JP2006144202A - 非接着不織ウェブを折り畳む装置および方法 - Google Patents

非接着不織ウェブを折り畳む装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 機械的接触を伴わないか、または少なくとも最小限の機械的接触状態で、未圧密化不織ウェブに長手方向折り目をつけることができる装置を提供すること。
【解決手段】 折り畳み表面と機械的接触することなく、不織ウェブを折り畳む装置および方法。不織ウェブの第1部分が負圧によってコレクタに固定され、移動中の不織ウェブの第2部分に正差圧が加えられる。正差圧によって加えられる不平衡持ち上げ力により、流れ方向に延びる長手方向折り目線に沿って第1部分が折り畳まれて、第2部分と重なり合う関係になる。負圧が折り畳み処理を助けて、非接着状態の不織ウェブが圧密化されるまで、重なり合い関係を維持する。1つまたは複数の弾性ストランドまたはバンドを、重なり合った第1および第2部分間に画定される空間内に捕らえてもよい。
【選択図】 図1

Description

[発明の分野]
本発明は、包括的には不織ウェブに関し、特に非接着不織ウェブを折り畳む装置および方法に関する。
[発明の背景]
溶融処理可能な熱可塑性ポリマーの重ね合わせまたは絡み合わせフィラメントまたは繊維から形成される不織ウェブは一般的に、スパンボンドおよびメルトブロー処理を使用して製造される。不織ウェブは、使い捨てまたは短期寿命衛生製品、使い捨て防護服、流体濾過媒体、および寝具やカーペットのような耐久財などの多くの消費および工業製品に組み込まれている。不織ウェブは、スパンボンド処理またはメルトブロー処理のいずれかにおいて溶融紡糸装置の動作によって作られる。
スパンボンド処理は通常、紡糸口金内の多列状の微細オリフィスから1つまたは複数の熱可塑性ポリマーの微細直径の半固形フィラメントを膜状に押し出すことを含む。溶融状態の熱可塑性ポリマーを急冷するために、大流量の比較的低温の処理空気を膜状の押し出しフィラメントに向ける。フィラメントは、高速流の処理空気によって生じるドラグ力(drag forces)によって、特定直径に繊細化、すなわち延伸されて、分子レベル(molecular scale)で配向される。延伸フィラメントは、高速空気流によってフィラメント/空気混合物の形で形成ゾーンに向けて推進されて移動コレクタ上に集められ、それによって連続長のスパンボンド不織ウェブを形成する。
メルトブロー処理は、熱可塑性ポリマーを押し出し機から圧送してダイに通し、それによって膜状フィラメントを形成することを含む。しかし、通常は膜状フィラメントの両側のスロットまたは穴から放出される加熱空気の収束層が、押し出し直後のフィラメントと接触し、付随するドラグ力によってフィラメントを伸張させて繊細化する。フィラメントは、移動コレクタ上に集められて、連続長のメルトブロー不織ウェブを形成する。メルトブローフィラメントは通常、スパンボンドフィラメントより細く、また、メルトブロー不織ウェブはスパンボンド不織ウェブより脆弱である。しかしながら、スパンボンドおよびメルトブロー不織ウェブは、特にカレンダー仕上げなどの処理による圧密化の前には、機械的接触から生じる損傷を受けやすい。圧密化の後、不織ウェブはロール状に巻取られて、消費または工業製品を製造するために溶融紡糸装置から別の場所へ移される。
圧密化された不織ウェブをロールから巻出して、その連続長に沿って長手方向に延びた折り目線で折り畳み、それによって最終製品を形成してもよい。一形式の折り畳み機構は、移動中の不織ウェブの一部分と機械的に接触してそれを湾曲状に案内し、それによって長手方向折り目をつけるシュートを画定する固定折り畳みボードまたはスキッドプレートである。他の従来型折り畳み機構は、移動中の不織ウェブと接触してそれと共に移動する回旋状折り畳みベルトを有する。折り畳みベルトは、不織ウェブの一部分をねじれた経路で送り、それによって最終的に長手方向折り目をつける。しかし、未圧密化状態の不織ウェブを長手方向に折り畳むには、機械的接触はこの脆弱な状態の不織ウェブに損傷を与えるであろうから、従来型ウェブ折り畳み装置のそのようなガイド、シュート、フォーマおよび追加の移動ベルトを溶融紡糸装置と直列の処理で(in an in-line process)使用することができない。
以上に述べた従来型ウェブ折り畳み装置における欠点を考慮して、機械的接触を伴わないか、または少なくとも最小限の機械的接触状態で、未圧密化不織ウェブに長手方向折り目をつけることができる装置を提供することが望ましいであろう。
[概要]
本発明は、第1減圧機構、および流れ方向においてこの第1減圧機構の下流側の第2減圧機構を有する、不織ウェブを折り畳む装置を提供する。第1減圧機構は、負圧(vacuum)をかけ、それにより、流れ方向に移動中のコレクタに不織ウェブの第1部分および第2部分を引き付けることができる。第2減圧機構は、コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有する。この減圧機構は、負圧をその少なくとも1つの空気流入開口を通して第1部分にかけ、それにより、第1部分をコレクタに引き付けることができる。その負圧はまた、第2部分を通して空気を吸い込み、それにより、流れ方向に延びた折り目線に沿って第2部分を第1部分に対して移動させ、それによって、第1部分に重なり合った関係を確立する。
本発明はまた、コレクタ上を移動中の不織ウェブを折り畳む装置であって、コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有する減圧機構と、この少なくとも1つの空気流入開口付近でコレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流出開口を有する正圧機構とを特徴とする装置を提供する。減圧機構は、負圧を少なくとも1つの空気流入開口を通して不織ウェブの第1部分にかけ、それにより、第1部分をコレクタに引き付けることができる。正圧機構は、強制空気流を少なくとも1つの空気流出開口を通して不織ウェブの第2部分に加え、それにより、流れ方向に延びた折り目線に沿って第2部分を第1部分に対して移動させ、それによって、折り畳み後に第1部分に重なり合った関係を確立する。本装置は、フィラメントの流れを放出し、それをコレクタで集めて不織ウェブを形成することができる溶融紡糸機構と組み合わせて使用することができる。
