JP2006146256A - Oプレート補償器、その製造方法およびネマッチック液晶ディスプレイ - Google Patents

Oプレート補償器、その製造方法およびネマッチック液晶ディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】Oプレート補償器のグレースケール特定、およびコントラスト比を向上する。
【解決手段】補償器は一軸性複屈折薄膜であり、その異常軸は膜の表面に関して斜めに配向される。膜の異常軸に対して平行である、液晶配向ベクトルの斜め配向は、機械的にラビングされた配向材である斜方蒸着されたSiOのような液晶材料を配向するために特別に用意された表面上に有機薄膜を置くことによって達成される。この膜は、液晶ポリマーの溶液からまたはネマチック相を有する反応性液晶モノマーから形成され得る。製造プロセス中に用いられ得るいかなる溶媒も蒸発され、有機薄膜はそのネマチック相の温度に保持される。反応性モノマーが用いられる場合、膜はその後光重合される。有機Oプレートの代替実施例は、スメクチックA材料およびスメクチックC材料の使用を含む。
【選択図】図 11

Description

本発明は液晶ディスプレイ(LCD)の設計に関し、より特定的には、広い範囲の視野角に対して相対グレーレベルの最小の変化および高コントラスト比を維持することによってそのようなディスプレイの視野を最大にするための技術に関する。これらの目標は、Oプレート補償器技術を用いてLCDを製作および製造することによって達成される。
液晶では、液晶層を通過する偏光が液晶層に電圧を印加することによって変えることができる液晶層の複屈折による影響を受けるため、液晶は電子ディスプレイに有用である。この効果を用いることにより、他のタイプのディスプレイに用いる発光性材料に必要な電力よりもはるかに少ない電力で、周囲光を含む外部源からの光の透過または反射を制御することができる。その結果、液晶ディスプレイは今一般にたとえばデジタル時計、計算機、ポータブルコンピュータ、他の多くのタイプの電子装置等の種々の応用に用いられている。これらの応用は、非常に軽量で低電力消費であるとともに非常に長い動作寿命を含むLCD技術の利点のいくつかを強調している。
多くの液晶ディスプレイの情報内容は、ディスプレイにパターン状に配置された、セグメント電極によって発生される、多数の数字または文字列の形で表わされる。これらの電極セグメントは個々のリードにより電子駆動回路に接続される。電圧をセグメントの適切な組合せに印加することにより、電子駆動回路はセグメントを透過する光を制御する。
グラフィックおよびテレビジョンディスプレイは、ディスプレイ中に、X−Yシーケンシャルアドレッシング機構によって2組の垂直な導体の間に接続されるピクセルのマトリックスを用いることによって達成され得る。主にねじれネマチック液晶ディスプレイに適用されるより高度なアドレッシング機構は、薄膜トランジスタのアレイを用いて個々のピクセルで駆動電圧を制御する。
コントラストおよび相対グレースケール強度の安定性は液晶ディスプレイの品質を決定する際の重要な属性である。液晶ディスプレイで達成できるコントラストを制限する主なファクタは、暗状態のディスプレイに漏れる光の量である。さらに、液晶デバイスのコントラスト比は視野角にも依存する。典型的な液晶デバイスのコントラスト比は、法線入射付近を中心とする狭い視野角の範囲内でのみ最大であり、視野角が増加するに従って低下する。このコントラスト比の損失は、大きい視野角で黒状態のピクセルエレメントに漏れる光によって生じる。カラー液晶ディスプレイでも、そのような漏れは、飽和色およびグレースケールの色の両方に対して深刻な色の変化を引起こす。
典型的な先行技術のねじれネマチック液晶ディスプレイでは、暗状態の漏れにより生じる色の変化に加えて液晶分子の光学的異方性が視野角の関数としてグレーレベルの透過に大きな変動、すなわち明るさ−電圧曲線に変化を引起こすため、許容可能なグレースケールの安定性を有する視野範囲は非常に制限される。この変動はしばしば、極度に垂直な角度ではグレーレベルのうちのいくつかがその透過レベルを逆にしてしまうほど深刻なものである。これらの制限は、操縦室のディスプレイを操縦士および副操縦士の両方の座席位置から見ることが重要であるエビオニクス等の非常に高品質のディスプレイを必要とする応用に特に重要である。そのような高度な情報内容のディスプレイでは、相対グレーレベル透過が視野角に関してできるだけ変化しないことが要求される。広い視野に対して高品質で高コントラストの画像を与えることができる液晶ディスプレイを提供することができればそれは当該技術分野において重大な進歩となるであろう。
図1Aおよび図1Bは、偏光子105、その偏光軸が偏光子105の偏光軸に垂直である検光子110、光源130および観察者135を含む従来のノーマリーホワイト形ねじれネマチック液晶ディスプレイ100を示している。
図1Aおよび図1Bのノーマリーホワイト形の構成では、「非選択」領域115(印加電圧なし)は明状態となり、「選択」領域120(印加電圧により活性化される)は暗状態となる。選択領域120では、液晶分子は与えられた電界と配向するように傾きかつ回転する。この配向が完全になれば、セル中のすべての液晶分子はその長軸がセルの主表面に対して垂直になるように配向されるであろう。この構成はホメオトロピック配向として既知である。
ねじれネマチックディスプレイに用いられる液晶が正の複屈折性を示すため、このホメオトロピック構成として既知の配列は正の複屈折Cプレートの光学対称性を示すであろう。当該技術分野では周知のように、Cプレートは一軸性複屈折プレートであり、その異常軸(すなわち、その光軸またはc軸)はプレートの表面に垂直(法線入射光の方向に平行)である。したがってノーマリーホワイト形ディスプレイの液晶は、選択状態では、交差した偏光子によって遮断されるであろう法線入射光に対して等方性であろう。
ノーマリーホワイト形ディスプレイにおいて視野角が増加するとコントラストの損失が起こる1つの理由は、ホメオトロピック液晶層が垂直でない光に対して等方性でないことである。垂直でない角度で層を伝搬する光は層の複屈折のため2つのモードで現れ、位相遅延はこれらのモードの間にもたらされ、光の入射角とともに増加する。この位相の入射角依存性は、第2の偏光子によって不完全に失われる偏光状態に楕円率を生じ、これにより光の漏れが生じる。この影響を補正するために、光学補償エレメントも、負の複屈折性ではあるがCプレート対称性を有していなければならない(ne <n0 )。そのような補償器は液晶層によって生じる位相遅延と反対の符号の位相遅延をもたらし、それにより元の偏光状態を回復し、層の活性化された領域を通過する光が出力偏光子によってより完全に遮断されることができるようにする。しかしながら、Cプレート補償は視野角に対するグレースケールの変動には影響を及ぼさず、本発明ではこのことに取り組んでいる。
Figure 2006146256
ディスプレイの種々の補償エレメントの配向を説明する際には、点線370で示す、ディスプレイに垂直な法線軸に言及すると都合がよい。ノーマリーホワイト形ディスプレイの場合、偏光子300(その偏光方向は図面の315の面である)および検光子305(その偏光方向は図面の320の面に向かう)はそれぞれの偏光方向が互いに90°になるように配向される。(偏光子300および検光子305はともに電磁界を偏光する。しか
