JP2006142752A - インクジェット記録ヘッドおよびこれを用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

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Kiyomi Aono
清美 青野
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Abstract

【課題】 沈降成分を含有したインクを使用するインクジェット記録装置において、長期間不使用状態での沈降成分の沈降によって発生する印刷濃度のばらつきを抑制することができる装置を提供する。
【解決手段】 インクタンクの供給口から吐出部H0001までのインク供給路は、吐出部H0001から延びる水平流路H0003とインクタンクの供給口に繋がるバッファー部H0004とを有する。水平流路H0003のインク供給上流側にバッファー部H0004が有り、その更に上流側にフィルターH0005を設置、固定している。バッファー部H0004の下部から水平流路H0003に第1の導入管H0011が引き出され、バッファー部H0004の上部から水平流路H0003に第2の導入管H0012が引き出され、第1の導入管H0011と第2の導入管H0012の流抵抗がほぼ等しくなっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドおよび、これを搭載し、紙や布帛などの記録媒体を搬送しつつ該インクジェット記録ヘッドにより記録を行うインクジェット記録装置に関する。
従来、記録液として顔料インク(沈降成分を含有するインク)を使用したインクジェット記録装置においては、長期間に亘り不使用状態が続いた場合には、顔料の沈降が想定される。このため、その不使用期間に応じてあるいは一律の条件で、沈降したインクをインクジェット記録ヘッドのインク吐出口側から吸引して色材濃度のばらつきをある程度緩和することで、印刷濃度のばらつきを最小限に抑えようとしていた(特許文献1参照)。
特開2002−234196号公報
このような沈降成分を含有するインクを使用するインクジェット記録装置においては、高濃度化した沈降成分を除去する作業のため、以下の問題点がある。
1)不使用期間が長いと、印刷開始前の吸引回復動作のため印刷がすぐに始められない
2)廃インクとして浪費することで、印刷枚数が減少する
3)廃インクをインクジェット記録装置内に保持するためのインク吸収部材を多量に配置することによって、記録装置が大型化する
4)不使用期間をメモリーする手段が必要となる
5)上記メモリー手段に電源が必要な場合、電源を完全に外されてしまうと不使用期間が不明になる場合を想定し、必要以上に多量のインクを吸引する必要がある
等、印刷手段としてのデメリットが数多く挙げられる。
本発明の目的は、沈降成分を含有したインクを使用するインクジェット記録装置において、上記の問題を解決するとともに、長期間不使用状態での沈降成分の沈降によって発生する印刷濃度のばらつきを抑制することができるインクジェット記録ヘッドおよびこれを搭載するインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、インクが吐出される複数のインク吐出口からなる吐出口列、該インク吐出口列に連通したノズル、および該ノズルに対応して設けられインクを吐出させるために利用される吐出エネルギー発生素子を有するインク吐出部と、
インクを保持するインクタンクから前記インク吐出部へインクを供給するインク供給路と、
前記インク供給路の途中に設けられた、該インク供給路よりも断面積の大きいバッファー部とを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
前記バッファー部の上部と下部の二つの領域から前記インク吐出部に向けてインクを導入する複数の導入管を有することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、インクタンクから吐出部へのインク供給路の途中にバッファー室を有するインクジェット記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置において例えば顔料インクを使用する場合に長期間不使用状態で顔料が沈降しても、バッファー室の上部と下部の両方から吐出部側にインクを導入するように複数の導入管を設置したことにより、印刷に使用されるインクはほぼ均一な濃度となり、印刷結果として濃度むらを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
「インクジェット記録装置の構成例」
まず、本発明のインクジェット記録装置について説明する。
図3,4にインクジェット記録方式を用いたプリンター(インクジェット記録装置)の概略構成を示す。図3において、この実施形態におけるプリンターの装置本体M1000の外装は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003および排紙トレーM1004を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシャーシM3019(図4)とから構成される。
シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。
また、排紙トレーM1004はその一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される開口部を開閉できるようになっている。
排紙トレーM1004には、二枚の補助トレーM1004a、M1004bが収納されており、必要に応じて各トレーを引き出すことで用紙支持面積を可変できる。
アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形成される開口部を開閉できるようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって本体の内部に収納されている記録ヘッドカートリッジH1000(図5)あるいはインクタンクH1900(図5)等の交換が可能となる。
また、上ケースM1002の上面に電源キーE0018、レジュームキーE0019、LED E0020が設けられている。電源キーE0018を押すとLED E0020が点灯し印刷可能かどうかを表示する。このLED E0020の点滅の仕方や色の変化によりトラブル等を使用者に知らせるという表示機能を持たせる。さらに、トラブルが解決した場合にはレジュームキーを押すことによりプリンターが使用可能な状態となり記録が再開する。
次に記録動作について説明する。
図4に示すように、記録シートを装置本体内へと自動的に搬送する自動給紙部M3022と、自動給紙部M3022から1枚ずつ搬送される記録シートを所定の記録位置へと導くとともに、記録位置から排出部M3030へと記録シートを導く搬送部M3029と、記録位置に搬送された記録シートに記録を行う記録部と、前記記録部に対し吸引動作を行う回復部M5000とから構成されている。
ここで、前記記録部はキャリッジ軸M4021によって移動可能に支持されたキャリッジM4001と、キャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH1000とからなる。
次に記録ヘッドカートリッジH1000を搭載するキャリッジM4001を説明する。
図4に示すように、キャリッジM4001には記録ヘッドカートリッジH1001(図5)をキャリッジM4001上の所定の装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドカートリッジH1001のタンクホルダーH1500(図5)と係合し記録ヘッドカートリッジH1001を所定の装着位置にセットさせるように押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
また、キャリッジM4001の記録ヘッドカートリッジH1001との別の係合部にはフレキシブルプリントケーブル(不図示)が設けられ、このケーブルのコンタクト部と記録ヘッドカートリッジH1001に設けられたコンタクト部H1301(図7)とが電気的に接触し、記録のための信号の授受や、電力の供給を行っている。
次に記録ヘッドカートリッジH1000について説明する。
図5は記録ヘッドカートリッジH1000の概観図である。
この記録ヘッドカートリッジはプリンターに装着されている状態では、記録ヘッド部H1001にインクタンクH1900が装着されている。
このインクタンクH1900は図6のように記録ヘット゛H1001に対し着脱可能で、図の場合はシアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタ、ブラックの6色であるが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色構成でも構わない。インクタンクH1900は、用途に応じて6色あるいは4色の各色が別でも、6色あるいは4色の全色が一体でもいずれも可能である。
次に、記録ヘッド部H1001の構成について説明する。
図7に示すように、記録ヘッド部H1001は、記録素子基板H1100(HB/ノス゛ル)、第一のプレートH1200、電気配線基板H1300、第二のプレートH1400、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。
記録素子基板H1100には、Si基板表面に吐出エネルギー発生素子とそれを外部に引き出すアルミの配線を成膜技術により形成し、各吐出エネルギー発生素子に対応するインク流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフィー技術を利用し形成され、この複数のインク流路にインクを供給するための供給口がSi基板裏面に開口するように形成されている。
また、記録素子基板H1100は第一のプレートH1200に接着固定されており、ここに記録素子基板にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
