JP2006149677A - 脊髄冷却部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 胸腹部大動脈瘤の手術により脊髄への血流の遮断が行われる際、生体に対し低侵襲で、しかも大がかりな装置を用いることなく簡単な作業で脊髄の損傷を予防する。
【解決手段】 人体の体温よりも低い温度まで冷却した状態で流動性を有する蓄冷材2をフィルム状部材6からなる蓄冷材収容袋3に収容する。蓄冷材2を収容した蓄冷材収容袋3を外袋5に収容する。蓄冷材2を冷却した後、外袋5を人体の背部から脊髄周囲の皮膚に密着させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人体の脊髄を冷却するための脊髄冷却部材に関する。
一般に、例えば、人間の胸腹部大動脈に発生した動脈瘤を手術する場合には、中枢側への血流遮断を下行大動脈領域まで行なった後、動脈瘤発生箇所の再建術を開始することが行われている。このため、再建術が完了するまでの間、脊髄への血流が遮断されて脊髄が虚血状態におかれることになる。その結果、脊髄から新鮮な血液及び酸素が奪われて該脊髄が壊死して損傷する虞れがあり、この脊髄の損傷により四肢の運動麻痺や知覚麻痺等が発生することがある。
また、動脈瘤発生箇所の再建術が完了した後には、胸腹部大動脈全体への血流を再開させ、脊髄に血液を再灌流させる。しかしながら、脊髄は神経細胞や知覚神経線維等からなるものであってその血行は多様かつ複雑であるため、この脊髄に対して上述のような虚血後の再灌流が起こると、それに伴う血圧変動等による血行障害により脊髄が損傷し、上述のような四肢の麻痺が発生することがある。
そこで、従来より、例えば特許文献1に開示されているように、脊髄への虚血及び再灌流を伴う手術を行う際に、生体に薬剤を投与して脊髄の損傷を予防または軽減すること、大動脈の血流遮断中においてシャントなどの補助循環器具を用いて例えば腰動脈に血液を流しておくこと、手術中に生体の体温を下げて低体温状態にして脊髄を冷却し該脊髄が損傷するのを予防することが行われている。
特開2000−95704号公報(第2頁)
ところが、特許文献1のように、人体に薬剤を投与して脊髄の損傷を予防する場合には、人によって薬剤が適応せず十分な効果が得られない場合があるとともに、人体に薬剤の副作用による侵襲を与えてしまうことがある。また、シャントなどの補助循環器具を用いる場合には、該補助循環器具を人体に装着することによる侵襲が避けられない。さらに、人体を低体温状態とする場合には、例えば体温よりも低温度の生理食塩水を体内に循環させる装置等の大がかりな装置が必要になるとともに体温の管理が難しく、しかも、人体の脊髄以外の部分も手術中に長時間冷却されることになって人体に侵襲を与えてしまう虞れがある。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、脊髄への血流の遮断を行う場合に、脊髄を体温よりも低い温度に冷却することにより脊髄の損傷を予防することが可能である点に着目して、人体に対し低侵襲で、しかも大がかりな装置を用いることなく簡単な作業で脊髄の損傷を予防できるようにすることにある。
請求項1の発明では、人体の体温よりも低い所定の冷却温度まで冷却された状態で流動性を有する蓄冷材と、上記蓄冷材を冷却する所定の冷却温度において柔軟性を有するフィルム状部材で構成され、上記蓄冷材を収容する蓄冷材収容袋とを備え、人体の脊髄への血流を遮断した状態で脊髄周囲の人体組織に接触させて脊髄の冷却を行うように構成するものとする。
この構成によれば、冷却温度が人体の体温よりも低い所定の温度に設定された冷却装置を用いて脊髄冷却部材を冷却していくと、蓄冷材に冷熱が蓄えられる。この冷熱を蓄えた蓄冷材は流動性を有しており、しかも、蓄冷材を収容している蓄冷材収容袋の柔軟性が確保されているので、脊髄冷却部材を脊髄周囲の人体組織の形状に沿うように容易に変形させて該人体組織に密着させることが可能になる。これにより、蓄冷材の冷熱を脊髄に効率良く伝えることが可能になるので、手術中に脊髄の冷却が確実に行われて脊髄の損傷が予防される。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、生体の胸腹部大動脈瘤の手術中に脊髄の冷却を行うものとする。