しながら、典型的には、「偏光子」という言葉は光源に最も近い偏光子エレメントを指し、「検光子」という言葉はLCDを見る人に最も近い偏光子エレメントを指す。)電圧源335によって液晶層に電圧を印加することができるように、第1の透明電極325および第2の透明電極330は、それぞれ液晶層310の反対側の表面に隣接するガラスプレート340および345に置かれる。以下に説明するように、液晶層310に近接するガラスプレート340および345の内面を、バフ仕上げによるように所望の液晶配向に影響を及ぼすために物理的または化学的に処理することができる。
LCD技術分野で周知のように(たとえば、カーン(Kahn)による「液晶デバイスの分子物理学(The Molecular Physics of Liquid-Crystal Devices )」、フィジックス・トゥデー(Physics Today )、第66〜74頁、1982年5月参照)、プレート340および345の内面(層310に隣接する表面)をポリイミドのような液晶を配向させるための表面処理剤で被覆し、バフ仕上げし、そのバフ仕上げした方向が互いに垂直になるように配向すると、液晶材料の配向ベクトルは、電圧が印加されない状態では、プレート340および345の各々に近接する層310の領域で、バフ仕上げした方向(「ラビング方向」として既知である)に配向する傾向がある。さらに、液晶軸の配向(すなわち、配向ベクトル)は、プレート340に隣接する(すなわち、310/340の界面の)第1の主表面からプレート345に隣接する(すなわち、310/345の界面の)第2の主表面まで、層310の経路に沿って90°の角度で法線軸に関して滑らかにねじれる。
与えられる電界がない場合、入来する偏光の偏光方向は、液晶層を通過する際に90°回転されるであろう。したがって、ガラスプレートおよび液晶層が偏光子300および検光子305のような交差した偏光子の間に置かれる場合、光線350によって例示されるような、偏光子によって偏光されかつディスプレイを横切る光は、検光子320の偏光方向に配向されしたがって検光子を通過するであろう。
しかしながら、電極325および330に十分な電圧が印加されると、与えられた電界により、液晶材料の配向ベクトルはこの電界に平行に配向する傾向がある。この状態の液晶材料では、光線355によって示されるように偏光子300によって通過される光は検光子305によって絶たれるであろう。したがって、活性化された1対の電極はディスプレイ中に暗領域を作り出し、与えられた場に晒されずにディスプレイの領域を通過した光は明領域を作り出す。LCDディスプレイ技術分野で周知のように、選択された組合せで活性化される電極の適切なパターンをこの態様で用いて英数字または図形の情報を表示することができる。以下にさらに説明するように、ディスプレイの品質を向上するために、層360および365のような1つ以上の補償器層をディスプレイに含んでもよい。
〈ノーマリーホワイト形ねじれネマチックLCDの特性〉
図4は、90°ねじれネマチックセルの液晶層(セルギャップが1に正規化されている)での位置の関数としての液晶配向ベクトルのティルトの計算プロットを示している。電圧を印加しない場合(曲線400)、典型的な選択状態の電圧を印加した場合(曲線405)、および線形的に間隔が開けられたグレーレベルを生じさせるために選択されたいくつかの中間電圧を印加した場合(曲線410、415、420、425、430、435)の分子ティルト角の典型的な分布を示している。
図5は、同じセルに関して、セル中での位置の関数としての液晶分子のねじれ角を計算したものを示す関連プロットを示している。印加電圧がない場合、ねじれはセル中に均等に分布される(真っ直ぐな曲線500)。完全に選択状態の電圧下では、ねじれは外側のS字型の曲線505によって示されるように分布される。グレーレベルに関するねじれ分布は、2つの曲線500および505の間の中間曲線によって示される。
図4および図5に示されるように、完全に選択された電圧を印加すると、液晶分子に起
こるねじれのほとんどすべておよびティルトのかなりの部分はセルの中央領域で起こる。この現象のため、セル中の分子配向の連続的な変動を3つの領域に分けることができ、これらの3つの領域の各々はそれ自身の光学対称性によって特徴付けられる。したがって、中央領域440(図4)および510(図5)は、完全に選択された状態で公称上ホメオトロピックであり、Cプレートの特性に近いと考えることができる。セルの各表面付近の領域445、450(図4)および515、520(図5)はそれぞれ、その異常軸が近接する基板のラビング方向に配向されるAプレートとして動作する。領域445、450、515および520の分子には本質的にねじれがないため、分子は液晶層の各側でそれぞれのラビング方向に本質的に配向される。さらに、領域445および515における分子のねじれ角が領域450および520の分子のねじれ角に垂直になる傾向があるため、これらの2つの領域がセルを通過する光に与える影響は打消され、中央のCプレート領域が支配的な影響を及ぼすことになる。
〈Cプレート補償〉
当該技術分野で周知のように、負のCプレート補償器は、LCDセルの中央のほぼCプレートの領域を介する伝搬によってもたらされる角度依存性の位相シフトを補正するように設計される。そのような補償器は、中央領域の光学対称性が液晶セルの選択状態を支配する程度、すなわち、分子が与えられた場に配向する程度効果的である。このことは、強い場を活性化状態のために用いるとホメオトロピックへの近似をより正確に近くするため、このときに負のCプレート補償が最良に作用することを意味する。Cプレートを用いるとより広い視野に対して暗状態の漏れを大幅に低減し、これによりコントラストが向上しかつ色の非飽和が低減されることが証明されている。
〈グレースケールの安定性〉
コントラストを向上するためにCプレート補償器が用いられ得るが、これはグレースケールの安定性は向上しない。視野に対するコントラストグレースケールの輝度差を維持する際の問題は、実質的に、選択(ノーマリーホワイト形ディスプレイの黒)状態と非選択(ノーマリーホワイト形ディスプレイの白)状態との間で割当てられるレベルに対する明るさレベルの変化に関係する。この現象は一般に、レベル0(選択黒状態)からレベル7(非選択白状態)までの8つのグレーレベルが割当てられるディスプレイに関する透過または明るさ−電圧(BV)電気光学応答曲線を用いて示される。0〜7のグレーレベルは、これらのレベルに、選択電圧と非選択電圧との間でBV曲線に沿って明るさに線形的に間隔があけられた1組の電圧を割当てることによって選択される。
図6は、垂直方向の視野角を0°に固定したままで水平方向の視野角を0°から40°まで10°ずつ増分して変化させた場合のノーマリーホワイト形90°ねじれネマチックディスプレイのBV(透過率−駆動電圧)曲線を計算したプロットである。(水平方向の角度に関するBV曲線の変化は、第1のオーダまでは、水平方向のずれが左へのずれか右へのずれかに依存しない。)なお、グレーレベルが選択されるであろう各曲線の領域は、種々の水平方向の角度に対して互いにほぼ重なる。これは、グレーレベルが0°で線形的に間隔があけられるように選択されると、これらのグレーレベルはもっと大きい水平方向の視野角でも非常に線形に近いままになるであろうということを意味する。
