JP2006145241A - コンピュータ断層像撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】X線CT装置などのコンピュータ断層像撮像装置について、空間分解能の向上とアーチファクトの低減を同時に可能とする。
【解決手段】放射線2を照射する放射線源1、複数の放射線センサ6sを配列して形成された放射線検出器6、および回転走査のための回転を行う回転手段を備え、放射線源から照射されて被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出して得られる透過データをもとに再構成画像を生成させるようになっているコンピュータ断層像撮像装置について、回転手段の回転中心を、放射線源と放射線検出器それぞれの中心を結ぶ線分に対して一方の側と他方の側のそれぞれに所定量だけオフセットさせ、一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を対にして行い、この対の回転走査で得られる透過データを用いて再構成画像の生成を行えるようにしている。
【選択図】図4

Description

本発明は、X線CT装置に代表されるコンピュータ断層像撮像装置に関する。
コンピュータ断層像撮像装置の代表的な例であるX線CT装置では、放射線源であるX線源からの放射線としてのX線を被検体に照射し、これにより被検体を透過したX線を放射線検出器であるX線検出器で検出する。X線検出器からは検出したX線の強度に応じた電気信号が出力される。そしてこの電気信号にフーリエ変換により周波数空間にてフィルタリング処理を施した後に逆フーリエ変換を施すことで再構成画像を生成させる。
こうしたX線CT装置には、X線検出器の構造に応じて世代がある。現在は第3世代が主流である。第3世代のX線CT装置のX線検出器は、多数のX線センサを線状または面状に配列することで、被検体の全周方向をカバーできるようなサイズに形成されている。このため第3世代のX線CT装置は、回転走査だけで被検体の断層像を得ることができ、被検体の断層像を得るために回転走査に加えて並進走査も不可欠とする第1世代や第2世代のX線CT装置に比べて撮像時間が短くて済む。しかしその一方で、第3世代のX線CT装置にはアーチファクト(虚像)の問題がある。図7に示すように、X線源101から放射されるX線102は、回転テーブル103に載せられて回転する被検体Mを透過してコリメータ104を経てX線検出器105で検出されるが、そのX線102には、被検体Mの回転軸Aの方向で有限の広がり(t)をもっており、界面が照射方向で傾きをもつことになる。このため、被検体Mに図の例のような構造部分mがあると、回転テーブル103の回転角によっては、X線102が透過する場合(図7の(a))つまり透過プロジェクションと、透過しない場合(図7の(b))つまり非透過プロジェクションを生じる。これにより透過データに不均衡を生じ、再構成画像にアーチファクト(虚像)が発生する。これは一般にパーシャルボリューム効果と呼ばれている。
こうしたパーシャルボリューム効果によるアーチファクトについては、それを低減させる手法が知られている。第3世代のX線CT装置は、被検体を180度回転させるだけで、被検体に対して全方位からの透過X線を得ることができる。つまり被検体の断層像を得るのには180度の回転走査で足りる。このことから、360度の回転走査を行えば、位相が180度異なる対の透過データを得ることができる。この対の透過データは、上で説明した透過プロジェクションと非透過プロジェクションに関して、一方が非透過プロジェクションであれば、他方は透過プロジェクションとなる関係にある。したがって、この対のデータについて加算平均をとることで透過データを均衡化することができ、これによりアーチファクトを低減させることができる(例えば非特許文献1)。
またX線CT装置には、空間分解能の問題がある。第3世代のX線CT装置の空間分解能は、基本的にはX線検出器におけるX線センサの配列ピッチに相関する。これについて、X線センサの配列ピッチよりも高い空間分解能を実現する手法が知られている。それは、X線源とX線検出器それぞれの中心を結ぶ線分である装置中心線上から回転テーブルの回転中心を所定量だけオフセットさせる手法である(例えば特許文献1)。例えば1/4オフセットの場合には、回転テーブルの回転中心を装置中心線上からX線センサの配列ピッチの1/4だけオフセットさせる。この1/4オフセット状態で360度の回転走査を行うと、X線センサの機械的な配列ピッチの2倍となる見かけの配列ピッチで透過データを得ることができ、空間分解能を2倍にすることができる。
特開2000−9662号公報 Computed Tomography, Jiang Hsieh,SPIE PRESS(2001)
対のデータによりアーチファクトを低減させる上記の手法は、回転テーブルの回転中心の配置に制限を受ける。すなわち装置中心線上に回転テーブルの回転中心を配置する必要がある。このためこのアーチファクト低減法を用いようとすると、上記のようなオフセット法による空間分解能の向上を実現することができず、オフセット法で空間分解能を向上させようとすると、従来のアーチファクト低減法によるアーチファクトの低減を実現できなくなる。すなわち従来の手法では、空間分解能の向上とアーチファクトの低減を同時に実現することが困難であった。
本発明は、このような事情を背景になされたものであり、空間分解能の向上とアーチファクトの低減を同時に可能とするコンピュータ断層像撮像装置の提供を目的としている。
上記目的のために本発明では、放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、前記被検体を回転させる回転手段と、前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段とを備え、前記回転手段の回転中心を、前記中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得し、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得して、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段を備えたことを特徴としている。
