JP2006148085A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】従来の電解コンデンサ用アルミニウム材の製造法において、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させる際に、アルミニウム材表層の溶け方が不均質であるため最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が不十分であるという問題点を解決し、エッチング特性に優れ高静電容量を実現できる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法等を提供する。
【解決手段】
アルミニウム材に冷間圧延、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延を順に実施する。さらにその後、酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を洗浄により除去し、最終焼鈍する。
【選択図】なし

Description

この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサに関する。
なお、この明細書において「アルミニウム」の語はその合金を含む意味で用い、アルミニウム材には箔と板およびこれらを用いた成形体が含まれる。
アルミニウム電解コンデンサ用電極材料として一般に用いられるアルミニウム材は、静電容量を大きくする目的で、電気化学的あるいは化学的エッチング処理を施して、アルミニウム材の実効面積を拡大することが行われている。
直流エッチング法でトンネル状ピットを生成させる電解コンデンサ陽極用アルミニウム材の製造において、アルミニウムの立方体集合組織を発達させるために、冷間圧延工程の途中に中間焼鈍を実施し、仕上げ冷間圧延(低圧下率圧延)を行った後、500℃前後の温度で不活性雰囲気もしくは真空中で最終焼鈍するのが一般的である(例えば、特許文献1)。
最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性は、焼鈍前のアルミニウム材の特性に大きく依存することから、アルミニウム材表面層の特性を均一化するために、冷間圧延の途中や冷間圧延終了後にアルミニウムを溶解する液で洗浄することが検討されている。
特許文献2では、純度99.96〜99.98%の純アルミニウム材を使用し、中間焼鈍を200〜500℃の温度で1時間以上行い、中間焼鈍後最終焼鈍までの間にアルミニウム箔の表層部を厚さ方向に0.1μm以上除去することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法が記載されている。
特許文献3では、アルミニウム箔の表面層を除去する工程と、除去後、温度:40〜350℃、露点:0〜80℃、時間:30〜1800秒の条件で加熱酸化する工程と、加熱酸化後、非酸化性雰囲気で焼鈍する工程を実施することにより、焼鈍後のアルミニウム箔表層の酸化膜を薄くでき、かつエッチング液中で速やかに溶解除去できることが開示されている。
特公昭54−11242号公報 特開平10−81945号公報 特開平7−201673号公報
しかしながら、特許文献2のように、化学的処理によって表層部を除去すると、表層除去前のアルミニウム材表面の耐食性が不均質なため、化学的処理によって表層部を均一に除去することは困難であり、静電容量の向上には限界があった。また、中間焼鈍によるアルミニウム材表面の酸化は焼鈍雰囲気により変化し、その後の表層除去に大きく影響するが、特許文献2には中間焼鈍の雰囲気に関する記載がない。中間焼鈍、仕上げ冷間圧延を経た後表層除去する場合は、圧延により表面層は変化するものの、仕上げ冷間圧延の圧下率は中間焼鈍以前の冷間圧延に比べ一般的に低いため、中間焼鈍後のアルミニウム材表層の特性が化学的処理による表面層の溶解に大きく影響を及ぼす。
また、特許文献3の方法では、焼鈍前の加熱酸化はアルミニウム材表層酸化膜の均質化に寄与するが、除去前のアルミニウム材表面層の特性は不均質であり、洗浄した後の表面層は洗浄前の表面層の不均質さの影響を受けるため、その後の加熱酸化による均質化が不十分でありエッチング特性の向上には限界があった。
この発明は、従来の電解コンデンサ用アルミニウム材の製造法において、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させる際に、アルミニウム材表面層の溶け方が不均質であるため最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が不十分であるという問題点を解決し、エッチング特性に優れ高静電容量を実現できる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサを提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)アルミニウム材に冷間圧延、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延を順に実施し、さらに酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を第1の洗浄により除去し、その後最終焼鈍することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(2)中間焼鈍より後の工程であって仕上げ冷間圧延より前の工程において、アルミニウム材表面層を第2の洗浄により除去する前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(3)第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液である前項1または前項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(4)第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液である前項1または前項