JP2006144064A - 希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法、および希土類焼結磁石の製造方法 - Google Patents

希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法、および希土類焼結磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Ndの酸化物が付着した焼結用治具を簡易に効率よく清浄化することができる焼結用治具の清浄化方法を提供する。
【解決手段】Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を用意する工程(a)と、Ndの酸化物を除去する工程(b)とを包含する希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法であって、工程(b)は、水蒸気を含む雰囲気下で焼結用治具を加熱する工程(b1)を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、希土類焼結磁石の焼結に使用される焼結用治具の清浄化方法、およびその清浄化方法によって清浄化された焼結用治具を用いて焼結処理を行う希土類焼結磁石の製造方法に関する。
希土類焼結磁石は、合金インゴットを粉砕して形成した希土類合金粉末を磁界中でプレス成形した後、焼結工程および時効工程を経て作製される。現在、希土類焼結磁石としては、サマリウム・コバルト系磁石とネオジム・鉄・ボロン系磁石との二種類が各分野で広く用いられている。なかでもネオジム・鉄・ボロン系磁石(以下、「R−T−(M)−B系磁石」と称する。RはY(イットリウム)を含む希土類元素、Tは、Fe(鉄)、またはFeおよびCo(コバルト)、Mは添加元素、Bはボロンである。)は、種々の磁石の中で最も高い磁気エネルギー積を示し、価格も比較的安いため、各種電子機器へ積極的に採用されている。しかし、ネオジム(Nd)などの希土類元素は非常に酸化しやすいため、製造過程で酸化を抑えるような注意が必要である。
前述した製造工程のうち、焼結工程は、希土類合金粉末の成形体(プレス成形体)を焼結用台板に載置し、真空中または不活性雰囲気下で、焼結炉内で焼結することによって行われる。焼結用台板の材料としては、耐熱性の観点からモリブデンやステンレス鋼が使用されている。また、プレス成形体は、焼結炉内で暴露した状態で焼結すると、焼結炉内の不純物を吸収して焼結体が変形してしまうため、密閉型の焼結容器内に収納された状態で焼結処理が施されている。さらに、プレス成形体と焼結用台板との摩擦を緩和する目的で、焼結用台板に敷粉等を敷き、焼結体の変形を抑えている。
このような焼結工程が行われた焼結用台板の表面には突起物や隆起物が生成し、焼結磁石が割れたり欠けたりするという問題が多く見られる。これらの突起物や隆起物は、以下のメカニズムによって形成されると考えられる。
まず、液相焼結プロセスによって、希土類元素(R)の一部が液相となって成形体内部から表面にしみだしてくる。この希土類元素は、焼結用台板上において核となる部分に溶着し、希土類金属(Rメタル)として焼結用台板に溶着する。Rメタルは、大気中の酸素や水分と反応してR酸化物(R23)やR水酸化物(R(OH)3)などの化合物(R化合物)を生成する。これらの工程が繰り返される結果、焼結用台板の表面には、これらのR化合物を含む突起物や隆起物が堆積される。
このようにして突起物や隆起物が形成された焼結用台板を用い、焼結工程を繰り返して行うと、最初に形成された突起物や隆起物を核にして、当該突起物や隆起物はますます大きくなる。一方、プレス成形体は、焼結時に大きく収縮し、磁場配向方向に対して25%も収縮する場合もある。このため、比較的大きな突起物や隆起物が形成された焼結用台板を用いてプレス成形体を焼結すると、プレス成形体の収縮が阻害され、焼結体に割れや欠けが生じる原因となる。このような問題は、プレス成形体の磁場配向方向が焼結用台板に対して平行になるようにプレス成形体を載置した場合に顕著に生じる。突起物や隆起物に起因する上記問題は、前述したような焼結用台板に敷粉を敷く方法では解決することができない。
さらに、前述したR化合物の生成により、焼結磁石の磁気特性が劣化するという問題がある。例えば、焼結用台板の表面にRメタルなどが残存していると、前述したメカニズムによってR化合物が生成し、焼結時に分解してH2Oを発生する。発生したH2Oはプレス成形体と反応し、焼結磁石の表面にR23などのR化合物が生成するため、当該焼結磁石の磁気特性を劣化させる原因となる。
