JP2006148867A - 通信システム、通信ノード及び通信方法 - Google Patents

通信システム、通信ノード及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マルチホップ方式及びMIMO方式を用いてソースノードから目的ノードへ信号を伝送する場合において、目的ノードにおける受信信号品質の劣化を従来よりも抑制する通信システムを得ること。
【解決手段】 通信システムを構成する中継ノードは、ソースノードとの間及び目的ノードとの間のチャネル行列に基づいて、第1、第2のユニタリ行列及び変換行列を求める。それらの行列は中継ノードの受信信号に乗算され、目的ノードへ送信される。目的ノードは受信信号から所望信号を検出する。別の態様における中継ノードは、受信信号に第3のユニタリ行列を乗算し、所望のソースノードとそれ以外からの送信信号を分離する。第3のユニタリ行列は、所望のソースノード以外に関する1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られるユニタリ行列より成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般に無線通信の技術分野に関し、特にマルチホップ方式及び多入力多出力(MIMO:Multi Input Mulit Output)方式を使用する通信システム、通信ノード及び通信方法に関する。
この種の技術分野では、マルチホップ方式とMIMO方式(又はマルチアンテナ方式)を組み合せたシステム(MIMOマルチホップシステム)が近年注目されている。マルチホップ方式は、ソースノードと目的ノード(ターゲットノード又は宛先ノード等と呼んでもよい)との間に存在する1以上の中継ノードを通じて、ソースから宛先へ信号を伝送する。この方式は、中継することによりカバレッジが拡大し、通信可能な地域が理論上制限されないこと、無線ネットワークを速やかに構築できること等の利点を有する。MIMO方式は、複数の送信アンテナ及び複数の受信アンテナを用いて信号を送受信し、空間を多様に活用することで、通信容量を増やそうとするものである。
MIMOマルチホップシステムにおける信号伝送は、概して次のようにして行われる。先ず、ソースノードから送信された信号Sが、中継ノードにて受信され、その受信信号Yは次のように表現される。
Y=HS+n ・・・(1)
ここで、Hはソース及び中継ノード間のチャネル行列を表し、Sは送信信号ベクトルを表し、nは雑音を表す。次に、ゼロフォーシング(ZF:Zero−forcing)法により送信信号Sが検出される。この方法は、擬似的逆行列(pseudo inverse matrix)W=(HH)−1 を算出し、この擬似的逆行列Wを規格化係数と共に受信信号Yに乗算することで、送信信号Sを検出しようとするものである。上付き文字の「H」は共役転置を表す。
Y=S+Wn ・・・(2)
ここで、記号‖・‖は、ノルムを表し、任意の行列Aに関し、次式で定義される量である:
‖A‖=(Tr(E[AA]))1/2 ・・・(3)
ただし、Tr(・)は、括弧内の行列の対角成分の総和、即ちトレース(trace)を表し、E[・]は括弧内の量を平均化することを表す。特に、ベクトル量V=(v,v,...,vに関するノルム‖V‖は、
‖V‖=[|v+|v+・・・+|v1/2
となる。上付き文字の「T」は転置を表す。なお、上記のような擬似的逆行列はムーアペンローズ逆行列(Moore−Penrose inverse matrix)に該当する。一般にムーアペンローズ逆行列Bはn行m列の行列Aに対してBA=Iを成立させるm行n列の行列として定義される。上記の例では、行列Hに対してWH=Iが成立している。
更に、擬似的逆行列W=(GG)−1 が算出される。Gは中継及び目的ノード間のチャネル行列である。この擬似的逆行列Wが、規格化係数Eと共に(2)式の両辺に乗算される。
E(W)Y=EW(S+Wn) ・・・(4)
但し、E=1/(‖W‖‖W‖)×√(P/(P+σ ))であり、Pは送信電力であり、σは雑音に関する分散である。
このようにして算出された信号が、中継ノードから目的ノードへ送信される。目的ノードにおける受信信号Yは、次式で表現される。
=GEWY+n ・・・(5)
ここで、nは雑音を表す。(5)式は、W,Wの定義により、次のように表現できる:
=E(S+Wn)+n ・・・(6)
これにより、目的ノードにて、送信信号Sを直ちに得ることができる。このようなシステムについては、例えば非特許文献1に記載されている。
Rohit U.Nabar,et al.,"Capacity Scaling Laws in MIMO Wireless Networks",in proc.Allerton Conference on Communication,Control,and Computing,Monticello,IL.pp.378−389,Oct.2003
(6)式を参照するに、受信信号は、送信信号Sに対する因子として1/(‖W‖‖W‖)を含んでいることが分かる。このような因子‖W‖,‖W‖は、中継ノードで行われる送信電力制御に不可欠である。しかしながら、W,Wはチャネル行列H,Gの逆行列に相当し、雑音増幅の影響を受けるので、信号品質が劣化してしまうという問題がある。更に、(6)式を参照するに、ソース及び中継ノード間で導入された雑音nが、受信信号に大きく寄与する形で含まれている。従って、ホップ数が増えるほどこの種の雑音に起因する信号劣化も大きくなってしまう問題もある。後述するように、ソースノード、中継ノード及び目的ノードがそれぞれ複数存在するような通信システムも考えられる。そのような通信システムにおける目的ノードの受信信号には、所望のソースノードだけでなく他のソースノードからの影響も含まれる。このような通信システムでは、中継ノードで雑音が増幅され、目的ノードにおける受信信号品質の劣化が特に懸念される。
本発明は、上記問題点の少なくとも1つに対処するためになされたものであり、その課題は、マルチホップ方式及びMIMO方式を用いて目的ノードに向けて1以上のソースノードから信号を伝送する場合において、目的ノードにおける受信信号品質の劣化を従来よりも抑制する通信システム、通信ノード及び通信方法を提供することである。
本発明では、複数のソースノードの内所望のソースノードから送信された送信信号を、中継ノードを介して目的ノードに伝送させる通信システムが使用される。その中継ノードは、所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第1,第2のユニタリ行列を求める手段と、第1及び第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、目的ノードに送信する手段とを備える。目的ノードは、所望のソースノードから送信された信号を、受信した中継信号から検出する手段を備える。
中継ノードは、複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出されるムーアペンローズ逆行列を求める手段と、前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列を、及び所定のノード以外の1以上のノードとの間の1以上のチャネル行列を特異値分解するためのユニタリ行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成する手段とを備えてもよい。
中継ノードは、ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、第1のユニタリ行列及び第2のユニタリ行列のうち2つの行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成する手段を備えてもよい。
本発明によれば、マルチホップ方式及びMIMO方式を用いてソースノードから目的ノードへ信号を伝送する場合において、目的ノードにおける受信信号品質の劣化を従来よりも抑制することができる。
本明細書及び特許請求の範囲における「ユニタリ行列」は、正規行列であることは必須ではなく、行数と列数が異なってもよいことに留意を要する。本明細書及び特許請求の範囲における「ユニタリ行列」は、行列の各列(又は、行列の各行)が互いに直交する行列をいう。従って、ある正方行列Aを対角化する正規行列が「ユニタリ行列」に含まれるのはもちろんのこと、非正方行列Bを特異値分解する非正方行列も「ユニタリ行列」に含まれる。
本発明の一態様によれば、第1のユニタリ行列は、ソースノード及び中継ノード間のチャネル行列を三角行列を含む積に分解することによって得られ、前記第2のユニタリ行列は、中継ノード及び目的ノード間のチャネル行列を三角行列を含む積に分解することによって得られる。本発明の一態様によれば、前記変換行列のi行j列の行列要素は、i+jが所定値でないならば0である。
