JP2006143930A - 光学素子、光学素子の製造方法及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光学素子、光学素子の製造方法及び光ピックアップ装置 Download PDF

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JP2006143930A JP2004337672A JP2004337672A JP2006143930A JP 2006143930 A JP2006143930 A JP 2006143930A JP 2004337672 A JP2004337672 A JP 2004337672A JP 2004337672 A JP2004337672 A JP 2004337672A JP 2006143930 A JP2006143930 A JP 2006143930A
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Yasumitsu Fujino
泰光 藤野
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Abstract

【課題】光安定性を向上させ、且つ、その特性を長時間に亘って維持することができる光学素子と、その製造方法及び当該光学素子を用いた光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】炭素原子数2〜20のα-オレフィンと環状オレフィンとを、遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を成形してなる光学素子。フェノール系、ヒンダードアミン系、リン系及びイオウ系の中から選択される安定剤を添加することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチック製の光学素子、この光学素子の製造方法及び光学素子を適用した光ピックアップ装置に関する。
従来、MO、CD、DVDといった光情報記録媒体(以下、媒体と略記)に対して、情報の読み取りや記録を行うプレーヤ、レコーダ、ドライブといった記録機器には、光ピックアップ装置が備えられている。光ピックアップ装置は、光源から発した所定波長の光を媒体に照射し、反射した光を受光素子で受光する光学素子ユニットを備えており、光学素子ユニットはこれらの光を媒体の反射層や受光素子で集光させるためのレンズ等の光学素子を有している。
光ピックアップ装置の光学素子は、射出成形等の手段により安価に作製できる等の点で、プラスチックを材料として適用することが好ましい。光学素子の適用可能なプラスチックとしては、環状オレフィンとα−オレフィンの共重合体等が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、近年、CDやDVDよりも高い密度で情報を記録できる媒体として、CD(λ=780nm)やDVD(λ=635、650nm)で用いるよりも短い波長で情報の記録、再生を行うBlu−ray Disc等の媒体やこれらの媒体で情報の読み書きを行う情報機器の開発が新たに行われている。
特開2002−105131号公報
しかしながら、Blu−ray Disc等のいわゆる次世代DVDでは、情報の記録、再生には波長400nm付近の光を用いるが、特許文献1等の場合では、光学素子がこのような短波長の光照射を受けるに伴い、光学素子自身が白濁したり、屈折率が変動するなどの特性の劣化に伴い製品寿命が短くなるため、光学素子の交換が必要になる場合があった。
なお、白濁の原因については未だ明確ではないが、光学素子への光照射に基づく樹脂の酸化劣化や、樹脂中に比較的結晶化し易いドメインが存在することによる樹脂の結晶化等が考えられる。樹脂の結晶化を抑制する方法のひとつとして、重合体のタクティシティーを制御する事が挙げられるが、例えば重合させるモノマーに対して適切な重合触媒とその重合条件を選択することにより、結晶性の低いアタクティックな一次構造を形成できると考えられる。
本発明の課題は、光安定性を向上させ、且つ、その特性を長時間に亘って維持することができる光学素子と、この光学素子の製造方法及び当該光学素子を用いた良好なピックアップ特性を有する光ピックアップ装置を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の光学素子は、
炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を成形してなることを特徴としている。
Figure 2006143930
(上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学素子において、
前記樹脂組成物は、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤及びイオウ系安定剤の中から選ばれた少なくとも1種の安定剤を含有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光学素子において、
温度260℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記樹脂組成物のメルトインデックス(MI)値が、20<MI(g/10分)<60の範囲にあり、
少なくとも1つの光学面に所定の微細構造が設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明の光学素子の製造方法は、
炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させ、
得られた重合体を含む樹脂組成物から光学素子を成形することを特徴としている。
Figure 2006143930
(上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
請求項5に記載の発明は、
光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
光を出射する光源と、
前記光源から出射された光の前記光情報記録媒体への照射及び/又は前記光情報記録媒体で反射される光の集光を行う光学素子ユニットとを備え、
前記光学素子ユニットは、炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を成形してなる光学素子を備えることを特徴としている。
Figure 2006143930
(上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
Figure 2006143930
(上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の光ピックアップ装置において、
前記光源は、波長390〜420[nm]の光を出射することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、α-オレフィンと、式(1)または(2)で表される環状オレフィンが式(3)で表される特定構造を有する重合触媒の存在下にて付加重合させられているので、得られる重合体分子がアタクティックな一次構造を形成し易くなって、樹脂の結晶性が抑制されることとなる。これにより、例えば400nmといった短波長の光の照射を継続的に受けても、白濁や屈折率の変動を抑制することができる。つまり、光学素子の光安定性を向上させることができ、当該特性を長時間に亘って維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤及びイオウ系安定剤の中から各種安定剤を適宜選択して樹脂組成物に添加することによって、成形される光学素子の光学特性の変動をより相乗的に抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、温度260℃、荷重2.16kgの条件で測定される樹脂組成物のメルトインデックス(MI)値が、20<MI(g/10分)<60の範囲にあり、少なくとも1つの光学面に所定の微細構造が設けられている。即ち、メルトインデックスが射出成形等の成形法に適した範囲にあることから、溶融した樹脂組成物が適度な流動性を有するので、例えば、射出成形等により光学素子を成形する場合に、溶融した樹脂組成物が微細構造に対応する部分の先端まで到達することとなって、こうして成形された光学素子には高い精度で形成された微細構造が具備されることとなる。
