JP2006139921A - 電極、発電ユニット、及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

電極、発電ユニット、及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】多孔質電極内の水分を効率よく排出することができ、水によってその多孔質部分を塞いでしまうことなくガスをスムーズに通過させることができて、結果的に発電効率が向上し、又発電効率の劣化の少ない電極、発電ユニット、及び固体高分子形燃料電池を提供すること。
【解決手段】この空気極12は、PEM10と、その両面に配置された多孔質の電極11,12とを有して、電極11,12に水素ガス8b、酸素ガス9bが供給されることにより発電する燃料電池の発電ユニットに用いられる空気極12であって、空気極12内部の水分を外部に排出するための導水経路12cが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電極、発電ユニット、及び固体高分子形燃料電池に係り、特に自動車用動力源・家庭用電源として自動車・携帯電話・その他の電気製品等に使用され、固体高分子電解質膜の両面が電極によって挟持されるとともにその電極にガス及び水分が供給されて発電を行う固体高分子形燃料電池に備えられる電極、発電ユニット、その発電ユニットを備えた固体高分子形燃料電池に関する。
高分子とは分子量が約1万以上の化合物であり、種々の機能を備えた機能性高分子材料が知られている。この機能性高分子材料の1つである高分子膜は、その厚さに比べて表面積の大きな材料である。この高分子膜を隔てて、両側の物質間に電気化学ポテンシャルが存在すると、膜電位、電気浸透、体積流束、熱浸透等の様々な膜現象が発生する。この膜現象は、高分子膜内を透過する物質の拡散速度の差によって誘起されるものである。
近年、このような物質透過性を有する高分子膜は燃料電池に利用されている。この高分子膜が使用された燃料電池は、高分子電解質形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)又は固体高分子形燃料電池と呼ばれ、この固体高分子形燃料電池において使用される高分子膜は、固体高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrane:PEM)と呼ばれている。固体高分子形燃料電池は固体酸化物形燃料電池(SOFC)等の他の形式の燃料電池と比較した場合、80℃〜100℃程度の比較的低温において動作可能であるうえに高発電効率が期待されることから、自動車用の動力源や家庭用電源に適していると考えられ、注目されている。
固体高分子形燃料電池は、通常、単セルと呼ばれるユニットが積層された燃料電池スタックを備えて構成される。各単セルは、膜電極複合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)と、この両面を挟持するとともに水素ガス又は酸素ガスの供給流路が形成されたセパレータとを有して構成されている。膜電極複合体は、板状のPEMと、このPEMの両面を挟持した多孔質のガス拡散電極(燃料極、空気極)とを有して構成されている。また、PEMとガス拡散電極との間に白金等を材料とする触媒層が設けられる。
そして、固体高分子形燃料電池の発電時には、燃料極側において水素が水素イオンと電子とに分解される。この電子は、外部回路を経由して空気極に移動する。一方、水素イオンはPEM中を空気極側に移動し、空気極側において酸素及び電子と反応して水を生成する。
ところでこの水素イオンは、PEM中において水と水和している。そして、固体高分子形燃料電池の発電時に水素イオンが燃料極から空気極に移動するとともにその水素イオンと水和した水分子も付随して空気極に移動する。同時に空気極では水の生成反応が起こっているため、PEM中で水の分布に偏りが生じることが予想される。この水の不均一な分布によって燃料極側に水が拡散していくと考えられている。さらに、発電時の発熱により水が蒸発し、PEM外への水の流出も生じていると考えられている。
また、水素イオンがPEM中を燃料極から空気極に移動するためには、PEMが適度な湿潤状態にあることが必要となる。すなわち、PEM中の水素イオンの移動性はPEMの含水状態に依存しているので、PEMが乾燥してくると電気抵抗が増加し、その結果水素イオンの移動性が低下する。このため、一般にPEMを適切な湿潤状態に維持するべくPEMに供給する水素ガス又は酸素ガスは適宜加湿されて、水の管理が行われている。この水素ガス、酸素ガスの加湿は、別途設けられた加湿装置によって行われることが多い。