これらの問題は、Moを主成分として含有する焼結用台板を用い、焼結工程を繰返して行った場合に、顕著に見られる。この理由は、以下のように考えられる。まず、焼結工程を繰り返して行うと、焼結用台板に含まれるMoと、突起物や隆起物中に含まれるFe(主に、プレス成形体から供給されると考えられる。)とが反応し、焼結用台板の表層部にMo−Fe系化合物が付着する。Mo−Fe系化合物が付着した焼結用台板の部分は、当該化合物が付着していない焼結用台板の部分に比べてプレス成形体との反応性が高く、RメタルやR化合物を溶着しやすい。このため、焼結用治具に形成された突起物や隆起物の生成が促進されると推察される。
上記問題を解決する目的で、特許文献1には、焼結用台板などの焼結用治具の表面をショットブラストなどの機械的研摩手段によって清浄化する方法が開示されている。しかしながら、この方法では、焼結用台板の表面に溶着された突起物や隆起物のうち、サイズが比較的大きなものは除去できるが、小さい突起物や隆起物を完全に除去することは困難である。また、Moを主成分として含有する焼結用台板を使用したときに形成される上記のMo−Fe系化合物は、非常に硬いため、ショットブラスト法によって除去することは極めて困難である。これらの突起物や隆起物を完全に除去するためには、ショットブラスト法を行った後、やすりなどを用いて削り取るなどの処理を繰り返して行う必要があり、焼結用台板の表面が変形したり、ひびが入って割れるなどの問題を新たに招く。
機械的研摩手段による上記問題を解決する目的で、特許文献2には、RメタルやR水素化物が付着した焼結用台板などの焼結用治具を水素炉内に収容し、水素雰囲気中に曝した後、ショットブラスト法などの機械的研摩手段を施すことによって上記の化合物を除去する方法が開示されている。この方法では、希土類合金が水素を吸蔵し、水素化反応によって生成された水素化合物が体積膨張によって脆化し、焼結用治具の表面から剥離しやすくなる反応(水素脆化反応)を利用している。
特開平4−299508号公報 特開2001−49305号公報 米国特許第5,383,978号明細書 特開2002−315611号公報 特開2001−267163号公報
特許文献2に開示された方法によれば、焼結用治具に付着した突起物や隆起物を、機械的研摩手段によらずに除去できるため、焼結用治具の表面が変形するなどの問題を回避することができる。
しかしながら、上記方法では、水素脆化反応を行うための水素炉が別途必要であり、処理装置が大きくなる。また、焼結用治具に強固に付着した突起物(例えばNdの酸化物)などを完全に除去するためには、その後に機械的研摩手段を施すことが必要であり、生産効率の低下を招く。
上記では、焼結用台板に溶着された突起物などを例にして説明したが、このような問題は、焼結用台板だけでなく、例えば、プレス成形体を載せた焼結用台板を収容する焼結ケースや焼結パック、プレス成形体を載せた焼結用台板を積載するために使用するスペーサなどについても同様に見られる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、Ndの酸化物が付着した焼結用治具を簡易に効率よく清浄化することができる焼結用治具の清浄化方法、および当該清浄化方法によって清浄化された焼結用治具を用いて焼結処理を行う希土類焼結磁石の製造方法を提供することにある。
本発明による希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法は、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を用意する工程(a)と、前記Ndの酸化物を除去する工程(b)とを包含する。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(b)は、水蒸気を含む雰囲気下で前記焼結用治具を加熱する工程(b1)を含む。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(b1)は、40℃〜120℃の温度、および60%〜100%の相対湿度で前記焼結用治具を加熱する工程を含む。
ある好ましい実施形態によれば、前記加熱は、1時間〜100時間の範囲で行われる。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a)は、R−T−B系合金粉末(Rは、Ndを主成分として含有する希土類元素であり、Tは、Fe、またはFeおよびCoを含有する。)の成形体を用意する工程(a1)と、前記焼結用治具を用いて前記成形体を保持する工程(a2)と、前記成形体が保持された状態で前記焼結用治具を用いて焼結し、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を作製する工程(a3)とを含む。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a1)から前記工程(a3)を繰返し行う。