JP2006142655A - 材料のレーザー接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 接合すべき材料の制限を緩和した系においても使用可能な材料の接合方法を提供する。
【解決手段】 第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料と、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを含む積層体を用いるレーザー接合方法。前記発色材料を、積層体外部からのエネルギー印加によって発色させ、該発色させた発色材料を、積層体外部からのレーザー照射によって加熱することにより第1および第2の材料を接合させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高分子を始めとする種々の材料の接合に好適に利用可能なレーザー接合方法、および該レーザー接合方法に好適に利用可能な積層体に関する。
高分子材料を始めとする種々の材料を簡便且つ確実に接合することは、産業上の種々の分野において極めて重要な技術的要請である。このような要請は、例えば、高分子材料を大量に使用する産業(例えば、自動車産業)において極めて強い。
上記した高分子材料の接合方法として、近年、レーザー接合技術が注目集めている。これは、レーザー接合によれば、高分子材料を簡便に、短時間で、且つ確実に接合することができるからである。近年、高分子材料の接合技術として、加工精度・加工速度・加工自由度の高さから、レーザ透過接合が特に注目されている。
このような従来の高分子材料のレーザー接合では,接合する材料として一方は透明でレーザーを透過し、他方は不透明でレーザーを吸収する材料組合せを採用することで、両者の界面での発熱による接合を得ていた(特許文献1および2)。
このように、従来の高分子材料のレーザー接合では、接合部材の一方が照射するレーザーに対し透明で、他方が不透明である必要があった。これは両者の界面において接合を得るために、レーザーが透明材料を透過し、不透明材料において吸収・発熱を生じる必要があるためである。効果的なレーザー吸収を得るために、カーボンブラックなどの添加により不透明材料を得るのが一般的な手法であるが、その場合には光学製品に適用できない、外観的な付加価値向上につながらないといった問題点がある。
一方、光学材料への適用、外観的付加価値の向上などの理由から、このような材料の制限を緩和した系(例えば、両方ともが透明な材料)に対するレーザー接合の要求が高まっている。
この点をクリアする手法として、近赤外域に吸収バンドを持ち、可視光域では比較的透明なフタロシアニン系の色素を添加した材料を、近赤外域に発振波長を持つ半導体レーザーにより接合する等の手法が提案されている(特許文献3および4)。しかしながら、この手法においても材料のふく射吸収特性自体は一定であるため、選択的に特定の領域のみをレーザー加熱・接合することはできない。
特開平11−170371号公報 特開2001−232687号公報 特開2004−231832号公報 特開平7−25151号公報
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解消し、接合すべき材料の制限を緩和した系においても使用可能な材料の接合方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記した接合方法に好適に使用可能な積層体を提供することにある。
本発明者は鋭意研究の結果、エネルギー印加により、所要時間だけレーザーに対して感受性を発揮する発色材料を、第1および第2の材料を含む積層体の内部に配置することが、上記目的の達成のために極めて効果的なことを見出した。
本発明の材料の接合方法は上記知見に基づくものであり、より詳しくは、第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料と、第1または第2の材料の内部、および/又は第1と第2の材料の界面に配置された、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを少なくとも含む積層体を用い;前記発色材料を、積層体外部からのエネルギー印加によって発色させ、該発色させた発色材料を、積層体外部からのレーザー照射によって加熱することにより、前記第1および第2の材料を接合することを特徴とするものである。