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(5)第1及び第2の洗浄は、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われる前項1または前項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(6)アルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上である前項3または前項5に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(7)酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上である前項4または前項5に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(8)仕上げ冷間圧延より後に行う酸化性雰囲気中での加熱後の第1の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量が、以下に規定する除去量D(nm)においてアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下である前項1ないし前項7の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
除去量D(nm)=E(g/cm2)×107/2.7(g/cm3
ただし、Eは洗浄による単位表面積当たりの質量減
2.7g/cm3はアルミニウムの密度
(9)仕上げ冷間圧延後の酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃である前項1ないし前項8の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(10)仕上げ冷間圧延より後に行う酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下である前項9に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(11)酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上320℃以下の温度で実施する前項1ないし前項10の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(12)仕上げ冷間圧延より後に行われる加熱における酸化雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である前項1ないし前項11の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(13)酸化性雰囲気中で行われる中間焼鈍における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である前項1ないし前項12の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(14)中間焼鈍前の冷間圧延後であって、最後に実施する洗浄によるアルミニウム材表面層除去より前の工程で脱脂を行う前項1ないし前項13に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(15)有機溶剤を用いて脱脂を行う前項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(16)界面活性剤が添加された水を用いて脱脂を行う前項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(17)水溶性有機溶剤と水の混合物を用いて脱脂を行う前項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(18)最終焼鈍が不活性ガス雰囲気中で行われる前項1ないし請求項17の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(19)最終焼鈍が450℃以上590℃以下の温度で行われる前項1ないし前項18の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(20)アルミニウム材のアルミニウム純度が99.9質量%以上である前項1ないし前項19の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(21)前項1ないし前項20の何れか1項に記載の製造方法によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
(22)中圧用または高圧用陽極材として用いられる前項21に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
(23)前項1ないし前項20の何れか1項に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム材に、エッチングを実施する工程を含むことを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(24)エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである前項23に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(25)前項23または前項24に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電解コンデンサ用陽極材。
(26)電極材として前項23または前項24に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
