JP2006140615A - 圧電デバイスとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電デバイスの耐衝撃性を損なうことなく、パッケージのマウント電極と圧電振動片との導通性を改善し、良好な振動特性を得ることができる圧電デバイスと、その製造方法を提供すること。
【解決手段】 マウント電極31を有するパッケージ36と、マウント電極31に導電性接着剤43で接合された圧電振動片32とを備えた圧電デバイスであって、マウント電極31は、圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出された凹部60を有しており、導電性接着剤43は、凹部60内に塗布された硬質性の導電性接着剤43aと、この硬質性の導電性接着剤より圧電振動片側に配置された柔軟性の導電性接着剤43bとから形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パッケージ内のマウント電極に導電性接着剤を用いて接合された圧電振動片を有する圧電デバイスとその製造方法に関する。
図4は、従来の圧電デバイス1の構成例を示す概略図である。この図において、従来の圧電デバイス1は、パッケージ6内に圧電振動片2が収容されている。
パッケージ6は、その内側の底部に、互いに異極となるマウント電極3,3を有している。このマウント電極3,3は、実装基板と電気的機械的に接続される実装端子4,4と電気的に接続されて、圧電振動片2に駆動電圧を印加するための電極となる。
実装端子4,4は、ハンダの濡れ性を確保し、あるいは酸化防止のためにも、金または金合金でメッキされており、この実装端子4,4と電気的に接続されているマウント電極3,3も同時に金または金合金でメッキされ、抵抗値が低くなるように形成されている。
そして、このマウント電極3,3の上に導電性接着剤7,7が塗布され、この導電性接着剤7,7を介して、圧電振動片2がマウントされている。
導電性接着剤7,7には、シリコーン系導電性接着剤等の柔軟性の導電性接着剤が使用されている。すなわち、柔軟性の導電性接着剤は、柔軟性のある合成樹脂に導電性の粒子を含有させた導電性接着剤で、耐衝撃吸収力が高く、パッケージ6の外部から衝撃が加わった場合に、その衝撃を吸収することができるため、圧電デバイス1の振動特性を良好に維持することができ、圧電デバイスの分野において特に使用されている。
しかしながら、この柔軟性の導電性接着剤は、金または金合金で形成したマウント電極3,3との導通性が悪く、そのため、圧電デバイス1のCI値(クリスピタルインピーダンス値)が増大してしまう恐れがあるという特性も持ち合わせている。
このため、出願人は、図4のA−A線の位置で切断した場合の概略断面図である図5に示すような圧電デバイス10を提案した(例えば、特許文献1参照)。
この圧電デバイス10は、マウント電極3に、シリコーン系導電性接着剤に比べてマウント電極との導通性がよい硬質のエポキシ系もしくはポリイミド系の導電性接着剤11を塗布し、さらにその上にシリコーン系導電性接着剤12が塗布するようにされている。
このように、硬質の導電性接着剤11によりマウント電極3との導通性を確保しつつ、その上の柔軟性の導電性接着剤12により外部からの衝撃を受けても衝撃を吸収できる圧電デバイス10を実現している。
特許第3438711号公報
ところが、この硬質の導電性接着剤11は、例えばディスペンサ等で塗布する際、図5の一点鎖線で囲った導電性接着剤付近の拡大図に示されるように、平滑に塗布できるわけではなく、その粘性から、一部が圧電振動片2側に突出するような突部Pが形成されることになる。
そして、このように硬質の導電性接着剤11に突部Pが存在する状態で、その上にシリコーン系導電性接着剤12を塗布し、さらにその上に圧電振動片2を載置して荷重Vをかけながら加熱してマウントすると、この硬質の突部Pが支点となって圧電振動片2が傾いてしまい、圧電振動片2の先端2aがパッケージ6に接触してしまう恐れが生じた。
また、硬質の導電性接着剤11と圧電振動片2とが接触した形で接合されていると、衝撃力が負荷された際に、圧電振動片2への衝撃が緩和されないといった不具合も生じる。