さらに、第一のプレートH1200には、開口部を有する第二のプレートH1400が接着固定されており、電気配線基板H1300と記録素子基板H1100が電気的に接続されるよう電気配線基板H1300を保持している。この電気配線基板H1300は記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線の端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有しており、外部信号入力端子H1301はタンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が溶着により固定され、インクタンクH1900から第一のプレートH1200にわたるインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900を係合するインク流路H1501のインクタンク側の端部には、フィルターH1700が設けられており、外部からのコ゛ミの侵入を防止している。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、前記係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
さらに、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700およびシールゴムH1800から構成されるタンクホルダー部と、記録素子基板H1100、第一のプレートH1200、電気配線基板H1300および第二のプレートH1400から構成される記録素子部とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドカートリッジH1001を構成している。
図6および7に示した記録ヘッド部H1001(インクジェット記録ヘッド)のインク供給路は、インクタンクH1900の供給口からフィルターH1800、タンクホルダーH1500に流路形成部材H1600を接合してなるインク流路H1501、第一のプレートH1200のインク供給口H1201を経て、記録素子基板H1100の吐出部に連通して形成されている。
このようなインク供給路の模式的構成を図8に示す。この図では、記録素子基板H1100の吐出部を符号H0001で示し、フィルターH1800を符号H0005で模式的に示した。インク供給路は図8のようなバッファー部H0004と水平流路H0003で簡略化して表している。
インク吐出部H0001と水平流路H0003はジョイントシールH0002により接続、シールされている。この二部品の接続は、材質の違うものを使用している場合にゴム等の弾性体としてのジョイントシールを用いて行うが、二つの部分がリーク無く接続できれば、接続の方法は問わない。
さらに、水平流路H0003のインク供給上流側にバッファー部H0004が有り、その更に上流側にフィルターH0005を設置、固定している。バッファー部H0004の形状は上流側の比較的大きな断面積を有するフィルター設置位置から非常に細い管径を有する水平流路の径に断面積を変化させるようになっている。
通常はインクタンクの供給口から吐出部H0001までのインク供給路は、
1)インク供給能力に応じた流抵抗
2)インク供給中の液体振動
3)インク供給路の体積を最小にする
等を考慮しながら、インクタンクの供給口の位置と吐出部H0001のインク取入れ口を最適につなぐよう設計する。
このインク供給路の途中に、インクタンクからの微細なゴミをトラップする目的で例えばステンレスの針金を編みこんだメッシュフィルターのようなフィルターH0005をインク供給路の断面に対し、配置固定する。
トラップしなくてはならない最小限のゴミの大きさは、最終的にインクが吐出部H0001の吐出口から吐出されるまでに通過する経路の途中での最小の断面積(径)で決まるが、近年の小液滴化に伴い最小径は数μm〜数十μmである。
このような細かな目のメッシュフィルターをインクのような液体が通過する時の圧損は膨大となるため、前述のインク供給路の断面径よりはるかに大きな断面積に設定する必要がある。その結果、インク供給路の入り口もしくは途中にフィルターを配置する個所の断面と最小の管径で吐出部にインクを供給する部分で断面積を絞り込む部分が必要となり、本発明ではこれをバッファー部と呼び、図8に擂り鉢形状の例で示した。
バッファー部の体積は極力小さくするように設計されるが、この空間内は通常インクで満たされているため、インクが顔料インクであって、色材の粒径が大きい場合や、色材の比重が高い場合には長時間静置状態で置かれると色材が沈降する。
バッファー部内のインクが沈降した状態で、印刷を開始すると沈降した底部のインクを使用した場合には色材濃度が高まっているため印刷結果として濃い印刷が、またバッファー部内の上部では色材が沈降した結果、色材濃度が低下し、この部分のインクを使用して印刷を行うと印刷結果として薄い印刷が出てしまう。
このような印刷結果は、文字などの文書では比較的目立たない場合もあるが、最近のフルカラー印刷においては濃度ムラとして認識され、特にデジタルカメラの出力としての写真印刷では、明らかに印刷不良として認識されてしまう。
