JP2006141092A - モータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、電気自動車等の車両に搭載される駆動用モータに用いて好適のモータ制御装置に関し、簡素な構成でコスト増を招くことなく、ドライバの要求トルクに対して高い精度でモータの実際のトルクを出力できるようにする。
【解決手段】 モータ1の端子間を開放して端子間の電機子誘起電圧Vを計測する電圧計測手段7を設け、計測された電機子誘起電圧Vに基づいて現在の電機子鎖交磁束Φを算出するとともに、電機子鎖交磁束Φと要求トルクTpとに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipを算出し、算出された要求電流をモータ1に供給するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 モータ1の端子間を開放して端子間の電機子誘起電圧Vを計測する電圧計測手段7を設け、計測された電機子誘起電圧Vに基づいて現在の電機子鎖交磁束Φを算出するとともに、電機子鎖交磁束Φと要求トルクTpとに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipを算出し、算出された要求電流をモータ1に供給するように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、モータの作動を制御するモータ制御装置に関し、特に電気自動車等の車両に搭載される駆動用モータに用いて好適のモータ制御装置に関するものである。
一般に、電気自動車〔燃料電池式電気自動車(FCV)やハイブリッド式電気自動車(HEV)を含む〕では駆動用モータとして希土類の永久磁石により界磁極を構成したPM(Permanent Magnetic)モータが用いられる。また、このような車両駆動用のPMモータとしては、U相,V相及びW相の3つの端子を有する3相の同期式交流モータが広く用いられている。
ところで、モータを車両の駆動源として用いる場合には運転時にモータ出力Pを計算する必要があり、通常は、モータ出力Pをモータの回転数NとモータのトルクTとから算出する。なお、モータのトルクTは直接的に検出することができないので、予めモータ定数(PMモータの場合は永久磁石による電機子鎖交磁束Φ[Wb])を求めておき、下式(1)からモータのトルクTを算出する。
そして、回転数センサによりモータの回転数Nを検出し、このモータ回転数Nと式(1)で算出されたモータトルクTを用いて、下式(2)よりモータ出力Pを算出する。
T=nΦi ・・・・・・(1)
P=(2πNT)/60・・・・・・(2)
T:軸トルク[Nm]
n:極対数
Φ:永久磁石による電機子鎖交磁束[Wb]
i:電機子電流[A]
P:出力[W]
N:モータ回転数[rpm]
なお、実際の電気自動車のモータ制御では、まず最初にアクセル開度AP等の負荷情報とモータ回転数Nに基づいてドライバの要求するトルク(要求トルク)Tpを読み出し、この要求トルクTpと式(1)とから要求電流Ipを算出するとともに、この要求電流Ipをモータに出力するようになっている。
T=nΦi ・・・・・・(1)
P=(2πNT)/60・・・・・・(2)
T:軸トルク[Nm]
n:極対数
Φ:永久磁石による電機子鎖交磁束[Wb]
i:電機子電流[A]
P:出力[W]
N:モータ回転数[rpm]
なお、実際の電気自動車のモータ制御では、まず最初にアクセル開度AP等の負荷情報とモータ回転数Nに基づいてドライバの要求するトルク(要求トルク)Tpを読み出し、この要求トルクTpと式(1)とから要求電流Ipを算出するとともに、この要求電流Ipをモータに出力するようになっている。
また、車載用のモータとしてPMモータを用いた従来の技術としては例えば下記の特許文献1が挙げられる。
特開2000−184766号公報
ところでモータは作動時に負荷や回転数に応じて発熱するが、PMモータでは磁石の温度が変化するとモータ定数(永久磁石による電機子鎖交磁束)Φが変化してしまい、磁石の特性自体が変化してしまう。したがって、上述したような手法でトルクを算出しても、現在の実際のモータ定数と計算で用いられるモータ定数との間に差が生じてしまうという課題がある。
この場合、要求されるトルクと実際のトルクとの間に誤差が生じてしまい、その結果、ドライバの要求するトルクを出力できずに運転フィーリングが低下するという課題がある。
