わりに、安価で大面積化が容易な透明材料、例えば、プラスチック材料で形成したものを使用できる。
また、位相板4,5の位相差Δは、厳密に90°(1/4波長)でなくても構わないため、測定波長は位相板4,5の基準波長から外れていてもよく、広い波長範囲での測定が可能になる。従って、複数の波長を用いて複屈折測定を行うことによって、位相接続および精度の改善を図ることができ、等色線位相値の符号の修正も容易になる。
次に、本発明の測定原理について詳しく説明する。図1において、各光学素子の主軸方向は、z軸回りでx軸からy軸に向かう反時計方向の角度で定義することとし、偏光子3の主軸方向はy軸と平行なπ/2(rad)で固定され、以下、位相板4の主軸方向β(rad)、位相板5の主軸方向γ(rad)、検光子6の主軸方向θ(rad)とする。また、位相板4,5の位相差Δは、光束の範囲で一定で、0<Δ<πの範囲にあるとする。
試料Sの主軸方向(等傾線パラメータ)はφであり、φは主応力方向と一致する。また、試料Sの位相差(等色線パラメータ)は、主応力σ1,σ2を用いて、式(1)のように表現できる。ここで、λは測定波長、Nは等色線縞次数、dは試料Sの厚さ、Cσはブリュースター定数である。
検光子6を通過した光の強度は、ジョーンズ計算やミューラー計算などの行列計算を用いることにより求めることができる。本実施形態の位相シフト法では、下記の(表1)に示すように、位相板4,5および検光子6の角度の組合せを7種類変化させて、撮像した7枚の画像を用いる。
この(表1)の7種類の組合せにおける光強度(画像)を用いると,以下の計算式(2)〜(4)を適用して、等傾線パラメータφ、波長板の位相値Δ、および等色線パラメータδを計算することができる.
以上の式(2)〜式(4)を用いることにより、たとえ位相板4,5の位相差Δが未知である場合においても、等色線および等傾線の位相値を決定することができる。なお、位相差Δを決定できないときは、等色線の位相値δは決定できないが、位相板4,5の位相差Δは測定範囲で一様であると仮定しているため、他の点において計算された位相差Δの値を用いることが可能であり、それらの点においても等色線の位相値δを計算することができる。
次に、円板の応力分布についてのシミュレーション結果について説明する。対向圧縮荷重を受ける円板の応力分布から縞画像を計算し、その縞画像から等色線・等傾線の位相値を計算した。このとき、位相板4,5の位相差Δ=37π/90(rad)に設定した。これは、1/4波長板の基準波長が550nmである場合に、波長670nmの光を用いた場合に相当する.また、縞画像にはランダムな誤差を与えた。
図2(a)〜図2(h)は、このシミュレーションにより得られた位相分布を示す縞画像である。そのうち図2(a)〜(d)は等傾線パラメータφの分布を示し、図2(a)は理論値、図2(b)は本発明に係る手法を用いた場合、図2(c)はBaroneら(非特許文献3)により提案されている1/4波長板の位相誤差を最小にするアルゴリズムを用いた場合、図2(d)はPattersonら(非特許文献4)による一般的なアルゴリズムを用いた場合をそれぞれ示す。
また、図2(e)〜(h)は等色線パラメータδの分布を示し、図2(e)は理論値、図2(f)は本発明に係る手法を用いた場合、図2(g)はBaroneの最小アルゴリズムを用いた場合、図2(h)はPattersonの一般的アルゴリズムを用いた場合をそれぞれ示す。
Baroneのアルゴリズムを用いた図2(c)(g)を見ると、等傾線位相値は正確に計算できているものの、等色線位相値に細かい誤差が含まれていること、および位相分布が全体に偏っていることが確認できる。Pattersonのアルゴリズムを用いた図2(d)(h)を見ると、等色線、等傾線位相値ともに多くの誤差を含んでいる。
これに対して本発明に係る手法を用いた図2(b)(f)を見ると、等色線および等傾線位相値ともに正確に計算できていることがわかる。
図3(a)は、等傾線パラメータφ=π/6(rad)の点における誤差と位相板の位相差Δとの関係を示すグラフである。図3(b)は、等色線パラメータδ=π/6(rad)の点における誤差と位相板の位相差Δとの関係を示すグラフである。実線は本発明に係る手法を用いた場合、破線はBaroneのアルゴリズムを用いた場合、点線はPattersonのアルゴリズムを用いた場合をそれぞれ示している。
これらのグラフを比較すると、本発明に係る手法では、パラメータφ,δが位相板4,5の位相誤差に全く依存していない。これに対して、BaroneおよびPattersonでは、パラメータφ,δが位相板4,5の位相誤差に応じて大きく変化して、大きな測定誤差が生ずることが判る。
次に、2種類の波長の異なる単色光を用いた場合について説明する。なお、3種類以上の波長を用いることも可能である。複数の測定波長を用いることにより、精度の改善、位相接続や等色線位相値の符号の修正などが容易に実現できる。
ここでは、2種類の単色光(波長λ1,λ2)を用いて実験を行い、各波長に対する複屈折位相差(等色線位相値)δ1,δ2および主軸方向(等傾線位相値)φ1,φ2を本発明に係るアルゴリズムにより決定する。但し、λ1<λ2とする。また、各波長に対して得られる等色線パラメータの位相値の差はπ以下とする。
δ1,δ2,φ1,φ2について決定できる範囲は、それぞれ−π≦δ1≦π、−π≦δ2≦π、−π/4≦φ1≦π/4、−π/4≦φ2≦π/4、となる。なお、複屈折位相差は波長に依存するため、波長の値が大きいほど位相差は小さくなる。また、主軸方向は一般には波長に依存しないため、原理的にはφ1,φ2は同じと考えても構わない。