PEMに水分を供給する構成は従来から種々考案されている(例えば、特許文献1,2)。この特許文献1に開示のものによれば、固体高分子電解質中に水溶性の糸を埋め込んで成形した後、その糸を溶出除去することにより固体高分子電解質に水を供給するための細い通路を設けている。また、特許文献2に開示のものによれば、イオン交換樹脂膜/電極接合体の少なくとも一面またはそのイオン交換樹脂膜/電極接合体の外縁に吸水性シートを額縁形状に配置して、吸水性シートが含む水分により供給ガスを加湿している。
特開平6―196182号公報 特開2000−323159号公報
ガス拡散電極は、水素ガス、酸素ガスを通過させるために多孔質材料(例えばカーボングラファイト等)によって形成されている。その孔径は、約10μm〜100μmとされている。しかしながら、PEMに含まれる水分が過剰になったり、空気極で生成される水が効率よく排出されないと、水がガス拡散電極内に溜まってしまう場合がある。そのような場合、空気極において水分子がガス拡散電極の多孔質部分を塞いでしまい、酸素ガスの移動がスムーズに行われず、発電効率が低下してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、多孔質電極内の水分を効率よく排出することができ、水によってその多孔質部分を塞いでしまうことなくガスをスムーズに通過させることができて、結果的に発電効率が向上し、又発電効率の劣化の少ない電極、発電ユニット、及び固体高分子形燃料電池を提供することを例示的課題とする。
上記の例示的課題を解決するために、本発明の一側面としての電極は、固体高分子電解質膜と、その両面に配置された多孔質の電極とを有し、電極に所定のガスが供給されることにより発電する固体高分子形燃料電池の発電ユニットに用いられる電極であって、電極内部の水分を外部に排出するための導水経路が形成されたことを特徴とする。
電極に内部の水分を排水する導水経路が形成されているので、水が電極の多孔質部分に滞留することが殆どない。したがって、電極内のガスの移動が阻害されず、ガスが電極内をスムーズに移動することができる。その結果、発電ユニットの発電効率が向上し、さらに長期使用時においても発電効率が劣化することがない。なお、所定のガスとして酸素ガスや水素ガスを用いてもよい。
その電極が略平板状であり、かつ導水経路が固体高分子電解質膜に対向する面の反対面に形成されていてもよい。反対面に導水経路を形成することにより、外部への水の排水がよりいっそうスムーズになる。また、導水経路が、反対面上で長く延びるスリット状の溝であってもよいし、反対面上で離散的に配置された穴であってもよい。これにより、排水効率はさらに向上する。導水経路が、反対面から固体高分子電解質膜の対向する面に向けて貫通していてもよい。導水経路が貫通していれば、電極内のあらゆる部分での排水が効率的に行われる。導水経路の断面積が、多孔質による孔の断面積よりも大きく形成されていてもよい。その場合、導水経路の断面径が、100μm以上とされていてもよい。水分が断面積の大きい導水経路の方へと導かれるので、排水効率が向上する。
本発明の他の例示的側面としての発電ユニットは、固体高分子電解質膜と、上記の電極とを有し、電極に所定のガスが供給されることにより発電することを特徴とする。電極に内部の水分を排水する導水経路が形成されているので、水が電極の多孔質部分に滞留することが殆どない。したがって、電極内のガスの移動が阻害されず、ガスが電極内をスムーズに移動することができる。その結果、発電ユニットの発電効率が向上し、さらに長期使用時においても発電効率が劣化することがない。
所定のガスを電極に供給するための通気路が形成されたセパレータを有し、かつセパレータの導水経路に対応する位置に排水路が形成されていてもよい。排水専用の排水路がセパレータに形成され、それが導水経路に対応する位置に設けられているので、排水効率はさらに向上する。
本発明のさらに他の例示的側面としての固体高分子形燃料電池は、上記の発電ユニットが複数積層されて構成されたことを特徴とする。電極に内部の水分を排水する導水経路が形成されているので、水が電極の多孔質部分に滞留することが殆どない。したがって、電極内のガスの移動が阻害されず、ガスが電極内をスムーズに移動することができる。その結果、発電ユニットの発電効率が向上し、さらに長期使用時においても発電効率が劣化することがない。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、電極に内部の水分を排水する導水経路が形成されているので、水が電極の多孔質部分に滞留することが殆どない。