前項(1)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延を実施し、さらに酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を第1の洗浄により除去するから、洗浄時にアルミニウム材を均一に溶解することができ、その後最終焼鈍により、エッチング特性に優れひいては高静電容量の電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(2)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、第2の洗浄によるアルミニウム材表面層の除去、仕上げ冷間圧延を施し、さらに酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を第1の洗浄により除去するから、第1の洗浄時にアルミニウム材を均一に溶解することができ、その後最終焼鈍により、エッチング特性に優れひいては高静電容量の電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(3)に係る発明によれば、第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液であるから、アルミニウム材表面層を洗浄により確実に除去することができる。
前項(4)に係る発明によれば、第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液であるから、アルミニウム材表面層を洗浄により確実に除去することができる。
前項(5)に係る発明によれば、第1及び第2の洗浄は、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われるから、アルミニウム材表面層をさらに確実に除去することができる。
前項(6)に係る発明によれば、アルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上であるから、より効果的な表面層の除去を行うことができる。
前項(7)に係る発明によれば、酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上であるから、より効果的な表面層の除去を行うことができる。
前項(8)に係る発明によれば、仕上げ冷間圧延より後に行う酸化性雰囲気中での加熱後の第1の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量がアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下であるから、アルミニウム材の均一溶解による静電容量の増大効果を確実に得ることができる。
前項(9)に係る発明によれば、仕上げ冷間圧延後の酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃であるから、アルミニウム材の表面層を過度の厚さの酸化膜の生成を抑制しながら十分に酸化させることができ、その後の洗浄による表面層の除去時に表面層を均一に溶解することができる。
前項(10)に係る発明によれば、仕上げ冷間圧延後の酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下であるから、アルミニウム材の表面層を無駄なエネルギ消費を抑制しながら十分に酸化させることができ、その後の洗浄による表面層の除去時に表面層を均一に溶解することができる。
前項(11)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上320℃以下の温度で実施するから、最終焼鈍時に立方体方位を有する再結晶粒が優先成長するのに充分な組織を得ることができ、優れたエッチング特性が安定して得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム材とすることができる。
前項(12)に係る発明によれば、仕上げ冷間圧延より後に行われる加熱における酸化雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上であるから、アルミニウム材表面層を十分に酸化させることができる。
前項(13)に係る発明によれば、酸化性雰囲気中で行われる中間焼鈍における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上であるから、アルミニウム材表面層を十分に酸化させることができる。
前項(14)に係る発明によれば、中間焼鈍前の冷間圧延後であって、最後に実施する洗浄によるアルミニウム材表面層除去より前の工程で脱脂を行うから、アルミニウム材の表面に付着している油分を除去することができ、より性能の良い電解コンデンサ電極用アルミニウム材を製造することができる。
前項(15)に係る発明によれば、有機溶剤を用いて脱脂を行うから、確実に脱脂を行うことができる。
前項(16)に係る発明によれば、界面活性剤が添加された水を用いて脱脂を行うから、確実に脱脂を行うことができる。
前項(17)に係る発明によれば、水溶性有機溶剤と水の混合物を用いて脱脂を行うから、確実に脱脂を行うことができる。
前項(18)に係る発明によれば、最終焼鈍が不活性ガス雰囲気中で行われるから、酸化皮膜の厚さの増大化を抑制することができ、アルミニウム材の酸化性雰囲気中での加熱及び洗浄除去の効果を有効に発揮させることができる。
前項(19)に係る発明によれば、最終焼鈍が450℃以上590℃以下で行われるから、エッチピットが均一に生成するアルミニウム材表面を得ることができるとともに、バッチ焼鈍の場合において、高温によるアルミニウム材の密着を防止することができる。
前項(20)に係る発明によれば、アルミニウム純度が99.9%以上であるから、不純物が多すぎることによるエッチング特性の劣化を防止することができる。
前項(21)に係る発明によれば、エッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材となしうる。
前項(22)に係る発明によれば、エッチング特性に優れた中圧用または高圧用陽極材となし得る。
前項(23)に係る発明によれば、エッチングにより大きな静電容量を有する電解コンデンサ用電極材を製造することができる。