まず、主軸方向を−π/2≦φ≦π/2の範囲で決定し、その後、等色線パラメータの符号を正しく決定する。但し、下記(5)の条件の場合には、複屈折位相差の符号の反転は起こらず、符号は正しく決まる。
一方、下記(6)の条件の場合には、複屈折位相差の符号が反転する。
そこで、符号反転の場合は、下記のような計算により正しい主軸方向および複屈折位相差を決定する。但し、φr,δr1,δr2は、2波長を用いることにより計算(補正)された主軸方向および複屈折位相差である。
主軸方向は波長に依存しないため、式(7a)(7b)の計算はφ1,φ2のどちらを用いても構わないが、両方の波長に関する値を求めた後、これらの平均を計算することでより精度が向上する。式(7a)(7b)(8)(9)の計算によって、複屈折位相差の符号の反転を修正することができる。また、主軸方向の計算結果は、下記のとおりである。
以上の計算方法により決定した主軸方向φrは、−π/2からπ/2の範囲にあるため、これ以上、位相の範囲を広げるための位相接続を行う必要はない。一方、複屈折位相差δr1,δr2は、−πからπの範囲にあるため、位相接続を行う必要がある。2波長に関する位相差が求まっているため、下記の計算により位相接続が可能である。但し、δu1は、波長λ1に関する位相値δr1を位相接続した値である。また、C1,C2は、波長λ1,λ2に関する応力・光定数(ブリュースター定数)である。
次に、2波長を用いたシミュレーション結果について説明する。波長λ1=550nm,波長λ2=600nmを用いて、図2と同様に、対向圧縮荷重を受ける円板の応力分布から縞画像を計算し、その縞画像から等色線・等傾線の位相値を計算した。
図4(a)は、波長λ1の場合の主軸方向φ1の分布を示す縞画像である。図4(b)は、波長λ2の場合の主軸方向φ2の分布を示す縞画像である。黒色は−π/4(rad)、白色はπ/4(rad)に相当し、これらの中間値はグレーで表示している。
図4(c)は、波長λ1の場合の複屈折位相差δr1の分布を示す縞画像である。図4(d)は、波長λ2の場合の複屈折位相差δr2の分布を示す縞画像である。黒色は−π(rad)、白色はπ(rad)に相当する。
図5(a)〜図5(d)は、上記式(5)〜(10)を用いて位相接続を行った結果を示す。図5(a)は位相接続後の主軸方向φ1の分布を示す縞画像である。黒色は−π/2(rad)、白色はπ/2(rad)に相当する。
図5(b)は、符号を修正した、波長λ1の場合の複屈折位相差δr1の分布を示す縞画像である。図5(c)は、符号を修正した、波長λ2の場合の複屈折位相差δr2の分布を示す縞画像である。
図5(d)は、上記式(11a)(11b)を用いて位相接続を行った複屈折位相差δu1の分布を示す縞画像である。黒色は−π(rad)、白色はπ(rad)に相当する。
図6は、波長λ1,λ2に関する複屈折位相分布と位相接続後の位相値を示すグラフである。これは、円板の半径をRとして、y=0.5Rの線に沿った複屈折位相分布を示し、ピッチの大きい破線は波長λ1=550nmについての位相を示し、ピッチの小さい破線は波長λ2=600nmについての位相を示し、実線は位相接続後の位相を示す。
このように2波長を用いた測定結果を利用して位相接続を行うことによって、位相反転部分やノイズを解消することができ、高精度で鮮明な複屈折分布画像が得られる。
本発明は、物質中の複屈折分布または応力分布を高精度で測定できる点で、産業上極めて有用である。
2 光源部
3 偏光子
4,5 位相板
6 検光子
7 撮像素子
8 信号処理部
9 表示部
10 入力部
S 試料
3 偏光子
4,5 位相板
6 検光子
7 撮像素子
8 信号処理部
9 表示部
10 入力部
S 試料
Claims (3)
- 単色光を発生する光源部と、
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して位相差Δを付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して位相差Δを付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、各位相板の位相差Δを用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする複屈折測定装置。 - 波長λ1または波長λ2(≠λ1)の単色光を選択的に発生可能な光源部と、
光源部からの光を直線偏光に変換するための偏光子と、
試料の光入射側に設けられ、偏光子からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第1位相板と、
試料の光出射側に設けられ、試料からの光に対して、波長λ1に関する位相差Δ1または波長λ2に関する位相差Δ2を付与するための第2位相板と、
第2位相板からの光から直線偏光を取り出すための検光子と、
検光子からの光を電気信号に変換するための撮像素子と、
撮像素子からの電気信号に、位相差Δ1および位相差Δ2を用いた計算式を適用して、試料の複屈折分布を算出するための信号処理部とを備えることを特徴とする複屈折測定装置。 - 請求項1または2記載の複屈折測定装置を備え、
信号処理部は、算出した複屈折分布に基づいて、試料の応力分布を算出することを特徴とする応力分布測定装置。
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