本発明は、圧電デバイスの耐衝撃性を損なうことなく、パッケージのマウント電極と圧電振動片との導通性を改善し、良好な振動特性を得ることができる圧電デバイスと、その製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的は、第1の発明によれば、マウント電極を有するパッケージと、前記マウント電極に導電性接着剤で接合された圧電振動片とを備えた圧電デバイスであって、前記マウント電極は、前記圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出された凹部を有しており、前記導電性接着剤は、前記凹部内に塗布された硬質性の導電性接着剤と、この硬質性の導電性接着剤より前記圧電振動片側に配置された柔軟性の導電性接着剤とから形成されている圧電デバイスにより達成される。
第1の発明の構成によれば、硬質性の導電性接着剤より圧電振動片側に柔軟性の導電性接着剤が配置されている。したがって、外部からの衝撃があっても、その衝撃を柔軟性の導電性接着剤が吸収できる。
また、マウント電極の表面に金または金合金が露出されているが、このマウント電極には、例えばエポキシ系やポリイミド系などの硬質性の導電性接着剤が塗布されているので、マウント電極との導通性を改善することもできる。
さらに、マウント電極は圧電振動片側の表面に凹部を有し、そして、硬質性の導電性接着剤は、この凹部に塗布されている。このため、たとえ突部を有する硬質性の導電性接着剤が塗布されたとしても、少なくとも、この凹部内に収容された分だけ、突部を圧電振動片から離して、圧電振動片に接触する恐れを軽減する。しかも、硬質性の導電性接着剤は、硬化する際、凹部の内壁と硬質性の導電性接着剤との間に生じた隙間を埋めるように収縮するため、硬質性の導電性接着剤の塗布の際にできた突部は消滅しようとする。したがって、突部が圧電振動片に接触する恐れはさらに軽減され、圧電振動片に荷重をかけてマウントしても、圧電振動片が傾いてパッケージに接触してしまうことを防止し、また、硬質の導電性接着剤が外部からの衝撃力を圧電振動片に伝達してしまうという不具合も防止できる。
かくして、本発明の効果として、圧電デバイスの耐衝撃性を損なうことなく、パッケージのマウント電極と圧電振動片との導通性を改善し、良好な振動特性を得ることができる圧電デバイスを提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記柔軟性の導電性接着剤は、シリコーン系の導電性接着剤であることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、柔軟性の導電性接着剤は、シリコーン系の導電性接着剤であるため、その柔軟性から、上述のように外部からの衝撃や発生した応力を良好に吸収でき、圧電デバイスの振動特性を良好に維持することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記硬質性の導電性接着剤は、ポリイミド系の導電性接着剤であることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、硬質性の導電性接着剤は、ポリイミド系の導電性接着剤であるため、マウント電極が金等で形成されていても、導通性を良好に改善することができる。また、ポリイミド系の導電性接着剤は、硬化時の収縮率が高いため、硬質性の導電性接着剤の塗布の際にできた突部は、第1の発明に比べて、凹部内で硬化する際に、より消滅しようとする。したがって、圧電振動片に荷重をかけてマウントしても、圧電振動片が傾いてパッケージに接触してしまうことを格段に防止できる。
また、上述の目的は、第4の発明によれば、パッケージにマウント電極を形成する工程と、前記マウント電極に圧電振動片を導電性接着剤で接合するマウント工程とを備える圧電デバイスの製造方法であって、前記マウント電極を形成する工程において、前記マウント電極の前記圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出するようにして凹部を形成し、前記マウント工程では、硬質性の導電性接着剤を前記凹部内に塗布して硬化し、その後、柔軟性の導電性接着剤を前記硬質性の導電性接着剤の上に塗布して、前記柔軟性の導電性接着剤の上に前記圧電振動片を載置してから加熱する圧電デバイスの製造方法により達成される。
第4の発明の構成によれば、マウント電極を形成する工程において、マウント電極の圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出するようにして凹部を形成し、マウント工程では、硬質性の導電性接着剤を凹部内に塗布して硬化している。このため、第1の発明で説明したように、圧電デバイスの導通性を改善するとともに、硬質性の導電性接着剤が圧電振動片に接触する恐れが防止できる。
そして、この硬質性の導電性接着剤を硬化した後、柔軟性の導電性接着剤を硬質性の導電性接着剤の上に塗布して、柔軟性の導電性接着剤の上に圧電振動片を載置している。したがって、圧電振動片には柔軟性の導電性接着剤が付着し、第1の発明と同様に、外部からの衝撃を吸収して、圧電デバイスの振動特性を良好に維持できる。