すなわち、胸腹部大動脈瘤の手術においては数時間に亘って胸腹部大動脈への血流が遮断されることがあるため、脊髄の冷却を長い時間行う必要がある。この場合に、上述の如く脊髄の冷却を確実に行うことができる脊髄冷却部材を用いることで、脊髄の損傷が確実に予防される。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、蓄冷材収容袋の外面を覆い、該蓄冷材収容袋内部の蓄冷材に手術室の室温が伝わるのを減少させる熱伝達量減少部材を備えている構成とする。
この構成によれば、手術室の室温が蓄冷材の伝わる量が減少するので、蓄冷材が手術室の室温により温められるのが抑制されて、脊髄を冷却できる時間が長くなる。
請求項4の発明では、請求項2または3の発明において、蓄冷材収容袋には、脊髄周囲の人体組織に接触する中空状の突出部が設けられ、該突出部内に蓄冷材が収容されている構成とする。
この構成によれば、蓄冷材収容袋の突出部を脊髄周囲の人体組織に接触させて脊髄を冷却することが可能になる。これにより、人体組織の脊髄周囲以外の部位に蓄冷材の冷熱が伝わらなくなって、該生体組織の脊髄周囲以外の部位が脊髄冷却部材により冷却されるのを回避することが可能になる。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、蓄冷材収容袋には、突出部の両側からそれぞれ突出して先端が人体組織に接着される固定部が設けられている構成とする。
この構成によれば、蓄冷材収容袋の突出部両側が固定部により人体組織に固定されるので、手術の間、突出部が脊髄周囲の人体組織から位置ずれするのが防止されて、突出部を脊髄周囲の人体組織に接触させておくことが可能になる。
請求項1の発明によれば、冷却された状態で流動する蓄冷材を、柔軟性を有する蓄冷材収容袋に収容して、脊髄周囲の人体組織に接触させることで脊髄の冷却を行うようにしたので、蓄冷材の冷熱を脊髄に効率良く伝えて手術中に脊髄の冷却を確実に行うことができる。これにより、従来のように薬剤や大がかりな装置等を用いなくてもよくなって、人体に対し低侵襲で、しかも簡単な作業で脊髄の損傷を予防することができる。
請求項2の発明によれば、胸腹部大動脈瘤の手術により虚血状態となった脊髄を手術中に冷却することができるので、脊髄の損傷を確実に予防することができる。
請求項3の発明によれば、手術室の室温が蓄冷材に伝わるのを減少させる熱伝達量減少部材を備えているので、蓄冷材が手術室の室温により温められるのが抑制されて、脊髄を長時間に亘って冷却することができる。
請求項4の発明によれば、蓄冷材収容袋に、脊髄周囲の人体組織に接触する中空状の突出部を設け、該突出部内に蓄冷材を収容したので、突出部を脊髄周囲の人体組織にのみ接触させて脊髄を冷却することができる。これにより、人体組織の脊髄周囲以外の部位が冷却されるのを回避できて、人体に対しより一層低侵襲に脊髄を冷却することができる。
請求項5の発明によれば、人体組織に接着固定される固定部を蓄冷材収容袋における突出部の両側に設けたので、手術の間、突出部が脊髄周囲の人体組織から位置ずれせず、該突出部を脊髄周囲の人体組織に接触させておくことができて、脊髄を確実に冷却することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の実施形態1に係る脊髄冷却部材1を示すものであり、この脊髄冷却部材1は、蓄冷材2と、該蓄冷材2を収容する蓄冷材収容袋3と、該蓄冷材収容袋3を収容する外袋5とを備えている。