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a1)において、前記Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuよりなる群から選択される少なくとも一種であり、前記Rの総元素量に対して、Ndは26質量%以上の範囲内にある。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a)において、前記焼結用治具は、Moを主成分として含有する材料から形成されている。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a)において、前記焼結用治具は、LaまたはLaの酸化物、およびZrまたはZrの酸化物よりなる群から選択される少なくとも一種をさらに含有する。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a)において、前記焼結用治具は、Ti、Zr、およびHfよりなる群から選択される少なくとも一種と、Cとをさらに含有する。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a)において、前記焼結用治具の表面の中心線平均粗さ(Ra)は、0.1μm〜500μmの範囲内にある。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(b1)のあと、前記焼結用治具に対する機械的研摩処理を行う工程(b2)をさらに包含する。
本発明による希土類焼結磁石の焼結用治具は、上記のいずれかの焼結用治具の清浄化方法によって清浄化されている。
本発明による希土類焼結磁石の製造方法は、R−T−B系合金粉末(Rは、Ndを主成分として含有する希土類元素であり、Tは、Fe、またはFeおよびCoを含有する。)の成形体を用意する工程(a1)と、上記の希土類焼結磁石の焼結用治具を用いて前記成形体に対する焼結処理を行う工程(d)とを包含する。
ある好ましい実施形態によれば、前記工程(a1)において、前記Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuよりなる群から選択される少なくとも一種であり、前記Rの総元素量に対して、Ndは26質量%以上の範囲内にある。
本発明による希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法によれば、焼結用治具に強固に付着したNdの酸化物は、水分を吸収して体積膨張し、Ndの水酸化物となって焼結用治具から容易に剥離する。したがって、ショットブラスト法などの機械的研摩手段を施さなくても、焼結用治具を簡便に効率よく清浄化することができ、焼結用治具が変形するなどの問題を回避することができる。
本願発明者は、希土類焼結磁石の焼結用治具(以下、「焼結用治具」と略記する場合がある。)に付着する種々の付着物のうち、特に、Ndの酸化物を効率よく簡便に除去できる方法を鋭意検討してきた。
Ndの酸化物に着目した理由は、以下のとおりである。
周知のとおり、希土類元素のなかでもNdは非常に酸化されやすく、酸化性雰囲気下で、Ndは容易にNdの酸化物(Nd23)に変化する。特に、焼結時に、焼結用治具としてMoを含有する材料を用いると、前述したメカニズムによって多くのNdの酸化物が生成し、焼結用治具の表面には、Ndの酸化物を含む突起物や隆起物が強固に付着する。また、実際の焼結工程では、費用削減などの観点から、焼結用治具を繰り返し使用する場合が多く、そうすると、焼結用治具は焼結炉の外に持ち出されて酸化性雰囲気下に曝される機会が多くなる。例えば、希土類合金粉末の成形体を焼結用台板に載置したり、焼結後に焼結用台板を焼結炉から取り出して次の焼結処理が行われるまで放置する場合には、Ndの酸化物が一層生成されやすくなる。その結果、焼結用治具上には、Ndの酸化物を含む突起物や隆起物がますます多く形成される。
このようにして形成された突起物や隆起物は非常に硬く、焼結用治具に強固に付着しているため、特許文献2に開示された水素脆化手段によって除去することは、極めて困難であることが、本願発明者の検討結果によって明らかになった。特許文献2に開示された方法によれば、実質的に、焼結用治具に付着した希土類元素の水素化合物が除去され、焼結用治具に強固に付着したNdの酸化物は、水素脆化手段によっては除去され難いからである。
なお、焼結用治具の表面には、Nd以外の希土類元素の酸化物も生成され得るが、生成比率が最も多いのはNdの酸化物であり、Ndの酸化物を除去できればNd以外の希土類元素の酸化物も一緒に除去できると考えられる。
このような事情のもと、本願発明者は、Ndの酸化物に着目し、焼結用治具に付着したNdの酸化物を効率よく簡便に除去できる方法を検討した。その結果、Ndの酸化物が付着した焼結用治具を水蒸気雰囲気下で加熱することにより、Ndの酸化物は水分を吸収してNdの水酸化物となり、機械的研摩手段を施さなくても、焼結用治具から容易に剥離することを見出し、本願発明に到達した。Ndの酸化物がNdの水酸化物に変化すると、体積膨張により、Ndの水酸化物中にマイクロクラックが発生して脆くなるためである。