前項(24)に係る発明によれば、エッチングの少なくとも一部を直流エッチングで行うことにより、深くて太い多数のトンネル状ピットを生成することができ、前記酸化性雰囲気中での加熱及び洗浄による表面層除去による前記効果を効率的に発揮させることができる。
前項(25)に係る発明によれば、高静電容量のアルミニウム電解コンデンサ用陽極材となし得る。
前項(26)に係る発明によれば、高静電容量のアルミニウム電解コンデンサとなし得る。
本願発明者は、アルミニウム材を冷間圧延後酸化性雰囲気中で中間焼鈍し、仕上げ冷間圧延後に酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させ最終焼鈍すると、酸化性雰囲気中の中間焼鈍、および仕上げ冷間圧延後の酸化性雰囲気中の加熱によるアルミニウム材の酸化によりアルミニウム材表層の溶解性が均一になり、最終焼鈍後のアルミニウム材のエッチング特性が顕著に向上することを見出した。
以下に、電解コンデンサ用アルミニウム材の製造方法を詳細に説明する。
アルミニウム材の純度は電解コンデンサ用に使用される範囲であれば特に限定されないが、純度99.9%以上のものが好ましく、特に99.95%以上が好ましい。なお、本発明においてアルミニウム材の純度は100%からFe, SiおよびCuの合計濃度(質量%)を差し引いた値とする。
アルミニウム材の製造工程は、限定されないが、アルミニウム材の溶解成分調整・スラブ鋳造、熱間圧延、冷間圧延、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延(低圧下率圧延)、酸化性雰囲気中での加熱、洗浄(第1の洗浄)によるアルミニウム材表面層の除去、最終焼鈍の順に実施される。
仕上げ冷間圧延後であって最終焼鈍より前に行う酸化性雰囲気中での加熱とその後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去はそれぞれ一回ずつ行っても良く、酸化性雰囲気中での加熱とその後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去を交互に複数回行っても良い。
前記酸化性雰囲気中での中間焼鈍は、加熱体との接触によるものではなく、雰囲気加熱により行われる。雰囲気加熱は、アルミニウム材と加熱体が接触しないため、加熱体との接触加熱のように加熱時に皺や疵が発生する恐れがないため、本発明では雰囲気加熱により中間焼鈍を実施する。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍時の加熱方法としては、送風加熱、輻射加熱などを例示できる。また、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱する際の昇温速度・パターンは特に限定されないが、最終焼鈍後の立方体方位占有率が高くなる条件で行われる。また、加熱されるアルミニウム材の形態は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ焼鈍しても良いし、コイルを巻き戻し連続焼鈍したのちコイルに巻き取っても良い。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍温度は、200℃以上320℃以下が好ましい。中間焼鈍温度が200℃未満では最終焼鈍時に立方体方位を有する再結晶粒が優先成長するのに十分な組織が得られず、320℃を超えると最終焼鈍時の立方体方位粒の優先成長を阻害する再結晶粒が成長するからである。なお、良好な立方体方占有率が得られ中間焼鈍温度および時間はアルミニウム材の組成に依存し、最終焼鈍後に高い立方体方位占有率が得られる条件が選択される。
上記温度範囲における酸化性雰囲気中の中間焼鈍によりアルミニウム材が酸化されアルミニウム材表層の溶解性が均一になる。
仕上げ冷間圧延は中間焼鈍と組み合わせて立方体方位の制御のため行われる工程であり、公知の方法を用いることができる。
仕上げ冷間圧延における圧下率は10%以上25%以下であることが好ましい。圧下率が10%未満の場合には立方体方位を有する結晶粒を優先成長させるための加工歪が不十分であり、圧下率が25%を越えると、導入された加工歪によって最終焼鈍時に非立方体方位粒が成長し、立方体方位を有する結晶粒を優先的に成長させにくくなる。
仕上げ冷間圧延より後の工程で行われる酸化性雰囲気中での加熱は、加熱体との接触によるものではなく、雰囲気加熱により行われる。雰囲気加熱は、アルミニウム材と加熱体が接触しないため、加熱体との接触加熱のように加熱時に皺や疵が発生する恐れがないため、本発明では雰囲気加熱が行われる。
仕上げ冷間圧延より後の工程で行われる酸化性雰囲気中での加熱方法としては、送風加熱、輻射加熱などを例示できる。また、冷間圧延後のアルミニウム材の熱を酸化性雰囲気中での加熱に利用してもよい。アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱する際の昇温速度・パターンは特に限定されず、一定速度で昇温させても良く、昇温、温度保持を繰り返しながらステップ昇温・冷却させても良い。
また、加熱されるアルミニウム材の形態は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ焼鈍しても良いし、コイルを巻き戻し連続焼鈍したのちコイルに巻き取っても良い。
仕上げ冷間圧延より後の工程で行われる酸化性雰囲気中でのアルミニウム材の加熱温度は50〜400℃であることが好ましい。
加熱温度が50℃未満では、アルミニウム材表層の酸化が不十分でアルミニウム材表面層除去時にアルミニウム材が均一に溶解しない恐れがある。加熱温度が400℃を越えるとアルミニウム材表層酸化膜が厚くなりアルミニウム材の溶解性が低下し、アルミニウム材を均一に溶解させることが困難になる。特に好ましいアルミニウム材の加熱温度は70〜350℃であり、とりわけ70〜250℃が好ましい。
仕上げ冷間圧延より後の工程で行われる酸化性雰囲気中での加熱時間は3秒以上72時間以下であることが好ましい。加熱時間が3秒未満ではアルミニウム材表面層の酸化が不十分であるため、表面層除去時にアルミニウム材が均一に溶解せず、加熱時間が72時間を超えるとアルミニウム材表面層除去時の溶解均一性は殆ど変わらなくなるため、加熱時のエネルギー消費によりコスト高となる。特に好ましい加熱時間は10秒以上48時間以下であり、とりわけ70秒以上48時間以下が良い。
