JP2006140275A - 有機el素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 陰極形成による有機層へのダメージを防止するとともに陰極から有機層への電子注入効率を改善し、素子の発光特性を大幅に改善する。
【解決手段】 有機層と陰極の間に配置された緩衝層が、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成されている有機EL素子を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機電界発光素子に関する。
現在主に開発が進められている有機EL素子の構成は、陽極/発光層/陰極の積層を基本とし、ガラス板などを用いた基板上に透明陽極を形成し、発光を基板側から取り出すいわゆるボトムエミッション型である。また最近になって発光画素ごとに駆動用トランジスタを設けた方式(アクティブマトリックス方式)のパネルの検討が進んでいる。ところが基板側より光を取り出す場合、これらの駆動回路、配線部が光を遮るため、画素の開口率(素子内で実際に発光する部分の面積比)が小さくなるという問題がある。
そこで特許文献1乃至特許文献2で開示されているように、有機層上の陰極を透明な電子注入金属層と非晶質透明導電膜で形成し、陰極側から光を取り出すいわゆるトップエミッション型の素子構成が試みられている。このトップエミッション型の素子構成は、TFT駆動回路基板の上に画素電極(陽極)を形成し、さらに有機EL層、透明陰極を設けるものである。光は陰極から取り出されるので、開口率の低下の問題は解決される。
上記のトップエミッション型の素子構成では、陰極として透明導電膜を形成する必要があるが、透明導電膜の成膜は一般にスパッタ法、イオンプレーティング法等の高エネルギー粒子が基板に入射する物理蒸着法が用いられるために、陰極の下地層である有機層へダメージを与え素子特性が悪化するという問題があった。また、ボトムエミッション型の素子構成において、陰極をスパッタ法、イオンプレーティング法等で形成する場合も同様に有機層にダメージを与えてしまい素子特性を悪化させるという問題があった。
高エネルギー粒子の入射によるダメージを低減する方法として、有機層と陰極の間にポリフィリン系化合物、またはナフタセン系化合物の緩衝層を形成した素子構成が提案されている。上記のポリフィリン系、またはナフタセン系の化合物は電子の移動度が低く陰極から有機発光層への電子の注入性が悪いため、電子の注入性の改善対策が合わせて提案されている。
特許文献3では、陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/緩衝層/ドーパント層/陰極の構成が提案されており、緩衝層を横切って拡散する電子注入ドーパントを提供するドーパント層を配置することにより電子の注入性を改善している。
特許文献4では、陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層(界面層)/緩衝層/陰極の構成が提案されおり、電子輸送層と緩衝層の間に電子注入層を配置することにより電子の注入性を改善している。
特許文献5では陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/緩衝層/電子注入ドーパント含有陰極の構成が提案されおり、緩衝層を横切って拡散する電子注入ドーパントを含有する陰極とすることにより電子の注入性を改善している。
特許文献6では、陽極/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/緩衝層/陰極の構成が提案されている。この構成では、電子の注入性の改善はなされていないが、正孔ブロック層を配置することにより発光層における正孔と電子の再結合の効率を改善し発光特性を改善している。
特許文献7では、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/緩衝層1/緩衝層2/陰極の緩衝層を2層にした素子構成が提案されている。この構成では、電子注入性の高いハロゲン化アルカリを含む材料を緩衝層1とすることにより電子の注入性を改善している。
特開平10−162959公報 特開2001−043980公報 特開2000−58265公報 特開2000−58266公報 特開2000−68063公報 特開2002−359086公報 特開2002−75658公報
上記の提案により、高エネルギー粒子の入射による有機膜のダメージは低下し素子特性は改善されているが、ボトムエミッション型の素子特性と比較した場合、まだ同等レベルには至っておらず、更なる改善が望まれる。
本発明は、良好な発光特性が得られる有機EL発光素子を提供することを目的とする。
即ち、有機層と陰極の間に配置された緩衝層を、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成することにより、陰極形成による有機層へのダメージを防止するとともに陰極から有機層への電子注入効率を改善し、素子の発光特性を大幅に改善するものである。
そして上記目的は以下の構成により達成される。