グレースケールの安定性に関する問題は、垂直方向の視野角が変わる場合に主に生じる。これは、水平方向の視野角を0°に固定したままで垂直方向の視野角が−10°から+30°の範囲で変化する場合のノーマリーホワイト形90°ねじれネマチックディスプレイに関する一連のBV曲線を示す図7に示されている。(法線から測定して)0°未満の角度ではBV曲線は右側(より大きい電圧)に移動しその最大値から単調に下降するが0には達しないことを観察することができる。
法線よりも上の角度では、曲線は左側に移動し最初の最小値の後値が回復(リバウンド)する。この効果は、図8に示されるように、ディスプレイを見る人が法線よりも上から
、法線で、および法線よりも下からディスプレイを見る際の遠近を考慮することによって説明できる。注目すべき重要な特徴は、セルにかかる電圧を増加したときのセルの中心での平均液晶配向ベクトルのティルトと見る人に向かって移動する光との関係である。
たとえば、セルにかかる電圧を増加すると、セルの中心での平均液晶配向ベクトルは平行(偏光子300および検光子305に関して)な配向815からホメオトロピック配向825に向かって傾く。法線入射800で見る人に関しては、リタデーションは非選択状態電圧で最も大きく、選択状態電圧で最も小さい。リタデーションがほぼ0であるとき、光の偏光状態は変わらず、光は検光子によって遮断される。したがって、見る人には、電圧が増加するに従って明るさが0に単調に減少することがわかる。
次に、正の垂直方向の視野方向の場合(法線入射805よりも上で見る人の場合)について考える。いくらかの中間電圧では、平均配向ベクトル820は見る人の方を向き、リタデーションは最小である。ここで、見る人には、明るさが電圧とともに最初に減少してリタデーションが最小となる点で最小となりその後増加することがわかる。
負の垂直方向の視野方向(法線入射810よりも下で見る人の場合)に関しては、平均配向ベクトルは常に−最も高い電圧の場合でも−光線に対して大きい異方性を示す。したがって、見る人には明るさの単調な減少がわかる。さらに、平均液晶配向ベクトルは常に、法線よりも下から見る人810の場合には法線入射で見る人800の場合よりも光線に関してより大きい角度で配向される。したがって、法線入射で見る場合よりも負の垂直方向の視野方向の場合の方が異方性は大きくかつ明るさレベルは常に高い。
視野角に対するLCDの明るさのこの依存性は、グレースケールの安定性に大きな影響を与える。特に、視野角に対するグレーレベルの輝度の変動は極端になる場合がある。(なお、図7で0°曲線で50%のグレーレベルを生じさせるために選択された電圧は+30°曲線で暗状態を引起こし、−10°で完全に白色の状態に近づく。)
〈Oプレートによるグレースケールの補償〉
グレーレベルの反転を解消しグレースケールの安定性を向上するために、複屈折Oプレート補償器を用いることができる。米国特許出願第223,251号に記載されているようにOプレート補償器の原理は、その主光軸がディスプレイの面に関して実質的に斜めの角度で配向される(したがって「Oプレート」という名前である)正の複屈折材料を用いる。「実質的に斜めの」とは、0°よりもかなり大きくかつ90°よりもかなり小さい角度を意味している。Oプレートはたとえばディスプレイの面に関して30°〜60°の角度、典型的には45°の角度で用いられている。さらに、一軸または二軸性材料を用いたOプレートを用いることができる。Oプレート補償器は、LCDの偏光子層と検光子層との間の種々の場所に置くことができる。
一般に、Oプレート補償器はOプレートだけではなくAプレートおよび/または負のCプレートを含んでいてもよい。当該技術分野で周知のように、Aプレートは複屈折層であり、その異常軸(すなわちそのc軸)は層の表面に平行に配向される。したがって、そのa軸は表面に垂直に(法線入射光の方向に平行に)配向され、したがってAプレートと呼ばれる。Aプレートは、ポリビニルアルコール等の一軸的に伸張されたポリマー膜または他の適切に配向された有機複屈折材料を用いることによって製造され得る。
Cプレートは一軸性複屈折層であり、その異常軸は層の表面に垂直に(法線入射光の方向に平行に)配向される。負の複屈折性Cプレートは、たとえば、一軸的に圧縮されたポリマー(たとえば、クラーク(Clerc )他への米国特許第4,701,028号参照)、伸張されたポリマー膜を用いることによって、または物理的気相成長された無機薄膜(たとえば、イエー(Yeh )他への米国特許第5,196,953号参照)を用いることによ
って製造され得る。
物理的気相成長による薄膜の斜方蒸着は、複屈折特性を有する膜を生成するとして知られている(たとえば、モトヒロ(Motohiro)およびタガ(Taga)による「斜方蒸着による薄膜リタデーションプレート(Thin Film Retardation Plate by Oblique Deposition )」応用光学(Appl. Opt.)、Vol.28、No.3、第2466〜2482頁、1989年)。対称軸の傾斜配向をさらに活用することにより、モトヒロのプロセスを、Oプレートを製造するように改良または向上することができる。そのようなコンポーネントは本質的に二軸性である。それらのコンポーネントの成長特性により微細な柱状構造が生じる。柱の角度は蒸気の流れの到達方向に向かって傾けられる。蒸着角(法線から測定される)がたとえば76°であれば、柱の角度は約45°になる。柱はシャドウイングの結果楕円形の断面を作り出す。この楕円形の断面により膜の二軸特性が生じる。複屈折は大きさおよび対称性に関しては完全に膜の微細構造に起因し、形状複屈折と呼ばれる。薄膜におけるこれらの現象はマクレオド(Macleod )により広範囲に研究され説明されている(「薄膜の構造関連光学特性(Structure-Related Optical Properties of Thin Films)」、J. Vac. Sci. Technol. A 、Vol.4、No.3、第418〜422頁、1986年)。
一軸性Oプレートコンポーネントは、ねじれネマチック液晶ディスプレイのグレースケールの安定性を向上するためにも用いることができる。これらのコンポーネントは、適切に配向された有機複屈折材料を用いることによって製造され得る。当業者であれば、一軸性Oプレートおよび二軸性Oプレートを製造する他の手段を認識するであろう。
図9および図10は、Oプレート補償器層がノーマリーホワイト形ねじれネマチックディスプレイに対して与え得る1つの影響を示している。図9はOプレート補償器層が種々の水平方向の視野角でのディスプレイの電気光学応答に与える影響を示しており、図10はOプレート補償器層がディスプレイの垂直方向の視野角に与える影響を示している。この特定の実施例では、液晶セルの両側に液晶層に隣接して1つのAプレート層が配置され、偏光子層とAプレート/液晶/Aプレート層積層物との間にOプレート層が配置される。水平方向および垂直方向の視野角に対するBV曲線の変動は、図6および図7に示される補償されない場合と比較して大幅に低減される。