したがって、電極内のガスの移動が阻害されず、ガスが電極内をスムーズに移動することができる。その結果、発電ユニットの発電効率が向上し、さらに長期使用時においても発電効率が劣化することがない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体高分子形燃料電池(以下、単に燃料電池という。)1を示す図で、図1(a)はその外観斜視図であり、図1(b)は、その内部に備えられた発電ユニット6の構成を示す概略ブロック図である。この燃料電池1は、ハウジング2の内部に発電ユニット6を備えた燃料電池スタック3を有して概略構成される。ハウジング2は、例えばアルミニウム・鉄等の金属材料を用いて形成されるが、アクリル・ポリカーボネート等の樹脂材料を用いて形成されてもよい。
図に示すように、ハウジング2の上部には水素ガス供給管2aと酸素ガス供給管2bとが設けられ、ハウジング2の下部には水素ガス排気管2cと酸素ガス排気管2dとが設けられている。この水素ガス供給管2aは、燃料電池スタック3の燃料極側に所定のガスの一部としての水素ガス(燃料ガス)8bを供給するためのもので、図示しない水素ボンベ等の水素供給手段に接続されている。水素ガス排気管2cは、燃料電池スタック3を経た後の水素ガス8bを排気するためのものである。
酸素ガス供給管2bは、燃料電池スタック3の空気極側に所定のガスの一部としての酸素ガス9bを供給するためのものである。例えば、図示しない酸素ボンベ等の酸素供給手段に接続されてその酸素供給手段から酸素ガス9bが供給されるように構成されてもよいし、酸素ガス供給管2bが大気に開放されて、大気中から酸素を取り込むように構成されていてもよい。
燃料電池スタック3は、単セルと呼ばれる発電ユニット6が一般に複数積層されて構成されるが、本実施の形態1においては簡単のために1つの発電ユニット6によって燃料電池スタック3が構成されていると仮定して説明する。この発電ユニット6は、図1(b)に示すように膜電極複合体(以下、MEAと略す。)7、燃料極側セパレータ8、空気極側セパレータ9を有して大略構成される。そのMEA7は、固体高分子電解質膜(以下、PEMと略す。)10及び電極としての燃料極11と空気極12とを有して大略構成される。
この燃料極側セパレータ8は、空気極側セパレータ9とともにMEA7を保持するためのものであり、カーボングラファイト等の多孔質導電性材料で構成されている。燃料極側セパレータ8には燃料極11に当接する面に通気路8aが形成されており、その通気路8aを水素ガス8bが燃料極11に接触しつつ通過することにより燃料極11に水素ガス8bが供給されるように構成されている。
空気極側セパレータ9もカーボングラファイト等の多孔質導電性材料で構成され、空気極側セパレータ9は、空気極12に当接する面に通気路9aが形成されている。その通気路9aを酸素ガス8bが空気極12に接触しつつ通過することにより空気極12に酸素ガス9bが供給されるように構成されている。
燃料極11、空気極12も、カーボングラファイト等の多孔質導電性材料で構成された電極であり(図3,図4も参照)、PEM10を挟むようにその両面に配置されている。本実施の形態1においては、このPEM10とその両面に配置された燃料極11、空気極12とはヒートプレスにより熱圧着されている。図2に示すように、燃料極11の膜対向面11aとPEM10の燃料極対向面(電極対向面)10aとは互いに対向し、空気極12の膜対向面12aとPEM10の空気極対向面(電極対向面)10bとは互いに対向している。この膜対向面11aと燃料極対向面10aとが接触し、膜対向面12aと空気極対向面10bとが接触して、水素イオン(H)が燃料極11の膜対向面11aからPEM10を通って空気極12の膜対向面12aへと至るように構成されている。
図3は、図2に示す空気極12の内部構造を拡大して示す要部拡大図である。前述したように、空気極12は、カーボングラファイト等の多孔質導電性材料で構成されており、その内部には多孔質によって多数の経路12bが形成されている。この経路12bの直径は約10μm〜100μm程度である。燃料極11側から移動してきた水素イオンと酸素とが膜対向面12a近傍において反応し、水が生成される。生成された水は経路12bを通って空気極12内部へと侵入する。一方、空気極側セパレータ9の通気路9aを介して供給された酸素ガス9bも、経路12bを通って空気極12内に侵入する。