本発明の原理に従って、不織ウェブを形成する装置は、フィラメントの流れを放出することができる溶融紡糸機構と、流れ方向に移動するコレクタとを備える。コレクタは、溶融紡糸機構によって放出されるフィラメントの流れを集め、それによって不織ウェブを形成する。本装置はさらに、流れ方向において溶融紡糸機構の下流側に位置する移送ゾーンであって、その内部でコレクタを通して不織ウェブの第1部分および第2部分に負圧をかける移送ゾーンと、流れ方向において移送ゾーンの下流側に位置する初期折り畳みゾーンであって、その内部でコレクタを通して第1部分に負圧をかける初期折り畳みゾーンとを備える。流れ方向において初期折り畳みゾーンの下流側に位置する折り畳みゾーンが、コレクタを通して第1部分に負圧を、また、コレクタを通して第2部分に正差圧(正の圧力差)を加える。正差圧は運動量を第2部分に伝達して、第2部分を折り目線に対して、折り目線に沿った垂直軸を越えて移動させる。その後、負圧が第2部分を第1部分の方に引き付け、それにより、不織ウェブの第2部分が不織ウェブの第1部分の上に平坦に載る重なり合い関係を確立する。
本発明の原理に従って、不織ウェブを折り畳む方法が提供される。本方法は、形成ゾーンにおいて不織ウェブをコレクタ上に形成すること、コレクタを流れ方向に移動させることであって、それによって不織ウェブを形成ゾーンから搬送する、移動させること、不織ウェブの第1領域に負圧差、すなわち負圧をかけること、および好ましくは負圧と同時に、正差圧を不織ウェブの第2領域に加えることを含む。負圧は、第1領域をコレクタに引き付ける。正差圧は、流れ方向に延びた折り目線を中心にして第2領域を第1領域の方に折り畳む。
代替実施形態によれば、移動中の不織ウェブを折り畳む方法は、形成ゾーンにおいて不織ウェブをコレクタ上に形成すること、およびコレクタを流れ方向に移動させることであって、それによって不織ウェブを形成ゾーンから流れ方向に搬送する、移動させることを含む。不織ウェブの第1部分および第2部分に第1負圧差を加え、それにより、第1および第2部分をコレクタに引き付ける。流れ方向において第1負圧差の下流側で不織ウェブの第1部分に第2負圧差を加える。第2負圧差は、第1部分をコレクタに引き付けると共に、第2部分を通して空気を吸い込み、それにより、流れ方向に延びた折り目線を中心にして第1部分の方に折り畳む。
本発明の原理に従って、不織ウェブを非接触手順によって非常に正確に、かつウェブ形成処理ラインに固有のライン速度で折り畳むことができる。本発明のウェブ折り畳み装置は、溶融紡糸機構の下流側の受動的インライン部品として、処理ラインに容易に組み込まれる。本発明のウェブ折り畳み装置は、簡単かつコンパクトであり、既存の溶融紡糸機構に組み合わせて後付けユニットとして設置してもよい。
本発明の上記および他の目的および利点は、添付の図面およびそれの説明からより明らかになるであろう。
[発明の詳細な説明]
本発明は、コレクタ上を移動中の連続長の非接着不織ウェブに長手方向折り目をつける装置および方法を対象とする。その目的のために、空気などの気体流の衝突が、不織ウェブの一部分に運動量を伝達し、それにより、その部分を負圧でコレクタに固定されたウェブの別の部分上に折り畳む。本明細書では、本発明を不織ウェブの折り畳みに使用される例示的なシステムに関して説明するが、本発明の意図する精神および範囲から逸脱することなく、システムの任意部分または全体を特定の必要に合わせるように、本明細書に記載する例示的なシステムに修正を加えることができることを理解されたい。
図1および図2を参照すると、溶融紡糸機構10は、固形の熱可塑性ポリマーを溶融または半固形状態に変える押し出し機12を備えている。歯車ポンプ14が、半固形熱可塑性ポリマーを押し出し機12から押し出しダイまたは紡糸口金16に圧送し、そこから膜状フィラメント18が放出される。多成分フィラメント18を形成するために、第2熱可塑性ポリマーを紡糸口金16に供給してもよい。急冷ブロワ20からの冷却空気の横流が、空気搬送膜状フィラメント18の硬化を加速する。フィラメント18はフィラメント延伸機構22へ送り込まれ、それはフィラメント18を接線方向の高速処理空気流で取り囲み、それにより、フィラメント18の長さにほぼ平行な方向のドラグ力を加える。フィラメント18は伸張可能であるので、ドラグ力がフィラメント18を繊細化して分子配向させる。フィラメント延伸機構22から出る膜状繊細化フィラメント18は、水平かつ直線的に移動する穿孔コレクタ26上に不織ウェブ28の形でほぼランダムに、また好ましくは均一に堆積、すなわち布置される。コレクタ26は、紡糸口金16の幅に広がって、MDで示した矢印によって表された、不織ウェブ28の長さに沿ってそれが製造される方向に延びた流れ方向に移動する。
不織ウェブ28が流れ方向に搬送されるとき、コレクタ26がそのウェブ28を機械的に支持する。不織ウェブ28は一般的に、ランダムに差し込まれ、それによって開放した多孔質構造を有する個別フィラメント18の構造を有する可撓性連続シート層である。不織ウェブ28の多孔質構造は、それを通る気体流に対して、不織ウェブ28のコレクタ26に面する表面に正または負の差圧が加えられる場合にウェブ28に不平衡力を加えるのに十分な抵抗を与える。本発明では、図示のスパンボンド処理に加えるか、その代わりに、メルトブロー処理から生じる繊維またはフィラメントから不織ウェブ28を形成してもよいと考えられる。本発明のいくつかの実施形態では、不織ウェブ28は、2つ以上の層のラミネート、たとえば、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)ラミネートなどを構成してもよい。本発明では、本発明の原理は、制限するわけではないが、不織ウェブをコレクタ上に形成することができる溶融紡糸機構10を含めた任意の適当な溶融紡糸機構での使用に適用可能であると考えられる。