上記蓄冷材2は、高分子吸水性ポリマーに水を含ませてなるものであり、例えば、5℃〜10℃くらいの人体の体温よりも低い温度まで冷却された状態で流動性を有している。この実施形態では、高分子吸水性ポリマーとして、例えば針葉樹等から抽出された植物セルロースの誘導体が用いられている。この植物セルロース誘導体に水を含ませることで、蓄冷材2は水よりも大幅に粘度が高まり、形状の保持性が向上する。また、蓄冷材2は、植物セルロース誘導体に水を含ませたものなので、蓄冷材2の人体に対する安全性は高い。従って、蓄冷材2が仮に蓄冷材収容袋3から外部に漏れ出しても人体に大きな影響を与えることはない。また、植物セルロース誘導体は自然界の土壌等に存在する微生物により容易に分解されるものであるため、廃棄処理が容易に行える。
一方、上記蓄冷材収容袋3は長方形のフィルム状部材6を2枚重ね合わせて周縁部同士を液密に接着してなるものであり、内部に収容された蓄冷材2が外部に漏れ出さないようになっている。蓄冷材収容袋3の長さは、約150mm〜200mmとされ、幅は、約50mm〜100mmとされている。上記フィルム状部材6の周縁部を接着する際には、接着剤を用いてもよいし熱溶着してもよい。
また、上記フィルム状部材6の材料としては、氷点下で硬化せず柔軟性を有する高分子材料であれば種類は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用いることが可能である。また、上記フィルム状部材6は、異なる材質のものを2層以上に積層してなる積層材であってもよい。
また、脊髄冷却部材1は、図3にも示すように、蓄冷材収容袋3を構成している一方のフィルム状部材6の外面を覆う矩形状部材4を備えている。該矩形状部材4は、上記蓄冷材収容袋3を構成するフィルム状部材6の材料と同様な高分子材料からなる2枚のフィルム状部材を互いに重ね合わせ、これらフィルム状部材の間に空気層を形成したものである。この矩形状部材4の蓄冷材収容袋3側の面が両面テープ等を用いて該蓄冷材収容袋3に接着されている。このように空気層を有する矩形状部材4を蓄冷材収容袋3に接着することで、蓄冷材収容袋3内部の蓄冷材2に手術室の室温が伝わるのを減少させることが可能になる。つまり、矩形状部材4は本発明の熱伝達量減少部材である。
また、上記外袋5は、氷点下で硬化せず柔軟性を有する発泡樹脂製のシート材からなるものであり、上記蓄冷材収容袋3の形状に対応して平面視で長方形をなすように形成されている。図1に示すように、外袋5の長手方向の一縁部にのみ開口5aが形成され、この開口5aを介して上記蓄冷材収容袋3の出し入れが可能となっている。上記外袋5の長手方向の寸法は上記蓄冷材収容袋3の長手方向の寸法よりも長く形成され、図2に示すように、該蓄冷材収容袋3を収容した状態で、外袋5の開口5a側を折り曲げて該開口5aを封止できるようになっている。このように発泡樹脂製のシート材からなる外袋5に蓄冷材収容袋3を収容することで、蓄冷材収容袋3内部の蓄冷材2に手術室の室温が伝わるのを減少させることが可能になる。つまり、この外袋も本発明の熱伝達量減少部材である。
また、上記脊髄冷却部材1を構成する蓄冷材2、蓄冷材収容袋3、矩形状部4材及び外袋5には、γ線の照射による滅菌処理が施されている。
次に、上記のように構成された脊髄冷却部材1を胸腹部動脈瘤の手術に用いる場合について説明する。この手術を始める前に、蓄冷材収容袋3を外袋5から取り出して保冷庫(図示せず)の庫内に入れて冷却しておく。この際、保冷庫の庫内温度は人体の体温よりも低い温度である5℃〜10℃くらいに設定しておき、また、蓄冷材収容袋3は矩形状部材4が下になるようにして庫内底面に置き、蓄冷材2全体が保冷庫の庫内温度と同じになるまで放置する。
また、上記胸腹部大動脈瘤の手術にあたっては、胸腹部大動脈の血流を遮断した後、動脈瘤発生箇所の再建術を開始するので、このときの血流遮断により脊髄が虚血状態となる。この脊髄が虚血状態となる前又は虚血状態となった後に、蓄冷材収容袋3を保冷庫から取り出して外袋5に入れて脊髄冷却部材1を構成し、図4に示すように、該脊髄冷却部材1の矩形状部材4と反対側を、人体の背部から脊柱10の一部をなす腰椎10aに対応する皮膚、即ち脊髄周囲の人体組織に密着させる。このように脊髄冷却部材1の矩形状部材4と反対側を皮膚に密着させることで、蓄冷材2の冷熱を脊髄に確実に伝えながら、該蓄冷材2が手術室の室温により温められるの抑制することが可能になる。