また本発明では放射線を照射する放射線源、複数の放射線センサを配列して形成された放射線検出器、および回転走査のための回転を行う回転手段を備え、前記放射線源から照射されて被検体を透過した放射線を前記放射線検出器で検出して得られる透過データをもとに再構成画像を生成させるようになっているコンピュータ断層像撮像装置において、前記回転手段の回転中心を、前記放射線源と前記放射線検出器それぞれの中心を結ぶ線分である装置中心線に対して一方の側と他方の側のそれぞれに所定量だけオフセットさせ、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を対にして行い、この対の回転走査で得られる透過データを用いて前記再構成画像の生成を行えるようにされていることを特徴としている。
また本発明では上記のようなコンピュータ断層像撮像装置について、前記オフセットの量は、前記放射線センサの配列ピッチよりも小さい量として設定するようにしている。
また本発明では上記のようなコンピュータ断層像撮像装置について、前記被検体の立体像を構成する撮像に際して、前記被検体の高さ方向での各断層面の撮像を前記対の回転走査における前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査だけで行い、前記対の回転走査における前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査は、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査による撮像で得られた各断層面の再構成画像の画質の応じて必要な断層面についてだけ行い、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を前記対の回転走査として行った断層面については、前記対の回転走査で得られる透過データを用いて前記再構成画像の生成を行えるようにしている。
また本発明では放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、前記被検体を回転させる回転手段と、該被検体の画像のアーチファクト低減手段とを備え、前記アーチファクト低減手段として、前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、前記オフセット手段により2箇所のオフセット位置で該被検体の透過データを取得し、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段とを設けたことを特徴としている。
また本発明では放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、前記被検体を回転させる回転手段と、前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、前記オフセット手段により2箇所のオフセット位置で該被検体の透過データを取得し、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段とを備え、前記2箇所のオフセット位置で取得する透過データは、一方が非透過プロジェクションであれば、他方が透過プロジェクションとなる関係となるよう、前記2箇所のオフセット位置を設定することが可能としている。
また本発明では放射線源から照射され被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器と、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成する画像生成手段を備えたX線CT装置であって、前記被検体を回転させる回転手段と、前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、前記回転手段の回転中心を、前記中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得し、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する手段とを備え、前記画像生成手段は、前記透過データを取得する手段により取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段を備えたことを特徴としている。
また本発明では上記X線CT装置において、前記オフセットの所望量は、前記放射線検出器の配列ピッチに基づき設定され、一方の側と他方の側で同一量であることを特徴としている。
また本発明では放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するX線CT装置による撮像方法であって、前記被検体を回転させ透過データを得るものであって、前記回転の回転中心を、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する工程と、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する工程と、取得された夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する工程とを含むことを特徴としている。