続けて図1および図2を参照すると、不織ウェブ28は、中央部分30、左周辺部分32および右周辺部分34を有する。周辺部分32、34は、中央部分30の側部に位置して、CDで示された両方向矢印によって表された、流れ方向に対しほぼ垂直な幅方向において不織ウェブ28の両側縁部の一方から内側に延在する。中央領域30は周辺部分32、34と相互連結し、それによって一体化した連続構造を画定している。
続けて図1および図2を参照すると、コレクタ26の下方でフィラメント延伸機構22のほぼ下側に形成ゾーン36が配置されており、そこで負圧差すなわち負圧がかけられ、それにより、フィラメント18がコレクタ26上に布置されて、不織ウェブ28を形成する。負圧が公称圧力降下を伴いながらコレクタ厚みを通って効果的に伝達されるように、コレクタ26は多孔質であって、気体透過性を有する。形成ゾーン36は、コレクタ26の下方に位置する捕集ダクト38と、捕集ダクト38と連通している、ブロワ、ファンまたは真空ポンプなどの空気移動機構40とを備えている。空気移動機構40は、フィラメント延伸機構22から放出された処理空気、および処理空気に同伴する二次空気を、コレクタ26の下方の捕集ダクト38に形成された空気流入開口42に能動的に引き込む。空気流入開口42は、形成ゾーン36の幅全体で幅方向にほぼ均一な負圧をかけるのに有効な配置に分布しており、これは、外来空気流を減少させることにより、均一なフィラメント布置および不織ウェブ28の均一な基本重量を促進する。
形成ゾーン36の下流側の移送ゾーン44が、形成ゾーン36から離して搬送または移送するために減圧または吸引で不織ウェブ28をコレクタ26に固定する。移送ゾーン44は、コレクタ26の垂直方向下方に位置する多数の空気流入開口48を組み込んだ捕集ダクト46を有する。捕集ダクト46と連通状態に結合された、ブロワ、ファンまたは真空ポンプなどの空気移動機構50が、空気を周囲環境から空気流入開口48、不織ウェブ28およびコレクタ26を連続的に通って捕集ダクト46内へ能動的に引き込む。移送ゾーン44内で不織ウェブ28に加えられる負圧差が不織ウェブ28を、流れ方向のその移動経路の、捕集ダクト46の上に重なる長さにわたってコレクタ26に引き付ける。空気流入開口48は、コレクタ26の、したがって不織ウェブ28の幅方向寸法に広がって、不織ウェブ28の中央部分30および周辺部分32、34をコレクタ26に固定する。幅方向寸法全体にわたって負圧がかけられている間、不織ウェブ28は、形成ゾーン36から移送ゾーン44内を任意距離にわたってコレクタ26上で移送または搬送される。
続けて図1および図2を参照すると、移送ゾーン44の下流側に初期折り畳みゾーン52が設けられ、この折り畳みゾーン52は、コレクタ26の下方に位置する捕集ダクト54、および捕集ダクト54内の多数の空気流入開口56を有する。捕集ダクト54と連通状態に結合された、ブロワ、ファンまたは真空ポンプなどの空気移動機構58が、空気を周囲環境から不織ウェブ28、コレクタ26および空気流入開口56を連続的に通って捕集ダクト54内へ能動的に引き込む。初期折り畳みゾーン52は不織ウェブ28の中央部分30を、流れ方向のその移動経路の、捕集ダクト54の上に重なる部分にわたってコレクタ26に引き付ける負圧差を加える。しかし、空気流入開口56の広がりは、コレクタ26の全幅方向寸法より狭い。その結果、不織ウェブ28が移送ゾーン44から初期折り畳みゾーン52へ移動するとき、中央部分30にかけられる負圧は維持されるが、不織ウェブ28の周辺部分32、34はもはや負圧差によってコレクタ26に引き付けられなくなる。
図1〜図3を参照すると、初期折り畳みゾーン52より下流側の折り畳みゾーン60は、コレクタ26の下側にあるように配置された多数の空気流入開口64を有する、空気プレナム61を包囲する捕集ダクト62を有する。捕集ダクト62の空気プレナム61は、ブロワ、ファンまたは真空ポンプなどの空気移動機構66と連通して、それによって排気される。負圧が、不織ウェブ28の上方の周囲環境から空気を能動的に引き込む、すなわち吸い込んで、空気流を表す矢印67で示されているように、空気は不織ウェブ28、コレクタ26および空気流入開口64を連続的に透過して空気プレナム61に入る。吸い込みは不織ウェブ28の中央部分30に負圧差を加え、それが中央部分30を、流れ方向のその移動経路の、捕集ダクト62の上に重なる部分にわたってコレクタ26に引き付ける。その結果、初期折り畳みゾーン52に存在するように、折り畳みゾーン60において中央部分30全体の負圧が維持される。
折り畳みゾーン60はさらに、幅方向において空気流入開口64の側部に位置する正圧領域68、70を有する。正圧領域68は、ブロワ、ファン、または空気圧縮器のような加圧空気源などの空気移動機構76と連通状態で結合された排気ダクト72を有する。同様に、正圧領域70は、空気移動機構76と連通状態で結合された排気ダクト74を有する。各排気ダクト72、74は、空気流入開口64の両側の側方でコレクタ26の垂直方向下方に位置する対応組の空気流出開口78、80をそれぞれ有する。