以下、本発明による希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法の実施形態を説明する。
まず、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を用意する(工程(a))。
本願明細書において「Ndの酸化物」は、焼結用治具を、酸化性雰囲気下に短時間曝すことによって生成する酸化物(当該酸化物は、比較的緩やかに、焼結用治具に付着している。)だけでなく、焼結の際、焼結用治具を繰り返して使用した場合に焼結用治具に強固に付着する酸化物や、Moを主成分として含有する焼結用治具を使用して焼結した場合に焼結用治具に強固に付着する酸化物も含んでいる。
このようなNdの酸化物は、焼結用治具のほぼ全面に付着していてもよいし、焼結用治具の一部分に付着していてもよい。
また、焼結用治具には、前述したNdの酸化物以外に、他の付着物が付着していてもよい。例えば、Nd以外の希土類元素の酸化物や、Moを主成分として含有する焼結用治具を用いて焼結した場合に付着するMo−Fe系化合物などが挙げられる。このような付着物が付着した焼結用治具についても、本実施形態の方法を適用できる。
本実施形態に用いられる焼結用治具は、例えば、上記のプレス成形体を載置する台板、プレス成形体を載置した台板を収容する焼結ケースや焼結パック、プレス成形体を載置した台板を積載するために使用するスペーサなどが挙げられる。これらの焼結用治具は、例えば、特許文献4に開示されたものを使用することができる。また、台板としては、例えば、特許文献5に開示された台板を使用できる。
焼結用治具は、Moを主成分として含有する材料から形成されていることが好ましい。前述したように、Moを含有する焼結用治具を繰り返し使用して焼結すると、Ndの酸化物が生成されやすくなるが、以下に示す多くの利点を有しているからである。まず、Moは、強度や靭性が高いため、焼結用治具の形状が変形し難い。また、熱伝導性が高く加熱されやすいため、焼結工程を効率よく行うことができる。さらにMoは、Ndなどの希土類元素との反応性が比較的低いため、耐久性に優れている。したがって、ステンレス鋼から形成された焼結用治具を使用すると、ステンレス鋼中に含まれるNi(ニッケル)がNdと反応し、この反応物が焼結用治具に付着して耐久性などが劣化するが、Moの場合は、このような問題は見られない。
ここで、「Moを主成分として含有する。」とは、Moを約90質量%以上含むことを意味する。
Mo以外に含まれる元素としては、例えば、LaまたはLaの酸化物、CeまたはCe酸化物が挙げられる。これらは、単独で含まれていても良いし、二種以上が含まれていてもよい。具体的には、例えば、0.01〜2.0質量%のLaまたはLaの酸化物、および/または0.01〜1.0質量%のCeまたはCe酸化物が添加される。このような化合物を含む材料は、熱伝導率に優れるとともに、希土類磁石の焼結温度(1000〜1100℃)において、Moの再結晶化が生じないため、焼結用治具の硬化が抑制されるという利点を有している。その結果、焼結用治具の耐衝撃性が向上し、焼結用治具を自動化ラインで使用しても割れやヒビが形成されにくく、同じ焼結用治具を繰り返して何度も使用することが可能になる。また、上述の化合物をMoに添加することによって、純Mo(Mo=100%)の場合よりも加工性が向上するという利点もある。
上記以外の元素としては、例えば、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、C(炭素)が挙げられる。これらは、単独で含まれていても良いし、二種以上が含まれていてもよい。具体的には、例えば、0.01〜1.0重量%のTi、0.01〜0.15重量%のZr、および0.01〜0.15重量%のHfの少なくとも一種と、0.1重量%以下の炭素とを含有し、残部がモリブデンからなる材料を用いることができる。この材料を用いても、前述したLaまたはLa酸化物やCeまたはCe酸化物を含有するモリブデンからなる材料を用いた場合と同様の効果が得られる。
焼結用台板は、表面の中心線平均粗さ(Ra)が、0.1μm〜500μmの範囲内にあることが好ましい。Raは、JIS B0601に基づいて測定される。台板に凹凸形状があると、プレス成形体との接触面積を減らすことができるため、焼結時に、プレス成形体と台板との溶着が抑制され、プレス成形体の変形が抑えられる。Raが0.1μmより小さいと、焼結時に台板とプレス成形体とが密着しやすくなり、溶着が起こりやすくなる。一方、Raが500μmを超えると、台板上の凸部がプレス成形体に入り込み、焼結時にプレス成形体の収縮が阻害される結果、焼結磁石に割れやひびなどが生じるおそれがある。