基板上に陽極、有機化合物層、緩衝層、陰極が順次積層形成された有機EL素子において、前記緩衝層が、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成されることを特徴とする有機EL素子。
より具体的には、
基板上に陽極、有機化合物層、透明陰極が順次積層形成された有機EL素子において、
前記有機化合物層は発光層と電子輸送層と電子注入層とを少なくとも有し、前記有機化合物層と前記透明陰極との間に緩衝層を有し、
前記緩衝層は、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成されている層であることを特徴とする有機EL素子である。
本発明によれば、有機層と陰極の間に配置された緩衝層を、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成することにより、陰極形成による有機層へのダメージを防止するとともに陰極から有機層への電子注入効率を改善された、発光特性が良好な有機EL素子を提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明にかかるトップエミッション型の有機EL素子の基本的な構成を示す断面図である。
陽極である第1電極2(以降陽極2と記載)と、陰極である第2電極3(以降陰極3と記載)と、両者の間に保持された有機EL層10と、有機EL層10と陰極3との間に保持された緩衝層4とからなる。有機層10は陽極2から供給される正孔と陰極3から供給される電子との再結合によって発光する発光層102を含んでいる。さらに正孔輸送層101、電子輸送層103、電子注入層104とを含んでいる。
本発明の特徴となる緩衝層4について説明する。緩衝層4の機能は陰極形成時に生成された高エネルギー粒子の入射による有機膜のダメージを低下することである。また別の機能は陰極3から電子注入層104へ高効率で電子を注入することである。緩衝層4の有用な膜厚の範囲は1〜100nmであるが、高エネルギー粒子による有機層へのダメージの低下の効果と、緩衝層4自身による透過率の問題から、20〜50nmに設定することが好ましい。緩衝層4は電子供与性ドーパント材を含有した透明導電性有機物層である。高エネルギーの粒子による有機層へのダメージを低下する目的においてはポリフィリン系の有機化合物でも良いが、緩衝層4自身の抵抗値が低いほうが陰極3から有機層への注入性が向上することから、緩衝層4の材料としては透明導電性有機物が好ましく、特に強健な分子構造を有する、アントラセン、ピレン等の何れかが好適である。緩衝層4中の電子供与性ドーパント材の機能により陰極3から電子注入層104へ電子が効率よく供給される。本実施形態において、特に好ましい電子供与性ドーパント材としては、炭酸塩である炭酸セシウム(CsCO)あるいは、炭酸リチウム(LiCO)であるが、リチウム(Li)、カリウム(K)等のアルカリ金属またはそれを含む合金、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属またはそれを含む合金等でもよい。緩衝層4中の透明導電性有機物と電子供与性ドーパント材の割合は、膜厚比で99.9:0.1〜50:50の範囲に設定され、好ましくは99.5:0.5〜80:20の範囲にするとよい。また、緩衝膜4中に電子供与性ドーパント材が上記の割合で均一に分散されていることが好ましい。したがって、透明導電性有機物と電子供与性ドーパント材からなる緩衝層4を形成する場合、両者を共蒸着することが好ましい。特に炭酸塩を電子供与性ドーパント材として用いる場合は、炭酸塩を加熱した状態で透明導電性有機物が形成されることが好ましい。炭酸塩が加熱された状態で透明導電性有機物が形成されることで、発光素子の電流密度が実用に好ましいレベルに至る。炭酸塩を加熱することが好ましい理由を以下に述べる。炭酸塩は加熱されるとともに同時に成膜される透明導電性有機物を還元する。このようにして形成された陰極3に接する緩衝層4は電子注入障壁が小さくなっていることから、陰極3材料の還元力や、その仕事関数に制約を受けることなく、化学的に安定な透明導電酸化物(ITO、IZO等)を陰極3の材料とした場合でも、発光素子の駆動電圧を低下させることが可能となる。
陽極2としては、仕事関数の大きなものが望ましく、例えば金(Au)、白金(Pt)クロム(Cr)、パラジウム(Pd)、セレン(Se)、イリジウム(Ir)、ヨウ化銅等や、合金等を用いることができる。
正孔輸送層101として使用できる有機化合物としては、特に限定はないが、例えばトリフェニルジアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポリフィリル誘導体、スチルベン誘導体等を用いることができるが、これに限られるものではない。
発光層102の材料として使用できる有機化合物は、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等から採用できる。またこれらの発光材料の一種以上を正孔注入層や、正孔輸送層又は、電子電子輸送層にドーピングして用いることもできる。これら材料、構成は、いずれもこれに限定されない。