排気ダクト72、74から排出された上向き強制空気流は、ほぼ柱状の空気流を表す矢印82で示されているように、空気流出開口78、80、不織ウェブ28およびコレクタ26を連続的に透過する。周辺部分32、34の各連続長さまたは部分が対応組の空気流出開口78、80に連続的に入ってその上に重なると、上向き強制空気流がそれらの部分に、コレクタ26から離れる向きの不平衡持ち上げ力(lifting force)を加える。少なくとも周辺部分32、34が空気流出開口78、80の上に重なり始めるとき、周辺部分32、34に加えられる不平衡持ち上げ力は概して、折り畳みゾーン60で中央部分30に加えられる不平衡力と逆向きである。周辺部分32、34の下側に面する表面に加えられる持ち上げ力および正差圧を受けて、周辺部分32、34が上方に移動する。不織ウェブ28の中央部分30は、空気流入開口64からかけられる負圧によってコレクタ26の方に引き付けられる。不織ウェブ28の全幅にわたる上流側の移送ゾーン44(図2)の空気流入開口48を通してかけられる負圧が、折り畳みゾーン60内で誘発される折り畳みに備えて、周辺部分32、34の上流側長さ部分をアンカー固定する。
続けて図1〜図3を参照すると、持ち上げ力によって周辺部分32に加えられる角運動量により、周辺部分32がコレクタ26との接触状態から浮き上がって、矢印83で示されているように、空気流入開口64の一方の側縁部付近に画定された長手方向折り目線84を中心にして回動または旋回する。同様に、持ち上げ力によって周辺部分34に加えられる角運動量により、周辺部分34がコレクタ26との接触状態から浮き上がって、矢印83で示されているように、空気流入開口64の反対の側縁部付近に画定された長手方向折り目線86を中心にして回動または旋回する。 長手方向折り目線84、86は、流れ方向にほぼ平行な向きである。
周辺部分32、34が対応組の空気流出開口78、80の上方に滞留する時間は、ウェブ28が流れ方向に移動する速度と組み合わせて考えて、周辺部分32、34を空気流入開口64の方に推進するのに有効な持ち上げ力を発生するのに有効である。周辺部分32、34は、コレクタ26と接触した関係にある第1位置(0°の回転角)から中央領域30と接触する関係にある第2位置(180°の回転角)までの折り畳み範囲全体で連続回転またはねじれを受ける。90°の回転角において、周辺部分32、34は中央部分30に対して垂直であり、上向きの持ち上げ力は、空気流出開口78、80によって排出される空気によって周辺部分32、34の対応のものにもはや加えられなくなる。回転角が90°を超えると、周辺部分32、34の各々が中央部分30の上に重なり始めて、空気流入開口64によって加えられる負圧差が、周辺部分32、34を不織ウェブ28の固定状態の中央部分30の方に引き付ける。初期折り畳みゾーン52および折り畳みゾーン60の空気流入開口64で中央部分30がコレクタ26に引き付けられるため、正差圧によって不織ウェブ28の周辺部分32、34は上方内向きに丸まった状態で折り畳まれて、不織ウェブ28の中央部分30に対してほぼ平坦で重なる関係になる。
本発明では、2つの正圧領域68、70の一方を省くことにより、不織ウェブ28の2つの周辺部分32、34の一方だけを折り畳むことが考えられる。本発明のこの代替実施形態によれば、幅方向における周辺部分32、34の残りの幅は、中央部分30の幅より狭くても、同一でも、広くてもよい。たとえば、折り目線不織ウェブ28が、ウェブ28の長手方向中心線に平行に延びる中央長手方向折り目線(図示せず)に沿って半分に折り畳まれるように、残りの組の空気流出開口、たとえば、空気流出開口78および空気流入開口64を配置構成してもよい。
本発明ではさらに、空気流入開口組64全体を省略して、折り畳みゾーン60において不織ウェブ28の中央部分30が負圧差によってコレクタ26の方に引き付けられないようにすることも考えられる。本発明のこの実施形態によれば、上流側の初期折り畳みゾーン52および下流側の最終、すなわち重ね合わせゾーン94が、不織ウェブ28の中央部分30をコレクタ26に固定するのに有効であり、また、下流側の重ね合わせゾーン94が、折り畳み中およびその後も、周辺部分32、34を中央部分30に引き付けて押し付ける。上流側の初期折り畳みゾーン52および下流側の最終、すなわち重ね合わせゾーン94が、長手方向折り目線84、86の横方向位置を定める。
続けて図1〜図3を参照すると、排気ダクト72、74の各々の内部の1組の仕切壁87、88間の交差部分が、対応の空気流出開口78、80を画定する。仕切壁87、88は、空気流出開口78、80からの個別空気流がほぼ柱状であって、最初は流れ方向に対して約90°、かつ幅方向に対して約90°をなして不織ウェブ28の平面に当たるような向きになっている。周辺部分32、34が内向きに折れ曲がるとき、個々の空気流および周辺部分32、34間の傾斜が減少して、やがて空気流が接線方向になって、周辺部分32、34は折り畳みゾーン60内で空気流入開口64によって加えられる負圧差を受け始める。本発明では、仕切壁87、88の形状寸法および傾斜を調節し、それによって個々の空気流の一部またはすべてを流れ方向、流れ方向の逆の方向、および/または幅方向に向ける、すなわち分布させてもよいと考えられる。個々の空気流を幅方向において内側に傾斜させることによって、周辺部分32、34に与えられる角運動量が増加すると思われる。そのように、仕切壁87、88は、空気流出開口78、80から出る空気流の流れ方向および幅方向の輪郭を定める(profiling)ことができる空気バッフルとして有効に働く。
空気移動機構76は、空気流出開口78、80から放出される空気流の速度を調節するように構成してもよい。たとえば、空気移動機構76は、圧力調整出力を有する可変速度ブロワまたは空気圧縮器であってもよい。空気速度は、非接着状態にあって脆弱である不織ウェブ28に損傷または劣化が生じないように選択される。本発明では、正圧領域68、70の各々が空気移動機構76のような分離した別体の空気移動機構と連通してもよいと考えられる。