Raの範囲は、前述した問題が回避できるよう、焼結磁石の用途などに応じて適切な範囲に制御することができる。例えば、VCM(ボイスコイルモータ)やリニアモータなどのようにサイズも重量も大きい焼結磁石を作製する場合は、台板のRaを約2μm〜10μmの範囲に制御することが好ましい。
上記工程(a)は、例えば、R−T−B系合金粉末の成形体を用意する工程(a1)と、前記焼結用治具を用いて前記成形体を保持する工程(a2)と、前記成形体が収容または載置された状態で前記焼結用治具を焼結し、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を作製する工程(a3)とを含む。
工程(a1)に用いられるR−T−B系合金の詳細は、以下のとおりである。
Rは、少なくともNd(ネオジム)を含む希土類元素であり、Y(イットリウム)を含む他の希土類元素が含まれていてもよい。具体的には、Yのほか、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユウロビウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、およびLu(ルテチウム)が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。充分な磁化を得るためには、少なくともPrを含有することが好ましい。
Rは、Ndを主成分として含有することが好ましい。これにより、充分な磁化を得ることができる。ここで、「Rは、Ndを主成分として含有する。」とは、Rの総元素量に対して、Ndを、26質量%以上の範囲で含有する(100質量%を含む)ことを意味する。好ましくは28質量%以上、32質量%以下の範囲である。
Rは、R−T−B系合金の総元素量に対して、28質量%以上、32質量%以下の範囲で含有することが好ましい。Rが28質量%未満では、α−Fe相の析出によって保磁力が低下する。一方、Rが32質量%を超えると、目的とする正方晶Nd2Fe14B型化合物以外にRリッチの第2相が多く析出し、磁化が低下する。
Tは、Fe、またはFeおよびCoを含有する。Tは、Feのみから構成されていても良いが、FeとCoとを両方含有することが好ましい。FeにCoを添加することによってキュリー温度が上昇し、耐熱性が向上するからである。FeとCoとの含有比率は、質量比で、60:0.5〜1.5の範囲内にあることが好ましい。上記範囲を外れると、Nd2Fe14B型化合物の飽和磁化そのものが減少するからである。
Tは、R−T−B系合金の総元素量に対して、60質量%以上、66質量%以下の範囲で含有することが好ましい。Tが60質量%未満では、保磁力および磁化ともに低い第2相が析出するため磁気特性が劣化する。一方、Tが66質量%を超えると、α−Fe相の析出によって保磁力が低下し、角型性も低下する。
Bは、正方晶Nd2Fe14B型結晶構造を安定的に析出するために必須である。Bは、R−T−B系合金の総元素量に対して、1.0質量%以上、1.5質量%以下の範囲で含有することが好ましい。Bが1.0質量%未満では、R217相が析出するため保磁力が低下し、減磁曲線の角型性が著しく損なわれる。一方、Bが1.5質量%を超えると、磁化の小さな第2相が析出してしまう。
上記のR−T−B系合金は、さらに他の添加元素(M)を含んでもよく、これにより、磁気的な異方性が高められる。添加元素(M)としては、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Ga(ガリウム)、Cr(クロム)、Mo、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、およびMn(マンガン)よりなる群から選択された少なくとも1種類の元素が好適に使用され得る。なお、磁気的に等方性の磁粉を得るには添加元素(M)は不要であるが、固有保磁力を高めるためにAl、Cu、Ga等を添加してもよい。このような添加元素は、全く添加されなくても良い。添加する場合は、R−T−(M)−B系合金の総元素量に対して、0.5質量%以上、1.5質量%以下の範囲内であることが好ましい。Mが0.5質量%未満では、上記作用が有効に発揮されない。一方、Mが1.5質量%を超えると、強磁性ではなく第2相が析出して磁化が低下する。
次に、上記のR−T−(M)−B系合金を用い、公知の方法によってR−T−(M)−B系合金粉末を作製する。
本実施形態では、まず、ストリップキャスト法を用いてR−T−(M)−B系合金の鋳片を作製する。ストリップキャスト法は、例えば特許文献3に開示されている。具体的には、例えば、Nd:30質量%、B:1.0質量%、Al:0.2質量%、Co:0.9質量%、残部Feおよび不可避不純物からなる組成の合金を高周波溶解によって溶融し、合金溶湯を形成する。この合金溶湯を約1400℃に保持して真空中または不活性ガス雰囲気中で冷却ロール上に流し、102℃/秒〜104℃/秒の冷却速度で約700℃〜900℃の温度まで急冷し、薄帯状に凝固させて合金鋳塊を得る。次いで、合金鋳塊を10℃/秒〜102℃/秒の冷却速度で室温まで冷却しつつ、公知の水素脆化法によって粗粉砕した(水素粉砕処理)後、ジェットミルなどの粉砕機を用いて窒素ガス雰囲気中で微粉砕する。