第5の発明は、第4の発明の構成において、前記硬質性の導電性接着剤は、前記柔軟性の導電性接着剤と同等以上の耐熱性を有することを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、硬質性の導電性接着剤は、前記柔軟性の導電性接着剤と同等以上の耐熱性を有するため、第4の発明のように、硬質性の導電性接着剤を硬化させた後、柔軟性の導電性接着剤を加熱しても、その加熱によって既に硬化している硬質性の導電性接着剤に悪影響が及ぶことを防止できる。
図1および図2は、本発明の圧電デバイスの実施形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のB−B線概略断面図である。
尚、この発明で、圧電デバイスとは、圧電振動子や圧電発振器等の名称にかかわらず、パッケージ内に圧電振動片を収容した全ての製品を意味する。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。
パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して矩形の箱状に形成され、内側に所定の内部空間Sを有している。
この内部空間Sは、圧電振動片32を収容する空間であり、パッケージ36の開放された上端にロウ材33を介して蓋体39が接合されることにより、封止されている。
そして、パッケージ36の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して底部を構成するベースとなる積層基板にはマウント電極31,31が設けられている。このマウント電極31,31は、実装端子40,40と電気的に接続されて互いに異極となり、圧電振動片32に駆動電圧を供給するものである。
すなわち、マウント電極31,31および実装端子40,40は、ともに同様の層構造で同時に形成されるようになっており、例えば図2に示すように、下地としてタングステン(W)70をメタライズし、その上にニッケル(Ni)71をメッキし、さらに、その上に金または金合金72が露出するようにしてメッキされている。
そして、マウント電極31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化することで、マウント電極31,31に圧電振動片32が接合されている。
導電性接着剤43,43は、接合力を発揮する接着剤成分としての合成樹脂剤に銀製の細粒等の導電性の粒子を含有させたものであり、本実施形態では、図2の一点鎖線で囲んだマウント電極付近を拡大した図に示されるように、それぞれ、柔軟性の導電性接着剤43bと、この柔軟性の導電性接着剤43bよりも前に、予め硬化してある硬質性の導電性接着剤43aとから形成されている。
このマウント電極31,31、及び導電性接着剤43,43については、後で詳細に説明する。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。
本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して必要な性能を得るために、パッケージ36側と固定される基部51と、この基部51から図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35とを備えた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。尚、圧電振動片32は、このような音叉型のものに限られるものではなく、例えば圧電材料を矩形にカットした、所謂ATカット振動片等の種々の圧電振動片を利用することができる。
圧電振動片32の基部51の導電性接着剤43,43と触れる部分には、振動腕34,35の各々に駆動電圧を伝えるための、引出電極52a,52bが形成されている。すなわち、振動腕34,35のそれぞれには、互いに異極となる励振電極54,55が設けられており、この励振電極54と引出電極52aが、励振電極55と引出電極52bとが一体に形成されている。これら引出電極52a,52bおよび励振電極54,55は、例えば、下地層をクロム(Cr)とし、その上に金(Au)を成膜するようにして形成されている。
次に、マウント電極31,31および導電性接着剤43,43について、詳細に説明する。
マウント電極31,31は、図2に示されるように、それぞれ圧電振動片32側の表面に凹部60を有している。この凹部60は、本実施形態では、マウント電極31,31を構成するタングステン(W)70の厚みを部分的に変えることで形成されている。