本発明では、回転手段の回転中心を装置中心線に対してオフセットさせて撮像を行うようにしており、このことで空間分解能を高めることができる。また回転中心のオフセットを装置中心線に対して一方の側と他方の側のそれぞれについて行い、そのそれぞれのオフセットについて360度回転走査を対にして行って得られる透過データを用いて再構成画像を生成するようにしており、このことでパーシャルボリューム効果によるアーチファクトを低減することができる。したがって本発明によれば、空間分解能の向上とアーチファクトの低減が同時に可能となる。
以下、本発明を実施する上で好ましい形態について説明する。図1に、一実施形態によるコンピュータ断層像撮像装置であるX線CT装置の構成例を示す。X線CT装置は、放射線源としてX線源1を備えており、X線源1から放射線としてX線2が照射される。X線2は、回転走査のための回転手段である回転テーブル3の上に載っている被検体Mを透過し、散乱線の入射を防止するコリメータ5で絞り込まれた後、放射線検出器であるX線検出器6に入射する。X線検出器6は、放射線センサであるX線センサ6sを複数(通常は500〜1000程度)、線状に配列して形成されている。X線検出器6に入射したX線は、各X線センサ6sによって電流信号に変換される。この電流信号は、検出回路部7により電流−電圧変換を受ける。検出回路部7からの電圧信号はA/D変換部8にてアナログ信号からデジタル信号へと変換される。A/D変換部8が出力するデジタル信号は信号処理部9に入力し、このデジタル信号に基づいて信号処理部9が画像再構成処理を行う。得られた再構成画像は画像表示部10で表示される。
回転テーブル3は、被検体を回転させる回転手段として回転動作を行えるようにされるとともに、並進機構11により装置中心線(X線源1とX線検出器6それぞれの中心を結ぶ線分)に対して直角方向の並進動作を行えるようにされ、さらに上下動機構12により上下動作も行えるようにされている。これら回転テーブル3、並進機構11、上下動機構12は、スキャナーと総称される。
中央制御部13は、検出回路部7、A/D変換部8、信号処理部9、画像表示部10およびスキャナーのそれぞれを制御し、X線CT装置の運転計画を実行する。
以下では、上記のようなX線CT装置を用いて行われる撮像について説明する。撮像としては、非オフセット方式、オフセット方式、アーチファクト低減オフセット方式および部分アーチファクト低減オフセット方式が可能であり、アーチファクト低減オフセット方式と部分アーチファクト低減オフセット方式を可能とする点に本発明の特徴がある。
まず非オフセット方式について説明する。図2に、非オフセット方式におけるX線の照射状態とX線検出器6によるデータ取得状態を模式的に示す。非オフセット方式では、回転テーブルの回転中心を装置中心線上に配置する。そのためX線検出器6が取得する透過データの細かさ、つまり空間分解能は、X線検出器6におけるX線センサ6sの配列ピッチそのものになる。すなわち各X線センサ6sが取得する透過データは図中に同心円で示すようになる。その一方で、回転テーブルを360度回転させて撮像した場合、あるX線センサ6s−Aが回転テーブルの回転角αの状態で出力する透過データと、X線検出器の中心に関してX線センサ6s−Aと対称な位置にあるX線センサ6s−Bが回転テーブルの回転角α+180−β(βはX線センサ6s−BのX線検出器の中心軸からの距離により決定される角度)の状態で出力する透過データとは、それぞれを与えるX線の透過経路が同一になるという関係にある。つまり回転角αの状態でX線センサ6s−Aが出力する透過データと回転角α+180−βの状態でX線センサ6s−Bが出力する透過データは対の関係にある。そしてこれらの対の透過データは、一方が非透過プロジェクションであれば、他方は透過プロジェクションとなる関係にある。したがって、この対のデータについて加算平均をとることで透過データを均衡化することができ、これによりアーチファクトを低減させることができる。
次に、オフセット方式について説明する。図3に、オフセット方式におけるX線の照射状態とX線検出器6によるデータ取得状態を模式的に示す。オフセット方式では、回転テーブルの回転中心を装置中心線に対して所定量だけオフセットさせて配置する。オフセットは、中央制御部に設けられているオフセット制御部(図示を省略)による制御の下で並進機構12により回転テーブル3を並進させて行う。したがって、オフセット制御部と並進機構13は、オフセット手段を構成することになる。
図の例はオフセット量をX線センサの配置ピッチの1/4とした1/4オフセット(1/4ピッチオフセット)の場合である。1/4オフセットの場合、回転テーブルを360度回転させて得られる左右のX線センサ(X線検出器の中心について対称位置にある各X線センサ)の透過データは、X線センサの配列ピッチの半分の位置を透過したX線で得られるものと同等となる関係にある。したがって各X線センサ6sが取得する透過データは図中に同心円で示すようになり、空間分解能は非オフセット方式の場合の2倍となる。しかしこうしたオフセット方式では、対称位置にある各X線センサの位相が異なることになり、非オフセット方式のような対の透過データを得ることができず、アーチファクトの低減が困難である。
次に、アーチファクト低減オフセット方式について説明する。図4に、アーチファクト低減オフセット方式におけるX線の照射状態とX線検出器6によるデータ取得状態を模式的に示す。アーチファクト低減オフセット方式では、回転テーブルの回転中心を装置中心線に対して一方の側と他方の側のそれぞれに所定量だけオフセットさせ、それぞれのオフセット状態について360度の回転走査を行う。すなわち一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を対にして行う。それぞれの360度回転走査は、オフセット状態でなされることから、上述のオフセット方式の場合と同様に、例えば1/4オフセットの場合であれば、空間分解能をX線センサの配列ピッチの2倍となる。