また、脊髄冷却部材1を皮膚に密着させた際、蓄冷材2は流動性を有しているとともに、蓄冷材収容袋3は柔軟性を持っており、さらに、矩形状部材4及び外袋5も柔軟性を持っている。これにより、脊髄冷却部材1を背部の皮膚に軽く押し付けるだけで、脊髄冷却部材1が該皮膚に沿うように容易に変形し該皮膚に密着する。これにより、脊髄冷却部材1の冷熱が、皮膚及び脊柱を介して脊髄に効率良く伝わり、該脊髄が人体の体温よりも低い温度まで冷却される。
さらに、蓄冷材収容袋3を外袋5に収容しているので、このことによっても、蓄冷材2が手術室の室温により温められるのを抑制することが可能になる。
したがって、この実施形態によれば、人体の体温よりも低い温度まで冷却された状態で流動する蓄冷材2を、柔軟性を有する蓄冷材収容袋3に収容して脊髄冷却部材1を構成したので、該脊髄冷却部材1を脊髄周囲の皮膚に容易に密着させることができる。これにより、蓄冷材2の冷熱を脊髄に効率良く伝えることができるので、手術中に脊髄の冷却を確実に行うことができる。その結果、従来のように薬剤や大がかりな装置等を用いなくてもよくなって、人体に対し低侵襲でかつ簡単な作業で脊髄の損傷を予防することができる。
また、蓄冷材収容袋3に矩形状部材4を接着するとともに、該蓄冷材収容袋3を外袋5に収容したので、蓄冷材2が人体の体温以外から温められるのが抑制されて、脊髄を長時間に亘って冷却することができる。
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係る脊髄冷却部材1を示すものである。この実施形態2の脊髄冷却部材1は複数の蓄冷材収容袋3を備えており、これら蓄冷材収容袋3は、脊髄の延びる方向に直線状に連結されている。尚、この実施形態2の蓄冷材2は上記実施形態1の同じものである。
各蓄冷材収容袋3は、上記実施形態1と同様なフィルム状部材を用いて構成され、その連結方向の長さは約40mmとされている。各蓄冷材収容袋3には、該蓄冷材収容袋3の外方へ突出する突出部31が形成されている。この突出部31は、蓄冷材収容袋3の連結方向両端に亘って延びており、内部は中空とされて蓄冷材2で満たされている。
さらに、上記蓄冷材収容袋3には、上記突出部31の両側に蓄冷材収容袋3の外方へ突出する一対の固定部32が形成されている。各固定部32は、上記突出部31と同様に、蓄冷材収容袋3の連結方向両端に亘って延びており、内部は蓄冷材2で満たされている。つまり、蓄冷材収容袋3には、突出部31と一対の固定部32とにより、突出部31の両側に溝33がそれぞれ形成されている。また、上記固定部32の突出方向先端面には、発泡樹脂からなる接着部材34が貼り付けられている。該接着部材34は、固定部32の先端面の形状に対応した厚肉の矩形板状のもので、例えばポリウレタン等を発泡させてなるものである。この接着部材34の固定部32と反対側の面には、人体の皮膚に接着する両面テープ等(図示せず)が設けられている。
各蓄冷材収容袋3の連結方向の両端面は略平坦に形成され、連結相手の蓄冷材収容袋3の端面に例えば剥離可能な接着材を用いて連結されている。この状態で、隣り合う蓄冷材収容袋3の突出部31、固定部32及び溝33は、脊髄冷却部材1の長手方向に連続する。また、接着部材34も同様に連続する。
この実施形態2の脊髄冷却部材1を胸腹部動脈瘤の手術に用いる場合には、実施形態1と同様に保冷庫で冷却した後、図6に示すように、人体の背部から突出部31を脊髄Sに対応する皮膚Zに密着させる。この状態で、脊髄冷却部材1を皮膚Zに押し付けると、接着部材34が皮膚Zに貼り付いて固定部32の先端が皮膚Zに接着固定される。これにより、脊髄Sが皮膚Z及び脊柱Tを介して脊髄冷却部材1により冷却される。