請求項4に記載の発明によれば、光学素子の成形において、α−オレフィンと、式(1)または(2)で表される環状オレフィンを式(3)で表される特定構造を有する重合触媒の存在下にて付加重合させるので、得られる重合体分子がアタクティックな一次構造を形成し易くなって、樹脂の結晶性が抑制されることとなる。これにより、例えば400nmといった短波長の光の照射を継続的に受けても、白濁や屈折率の変動を抑制することができる。つまり、光学素子の光安定性を向上させることができ、当該特性を長時間に亘って維持することができる。
請求項5に記載の発明によれば、光学素子は、α-オレフィンと、式(1)または(2)で表される環状オレフィンが式(3)で表される特定構造を有する重合触媒の存在下にて付加重合させられてなるので、得られる重合体分子がアタクティックな一次構造を形成し易くなって、樹脂の結晶性が抑制されることとなる。これにより、例えば400nmといった短波長の光の照射を継続的に受けても、白濁や屈折率の変動を抑制することができる。つまり、光学素子の光安定性を向上させることができ、当該特性を長時間に亘って維持することができる。
従って、例えば、Blu−ray Discのような高い情報密度を有する光情報記録媒体に対して、長期間にわたって良好なピックアップ特性で情報の読み書きを行うことができ、光ピックアップ装置として信頼性の高いものを得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、光源から出射される光の波長は390〜420[nm]である。即ち、例えば、Blu−ray Discのような高い情報密度を有する光情報記録媒体に対応した390〜420[nm]という範囲の波長の光を透過する場合でも、α-オレフィンと、式(1)または(2)で表される環状オレフィンが式(3)で表される特定構造を有する重合触媒の存在下にて付加重合させられるので、白濁や透過率の変動といった光学素子の劣化を防止することができる。これにより、光学素子の寿命を伸ばして、光ピックアップ装置として信頼性の高いものを得ることができる。
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本発明に係る光学素子の製造方法は、炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させた後、得られた重合体を含む環状オレフィン樹脂組成物を用いてプラスチック製光学素子を成形するようになっている。
即ち、本発明に係る光学素子は、炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を用いて成形され、より好ましくは、付加重合により得られた重合体を更に水素添加して得られる環状オレフィン系重合体を含む樹脂組成物を用いて成形されている。
また、本発明に係る環状オレフィン樹脂組成物は、厚さ3mmの成形体で測定したASTM D1003準拠による400nmにおける光線透過率が85%以上の重合体であるとともに、温度260℃、荷重2.16kgにおけるASTM D1238準拠によるメルトインデックスが20〜60g/10minである。
ここで、環状オレフィン系重合体を構成する環状オレフィンについて説明する。本発明で用いられる環状オレフィンは、下記式(1)又は(2)で表される。
Figure 2006143930
上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1である。なお、qが1の場合には、RおよびRは、それぞれ独立に、下記に示す原子又は炭化水素基であり、qが0の場合には、R、Rの結合はなくなり、両側の炭素原子が結合して5員環を形成する。
〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。
また、炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基が例示される。これらの炭化水素基は、その水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに上記式(1)において、R15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環又は多環を形成していてもよく、しかも、このようにして形成された単環又は多環は二重結合を有していてもよい。ここで、形成される単環又は多環の具体例を下記に示す。
Figure 2006143930
上記例示において、1又は2の番号が付された炭素原子は、式(1)においてそれぞれR15(R16)又はR17(R18)が結合している炭素原子を示している。またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。
このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例としては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピリデン基を挙げることができる。
Figure 2006143930
上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2である。また、R〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基又はアルコキシ基である。ハロゲン原子は、前記式(1)におけるハロゲン原子と同じ意味である。
炭化水素基としては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基又は芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基およびフェニルエチル基が例示される。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基などを例示することができる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子で置換されていてもよい。
ここで、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13が結合している炭素原子又はR11が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、RおよびR13で表される基が、又はR10およびR11で表される基が、互いに共同して、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)又はプロピレン基(−CHCHCH−)のうちのいずれかのアルキレン基を形成している。
さらに、n=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。この場合の単環又は多環の芳香族環として、たとえば下記のようなR15とR12がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
Figure 2006143930
ここでqは、式(2)におけるqと同じ意味である。
上記のような式(1)又は式(2)で示される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。一例として、
Figure 2006143930
で示されるビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(別名ノルボルネン。上記式中において、1〜7の数字は炭素の位置番号を示す。)およびこの化合物に炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
この置換炭化水素基として、5−メチル、5,6−ジメチル、1−メチル、5−エチル、5−n−ブチル、5−イソブチル、7−メチル、5−フェニル、5−メチル−5−フェニル、5−ベンジル、5−トリル、5−(エチルフェニル)、5−(イソプロピルフェニル)、5−(ビフェニル)、5−(β−ナフチル)、5−(α−ナフチル)、5−(アントラセニル)、5,6−ジフェニルを例示することができる。
さらに他の誘導体として、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン誘導体を例示することができる。