このようにして得られたR−T−(M)−B系合金粉末に対し、ロッキングミキサー内でステアリン酸亜鉛やカプロン酸メチルなどの潤滑剤を添加してもよい。潤滑剤を添加すると合金粉末の表面が被覆されるため、合金粉末の酸化が防止され、プレス成形時における配向性や成形性(成形体の抜き出しやすさ)などが向上する。本実施形態に用いられる他の潤滑剤としては、例えば、特開平6−290919号公報、特開平8−111308号公報、特開平9−3504号公報、特開2000−109903号公報などに開示された公知の潤滑剤が挙げられる。
次に、プレス成形装置を用いて上記のR−T−(M)−B系合金粉末を磁界中で圧縮成形し、所定の成形密度を有するプレス成形体を作製する。例えば、上記の潤滑剤を添加しない場合は、3.0g/cm3〜3.8g/cm3の成形密度に、上記の潤滑剤を添加する場合は、3.3g/cm3〜3.8g/cm3の成形密度に制御することが好ましい。
磁界を印加する方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、磁界は、静磁界、パルス磁界のいずれも適用することができ、パルスと静磁界とを重畳してもよい。磁界の強度は、例えば、1.0T〜10Tの範囲に制御することが好ましい。印加する磁界の方向も限定されず、プレス成形の方向に対して平行でも垂直でもよい。本実施形態に用いられるプレス成形装置も特に限定されず、一軸プレス成形装置などの公知の成形装置を用いることができる。
次に、上記の焼結用治具を用いて、プレス成形体を保持する(工程(a2))。
焼結用治具でプレス成形体が保持される態様は、焼結用治具の種類に応じて変化する。前述したとおり、本実施形態では、焼結用治具として、プレス成形体を載置する台板だけでなく、焼結ケースや焼結パック、スペーサに至るまで、プレス成形体を焼結するときに用いられる様々な治具が用いられるからである。例えば、焼結用治具が台板の場合、プレス成形体は、台板である焼結用治具上に載置された状態で保持され、次の焼結工程(工程(a2))が行われる。焼結用治具が焼結ケースや焼結パックなどの場合は、プレス成形体は、当該焼結用治具に収容された状態で保持され、焼結工程が行われる。
したがって、本実施形態の方法によれば、例えば、台板上に付着したNdの酸化物だけでなく、焼結ケースや焼結パックやスペーサの内部に付着したNdの酸化物や、さらに、焼結ケースなどの外側に飛散して付着したNdの酸化物も効率よく除去することができる。
次に、上記のようにしてプレス成形体が焼結用治具に保持された状態で当該焼結用治具を焼結し、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を作製する(工程(a3))。
焼結工程は特に限定されず、公知の焼結方法が用いられる。例えば、上記のプレス成形体を台板上に載せた後、成形体ごと台板を焼結用炉内に挿入し、燒結工程を行う。焼結温度は例えば1000〜1100℃、焼結時間は4〜6時間である。焼結は真空中または不活性ガス雰囲気中で行われることが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガスやアルゴンガスなどが用いられる。焼結の後、さらに約500℃〜700℃の温度で再加熱処理(時効処理)を行ってもよい。
以上の一連のプロセスを経て、希土類系合金の焼結磁石が得られる。このとき、使用した焼結用治具には、前述したメカニズムによってNdの酸化物が付着している。上記の工程(a1)から工程(a3)は、繰り返して実行されることが多く、その結果、焼結用治具の表面には、より多くのNdの酸化物が、一層強固に付着するようになる。
本実施形態では、工程(a3)の後、Ndの酸化物が付着した焼結用治具を放置する工程(a4)をさらに含んでもよい。実際の焼結工程では、焼結工程を連続的に行うほか、所定時間の間隔を空けて焼結することもある。この場合、例えば、焼結用台板は酸化性雰囲気下で放置されることもあり、Ndの酸化物の生成が一層促進する。上記の工程(a1)から工程(a4)は、繰り返して実行されることが多く、これにより、Ndの酸化物はますます多く生成される。
次に、このようにしてNdの酸化物が付着した焼結用治具を用い、Ndの酸化物を除去する(工程(b))。
工程(b)は、水蒸気を含む雰囲気下で焼結用治具を加熱する工程(b1)を含んでいる。以下、図1に示す清浄化装置を参照しながら、焼結用治具の清浄化方法の一実施形態を説明する。