このような印刷不良を避けるために、今までのインクジェット記録装置では、一定時間の静置、不使用状態を内部メモリー等に記録し、沈降が最も促進される環境を検証し、静置時間と沈降具合の相関を明確にして、沈降成分を吐出部に対する吸引回復動作によって除去するかどうかを決定して色材濃度差が発生した部分のインクをすべて取り除いたのち、印刷動作を開始するように制御してきた。
このような、制御を採用すると、
1)印刷をすぐに開始できない
2)インクを無駄に消費する
3)廃インクを吸引後記録装置内に保持するために、廃インク吸収部材を設置しなければならず、
結果として、
1)印刷のトータルのスループットが低下する
2)ランニングコストが上昇する
3)記録装置が大型化する
など、記録装置の仕様として致命的な項目に影響を与えてきた。
そこで、以下のような構成をとることにより、記録装置としての仕様を高めることができる。
「本発明の第一の実施形態によるインク供給部」
図1は本発明の第一の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのインク供給部の構成を示す模式図である。図1では図8と同一の構成要素には同一符号を付し、同一の構成要素の説明はここでは省略する。
図1において、符号H0011はバッファー部H0004の底部から水平流路H0003への第1の導入管、符号H0012はバッファー部H0004の上部から水平流路H0003への第2の導入管を示している。水平流路H0003の管内径をD0、第1の導入管H0011の管内径をD1、その長さをL1、第2の導入管H0012の管内径をD2、その長さをL2とする。バッファー部H0004内で濃度差を生じたインクを二本の導入管によってバッファー部H0004から水平流路H0003へと引き、未沈降状態の均一濃度に近づけるためには、第1の導入管H0011と第2の導入管H0012の流抵抗をほぼ等しくするような寸法にすればよい。
L1/D12≒L2/D22
D02≒2×D12
例えばこのような寸法で導入管H0011,H0012を設計すると、図8のように水平流路H0003からバッファー部H0004に一箇所で連通する構成と同じ流抵抗を得られる。
また、インクの種類によっては色材が沈降することによって、粘度や比重が高まり圧損も高まることから、インクの物性変化に応じて第1の導入管H0011の流抵抗を第2の導入管H0012に対し若干下げてもよい。
沈降していない場合には、いずれの導入管H0011,H0012からインクを吸引しても色材濃度は変わらないので導入管の流抵抗差はあっても、その合計が図8のような一箇所の導入管の流抵抗とほぼ同じであれば問題はない。
このような実施形態では、印刷を行うときに吐出部H0001の吐出口からインクが吐出されると、毛管力により吐出部H0001、水平流路H0003へと順次インクが移動し、バッファー部H0004のインクを使用するに至ってはバッファー部H0004内で顔料が沈降している状態でも顔料濃度の高いバッファー部H0004の下部と、顔料濃度の低いバッファー部H0004の上部の両方からインクが消費される。これにより、吐出部H0001に至る水平流路H0003に於いてバッファー部H0004の上部および下部からのインクが混合させる結果、顔料インクの濃度は未沈降状態の均一濃度にほぼ等しくなる。顔料濃度の不均一なインクが完全に使用された後、インクタンク側から未沈降の均一濃度のインクが供給されると、吐出部H0001へ供給されるインク濃度は一定になるので印刷上で濃度のムラを発生させない。
「本発明の第二の実施形態によるインク供給部」
図2は本発明の第二の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのインク供給部の構成を示す模式図である。図2では図8と同一の構成要素には同一符号を付し、同一の構成要素の説明はここでは省略する。
図2において、符号H0011はバッファー部H0004の底部から水平流路H0003への第1の導入管、符号H0012はバッファー部H0004の上部から水平流路H0003への第2の導入管、符号H0013はバッファー部H0004の上部から水平流路H0003への第3の導入管を示している。水平流路H0003の管内径D0、第1の導入管H0011の管内径をD1、その長さをL1、第2の導入管H0012の管内径をD2、その長さをL2、第3の導入管の管内径をD3、長さをL3とする。形状によって十分なスペースを確保できず、導入管の管径が小さくなる場合は、このように導入管を複数本配置することで流抵抗を下げることができる。逆を言えば、より導入管が長くなるバッファー部H0004の上部からの導入管の管径を抑えることになるので、バッファー部H0004の上部から導入管を設置するときの導入管設置位置の選択性が高まる。
そして、バッファー部H0004内で濃度差を生じたインクを三本の導入管によってバッファー部H0004から水平流路H0003へと引き、未沈降状態の均一濃度に近づけるためには、第1の導入管H0011の流抵抗と、第2の導入管H0012および第3の導入管H0013の流抵抗の合計とをほぼ等しくするような寸法にすればよい。
L1/D12≒L2/D22+L3/D32
D02≒2×D12
例えばこのような寸法で導入管H0011,H0012,H0013を設計すると、図8のように水平流路H0003からバッファー部H0004に一箇所で連通する構成と同じ流抵抗を得られる。