この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、2−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、5−メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エンなどのトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン誘導体、トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、10−メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン誘導体、
Figure 2006143930
で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以後単にテトラシクロドデセンという。上記式中において、1〜12の数字は炭素の位置番号を示す。)、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
その置換基の炭化水素基としては、8−メチル、8−エチル、8−プロピル、8−ブチル、8−イソブチル、8−ヘキシル、8−シクロヘキシル、8−ステアリル、5,10−ジメチル、2,10−ジメチル、8,9−ジメチル、8−エチル−9−メチル、11,12−ジメチル、2,7,9−トリメチル、2,7−ジメチル−9−エチル、9−イソブチル−2,7−ジメチル、9,11,12−トリメチル、9−エチル−11,12−ジメチル、9−イソブチル−11,12−ジメチル、5,8,9,10−テトラメチル、8−エチリデン、8−エチリデン−9−メチル、8−エチリデン−9−エチル、8−エチリデン−9−イソプロピル、8−エチリデン−9−ブチル、8−n−プロピリデン、8−n−プロピリデン−9−メチル、8−n−プロピリデン−9−エチル、8−n−プロピリデン−9−イソプロピル、8−n−プロピリデン−9−ブチル、8−イソプロピリデン、8−イソプロピリデン−9−メチル、8−イソプロピリデン−9−エチル、8−イソプロピリデン−9−イソプロピル、8−イソプロピリデン−9−ブチル、8−クロロ、8−ブロモ、8−フルオロ、8,9−ジクロロ、8−フェニル、8−メチル−8−フェニル、8−ベンジル、8−トリル、8−(エチルフェニル)、8−(イソプロピルフェニル)、8,9−ジフェニル、8−(ビフェニル)、8−(β−ナフチル)、8−(α−ナフチル)、8−(アントラセニル)、5,6−ジフェニルを例示することができる。
さらに他の誘導体として、(シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物などが挙げられる。
また、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−4−エンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]ペンタデカ−3−エンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−4,10−ジエン化合物、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]ヘキサデカ−3−エンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]ヘキサデカ−4−エンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]ヘプタデカ−4−エンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]エイコサ−5−エンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]エイコサ−4−エンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]ヘンエイコサ−5−エンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]ドコサ−5−エンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]ペンタコサ−5−エンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20]ヘキサコサ−6−エンおよびその誘導体などが挙げられる。
本発明で使用することのできる前記式(1)又は(2)で表される環状オレフィンの具体例は、上記した通りであるが、より具体的なこれらの化合物の構造については、特開平7−145213号公報明細書の段落番号0032〜0054に示されており、本発明においても、この明細書に例示されるものを環状オレフィンとして使用することができる。
上記のような式(1)又は(2)で表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、シクロペンタジエンと、対応する構造を有するオレフィン類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来る。
これらの環状オレフィンは、単独でも、あるいは2種以上組み合わせても用いることができる。
本発明で用いられる環状オレフィンからなる処理前重合体は、上記のような式(1)又は式(2)で表される環状オレフィンを用いて、たとえば特開昭60−168708号、同61−120816号、同61−115912号、同61−115916号、同61−271308号、同61−272216号、同62−252406号および同62−252407号などの公報において提案された方法に従い、適宜、条件を選択することにより製造することができる。
そのうち、炭素原子数が2〜20のα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、α−オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜95モル%、好ましくは20〜80モル%の量で、環状オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜95モル%、好ましくは20〜80モル%の量で含有している。なおα−オレフィンおよび環状オレフィンの組成比やタクティシティーは、13C−NMRによって測定される。
ここで、α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体を構成する炭素原子数が2〜20のα−オレフィンについて説明する。
α−オレフィンとしては、直鎖状でも分岐状でもよく、エチレン、プロピレン、ブタ−1−エン、ペンタ−1−エン、ヘキサ−1−エン、オクタ−1−エン、デカ−1−エン、ドデカ−1−エン、テトラデカ−1−エン、ヘキサデカ−1−エン、オクタデカ−1−エン、エイコサ−1−エンなどの炭素原子数が2〜20の直鎖状α−オレフィン;3−メチルブタ−1−エン、3−メチルペンタ−1−エン、3−エチルペンタ−1−エン、4−メチルペンタ−1−エン、4−メチルヘキサ−1−エン、4,4−ジメチルヘキサ−1−エン、4,4−ジメチルペンタ−1−エン、4−エチルヘキサ−1−エン、3−エチルヘキサ−1−エンなどの炭素原子数が4〜20の分岐状α−オレフィンなどが挙げられる。これらのなかでは、炭素原子数が2〜4の直鎖状α−オレフィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。このような直鎖状又は分岐状のα−オレフィンは、1種単独で又は2種以上組合わせて用いることができる。
α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体では、上記のような炭素原子数が2〜20のα−オレフィンから誘導される構成単位と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有している。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状架橋構造を有していないことは、この共重合体が有機溶媒に溶融した際に、その溶液に不溶分が含まれていないことにより確認することができる。たとえば、極限粘度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデカリンに完全に溶融することにより確認することができる。