空気極12には、図3に示すように内部の水を排出するための導水経路12cが形成されている。この導水経路12cは、例えば針状やドリル状のもので空気極12の厚さ方向(図3中X方向)を貫通するように形成され、その断面径は約500μmである。もちろん、断面は円に限られず多角形やその他のあらゆる形状を適用することができる。また、必要に応じて貫通させずに空気極側セパレータ9側から所定深さまでの穴としてもよい。この導水経路12cは、空気極12に格子状に所定間隔(例えば1cm間隔)に多数形成されていてもよい。
次に、この燃料電池1の動作について説明する。図4は、この燃料電池1による発電の様子を説明する要部拡大図であり、図5は、この燃料電池1による発電手順を説明するフローチャートである。図4においては簡単のため、1つの発電ユニット6のみを示しているが、実際には、図6に示すように、この単セル6が複数積層されて燃料電池スタック3とされ、その燃料電池スタック3がハウジング2内に備えられて燃料電池1が構成される。
この燃料電池1の燃料極側セパレータ8と空気極側セパレータ9とを電気抵抗体(例えば電球)16を介して電線17により接続する(S.1)。続いて、必要に応じてPEM10に水を供給する(S.2)。これにより、PEM10の電気抵抗を低減することができて燃料電池1の発電効率の向上に寄与することができる。水素イオンの燃料極11側から空気極12側への移動がスムーズとなる。もちろん、PEM10に直接水を供給するのでなく、水素ガス8bや酸素ガス9bの供給の際に、それらのガスを加湿してもよい。
図示しない水素ガス供給手段により燃料極側セパレータ8の通気路8aに水素ガス8bを供給し(S.3)、図示しない酸素ガス供給手段により空気極側セパレータ9の通気路9aに酸素ガス9bを供給する(S.4)。
水素ガス8bは、多孔質の燃料極11を通過しつつ、水素イオン(H)と電子(e)とに分離される。この分離反応は、H→2H+2eとして表される。水素イオン(H)はPEM10を通過して空気極12へと至る。一方、分離された電子(e)は燃料極11に接続された電線17を通り、電球16を経由して空気極12へと至る。
空気極12においては、PEM10を通過してきた水素イオン(H)と電線17を通ってきた電子(e)と通気路9aに供給された酸素ガス9bとによって水を生成する反応が生じる。この生成反応はO+4H+4e→2HOとして表される。このようにして水素ガス8b及び酸素ガス9bが燃料電池1に継続的に供給される限り、電子(e)が連続して電線17及び電球16を通過することとなり、燃料電池1による発電が開始される(S.5)。
上記のように、空気極12内では燃料極11側から移動してきた水素イオンと酸素ガス9bとが結合して水が生成される。また、水素イオンがPEM10内をスムーズに移動するようにPEM10に水を供給した場合や水素ガス9aを加湿した場合は、その水の一部も水素イオンに随伴して空気極12側へと移動する。その結果、空気極12内部には多量の水が含まれることになってしまう。
しかしながら、本実施の形態1に係る燃料電池1においては、空気極12に導水経路12cが形成されているので、空気極12内に水が滞留してしまうことなく、導水経路12cを通って空気極12外部に排水される。導水経路12cの断面径は約500μmであり、多孔質による経路12bの直径約10μm〜100μmより大きくされている。したがって、経路12b内の水も自動的に導水経路12cに向けて導かれる。
導水経路12cへと至った水は、導水経路12cの位置に対応する空気極側セパレータ9の通気路9aを通って排水される。空気極12内に水が滞留しないので、水によって経路12bが詰まり、酸素ガスの移動を妨げることはない。酸素ガスの移動がスムーズに行われるので、この燃料電池1の発電効率が向上し、また、長期使用においても発電効率の劣化が殆ど生じない。
なお、PEM10の水への浸積(S.2)、水素ガス8bの供給(S.3)、酸素ガス9bの供給(S.4)、燃料電池1による発電(S.5)の順序は、図5に示した順序に限られるものではない。
[実施の形態2]
図7は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池の発電ユニット26の概略構成を示す要部分解図である。この発電ユニット26においては、空気極22にスリット状の導水経路22cが形成されている。この導水経路22cは、幅が約500μm、深さが空気極22の厚さ(すなわちX方向寸法)の約半分とされている。そして、空気極22のセパレータ対向面(反対面)22a側に、空気極側セパレータ29の通気路29aの延びる方向(すなわちY方向)に沿って形成されている。もちろんスリット状の導水経路22cの深さは空気極22の厚さの半分に限定されるものではない。また、導水経路22cがスリット状に限定される必要もなく、例えばセパレータ対向面22a側に離散的に配置された複数の穴であってもよい。