本発明の一態様で使用される通信ノードは、ソースノードとの間のチャネル行列Hを第1の三角行列Rを含む積に分解する手段と、目的ノードとの間のチャネル行列Gを第2の三角行列Pを含む積に分解する手段と、前記第1及び第2の三角行列に基づいて変換行列Aを生成する手段と、ユニタリ行列、前記変換行列及び別のユニタリ行列を受信信号に乗算する手段と、乗算後の信号を前記目的ノードへ送信する手段とを備える。前記変換行列Aのi行j列の行列要素は、i+jが所定値でないならば0である。
ユニタリ行列及び変換行列を用いて中継信号が生成されるので、信号損失及び信号品質劣化を抑制しつつマルチホップすることが可能になる。
本発明の一態様によれば、前記変換行列が、第1のユニタリ行列と、交換行列と、第2のユニタリ行列の共役転置行列との積に基づいて算出される。これにより、目的ノードにて複数の中継ノードからの中継信号を合成する際に、同相合成を行うことができる。合成係数に虚数成分(位相成分)が含まれていないので、合成時に相殺される成分はなく、各中継ノードからの中継信号を目的ノードにてコヒーレントに合成(同相合性)することができる。
本発明の一態様によれば、前記中継ノードを介し、前記目的ノードから前記ソースノードに至るフィードバックチャネルを利用して、前記送信信号のレート及び送信電力の情報が、前記目的ノードから前記ソースノードに送信され、前記情報は前記目的ノードにおいてチャネル推定値に基づいて求められる。
本発明の一態様によれば、ソースノードから送信された送信信号を中継ノードを介して目的ノードに伝送させる方法が使用される。本方法は、前記中継ノードにおいて、前記ソースノードとの間のチャネル行列を第1の三角行列を含む積に分解し、前記目的ノードとの間のチャネル行列を第2の三角行列を含む積に分解するステップと、前記第1及び第2の三角行列に基づいて変換行列を生成するステップであって、前記変換行列のi行j列の行列要素は、i+jが所定値でないならば0であるところのステップと、ユニタリ行列、前記変換行列及び別のユニタリ行列を受信信号に乗算するステップと、乗算後の信号を前記目的ノードへ送信するステップとを実行する。本方法は、前記目的ノードにおいて、前記第1,第2の三角行列及び前記変換行列に基づいて、第3の三角行列を生成するステップと、前記第3の三角行列を用いて受信信号から前記送信信号を検出するステップとを実行する。
本発明の一態様によれば、ソースノードから送信された送信信号を中継ノードを介して目的ノードに伝送させる方法が使用される。本方法では、前記中継ノードにおいて、前記ソースノードとの間のチャネル行列を第1の三角行列を含む積に分解し、前記目的ノードとの間のチャネル行列を第2の三角行列を含む積に分解するステップと、受信信号にユニタリ行列を乗算するステップと、前記第1の三角行列を用いて乗算後の信号から前記送信信号を検出するステップと、検出された送信信号に、変換行列及び前記第2のユニタリ行列を乗算するステップと、乗算後の信号を前記目的ノードへ送信するステップとが実行される。本方法では、前記目的ノードにおいて、前記第2の三角行列を用いて受信信号から前記送信信号を検出するステップとが実行される。
中継ノードにて信号検出を行うので、中継ノードでホッピングする毎にノイズが加算されてしまうことを効果的に抑制することができる。目的ノードにてユニタリ変換を必要としないので、目的ノードにおける信号処理負担を軽減することができる。
本発明の一態様によれば、複数のソースノード及び複数の目的ノードの間で、所望のソースノードから送信された信号を中継する通信ノードが使用される。本通信ノードは、前記所望のソースノード以外の1以上の他のソースノードとの間の1以上のチャネル行列に基づいて、第1のユニタリ行列を求める手段と、前記第1のユニタリ行列及び第2のユニタリ行列に受信信号を乗じた信号より成る信号を、前記目的ノードに送信する手段とを備える。前記第1のユニタリ行列は、前記1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られるユニタリ行列より成る。
第1のユニタリ行列は、所望のソースノード以外の1以上の他のソースノードとの間の1以上のチャネル行列に基づいて算出される。従って、受信信号に第1のユニタリ行列が乗算されると、所望のソースノードとそれ以外のソースノードからの送信信号を分離できる。言い換えれば、複数のソースノード間の干渉は除去されるが、所望のソースノードからの送信信号中の干渉は除去されない。その代わりに、受信信号に含まれる雑音成分を増幅させずに済む。ユニタリ行列が受信信号に乗算されても雑音成分は増幅されないからである。
本発明の一態様によれば、前記第2のユニタリ行列が、所望の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する行列を、特異値分解(singular value decomposition)するユニタリ行列より成る。これにより、目的ノードの受信した信号の中で、所望のソースノードとそれ以外のソースノードからの送信信号を分離できる。
本発明の一態様によれば、行番号及び列番号の合計が所定値でない行列要素がゼロである行列と、1以上のユニタリ行列との積より成る変換行列を求める手段が更に備えられる。前記送信する手段は、前記第1のユニタリ行列、前記変換行列及び前記第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る信号を、前記目的ノードに送信する。また、本発明の一態様によれば、対角行列とユニタリ行列の積より成る変換行列を求める手段が更に備えられる。前記送信する手段は、前記第1のユニタリ行列、前記変換行列及び前記第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る信号を、前記目的ノードに送信する。
このようにして送信された信号が目的ノードで受信されると、所望のソースノードとそれ以外のソースノードからの送信信号が分離可能であることに加えて、所望のソースノードからの送信信号の信号分離の演算負担が軽減される。受信信号の中で、所望の送信信号に作用する行列が、全体として三角行列になるからである。
本発明の一態様によれば、中継ノードに、前記所望のソースノードを含む複数のソースノードとの間の複数のチャネル行列に基づいて、ウエイト行列を求める手段と、前記ウエイト行列及びユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る信号を、前記目的ノードに送信する手段とが備えられる。前記ユニタリ行列は、所望の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られるユニタリ行列より成る。
本発明の一態様によれば、前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、前記第1のユニタリ行列及び前記第2のユニタリ行列のうち2つの行列が受信信号に乗算され、中継信号が生成される。2つの行列はチャネル状態の良否に応じて選択される。これにより、チャネル状態に応じて適切な中継方式が中継ノードで決定され、目的ノードでの受信信号品質を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施例による通信システムの全体図を示す。この通信システムは、マルチホップ方式及びMIMO方式を採用する。図1には、ソースノード12と、K(≧1)個の中継ノード14−k(1≦k≦K)と、目的ノード16とを有する。ソースノード及び中継ノード間の通信並びに中継ノード及び目的ノード間の通信は、MIMO方式で行われる。ソースノード12から目的ノード16への信号伝送は、マルチホップ方式で行われる。本実施例では、簡単のため、ソースノードから目的ノードへ1ホップで信号を中継できるK個の中継ノードが存在することが想定されている。ホップ数は更に多く設定されてもよい。
ソースノード12は、互いに区別される複数の信号を、例えばM個の複数のアンテナからそれぞれ送信する。本実施例では、MIMO方式が採用されるので、複数のアンテナは互いに独立に信号を送信する。各アンテナから送信される個々の信号は、それらをベクトル成分とする1つの送信信号ベクトルSを構成する。
K個の中継ノードの各々は、ソースノードからの信号を受信し、所定の信号処理を行うことで中継信号を生成し、中継信号を目的ノードにそれぞれ送信する。K個の中継ノードは、それぞれ同様な構成及び機能を有し、それについては後述される。
目的ノードは、K個の中継ノードから送信された中継信号を受信し、ソースノードから送信された送信信号ベクトルSの内容を検出する。
図2は、複数の中継ノードの内の1つ(14−k)に関するブロック図である。中継ノード14−kは、複数のアンテナ22−1〜Mと、受信手段24と、チャネル推定手段25と、中継信号生成手段26と、送信手段28とを有する。また、ソースノードや目的ノードも、中継ノードになる可能性があるので、このような基本的な構成は、中継ノードだけでなく、ソースノードや目的ノードにも備わっている。