酸化性雰囲気中での中間焼鈍、および仕上げ冷間圧延より後の工程で行われる酸化性雰囲気中でのアルミニウム材の加熱における酸化性雰囲気中の酸素濃度は0.1体積%以上であることが好ましい。酸素濃度が0.1体積%未満では加熱時にアルミニウム材表面が十分酸化されない恐れがある。酸素濃度は特に1体積%以上であることが好ましく、とりわけ5体積%以上であることが好ましく、空気を酸化性雰囲気として好適に利用できる。
洗浄によるアルミニウム材表面層の除去に用いる洗浄液は特に限定されないが、アルカリ性水溶液、酸性水溶液を用いることができる。表面層の除去は、アルカリ性水溶液あるいは酸性水溶液のどちらかを用いて行ってもよく、アルカリ水溶液を用いて実施した後酸性水溶液を用いて洗浄しても良い。
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムが例示でき、これらアルカリの中から選ばれた1種あるいは2以上を水に溶解させ洗浄液として用いることができる。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種または2種以上を用いる。リン元素を含む酸としてはオルトリン酸(以後リン酸と称す。)、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸を例示できる。
アルミニウム材の表面層除去量は、アルカリまたは酸の濃度、アルカリ性または酸性水溶液の温度およびアルミニウム材とアルカリ性または酸性水溶液との接触時間を適正なものにすることにより調節される。また、アルミニウム材表面層の洗浄効果を高める目的で洗浄液に界面活性剤やキレート剤を添加しても良い。
仕上げ冷間圧延より後の工程において行われる酸化性雰囲気中の加熱後の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量はアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下であることが好ましい。表面層除去量が1nm未満の場合アルミニウム材表面層の酸化膜の除去が不十分な恐れがあり、500nmより多く表層を除去するとアルミニウム材表面層のエッチピット核の生成が抑制されるため却ってエッチング特性が悪く静電容量が低下する恐れがある。より好ましい表面層除去量は1.5nm以上200nm以下であり、さらに5nm以上200nm以下が好ましく、10nm以上150nm以下がより好ましい。
なお、アルミニウム材表面層酸化膜と金属のアルミニウムは密度が異なるが、本願においてアルミニウム材の表面層除去量D(nm)は洗浄による単位表面積当たりの質量減E(g/cm2)とアルミニウムの密度2.7g/cm3を用いて、D(nm)=E×107/2.7と規定する。
洗浄は、洗浄液とアルミニウム材との接触により行われる。接触方法としては、特に限定されないが、浸漬、洗浄液表面へのアルミニウム材の接触、スプレー等があげられる。
また、仕上げ冷間圧延より後の工程において行われる酸化性雰囲気中の加熱後の洗浄に加えて、中間焼鈍後であって仕上げ冷間圧延よりも前の工程で洗浄(第2の洗浄)によるアルミニウム材表面層の除去を行っても良い。洗浄条件は前記酸化性雰囲気加熱後の第1の洗浄条件の範囲で実施することができる。
また、熱間圧延後であって中間焼鈍より前の工程において、前記洗浄液を用いて洗浄によりアルミニウム材表面層を除去してもよい。熱間圧延後であって中間焼鈍より前の工程での洗浄に用いる洗浄液は目的に応じて選択され特に限定されないが、前記酸化性雰囲気中の加熱後の洗浄に用いられるものと同じものを用いることができる。
中間焼鈍以前の冷間圧延後であって、最後に実施する洗浄によるアルミニウム材表面層除去より前の工程で脱脂を行ってもよい。
脱脂方法は特に限定されないが、有機溶剤もしくは界面活性剤を添加した水とアルミニウム材を接触させる事により行うことができる。また、水溶性有機溶剤と水の混合物を用いても良い。有機溶剤、界面活性剤を添加した水、及び水溶性有機溶剤と水の混合物の少なくとも一つとアルミニウム材との接触方法としては、特に限定されないが、浸漬、洗浄液表面へのアルミニウム材の接触、スプレー等があげられる。
有機溶剤は特に限定されるものではないが、例として、アルコール、ジオール、トルエン・キシレン等の芳香族炭化水素、アルカン系炭化水素、シクロヘキサン、ケトン、エーテル、エステル、石油製品等があげられる。
上記アルコールの例としては、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、1-プロパノール(CH3CH2CH2OH)、2-プロパノール(CH3CH(OH)CH3)、1-ブタノール(CH3CH2CH2CH2OH)、2-ブタノール(CH3CH2CH(OH)CH3)、1-ペンタノール(CH3CH2CH2CH2CH2OH)、2-ペンタノール(CH3CH2CH2CH(OH)CH3)等が挙げられ、CnH2n+1OH(n=1〜10の自然数)で表されるものが好ましい。また、シクロヘキサノール等の脂環式化合物も用いることが出来る。
上記ジオールの例としては1,2-エタンジオール(HOCH2CH2OH)、1,2-プロパンジオール(CH3CH(OH)CH2OH)、1,3-プロパンジオール(HOCH2CH2CH2OH)等が例示できる。
上記アルカン系炭化水素の例としては、ペンタン(C5H12)、ヘキサン(C6H14)、ヘプタン(C7H16)、オクタン(C8H18)、ノナン(C9H20)、デカン(C10H22)等が挙げられCnH2n+2(n=5〜15の自然数)で表されるものが好ましい。またシクロヘキサン等脂環式炭化水素の適用も可能である。
上記ケトンの例としてはアセトン(CH3COCH3)、2-ブタノン(CH3COC2H5)、3-ペンタノン(CH3CH2COCH2CH3)、3-メチル-2-ブタノン(CH3COCH(CH3)2)等が例示でき、R1COR2(R1およびR2:脂肪族炭化水素基であり、R1とR2の炭素数の合計が8以下)で表されるものが好ましい。また、シクロヘシサノン(C6H10O)等環状ケトンを用いても良い。