Oプレート補償器層を用いることによるグレースケールの反転の排除は以下の態様で起こる。正の垂直方向の視野方向では、Oプレートのリタデーションは視野角とともに増加し、液晶層の減少するリタデーションをオフセットする傾向がある。観察者が平均液晶配向ベクトルの軸を見下ろしているとき、Oプレートの存在により、2つの偏光子の間の層が等方性となることが妨げられる。したがって、図7に示されるBV曲線のリバウンドは低減され、図10に示されるようなグレースケール電圧範囲外のより高い電圧に移動する。
負の垂直方向の視野方向では、光軸を公称上互いに90°にしたOプレートおよびAプレートの組合せは、光軸がOプレートおよびAプレートの軸を含む面に対して垂直に配向された負の複屈折リターダと同様の複屈折特性を示す傾向がある。このリターダの軸の方向は、選択状態と非選択状態との間の電圧で駆動される場合セルの中央領域の平均液晶の配向に公称上平行である。したがって、このように配向されたOプレートの存在は液晶層の複屈折を打消す傾向があり、BV曲線を引下げるかまたはそれと同等にBV曲線をより低い電圧の方向(すなわち、左)に移動させる。正および負の水平方向の視野方向でも同様の効果が生じる。
Oプレート補償器をこのような態様で取入れる場合の全体的な効果は、グレースケール
電圧領域における大きなリバウンドをなくし、視野角が負から正に変わる際のBV曲線の左から右への移動を低減することである。
補償器の光軸の配向は、組合されたリタデーション効果が法線入射の視野方向で互いに打消し合いかつ水平方向の視野方向ではリバウンドを最小にするように、慎重に選択され得る。それぞれの配向がこれらの要件を満たす限り1つより多いOプレートの組合せを用いることができる。さらに、負のCプレートは、ある構成では、グレースケールの安定性のいくらかの低下を伴う場合もあるが、大きい視野でコントラスト比を増加することができる。
〈Oプレート技術〉
液晶層、補償器層、偏光子層および検光子層は、液晶ディスプレイにおいて互いに関して種々の配向を有し得る。米国特許出願第223,251号で考慮され説明されている可能な構成のうちのいくつかを以下の表1に繰返しており、ここで「A」はAプレートを示し、「C」はCプレートを示し、「O」はOプレートを示し、「LC」は液晶を示し、「OxO」は交差Oプレートを示している。交差Oプレートはそれらの方位角Φ235が公称上交差している隣接するOプレートであり、第1の方位角は0°〜90°で配向され、第2の方位角は90°〜180°で配向される。
Figure 2006146256
液晶配向ベクトルの配向に関するディスプレイの面への主軸の投影は実施例に応じて変化し得る。たとえば2つのOプレートを用いる場合、Oプレート軸の投影は液晶セルの中央付近で平均液晶配向ベクトルの配向に関して45°である場合もあり、Oプレート軸の投影が液晶配向ベクトルの配向に対して実質的に平行である場合もある。
Aプレートを用いてさらに補償される交差Oプレート(OxO)設計により、さらなる設計の柔軟性が得られる。Aプレートの相対配向を変えることによってそのような設計を調節することができるため、Aプレートの値の選択は重要ではない。したがって、市販のAプレートのリタデーション値を用いて所望の解決法を得ることが可能である。
Oプレート補償機構がディスプレイの設計者に与える柔軟性により、性能を特定のディスプレイ生産要件に合わせることが可能となる。たとえば、単純な構成およびパラメータの変更とで、左または右から見るために最適化された等コントラスト、極度に垂直方向の角度から見るために最適化された等コントラスト、または法線よりも上から左側および右側の大きい角度で見るために最適化された等コントラストを達成することが可能である。さらに、特定の視野に対してコントラストおよびグレースケールの安定性をともに向上するように、または一方を犠牲にして他方をさらに最適化するように構成およびパラメータを調整することも可能である。さらに、正の複屈折性Aプレートの代わりに負の複屈折性Aプレートを用いてもよい。この場合、負の複屈折性Aプレートは、その異常軸が正の複屈折性Aプレートに適切な配向に対して垂直になるように配向されるであろう。液晶ディスプレイ設計の当業者であれば理解するであろうように、負のAプレートを用いる場合、性能を最適化するために補償器の他のコンポーネントにも付加的な変更を加えることが必要となるであろう。
ねじれネマチック液晶ディスプレイの表面の法線に近い角度で見た場合、このねじれネマチック液晶ディスプレイは高品質の出力を与えるが、視野角が大きいと画像の質は低下し、コントラストも悪くグレースケールも均一でなくなる。これは、液晶材料がそれを通過する光に与える位相リタデーションの影響が光の傾斜角とともに本質的に変化し、視野角が大きいと画像の質が悪くなるために起こる。しかしながら、液晶セルとともに1つ以上の光学補償エレメントを導入することにより、角度によるこの不所望な影響を実質的に補正しそれにより他の方法で可能であるよりもより大きい視野角でより高いコントラストおよび安定した相対グレーレベル強度を維持することが可能となる。
本発明の目標は、広い範囲の視野角に対して液晶ディスプレイのグレースケール特性およびコントラスト比を大幅に向上することを可能にする正の複屈折性Oプレート補償器およびその製造方法を開示することである。
正の複屈折性Oプレート層を含む本発明の補償器設計は、広い範囲の視野角に対して液晶ディスプレイ(LCD)のグレースケール特性およびコントラスト比を大幅に向上することを可能にする。
有機液晶ポリマーを含むOプレート補償器およびその製造方法がここに開示される。この補償器は一軸性複屈折薄膜であり、その異常軸は膜の表面に関して斜めに配向される。(なお、この複屈折薄膜は弱い二軸性であってもよい。)膜の異常軸に平行な液晶配向ベクトルの斜め配向は、機械的にラビングされた配向材である斜方蒸着されたSiOのような液晶を配向するために特別に用意された表面上に有機薄膜を置くことによって達成される。この膜は、液晶ポリマーの溶液からまたはネマチック相を有する反応性液晶モノマーから置くことができる。製造プロセス中に用いられ得るいかなる溶媒も蒸発され、有機薄膜はそのネマチック相の温度に保持される。反応性モノマーが用いられると、膜はその後光重合される。有機Oプレートの代替実施例は、スメクチックA材料およびスメクチックC材料の使用を含む。これらの材料を用いる製造技術を説明する。
本発明のいくつかの例示的な実施例を以下に説明する。明瞭にするために、本明細書には実際の実現例の特徴をすべてにわたっては説明しない。もちろん、(何らかの開発プロジェクトの場合のように)何らかのそのような実際の実現例の開発では、システム関連の制約およびビジネス関連の制約に従う、といった実現例ごとに変わるであろう開発者の特定の目標および副次的な目標を達成するために多くの実現例別の判断を下さなければならないことが認識されるであろう。さらに、そのような開発の作業は複雑で時間がかかるであろうが、本開示の利益を受ける当業者にとってデバイスエンジニアリングの通常の事業であろうことが認識されるであろう。
〈序論〉
図11は、偏光子300と液晶層310との間に配置される1つのOプレート補償器1100を用いる本発明に従った液晶ディスプレイ(LCD)システムの例示的な実施例を示している。Oプレート層1100は、その光学対称軸が液晶ポリマー層310の表面に関して約20°〜約70°の角度に配向される正の複屈折性液晶ポリマー層を含む。代替的に、Oプレート補償器層は、液晶層310と検光子305との間に配置されてもよく、両方の場所に配置されてもよい。