本実施例では、ソースノード12、中継ノード14−1〜K、目的ノード16は、簡単のため、いずれも送受信にM個のアンテナを利用する。しかし、一般的には、各ノードで異なる本数のアンテナが使用されてもよいし、送信及び受信に異なる本数のアンテナが使用されてもよい。
受信手段24は、M個のアンテナ22−1〜Mから受信された受信信号yに関する適切な信号処理を行う。その信号処理には、例えば、周波数変換や帯域制限等の受信フロントエンドにおける処理や、アンテナ毎の重み付け等が含まれる。受信信号Yは、アンテナ数Mに対応するM個の成分を有する受信信号ベクトルでもある。また、受信手段24は、受信信号のヘッダを分析することで、目的ノードが何であるかを判別し、その目的ノードに受信信号が転送される。目的ノードが1ホップで到達可能でないならば、別の中継ノードに受信信号が転送される。
チャネル推定部25は、ソースノード12と中継ノード14−kとの間のチャネル行列Hを推定する。ソースノード12から送信された個々のパイロットチャネルを受信することで、チャネル行列Hの行列要素が導出される。同様に、チャネル推定部25は、中継ノード14−kと目的ノード16との間のチャネル行列Gも推定する。チャネル推定部25は必要に応じてチャネル状態の良否も推定する。例えば受信信号に基づいてSNRやSIRを測定することで、無線伝搬路の状態の良否を判別することができる。チャネル状態の良否は後述の実施例で特に使用される。
中継信号生成手段26は、受信信号Y及びチャネル推定結果に基づいて、中継信号Xを生成する。送信信号Xは、アンテナ数Mに対応するM個の成分を有する送信信号ベクトルでもある。中継信号生成手段26の詳細については、後述される。
送信手段28は、中継信号Xを複数のアンテナを通じて目的ノード16に送信するための信号処理を行う。信号処理には、例えば、周波数変換、帯域制限、電力増幅、アンテナ毎の重み付け等の処理が含まれる。
図3は、中継信号生成手段26の機能ブロック図を示す。送信信号生成部26は、QR分解部32と、ウエイト計算部34と、ウエイト設定部36とを有する。
QR分解部32は、チャネル推定部25から、チャネル行列H,Gに関する情報を受信する。QR分解部32は、チャネル行列Hを、ユニタリ行列Qと三角行列Rとの積の形式に分解する。言い換えれば、次式を満たすユニタリ行列Q及び三角行列Rが求められる。
=Q ・・・(7)
但し、三角行列Rの第i行の行列要素のうち、1乃至(i−1)番目の列の行列要素はゼロであり(2≦i≦M)、次の(8)式のように表現される。
Figure 2006148867
また、QR分解部32は、チャネル行列Gを、三角行列P とユニタリ行列O との積の形式に分解する(上付き文字の「H」は共役転置を表す)。
=P ・・・(9)
但し、三角行列Pの第i行の行列要素のうち、1乃至(i−1)番目の列の行列要素はゼロであり(2≦i≦M)、次の(10)式のように表現される。
Figure 2006148867
行列Pは上三角行列なので、行列P は下三角行列になる。
ウエイト計算部34は、チャネル行列H,G及びそれらのQR分解形式に関する情報に基づいて、受信信号Yに与えるウエイト又は重み係数を算出する。ウエイトの具体的な内容については、動作説明の際に説明される。
ウエイト設定部36は、所定の行列演算を実行し、受信信号Yを中継信号Xに変換する。
図4は、本実施例における動作を説明するフローチャートを示す。ソースノード12は、M個1組の信号成分を有する送信信号ベクトルSを、周辺の中継ノードにM個のアンテナから無線送信する。ソースノード12から所定の範囲内の中継ノードは、その信号を受信することができる。この所定の範囲は、1ホップで到達可能な距離と呼んでもよい。説明の便宜上、K個の中継ノードが、ソースノードからの信号を受信し、それらが同様な信号処理を行って、目的ノードに信号を中継するものとする。図4では、k番目の中継ノードの動作が主に説明されているが、他の中継ノードでも同様な信号処理が行われる。
まず、ソースノード12及び目的ノード16は、パイロット信号L,Zをそれぞれ送信する。ステップ401にて、中継ノード14−kは、受信したパイロット信号L,Zに基づいて、チャネル推定を行い、ソースノード12との間のチャネル行列H及び目的ノード16との間のチャネル行列Gを求める。
ステップ402では、ソースノード12が、M個1組の信号成分を有する送信信号ベクトルSを、周辺の中継ノードにM個のアンテナから無線送信する。
ステップ404では、ソースノード12からの信号が中継ノードで受信され、受信信号Yは次式のように表現できる。
=HS+n ・・・(11)
ここで、Hは、上述したように、ソースノード12とk番目の中継ノードとの間のチャネル行列を表す。nは雑音成分を表す。
ステップ406では、チャネル行列に関するQR分解が行われる。これは、図3のQR分解部32にて行われる。これにより、チャネル行列Hは、ユニタリ行列Qと三角行列Rとの積の形式に分解される(H=Q)。また、チャネル行列Gは、三角行列P とユニタリ行列O との積の形式に分解される(G=P )。
ステップ408では、三角行列P,Rに基づいて、変換行列Aが算出される。変換行列Aの算出は、図3のウエイト計算部34にて行われる。変換行列Aのi行j列の行列要素は、i+jがM+1でないならばゼロであり、変換行列Aは(12)式のように表現される。
Figure 2006148867
即ち、変換行列Aは行又は列の並ぶ順序を反転すると対角行列になる行列(反転対角行列)である。i+jがM+1であるときの行列要素は(Ai,M−i+1=a は、以下の(13)式で表現される。
Figure 2006148867
但し、行列Πは交換行列を表し、以下の(14)式で表現される。
Figure 2006148867
ステップ410では、中継信号Xが算出される。中継信号Xは、
=E ・・・(15)
により算出される。ここで、係数Eは、以下の(16)式で定義されるスカラー量である。
Figure 2006148867
ここで、Pはソースノードにおける全送信電力を表し、σは雑音電力を表す。
ステップ412では、中継信号Xが、目的ノード16に送信される。
ステップ414では、その信号を中継する全ての中継ノードからの信号が、目的ノード16にて受信される。受信信号Yは次の(17)式のように表現できる。
Figure 2006148867
但し、n、nは雑音成分を表す。この場合において、(7)、(9)及び(11)式により、
=Q (HS+n
=Q (QS+n
=RS+Q
が成立することに加えて、(9)、(16)式及び上記の結果により、
=P ・E
=E
=E S+E
=ES+(雑音成分)
が成立することが用いられている。但し、T=P である。
行列Tは、(8)、(10)及び(16)式により、以下の(18)式のように表現できる。
Figure 2006148867
更に、(13)式を考慮すると、変換行列Aのゼロでない行列要素a は、pii(rM−i+1 M−i+1 /|pii(rM−i+1 M−i+1|であることが分かる。但し、上付き文字の「*」は複素共役を表す。従って、TSは、第1成分から第M成分までが順に
Figure 2006148867
ステップ416では、(17)、(18)式に基づいて、送信信号Sが検出される。信号検出は、逐次型干渉キャンセル法(Tの非対角成分を順に削除する方法)を用いて行われる。逐次型キャンセル法が理想的に行われると仮定した場合に、目的ノードにおいて、チャネル推定値に基づいて、各送信ストリームの等価的な信号対雑音比(λm)が、以下のように計算される:
Figure 2006148867
ここで、σ ,σ は、それぞれ雑音n,nの分散であり、Pはソースノードの全送信電力である。(20−1)式によれば、各ストリームS,...,Sのレートを独立に制御した場合のソースノード及び目的ノード間の通信容量は、以下のように表現できる:
Figure 2006148867
各ストリームのレートに関する情報は、目的ノードからソースノードへフィードバックすることで、ソースノードに伝えることができる。また、各ストリームの電力を個々に制御することも可能である。
(19)式に示されるように、Tの非対角成分が削除され、各中継ノードから得られる信号ベクトルの個々の成分S〜Sには、正の実数が乗算され、それらは信号成分が目的ノードで合成されている。合成時の係数に虚数成分(位相成分)が含まれていないので、合成時に相殺される成分はなく、同相の最大比合成を行うことができる。言い換えれば、目的ノードで、各中継ノードからの中継信号をコヒーレントに同相合成することができる。
また、スカラー量Eその他の係数は、主にユニタリ行列の変換に基づいて算出されるので、既存の技術と比べて雑音増大の影響が少ない。そのような処理は、信号損失を抑制する観点から好都合である。従って、本実施例によれば、信号品質を大きく劣化させていた従来の問題を軽減することができる。