続けて図1〜図3を参照すると、不織ウェブ28は、折り畳み後、流れ方向において下流にカレンダー90へ搬送されて、カレンダー90を構成する1対のニップローラ91、92のニップを通過する。折り畳みゾーン60および正圧領域68、70の下流側に位置する、移送ゾーン44と同様な重ね合わせゾーン94が、空気移動機構95からの負圧差を流出開口97に加え、これにより、不織ウェブ28の中央部分30がコレクタ26に固定される。ニップローラ91、92が熱および圧力を加えて、不織ウェブ28の平面に垂直な方向に不織ウェブ28の平坦化および圧密化を行い、これによってウェブの厚さが減少し、そのフィラメントが接着し、長手方向折り目線84、86の位置で長手方向折り目がつけられる。カレンダー仕上げされた不織ウェブ28は、ワインダ96によって巻取ることができる十分な引張り強度を有し、それにより、保管、運搬および巻き出しを行って、最終用途形状に応じてさまざまな形に切断することができる。 たとえば、不織ウェブ28は、使い捨てまたは短期寿命衛生製品、使い捨て防護服、流体濾過媒体、および寝具やカーペットのような耐久財を製造するための形状にしてもよい。
同様な参照番号が図3の同様な機構を示す図3Aを参照すると、本発明の代替実施形態に従って、折り畳みゾーン60aが、空気移動機構66によって排気される空気プレナム61を包囲する捕集ダクト62と、多数の空気流入開口64とを有する。不織ウェブ28の中央部分30は、初期折り畳みゾーン52に存在するように、空気流入開口64を通してかけられる負圧によってコレクタ26に引き付けられる。しかし、折り畳みゾーン60aには、正圧領域68、70(図2および図3)などの、周辺部分32、34に強制空気流を送る正圧領域がない。
初期折り畳みゾーン52(図1および図2)の空気流入開口56および折り畳みゾーン60aの空気流入開口64を通してかけられる負圧が、空気を周囲環境から吸い込む。吸い込まれる空気の一部は、不織ウェブ28の周辺部分32、34の下方からもたらされて、周辺部分32、34、および下側に位置するコレクタ26の対応縁部を通って空気流入開口56、64に引き込まれる。参照番号99で概略的に表される、周辺部分32、34を通過する付随空気流が、周辺部分32、34の上面に負圧差を生じ、これによって周辺部分32、34が上方へ移動して、それぞれ長手方向折り目線84、86を中心にして回動または旋回し、最終的に中央部分30の上に重なる。
初期折り畳みゾーン52および折り畳みゾーン60aの上流側で、不織ウェブ28の全幅にわたる移送ゾーン44の空気流入開口48(図2)を通して負圧がかけられ、特に、中央部分30と共に周辺部分32、34に負圧がかけられる。負圧は、周辺部分32、34の上流長さ部分をコレクタ26に引き付けて、初期折り畳みゾーン52および折り畳みゾーン60a内で誘発される折り畳み用のアンカーを提供する。本発明では、初期折り畳みゾーン52および折り畳みゾーン60aを結合させて、共通の空気移動機構によって排気される1つの空気プレナムを包囲する単一の捕集ダクトを共有してもよいと考えられる。
図4を参照すると、本発明の代替実施形態に従って、静止傾斜ランプ110、112を設けてもよく、不織ウェブ28がコレクタ26によって搬送されて傾斜ランプ110、112を通過するとき、これらの傾斜ランプが周辺部分32、34に接触してそれらの移動方向を変化させる。方向変化は、正圧領域98、100の空気圧折り畳み作用を援助または補助する角運動量を周辺部分32、34に与える。具体的に言うと、不織ウェブ28がコレクタ26上を流れ方向に搬送されて傾斜ランプ110、112を通過するとき、傾斜ランプ110、112の各々が周辺部分32、34の対応のものの下側と接触する。傾斜ランプ110、112の各々は、周辺部分32、34のうちの対応の接触周辺部分を平坦な中央部分30に対して湾曲した経路で進ませる表面を備える輪郭を有する。不織ウェブ28を折り畳むために機械的接触は必要ないが、傾斜ランプ110、112または他の形式の従来型ウェブ折り畳み装置を正圧領域98、100または正圧領域68、70(図1〜図3)と組み合わせて使用して、周辺部分32、34を長手方向折り目線84、86に沿って折り畳むようにしてもよい。
同様な参照番号が図1〜図3の同様な機構を示す図4および図5Aを参照すると、本発明の一代替実施形態では、折り畳みゾーン60の側部に位置する1対の正圧領域98、100の各々が、流れ方向に延びる主軸を有する単一の細長いスロット102、104をそれぞれ有してもよい。各スロット102、104から放出される空気が上向きの力を加え、それが不織ウェブ28の周辺部分32、34を対応の長手方向折り目線84、86に沿って、機械的接触することなく、徐々に折り畳み、それによって本明細書で記載するような、中央部分30との重ね合わせ関係がもたらされる。スロット102、104の側壁を傾斜させて、空気流の一部またはすべてを流れ方向、流れ方向と逆の方向、および/または幅方向に向けるようにしてもよい。また、各スロット102、104の主軸を流れ方向に対して角度を付ける、すなわち傾斜させて、それにより、空気流が周辺部分32、34の順次丸まっていく輪郭によりうまく対応するようにしてもよい。別法として、流れ方向の空気流の程度を調節するために、各スロット102、104の長さまたは主軸を長くしたり、短くしてもよい。別法として、長さに沿った異なる位置での空気流を調節するために、幅方向における各スロット102、104の幅を先細にしてもよい。
弾性であるか、または非弾性でもよい、長手方向に延びたストランドまたはバンド106、108が、それぞれ不織ウェブ28の各周辺部分32、34から内側に距離をおいて配置される。バンド106、108は、スプールまたはリール(図示せず)から巻出してもよく、弾性である場合、伸張または緊張状態で設けられる。バンド106、108は、不織ウェブ28を含む平面から垂直方向にわずかに上方か、または不織ウェブ28と接触する関係に配置される。バンド106、108は、正圧領域98、100によって加えられる正差圧に応じて不織ウェブ28の周辺部分32、34が折り畳まれる長手方向折り目線84、86を画定するための対応の案内軸を提供する。バンド106、108を長手方向折り目線84、86と軸方向に一致させて配置することにより、バンド106、108の各々が個別の物理的回転軸を提供するので、空気流入開口組64を省いてもよいであろう。