なお、上述した特許文献1には、モータ内部の温度を検出する温度センサを設け、モータの温度上昇に伴うモータの特性の変動を補償するようにした技術が開示されているが、この技術では、温度センサを設ける必要があり、コスト増を招いてしまう。また、モータ内部の限られた空間内に温度センサを設置するのは実際には困難であり、仮に、温度センサを設置できたとしても磁石表面の部分的な温度しか検出できず、永久磁石の実際の温度を検出するのは現実的には困難である。
なお、上述した特許文献1には、モータ内部の温度を検出する温度センサを設け、モータの温度上昇に伴うモータの特性の変動を補償するようにした技術が開示されているが、この技術では、温度センサを設ける必要があり、コスト増を招いてしまう。また、モータ内部の限られた空間内に温度センサを設置するのは実際には困難であり、仮に、温度センサを設置できたとしても磁石表面の部分的な温度しか検出できず、永久磁石の実際の温度を検出するのは現実的には困難である。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成でコスト増を招くことなく、ドライバの要求トルク(又は要求出力)に対して高い精度でモータの実際のトルク(又は出力)を出力できるようにした、モータ制御装置を提供することを目的とする。
このため、請求項1に係る本願発明は、モータの要求トルク又は要求出力を要求値として算出する要求値算出手段と、該モータの端子間を開放して該端子間の電機子誘起電圧を計測する電圧計測手段と、該電圧計測手段で計測された電機子誘起電圧に基づいて現在の電機子鎖交磁束を算出する電機子鎖交磁束算出手段と、該電機子鎖交磁束算出手段で算出された電機子鎖交磁束と該要求値算出手段で算出された該モータの要求値とに基づいて該モータの要求電機子電流を算出する要求電機子電流算出手段と、該要求電機子電流算出手段で算出された要求電流を該モータに供給するモータ制御手段とを有することを特徴としている。
また、請求項2に係る本願発明は、請求項1において、該モータに供給される電流を直流電流から交流電流に変換するインバータを有し、該電圧計測手段が該インバータ内に設けられるとともに、該インバータ内で該電機子誘起電圧が計測されることを特徴としている。
また、請求項3に係る本願発明は、請求項1又は2において、該モータが車両に搭載された車両駆動用モータであって、該電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されることを特徴としている。
また、請求項3に係る本願発明は、請求項1又は2において、該モータが車両に搭載された車両駆動用モータであって、該電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されることを特徴としている。
本発明のモータ制御装置によれば、従来はモータ定数として扱っていた電機子鎖交磁束をモータの端子間の電機子誘起電圧に基づいて直接算出するので、現在の電機子鎖交磁束の正確な値を得ることができる。したがって、モータのトルク及び出力を高い精度で制御することができ、ドライバの要求トルク(又は要求出力)に対して、正確なトルク(又は出力)をモータから出力することができる。
また、電圧計測手段がインバータ内に設られ、インバータ内で電機子誘起電圧を計測するので、装置の大型化やコスト増を招くことがない。
また、モータが車両駆動用モータであって、電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されるので、ドライバビリティを損なうような事態を回避することができる。つまり、ドライバの加速要求があったときに、電機子誘起電圧を測定しようとすると、その間モータのトルク及び出力はいずれも0となってしまうので、運転フィーリングが悪化してしまうが、加速要求のないときに電機子誘起電圧を測定するので、ドライバが違和感を覚えることもなく運転フィーリングの悪化を防止できる。
また、モータが車両駆動用モータであって、電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されるので、ドライバビリティを損なうような事態を回避することができる。つまり、ドライバの加速要求があったときに、電機子誘起電圧を測定しようとすると、その間モータのトルク及び出力はいずれも0となってしまうので、運転フィーリングが悪化してしまうが、加速要求のないときに電機子誘起電圧を測定するので、ドライバが違和感を覚えることもなく運転フィーリングの悪化を防止できる。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置について説明すると、図1はその要部構成を示す模式的なブロック図、図2はその要求トルクを設定するためのマップを示す図、図3は本装置が適用されるインバータの構成を示す模式図、図4はその作用を説明するためのフローチャートである。