電子輸送層103の材料として使用できる有機化合物は、フェナントロリン化合物、キノリン誘導体、フェニルアントラセン誘導体等を用いることが可能であるが、特にフェナントロリン化合物が好ましい。
電子注入層104の材料として使用できる有機化合物は、炭酸セシウム、炭酸リチウム、AlLi等の電子供与性ドーパント材が含有された有機化合物であり、特にフェナントロリン化合物に炭酸塩がドーピングされた有機化合物が好ましい。
陰極3としては、透明性が高く、低抵抗なITO、IZO等の透明導電性酸化物が好ましい。陰極3を成膜するにあたっては、良質の膜が形成可能なマグネトロンスパッタリング装置を用いることが好適である。具体的にはITO、IZO等の透明導電膜材料のターゲットを用いてDCマグネトロンスパッタリング法にて基板(電子注入層104)上に透明導電膜を形成する。RFマグネトロンスパッタリング法も採用可能であるが、基板温度上昇が少なく良質の膜が得られるDCマグネトロンスパッタリング法が好適である。なお、陰極3の成膜法としてはマグネトロンスパッタリング法の他にプラズマ銃を用いたイオンプレーティング法も採用可能である。
正孔輸送層101、発光層102、電子輸送層103、電子注入層104を形成するにあたっては、抵抗加熱、クヌーセンセルまたはバルブセルを使用した蒸着装置を用いることが好適である。また、発光層102、電子注入層104、緩衝層4においては、ドーピング材料と有機化合物を同時に加熱蒸着する共蒸着法を用いることが好適である。
なお、他の実施形態として、陽極2として透明導電性酸化物層を、陰極3として金属電極を形成したことを除き上記実施形態と同様の構成としたボトムエミッション型の有機EL素子であっても良い。すなわち、金属電極である陰極3をスパッタ法、イオンプレーティング法等により形成する際に、緩衝層4により有機層へのダメージを低下し素子特性が向上した素子形態である。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
Cr電極形成(陽極2)
ガラス基板上に、CrターゲットをDCスパッタし陽極2として100nmの厚さにCr膜を成膜した。この際成膜マスクを用いて、3mmのストライプとした。Arガスを用いて、0.2Paの圧力、300Wの投入Pw条件で行った。
大気開放
次に基板をスパッタ装置より取り出してアセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄し、次いでIPAで煮沸洗浄後乾燥した。さらに、UV/オゾン洗浄した。
前処理
有機EL蒸着装置へ移し真空排気し、前処理室で基板付近に設けたリング状電極に50WのRF電力を投入し酸素プラズマ洗浄処理を行った。酸素圧力は0.6Pa、処理時間は40秒であった。
正孔輸送層形成
基板を前処理室より成膜室へ移動し、成膜室を、1E−4Paまで排気した後、下記一般式[I]で示される正孔輸送性を有するα−NPDを抵抗加熱蒸着法により成膜速度0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し膜厚35nmの正孔輸送層101を形成した。なお、正孔輸送層101、発光層102、電子輸送層103、および電子注入層104、緩衝層4は、同一の蒸着マスクを用いることにより所定の部分に蒸着した。所定の部分とは基板上で、Crが露出している部分である(画素電極)。
Figure 2006140275
発光層蒸着
続いて正孔輸送層101の上にアルキレート錯体であるAlq3を抵抗加熱蒸着法により正孔輸送層101と同様の成膜条件で膜厚15nm成膜し発光層102を形成した。成膜速度は〜0.5nm/Sで成膜した。
電子輸送層形成
次に発光層102の上に下記一般式[II]で示されるフェナントロリン化合物を抵抗加熱蒸着法により正孔輸送層101と同様の成膜条件で膜厚10nm成膜し電子輸送層103を形成した。成膜速度は〜0.5nm/Sで成膜した。
Figure 2006140275
電子注入層形成
次に、電子輸送層103の上に抵抗加熱共蒸着法によりフェナントロリン化合物と炭酸セシウム(CsCO)を膜厚比9:1の割合で膜中に均一に混合されるよう、各々の蒸着速度を調整して成膜し膜厚40nmの電子注入層104を形成した。詳しくは、それぞれの蒸着ボートにセットした材料を抵抗加熱方式で蒸発させ、それぞれのボート電流値を調整することで、あわせて〜0.5nm/Sの蒸着速度で膜形成を行った。
緩衝層形成
次に、電子注入層104の上に抵抗加熱共蒸着法により透明導電性有機物であるアントラセンと電子供与性ドーパント材として炭酸セシウム(CsCO)を膜厚比9:1の割合で膜中に均一に混合されるよう、各々の蒸着速度を調整して成膜し膜厚40nmの緩衝層4を形成した。詳しくは、それぞれの蒸着ボートにセットした材料を抵抗加熱方式で蒸発させ、それぞれのボート電流値を調整することで、あわせて〜0.5nm/Sの蒸着速度で膜形成を行った。
透明導電膜形成(陰極3)
最後に別の成膜室に基板を移し、電子注入層104の上にITOターゲットを用いてDCマグネトロンスパッタリング法により、膜厚130nmマスク成膜によりCr画素電極を覆って、Crストライプに交差するように、陰極3を形成した。
ITOターゲット裏面には強磁場タイプのマグネットが配置されており、低電圧スパッタリングが可能となっている。