図5は、第2実施例における中継ノードに使用される中継信号生成手段26の機能ブロック図を示す。送信信号生成部26は、QR分解部32と、ウエイト計算部34と、第1のウエイト設定部36と、信号検出部39と、第2のウエイト設定部62とを有する。本実施例における動作では、目的ノード16は、図5のような構成及び機能を有していてもよいし、図3に示されるような構成及び機能を有していてもよい。
QR分解部32は、チャネル推定部25から、チャネル行列H,Gに関する情報を受信する。QR分解部32は、チャネル行列Hを、ユニタリ行列Qと三角行列Rとの積の形式に分解する(H=Q)。また、QR分解部32は、チャネル行列Gを、三角行列P とユニタリ行列O との積の形式に分解する(G=P )。
ウエイト計算部34は、チャネル行列H,G及びそれらのQR分解形式に関する情報に基づいて、受信信号Yに与えるウエイトを算出する。
第1のウエイト設定部36は、ウエイト計算部で算出されたウエイトQ を受信信号Yに乗算し、その各成分を出力する。
信号検出部39は、ウエイト設定部36で重み付けされた受信信号と、三角行列に関する情報に基づいて、ソースノードから送信された送信信号S=(Sk1,...,SkMを検出し、出力する。
第2のウエイト設定部62は、ウエイト計算部で算出されたウエイトA を受信信号Sに乗算し、中継信号A の各成分を出力する。
図6は、本実施例における動作を説明するフローチャートを示す。まず、ソースノード12及び目的ノード16は、パイロット信号L,Zをそれぞれ送信する。ステップ701にて、中継ノード14−kは、受信したパイロット信号L,Zに基づいて、チャネル推定を行い、ソースノード12との間のチャネル行列H及び目的ノード16との間のチャネル行列Gを求める。
ステップ702では、ソースノード12が、M個1組の信号成分を有する送信信号ベクトルSを、周辺の中継ノードに無線送信する。
ステップ704では、ソースノード12からの信号が受信され、受信信号yは次式のように表現できる。記号の意味は、(11)式で説明したものと同様である。
=HS+n
ステップ706では、チャネル行列に関するQR分解が行われる。これにより、チャネル行列Hは、ユニタリ行列Qと三角行列Rとの積の形式に分解される(H=Q)。チャネル行列Gは、三角行列Pとユニタリ行列Oとの積の形式に分解される(G=P)。
ステップ708では、受信信号Yにユニタリ行列Qを乗じることで、ユニタリ変換が行われる。ユニタリ変換後の受信信号zは、次式のように表現される。
=Q
=RS+Q
行列Rは上三角行列であるので、雑音を省略すると、次式が成立する。
k1=r11+r12+・・・+r1M
k2=r22+・・・+r2M
・・・・・
kM−1=rM−1M−1M−1+rM−1M
kM=rMM
ステップ710では、ユニタリ変換後の受信信号から、送信信号Sが検出される。先ず、M番目の受信信号zkMに要素に着目し、既知のzkM及びrMMに基づいて、Sが検出される。次に、M−1番目の受信信号zkM−1に着目し、既知のrM−1M−1、rMM及びSに基づいて、SM−1が検出される。以下同様にして、送信信号成分が順に検出される。
ステップ712では、検出された送信信号Sに行列A を乗じることで、更なる変換が行われる。但し、行列Aは、
=diag(P
で表現される対角行列である。
ステップ714では、変換後の信号O が、目的ノード16に送信される。
ステップ716では、その信号を中継する全ての中継ノードからの信号が、目的ノード16にて受信される。受信信号Yは次の(21)式のように表現できる。
Figure 2006148867
但し、nは雑音成分を表す。この場合において、チャネル行列Gが、G=Pのように分解できることが利用されている。Pは三角行列であるので、それらK個を合成しても三角行列になる。合成後の行列をD(行列要素をdij)としている。三角行列P及びユニタリ行列Oに関する情報は、目的ノードでQR分解を行うことで見出してもよいし、各中継ノードから通知を受けてもよい。(21)式は、雑音を省略すると、次のように表現できる。
R1=d11+d12+・・・+d1M
R2=d22+・・・+d2M
・・・・・
RM−1=dM−1M−1M−1+dM−1M
RM=dMM
ステップ718では、信号検出が行われる。信号検出は、ステップ510におけるものと同様な手順で行われる。先ず、M番目の受信信号YRMに要素に着目し、既知のYRM及びdMMに基づいて、Sが検出される。次に、M−1番目の受信信号YRM−1に着目し、既知のdM−1M−1、dM―1M及びSに基づいて、SM−1が検出される。以下同様にして、送信信号成分が順に検出される。
本実施例によれば、目的ノードにて、図5のステップ516のようなユニタリ変換を省略することができる。
図7は、本発明の一実施例により信号伝送を行なった際のシミュレーション結果を示す。(A),(B)の各図において、横軸は全送信電力対雑音電力比(PNR:Power to Noise Ratio)を表し、縦軸は容量(bps/Hz)を表す。図7(A)は、送信及び受信アンテナ数が共に4本であり、1ホップで到達可能な2つの中継ノード(K=2)が、ソース及び目的ノード間に存在する場合のシミュレーション結果を示す。理論限界として示されるグラフは、理論的な容量の限界値を示す。従来例として示されるグラフは、ゼロフォーシング法を用いて信号を中継した場合のグラフを示す。実施例1として示されるグラフは、本発明の第1実施例による方法を実行することによって得られるグラフを示す。図7(B)の場合も同様であり、送信及び受信アンテナ数が共に4本であるが、4つの中継ノード(K=4)が存在した場合のシミュレーション結果を示す。(A),(B)のグラフを参照するに、送信電力が増えるにつれて、容量も多くなっていることが分かる。何れの場合も、本発明による方法が、従来例よりも優れた容量を与えることが示される。
以下に説明される実施例は、ソースノード、中継ノード及び目的ノードがそれぞれ複数存在するような通信システムにおけるものである。
図8は、そのような通信システムの全体図を示す。図示されているように、それぞれM個のアンテナを有するL個のソースノード802−1〜Lと、それぞれN個のアンテナを有するK個の中継ノード804−1〜Kと、それぞれM個のアンテナを有する目的ノード806−1〜Lとが示されている。この場合において、整数N,M及びLの間には、N≧L×M の関係が成り立つ。各ノードにおけるアンテナ数は、簡単のためN,Mとしているが、より一般的にはそれらを異ならせてもよい。但し、ソースノードのアンテナ数は、目的ノードのアンテナ数以下であることを要する。
図1に関連して説明されたように、M個のアンテナを有する1つのソースノード802−lと、N個のアンテナを有する1つの中継ノード804−kの間の伝搬路の状態は、N行M列のチャネル行列Hlk(正確には、Hl,kと表記される。)によって表すことができる。同様に、N個のアンテナを有する1つの中継ノード804−kと、M個のアンテナを有する1つの目的ノード806−lの間の伝搬路の状態は、M行N列のチャネル行列Gk,lによって表すことができる。
ソースノードの各々から送信された信号は、複数の中継ノードにより受信及び中継される。ある1つのソースノードから送信された信号の宛先である1つの目的ノードは、複数の中継ノードからの信号を受信し、そのソースノードからの信号を復元する。従って、宛先の目的ノードで受信される信号は、所望の1つのソースノードからの送信信号だけでなく、他のソースノードから送信された信号の影響(干渉)も受けている。宛先の目的ノードは、そのような干渉を排除しながら、所望の信号を適切に検出しなければならない。
本発明による信号処理に関する実施例を説明する前に、従来の通信システムにおける信号処理(例えば、非特許文献1参照)を説明することが有意義であろう。
図9は、従来の中継ノードの1つ(k番目)に関する概略的な機能ブロック図である。他の中継ノードも同様な構成及び機能を有する。中継ノードは、ソースノード数Lに対応して設けられたL個の受信フィルタ部902−1〜Lと、L個の送信フィルタ部904−1〜Lと、合成部906とを有する。
中継ノードで受信された受信信号yは、L個の受信フィルタ部902−1〜Lにそれぞれ分配される。受信信号yは、L個のソースノードからの信号を含むので、次式のように表現できる。
Figure 2006148867
ここで、sは、l番目のソースノードから送信された送信信号ベクトルであり、M個の信号成分(sl1,sl2,...,slM)を有する。右側のカッコは、次元(dimension)を表す。nは複数のソースノード及びk番目の中継ノード間で導入された雑音成分を表す。
l番目(1≦l≦L)の受信フィルタ902−lは、M成分ベクトルで表現される受信信号yに、ウエイト行列W klを乗算する。ウエイト行列W klは、M行N列の次元を有する行列であり、次式の関係を満たす。
Figure 2006148867
これは、ML行N列(ML×N型)の行列の関係式を表す。Hは、複数のチャネル行列を包含する行列であり、次式で定義される。