接着剤結合、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、機械的ロックまたは撚り合わせか、または当該技術分野で認識されているような任意の他の適当な技術を使用して、バンド106、108が不織ウェブ28の構成フィラメント18に固定される。たとえば、カレンダー90内での不織ウェブ28のカレンダー仕上げは、バンド106、108を不織ウェブ28に十分に固定することができるであろう。別法では、バンド106、108は、超音波接着器(bonder)を使用して不織ウェブ28に超音波接着するか、点またはビード状の接着剤で不織ウェブ28に接着するか、または、平滑ローラおよびエンボスローラ間のニップで圧力を加えることによって不織ウェブ28に非熱機械的接着してもよい。
バンド106、108が弾性を有する場合、不織ウェブ28の周辺部分32、34を弾性にしてもよい。たとえば、使い捨て衛生品用の弾性のウェスト領域および脚カフを製造するために、弾性バンド106、108を使用してもよい。本発明に使用するのに適したそのような弾性バンドおよび弾性ストランドは、たとえばE.I. Dupont de Nemours and Company(米国デラウェア州、ウィルミントン)から市販されている。
同様な参照番号が図5Aの同様な機構を示す図5Bを参照すると、バンド106が中央部分30の中心線の方へ内側に変位して、それにより、折り畳み後にバンド106が中央部分30および折り畳まれた周辺部分32間の空間内に位置するが、長手方向折り目線84と同一直線上にないようにしてもよい。バンド108が、長手方向折り目線86に対して同様な不整合関係を有してもよい。本発明のこの代替実施形態によれば、一方または両方のバンド106、108が長手方向折り目線84、86と軸方向に一致しない。本発明ではさらに、バンド106、108と同様か、または同一の追加バンドを中央部分30に対して配置して、折り畳み後にそれらの追加バンドも同様に、折り畳まれた周辺部分32、34および中央部分30間の空間内に位置するようにしてもよいと考えられる。
さまざまな実施形態の説明によって本発明を例示し、また、これらの実施形態を相当に詳しく説明してきたが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に限定したり、いずかの方法で制限することは、本出願人の意図するところではない。追加の利点および修正は、当業者には容易に明らかになるであろう。たとえば、プラスチックフィルム、発泡樹脂材(foams)、ティッシュペーパ、ゴム、金属フォイルおよび他の材料などを単独か、または組み合わせ状態のいずれかで、また、単層あるいは多層構造で有する他の種類の連続長ウェブに、本発明の原理に従った長手方向折り目を形成してもよい。したがって、本発明は、それの広範な態様において、特定の詳細、代表的な装置および方法、および図示して説明した例示的な例に制限されない。したがって、本出願人の包括的な発明概念の精神および範囲から逸脱することなく、そのような詳細に変更を加えることができる。本発明の範囲自体は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義されるものとする。
添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成して、本発明の実施形態を示しており、以上の本発明の包括的説明および以上の詳細な説明と合わせて、本発明の原理を説明することができる。
不織ウェブを形成することができる溶融紡糸機構および本発明の原理に従った折り畳み装置の概略的な斜視図である。 折り畳み装置を詳しく示す、図1の一部の上面図である。 図2の3−3線にほぼ沿った断面図である。 本発明の一代替実施形態による折り畳み装置の、図3と同様な断面図である。 本発明の一代替実施形態による折り畳み装置の、図2と同様な上面図である。 図4の5A−5A線にほぼ沿った断面図である。 図5Aと同様な断面図である。

Claims (31)

  1. 第1部分および該第1部分に隣接した第2部分を有する、コレクタ上を流れ方向に移動中の不織ウェブを折り畳む装置であって、
    第1負圧をかけ、それにより、前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分を前記コレクタに引き付けることができる第1減圧機構と、
    前記流れ方向において前記第1減圧機構の下流側の第2減圧機構であって、前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有し、第2負圧を前記少なくとも1つの空気流入開口を通して前記第1部分にかけ、それにより、前記第1部分を前記コレクタに引き付けることができ、前記第2負圧は、前記第2部分を通して空気を吸い込み、それにより、前記流れ方向に延びた折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させ、それによって、前記第1部分に重なり合った関係を確立する、第2減圧機構と、
    を備える装置。
  2. 前記第1減圧機構は、前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの第1空気流入開口を有し、前記第1負圧は、前記少なくとも1つの第1空気流入開口を通して前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分にかけられる、請求項1に記載の装置。
  3. 第1部分および該第1部分に隣接した第2部分を有する不織ウェブを形成する装置であって、
    フィラメントの流れを放出することができる溶融紡糸機構と、
    流れ方向に移動して、前記溶融紡糸機構によって放出されるフィラメントの流れを集め、それによって前記不織ウェブを形成することができるコレクタと、