図1に示すように、清浄化装置1は、焼結用台板2と、焼結用台板2を載置する棚3と、水蒸気発生装置(不図示)によって発生した水蒸気を清浄化装置1に供給するバルプ4とから構成されている。
まず、Ndの酸化物が付着した焼結用台板を棚3に載せる。焼結用台板2を載置する棚3は、少なくとも以下の加熱温度に耐えられるよう耐熱性を有しておれば特に限定されず、例えば、SUS304などが用いられる。
次に、水蒸気発生装置(不図示)によって発生した水蒸気を、バルブ4を介して清浄化装置1に供給し、清浄化装置1内の温度および相対湿度が、それぞれ、40℃〜120℃、および60%〜100%の範囲になるように制御する。加熱時間は、清浄化装置1や焼結用台板2のサイズ、焼結用台板に付着したNdの酸化物の量(厚さ)などに応じて適切に制御すればよいが、おおむね、1時間〜100時間とする。
このような条件で加熱することにより、Ndの酸化物は、Ndの水酸化物に変化し、体積膨張によって焼結用治具から容易に剥離する。より好ましくは、80℃以上、120℃以下の温度、80%以上、100%以下の相対湿度に制御された雰囲気下で、2時間以上、48時間以下加熱する。
本実施形態の方法によれば、水素炉などの特別な装置を設置しなくとも、水蒸気発生装置を用意するだけで、焼結用治具に付着したNdの酸化物を除去することができる。さらに、本実施形態によれば、Ndの酸化物を効率よく除去できるため、その後、機械的研摩手段を施す必要はない。ただし、焼結工程を何回も繰り返して行った結果、非常に多くのNdの酸化物が焼結用治具の全面にわたって、極めて強固に付着しているなどの場合は、上記工程(b1)のあと、機械的研摩処理を行ってもよい(工程(b2))。これにより、このように強固に付着したNdの酸化物も、完全に除去することができる。機械的研摩手段の詳細は、例えば、特許文献1に開示されている。
このようにして清浄化された希土類焼結磁石の焼結用治具は、本発明の範囲内に包含される。
本発明による希土類焼結磁石の製造方法は、R−T−(M)−B系合金粉末の成形体を用意する工程(a1)と、前述した清浄化方法によって清浄化された焼結用治具を用いてプレス成形体に対する焼結処理を行う工程(d)とを包含する。このうち、工程(a1)は、前に詳述したとおりである。工程(d)は、前述した工程(a3)に詳述した焼結工程を参照することができる。
以下の実験では、本願発明の清浄化方法(本発明例)、特許文献1に開示されたショットブラスト法(比較例1)、および特許文献2に開示された水素脆化方法(比較例2)を用い、焼結用台板に付着したNdの酸化物の除去量を比較した。
まず、以下のようにしてNdの酸化物が付着した焼結用台板を作製した。
Nd:22質量%、Pr:6.0質量%、Dy:3.5質量%、Co:0.9質量%、B:1.0質量%、残部:Feおよび不可避不純物の組成を有する希土類合金を用い、公知のストリップキャスト法にしたがって、周波溶解によって溶融し、合金溶湯を形成した。この合金溶湯をH2雰囲気下にて脆化し、その粗粉末をジェットミル粉砕機でさらに粉砕することによって約1〜10μm程度の微粉末を得た。
次に、上記の微粉末をプレス成形装置に充填し、磁界中で成形した。磁界は、プレス方向に対して直角方向に印加した。
このようにして得られたプレス成形体を焼結用台板に載置し、1040℃で約5時間焼結した。焼結用台板は、Moを主成分とする合金から形成されている材料を使用した。
その結果、焼結用台板の表面には、Ndの酸化物を含む隆起物が形成された。
次に、このようにして得られた焼結用台板を用い、以下に示す三通りの方法によって焼結用台板を清浄化処理した。
(本発明例)
上記の焼結用台板を、温度約80℃、相対湿度約90%の範囲に制御された容器に収容し、約48時間加熱した。その結果、焼結用台板には、Ndの酸化物は全く観察されなかった。
(比較例1)
上記の焼結用台板に対し、以下の条件でショットブラストを行った。
圧力:3×9.8×104×Pa
砥粒:平均粒径300μm〜400μmのAl23
噴射時間:5分間
その結果、焼結用台板には、Ndの酸化物が若干残存した。
(比較例2)
上記の焼結用台板を水素炉内に収容し、炉内の温度を100℃、水素圧(絶対圧)を0.1MPaに維持して5時間存置した後、炉内を常温に戻し、台板を取り出した。
その結果、焼結用台板には、Ndの酸化物が比較的多く残存した。
これらの結果から、本発明例の方法によれば、比較例1および比較例2の方法に比べ、Ndの酸化物が付着した焼結用台板を効率よく除去できることが分かる。
本発明の方法によれば、機械的研磨手段などを用いなくても、焼結用治具に付着したNdの酸化物を簡便に効率よく除去することができる。このため、Moなどのような耐熱性などに優れた材料から形成された焼結用治具を繰り返して使用できるなどの点で非常に有用である。
本実施形態に用いられる焼結用治具の清浄化装置の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 焼結用治具の清浄化装置