=[H1k,...,HLk] ・・・(31−2)。
上記の式(31−1)及び(31−2)によれば、W klとHlkとの間に直交関係が成立することが分かる。この直交関係を利用して、受信フィルタ部902−lは、受信信号yにウエイト行列W klを乗算し、受信信号ベクトルをy’klに変換する。
Figure 2006148867
更に、送信フィルタ部904−lは、変換後の信号y’klに、別のウエイト行列W klを乗算する。別のウエイト行列W klは、N行M列の次元を有する行列であり、次式の関係を満たす。
Figure 2006148867
これは、N行ML列(N×ML型)の行列の関係式を表す。Gは、複数のチャネル行列を包含する行列であり、次式で定義される。
=[G1k,...,GLk] ・・・(34)
送信フィルタ部904−lは、信号y’klに、別のウエイト行列W klを乗算する。乗算後の信号W kly’klは、合成部906に与えられる。合成部906は、各送信フィルタ部904−1〜Lから出力された信号を合成することで、中継信号xを出力する。中継信号xは、次式で表現される。
Figure 2006148867
ここで、Eは、中継ノードにおける送信電力を規格化するためのスカラー量を表す。この中継信号xは、目的ノードに向けて送信される。
複数の目的ノードの内、l番目のソースノードが宛先としているl番目の目的ノードには、K個の中継ノードから送信された信号が届く。従って、l番目の目的ノード806−lで受信される受信信号rは、次式のように表現できる。
Figure 2006148867
ここで、zは、複数の中継ノード及びl番目の目的ノード間で導入される雑音成分を表す。式(36)が導出される際に、チャネル行列Gklとウエイト行列W klの間に直交関係が成立することが利用されている。
式(36)を参照するに、この受信信号rの各信号成分は、所望の送信信号sの信号成分にそれぞれ線形に依存している。従って、MIMO方式等で通常行われているような複雑な信号分離処理を行わずに、受信信号から所望の信号sを直接的に検出することができる。
しかしながら、この手法では、雑音nがウエイト行列W klにより増幅されるので、目的ノードでの受信信号品質の劣化が懸念される。この雑音成分の係数Eを小さくすれば、ウエイト行列による雑音増幅の寄与を小さくすることができるかもしれない。しかしながら、係数Eは、所望の信号sの係数でもあるので、それが小さくなると、所望の信号成分も小さくしてしまう。このように、従来の方式によれば、目的ノードにおける信号検出精度が劣化してしまう虞がある。
図10は、本発明の一実施例による中継ノードの概略的な機能ブロック図を示す。この中継ノードは、図8の中継ノードの1つ(k番目のノード)を表す。他の中継ノードも同様な構成及び機能を有する。中継ノードは、ソースノード数Lに対応して設けられたL個の受信フィルタ部1002−1〜Lと、L個の受信フィルタ算出部1004−1〜Lと、L個の中間フィルタ部1006−1〜Lと、L個の中間フィルタ算出部1008−1〜Lと、L個の送信フィルタ部1010−1〜Lと、L個の送信フィルタ算出部1012−1〜Lと、合成部1014とを有する。
図11は、l番目の受信フィルタ算出部1004−l、中間フィルタ算出部1008−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理に関連する数式を列記したものである。
図10に示されるように、k番目の中継ノードで受信された受信信号yは、L個の受信フィルタ部1002−1〜Lにそれぞれ分配される。受信信号yは、L個のソースノードからの信号を含むので、上記の式(30)のように表現できる。
l番目(1≦l≦L)の受信フィルタ1002−lは、M成分ベクトルで表現される受信信号yに、第1のユニタリ行列Uklを乗算する。第1のユニタリ行列Uklは、N行(N−M(L−1))列(N≧LM)の次元を有する行列であり、受信フィルタ算出部1004−lで算出される。
l番目の受信フィルタ算出部1004−lでは、L個のソースノードと自ノード(目下説明中のk番目の中継ノード)との間のL個のチャネル行列のうち、l番目のソースノードとの間のチャネル行列を除くL−1個のチャネル行列を包含する行列H(l) が考察される。
(l) =[H1k,...,Hl−1k,Hl+1k,..,HLk] ・・・(37)。
上記の式(31−2)とは異なり、行列H(l) には、行列H1kが含まれていない点に留意を要する。従って、この行列H(l) は、N行M(L−1)列の次元を有する。以下の式に示されるように、この行列H(l) を特異値分解(singular value decomposition)するためのユニタリ行列が、上記の第1のユニタリ行列Uklである。
Figure 2006148867
ここで、Λ(l) k1,...,Λ(l) kL−1は、それぞれM行M列の対角行列であり、その対角成分は行列H(l) の特異値(singular value)である。[U(l) k1...U(l) kL−1]は、N行M(L−1)列の次元を有する行列に相当し、行列H(l) によって張られる信号空間の基底ベクトルから構成される。[V(l) k1...V(l) kL−1も同様に行列H(l) によって張られる部分空間の基底ベクトルより成り、M(L−1)行M(L−1)列の正方行列で表現される。Uklは、上記の第1のユニタリ行列であり、N行(N−M(L−1))列の次元を有する。これは、上記信号空間のヌル空間の基底ベクトルに相当する。
l番目の受信フィルタ1002−lは、受信信号yに第1のユニタリ列U klを乗算し、受信信号ベクトルをy’klに変換する。
Figure 2006148867
第1のユニタリ行列Uklは、上記信号空間のヌル空間の基底ベクトルに相当するので、それが受信信号に乗算されると、l番目のソースノードとそれ以外のソースノードからの送信信号を分離できる。但し、式(32)の場合と異なり、l番目のソースノードから送信された信号成分同士の干渉は除去されていない。その代わりに、この段階で、雑音nの信号成分は増幅されていない。
l番目の中間フィルタ部1006−lは、変換後の信号y’klに、変換行列Φklを乗算する。変換行列Φklは、中間フィルタ算出部1008−lにて算出される。しかし、目下説明中の実施例では、この変換行列Φklは単位行列であり、中間フィルタ部1006−l及び中間フィルタ算出部1008−lにおける特別な処理はなされない。但し、後述の別の実施例では、単位行列とは異なる行列が中間フィルタ算出部1008−lで算出される。
l番目の送信フィルタ部1010−lは、変換後の信号y’klに、第2のユニタリ行列Aklを乗算する。第2のユニタリ行列Aklは、N行(N−M(L−1))列の次元を有する行列であり(N≧LM)、受信フィルタ算出部1012−lで算出される。
l番目の受信フィルタ算出部1012−lでは、L個の目的ノードと自ノード(目下説明中のk番目の中継ノード)との間のチャネル行列のうち、l番目のソースノードとの間のチャネル行列を除くL−1個のチャネル行列を包含する行列G(l) が考察される。
(l) =[G 1k,...,G l−1k,G l+1k,..,G Lk] ・・・(40)
上記の式(34)とは異なり、行列G(l) には、行列G1kが含まれていない点に留意を要する。従って、この行列G(l) は、N行M(L−1)列の次元を有する。以下の式に示されるように、この行列G(l) を特異値分解するためのユニタリ行列が、上記の第2のユニタリ行列Aklである。
Figure 2006148867
ここで、Ω(l) k1,...,Ω(l) kL−1は、それぞれM行M列の対角行列であり、その対角成分は行列G(l) の特異値である。[A(l) k1...A(l) kL−1]は、N行M(L−1)列の次元を有する行列に相当し、行列G(l) によって張られる信号空間の基底ベクトルから構成される。[B(l) k1...B(l) kL−1も同様に行列H(l) によって張られる部分空間の基底ベクトルより成り、M(L−1)行M(L−1)列の正方行列で表現される。Ak1は、上記の第2のユニタリ行列であり、N行(N−M(L−1))列の次元を有する。これは、上記信号空間のヌル空間の基底ベクトルに相当する。
送信フィルタ部1010−lは、信号y’klに、第2のユニタリ行列Aklを乗算する。乗算後の信号Akly’klは、合成部1014に与えられる。合成部1014は、各送信フィルタ部1010−1〜Lから出力された信号を加算することで、中継信号xを出力する。中継信号xは、次式で表現される。
Figure 2006148867
ここで、Eは、中継ノードにおける送信電力を規格化するためのスカラー量を表す。この中継信号xは、目的ノードに向けて送信される。
複数の目的ノードの内、l番目のソースノードが宛先としているl番目の目的ノードには、K個の中継ノードから送信された信号が届く。従って、l番目の目的ノード806−lで受信される受信信号rは、次式のように表現できる。