図1に示す電動機(モータ)1は、電気自動車の駆動用モータであって、例えば図示しない駆動輪にプロペラシャフト等を介して接続されている。ここで、このモータ1は希土類永久磁石を用いたモータ(いわゆるPMモータ)であって、図3に示すように、U相,V相及びW相の3つの端子を有する3相の同期式交流モータが適用されている。
図1に示す電動機(モータ)1は、電気自動車の駆動用モータであって、例えば図示しない駆動輪にプロペラシャフト等を介して接続されている。ここで、このモータ1は希土類永久磁石を用いたモータ(いわゆるPMモータ)であって、図3に示すように、U相,V相及びW相の3つの端子を有する3相の同期式交流モータが適用されている。
また、このモータ1にはインバータ2が接続されている。ここで、インバータ2は車両のバッテリ(直流電源)3の直流電流を交流電流に変換するものであって、本実施形態では、インバータとして三相電圧型PWMインバータ2が適用されている。
また、インバータ2はモータ1のトルクTや回転数Nをコントロールするために、インバータ2で発生した三相交流の電圧、電流及び周波数を変更する機能を有している。すなわち、図3に示すように、三相電圧型インバータ2はバッテリ(直流電源)3に対して直列接続された2つのスイッチング素子(トランジスタ)Tを3相分並列接続して構成されている。
また、インバータ2はモータ1のトルクTや回転数Nをコントロールするために、インバータ2で発生した三相交流の電圧、電流及び周波数を変更する機能を有している。すなわち、図3に示すように、三相電圧型インバータ2はバッテリ(直流電源)3に対して直列接続された2つのスイッチング素子(トランジスタ)Tを3相分並列接続して構成されている。
そして、直列接続された2つのスイッチング素子Tの中間からモータ1への出力が取り出されるようになっている。なお、本実施形態の場合は、図3に示すように、モータ1のU相とスイッチング素子T1,T2の中間とが接続され、モータ1のV相とスイッチング素子T3,T4の中間とが接続され、モータ1のW相とスイッチング素子T5,T6の中間とが接続されている。
そして、各スイッチング素子T1〜T6の単位時間当たりのオン時間の比率を変更することにより出力電圧が変更され、スイッチングする組合せを変えることで極性が変更されるようになっている。また、このときのオンオフの切り換えは各スイッチング素子T1〜T6で同期して実行されるようになっている。
また、図3に示すように、バッテリ3に対しては、コンデンサCが並列に接続されており、このコンデンサCによりスイッチング素子T1〜T6のオンオフ動作に対する電源電圧の急激な低下が補償されて、電源電圧がほぼ一定に保持されるようになっている。
また、図3に示すように、バッテリ3に対しては、コンデンサCが並列に接続されており、このコンデンサCによりスイッチング素子T1〜T6のオンオフ動作に対する電源電圧の急激な低下が補償されて、電源電圧がほぼ一定に保持されるようになっている。
また、図1に示すように、このインバータ2にはモータ制御手段としてのコントローラ(以下、ECUという)4が接続されている。また、このECU4には負荷情報としてドライバのアクセル開度(アクセル踏み込み量)APを検出するアクセル開度センサ5と、モータ1の回転数を検出するモータ回転数センサ6と、モータ3の端子間電圧Vを検出する電圧計測手段としての電圧センサ(電圧計)7とが接続されている。
そして、ECU4では、各センサ5〜7からの情報に基づいてドライバのモータ1に対する要求トルクTpを算出し、モータ1がこの要求トルクTpを出力するようにインバータ2の各スイッチング素子T1〜T6に対する制御信号を設定するようになっている。
以下、ECU4の機能について詳しく説明すると、このECU4には、ドライバのモータ1に対する要求トルクTp(又は要求出力Pp)を要求値として算出する要求値算出手段8と、電圧センサ7で計測されたモータ1の端子間電圧Vに基づいてモータ定数としての電機子鎖交磁束Φを算出する電機子鎖交磁束算出手段9と、電機子鎖交磁束算出手段9で算出された電機子鎖交磁束Φと要求値算出手段8で算出されたモータ1の要求トルクTpとに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipを算出する要求電機子電流算出手段10とを有している。