具体的には、パッケージ36にマウント電極31,31を形成する工程で、図2に示すように、タングステン70として、第1および第2のタングステン70a,70bを用意し、第1のタングステン70aをパッケージ内側底部にメタライズし、この第1のタングステン70aの上に、平面視において多角形状の領域を除くようにして、第2のタングステン70bをメタライズする。そして、これら第1および第2のタングステン70a,70bの上にニッケル71及び金等72をメッキして、第2のタングステン70bをメタライズしなかった平面視における多角形状の領域を凹部60とする(図1参照)。
なお、凹部60は、上述のように2層のタングステン70a,70bを利用しなくても、例えば、パッケージ60自体を窪ませて、その上に、従来のようにタングステンを一層だけメタライズして、ニッケル及び金メッキするようにして形成してもよい。
そして、導電性接着剤43は、この凹部60内に塗布された硬質性の導電性接着剤43aと、この硬質性の導電性接着剤43aより圧電振動片32側に配置された柔軟性の導電性接着剤43bとから形成されている。
柔軟性の導電性接着剤43bは、外部からの衝撃を圧電振動片32に伝えずに吸収するための接着剤であって、本実施形態では、その衝撃を良好に吸収できるように、シリコーン系の導電性接着剤が利用されている。
また、本実施形態における柔軟性の導電性接着剤43bは、圧電振動片32の引出電極52a,52bに付着して、圧電振動片32と硬質性の導電性接着剤43aとの間に介在している。これにより、硬質性の導電性接着剤43aが圧電振動片32と接触することによる不具合を防止できる。
硬質性の導電性接着剤43aは、マウント電極31,31表面の金または金合金72との導通性を改善するために塗布される接着剤であって、シリコーン系の導電性接着剤と比較して導通性の高いエポキシ系あるいはポリイミド系の導電性接着剤等が利用されている。
より具体的には、マウント電極に導電性接着剤を塗布する際の説明図である図3のようにマウント工程を行うため、硬質性の導電性接着剤43aは、硬化時に高い収縮率を有することが好ましく、本実施形態では、樹脂硬化時の収縮率が約15%と高いポリイミド系導電性接着剤を利用している。
すなわち、マウント電極31,31に圧電振動片32を接合するマウント工程では、図3(a)に示すように、まず、凹部60内に硬質性の導電性接着剤43aをディスペンサーなどで塗布してから、図3(b)に示すように、硬質性の導電性接着剤43aを加熱硬化する。そして、図3(c)に示すように、硬質性の導電性接着剤43aの上に柔軟性の導電性接着剤43bを配置して、その後、柔軟性の導電性接着剤43bの上に圧電振動片32を軽く荷重をかけながら載置して加熱硬化するようにしている。
そうすると、図3(a)に示すように、凹部60内に硬質性の導電性接着剤43aをディスペンサーなどで塗布する際には、硬質性の導電性接着剤43aの粘度により、圧電振動片32側(図3では上側)に突出した突部P1が形成される。そして、この突部P1が圧電振動片32を載置する際に残って、圧電振動片32に接触してしまうと、突部P1が支点となって圧電振動片32が傾いてマウントされてしまう。
ところが、この硬質性の導電性接着剤43aは、乾燥硬化する際に、図3(b)に示すように、凹部60の内壁と硬質性の導電性接着剤43aとの間に生じた図3(a)に示す隙間S2を埋めるように収縮するため、突部P1は消滅しようとする。したがって、硬質性の導電性接着剤43aは、硬化時の収縮率が高い方が好ましく、上述したように、ポリイミド系の導電性接着剤を利用している。
さらに、本圧電デバイス30の製造方法では、図3(c)に示すように、硬質性の導電性接着剤43aが硬化した後に、柔軟性の導電性接着剤43bを加熱硬化するために、柔軟性の導電性接着剤43bを加熱する際には、硬質性の導電性接着剤43aも加熱されることになる。このため、硬質性の導電性接着剤43aは、柔軟性の導電性接着剤43bよりも耐熱性に優れた接着剤であることが好ましく、本実施形態では、シリコーン系の導電性接着剤よりも耐熱性の高いポリミイド系の導電性接着剤が使用されている。
本発明の実施形態は以上のように構成されており、圧電振動片32に柔軟性の導電性接着剤43bが付着しているため、外部からの衝撃があっても、この柔軟性の導電性接着剤43bがその衝撃を吸収し、また、加熱により硬質性の導電性接着剤43aの形状が変化して応力が発生しても、その応力が圧電振動片32に影響を及ぼすことがなく、圧電デバイス30の振動特性を良好にすることもできる。