    第1負圧をかけ、それにより、前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分を前記コレクタに引き付けることができる第1減圧機構と、
    前記流れ方向において前記第1減圧機構の下流側の第2減圧機構であって、前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有し、第2負圧を前記少なくとも1つの空気流入開口を通して前記第1部分にかけ、それにより、前記第1部分を前記コレクタに引き付けることができ、前記第2負圧は、前記第2部分を通して空気を吸い込み、それにより、前記流れ方向に延びた折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させ、それによって、前記第1部分に重なり合った関係を確立する、第2減圧機構と、
    を備える装置。
  4. 前記第1減圧機構は、前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの第1空気流入開口を有し、前記第1負圧は、前記少なくとも1つの第1空気流入開口を通して前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分にかけられる、請求項3に記載の装置。
  5. 第1部分および該第1部分に隣接した第2部分を有する、コレクタ上を流れ方向に移動中の不織ウェブを折り畳む装置であって、
    前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有する減圧機構であって、負圧を前記少なくとも1つの空気流入開口を通して前記不織ウェブの前記第1部分にかけ、それにより、前記第1部分を前記コレクタに引き付けることができる減圧機構と、
    前記少なくとも1つの空気流入開口付近で前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流出開口を有する正圧機構であって、強制空気流を前記少なくとも1つの空気流出開口を通して前記不織ウェブの前記第2部分に加え、それにより、前記流れ方向に延びた折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させ、それによって、前記第1部分に重なり合った関係を確立する、正圧機構と、
    を備える装置。
  6. 前記正圧機構は、
    前記少なくとも1つの空気流出開口と連通する空気移動機構であって、前記少なくとも1つの空気流出開口に正圧を供給するようになっており、それによって正差圧を生じる空気移動機構をさらに備える、請求項5に記載の装置。
  7. 前記減圧機構は、
    前記少なくとも1つの空気流入開口と連通する空気移動機構であって、前記少なくとも1つの空気流入開口に負圧を供給するようになっている、空気移動機構をさらに備える、請求項5に記載の装置。
  8. 前記少なくとも1つの空気流出開口は、ほぼ前記流れ方向に延びた主軸を有する細長いスロットである、請求項5に記載の装置。
  9. 前記正圧機構の上流側の傾斜ランプであって、前記正差圧が加えられる前に、前記第2部分と接触して前記折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させる傾斜ランプをさらに備える、請求項5に記載の装置。
  10. 第1部分および該第1部分に隣接した第2部分を有する不織ウェブを形成する装置であって、
    フィラメントの流れを放出することができる溶融紡糸機構と、
    流れ方向に移動して、前記溶融紡糸機構によって放出されるフィラメントの流れを集め、それによって前記不織ウェブを形成することができるコレクタと、
    前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流入開口を有する減圧機構であって、負圧を前記少なくとも1つの空気流入開口を通して前記不織ウェブの前記第1部分にかけ、それにより、前記第1部分を前記コレクタに引き付けることができる減圧機構と、
    前記少なくとも1つの空気流入開口付近で前記コレクタの下にあるように配置された少なくとも1つの空気流出開口を有する正圧機構であって、強制空気流を前記少なくとも1つの空気流出開口を通して前記不織ウェブの前記第2部分に加え、それにより、前記流れ方向に延びた折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させ、それによって、前記第1部分に重なり合った関係を確立する、正圧機構と、
    を備える装置。
  11. 前記正圧機構は、
    前記少なくとも1つの空気流出開口と連通する空気移動機構であって、前記少なくとも1つの空気流出開口に正圧を供給するようになっており、それによって正差圧を生じる空気移動機構をさらに備える、請求項10に記載の装置。
  12. 前記減圧機構は、
    前記少なくとも1つの空気流入開口と連通する空気移動機構であって、前記少なくとも1つの空気流入開口に負圧を供給するようになっている空気移動機構をさらに備える、請求項10に記載の装置。
  13. 前記少なくとも1つの空気流出開口は、ほぼ前記流れ方向に延びた主軸を有する細長いスロットである、請求項10に記載の装置。
  14. 前記正圧機構の上流側の傾斜ランプであって、前記正差圧が加えられる前に、前記第2部分と接触して前記折り目線に沿って前記第2部分を前記第1部分に対して移動させる傾斜ランプをさらに備える、請求項10に記載の装置。
  15. 第1部分および該第1部分に隣接した第2部分を有する不織ウェブを形成する装置であって、
    フィラメントの流れを放出することができる溶融紡糸機構と、
    流れ方向に移動して、前記溶融紡糸機構によって放出されるフィラメントの流れを集め、それによって前記不織ウェブを形成することができるコレクタと、