以下、ECU4の機能について詳しく説明すると、このECU4には、ドライバのモータ1に対する要求トルクTp(又は要求出力Pp)を要求値として算出する要求値算出手段8と、電圧センサ7で計測されたモータ1の端子間電圧Vに基づいてモータ定数としての電機子鎖交磁束Φを算出する電機子鎖交磁束算出手段9と、電機子鎖交磁束算出手段9で算出された電機子鎖交磁束Φと要求値算出手段8で算出されたモータ1の要求トルクTpとに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipを算出する要求電機子電流算出手段10とを有している。
ここで、図2に示すように、要求値算出手段8には、モータ回転数Nとアクセル開度APとに基づいてトルクTを求めるマップが設けられており、要求値算出手段8ではこのマップで求めたトルクTをドライバの要求するトルクTpとして設定するようになっている。なお、本実施形態ではマップから要求トルクを求めているが、予め設定された計算式に基づいて要求トルクを算出するようにしてもよい。
また、マップから求めたトルクTとモータ回転数Nとからモータ1の要求出力Ppが下式(3)から算出されるようになっている。
Pp=(2πNT)/60 ・・・・・(3)
また、マップから求めたトルクTとモータ回転数Nとからモータ1の要求出力Ppが下式(3)から算出されるようになっている。
Pp=(2πNT)/60 ・・・・・(3)
ところで、上述した電圧センサ7は、図3に示すようにインバータ2の内部に設けられており、モータ1のU相とV相とに接続されている。なお、電圧センサ7はU相,V相,W相のうち任意の2つの端子間に接続されていればよく、特定の端子に限定されるものではない。つまり、V相とW相と間の電圧を測定するようにしても良いし、W相とU相との間の電圧を測定するようにしても良い。
また、ECU4では、アクセル開度センサ5からの情報に基づいて、ドライバがアクセルペダルを解放したと判定すると、各スイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態(オフ)にして、このときのモータ1のUV相間の端子間電圧、すなわち電機子誘起電圧Vを電機子鎖交磁束算出手段9に取り込むようになっている。
そして、電機子鎖交磁束算出手段9では、従来は定数として用いられていた電機子鎖交磁束(モータ定数)Φを、上記電機子誘起電圧Vとモータ回転数Nとを用いて下式(4)に基づき算出するようになっている。
Φ=60V/(2πN) ・・・・・(4)
つまり、ドライバのアクセルオフ時にスイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態とすることにより、電機子誘起電圧Vから現在の(或いは実際の)電機子鎖交磁束Φを算出することができるのである。
そして、電機子鎖交磁束算出手段9では、従来は定数として用いられていた電機子鎖交磁束(モータ定数)Φを、上記電機子誘起電圧Vとモータ回転数Nとを用いて下式(4)に基づき算出するようになっている。
Φ=60V/(2πN) ・・・・・(4)
つまり、ドライバのアクセルオフ時にスイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態とすることにより、電機子誘起電圧Vから現在の(或いは実際の)電機子鎖交磁束Φを算出することができるのである。
なお、アクセルオン時、つまりドライバの加速要求があったときに、各スイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態として電機子誘起電圧Vを測定してしまうと、その間はモータ1のトルクT及び出力Pがいずれも0となってしまうので、運転フィーリングが悪化してしまうことになる。そこで、上述したように、本実施形態ではドライバのアクセルオフが検出されたときにのみ電機子誘起電圧Vを取り込んで、電機子鎖交磁束Φを算出するようにしているのである。
そして、要求値算出手段8でモータ1の要求トルクTpが算出されるとともに、電機子鎖交磁束算出手段9で電機子鎖交磁束Φが求められると、これら要求トルクTp及び電機子鎖交磁束Φに基づいて、要求電機子電流算出手段10でモータ1の要求電機子電流Ipが下式(5)により算出される。なお、この式(5)は上述した式(1)を変形したものであって、本質的には式(1)と同じである。
Ip=Tp/nΦ ・・・・・(5)
このようにして要求電機子電流Ipが算出されると、この要求電機子電流Ipがモータ1に供給されるように、ECU4からインバータ2に対する制御信号が設定されるようになっている。そして、インバータ2ではこの制御信号に応じて各スイッチング素子をオンオフ制御することにより、モータ1へ要求電機子電流Ipが供給され、ドライバの要求に応じた要求トルクTp及び要求出力Ppが出力されるようになっている。