また、固定部32の先端に貼り付けられている接着部材34が発泡樹脂からなるものなので、固定部32内の蓄冷材2の冷熱が該固定部32から皮膚Zに伝わるのが抑制される。さらに、突出部31と固定部32との間に溝33が形成されているので、この部分からは蓄冷材2の冷熱が皮膚Zに伝わらなくなる。これらのことにより、手術を受けている者の背部の皮膚Zのうち、冷却が必要な部位のみを突出部31により冷却することが可能になり、不要な部位が冷却されるのが防止される。
また、手術を受けている者が手術中に発汗した場合には、汗が突出部31と固定部32との間の溝33に流れてスムーズに外部に排出される。
また、複数の蓄冷材収容袋3を剥離可能な接着材で連結して脊髄冷却部材1を構成しているので、蓄冷材収容袋3の個数を容易に減らして脊髄冷却部材1の全長を変えることが可能である。これにより、例えば体格や手術内容により脊髄Sの冷却部位の長さが変わっても、その長さに合わせて脊髄冷却部材1の全長を変えることができる。このことによっても、手術中に冷却が不要な部位まで冷却されるのを防止することができる。
したがって、この実施形態に係る脊髄冷却部材1によれば、実施形態1と同様に、手術中に、薬剤や大がかりな装置等を用いることなく、人体に対し低侵襲でかつ簡単な作業で脊髄Sの損傷を予防することができる。
また、皮膚Zに接着固定される固定部32を突出部31の両側に設けたので、突出部31が脊髄S周囲の皮膚Zから位置ずれせず、該突出部31を皮膚Zに接触させておくことができて、脊髄Sを確実に冷却することができる。
尚、実施形態2の袋体3を実施形態1と同様な外袋で覆うようにしてもよい。こうするとで、蓄冷材収容袋3内部の蓄冷材2が手術室の室温で温められるを抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る脊髄冷却部材は、例えば、胸腹部大動脈瘤を手術する際に脊髄への血流を遮断する場合に用いることができる。
矩形状部材が貼り付けられた蓄冷材収容袋を外袋に収容する前の状態を示す斜視図である。 実施形態1に係る脊髄冷却部材の平面図である。 矩形状部材が貼り付けられた蓄冷材収容袋の斜視図である。 脊髄冷却部材の使用状態を説明する説明図である。 実施形態2に係る脊髄冷却部材の斜視図である。 実施形態2の脊髄冷却部材の使用状態を説明する説明図である。
符号の説明
1 脊髄冷却部材
2 蓄冷材
3 蓄冷材収容袋
4 矩形状部材(熱伝達量減少部材)
5 外袋(熱伝達量減少部材)
6 フィルム状部材
31 突出部
32 固定部

Claims (5)

  1. 人体の体温よりも低い所定の冷却温度まで冷却された状態で流動性を有する蓄冷材と、
    上記蓄冷材を冷却する所定の冷却温度において柔軟性を有するフィルム状部材で構成され、上記蓄冷材を収容する蓄冷材収容袋とを備え、
    人体の脊髄への血流を遮断した状態で脊髄周囲の人体組織に接触させて脊髄の冷却を行うように構成されていることを特徴とする脊髄冷却部材。
  2. 請求項1に記載の脊髄冷却部材において、
    人体の胸腹部大動脈瘤の手術中に脊髄の冷却を行うものであることを特徴とする脊髄冷却部材。
  3. 請求項1に記載の脊髄冷却部材において、
    蓄冷材収容袋の外面を覆い、該蓄冷材収容袋内部の蓄冷材に手術室の室温が伝わるのを減少させる熱伝達量減少部材を備えていることを特徴とする脊髄冷却部材。
  4. 請求項2または3に記載の脊髄冷却部材において、
    蓄冷材収容袋には、脊髄周囲の人体組織に接触する中空状の突出部が設けられ、該突出部内に蓄冷材が収容されていることを特徴とする脊髄冷却部材。
  5. 請求項4に記載の脊髄冷却部材において、
    蓄冷材収容袋には、突出部の両側からそれぞれ突出して先端が人体組織に接着固定される固定部が設けられていることを特徴とする脊髄冷却部材。
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