    前記流れ方向において前記溶融紡糸機構の下流側に位置する移送ゾーンであって、その内部で前記コレクタを通して前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分に負圧をかける、移送ゾーンと、
    前記流れ方向において前記移送ゾーンの下流側に位置する初期折り畳みゾーンであって、その内部で前記コレクタを通して前記第1部分に負圧をかける、初期折り畳みゾーンと、
    前記流れ方向において前記初期折り畳みゾーンの下流側に位置する折り畳みゾーンであって、その内部で前記コレクタを通して前記第1部分に負圧をかけ、正差圧が運動量を前記第2部分に伝達して、前記第2部分を折り目線に対して移動させ、その後、前記負圧が前記第2部分を前記第1部分に引き付け、それによって重なり合い関係を確立する、折り畳みゾーンと、
    を備える不織ウェブを形成する装置。
  16. 前記溶融紡糸機構の下方に位置する形成ゾーンであって、その内部で前記コレクタを通して前記不織ウェブに負圧をかける、形成ゾーンをさらに備える、請求項15に記載の不織ウェブを形成する装置。
  17. 第1部分が隣接の第2部分につながった移動中の不織ウェブを折り畳む方法であって、
    形成ゾーンにおいて前記不織ウェブをコレクタ上に形成すること、
    前記コレクタを流れ方向に移動させることであって、それによって前記不織ウェブを前記形成ゾーンから搬送する、移動させること、
    前記不織ウェブの前記第1部分に第1負圧差を加えることであって、それによって前記第1部分を前記コレクタに引き付ける、加えること、および
    前記不織ウェブの前記第2部分に正差圧を加え、それにより、前記第2部分を、前記流れ方向に延びた折り目線を中心にして前記第1部分の方に折り畳む、加えること、
    を含む方法。
  18. 前記第1負圧差の上流で前記不織ウェブの前記第1部分に第2負圧差を加えることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第1負圧差の下流で前記不織ウェブの前記第1部分に第2負圧差を加えることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記第1負圧差の上流で前記不織ウェブの前記第1部分に第3負圧差を加えることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  21. 正差圧を加えることは、
    前記第2部分を含む平面に対してほぼ垂直な幅方向の空気流を前記第2部分に当てることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  22. 正差圧を加えることは、
    前記第2部分を含む平面に対して角度を付けて傾斜する空気流を前記第2部分に当てることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  23. 正差圧を加えることは、
    前記第2部分に対して前記流れ方向の空気流を前記第2部分に当てることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  24. 正差圧を加えることは、
    前記第2部分に対して前記流れ方向と逆の方向の空気流を前記第2部分に当てることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  25. 正差圧を加えることは、
    前記流れ方向に対して垂直な幅方向の空気流を前記第2部分に当てることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  26. 前記不織ウェブに隣接した位置で前記流れ方向に連続弾性部材を延在させること、
    折り畳み後に前記第1部分および前記第2部分間に画定される空間内に前記連続弾性部材を固定すること、
    をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  27. 前記弾性部材は、前記正差圧が前記第2部分を前記第1部分に対して折り畳む際の前記長手方向折り目線を画定する、請求項26に記載の方法。
  28. 前記正差圧の上流側の傾斜ランプに前記第2部分を接触させ、それにより、前記第2部分を前記第1部分に対して移動させる、接触させることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  29. 第1部分が隣接の第2部分につながった移動中の不織ウェブを折り畳む方法であって、
    形成ゾーンにおいて前記不織ウェブをコレクタ上に形成すること、
    前記コレクタを流れ方向に移動させることであって、それによって前記不織ウェブを前記形成ゾーンから流れ方向に搬送する、移動させること、
    前記不織ウェブの前記第1部分および前記第2部分に第1負圧差を加えることであって、それによって前記第1部分および前記第2部分を前記コレクタに引き付ける、加えること、および
    前記流れ方向において前記第1負圧差の下流側で前記不織ウェブの前記第1部分に第2負圧差を加え、それにより、前記第1部分を前記コレクタに引き付けると共に、前記第2部分を通して空気を吸い込み、それにより、前記流れ方向に延びた折り目線を中心にして前記第1部分の方に折り畳む、加えること、
    を含む方法。
  30. 前記不織ウェブに隣接した位置で前記流れ方向に連続弾性部材を延在させること、および
    折り畳み後に前記第1部分および前記第2部分間に画定される空間内に前記連続弾性部材を固定すること、
    をさらに含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記弾性部材は、前記正差圧が前記第2部分を前記第1部分に対して折り畳む際の前記長手方向折り目線を画定する、請求30に記載の方法。
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