このようにして要求電機子電流Ipが算出されると、この要求電機子電流Ipがモータ1に供給されるように、ECU4からインバータ2に対する制御信号が設定されるようになっている。そして、インバータ2ではこの制御信号に応じて各スイッチング素子をオンオフ制御することにより、モータ1へ要求電機子電流Ipが供給され、ドライバの要求に応じた要求トルクTp及び要求出力Ppが出力されるようになっている。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置は上述のように構成されているので、例えば図4に示すようなフローチャートにしたがってモータ1の作動が制御される。
まずステップS1において、アクセル開度センサ5とモータ回転数センサ6とからアクセル開度AP及びモータ1の回転数Nを取り込む。次に、ステップS2に進み、要求値算出手段8により、要求トルクTp及び要求出力Ppが設定される。その後ステップS3に進みアクセル開度APからアクセルオンかアクセルオフかが判定される。
まずステップS1において、アクセル開度センサ5とモータ回転数センサ6とからアクセル開度AP及びモータ1の回転数Nを取り込む。次に、ステップS2に進み、要求値算出手段8により、要求トルクTp及び要求出力Ppが設定される。その後ステップS3に進みアクセル開度APからアクセルオンかアクセルオフかが判定される。
ここで、アクセルオフと判定されると、ステップS4に進み、インバータ2の各スイッチング素子T1〜T6がすべてオフに切り替えられるとともに、ステップS5でこのときのモータ1のUV相間の電機子誘起電圧Vが電機子鎖交磁束算出手段9に取り込まれる。
次に、ステップS6に進み、電機子鎖交磁束算出手段9において電機子誘起電圧Vとモータ回転数Nとに基づき今回の制御周期における電機子鎖交磁束Φ(n)が算出されるとともに、前回の制御周期で設定された電機子鎖交磁束Φ(n-1)が今回求めた電機子鎖交磁束Φ(n)に更新される。そして、その後ステップS7において、上記ステップS6で更新された電機子鎖交磁束Φに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipが算出され、この要求電機子電流Ipがモータに供給されるようにスイッチング素子のオンオフが制御される。
次に、ステップS6に進み、電機子鎖交磁束算出手段9において電機子誘起電圧Vとモータ回転数Nとに基づき今回の制御周期における電機子鎖交磁束Φ(n)が算出されるとともに、前回の制御周期で設定された電機子鎖交磁束Φ(n-1)が今回求めた電機子鎖交磁束Φ(n)に更新される。そして、その後ステップS7において、上記ステップS6で更新された電機子鎖交磁束Φに基づいてモータ1の要求電機子電流Ipが算出され、この要求電機子電流Ipがモータに供給されるようにスイッチング素子のオンオフが制御される。
一方、ステップS3でアクセルオンと判定された場合には、次にステップS7に進み、前回の制御周期で設定された電機子鎖交磁束Φを用いて要求電機子電流Ipが算出される。
以上詳述したように、本発明のモータ制御装置によれば、従来はモータ定数として扱っていた電機子鎖交磁束Φをモータ1の端子間の電機子誘起電圧Vに基づいて直接算出するので、現在のモータ定数(電機子鎖交磁束)Φの正確な値を得ることができる。したがって、モータのトルク及び出力を高い精度で制御することができ、ドライバの要求トルク(要求出力)に対して、正確なトルク(出力)をモータ1から出力することができる。
以上詳述したように、本発明のモータ制御装置によれば、従来はモータ定数として扱っていた電機子鎖交磁束Φをモータ1の端子間の電機子誘起電圧Vに基づいて直接算出するので、現在のモータ定数(電機子鎖交磁束)Φの正確な値を得ることができる。したがって、モータのトルク及び出力を高い精度で制御することができ、ドライバの要求トルク(要求出力)に対して、正確なトルク(出力)をモータ1から出力することができる。
特に、本実施形態では、周期的に電機子鎖交磁束Φを求めて逐次この値を更新していくので、現在のモータ1の電機子鎖交磁束Φをさらに高い精度で求めることができる。
また、電圧センサ7がインバータ2内に設られ、インバータ2内で電機子誘起電圧Vを計測するので、装置の大型化やコスト増を招くこともない。
また、モータ1が車両駆動用モータであって、電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されるので、ドライバビリティを損なうような事態を回避することができる。つまり、ドライバの加速要求があったときに、各スイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態として電機子誘起電圧Vを測定してしまうと、その間はモータ1のトルクT及び出力Pがいずれも0となってしまうので、運転フィーリングが悪化してしまうが、本実施形態のように、ドライバのアクセルオフが検出されたときにのみ各スイッチング素子T1〜T6をオフにするので、ドライバが違和感を覚えることもなく運転フィーリングが悪化することもない。