Figure 2006148867
ここで、zは、複数の中継ノード及びl番目の目的ノード間で導入される雑音成分を表す。式(41)が導出される際に、l≠l’の場合に、チャネル行列Gklとユニタリ行列Akl’は直交することが利用されている。l=l’の場合は、Gklklで表現される行列は、単位行列以外の一般的な行列を表す。
式(41)を参照するに、この受信信号rでは、所望の送信信号sは、他のソースノードからの送信信号sl’(l’≠l)と分離されている。言い換えれば、送信信号のソースノード間干渉は充分に抑制される。しかしながら、所望のソースノードからの送信信号内の信号成分同士の干渉は残っている。一般に、Gklkl kllkで表現される行列は、対角行列にはならないからである。従って、目的ノードでは、MIMO方式等で通常行われているような信号分離処理を行うことで、受信信号から所望の信号sを検出することを要する。従って、信号検出法自体は、従来よりも幾分複雑化する。
しかしながら、この手法では、雑音nが中継ノードで増幅されない。式(41)によれば、雑音nに乗算される行列のうち、Gは不可避的に導入される行列である。Akl,Uklはユニタリ行列であるのでこれらによっては雑音は増幅されない。従って、式(36)の場合のように、ウエイト行列W klによって雑音が増幅される場合と同程度に小さな係数Eを採用する必要はない。このため、本実施例によれば、従来懸念されていたような目的ノードにおける信号検出精度の劣化を解消する又は軽減することができる。
図12は、別の実施例によるl番目の受信フィルタ算出部1004−l、中間フィルタ算出部1008−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理に関連する数式を列記したものである。受信フィルタ部1002−l、受信フィルタ算出部1004−l、送信フィルタ部1010−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理は、実施例4の場合と同様である。
本実施例では、l番目の中間フィルタ部1006−lが、受信フィルタ部1004−lから出力された信号y’klに、変換行列Φklを乗算し、乗算後の信号Φkly’klを出力する。行列Φklは、l番目の中間フィルタ算出部1008−lにより算出される。
中間フィルタ算出部1008−lは、行列U kllkを、次式のようにQR分解する。
kllk=Q1kl1kl ・・・(50)
ここで、Q1klは、(N−M(L−1))行M列の次元のユニタリ行列である。R1klはM行M列の右上三角行列である。同様に、中間フィルタ算出部1008−lは、行列(Gkllkを、次式のようにQR分解する。
(Gkllk=Q2kl2kl ・・・(51)
ここで、Q2klは、(N−M(L−1))行M列の次元のユニタリ行列である。R2klはM行M列の右上三角行列である。中間フィルタ算出部1008−lは、更に、式(50)、(51)の関係を満たす三角行列を用いて、次式で表現されるような行列Θklを算出する。
Figure 2006148867
但し、行列Πは次式で定義される行列である。
Figure 2006148867
このようにして求められた各種の行列を用いて、中間フィルタ算出部1008−lは、最終的に、次式で定義される変換行列Φklを算出する。
Φkl=Q2klΘkl 1kl ・・・(53)
行列Φklは、(N−M(L−1))×(N−M(L−1))型の行列である。
l番目の中間フィルタ部1006−lは、信号Φkly’klを出力し、出力された信号は、送信フィルタ部1010−lに入力される。送信フィルタ部1010−lでは、そこに入力された信号に、実施例4で説明済みの行列Aklが乗算され、出力される。出力された信号は合成部1014に入力され、合成部1014は中継信号xを出力する。中継信号xkは、次式にように表現される。
Figure 2006148867
は、中継ノードにおける送信電力を規格化するためのスカラー量を表す。最後の表式を導出する際に、式(39)及び(50)の関係式が使用されている。この中継信号xは、目的ノードに向けて送信される。
複数の目的ノードの内、l番目のソースノードが宛先としているl番目の目的ノードには、K個の中継ノードから送信された信号が届く。従って、l番目の目的ノード806−lで受信される受信信号rは、次式のように表現できる。
Figure 2006148867
ここで、zは、複数の中継ノード及びl番目の目的ノード間で導入される雑音成分を表す。式(54)が導出される際に、l≠l’の場合に、チャネル行列Gklとユニタリ行列Akl’は直交することが利用されている。更に、l=l’の場合に、式(51)が成立することも利用されている。
式(54)を参照するに、この受信信号rでも、所望の送信信号sは、他のソースノードからの送信信号sl’(l’≠l)と分離され、送信信号のソースノード間干渉は充分に抑制される。しかしながら、所望のソースノードからの送信信号内の信号成分同士の干渉は残っている。従って、目的ノードでは、MIMO方式等で通常行われているような信号分離処理を行うことで、受信信号から所望の信号sを検出することを要する。
ところで、送信信号sに作用している行列R 2kΘkl1klは、各行列の定義から理解されるように、右下三角行列になる。従って、送信信号sの各信号成分は、右上の行列要素にのみ依存する1つの信号成分(例えばslM)が判明すると、他の信号成分も芋蔓式に次々と判明する。従って、信号分離における演算負担が、実施例4の場合よりも軽減される。
更に、その右下三角行列の右上から左下に至る行列要素(行番号及び列番号の和が所定値(列数+1)である行列要素)は、他の行列要素よりも送信信号sに大きく影響する。その行列要素は、正の実数であり、虚数成分を含まない。従って、K個の中継ノードからの寄与ΣE 2kΘkl1klの中で支配的なものは、同相で合成され、目的ノードでの信号対雑音電力比の向上を図ることができる。雑音nの増幅に関しても、Akl,Uklはユニタリ行列であるのでこれらによっては雑音は増幅されない。従って、本実施例によれば、目的ノードにおける信号検出精度を更に向上させることができる。
図15は第5実施例及び従来例に関するシミュレーション結果を示す。シミュレーション結果は、送信電力及び雑音電力の比(PNR)とエルゴード性容量(Ergodic Capacity)との関係を示す。本発明の実施例及び従来例のそれぞれについて、中継ノード数Kが2の場合と8の場合とが検討されている。シミュレーションではソースノード数も目的ノード数も2であるものとされている。ソースノード及び目的ノードのアンテナ数は4であり、中継ノードのアンテナ数は8であるものとされている。概してPNRが多くなるにつれて(信号電力が大きくなるにつれて)容量が増えていることが分かる。中継ノード数Kが増えると容量も増えることが分かる。図から明らかなように、中継ノード数が同じであれば、本発明による手法は従来例による手法に比べて5bps/Hz程度の改善効果を示している。
図13は、別の実施例によるl番目の受信フィルタ算出部1004−l、中間フィルタ算出部1008−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理に関連する数式を列記したものである。受信フィルタ部1002−l及び受信フィルタ算出部1004−lは、実施例4の場合と同様である。送信フィルタ部1010−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理は、従来と同様である。
本実施例でも、l番目の中間フィルタ部1006−lが、受信フィルタ部1004−lから出力された信号y’klに、変換行列Φklを乗算し、乗算後の信号Φkly’klを出力する。行列Φklは、l番目の中間フィルタ算出部1008−lにより算出される。
中間フィルタ算出部1008−lは、行列U kllkを、次式のようにQR分解する。
kllk=Q1kl1kl ・・・(60)
ここで、Q1klは、(N−M(L−1))行M列の次元のユニタリ行列である。R1klは右上三角行列である。中間フィルタ算出部1008−lは、式(60)の関係を満たす三角行列を用いて、次式で表現されるような行列Θklを算出する。
Figure 2006148867
このようにして求められた各種の行列を用いて、中間フィルタ算出部1008−lは、最終的に、次式で定義される変換行列Φklを算出する。
Φkl=Θkl 1kl ・・・(61)
行列Φklは、M×(N−M(L−1))型の行列である。
l番目の中間フィルタ部1006−lは、信号Φkly’klを出力し、出力された信号は送信フィルタ部1010−lに入力される。
送信フィルタ部1010−l及び送信フィルタ算出部1010−lにおける処理は、従来と同様である。従って、
[Ak1,...,AlL]=G (G −1
が満たされるように、L個の行列Akl(l=1,...,L)が決定され(W kl=Akl)、ここで、Gは次式で定義される。