しかも、マウント電極31の表面に金または金合金が露出されているが、このマウント電極31には硬質性の導電性接着剤43aが塗布されているので、マウント電極31との導通性を改善することもできる。
さらに、マウント電極31は圧電振動片32側の表面に凹部60を有し、そして、硬質性の導電性接着剤43aは、この凹部60に塗布されている。このため、硬質性の導電性接着剤43aは、塗布時に突部P1が形成されたとしても、少なくとも、この凹部60内に収容された分だけ、突部P1を圧電振動片32から離すことができる。しかも、硬質性の導電性接着剤43aは、乾燥硬化する際、凹部60の内壁と硬質性の導電性接着剤43aとの間に生じた隙間S2を埋めるように収縮するため、突部P1は消滅しようとする。これにより、硬質性の導電性接着剤43aが圧電振動片32に接触する恐れはさらに軽減される。したがって、圧電振動片32に荷重をかけるようにマウントしても、圧電振動片32が傾いてパッケージ36に接触してしまうことを防止し、また、硬質性の導電性接着剤43aが圧電振動片32に接触して、外部からの衝撃が緩和されないといった不具合も防止できる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
例えば、マウント電極31上に塗布された硬質性の導電性接着剤43aが、圧電振動片32の基部51の引出電極52a,52bに接触しないようになっていれば、凹部60を形成する領域は、マウント電極31の中央付近に限られず、周縁付近にあってもよい。また、凹部60の平面視における形状も、本実施形態のように多角形状に限られず、例えば円形であってもよく、その数も一つに限られず、複数形成されていてもよい。
本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。 図1のB−B線概略断面図。 マウント電極に導電性接着剤を塗布する際の説明図であって、(a)はマウント電極に硬質性の導電性接着剤を塗布した図、(b)は硬質性の導電性接着剤が乾燥硬化した図、(c)は柔軟性の導電性接着剤を配置した図。 従来の圧電デバイスの一例を示す概略斜視図。 図4のA−A線の位置で切断した場合の概略断面図。
符号の説明
30・・・圧電デバイス、31・・・マウント電極、32・・・圧電振動片、36・・・パッケージ、43・・・導電性接着剤、43a・・・硬質性の導電性接着剤、43b・・・柔軟性の導電性接着剤、60・・・凹部

Claims (5)

  1. マウント電極を有するパッケージと、前記マウント電極に導電性接着剤で接合された圧電振動片とを備えた圧電デバイスであって、
    前記マウント電極は、前記圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出された凹部を有しており、
    前記導電性接着剤は、前記凹部内に塗布された硬質性の導電性接着剤と、この硬質性の導電性接着剤より前記圧電振動片側に配置された柔軟性の導電性接着剤とから形成されている
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  2. 前記柔軟性の導電性接着剤は、シリコーン系の導電性接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記硬質性の導電性接着剤は、ポリイミド系の導電性接着剤であることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイス。
  4. パッケージにマウント電極を形成する工程と、前記マウント電極に圧電振動片を導電性接着剤で接合するマウント工程とを備える圧電デバイスの製造方法であって、
    前記マウント電極を形成する工程において、前記マウント電極の前記圧電振動片側の表面に、金または金合金が露出するようにして凹部を形成し、
    前記マウント工程では、硬質性の導電性接着剤を前記凹部内に塗布して硬化し、その後、柔軟性の導電性接着剤を前記硬質性の導電性接着剤の上に塗布して、前記柔軟性の導電性接着剤の上に前記圧電振動片を載置してから加熱する
    ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記硬質性の導電性接着剤は、前記柔軟性の導電性接着剤と同等以上の耐熱性を有することを特徴とする、請求項4に記載の圧電デバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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