本発明によれば、更に、第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料と、 第1または第2の材料の内部、および/又は第1と第2の材料の界面に配置された、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを少なくとも含むことを特徴とする積層体が提供される。
上記構成を有する本発明の接合方法においては、積層体の外部からのエネルギー印加(例えば、光照射)により、該積層体内部に含有される発色材料(例えばフォトクロミックダイ)が発色し、その発色した部分が選択的に、接合のためのレーザー照射に対して感受性を有するようになって、該発色材料自体、および/又はその周囲の第1または第2の材料の温度が上昇する。このような温度上昇により、所望の領域のみを選択的にレーザー加熱することができる。
本発明における発色材料は、外部からのエネルギー未印加の状態、あるいはエネルギー印加を停止した状態においては発色しない(すなわち、接合のためのレーザー照射に対して実質的に感受性を有しない)ため、所望の領域以外は実質的にレーザー接合されない。
上述したように本発明によれば、接合すべき材料の制限を緩和した系においても使用可能な材料の接合方法が提供される。
本発明によれば更に、上記した接合方法に好適に使用可能な積層体が提供される。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載において量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
(レーザー接合方法)
本発明のレーザー接合方法においては、第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料と、第1または第2の材料の内部、および/又は第1と第2の材料の界面に配置された、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを少なくとも含む積層体を用いる。本発明においては、この発色材料を、積層体外部からのエネルギー印加によって発色させ、該発色させた発色材料を、積層体外部からのレーザー照射によって加熱してレーザー接合を行う。
このような本発明のレーザー接合の1態様を、図1の模式断面図に示す。この図においては、図1(a)に従来のレーザー接合方法を示し、図1(b)に本発明のレーザー接合の1態様を示している。
(積層体)
本発明の積層体は、第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料とを少なくとも含むものである(以後の記載においては、便宜的に、接合のために照射されるレーザー照射源に近い方の材料を「第1の材料」と称し、レーザー照射源に遠い方の材料を「第2の材料」と称することとする)。本発明においては、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料が、このような積層体に含まれる。この発色材料が積層体内に含まれる位置は、以下のいずれ(ないしは2以上の位置)であってもよい。
(1)第1の材料の内部
(2)第2の材料の内部
(3)第1と第2の材料の界面
本発明において、発色材料が積層体内に含まれる態様は特に制限されない。すなわち、全体的に含まれていてもよく、ある一定の範囲内に含まれていてもよい。発色材料が積層体内の、ある一定の範囲内に含まれる場合には、発色材料が含まれる箇所の数は1以上である限り、特に制限されない。また、発色材料が含まれる箇所の形状も、特に制限されない(発色材料が含まれる箇所の形状は、必ずしも、レーザーが照射される形状に対応していなくてもよい)。
(第1の材料)
本発明において使用可能な「第1の材料」(すなわち、接合のために照射されるレーザー照射源に近い方の材料)について述べる。その接合が有用である限り、この第1の材料として使用可能な材料は特に制限されない(すなわち、必ずしも高分子材料である必要はない)。本発明において好適に使用可能な第1の材料の例を、以下に列挙する。
ポリスチレンおよびその共重合体、ポリメタクリレートおよびその共重合体、ポリカーボネートおよびその共重合体、スチレン/ブタジエン系エラストマーおよびその共重合体、イソプレン/スチレン系エラストマーおよびその共重合体などの熱可塑性樹脂をあげることができる。また、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、不飽和ポリエステルなど熱で硬化することができる樹脂にも適用可能である。