図4は、オフセット量をX線センサの配列ピッチの1/4とする1/4オフセットの場合であり、図中には、一方の側の1/4オフセット(+1/4オフセット)による各X線センサの取得データを1から7で示し、他方の側の1/4オフセット(−1/4オフセット)による取得データを1'から7'で示している。図の例の場合、図中の表に示すように、データ1とデータ7'、データ2とデータ6'、・・・という対の関係があり、これら対のデータはX線の透過経路が等しい関係にある。すなわち上述の非オフセット方式の場合と同様に、あるX線センサ6s−Aが回転テーブルの回転角αの状態で出力する透過データと、X線検出器の中心に関してX線センサ6s−Aと対称な位置にあるX線センサ6s−Bが回転テーブルの回転角α+180−β(βはX線センサ6s−BのX線検出器の中心軸からの距離により決定される角度)の状態で出力する透過データとは、それぞれを与えるX線の透過経路が同一になるという関係にある。つまり回転角αの状態でX線センサ6s−Aが出力する透過データと回転角α+180−βの状態でX線センサ6s−Bが出力する透過データは対の関係にある。そしてこれらの対の透過データは、一方が非透過プロジェクションであれば、他方は透過プロジェクションとなる関係にある。したがって、これら対のデータについて加算平均をとることで透過データを均衡化することができ、これによりアーチファクトを低減させることができる。
以上のように、アーチファクト低減オフセット方式では、高い空間分解能とアーチファクトの低減を同時に実現することができ、より鮮明が画像を得ることが可能となる。図5に示すのは、オフセット方式で撮像した場合の断層像の例であり、しま状のアーチファクトが多数現れている。一方、図6に示すのは、アーチファクト低減オフセット方式で同一の対象物を同一の断層位置で撮像した場合の断層像の例であり、アーチファクトは現れておらず、鮮明度の高い画像となっている。
図4の例は1/4オフセットの場合であるが、アーチファクト低減オフセット方式におけるオフセット量はこれに限られず、さまざまに設定することができる。一般的にいえば、X線センサの配列ピッチをN等分(ただしNは整数)して得られる量をオフセット量とすればよい。1/4オフセットの他に、例えば1/8オフセットや1/16オフセットがその例である。ただし1/8オフセットの場合には、+1/8オフセットと−1/8オフセットの対と、+3/8オフセットと−3/8オフセットの対が必要になり、したがって360度回転走査が2対となって360度回転走査を4回行う必要がある。同様に、1/16オフセットの場合には、+1/16オフセットと−1/16オフセットの対、+3/16オフセットと−3/16オフセットの対、+5/16オフセットと−5/16オフセットの対、および+7/16オフセットと−7/16オフセットの対が必要になり、したがって360度回転走査が4対となって360度回転走査を8回行う必要がある。一般的にいえば、X線センサの配列ピッチをN等分した1/Nオフセットでは、360度回転走査がN/4対となって360度回転走査をN/2回行う必要がある。
以上のようにアーチファクト低減オフセット方式では、オフセット量を細かくして空間分解能を高めようとすると、360度回転走査の回数が増加し、撮像時間が増加することになる。このことは被検体の断層像を被検体の高さ方向で複数枚撮像して立体像を形成する場合に大きく影響してくる。この問題に対処するには、部分アーチファクト低減オフセット方式を用いる。部分アーチファクト低減オフセット方式では、立体撮像においては、まず例えば+1/4オフセットのみで被検体の高さ方向での各断層面の撮像を行い、それからこの撮像で再構成した各断層像についてアーチファクトが現れているか否かを検討し、アーチファクトが現れている断層像があったら、その断層面についてだけ−1/4オフセットの撮像を行い、この−1/4オフセット撮像でのデータと先の+1/4オフセットでのデータとの加算平均処理を行ってアーチファクトを低減させるようにする。すなわちパーシャルボリューム効果によるアーチファクトは、撮像対象物における特定の構造部分にだけ発生するものであり、立体撮像の場合にはパーシャルボリューム効果によるアーチファクトが現れない断層像も少なくない。このことを利用して、高い空間分解能とアーチファクトの低減を同時に実現しつつ、なおかつ立体撮像における撮像時間の短縮を可能とするのが部分アーチファクト低減オフセット方式である。
本発明は、コンピュータ断層像撮像装置について空間分解能の向上とアーチファクトの低減を同時に可能とするものであり、例えばX線CT装置などに広く利用することができる。
一実施形態によるX線CT装置の構成例を示す図である。 非オフセット方式撮像におけるX線の照射状態とX線検出器によるデータ取得状態を模式的に示す図である。 オフセット方式撮像におけるX線の照射状態とX線検出器によるデータ取得状態を模式的に示す図である。 アーチファクト低減オフセット方式撮像におけるX線の照射状態とX線検出器によるデータ取得状態を模式的に示す図である。 オフセット方式で撮像した断層像の例を示す図である。 アーチファクト低減オフセット方式で撮像した断層像の例を示す図である。 パーシャルボリューム効果の生じる様子を模式的に示した図である。
符号の説明
1 X線源(放射線源)
2 X線(放射線)
3 回転テーブル(回転手段)
6 X線検出器(放射線検出器)
M 被検体

Claims (9)

  1. 放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、
    前記被検体を回転させる回転手段と、
    前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段とを備え、
    前記回転手段の回転中心を、前記中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得し、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得して、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段を備えたことを特徴とするコンピュータ断層像撮像装置。