上記エーテルの例としては、R1-O-R2(R1およびR2:脂肪族炭化水素基であり、R1とR2の炭素数の合計が8以下)で表される物質、2-メトキシエタノール(CH3OCH2CH2OH)、2-エトキシエタノール(CH3CH2OCH2CH2OH)、2-ブトキシエタノール(CH3CH2CH2CH2OCH2CH2OH)、2-(2-エトキシ)エトキシエタノール(CH3CH2OCH2CH2OCH2CH2OH)、等のグリコールエーテルも含まれる。
上記エステルの例としては、CH3COOR(R:炭素数1〜5である脂肪族炭化水素基)で表される酢酸エステルが例示できる。
上記石油製品の例としては、工業ガソリン(JIS K 2201)、自動車ガソリン(JIS K 2202)、航空ガソリン(JIS K 2206)、灯油(JIS K 2203)、軽油(JIS K 2204)、石油エーテル(JIS K 8593)、石油ベンジン(JIS K 8594)、リグロイン(JIS K 8937)、ケロシン等が挙げられる。
上記脱脂に用いる水に界面活性剤を添加した液に含まれる界面活性剤は特に限定されるものではないが、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤を用いることが出来る。
アニオン界面活性剤として硫酸エステル塩、スルホン酸塩を用いることができる。
上記硫酸エステル塩としては、R-OSO3Na(R=炭素数8〜18の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基)が利用でき、具体的にはドデシル硫酸ナトリウム(C12H25OSO3Na)、ヘキサデシル硫酸ナトリウム(C16H33OSO3Na)、ステアリル硫酸ナトリウム(C18H37OSO3Na)、オレイル硫酸ナトリウム(C18H35OSO3Na)等が例示できる。
上記スルホン酸塩はR-SO3Na(R=炭素数8〜18の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基)もしくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C12H25-C6H4-SO3Na)等のR-SO3Na(R:アルキル基が炭素数8〜14の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基であるアルキルベンジル基)で表されるものを用いることができる。
カチオン界面活性剤としてR-N+(CH3)3・Cl- (R=炭素数8〜16の飽和炭化水素基)で表される第4級アンモニウム塩を用いることができる。
非イオン性界面活性剤として、R-O-(-CH2CH2O)nH(R=炭素数8〜16の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基、n=6〜14)またはR-O-(-CH2CH2O)nH(R=アルキル基が炭素数8〜12の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基であるアルキルフェニル基、n=6〜14)で表されるポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤を例示できる。なおnが上記範囲より多いものが非イオン性界面活性剤中に50%以下のモル比で含まれていても良い。
上記界面活性剤の少なくとも1種類以上を水に添加し洗浄液として用いる事ができる。界面活性剤の炭素数が上記範囲より少ない界面活性剤が50%以下のモル比で添加されていても良い。なお、アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤を水中で混合させると沈殿が生成するため、混合は避けることが好ましい。
界面活性剤の添加濃度は特に規定されないが脱脂効果を発揮させるために臨界ミセル濃度以上であることが好ましい。
なお、水と混合して使用できる有機溶剤としては、上記有機溶剤のうち、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン等が挙げられる。
アルミニウム材の最終焼鈍における処理雰囲気は特に限定されるものではないが、酸化皮膜の厚さを増大させすぎないように、水分および酸素の少ない雰囲気中で加熱するのが好ましい。具体的には、アルゴン、窒素などの不活性ガス中あるいは0.1Pa以下の真空中で加熱することが好ましい。また、最終焼鈍の雰囲気として水素ガスも好適に利用できる。
最終焼鈍後のアルミニウム材の立方体方位占有率は90%以上が好ましい。
最終焼鈍の方法は特に限定されるものではなく、コイルに巻き取った状態でバッチ焼鈍しても良く、コイルを巻き戻し連続焼鈍したのちコイルに巻き取っても良く、バッチ焼鈍と連続焼鈍の少なくともどちらかを複数回行っても良い。
焼鈍時の温度、時間は特に限定されるものではないが、例えばコイルの状態でバッチ焼鈍を行う場合には、450〜600℃にて10分〜50時間焼鈍するのが好ましい。温度が450℃未満、時間が10分未満では、エッチピットが均一に生成する表面が得られない恐れがあるからである。逆に600℃を越えて焼鈍すると、コイルでバッチ焼鈍する場合はアルミニウム材が密着を起こし易くなり、また50時間を超えて焼鈍してもエッチングによる拡面効果は飽和し、却って熱エネルギーコストの増大を招く。特に好ましい焼鈍温度は460〜570℃である。特に好ましい焼鈍時間は20分〜40時間である。
また、昇温速度・パターンは特に限定されず、一定速度で昇温させても良く、昇温、温度保持を繰り返しながらステップ昇温・冷却させても良く、焼鈍工程にて450〜600℃の温度域で合計10分〜50時間焼鈍されれば良い。
最終焼鈍後に得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の厚さは特に規定されない。箔と称される200μm以下のものも、それ以上の厚いものも本発明に含まれる。