Oプレート補償器をどこに配置するかについての決定は全くの設計上の選択であり、一般には、補償されるディスプレイの光学的要件と、ディスプレイシステムの製造面およびコスト面の制約とに基づいてなされる。
一般に、補償器はOプレートだけではなくAプレートおよび/または負のCプレートも含んでいてもよい。当該技術分野で周知のように、Aプレートは複屈折層であり、その異常軸(すなわち、そのc軸)は層の表面に平行に配向される。したがって、そのa軸は表面に垂直に(法線入射光の方向に平行に)配向され、したがってAプレートと呼ばれる。Aプレートは、ポリビニルアルコール等の一軸的に伸張されたポリマー膜または他の適切に配向された有機複屈折材料を用いることによって製造され得る。
〈ネマチック実施例〉
図12Aに示す別の例示的な実施例は、硬いガラス基板1200、配向層1205、ネマチック相を有する重合可能な高プレティルト液晶モノマー層1207、高プレティルト液晶/配向層界面1207/1205、ネマチック相を有する重合可能なOプレート液晶モノマー層1210、液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207、空気層1215、および液晶/空気界面1210/1215を示している。液晶は重合可能なモノマー化合物からなり、光開始剤であるlrgacure-651を約0.5%含む。さらに、液晶は、液晶/空気界面1210/1215で約40°の温度依存性ティルト角を有する。
配向層1205は、低液晶ティルト角を作るポリイミド材料で基板1200の表面を被覆することによって生成される。その後配向表面をラビングして、高プレティルト液晶/配向層界面1207/1205で約8°の温度依存性極ティルト角1217、および均一な特定の方位ティルト方向を作る。液晶ティルト角1217は、5°〜20°の範囲であってもよい。
液晶モノマー1207の薄膜は、液晶を溶媒に溶かした溶液から回転コーティングを用いることによって配向層1205上に生成される。有機液の薄膜を生成する他の方法は、たとえば、ディップ、メニスカス、およびスロット−ダイコーティングを含む。従来からC6Mとして既知である液晶モノマーの化学構造を図12Bに示している。C6Mの濃度は約8.5%である。溶媒はモノクロロベンゼンである。最後に、コーティング溶液は、光開始剤であるlrgacure-651を約0.05%含む。当業者に既知であろうように、C6M
、lrgacure-651およびモノクロロベンゼンの代わりに他の材料を用いてもよい。上述の濃度は溶質の可溶性の範囲内で変わり得ると考えられる。
膜を生成した後、溶媒は蒸発され、液晶層1207の温度はネマチック相の液晶材料の薄膜を生成するように調整される。次に、モノマーを重合して液晶相の秩序が保たれるポリマー膜にするのに十分な総露光量、典型的には4〜10J/cmを達成するように、約360ナノメートル(nm)の波長の紫外光(化学放射)を液晶膜に照射する。
約40°のプレティルト角度を与えるために、層1205および1207の代わりに他の可能な配向層材料を用いてもよい。そのような材料は、たとえば、後にラビングされるホモジニアス配向材料およびホメオトロピック配向材料の混合物を含み得る。
液晶モノマー1210の薄膜は、回転コーティングを用いることによって重合された高プレティルト液晶層1207上に生成される。
コーティングの後、液晶モノマー層1210は、配向層1205の表面全体にわたって、液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207で40°の均一な極ティルト角1220と、均一な方位ティルト方向とを与えるそのネマチック範囲内の温度に加熱される。目標は、基板/液晶界面および液晶/空気界面(1225)で公称上同じティルト角(1220)を達成することである。液晶/空気界面では液晶の好ましい方位配向がないため、この界面での配向は液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207の方位配向によって決定される。次に、モノマーを重合して液晶相の秩序が保たれるポリマー膜にするのに十分な約360nmの波長の紫外光(化学放射)を典型的には4〜10J/cmで液晶モノマー膜に照射する。モノマーの液晶相に存在するネマチック秩序は、光重合によって生成されるポリマー膜で保たれる。
高プレティルト液晶層1207の目的は、液晶Oプレート層1210の方位配向を変えずにそのプレティルト角を約40°に増加することである。これは、C6M液晶の真性ネマチック/空気ティルト角1219および1225が約40°であるために起こる。高プレティルト液晶層1207の厚さが約100nmよりも大きい限り、液晶分子は、高プレティルト液晶/配向層界面1207/1205での約8°のプレティルト角からネマチック/空気での40°のティルト角1219まで連続的に広がり/曲がり変形を受けるであろう。モノマーの液晶相に存在するネマチック秩序は、光重合により生成されるポリマー膜で保たれる。
これらの手順に鑑み、液晶Oプレート層1210の液晶分子は、液晶Oプレート/重合された高プレティルト液晶層界面1210/1207で40°のプレティルト角1220(隣接するネマチック/空気のティルト角1219の角度とほぼ同じ)に配向する。液晶Oプレート層1210および高プレティルト液晶層1207の両方に同じ材料が用いられるため、ネマチック/空気のティルト角1225は液晶プレティルト角1220とほぼ同じ値を有し、液晶Oプレート層1210のティルト角は層の厚さにわたって均一である。さらに、重合された高プレティルト液晶層1207の表面は、液晶Oプレート層1210の液晶分子により優れた濡れ特性を示す。
ほとんどの応用では、液晶Oプレート層1210は高プレティルト液晶層1207よりもはるかに厚い(典型的には、>1.0ミクロン)。したがって、高プレティルト液晶層1207の、Oプレート層1210の全体的な位相リタデーション特性への寄与は取るに足りないほどわずかなものである。このプロセスの結果、正の複屈折性でありかつ約40°の極ティルト角で配向される対称軸を有する液晶ポリマー1210の薄膜が得られる。
液晶Oプレート層/空気のティルト角1225および液晶プレティルト角1220は、約60°ほど異なっていてもよい。その後、液晶Oプレート層1210は、液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207と液晶Oプレート/空気界面1210/1215との間で広がり/曲がり変形を示し得る。また、液晶Oプレート層1210は、キラル添加剤を取入れることによってまたはキラル重合可能液晶モノマーもしくはキラル液晶ポリマーを用いることによって方位ねじれを示し得る。
代替的に、液晶材料が室温で流体である場合、この材料の薄膜層を高プレティルト液晶層1207の上に直接堆積させることができる。