また、インクの種類によっては色材が沈降することによって、粘度や比重が高まり圧損も高まることから、インクの物性変化に応じて第1の導入管H0011の流抵抗を第2の導入管H0012および第3の導入管H0013の流抵抗の合計に対し若干下げてもよい。
沈降していない場合には、いずれの導入管H0011,H0012,H0013からインクを吸引しても色材濃度は変わらないので導入管の流抵抗差はあっても、その合計が図8のような一箇所の導入管の流抵抗とほぼ同じであれば問題はない。
上述のような第二の実施形態では、バッファー部H0004の上部から2本の導入管H0012,H0013を引き出しているが、この上部からの導入管は2本に限られず、複数本であってもよい。但し、未沈降状態の均一濃度に近づけるため、バッファー部H0004の上部からの複数本の導入管の流抵抗の合計をバッファー部H0004の下部の1本の導入管の流抵抗とほぼ等しくしなければならない。
このような第二の実施形態においても、第一の実施形態と同様、バッファー部H0004の上部からの複数本の導入管の流抵抗の合計をバッファー部H0004の下部の1本の導入管の流抵抗とほぼ等しくしているため、吐出部H0001に至る水平流路H0003においてバッファー部H0004の上部および下部からのインクが合流するときのインクの混合比率がほぼ1:1になる。その結果、バッファー部H0004内で顔料が沈降している状態でも、未沈降状態の均一濃度にほぼ等しいインクを吐出部H0001に供給することが可能になる。
本発明の第一の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのインク供給部の構成を示す模式図である。 本発明の第二の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのインク供給部の構成を示す模式図である。 本発明を適用するインクジェット記録装置の本体外観を示す斜視図である。 本発明を適用するインクジェット記録装置の内部構成を示す斜視図である。 図4のキャリッジに搭載する記録ヘッドカートリッジの斜視図である。 図5の記録ヘッドカートリッジにおいてインクタンクを脱着した状態を示す斜視図である。 図5の記録ヘッドカートリッジの構成を説明するための分解斜視図である。 本発明の前提となる、インクジェット記録ヘッドのインク供給部の構成を示す模式図である。
符号の説明
H0001 吐出部
H0002 ジョイントシール
H0003 水平流路
H0004 バッファー部
H0005 フィルター
H0011 第1の導入管
H0012 第2の導入管
H0013 第3の導入管

Claims (6)

  1. インクが吐出される複数のインク吐出口からなる吐出口列、該インク吐出口列に連通したノズル、および該ノズルに対応して設けられインクを吐出させるために利用される吐出エネルギー発生素子を有するインク吐出部と、
    インクを保持するインクタンクから前記インク吐出部へインクを供給するインク供給路と、
    前記インク供給路の途中に設けられた、該インク供給路よりも断面積の大きいバッファー部とを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記バッファー部の上部と下部の二つの領域から前記インク吐出部に向けてインクを導入する複数の導入管を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記バッファー部の上部からの導入管と前記バッファー部の下部からの導入管がそれぞれ1本ずつであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド
  3. 前記バッファー部の上部からの導入管と前記バッファー部の下部からの導入管の流抵抗が等しいことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記バッファー部の上部からの導入管が複数本で、前記バッファー部の下部からの導入管が1本であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記バッファー部の上部からの複数本の導入管の流抵抗の合計が、前記バッファー部の下部からの1本の導入管の流抵抗と等しいことを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドを着脱自在に搭載し、該インクジェット記録ヘッドの吐出口列よりインク滴を記録媒体に吐出して記録を行うインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008050434A1 (fr) * 2006-10-26 2008-05-02 Cluster Technology Co., Ltd. Appareil d'éjection de gouttelette, procédé d'éjection de gouttelette au moyen dudit appareil et unité de rétention de liquide

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