本発明で用いられるα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体において、上記式(1)又は(2)で表される環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(4)又は(5)で示される繰り返し単位を構成していると考えられる。
Figure 2006143930
上記式(4)において、n、m、q、R〜R18ならびにRおよびRは、式(1)におけるものと同じ意味である。
Figure 2006143930
上記式(5)において、n、m、p、qおよびR〜R19は、式(2)におけるものと同じ意味である。
また本発明で用いられるα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、必要に応じ、本発明の目的を損なわない範囲内で、他の共重合可能なモノマーから誘導される構成単位を有していてもよい。
このような他のモノマーとしては、上記のような炭素原子数が2〜20のα−オレフィン又は環状オレフィン以外のオレフィンを挙げることができ、具体的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)シクロヘキサ−1−エンおよびシクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン、ヘキサ−1,4−ジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチルヘキサ−1,4−ジエン、オクタ−1,7−ジエン、ジシクロペンタジエンおよび5−ビニル−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることができる。これらの他のモノマーは、単独でも、あるいは組み合わせても用いることができる。
α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体において、上記のような他のモノマーから誘導される構成単位を含有させる場合には、通常20モル%以下、さらには10モル%以下の量とすることが好ましい。
本発明で用いられるα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、炭素原子数が2〜20のα−オレフィンと上記式(1)又は(2)で表される環状オレフィンとを用いて、炭化水素溶媒中で重合反応を行うが、その際、下記式(3)で表される特定構造の遷移金属触媒、および有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて製造される。
Figure 2006143930
上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。
上記式(3)で表される特定構造の遷移金属触媒を用いて重合反応を行うことで、重合体のタクティシティーがアタクティックとなるためにアモルファス性が向上する。従って、この重合体を用いて製造した光学素子は、Blu−ray Discのような高い情報密度を有する光情報記録媒体に対応した390nm〜420nmという範囲の波長の光を透過する場合でも、白濁や透過率の変動といった、素子の劣化現象を抑制できる。
本発明において、水素添加処理の処理前重合体として用いられるグラフト変性物は、上記のα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体のグラフト変性物である。
ここで用いられる変性剤としては、通常不飽和カルボン酸類があげられ、具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸(登録商標))などの不飽和カルボン酸、さらにこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不飽和カルボン酸のエステル化合物などが例示される。
不飽和カルボン酸の誘導体としては、より具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マレイル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
これらの中では、α,β−不飽和ジカルボン酸およびα,β−不飽和ジカルボン酸無水物たとえばマレイン酸、ナジック酸(登録商標)およびこれら酸の無水物が好ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上組合わせて用いることもできる。
このようなα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体のグラフト変性物は、所望の変性率になるように、変性剤をこの共重合体に配合してグラフト重合させ製造することもできるし、予め高変性率の変性物を調製し、次いでこの変性物と未変性のエチレン・環状オレフィンランダム共重合体とを所望の変性率になるように混合することにより製造することもできる。
α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体と変性剤とからグラフト変性物を得るには、従来公知のポリマー変性方法を広く適用することができる。たとえば溶融状態にあるエチレン・環状オレフィンランダム共重合体に変性剤を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいはエチレン・環状オレフィンランダム共重合体の溶媒溶液に変性剤を添加してグラフト反応させる方法などによりグラフト変性物を得ることができる。
このようなグラフト反応は、通常60〜350℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下に行うことができる。
本発明では、水素添加処理の処理前重合体として、上記のようなα−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体、およびそのグラフト変性物のいずれかを単独で用いることができ、また同じグループの2種以上や、異なる2以上のグループを組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る環状オレフィン系重合体は、DSCで測定(昇温速度10℃/min)したガラス転移温度(Tg)が、60〜230℃であることが好ましく、さらには、70〜210℃であることが好ましい。
135℃のデカリン中で測定される極限粘度[η]は、好ましくは0.01〜20dl/gであり、より好ましくは0.05〜10dl/g、さらに好ましくは0.08〜5dl/gである。
軟化点は、サーモメカニカルアナライザーで測定した軟化点(TMA)として、通常30℃以上であり、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは90〜250℃、特に好ましくは100〜200℃である。ここで、軟化点の測定は、デュポン社製 Thermo Mechanical Analyzerを用いて、厚さ1mmのシートの熱変形挙動により行った。すなわちシート上に荷重49gをかけた石英製針を乗せ、5℃/minの速度で昇温し、針がシート中に0.635mm侵入した温度を軟化点(TMA)とした。
上記の環状オレフィン系重合体のなかでは、α−オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体を水添処理して得られ、軟化点(TMA)が80℃以上であり、かつ極限粘度[η]が0.05〜10dl/gであるものが好ましい。
本発明における水素添加処理は、前記した処理前重合体を、環状飽和炭化水素を主成分とする溶媒中で、水素添加触媒の存在下に、水素添加することが好ましい。処理前重合体の溶剤としては、シクロヘキサン、n−ヘキサン、デカリン、シクロヘプタン、シクロペンタン、n−ヘプタン、n−オクタンなどがあげられる。これらは1種単独で、或いは2種以上混合して用いることができる。
これらの中では、シクロヘキサン、n−ヘキサンが好ましく、特に、シクロヘキサンを50重量%以上含有する溶剤が好ましい。