別の代替実施例では、ネマチック液晶材料1210を重合可能なスメクチックA液晶モノマー材料と置き換えてもよい。液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207でのスメクチックA液晶材料のアンカリングエネルギは、液晶/空気界面1210/1215でのアンカリングエネルギよりもかなり大きい。さらに、スメクチックA相材料各々の曲がり変形弾性定数は非常に大きい。これは、バルク膜の液晶配向ベクトルの配向が均一であり、液晶Oプレート/高プレティルト液晶層界面1210/1207でのティルト角1220によって実質的に決定されることを意味する。このプロセスに重合可能なスメクチックA材料を用いることの利点は、結果として得られる液晶ポリマー膜の極ティルト角が液晶/空気界面1210/1215の液晶モノマーのティルト角1225に対して敏感でないことである。
〈スメクチックC基板に配向される実施例〉
図13に代替実施例を示している。以前と同様に、補償器システムは、硬いガラス基板1300、配向層1305、重合可能な液晶Oプレートモノマー層1310、液晶Oプレート/配向層界面1310/1305、空気層1315、および液晶/空気界面1310/1315を含む。しかしながら、本実施例では、重合可能な液晶層1310は、スメクチックC相の温度範囲および約45°の最大スメクチックティルト角1320を有する。
スメクチックC相−ネマチック相転移を有する液晶材料は10°〜45°の範囲の大きいスメクチックティルト角1320を有する傾向があるため、そのような材料が好ましい。この液晶材料は、重合可能なモノマー化合物からなり、 約0.5%のlrgacure-651を含む。
ネマチック実施例の場合と同様に、基板の表面上に配向層1305が生成される。好ましい実施例では、配向層材料はSiOの薄膜であり、約60°の極角で斜めに配置され、卵レシチン、すなわちホメオトロピック配向材料の薄膜で被覆される。この配向表面は、方位SiO蒸着角によって決定されるような均一な特定の方位ティルト方向と約85°の液晶プレティルト角1325とを与える。
次に、重合可能な液晶モノマー1310の薄膜が回転コーティングを用いることによって配向層1305の上に置かれる。その後液晶膜の温度を上げてそのネマチック相にし、液晶Oプレート/配向層界面1310/1305で約85°の均一なプレティルト角1325を作る。その後温度をたとえば約0.1℃/分の速度でゆっくりと下げて液晶材料のスメクチックC相にする。
このプロセスにより、最初に0°のスメクチックティルト角1320で傾けられる分子を有する配向層の表面に平行なスメクチック層が形成される。液晶層の温度を下げてそのスメクチックC相にすると、液晶分子のスメクチックティルト角1320は増加する。(分子の方位ティルト方向は方位SiO蒸着角によって決定される。)材料の融点のすぐ上の温度で、スメクチックティルト角1320は約45°の最大値に達する。配向層に平行なスメクチック層を形成する種々の他の方法が当業者に認識されるであろう。
液晶/空気界面1310/1315では液晶の好ましい方位配向がないため、この界面での配向は液晶Oプレート/配向層界面1310/1305での液晶の方位配向によって決定される。さらに、スメクチックC材料では、液晶/空気界面1310/1315での極ティルト角1330はバルク液晶材料のティルト角に影響を及ぼさない。
次に、モノマーを重合して液晶相の秩序が保たれるポリマー膜にするのに十分な約360nmの波長の紫外光(化学放射)を典型的には約4〜10J/cmで液晶モノマー膜1310に照射する。ネマチック実施例では、モノマーのスメクチックC相に存在する液晶秩序は、光重合によって生成されたポリマー膜で保たれる。このプロセスの結果、正の複屈折性でありかつ約45°の極ティルト角1320で配向される対称軸を有する液晶ポリマーの薄膜が得られる。
〈スメクチックC電界配向の実施例〉
図14を参照して、別の例示的な液晶ディスプレイシステムは、硬いガラス基板1400、配向層1405、±2〜20nC/cmの高い自発分極と約45°の最大スメクチックティルト角1420とを有する室温キラルスメクチックC相を有する重合可能な液晶モノマー層1410、液晶Oプレート/配向層界面1410/1405、空気層1415、液晶Oプレート/空気界面1410/1415、および与えられる電界の(図14の紙面に向かう)方向1440を含む。
スメクチックC−ネマチック転移を有する液晶材料は10°〜45°の範囲の大きいスメクチックティルト角1420を有する傾向があるため、そのような材料が好ましい。液晶のピッチ(たとえば、方位配向が360°回転するスメクチック層に対して垂直な距離)は約100マイクロメートル(μm)以上である。液晶はまた重合可能なモノマー化合物からなり、0.5%のlrgacure-651を含む。
当業者は、異なる値の自発分極を有する液晶を用いることができることを認識するであろう。さらに、液晶材料はピッチ補償され得る。すなわち、液晶材料は、左まわりおよび右まわりの両方のキラルスメクチックC分子からなっていてもよい。左まわりの分子の自発分極の符号および大きさは右まわりの分子と異なっていてもよい。左まわりの分子および右まわりの分子の相対量は、比較的長いピッチ(たとえば、液晶膜の厚さよりもかなり大きい)を与えなおかつ液晶混合物の高い値の自発分極を与えるように調整することができる。
基板1400の表面上には回転コーティングを用いることによって配向層1405が置かれる。本実施例では、配向層材料は、卵レシチン、すなわちホメオトロピック配向材料(たとえば、約90°の液晶ティルト角1425を作る)の薄膜である。
次に、上述の実施例で議論したように、配向層1405の上に重合可能な液晶モノマー1410の薄膜が置かれる。その後、0°の極ティルト角1425および特定の方位角の液晶膜1410に電界が与えられる。図14では、電界の方向1440は紙面に対して垂直である。
液晶層1410の形成後、液晶膜の温度を上げてそのネマチック相にし、液晶Oプレート/配向層界面1410/1405で均一なホメオトロピック配向を作る。その後温度をたとえば約0.1℃/分の速度でゆっくりと低下させて液晶材料のスメクチックC相にする。このプロセスにより、分子が最初に0°のスメクチックティルト角1420で傾けられる、配向層の表面に実質的に平行なスメクチック層が形成される。配向層に平行なスメクチック層を形成する種々の他の方法が当業者に認識されるであろう。
液晶層の温度を低下させてそのスメクチックC相にすると、液晶分子のスメクチックティルト角1420は増加する。分子の方位ティルト方向は一般に電界の方向に垂直であり、電界の極性と自発分極の符号とに依存する。液晶材料の融点のすぐ上の温度で、スメクチックティルト角1420は約45°の最大値に達する。
液晶/空気界面1410/1415では液晶の好ましい方位配向がないため、この界面での配向は液晶Oプレート/配向層界面1410/1405での液晶の方位配向によって決定される。さらに、スメクチックC材料では、液晶/空気界面1410/1415での極ティルト角1430は、バルク液晶材料のティルト角に影響を及ぼさない。
次に、モノマーを重合して液晶相の秩序が保たれるポリマー膜にするのに十分な360nmの波長の紫外光(化学放射)を典型的には4〜10J/cmで液晶モノマー膜1410に照射する。上述の実施例の場合と同様に、モノマーに存在する液晶秩序は光重合によって生成されるポリマー膜で保たれる。このプロセスの結果、正の複屈折性でありかつ約45°の極ティルト角1420で配向される対称軸を有する液晶ポリマーの薄膜が得られる。
〈可能な変形例〉