(第2の材料)
本発明において使用可能な「第2の材料」(すなわち、接合のために照射されるレーザー照射源に遠い方の材料)について述べる。その接合が有用である限り、この第2の材料として使用可能な材料は特に制限されない(すなわち、必ずしも高分子材料である必要はない)。この第2の材料は、必ずしも、上記した第1の材料と異なる必要はない。すなわち、例えば、第1および第2の材料の由来ないし製造方法が異なれば(例えば、別個に成形した材料部品等である場合)、第1および第2の材料自体は同一(例えば、高分子としては全く同一のポリスチレン樹脂)であってもよいからである。
本発明において好適に使用可能な第2の材料の例を、以下に列挙する。
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、等
(積層体の構成)
上記した第1および第2の材料(および後述する発色材料)を少なくとも含む限り、積層体のその他の構成(形状、大きさ、厚さ、界面の形状)は特に制限されない。接合の簡便性ないしは容易性の点からは、該積層体は、以下のような厚さないしサイズを有することが好ましい。
第1の材料の厚さ:0.1mm〜数mm程度
第2の材料の厚さ:0.1mm〜数mm程度
積層体のサイズ:特に制限されない
(発色材料)
本発明に使用する発色材料は、外部からのエネルギー印加によって発色可能なものである。本発明においては、外部からのエネルギー印加によって、接合のためのレーザー照射に必要な時間だけ発色する発色材料である限り、特に制限されない。本発明において好適に使用可能な発色材料を以下に列挙する。
(1)外部からの光照射によって発色可能なフォトクロミックダイ
ジアリールエテン類(例えば、cis−1,2−Dicyano−1,2−bis(2,4,5−trimethyl−3−thienyl)ethene、1,2−Bis〔2−methylbenzo〔b〕thiophen−3−yl〕−3,3,4,4,5,5−hexafluoro−1−cyclopentene等)
(エネルギー印加)
本発明において、「エネルギー印加」は、使用すべき発色材料の種類によって、適宜決定することができる。所望の接合を与え、材料の熱的劣化を実質的に生じない限り、エネルギー印加の態様(エネルギー源、印加時間、印加の態様、等)は特に制限されない。
(レーザー接合)
本発明において、「レーザー接合」は、使用すべき発色材料の種類、および第1および第2の材料の物性によって、適宜決定することができる。所望の接合を与え、材料の熱的劣化を実質的に生じない限り、接合のためのレーザー照射の態様(レーザー照射源、照射時間、照射の態様、等)は特に制限されない。
簡便なレーザー接合を実現する点からは、本発明に使用すべきレーザーは、赤外線ないし半導体レーザーであることが好ましい。この場合、小型のレーザー照射源の使用が容易であるからである。
(発色)
本発明において発色材料が「発色する」とは、該発色材料が照射されたレーザーのエネルギーを吸収して、発色材料および/又はその周囲の第1または第2の材料の温度を上昇させることを言う。このような温度上昇が接合に有用である限り、温度上昇の程度は特に制限されない。
本発明において、この「発色」は不可逆のものであってもよく、また可逆的なものであってもよい。不可逆のものである場合には、何らかのマーカー(例えば、照射ないし加工済みであることを示すマーカー)として有用な場合があり、他方、可逆的なものである場合には、接合物の外観等において有利な(例えば、接合物をインテリア的に使用する)場合があるからである。
(フォトクロミックダイを用いる態様)
本発明においては、上記した発色材料としてフォトクロミックダイが特に好適に使用可能である。フォトクロミックダイを用いた場合には、1)外部からの励起により速やかに発色し、また、励起停止により消色する、2)比較的狭い波長領域において選択的に発色が生じる、という利点が得られるからである。
本発明においては、例えば、第1および/又は第2の材料中にフォトクロミックダイを予め添加し、レーザー加熱に際して外部より光励起によりフォトクロミックダイを発色させることにより、その領域のみを選択的にレーザー加熱することができる。未励起の状態、あるいは励起を停止した状態において無色となるフォトクロミックダイを用いることで、第1および第2の材料が透明な材料である場合にも、レーザー接合を行うことが可能となる。