水素添加触媒金属としては、Pt、Rh、Pd、Cu、Y、Fe、Ru、W、Znなどがあげられる。好ましくは、ラニーニッケル、活性炭担持パラジウム、ウィルキンソン錯体が用いられる。
水素添加の方法は、例えば、処理前重合体を1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%溶融した前記水素添加用の溶媒に、この重合体に対して0.5〜10重量%の濃度の触媒(金属として)を加え、反応温度20〜200℃、好ましくは40〜120℃、水素分圧0.1〜20MPa、好ましくは0.5〜10MPaにおいて行う。反応時間は、要求される色相の改善度の応じて適宜選ばれるが、通常、5分〜12時間、好ましくは5分〜6時間の間で選ばれる。反応後、触媒は濾過などにより除去される。
本発明に係る環状オレフィン樹脂は、環状オレフィン系共重合体にフェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤の中から選ばれた少なくとも1種、あるいは2種以上の安定剤、及び界面活性剤を添加した樹脂組成物として調製してもよい。また、必要に応じて各種可塑剤を添加してもよい。
(安定剤)
本発明の樹脂組成物では、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤の中から選ばれた少なくとも1種、あるいは2種以上の安定剤を追加して添加してもよい。これら安定剤を適宜選択し、環状オレフィン重合体に添加することで、成形時に於ける重合体の着色や、例えば400nmといった短波長の光を継続的に照射した場合の白濁、屈折率の変動等の光学特性変動をより効果的に抑制することができる。
好ましいフェノール系安定剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系化合物;オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート))、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物などが挙げられる。
また、好ましいヒンダードアミン系安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル) セバケート、ビス((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1−アクロイル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)デカンジオエート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−1−[2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
また、好ましいリン系安定剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
また、好ましいイオウ系安定剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
これらの安定剤は、それぞれ1種、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択されるが、環状オレフィン系共重合体100質量部に対して通常0.01〜5質量部、好ましくは0.01〜2質量部である。
(界面活性剤)
界面活性剤は、同一分子中に親水基と疎水基とを有する化合物である。界面活性剤は環状オレフィン樹脂表面への水分の付着や上記表面からの水分の蒸発の速度を調節することで、環状オレフィン樹脂の白濁を防止する。
界面活性剤の親水基としては、具体的にヒドロキシ基、炭素数1以上のヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、カルボニル基、エステル基、アミノ基、アミド基、アンモニウム塩、チオール、スルホン酸塩、リン酸塩、ポリアルキレングリコール基などが挙げられる。ここで、アミノ基は1級、2級、3級のいずれであってもよい。界面活性剤の疎水基としては、具体的に炭素数6以上のアルキル基、炭素数6以上のアルキル基を有するシリル基、炭素数6以上のフルオロアルキル基などが挙げられる。ここで、炭素数6以上のアルキル基は置換基として芳香環を有していてもよい。アルキル基としては、具体的にヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデセニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ミリスチル、ステアリル、ラウリル、パルミチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。芳香環としてはフェニル基などが挙げられる。この界面活性剤は、上記のような親水基と疎水基とをそれぞれ同一分子中に少なくとも1個ずつ有していればよく、各基を2個以上有していてもよい。
このような界面活性剤としては、より具体的にはたとえば、ミリスチルジエタノールアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシドデシルアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシトリデシルアミン、2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシテトラデシルアミン、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ジ−2−ヒドロキシエチル−2−ヒドロキシドデシルアミン、アルキル(炭素数8〜18)ベンジルジメチルアンモニウムクロライド、エチレンビスアルキル(炭素数8〜18)アミド、ステアリルジエタノールアミド、ラウリルジエタノールアミド、ミリスチルジエタノールアミド、パルミチルジエタノールアミド、などが挙げられる。これらのうちでも、ヒドロキシアルキル基を有するアミン化合物又はアミド化合物が好ましく用いられる。本発明では、これら化合物を2種以上組合わせて用いてもよい。
界面活性剤は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して0.01〜10重量部添加される。
界面活性剤の添加量が0.01重量部を下回る場合、温度、湿度の変動に伴う環状オレフィン樹脂の白濁を効果的に抑えることができない。一方、添加量が10重量部を超える場合、環状オレフィン樹脂の光透過率が低くなり、光ピックアップ装置への適用が困難となる。界面活性剤の添加量は環状オレフィン系重合体100重量部に対して0.05〜5重量部とすることが好ましく、0.3〜3重量部とすることがさらに好ましい。
(可塑剤)
可塑剤は環状オレフィン樹脂のメルトインデックスを調節するため、必要に応じて添加される。また、可塑剤としては、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ビス(2−ブトキシエチル)、アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジプロピレングリコールジベンゾエート、クエン酸トリ−n−ブチル、クエン酸トリ−n−ブチルアセチル、エポキシ化大豆油、2−エチルヘキシルエポキシ化トール油、塩素化パラフィン、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、リン酸−t−ブチルフェニル、リン酸トリ−2−エチルヘキシルジフェニル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソヘキシル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジシクロヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、Santicizer 278、Paraplex G40、Drapex 334F、Plastolein 9720、Mesamoll、DNODP−610、HB−40等の公知のものが適用可能である。可塑剤の選定及び添加量の決定は、環状オレフィンの透過性や環境変化に対する耐性を損なわないことを条件に適宜行われる。