上述の例示的な実施例の各々に関して、多くの変形例が可能であり、これらの変形例は液晶ディスプレイデバイスの技術分野の当業者に自明であろう。たとえば、他の可能な基板材料はポリマー膜を含み得る。重合可能な液晶モノマー材料は、多数の反応性官能基を含みしたがって架橋剤として作用することができる分子を成分として含んでいてもよい。液晶/配向層界面の他の極ティルト角は、反応性液晶の適切な選択、配向材料の変更、ラビング状態、等によって達成され得る。さらに、非反応性液晶材料を重合可能な液晶と組合せることができる。結果として得られる液晶ポリマー膜はプラスチックまたはゲルの特性を有するであろう。液晶材料はまた液晶混合物の粘性を増加しかつその膜形成特性を向上するポリマー(たとえば、液晶ポリマー)またはオリゴマーを含有していてもよい。
さらに、液晶ポリマーは、液晶の特定の化学構造と重合温度とに依存して約0.05〜約0.25の複屈折を有することが予想される。この範囲の複屈折の値では、有用なOプレート補償器は0.20〜10μmの厚さを有するであろう。さらに、重合可能なスメクチックC液晶材料から製造されるOプレート補償器はわずかに二軸性であることが予想される。
本開示の利益を受ける当業者によって、ここに説明した本発明の概念から逸脱することなく上で示した実施例からの種々の変形例が可能であることが認識されるであろう。したがって、本願で本発明だけにクレームされる権利を規定するのは上述の例示的な実施例だけではなく請求の範囲である。
ノーマリーホワイト形90°ねじれネマチック液晶ディスプレイの動作を全体的に示す図である。 本発明の説明においてコンポーネントの配向を特定するために用いられる座標系を示す図である。 90°ねじれネマチック透過型ノーマリーホワイト形液晶ディスプレイの概略断面図である。 90°ねじれネマチック液晶セルにおける(水平方向の軸に沿った深さの部分としての)位置の関数として配向ベクトルのティルト角(垂直方向の軸に沿った度数で示す)のプロットを示す図である。 図4に示すセルに関する関連するプロットを示す図であって、セルにおける液晶分子の位置の関数としての液晶分子のねじれ角を示す図である。 Oプレートによるグレースケールの補償の利益のない典型的なねじれネマチックディスプレイに関して種々の水平方向の視野方向での明るさ対電圧(BV)電気光学曲線を計算したプロットを示す図である。 Oプレートによるグレースケールの補償の利益のない典型的なねじれネマチックディスプレイに関して種々の垂直方向の視野方向での明るさ対電圧(BV)電気光学曲線を計算したプロットを示す図である。 液晶の平均配向ベクトルの配向に関して見る人の遠近を示す図である。 本発明に従ったOプレートによる補償の利益を有するノーマリーホワイト形ねじれネマチック液晶ディスプレイに関する種々の水平方向の視野方向での明るさ対電圧電気光学曲線を計算したものを示す図である。 本発明に従ったOプレートによる補償の利益を有するノーマリーホワイト形ねじれネマチック液晶ディスプレイに関して種々の水平方向の視野方向での明るさ対電圧電気光学曲線を計算したものを示す図である。 本発明に従った有機薄膜Oプレート補償器を用いる例示的な液晶ディスプレイを示す図である。 ネマチック液晶材料を用いる本発明の例示的な実施例を示す図である。 従来の液晶モノマーであるC6Mの化学構造を示す図である。 基板配向技術と組合せてスメクチックC液晶材料を用いる本発明の別の例示的な実施例を示す図である。 電界配向技術と組合せてスメクチックC液晶材料を用いる本発明の他の例示的な実施例を示す図である。

Claims (27)

  1. 液晶ディスプレイのためのOプレート補償器であって、前記補償器は、反応性液晶モノマーから形成されかつ平均主光学軸がディスプレイの法線に関して斜めの角度で配向される正の複屈折性の重合される液晶材料を含み、さらにディレクタにおいて低プレティルト角から高プレティルト角の斜角を有する重合される液晶高プレティルト層と、重合される反応性液晶材料を含みかつ光学軸が前記高プレティルト層との界面および空気界面の間で実質的に均一なティルト配向で配向されるOプレート層とを含む、Oプレート補償器。
  2. 前記高プレティルト層の厚さは約50nmから200nmの範囲である、請求項1に記載のOプレート補償器。
  3. 光学的に厚い前記Oプレート層の厚さは約800nmから2ミクロンである、請求項1に記載のOプレート補償器。
  4. 前記高プレティルト層の低プレティルト角は約2−10度の範囲であり、高プレティルト角は約20−70度の範囲である、請求項1に記載のOプレート補償器。
  5. 前記高プレティルト層は重合されるネマチック液晶材料で構成される、請求項1に記載のOプレート補償器。
  6. 前記Oプレート層は重合されるネマチック液晶材料で構成される、請求項1に記載のOプレート補償器。
  7. 前記Oプレート層は重合されるスメクチック液晶材料で構成される、請求項1に記載のOプレート補償器。
  8. 光学的に厚い前記Oプレート層は約25度から75度の実質的に均一なティルト配向を有する、請求項1に記載のOプレート補償器。
  9. ディスプレイに垂直な軸に関して種々の角度で見るためのねじれネマチック液晶ディスプレイであって、
    (a) 偏光子層と、
    (b) 検光子層と、
    (c) 液晶ディレクタの配向において約90度のねじれを有するネマチック液晶材料を含む、偏光子層と検光子層との間に配置される液晶層と、
    (d) 前記液晶層の第1の主表面に近接する第1の電極と、
    (e) 液晶層の第2の主表面に近接する第2の電極とを備え、第1および第2の電極は、電位源に接続されると液晶層に電圧を印加するように適合され、前記ねじれネマチック液晶ディスプレイはさらに
    (f) 偏光子層と検光子層との間に配置され、重合される液晶モノマーを含む正の複屈折性Oプレート補償器層を含む補償器を備え、前記重合される液晶モノマーは液晶ディスプレイの表面に関して約20度から約70度のティルト角で配向される平均光学対称軸を有し、前記補償器は光学的に薄い高プレティルト層と、液晶ディスプレイの面に関して実質的に均一な光学軸のティルト配向を有する光学的に厚いOプレート層とをさらに含む、ねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  10. 前記高プレティルト層の厚さは約50nmから200nmの範囲である、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  11. 前記Oプレート層の厚さは約800nmから2ミクロンである、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  12. 前記高プレティルト層の低プレティルト角は約2−10度の範囲であり、高プレティルト角は約20−70度の範囲である、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  13. 前記高プレティルト層は重合されるネマチック液晶材料で構成される、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  14. 前記Oプレート層は重合されるネマチック液晶材料で構成される、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  15. 前記光学的に厚いOプレート層は重合されるスメクチック液晶材料で構成される、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  16. 前記Oプレート層は約25度から75度の実質的に均一なティルト配向を有する、請求項9に記載のねじれネマチック液晶ディスプレイ。