成膜条件としては、基板加熱なしの室温成膜で成膜圧力を1.0Pa、Ar、およびOガスを用いそれぞれの流量は100、1.0scccmとし、ターゲットに印加する投入パワーは500wで成膜を行った。陰極3の単膜の特性としては、透過率は86%(at.450nm)、比抵抗値は5.5E−4Ωcmであった。
素子評価
このようにして、ガラス基板上に、陽極2、正孔輸送層101、発光層102、電子輸送層103、電子注入層104、緩衝層4および陰極3を設け、発光素子を得た。続いて、この発光素子において、Crを陽極、透明導電膜を陰極として直流電圧を印加し素子の発光特性を調べた。その結果この素子は、発光開始電圧が2.2Vで、印加電圧5Vにて最高輝度23000cd/mを示した。また、印加電圧2.4Vにて最高効率14.5lm/Wを示した。この発光素子の特性を表1に示す。
(実施例2)
緩衝層4中の電子供与性ドーパント材を炭酸リチウム(LiCO)としたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
(実施例3)
緩衝層4中の電子供与性ドーパント材をアルミリチウム(AlLi)としたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
(実施例4)
緩衝層4中の透明導電性有機物をピレンとしたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
(実施例5)
陽極2として透明導電性酸化物のITOを実施例1の陰極3と同様の成膜条件で形成しこと、および陰極3として金属電極であるAlをスパッタリング法により1nm/Sの成膜速度で膜厚100nm形成したことを除き実施例1と同様の構成としたボトムエミッション型の有機EL素子を作製した。
このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
(比較例1)
緩衝層4を無くし、電子注入層104上に直接陰極3を形成したことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
陰極3形成時の高エネルギー粒子の有機膜への入射による有機膜のダメージが発生し、素子特性が低下している。
(比較例2)
緩衝層4をポリフィリン系の有機化合物である銅フタロシアニンとしたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
緩衝層の抵抗値の上昇による注入性の低下があり、素子特性が低下している。
(比較例3)
緩衝層4の膜厚を150nmとしたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
発光開始電圧は良好であるが、膜厚増加により緩衝層4の透過率が低下し素子の発光効率が低下している。
(比較例4)
緩衝層4のアントラセンと炭酸セシウムの膜厚比を60:40としたことを除き実施例1の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
炭酸セシウム自身は絶縁性であるため、緩衝層4中の炭酸セシウムの濃度を高くしすぎると緩衝層4の抵抗値が上昇してしまい注入性が低下し、素子特性を低下させている。
(比較例5)
緩衝層4を無くし、電子注入層104上に直接陰極3を形成したことを除き実施例4の条件にて発光素子を作製した。このようにして作製した素子について、実施例1同様に発光特性を評価した。この発光素子の特性を表1に示す。
陰極3形成時の高エネルギー粒子の有機膜への入射による有機膜のダメージが発生し、素子特性が低下している。
Figure 2006140275
本発明の発光素子の積層構造例を示す模式図である。
符号の説明
1 基板
2 陽極
101 正孔輸送層
102 発光層
103 電子輸送層
104 電子注入層
3 陰極
4 緩衝層

Claims (4)

  1. 基板上に陽極、有機化合物層、透明陰極が順次積層形成された有機EL素子において、
    前記有機化合物層は発光層と電子輸送層と電子注入層とを少なくとも有し、前記有機化合物層と前記透明陰極との間に緩衝層を有し、
    前記緩衝層は、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成されている層であることを特徴とする有機EL素子。
  2. 前記透明導電性有機物はアントラセンあるいはピレンの少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子。
  3. 前記ドーパント材は、炭酸塩あるいはアルカリ金属あるいはアルカリ金属を含む合金あるいはアルカリ土類金属あるいはアルカリ土類金属を含む合金の少なくとも何れかであることを特徴とする請求項2に記載の有機EL素子。
  4. 基板上に陽極、有機化合物層、緩衝層、陰極が順次積層形成された有機EL素子において、
    前記緩衝層が、電子供与性を有するドーパント材が含有された透明導電性有機物で形成されることを特徴とする有機EL素子。
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