このような環状オレフィン系樹脂は、透明性、低複屈折性、耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶剤性、誘電特性、種々の機械的特性、精密成形性、防湿性(低吸水性)に優れている。特に本発明に係る環状オレフィン系樹脂は、嵩高い環状オレフィンから導かれる構成単位と、同一分子中に親水基と疎水基とを有する界面活性剤とを特定割合で含有しており、高温や高湿度といった環境から常温常湿度へと環境変化した場合などにおいても優れた透明性を保持することができる。
本発明においては、環状オレフィン系重合体にさらに他の樹脂を配合した樹脂組成物を必要に応じて添加することもできる。他の樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲内で添加される。
ここで、環状オレフィン系重合体に添加し得る他の樹脂を以下に例示する。
(1)1個又は2個の不飽和結合を有する炭化水素から誘導される重合体具体的には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルブタ−1−エン、ポリ4−メチルペンタ−1−エン、ポリブタ−1−エンおよびポリスチレンなどのポリオレフィンが挙げられる。なおこれらのポリオレフィンは架橋構造を有していてもよい。
(2)ハロゲン含有ビニル重合体具体的にはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロプレン、塩素化ゴムなどが挙げられる
(3)α,β−不飽和酸とその誘導体から誘導された重合体具体的にはポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、又は前記の重合体を構成するモノマーとの共重合体、たとえばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
(4)不飽和アルコールおよびアミン、又は不飽和アルコールのアシル誘導体又はアセタールから誘導される重合体具体的にはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート、ポリアリルメラミン、又は前記重合体を構成するモノマーとの共重合体、たとえばエチレン・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
(5)エポキシドから誘導される重合体具体的にはポリエチレンオキシド又はビスグリシジルエーテルから誘導された重合体などが挙げられる。
(6)ポリアセタール具体的にはポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、コモノマーとしてエチレンオキシドを含むようなポリオキシメチレンなどが挙げられる。
(7)ポリフェニレンオキシド(8)ポリカーボネート(9)Sポリスルフォン (10)ポリウレタンおよび尿素樹脂
(11)ジアミンおよびジカルボン酸および/又はアミノカルボン酸、又は相応するラクタムから誘導されたポリアミドおよびコポリアミド具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12などが挙げられる。
(12)ジカルボン酸およびジアルコールおよび/又はオキシカルボン酸、又は相応するラクトンから誘導されたポリエステル具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ1,4−ジメチロール・シクロヘキサンテレフタレートなどが挙げられる。
(13)アルデヒドとフェノール、尿素又はメラミンから誘導された架橋構造を有した重合体具体的には、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
(14)アルキッド樹脂具体的にはグリセリン・フタル酸樹脂などが挙げられる。
(15)飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとのコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニル化合物を使用して得られる不飽和ポリエステル樹脂ならびにハロゲン含有改質樹脂。
(16)天然重合体具体的にはセルロース、ゴム、蛋白質、あるいはそれらの誘導体たとえば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテルなどが挙げられる。
(17)軟質重合体、例えば、環状オレフィン成分を含む軟質重合体、α−オレフィン系共重合体、α−オレフィン・ジエン系共重合体、芳香族ビニル系炭化水素・共役ジエン系軟質共重合体、イソブチレン又はイソブチレン・共役ジエンからなる軟質重合体又は共重合体等が挙げられる。
環状オレフィン系重合体と、他の樹脂成分や添加剤等との混合方法としては、それ自体公知の方法が適用できる。たとえば各成分を同時に混合する方法などである。
上述の様にして調製された環状オレフィン樹脂は、温度260℃、荷重2.16kgで測定したメルトインデックス(MI)が20〜60g/10minであることが好ましい。ここで、MIの測定方法は、ASTM D1238に準拠する。MIは、さらに好ましくは40〜60g/10minである。
ここで、上記MIは、例えばα−オレフィン、環状オレフィンの種類や、α−オレフィン及び環状オレフィンからそれぞれ誘導される構成単位の組成比の選定による結晶化度の制御、重合方法や重合条件の選定による分子量の制御や、可塑剤の添加といった公知の方法により、調節することができる。
環状オレフィン樹脂のMIが上述の範囲内にあることで、射出成形等の方法で光学素子を成形する際、溶融した環状オレフィン樹脂は金型の後述する輪帯状レンズ面、回折輪帯、輪帯状凹部、輪帯状凸部に対応した部位の先端まで行き渡るので、高い精度で上記部位を形成することができる。よって、高い信頼性で媒体に光を照射したり媒体で反射した光を集光したりできる光学素子を作製することができる。
また、上述の環状オレフィン樹脂は、水素添加処理によって色相が改善されているので、厚さ3mmの成形体で分光光度計により測定した、400nmにおける光線透過率が85%以上である。環状オレフィン樹脂の上記光線透過率は87%以上とすることがさらに好ましく、89%以上とすることが特に好ましい。
〔光ピックアップ装置〕
次に、本発明のプラスチック製光学素子及び光ピックアップ装置について図1及び図2を参照して説明する。
本発明の光ピックアップ装置1は、波長650nmの光を適用する現行のDVD(以下、現行DVDと表記)、波長405nmの光を適用するいわゆる次世代のDVD(以下、次世代DVDと表記)の2種類の光情報記録媒体5について情報の再生、記録を行う装置である。
光ピックアップ装置1は、光源2から出射されるレーザ光(光)を、コリメータレンズ3、後述する対物レンズ(プラスチック製光学素子)10といった単玉光学素子を通過させて、光軸4上で光情報記録媒体5の情報記録面6に集めて集光スポットを形成し、情報記録面6からの反射光を、偏向ビームスプリッタ7で取り込み、検出器8の受光面に再びビームスポットを形成するものである。
光源2は、レーザダイオードを有して構成されており、公知の切り換え方法により、650nm、405nmという2種類の波長の光を選択して出射できる構成となっている。
コリメータレンズ3、対物レンズ(プラスチック製光学素子)10、偏向ビームスプリッタ7は、光学素子ユニットを構成する。
本発明に係る対物レンズ10は、上述の環状オレフィン樹脂を射出成形で成形することにより作成される。対物レンズ10は図2に示すように、両面非球面の単玉光学素子であり、その一方(光源側)の光学面11上に、該光学面11を通過する所定の光に対して予め定められた光路差を付与する光路差付与構造(微細構造)20を有している。
光路差付与構造20は、光学面11が光軸4を中心とした3つの輪帯状レンズ面(以下、内側から順に第1輪帯状レンズ面21、第2輪帯状レンズ面22、第3輪帯状レンズ面23と言う)により構成され、該3つの輪帯状レンズ面21〜23のうち隣り合う輪帯状レンズ面21〜23は異なる屈折力を有している。
第1輪帯状レンズ面21と第3輪帯状レンズ面23とは、同一の光学面11上にあり、第2輪帯状レンズ面22は、光学面11から平行移動した面となっている。
第1輪帯状レンズ面21は、波長650nm、405nm両方の光を通過させ、第2輪帯状レンズ面22は、現行DVDに対応した波長650nmの光を通過させ、第3輪帯状レンズ面23は、次世代DVDに対応した波長405nmの光を通過させる。そして、各輪帯状レンズ面21〜23を通過した光は、情報記録面6の同じ位置に集光されるようになっている。