最終焼鈍を経たアルミニウム材には、拡面率向上のためエッチング処理を実施する。エッチング処理条件は特に限定されないが、好ましくは直流エッチング法を採用するのが良い。直流エッチング法によって、前記焼鈍において生成が促進されたエッチピットの核となる部分において、深く太くエッチングされ、多数のトンネル状ピットが生成され、高静電容量が実現される。
エッチング処理後、望ましくは化成処理を行って陽極材とするのが良く、特に、中圧用および高圧用の電解コンデンサ電極材として用いるのが良いが、陰極材として用いることを妨げるものではない。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな静電容量を実現できる。
本発明で規定した以外の工程および工程条件は限定されず、常法に従って行われる。また、アルミニウム材のエッチング条件との関係で、アルミニウム材の製造工程は適宜変更される。
なお、静電容量の測定は常法に従えば良く、化成処理されたエッチド箔について、例えば30℃の80g/Lのホウ酸アンモニウム水溶液中で、ステンレス板を対極として120Hzにて測定する方法を例示できる。
以下に本発明の実施例および比較例を示す。
表1に示すように、組成の異なるアルミニウム鋳塊を準備した。表1に鋳塊中に含まれるFe, Si, およびCuの濃度を示す。これらのアルミニウム鋳塊を熱間圧延して得られた板を冷間圧延し厚さ130μmのシート状アルミニウム材を用意した。表2に中間焼鈍前に行う脱脂以降の工程、表3に表2中の工程2(中間焼鈍)の条件、表4および表5に表2中の工程4および工程9(洗浄によるアルミニウム材表面層の除去)、表6に表2中の工程7および工程10(酸化性雰囲気中での加熱)の条件を示す。
なお、アルミニウム材表面層除去量は洗浄液への浸漬時間により制御し、アルカリ洗浄の後に酸洗浄を実施する場合にはアルカリ洗浄液への浸漬時間を調節することにより除去量を制御した。
Figure 2006148085
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[実施例1]
表1記載のFe 0.0015質量%, Si 0.0022質量%, Cu0.0055質量%(組成3)のアルミニウム鋳塊を熱間圧延し、得られた板を冷間圧延して得られた厚さ130μmのアルミニウム材を、表7に示す条件にて処理した。すなわち、アルミニウム材をn-ヘキサンにより脱脂し(工程1)、空気中で260℃にて18時間の中間焼鈍を行った(工程2)。その後、圧下率20%の仕上げ冷間圧延を実施した(工程5)。仕上げ冷間圧延後のアルミニウム材をn-ヘキサンにより脱脂した後(工程6)、150℃24時間の空気中加熱を実施し(工程7)、さらに80℃20質量%硫酸水溶液中に浸漬することによりアルミニウム材表面層を10nm除去させた(工程9)。その後、アルゴン雰囲気中で540℃にて5時間最終焼鈍し(工程11)、電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得た。
[実施例2〜実施例73、比較例1〜比較例3]
表1に示すFe、Si及びCuを含有するアルミニウム鋳塊を熱間圧延し、得られた板を冷間圧延して得られた厚さ130μmのアルミニウム材を、表7〜表11に示す条件にて処理し、電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得た。
なお、表7〜11において、工程1〜工程11は表2の工程1〜11に対応しており、各工程の具体的な条件は、表2〜表6及び表7〜表11に記載されている条件である。

上記の各実施例および比較例で得られたアルミニウム材を、HCl 1.0mol/LとH2SO4 3.5mol/Lを含む液温75℃の水溶液に浸漬した後、電流密度0.2A/cm2で直流電解エッチングを施した。電解処理後のアルミニウム材をさらに前記組成の塩酸―硫酸混合水溶液に90℃にて360秒浸漬し、ピット径を太くしエッチド箔を得た。得られたエッチド箔を化成電圧270VにてEIAJ規格に従い化成処理し、静電容量測定用サンプルとした。表7〜表11に比較例3の静電容量を100としたときの相対静電容量を示す。
Figure 2006148085
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上記のように、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で中間焼鈍し、冷間圧延終了後に酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を洗浄により溶解させ最終焼鈍することによりエッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得ることができる。
一方、中間焼鈍を100%窒素雰囲気で行い、仕上圧延以降に酸化性雰囲気中での加熱を行わずに洗浄によりアルミニウム材表面層を除去し、その後最終焼鈍した比較例1では、洗浄時のアルミニウム材の溶解性が不均一であり、静電容量が低い。
また、100%窒素中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延、酸化性雰囲気中での加熱を順次実施した後、アルミニウム材の表面層除去を行わずに最終焼鈍した比較例2では、圧延時の汚染層や油分が多く残留するために静電容量が低い。
また、100%窒素中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延、洗浄によるアルミニウム材表面層除去を順次実施した後、酸化性雰囲気中で加熱した比較例3では、比較例1および比較例2に比べ静電容量が高いが、洗浄時に不均質に溶解したアルミニウム材表面層を酸化性雰囲気中での加熱により十分均質化できないため、実施例の静電容量には及ばない。

Claims (26)