空気極側セパレータ29には、その空気極22と対向する面に通気路29aと排水路29bとが交互に溝状に形成されている。排水路29bは、空気極22から排出された水を排水するためのもので、導水経路22cの位置に対応するように設けられている。酸素ガス9bは通気路29aにのみ供給され、排水路29bには供給されないようになっている。
このように、導水経路22cをスリット状に形成し、空気極側セパレータ29に排水専用の排水路29bを設けることにより、よりいっそうスムーズに空気極22内の水が排出される。したがって、この発電ユニット26を備えた燃料電池の発電効率が向上し、また、長期使用においても発電効率の劣化が殆ど生じない。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
本発明の実施の形態1に係る固体高分子形燃料電池を示し、(a)はその外観斜視図であり、(b)は内部に備えられた発電ユニットの構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す発電ユニットの構成を説明するための分解図である。 図1に示す発電ユニットに用いられる空気極を拡大して示した拡大断面図である。 図1に示す燃料電池による発電の様子を説明する要部拡大図である。 図1に示す燃料電池を発電させる手順を説明するフローチャートである。 図1に示す発電ユニットが複数積層されて、固体高分子形燃料電池が構成される様子を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係る固体高分子形燃料電池の発電ユニットの概略構成を示す要部分解図である。
符号の説明
1:燃料電池(固体高分子形燃料電池)
2:ハウジング
3:燃料電池スタック
6,26:発電ユニット(単セル)
7:膜電極複合体(MEA)
8:燃料極側セパレータ
8a:通気路
8b:水素ガス(所定のガスの一部、燃料ガス)
9,29:空気極側セパレータ
9a,29a:通気路
9b:酸素ガス(所定のガスの一部)
10:固体高分子電解質膜(PEM)
10a:燃料極対向面(電極対向面)
10b:空気極対向面(電極対向面)
11:燃料極(電極)
11a:膜対向面
12,22:空気極(電極)
12a:膜対向面
12b:経路
12c,22c:導水経路
16:電球(電気抵抗体)
17:電線
26:発電ユニット
22a:セパレータ対向面(反対面)
29b:排水路

Claims (10)

  1. 固体高分子電解質膜と、その両面に配置された多孔質の電極とを有し、該電極に所定のガスが供給されることにより発電する固体高分子形燃料電池の発電ユニットに用いられる電極であって、
    前記電極内部の水分を外部に排出するための導水経路が形成されたことを特徴とする電極。
  2. 略平板状であり、かつ前記導水経路が前記固体高分子電解質膜に対向する面の反対面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極。
  3. 前記導水経路が、前記反対面上で長く延びるスリット状の溝であることを特徴とする請求項2に記載の電極。
  4. 前記導水経路が、前記反対面上で離散的に配置された穴であることを特徴とする請求項2に記載の電極。
  5. 前記導水経路が、前記反対面から前記固体高分子電解質膜の対向する面に向けて貫通していることを特徴とする請求項2に記載の電極。
  6. 前記導水経路の断面積が、前記多孔質の孔の断面積よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電極。
  7. 前記導水経路の断面径が、100μm以上とされていることを特徴とする請求項6に記載の電極。
  8. 固体高分子電解質膜と、
    請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の電極とを有し、
    該電極に所定のガスが供給されることにより発電する固体高分子形燃料電池の発電ユニット。
  9. 前記所定のガスを前記電極に供給するための通気路が形成されたセパレータを有し、かつ該セパレータの前記導水経路に対応する位置に排水路が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の発電ユニット。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の発電ユニットが複数積層されて構成されたことを特徴とする固体高分子形燃料電池。


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