なお、図2では、第1輪帯状レンズ面21と第3輪帯状レンズ面23とは同一光学面11上に設けられているが、これら第1及び第3輪帯状レンズ面21、23とは同一光学面上に設けなくても良く、また、第2輪帯状レンズ面22は、光学面11から平行移動した面となっているが、特に平行移動した面でなくても良い。また、3つの輪帯状レンズ面21〜23は5つであっても良く、少なくとも3つ以上であれば良い。
対物レンズ10は、上述の環状オレフィン樹脂を適用しているので、溶融して金型に射出して成形する際、金型の第1輪帯状レンズ面21、第2輪帯状レンズ面22、第3輪帯状レンズ面23の境界部分に対応する部分に確実に樹脂が行き渡っている。そのため、対物レンズ10は光路差付与構造20が高い精度で付与されている。
こうして形成された光路差付与構造20の作用により、対物レンズ10は現行DVD、次世代DVDといった複数種の光情報記録媒体5に対して、光源2で出射した光の情報記録面6への集光と、情報記録面6で反射した光の検出器8へ向けての集光を高い信頼性で行うことができる。また、対物レンズ10をなす環状オレフィン樹脂は85%以上という高い光透過率を有しているため、上記集光は高い効率で行うことができる。よって、光源2の消費電力を小さくすることができるので、光ピックアップ装置1全体の消費電力を軽減できる。
また、環状オレフィン樹脂は酸化防止剤を含んでいるので、次世代DVDの情報を再生、記録するための405nmという光を透過する場合でも、白濁や屈折率の変動がほとんど生じない。よって、光ピックアップ装置1を長期間にわたり、高いピックアップ特性で作動させることができる。
なお、本発明に係る対物レンズ10は、上記のような光路差付与構造20を有するものに限らず、例えば図3〜図7に示す光路差付与構造20a〜20dを有する対物レンズ10a〜10eとしても良い。
図3における光路差付与構造20aは、光軸4を中心とした複数の回折輪帯21aからなり、複数の回折輪帯21aの断面が鋸歯状であり、かつ、各回折輪帯21aの光学面11aが不連続面となっている。また、複数の回折輪帯21aは、光軸4から離れるにしたがって厚みが増すように形成されている。図3に示す対物レンズ10aは、いわゆる回折レンズである。
図4における光路差付与構造20bは、光軸4を中心とした位相差を生じる複数の輪帯状凹部21bを同心円状に有している。輪帯状凹部21bは、光学面11bのうちの光軸4を中心とした一方の面(図4における光軸4を中心に上下の光学面)に5つずつ形成されている。また、隣り合う輪帯状凹部21bどうしは、連続して一体になっており、各輪帯状凹部21b全体としての断面が階段状となっている。また、各輪帯状凹部21bを形成する光学面22bは、光学面11bに対して平行移動した面となっている。図4に示す対物レンズ10bはいわゆる位相差レンズである。
なお、図4では、隣り合う輪帯状凹部21bどうしが連続して一体になっていて、全体の断面が階段状のものであるとしたが、単に光学面11bに輪帯状凹部21bを個々に設けたものとしても良い(この場合、例えば図2に示した対物レンズ10と同様の構造となる)。また、図4では輪帯状凹部21bを同心円状に有しているとしたが、図5に示すように、図2の第3輪帯状レンズ面23上に輪帯状凸部23bを有した対物レンズ10cとしても良い(図5中、図2と同様の構成部分については同様の符号を付した)。
図6における光路差付与構造20dは、光軸4を中心とした複数の回折輪帯21dからなり、複数の回折輪帯21dの断面が鋸歯状であり、かつ、各回折輪帯21dの光学面11dが不連続面である。そして、各回折輪帯21dの断面が光軸方向に沿った3段22dの階段状であり、各段22dの光学面12dが不連続面で、光軸4に対して直交する面となっている。
なお、図6に示すレンズ10dは、例えば、図7に示すように図6と同様の光路差付与構造20dを有するホログラム光学素子(HOE)10eと対物レンズ10fとで別体の構成としても良い。この場合、ホログラム光学素子10eは、平板状の光学素子を使用して、該光学素子の対物レンズ10fの面に光路差付与構造20dを設ける。
なお、本発明に係る光ピックアップ装置1は、例えばCD、現行DVD、次世代DVDの3種の光情報記録媒体5について情報の再生、記録を行うこととしてもよい。光ピックアップ装置1で情報の再生、記録を行う光情報記録媒体5の組み合わせは設計事項であり、適宜設定される。
以上のように、本実施形態のプラスチック製光学素子は、α-オレフィンと、式(1)または(2)で表される環状オレフィンが式(3)で表される特定構造を有する重合触媒の存在下にて付加重合させられているので、得られる重合体分子がアタクティックな一次構造を形成し易くなって、樹脂の結晶性が抑制されることとなる。即ち、光学素子は、特定の遷移金属触媒を用いて付加重合することにより得られる、アタクティックな環状ポリオレフィン共重合体を含む樹脂組成物を用いて成形されるので、例えば、400nmといった短波長の光の照射を継続的に受けても、白濁や屈折率の変動を抑制することができる。つまり、光学素子の光安定性を向上させることができ、当該特性を長時間に亘って維持することができる。
従って、光ピックアップ装置に本発明に係るプラスチック製光学素子を用いることにより、Blu−ray Discのような高い情報密度を有する光情報記録媒体に対して、長期間にわたって良好なピックアップ特性で情報の読み書きを行うことができ、光ピックアップ装置として信頼性の高いものを得ることができる。
また、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤及びイオウ系安定剤の中から各種安定剤を適宜選択して樹脂組成物に添加することによって、成形される光学素子の光学特性の変動をより相乗的に抑制することができる。
さらに、メルトインデックスが射出成形等の成形法に適した範囲にあることから、溶融した樹脂組成物が適度な流動性を有するので、例えば、射出成形等により光学素子を成形する場合に、溶融した樹脂組成物が微細構造に対応する部分の先端まで到達することとなって、こうして成形された光学素子には高い精度で形成された所定の微細構造が具備されることとなる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ステンレス製オートクレーブ内を充分に窒素置換した後、これに乾燥シクロヘキサン2lを入れ、内部をエチレンガスで置換した。次に、このオートクレーブに2000gのテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下、「TD」と略記する。)、メチルアルミノキサン(MAO)をアルミニウム原子換算で12.5mmol、下記式(6)で表される遷移金属化合物を0.083mmol加えた。
Figure 2006143930
エチレンガスを50リットル/hrの流量で循環させながら、25℃、常圧にて10時間重合反応を行った後、少量のイソブチルアルコールを添加することにより重合を停止し、反応溶液をアセトン/メタノール混合溶媒に投入してポリマーを全量析出後、グラスフィルターで濾過した。得られた共重合体100質量部に対し、界面活性剤としてペンタエリスリトールジステアレート0.5質量部なる組成比で、ニ軸混練機(東芝機械社製、TEM−35B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュー回転数150rpm、樹脂温度240℃、フィードレート10kg/時間)に添加、混練した後、ペレット化した。得られたペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、射出成形機(ファナック社製AUTOSHOT MODEL 30A)により、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、一次射出圧力98.1MPa、二次射出圧力78.4MPaにて、射出成形し、樹脂基体、Φ30mm、厚さ3mmの成形板1を得た。
実施例1においてエチレン/TD共重合体を得た後ペレット化する際に、この共重合体100質量部に対し、界面活性剤としてペンタエリスリトールジステアレート0.5質量部と共にフェノール系安定剤としてテトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン0.1質量部を併せて添加する以外は同様の操作を行い、成形板2を得た。