  17. Oプレート補償器を製造する方法であって、
    (a) 基板を設けるステップと、
    (b) 液晶材料を配向できる材料の層を与えるステップと、
    (c) 配向膜に重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜を与えるステップと、
    (d) 前記重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜の温度を前記液晶モノマーの等方性透明点温度および凝固点温度の間の温度に調節して配向液晶膜を生成するステップと、
    (e) 前記重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜に化学放射を照射して前記高プレティルト膜を重合するステップと、
    (f) 重合された前記高プレティルト膜に重合可能な液晶モノマーOプレート膜を与えるステップと、
    (g) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜の温度を前記液晶モノマーの等方性透明点温度および凝固点温度の間の温度に調節して配向液晶膜を生成するステップと、
    (h) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜に化学放射を照射して前記Oプレート膜を重合するステップとを含む、方法。
  18. 前記配向膜に重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜を与える前記ステップ(c)は、
    (1) 前記重合可能な液晶モノマー材料を溶媒に溶解して溶液を形成するステップと、
    (2) 前記溶液を前記配向膜に与えるステップと、
    (3) 前記溶媒を蒸発させて前記重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜を形成するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記重合された高プレティルト膜に前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜を与える前記ステップ(f)は、
    (1) 前記重合可能な液晶モノマー材料を溶媒に溶解して溶液を形成するステップと、
    (2) 前記溶液を前記重合された高プレティルト膜に与えるステップと、
    (3) 前記溶媒を蒸発させて前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜を形成するステップとを含む、請求項17に記載の方法。
  20. (1) 前記重合可能な液晶モノマー材料はネマチック液晶相を有し、
    (2) 前記重合可能な液晶モノマー高プレティルト膜は配向膜界面において2度から10度の低プレティルト角を有し、かつ第1の空気界面を有し、前記第1の空気界面において約20−70度の実質的に傾いた液晶配向を有し、
    (3) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜は高プレティルト層界面において前記高プレティルト空気界面配向の配向と実質的に等しい傾いた液晶配向を有し、かつ約20−70度の実質的に傾いた液晶配向を有する空気界面を有する、請求項19に記載の方法。
  21. (1) 前記液晶はネマチック液晶相を有し、
    (2) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜は実質的にプレティルトされた液晶配向を与える高プレティルト層界面と、前記高プレティルト層界面ティルト配向と実質的に同じティルト方向を有する空気界面とを有する、請求項17に記載の方法。
  22. Oプレート補償器を製造する方法であって、
    (a) 基板を設けるステップと、
    (b) 液晶材料を配向できる材料の層を与えるステップと、
    (c) 配向膜層に重合可能な液晶モノマーOプレート膜を与えるステップと、
    (d) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜の温度を前記液晶モノマーの等方性透明点温度および凝固点温度の間の温度に調節して配向液晶膜を生成するステップと、
    (e) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜に化学放射を照射して前記Oプレート膜を重合するステップとを含む、方法。
  23. (1) 前記液晶材料はスメクチックC相を有し、
    (2) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜は
    (a) 複数のスメクチック層を含み、かつ
    (b) 傾いたホメオトロピック液晶配向を与える配向層を有する、請求項22に記載の方法。
  24. (1) 前記液晶材料はスメクチックA相を有し、
    (2) 前記重合可能な液晶モノマーOプレート膜は
    (a) 複数のスメクチック層を含み、かつ
    (b) 実質的にプレティルトされた液晶配向を与える配向層界面を有する、請求項22に記載の方法。
  25. 正の複屈折性Oプレート補償器を製造する方法であって、
    (a) 基板を設けるステップと、
    (b) 前記基板に配向層を与えるステップとを含み、前記配向層はホメオトロピック液晶配向を与え、前記方法はさらに
    (c) 前記配向層に重合可能な液晶モノマー材料の薄膜を与えるステップを含み、前記液晶材料は高い自発分極値を有するスメクチックC相を有し、こうした層は複数のスメクチック層を含み、前記方法はさらに
    (d) 前記基板の面に電界を印加することによって、前記配向層と平行な前記スメクチック層の配向および前記膜の均一な特定の液晶ディレクタ配向を得るステップと、
    (e) 前記薄膜に化学放射を照射して前記薄膜を重合するステップとを含む、方法。
  26. 薄膜を与える前記ステップ(c)は、
    (1) 前記液晶モノマー材料を溶媒に溶解して溶液を形成するステップと、
    (2) 前記溶液を前記配向層に与えるステップと、
    (3) 前記溶媒を蒸発させて前記膜を形成するステップとを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記液晶モノマー材料は、前記液晶材料に関して結果として得られるピッチが前記膜の厚さよりもかなり大きくなるように選択される割合の左まわりのピッチのスメクチックC材料と右まわりのピッチのスメクチックC材料とからなる、請求項25に記載の方法。
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