2 焼結用台板
3 棚
4 水蒸気供給バルプ

Claims (14)

  1. Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を用意する工程(a)と、
    前記Ndの酸化物を除去する工程(b)と、
    を包含する希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法であって、
    前記工程(b)は、水蒸気を含む雰囲気下で前記焼結用治具を加熱する工程(b1)を含む、希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  2. 前記工程(b1)は、40℃〜120℃の温度、および60%〜100%の相対湿度で前記焼結用治具を加熱する工程を含む請求項1に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  3. 前記加熱は、1時間〜100時間の範囲で行われる請求項2に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  4. 前記工程(a)は、
    R−T−B系合金粉末(Rは、Ndを主成分として含有する希土類元素であり、Tは、Fe、またはFeおよびCoを含有する。)の成形体を用意する工程(a1)と、
    前記焼結用治具を用いて前記成形体を保持する工程(a2)と、
    前記成形体が保持された状態で前記焼結用治具を用いて焼結し、Ndの酸化物が付着した希土類焼結磁石の焼結用治具を作製する工程(a3)と、
    を含む請求項1から3のいずれかに記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  5. 前記工程(a1)から前記工程(a3)を繰返し行う請求項4に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  6. 前記工程(a1)において、前記Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuよりなる群から選択される少なくとも一種であり、前記Rの総元素量に対して、Ndは26質量%以上の範囲内にある請求項4または5に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  7. 前記工程(a)において、前記焼結用治具は、Moを主成分として含有する材料から形成されている請求項1から6のいずれかに記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  8. 前記工程(a)において、前記焼結用治具は、LaまたはLaの酸化物、およびZrまたはZrの酸化物よりなる群から選択される少なくとも一種をさらに含有する請求項7に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  9. 前記工程(a)において、前記焼結用治具は、Ti、Zr、およびHfよりなる群から選択される少なくとも一種と、Cとをさらに含有する請求項7または8に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  10. 前記工程(a)において、前記焼結用治具の表面の中心線平均粗さ(Ra)は、0.1μm〜500μmの範囲内にある請求項1から9のいずれかに記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  11. 前記工程(b1)のあと、前記焼結用治具に対する機械的研摩処理を行う工程(b2)をさらに包含する請求項1から10のいずれかに記載の希土類焼結磁石の焼結用治具の清浄化方法。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の清浄化方法によって清浄化された希土類焼結磁石の焼結用治具。
  13. R−T−B系合金粉末(Rは、Ndを主成分として含有する希土類元素であり、Tは、Fe、またはFeおよびCoを含有する。)の成形体を用意する工程(a1)と、
    請求項12に記載の希土類焼結磁石の焼結用治具を用いて前記成形体に対する焼結処理を行う工程(d)と、
    を包含する希土類焼結磁石の製造方法。
  14. 前記工程(a1)において、前記Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuよりなる群から選択される少なくとも一種であり、前記Rの総元素量に対して、Ndは26質量%以上の範囲内にある請求項13に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
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