この態様においては、例えば、可視光域において透明な材料について、そのふく射吸収特性を外部よりコントロールし、必要な時に必要な場所だけを選択的に加熱・接合することができる。例えば、外部刺激によりレーザー接合する材料のふく射吸収特性が変化する状態を実現することが好ましい。また、外部エネルギー印加を停止した際には、例えば、材料のふく射吸収特性は元どおり透明になってもよい。
外部からのエネルギー印加(刺激)としては、非接触、応答性の早さから光刺激が有用と考えられる。フォトクロミックダイは励起光により発色するが、通常は、時間とともに退色し元の色に戻る。退色の遅速は時定数により表現し得るが、ダイの種類により温度依存性を持つものとそうでないものがある。温度依存性を持つものについては、一般に温度上昇と共に時定数が小さくなるため、早く退色する傾向にある。市販のフォトクロミックダイは紫外光などによる励起で、可視光域での発色を行うものが多い。発色したフォトクロミックダイを透過光により観察した場合に見られる色の補色が吸収される色に相当する。
このような態様においては、例えば、レーザー接合を行う高分子材料に対し、熱退色の少ないフォトクロミックダイを添加し、外部より紫外線レーザーを照射することで、照射点においてフォトクロミックダイを発色させることが好ましい。この領域に対し、発色したフォトクロミックダイの吸収バンドに相当する波長のレーザーを照射し、選択的な加熱を行うことにより特定領域のみにおける、レーザー接合が可能となる。
フォトクロミックダイを添加し光励起を行った場合、条件にもよるが、後述するように加熱用レーザーの照射により40から50度程度の選択的な温度上昇が得られた。一方、光励起を行わない場合についても同様に加熱用レーザーの照射を行った場合、温度上昇は10から20度程度にとどまった。ここに示された選択加熱性を利用することで、光励起を行った高分子材料に対する選択的なレーザー接合を行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
高分子材料にはポリスチレン(以下「PS」と略す)を用いた。フォトクロミックダイを材料中に均一に分散させるため、テトラヒドロフランへPSペレットおよび色素を投入、充分攪拌させた後、ガラス板上で溶媒を揮発させ、厚さ250μmの試料を作成した。
フォトクロミックダイは熱に対し比較的安定なジアリールエテン(cis-1,2-Dicyano-1,2-bis(2,4,5-trimethyl-3-thienyl)ethene)を用いた。色素濃度は重量分率で0.1、0.25、1.0%とした。励起光源にはHe−Cdレーザー(発振波長:325nm)を使用した。
図2に光励起した(発色)状態における供試材料の吸収スペクトルを示す。色素濃度の増加による吸収係数の著しい上昇が見られた。このデータに基づき、加熱源としてArイオンレーザー(発振波長:488nmおよび514nm)を使用した。
装置の概略を図3に示す。He−Cdレーザーを対象試料に直接入射させ、Arイオンレーザーはミラーを介した照射とし、励起と加熱が同時に行えるシステムになっている。また、加熱時の高分子試料表面の温度を赤外線カメラにより測定した。手法の検討においては、励起方法として次の4種類のプロセスを設定した。
a. He−Cdレーザーによる光励起を行わずArイオンレーザーのみを照射
b. あらかじめHe−Cdレーザーによる励起を行いHe−Cdレーザーを停止した後Arイオンレーザーを照射
c. He−CdレーザーとArイオンレーザーを同時に照射
d. あらかじめHe−Cdレーザーによる励起を行いそのままArイオンレーザーを照射
(実施結果1:励起手法の相違による温度上昇変化)
上に示した4種類の加熱法について、赤外線カメラによる試料表面の時間温度変化を図4に示す。
ここで示す結果は、Arイオンレーザー(14.1 W/cm)を時刻20秒から40秒の間、色素を1 wt%含有させた試料に対し照射した際の温度変化である。グラフ中に示されるように、プロセスdにおける温度上昇が最も顕著であった。また、温度上昇はArイオンレーザーの照射開始直後で最大となった。以下の実施結果においては実際のレーザー接合を考慮し、プロセスdの場合について検討を進めた。
実施例2
(実施結果2:レーザー強度と温度変化)
レーザー強度を変化させた以外は、実施例1と同様の方法でレーザー接合を行った。