=[G k1,...,G k1
送信フィルタ部1010−lは、そこに入力された信号に、行列Aklを乗算し、出力する。
各送信フィルタ部1010−lの出力は、合成部1014に入力され、合成部1014は中継信号xを出力する。中継信号xは、次式にように表現される。
Figure 2006148867
は、中継ノードにおける送信電力を規格化するためのスカラー量を表す。最後の表式を導出する際に、式(39)及び(60)の関係式が使用されている。この中継信号xは、目的ノードに向けて送信される。
複数の目的ノードの内、l番目のソースノードが宛先としているl番目の目的ノードには、K個の中継ノードから送信された信号が届く。従って、l番目の目的ノード806−lで受信される受信信号rは、次式のように表現できる。
Figure 2006148867
ここで、zは、複数の中継ノード及びl番目の目的ノード間で導入される雑音成分を表す。式(54)が導出される際に、チャネル行列Gklとユニタリ行列Akl’の間に直交関係が成立することが利用されている。
式(63)を参照するに、この受信信号rでも、所望の送信信号sは、他のソースノードからの送信信号sl’(l’≠l)と分離され、送信信号のソースノード間干渉は充分に抑制される。しかしながら、所望のソースノードからの送信信号内の信号成分同士の干渉は残っている。従って、目的ノードでは、MIMO方式等で通常行われているような信号分離処理を行うことで、受信信号から所望の信号sを検出することを要する。
ところで、送信信号sに作用している行列Θkl1klは、各行列の定義から理解されるように、右上三角行列になる。従って、送信信号sの各信号成分は、右下の行列要素にのみ依存する1つの信号成分(例えばslM)が判明すると、他の信号成分も芋蔓式に次々と判明する。従って、信号分離における演算負担が、実施例4の場合よりも軽減される。
更に、その行列Θkl1klの対角要素は、他の行列要素よりも送信信号sに大きく影響する。その行列要素は、正の実数であり、虚数成分を含まない。従って、K個の中継ノードからの寄与ΣEΘkl1klの中で支配的なものは、同相で合成され、目的ノードでの信号対雑音電力比の向上を図ることができる。雑音nの増幅に関しても、Akl,Uklはユニタリ行列であるのでこれらによっては雑音は増幅されない。従って、本実施例によっても、目的ノードにおける信号検出精度を更に向上させることができる。
上記の実施例4,5,6では、受信信号yに、特異値分解で求めたユニタリ行列U klを乗算した信号y’klを利用することが、前提になっていた。しかしながら、従来と同様に、受信信号yにウエイト行列W klを乗算した信号y’kl(=W kl=s+W kl)に、実施例4,5,6で説明された信号変換を施してもよい。
例えば、信号y’kl(=W kl)に、実施例4で説明されたユニタリ行列Aklを乗じた信号を、送信フィルタ部1010−lから送信してもよい。
また、信号y’kl(=W kl)に、実施例5で説明された行列Φkl(=Q2klΘkl 1klは)及びAklを乗じた信号を、送信フィルタ部1010−lから送信してもよい。
更には、信号y’kl(=W kl)に、実施例6で説明された行列Φkl(=Θkl 1kl)と、実施例4で説明されたユニタリ行列Aklを乗じた信号を、送信フィルタ部1010−lから送信してもよい。
第8実施例は第7実施例と同様に受信フィルタ部にW klを用いるものである。本実施例による中継ノードの受信、中間及び送信フィルタは、図14に示されるような信号をそれぞれ算出する。中継ノードでは、先ず第4実施例と同様に第2のユニタリ行列Aklが導出される(算出方法は実施例1と同様である。)。ユニタリ行列Aklは、複数のチャネル行列より成る行列を式(40)のように特異値分解する際に使用される行列である。
次に、行列(GklklのQR分解が行われる。
(Gklkl=Q2kl2kl
ここで、Q2klは(N−M(L−1))×M型の行列であり、各列ベクトルが互いに直交する行列(本願ではユニタリ行列と呼ばれる。)である。R2klはM×M型の行列であり、右上三角行列ある。
この三角行列を用いて次式(64)のように定義される対角行列Θklが算出される。
Figure 2006148867
この対角行列Θklとユニタリ行列Q2klに基づいて、M×M型の変換行列Φklが次式のように算出される。
Φkl=Q2klΘkl ・・・(65)
更に、中継ノードでは、次式(66)に示されるような関係を満たすウエイト行列W klが算出される。
Figure 2006148867
これは、説明済みの関係式(31−1)と同じである。
ユニタリ行列、変換行列及びウエイト行列を用いて、中継信号xが次式(67)に従って算出される。中継信号xは中継ノードから目的ノードへ送信される。
Figure 2006148867
所望の目的ノード(便宜上、l番目のノードとする)で受信される中継信号rは、次式(68)のように表現できる。
Figure 2006148867
右辺第1項の(R 2klΘkl)は左下三角行列であり、その対角成分は正の実数になる。従って、K個の中継ノードからの中継信号が目的ノードで合成される際に、対角成分は同相で合成されることになる。その結果、目的ノードでの信号対雑音電力比を増やすことができ、以後逐次干渉キャンセル法等を用いて送信信号sを高精度に検出することができる。
本発明の第9実施例では中継ノードでの信号検出が、チャネル状態の良否に応じて、ユニタリ行列を用いる方法又はゼロフォーシング(ZF)法で行われる。即ち、ユニタリ行列を用いる場合は、これまでに説明した特異値分解でユニタリ行列計算し、ゼロフォーシングの場合は、ムーアペンローズ逆行列によってZFウェイトを算出する。こうしてチャネル状態に応じて中継信号xが生成され、その中継信号xが目的ノードに送信される。目的ノードは説明済みの手法でソースノードからの信号を検出する。チャネル状態の良否は、中継ノードのチャネル推定部等で判定されてもよい。チャネル状態の良否は例えばSIRやSNRのような希望波電力と非希望波電力の比率で判定されてもよい。
例えば、中継ノードで送信元(ソースノード)との間のチャネル状態SNR、及び送信先(目的ノード)との間のチャネル状態SNRが算出される。
SNR>>SNR
ならば、送信元及び中継ノード間のチャネル状態が非常に良好なので、ソース-中継ノード間は、ZFを用いても、雑音増幅は無視できる程小さいため、ZFを用いる。そして中継-目的ノード間は、雑音増幅の影響が大きくなるためユニタリ行列を用いる。(図14に類似)
SNR<<SNR
ならば、逆の操作を行う(図13に類似)。また中間フィルタも, 図12-14記載のものなどから、チャネル状態に応じて適応的に選択してもよい。このようにチャネル状態の良否に応じて中継ノードでの中継方法を適宜変更することで、目的ノードでの受信特性の向上に寄与することができる。
MIMO方式及びマルチホップ方式を採用する通信システムの全体図を示す。 中継ノードのブロック図を示す。 本発明の一実施例による中継信号生成手段の機能ブロック図を示す。 本発明の一実施例による動作を説明するフローチャートを示す。 本発明の一実施例による中継信号生成手段の機能ブロック図を示す。 本発明の一実施例による動作を説明するフローチャートを示す。 本発明に関するシミュレーション結果を示す図である。 複数のノード間で信号を伝送する通信システムの全体図を示す。 従来の中継ノードの機能ブロック図を示す。 本発明の一実施例による中継ノードの機能ブロック図を示す。 一実施例による中継ノードで行われる処理に関する数式を示す図である。 一実施例による中継ノードで行われる処理に関する数式を示す図である。 一実施例による中継ノードで行われる処理に関する数式を示す図である。 一実施例による中継ノードで行われる処理に関する数式を示す図である。 本発明の実施例及び従来例に関するシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
12 ソースノード; 14−1〜K 中継ノード; 16 目的ノード;
22−1〜M アンテナ; 24 受信手段; 25 チャネル推定手段; 26 中継信号生成手段; 28 送信手段;
32 QR分解部; 34 ウエイト計算部; 36 ウエイト設定部; 39 信号検出部;
62 ウエイト設定部
802−1〜L ソースノード; 804−1〜L 中継ノード; 806−1〜L 目的ノード;
902−1〜L 受信フィルタ部; 904−1〜L 送信フィルタ部; 906 合成部;
1002−1〜L 受信フィルタ部; 1004−1〜L 受信フィルタ算出部; 1006−1〜L 中間フィルタ部; 1008−1〜L 中間フィルタ算出部; 1010−1〜L 送信フィルタ部; 1012−1〜L 送信フィルタ算出部; 1014 合成部

Claims (13)

  1. 複数のソースノードの内所望のソースノードから送信された送信信号を、中継ノードを介して目的ノードに伝送させる通信システムであって、前記中継ノードは、