  2. 放射線を照射する放射線源、複数の放射線センサを配列して形成された放射線検出器、および回転走査のための回転を行う回転手段を備え、前記放射線源から照射されて被検体を透過した放射線を前記放射線検出器で検出して得られる透過データをもとに再構成画像を生成させるようになっているコンピュータ断層像撮像装置において、
    前記回転手段の回転中心を、前記放射線源と前記放射線検出器それぞれの中心を結ぶ線分である装置中心線に対して一方の側と他方の側のそれぞれに所定量だけオフセットさせ、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を対にして行い、この対の回転走査で得られる透過データを用いて前記再構成画像の生成を行えるようにされていることを特徴とするコンピュータ断層像撮像装置。
  3. 前記オフセットの量は、前記放射線センサの配列ピッチよりも小さい量として設定されるようにされている請求項1に記載のコンピュータ断層像撮像装置。
  4. 前記被検体の立体像を構成する撮像に際して、前記被検体の高さ方向での各断層面の撮像を前記対の回転走査における前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査だけで行い、前記対の回転走査における前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査は、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査による撮像で得られた各断層面の再構成画像の画質の応じて必要な断層面についてだけ行い、前記一方の側へのオフセット状態での360度回転走査と前記他方の側へのオフセット状態での360度回転走査を前記対の回転走査として行った断層面については、前記対の回転走査で得られる透過データを用いて前記再構成画像の生成を行えるようにされている請求項1または請求項2に記載のコンピュータ断層像撮像装置。
  5. 放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、
    前記被検体を回転させる回転手段と、
    該被検体の画像のアーチファクト低減手段とを備え、
    前記アーチファクト低減手段として、
    前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、
    前記オフセット手段により2箇所のオフセット位置で該被検体の透過データを取得し、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段とを設けたことを特徴とするコンピュータ断層像撮像装置。
  6. 放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するコンピュータ断層像撮像装置であって、
    前記被検体を回転させる回転手段と、
    前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、
    前記オフセット手段により2箇所のオフセット位置で該被検体の透過データを取得し、取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段とを備え、
    前記2箇所のオフセット位置で取得する透過データは、一方が非透過プロジェクションであれば、他方が透過プロジェクションとなる関係となるよう、前記2箇所のオフセット位置を設定することが可能なコンピュータ断層像撮像装置。
  7. 放射線源から照射され被検体を透過した放射線を検出する放射線検出器と、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成する画像生成手段を備えたX線CT装置であって、
    前記被検体を回転させる回転手段と、
    前記回転手段の回転中心と、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線とを所定量オフセットさせるオフセット手段と、
    前記回転手段の回転中心を、前記中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得し、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する手段とを備え、
    前記画像生成手段は、前記透過データを取得する手段により取得した夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する手段を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項7に記載のX線CT装置において、前記オフセットの所望量は、前記放射線検出器の配列ピッチに基づき設定され、一方の側と他方の側で同一量であることを特徴とするX線CT装置。
  9. 放射線源から照射され被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、検出された透過データに基づき該被検体の画像を生成するX線CT装置による撮像方法であって、
    前記被検体を回転させ透過データを得るものであって、
    前記回転の回転中心を、前記放射線源と前記放射線検出器の中心を結ぶ中心線に対して、一方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する工程と、他方の側に所定量オフセットして該被検体の透過データを取得する工程と、
    取得された夫々の透過データに基づき該被検体の画像を生成する工程とを含むことを特徴とするX線CT装置の撮像方法。
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