実施例2において、フェノール系安定剤であるテトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタンを用いる代わりに、ヒンダードアミン系安定剤としてテトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート0.1質量部添加する以外は同様の操作を行い、成形板3を得た。
(比較例1)
実施例1において、前記式(6)で表される遷移金属化合物を用いる代わりに、下記式(7)で表される遷移金属化合物を用いる以外は同様の操作を行い、成形板4を得た。
Figure 2006143930
(比較例2)
実施例2において、前記式(6)で表される遷移金属化合物を用いる代わりに、前記式(7)で表される遷移金属化合物を用いる以外は同様の操作を行い、成形板5を得た。
(比較例3)
実施例3において、前記式(6)で表される遷移金属化合物を用いる代わりに、前記式(7)で表される遷移金属化合物を用いる以外は同様の操作を行い、成形板6を得た。
〔樹脂成形板の評価〕
実施例1〜3及び比較例1〜3にて得られた成形板1〜6について、以下の方法にて溶融特性及び光学特性評価を実施した。
(メルトインデックスの測定)
各プラスチック製光学素子(成形板)1〜6について、温度260℃、荷重2.16kgにおけるメルトインデックスをASTM D1238で規定された方法に従って測定した。
(成形品の着色性及び透明性評価)
成形板1〜6について、波長400nmによる光線透過率の測定と、透過光を介しての色調を目視観察し、下記基準に従って、着色性及び透明性の評価を行った。
◎:光線透過率が90%以上で、着色は見られない。
○:光線透過率が85%以上、90%未満で、着色は見られない。
△:光線透過率が85%以上、90%未満で、極僅か着色がみられるが実用上許容の範囲にある。
×:光線透過率が85%未満で、且つ着色がみられ、実用上問題がある。
(光耐久性の評価)
80℃、55%RHの恒温恒湿槽内で、図1に記載の光ピックアップ装置を用い、各成形板上に光源2のレーザダイオードから405nmの波長の光を直径1cmの円形スポット光として250時間に亘り連続照射を施した後、そのレーザ照射箇所を目視観察し、下記の基準に従って耐久性を評価した。
○:連続照射後、レーザ照射箇所に変質は全く認められない。
△:連続照射後、レーザ照射箇所に極僅か濁りが認められるが、実用上許容の範囲にある。
×:連続照射後、レーザ照射箇所に白濁現象が認められが実用上問題がある。
各成形板1〜6について、溶融特性及び光学特性評価の結果を表1に示す。
Figure 2006143930
表1に示すように、本発明の樹脂組成物を用いて成形された成形物は、短波長の光を長時間連続照射しても着色や白濁を生じず、さらに、高い透明性を維持することができた。
実施例1〜3に記載の本発明のプラスチック製光学素子と同様の組成で、射出成形により図2〜図7に記載の構成からなるプラスチック製光学素子(対物レンズ)を作製し、図1に記載の構成で各光ピックアップ装置を作製した。次いで、各光ピックアップ装置を用いて、レーザダイオードによる405nmの波長の光を用いて、DVDへの記録及び再生を行った。
その結果、本発明のプラスチック製光学素子を用いた光ピックアップ装置は、いずれも良好なピックアップ特性を示した。
本発明に係る光ピックアップ装置の概略を示す側面図である。 本発明に係る光学素子として例示する対物レンズの断側面図である。 本発明に係る光学素子として例示する対物レンズの断側面図である。 本発明に係る光学素子として例示する対物レンズの断側面図である。 本発明に係る光学素子として例示する対物レンズの断側面図である。 本発明に係る光学素子として例示する対物レンズの断側面図である。 本発明に係る光学素子として例示するホログラム光学素子及び対物レンズの断側面図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
2 光源
3 コリメータレンズ
4 光軸
5 光情報記録媒体
6 情報記録面
7 偏光ビームスプリッタ
8 検出器
10、10a、10b、10c、10d、10f 対物レンズ(光学素子)

Claims (6)

  1. 炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を成形してなることを特徴とする光学素子。
    Figure 2006143930
    (上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
  2. 前記樹脂組成物は、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、リン系安定剤及びイオウ系安定剤の中から選ばれた少なくとも1種の安定剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 温度260℃、荷重2.16kgの条件で測定される前記樹脂組成物のメルトインデックス(MI)値が、20<MI(g/10分)<60の範囲にあり、
    少なくとも1つの光学面に所定の微細構造が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させ、
    得られた重合体を含む樹脂組成物から光学素子を成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
    Figure 2006143930
    (上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
  5. 光情報記録媒体に対して情報の再生及び/又は記録を行う光ピックアップ装置であって、
    光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光の前記光情報記録媒体への照射及び/又は前記光情報記録媒体で反射される光の集光を行う光学素子ユニットとを備え、
    前記光学素子ユニットは、炭素原子数2〜20のα-オレフィンと、下記式(1)または(2)で表される環状オレフィンを、下記式(3)で表される遷移金属錯体化合物の存在下において付加重合させることにより得られる重合体を含む樹脂組成物を成形してなる光学素子を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
    Figure 2006143930
    (上記式(1)中、nは0又は1であり、mは0又は1以上の整数であり、qは0又は1であり、R〜R18ならびにRおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環又は多環を形成していてもよく、かっこの単環又は多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、又はR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(2)中、pおよびqは0又は1以上の整数であり、mおよびnは0、1又は2であり、R〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はアルコキシ基であり、RおよびR10が結合している炭素原子と、R13又はR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12又はR15とR19とは互いに結合して単環又は多環の芳香族環を形成していてもよい。)
    Figure 2006143930
    (上記式(3)中、Mは周期表第4〜5族から選ばれる遷移金属原子を示し、mは1または2を示し、R〜R10は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン含有基、炭化水素基、炭化水素置換シリル基、酸素含有基、窒素含有基またはイオウ含有基の中から選ばれる置換基で、互いに同一でも異なっていてもよく、R〜Rのうち1箇所以上がフッ素原子で置換されており、nはMの価数を満たす数である。)
  6. 前記光源は、波長390〜420[nm]の光を出射することを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
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