また、電圧センサ7がインバータ2内に設られ、インバータ2内で電機子誘起電圧Vを計測するので、装置の大型化やコスト増を招くこともない。
また、モータ1が車両駆動用モータであって、電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測されるので、ドライバビリティを損なうような事態を回避することができる。つまり、ドライバの加速要求があったときに、各スイッチング素子T1〜T6をすべて開放状態として電機子誘起電圧Vを測定してしまうと、その間はモータ1のトルクT及び出力Pがいずれも0となってしまうので、運転フィーリングが悪化してしまうが、本実施形態のように、ドライバのアクセルオフが検出されたときにのみ各スイッチング素子T1〜T6をオフにするので、ドライバが違和感を覚えることもなく運転フィーリングが悪化することもない。
なお、本実施形態ではアクセルオンのときは電機子鎖交磁束Φは更新されないが、このように構成した場合であっても、以下に述べるように何ら問題は生じない。すなわち、「発明が解決しようとする課題」の欄でも述べたように、電機子鎖交磁束Φはモータ1の磁石温度に大きく依存しているが、磁石温度は短時間の間に急激に変化するようなものではない。したがって、電機子鎖交磁束Φも短時間で急変するようなものではなく、比較的緩やかに変化する。このため、アクセルオフ時に限定して電機子鎖交磁束Φを求めるようにしても十分に高い精度で電機子鎖交磁束Φを求めることができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば本実施形態ではモータ1として電気自動車の駆動用モータを用いた場合について説明したが、本発明は永久磁石を用いたモータであれば、どのようなモータにでも適用可能である。
また、図4のステップS3を省略して、アクセルのオンオフに関係なく電機子鎖交磁束Φを更新するようにしても良い。この場合には運転フィーリングが低下するおそれがあるものの、より高い精度で電機子鎖交磁束Φを求めることができる。
また、図4のステップS3を省略して、アクセルのオンオフに関係なく電機子鎖交磁束Φを更新するようにしても良い。この場合には運転フィーリングが低下するおそれがあるものの、より高い精度で電機子鎖交磁束Φを求めることができる。
1 モータ
2 インバータ
3 バッテリ
4 ECU(モータ制御手段)
5 アクセル開度センサ
6 モータ回転数センサ
7 電圧センサ(電圧計測手段)
8 要求値算出手段
9 電機子鎖交磁束算出手段
10 要求電機子電流算出手段
2 インバータ
3 バッテリ
4 ECU(モータ制御手段)
5 アクセル開度センサ
6 モータ回転数センサ
7 電圧センサ(電圧計測手段)
8 要求値算出手段
9 電機子鎖交磁束算出手段
10 要求電機子電流算出手段
Claims (3)
- モータの要求トルク又は要求出力を要求値として算出する要求値算出手段と、
該モータの端子間を開放して該端子間の電機子誘起電圧を計測する電圧計測手段と、
該電圧計測手段で計測された電機子誘起電圧に基づいて現在の電機子鎖交磁束を算出する電機子鎖交磁束算出手段と、
該電機子鎖交磁束算出手段で算出された電機子鎖交磁束と該要求値算出手段で算出された該モータの要求値とに基づいて該モータの要求電機子電流を算出する要求電機子電流算出手段と、
該要求電機子電流算出手段で算出された要求電流を該モータに供給するモータ制御手段とを有する
ことを特徴とする、モータ制御装置。 - 該モータに供給される電流を直流電流から交流電流に変換するインバータを有し、
該電圧計測手段が該インバータ内に設けられるとともに、該インバータ内で該電機子誘起電圧が計測される
ことを特徴とする、請求項1記載のモータ制御装置。 - 該モータが車両に搭載された車両駆動用モータであって、
該電機子誘起電圧が、ドライバから加速要求のないときに計測される
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のモータ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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