  1. アルミニウム材に冷間圧延、酸化性雰囲気中での中間焼鈍、仕上げ冷間圧延を順に実施し、さらに酸化性雰囲気中で加熱した後、アルミニウム材表面層を第1の洗浄により除去し、その後最終焼鈍することを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  2. 中間焼鈍より後の工程であって仕上げ冷間圧延より前の工程において、アルミニウム材表層を第2の洗浄により除去する請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  3. 第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液がアルカリ性水溶液である請求項1または請求項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  4. 第1及び第2の洗浄に用いる洗浄液が酸性水溶液である請求項1または請求項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  5. 第1及び第2の洗浄は、アルカリ性水溶液による洗浄と酸性水溶液による洗浄の順次的実施により行われる請求項1または請求項2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  6. アルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸ナトリウムの中から選ばれた1種または2種以上である請求項3または請求項5に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  7. 酸性水溶液中の酸が塩酸、硫酸、硝酸、リン元素を含む酸の中から選ばれた1種または2種以上である請求項4または請求項5に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  8. 仕上げ冷間圧延より後に行う酸化性雰囲気中での加熱後の第1の洗浄によるアルミニウム材表面層除去量が、以下に規定する除去量D(nm)においてアルミニウム材片面あたり1nm以上500nm以下である請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
    除去量D(nm)=E(g/cm2)×107/2.7(g/cm3
    ただし、Eは洗浄による単位表面積当たりの質量減
    2.7g/cm3はアルミニウムの密度
  9. 仕上げ冷間圧延後の酸化性雰囲気中での加熱温度が50〜400℃である請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  10. 仕上げ冷間圧延より後に行う酸化性雰囲気中での加熱時間が3秒以上72時間以下である請求項9に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  11. 酸化性雰囲気中での中間焼鈍を200℃以上320℃以下の温度で実施する請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  12. 仕上げ冷間圧延より後に行われる加熱における酸化性雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  13. 酸化性雰囲気中で行われる中間焼鈍における雰囲気中の酸素濃度が0.1体積%以上である請求項1ないし請求項12の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  14. 中間焼鈍前の冷間圧延後であって、最後に実施する洗浄によるアルミニウム材表面層除去より前の工程で脱脂を行う請求項1ないし請求項13に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  15. 有機溶剤を用いて脱脂を行う請求項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  16. 界面活性剤が添加された水を用いて脱脂を行う請求項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  17. 水溶性有機溶剤と水の混合物を用いて脱脂を行う請求項14に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  18. 最終焼鈍が不活性ガス雰囲気中で行われる請求項1ないし請求項17の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  19. 最終焼鈍が450℃以上590℃以下の温度で行われる請求項1ないし請求項18の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  20. アルミニウム材のアルミニウム純度が99.9質量%以上である請求項1ないし請求項19の何れか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
  21. 請求項1ないし請求項20の何れか1項に記載の製造方法によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
  22. 中圧用または高圧用陽極材として用いられる請求項21に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
  23. 請求項1ないし請求項20の何れか1項に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム材に、エッチングを実施する工程を含むことを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  24. エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである請求項23に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
  25. 請求項23または請求項24に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電解コンデンサ用陽極材。
  26. 電極材として請求項23または請求項24に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
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