レーザー強度による試料表面の温度を図5に示す。ただしグラフ中の上昇温度は、図4で観察されるArイオンレーザー照射開始時における温度差を示している。温度上昇はレーザー出力に対しほぼ線型に増加し、また色素濃度上昇により温度差も大きくなった。
実施例3
(実施結果3:環境温度と温度変化)
使用した色素の熱退色の影響を確認するため試料を温度調節されたホットエアで加熱し、環境温度の影響を検討した。すなわち、環境温度を変化させた以外は、実施例1と同様の方法でレーザー接合を行った。
得られた結果を図6に示すが、環境温度による温度上昇の変化は認められず、使用した色素の熱退色は検討した温度範囲内ではなかったと考えられる。
実施例4
(実施結果4:実際のレーザー接合)
実施例1〜3で得られた結果に基づき、プロセスdによって以外は、実施例1と同様の方法で選択的レーザー透過接合を試みた。
得られた試料の外観を図7の左側に示す。色素濃度1%、試料環境温度22度、Arイオンレーザー強度 17.7 W/cmの条件で接合試験を行った結果、試験接合に成功した。ただし、試料が着色しているのは、消色時定数の長いダイを使用したためであり、より短い消色時定数を持つダイについても同様の結果が得られた。同条件でHe−Cdレーザーによる励起を行わなかった場合には、図中の右側に示されるように材料の接合は得られなかった。ただし接合試験は、熱伝導によるエネルギー損失を軽減するため、ガラス基板から試料を剥がし、専用のクランプに挟んで行った。
本発明のレーザー接合方法は、例えば、以下のような態様で利用することができる。
1)先にも例示した薄板形状を有する部材のレーザー接合装置の他に、従来のレーザー接合法では困難とされていた肉厚部品の接合を行う。本手法ではレーザー加熱したい部分を励起光により指定できるため、接合部材の肉厚さや形状による拘束が少ない。
2)熱硬化性樹脂で満たされた容器に対し加熱用ふく射源を照射しつつ励起レーザー光を走査することで、三次元的な選択加熱を得て、その形状に応じて材料の硬化を行う造形装置が実現できる。
3)フォトクロミックダイを含有する液体に対し、励起用レーザーおよび加熱用レーザーを導入し、任意の領域において選択加熱を生じさせることで局所的な対流を得る。これによりレーザーなどを直接照射することなく、液体中に存在する微小な浮遊物体をドライビングすることができる。
本発明のレーザー接合方法の1態様を示す模式断面図である。 実施例1において得られた、フォトクロミック材料を添加した高分子材料を光励起した場合の吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例1において使用したレーザー加熱実験系を模式的に示すブロック図である。 実施例2において得られた、Arイオンレーザーにより加熱された試料表面温度を示すグラフである。 実施例3において得られた、Arイオンレーザー強度による試料表面の温度変化を示すグラフである。 実施例4において得られた、レーザー加熱時の温度上昇に与える環境温度の影響を示すグラフである。 実施例5において得られた、レーザー接合試験片の外観を示す写真である。左側が接合に成功した場合の試験片であり、右側が接合に失敗した場合の試験片である。

Claims (5)

  1. 第1の材料と、該第1の材料上に配置された第2の材料と、第1または第2の材料の内部、および/又は第1と第2の材料の界面に配置された、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを少なくとも含む積層体を用い、
    前記発色材料を、積層体外部からのエネルギー印加によって発色させ、該発色させた発色材料を、積層体外部からのレーザー照射によって加熱することにより、前記第1および第2の材料を接合することを特徴とするレーザー接合方法。
  2. 前記第1および/又は第2の材料が高分子材料である請求項1に記載のレーザー接合方法。
  3. 前記発色材料が、第1と第2の材料の界面に配置されている請求項1または2に記載のレーザー接合方法。
  4. 前記発色材料が、フォトクロミックダイである請求項1〜3のいずれかに記載のレーザー接合方法。
  5. 第1の材料と、
    該第1の材料上に配置された第2の材料と、
    第1または第2の材料の内部、および/又は第1と第2の材料の界面に配置された、外部からのエネルギー印加によって発色可能な発色材料とを少なくとも含むことを特徴とする積層体。
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