    所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第1のユニタリ行列を求める手段と、
    所定の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第2のユニタリ行列を求める手段と、
    前記第1及び第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信する手段とを備え、前記目的ノードは、前記所望のソースノードから送信された信号を、受信した中継信号から検出する手段を備える
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 複数のソースノード及び複数の目的ノードの間で、所望のソースノードから送信された信号を中継する通信ノードであって、
    所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第1のユニタリ行列を求める手段と、
    所定の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第2のユニタリ行列を求める手段と、
    前記第1の及び第2のユニタリ行列に受信信号を乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信する手段とを備える
    ことを特徴とする通信ノード。
  3. 行番号及び列番号の合計が所定値でない行列要素がゼロである行列と、1以上のユニタリ行列との積より成る変換行列を求める手段
    を備え、前記送信する手段が、前記第1のユニタリ行列、前記変換行列及び前記第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信する
    ことを特徴とする請求項2記載の通信ノード。
  4. 対角行列とユニタリ行列の積より成る変換行列を求める手段
    を備え、前記送信する手段が、前記第1のユニタリ行列、前記変換行列及び前記第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信する
    ことを特徴とする請求項2記載の通信ノード。
  5. 複数のソースノードの内所望のソースノードから送信された送信信号を、中継ノードを介して目的ノードに伝送させる通信方法であって、
    前記中継ノードにおいて、所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第1のユニタリ行列と、所定の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第2のユニタリ行列とを求め、
    前記第1及び第2のユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信し、
    前記目的ノードにおいて、前記所望のソースノードから送信された信号を、受信した中継信号から検出する
    ことを特徴とする通信方法。
  6. 複数のソースノードの内所望のソースノードから送信された送信信号を、中継ノードを介して目的ノードに伝送させる通信システムであって、前記中継ノードは、
    複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出されるムーアペンローズ逆行列を求める手段と、
    前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列を、及び所定のノード以外の1以上のノードとの間の1以上のチャネル行列を特異値分解するためのユニタリ行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成する手段と、
    前記中継信号を前記目的ノードに送信する手段とを備え、前記目的ノードは、所望のソースノードから送信された信号を、受信した中継信号から検出する手段を備える
    ことを特徴とする通信システム。
  7. 複数のソースノード及び目的ノードの間で、所望のソースノードから送信された信号を中継する通信ノードであって、
    複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出されるムーアペンローズ逆行列を求める手段と、
    前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、及び所定のノード以外の1以上のノードとの間の1以上のチャネル行列を特異値分解するためのユニタリ行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成する手段と、
    前記中継信号を前記目的ノードに送信する手段と、
    を備えることを特徴とする通信ノード。
  8. 行番号及び列番号の合計が所定値でない行列要素がゼロである行列と、1以上のユニタリ行列との積より成る変換行列を求める手段
    を備え、前記送信する手段が、前記変換行列及びユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る中継信号を、前記目的ノードに送信する
    ことを特徴とする請求項7記載の通信ノード。
  9. 対角行列とユニタリ行列の積より成る変換行列を求める手段
    を備え、前記送信する手段が、前記変換行列及びユニタリ行列を受信信号に乗じた信号より成る信号中継を、前記目的ノードに送信する
    ことを特徴とする請求項7記載の通信ノード。
  10. 複数のソースノードの内所望のソースノードから送信された送信信号を、中継ノードを介して目的ノードに伝送させる通信方法であって、前記中継ノードにおいて、
    複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出されるムーアペンローズ逆行列を求め、
    前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、及び所定のノード以外の1以上のノードとの間の1以上のチャネル行列を特異値分解するためのユニタリ行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成し、
    前記中継信号を前記目的ノードに送信し、
    前記目的ノードにおいて、所望のソースノードから送信された信号を、受信した中継信号から検出する
    ことを特徴とする通信方法。
  11. 複数のソースノード及び目的ノードの間で、所望のソースノードから送信された信号を中継する通信ノードであって、
    複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出されるムーアペンローズ逆行列を求める手段と、
    所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第1のユニタリ行列を求める手段と、
    所定の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する特異値分解することで得られる第2のユニタリ行列を求める手段と、
    前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、前記第1のユニタリ行列及び前記第2のユニタリ行列のうち2つの行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成する手段と、
    前記目的ノードに前記中継信号を送信する手段と、
    を備えることを特徴とする通信ノード。
  12. 前記2つの行列が、チャネル状態の良否に応じて選択される
    ことを特徴とする請求項11記載の通信ノード。
  13. 複数のソースノード及び目的ノードの間で、所望のソースノードから送信された信号を中継する通信方法であって、
    前記ムーアペンローズ逆行列を構成するウエイト行列、前記第1のユニタリ行列及び前記第2のユニタリ行列のうち2つの行列を受信信号に乗算し、中継信号を生成し、
    前記目的ノードに前記中継信号を送信し、
    前記ムーアペンローズ逆行列は中継ノードと複数のノードとの間の複数のチャネル行列から導出され、前記第1のユニタリ行列は所定のソースノード以外の1以上のソースノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する行列を特異値分解するための行列であり、前記第2のユニタリ行列は、所定の目的ノード以外の1以上の目的ノードとの間の1以上のチャネル行列を包含する行列を特異値分解するための行列である
    ことを特徴とする通信方法。
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